JP3994281B2 - 液体芳香洗浄組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体芳香洗浄組成物に関する。詳細には、本発明は水洗トイレ用液体芳香洗浄剤として好適に使用できる液体芳香洗浄組成物に関する。より詳細には、本発明は冬場や夏場の温度の高低差によって持ち回数が顕著に変動することなく、一定の洗浄力及び芳香性を維持した状態で使用することのできる、製品の安定性に優れた液体芳香洗浄組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
水洗トイレ用芳香洗浄剤は、芳香洗浄組成物をトイレ洗浄水と接触させることによって芳香・洗浄成分を溶出させて、便器の洗浄効果及びトイレ内の芳香効果を図るものである。従来よりかかる水洗トイレ用芳香洗浄剤の多くは固形芳香洗浄組成物からなり、主として貯水タンク槽中に投入若しくは吊置するインタンク式のものと、貯水タンク槽の手洗い部に載置するオンタンク式のものに分類されている。
【0003】
しかしながら、固形組成物からなる芳香洗浄剤は、特にオンタンク式の場合、直接または間接的に外気に曝されているため、香料の揮散を抑制することが困難で、使用初期には香気が強く、中〜後期になるに従って香気が弱くなるという欠点を有している。また、香料には常温で液体のものが多いため、最終形態を固形にする場合、使用できる香料の種類が制限されたり、低濃度量しか配合できないという問題がある。さらに固形芳香洗浄組成物の場合、洗浄成分として使用する固体状の界面活性剤と香料との混合工程における加熱溶解処理で香料が揮散するためトップノートの香料成分が使用できないという制限もある。
【0004】
そこで水洗トイレ芳香洗浄剤として液体組成物からなる液状の芳香洗浄剤が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、液状の芳香洗浄組成物を水洗トイレ芳香洗浄剤として使用する場合には、冬場と夏場の気温の格差や、北海道と沖縄といったように地域による気温の格差によって、液体組成物の粘度が種々変わるため、製品として持ち回数(使用できる回数)が著しく変動し定まらないという問題がある。水洗トイレ芳香洗浄剤に含まれる洗浄成分や芳香成分の量は一定であるため、かかる持ち回数(使用できる回数)の変動は、一回の使用で得られる洗浄効果や芳香性にも関わってくる問題である。
【0006】
本発明は、このような温度格差のある使用条件のもとでも、一定の持ち回数を維持することのできる、言い換えれば安定して所望の洗浄効果や芳香性を発揮することのできる液体の水洗トイレ芳香洗浄剤、及びその液体芳香洗浄組成物を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題の解決を目的として日夜鋭意検討を重ねていたところ、下記の掲げる芳香洗浄組成物が、上記所望の性質を有することを見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成されたものである。
【0008】
すなわち、本発明は下記に掲げる液体芳香洗浄組成物である:
項1.界面活性剤及び香料を含有する液体芳香洗浄組成物であって、5℃における粘度が1500〜2500mPa・sの範囲、15℃における粘度が1000〜2000mPa・sの範囲、および25℃における粘度が800〜1800mPa・sの範囲にあることを特徴とする液体芳香洗浄組成物。
項2.5℃における粘度と25℃における粘度との差が1000mPa・s以下である項1記載の液体芳香洗浄組成物。
項3.さらにセルロース系増粘剤を含有する項1または2記載の液体芳香洗浄組成物。
項4.界面活性剤を5〜90重量%、香料を1〜20重量%、セルロース系増粘剤を0〜5重量%の割合で含有する項1乃至3のいずれかに記載の液体芳香洗浄組成物。
項5.界面活性剤としてスルホネート系,サルフェート系,エーテルサルフェート系の陰イオン界面活性剤、ポリエチレングリコール型,高級アルコール型の非イオン界面活性剤、アミノ酸型,ベタイン型の両性界面活性剤よりなる群から選択されるいずれか少なくとも1種を含有する項1乃至4のいずれかに記載の液体芳香洗浄組成物。
項6.香料が、リナロール、ジハイドロミルセノール、カンファー、1,8-シネオール、ラヴァンディンオイル、ヘキシルブチレート、メチルアミルケトン、テルピニルアセテート、シス-3-ヘキセノール、アリルアミルグリコレート、l−メントール、イソメントン、イソプレゴール、メチルサリシレート、1,8-シネオール、l−カルボン、ペパーミントオイル、オルト-ter-ブチルシクロヘキシルアセテート、リグストラール(Ligustral)、アリルカプロエート(Allyl Caproate)、ヘキサノール、エチル-2-メチルバレレート(Ethyl-2-Methyl Valerate)、チオメントン、γ−ウンデカラクトン、ヘキシルアセテート、シトロネロール、ターピノール、リモネン及びベンズアルデヒドよりなる群から選択される少なくとも1種である項1乃至4のいずれかに記載の液体芳香洗浄組成物。
項7.セルロース系増粘剤がカルボキシメチルセルロースまたはヒドロキシプロピルセルロースのいずれか少なくとも1種である項2乃至6のいずれかに記載の液体芳香洗浄組成物。
【0009】
さらに本発明は、上記の項1乃至7のいずれかの液体芳香洗浄組成物を用いた水洗トイレ用液体芳香洗浄剤である。なお、当該水洗トイレ用液体芳香洗浄剤は水洗トイレの洗浄用水と接触するところに配置して使用することができ、例えば上記の液体芳香洗浄組成物を収容する容器を種々選択することによって、水洗トイレの貯水タンク槽の上の手洗い部に載置して使用するオンタンク式、貯水タンク槽の中に入れて使用するインタンク式、または便器の縁(リブ)に引っかけて使用するリブ式といった任意のタイプのものに調製することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の液体芳香洗浄組成物は、洗浄成分として界面活性剤を、また芳香成分として香料を含有するものであって、温度に応じて下記の粘度挙動を示すことを特徴とする。
(1) 5℃:1500〜2500mPa・s、好ましくは1700〜2300mPa・s
(2) 15℃:1000〜2000mPa・s、好ましくは1200〜1800mPa・s
(3) 25℃:800〜1800mPa・s、好ましくは800〜1300mPa・s。
【0011】
なお、本発明の液体芳香洗浄組成物は、少なくともB型粘度計(東機産業(株)製、RB80L型粘度計、No.3ローター)を用い、回転数30rpmで、各温度条件での粘度を測定した場合に、上記の粘度特性を示すものであればよい。
【0012】
本発明の液体芳香洗浄組成物は、上記特定の温度において上記の粘度挙動を示すものであれば特に制限されないが、好ましくは5℃における粘度と25℃における粘度との差が1000mPa・s以下、具体的には0〜1000mPa・sの範囲にあることが望ましい。
【0013】
また、上記限りにおいて本発明で用いられる界面活性剤は、特に制限されず、液体洗浄剤において通常使用される界面活性剤を広く使用することができる。界面活性剤として、具体的には例えば、αオレフィンスルホネート,アルキルベンゼンスルホネート,アルカンスルホネート及びアルキルスルホネート等のスルホネート系、アルキルサルフェートなどのサルフェート系、アルキルエーテルサルフェートなどのエーテルサルフェート系の陰イオン界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどの非イオン界面活性剤;アルキルジメチル酢酸ベタイン、アルキルジメチルアミンオキシド、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン、アルキルアミドプロピルベタインなどの両性界面活性剤を例示することができる。なお、これらの界面活性剤の塩としてはナトリウムやカリウムなどのアルカリ金属塩、マグネシウムやカルシウム等のアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノメチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等のアルカノールアミンを例示することができる。これらは1種単独で使用されてもよいし、また2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。好ましくはαオレフィンスルホネート,アルカンスルホネート、アルキルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、アルキルジメチルアミンオキシドである。
【0014】
本発明の液状芳香洗浄組成物中のおける上記の界面活性剤の配合割合は、使用する界面活性剤の種類などに応じて、前述する粘度挙動を示すように適宜調整され、特に制限はされないが、通常5〜90重量%、好ましくは10〜60重量%の範囲を例示することができる。
【0015】
本発明において香料は、上記の界面活性剤を含有する液体組成物中に溶解もしくは分散するものであればよく、その限りにおいて水性または油性の別、及びトップノート、ミドルノートまたはボトムノートの別を何等制限するものではない。 なお、水性または油性香料には、香料成分または香料含有成分(例えば植物エキスなど)そのものが水性または油性である場合だけでなく、水または油に可溶性になるように調製された香料製剤が包含される。合成香料としては、α−ピネン、β−ピネン、リモネン、p−サイメン、ターピノレン、α−ターピネン、γ−ターピネン、α−フェランドレン、ミルセン、カンフェン、オシメン等の炭化水素テルペン;ヘプタナール、オクタナール、デカナール、ベンズアルデヒド、サリシリックアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、シトロネラール、ハイドロキシシトロネラール、ハイドロトロピックアルデヒド、リグストラール、シトラール、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド、α−アミルシンナミックアルデヒド、リリアール、シクラメンアルデヒド、リラール、ヘリオトロピン、アニスアルデヒド、ヘリオナール、バニリン、エチルバニリン等のアルデヒド類;エチルフォーメート、メチルアセテート、エチルアセテート、メチルプロピオネート、メチルイソブチレート、エチルイソブチレート、エチルブチレート、プロピルブチレート、イソブチルアセテート、イソブチルイソブチレート、イソブチルブチレート、イソブチルイソバレレート、エチル-2-メチルバレレート(Ethyl-2-Methyl Valerate)、イソアミルアセテート、テルピニルアセテート、イソアミルプロピオネート、アミルプロピオネート、アミルイソブチレート、アミルブチレート、アミルイソバレレート、アリルヘキサノエート、エチルアセトアセテート、エチルヘプチレート、ヘプチルアセテート、メチルベンゾエート、エチルベンゾエート、エチルオクチレート、スチラリルアセテート、ベンジルアセテート、ノニルアセテート、ボルニルアセテート、リナリルアセテート、オルト-ter-ブチルシクロヘキシルアセテート、安息香酸リナリル、エチルシンナメート、メチルサリシレート、ヘキシルサリシレート、ヘキシルアセテート、ヘキシルブチレート、メンチルアセテート、ターピニルアセテート、アニシルアセテート、フェニルエチルイソブチレート、ジャスモン酸メチル、ジヒドロジャスモン酸メチル、エチレンブラシレート、γ−ウンデカラクトン、γ−ノニルラクトン、シクロペンタデカノライド、クマリン等のエステル・ラクトン類;アニソール、p−クレジルメチルエーテル、ジメチルハイドロキノン、メチルオイゲノール、β−ナフトールメチルエーテル、β−ナフトールエチルエーテル、アネトール、ジフェニルオキサイド、ローズオキサイド、ガラクソリド、アンブロックス等のエーテル類;イソプロピルアルコール、cis−3−ヘキセノール、ヘプタノール、2−オクタノール、ジメトール、ジヒドロミルセノール、リナロール、ベンジルアルコール、シトロネロール、ゲラニオール、ネロール、ターピネオール、テトラハイドロゲラニオール、l−メントール、セドロール、サンタロール、チモール、アニスアルコール、フェニルエチルアルコール、ヘキサノール等のアルコール類;ジアセチル、メントン、イソメントン、チオメントン、アセトフェノン、α−又はβ−ダマスコン、α−又はβ−ダマセノン、α−、β−又はγ−ヨノン、α−、β−又はγ−メチルヨノン、メチル−β−ナフチルケトン、ベンゾフェノン、テンタローム、アセチルセドレン、α−又はβ−イソメチルヨノン、α−、β−又はγ−イロン、マルトール、エチルマルトール、cis−ジャスモン、ジヒドロジャスモン、l−カルボン、ジヒドロカルボン、メチルアミルケトン等のケトン類、カンファー、1,8-シネオール、アリルアミルグリコレート(Allyl Caproate)、イソプレゴール、リグストラル(Ligustral)、アリルカプロエートなどを例示することができる。また天然香料としては、オレンジ油、レモン油、ラベンダー油、ラバンジン油、ベルガモット油、パチュリ油、シダーウッド油、ペパーミント油等の天然精油等を例示することができる。これらの香料は、1種単独で使用されても、また2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。
【0016】
なお、これらの香料のうち、トップノートに分類される揮発性の高い香料としては、リナロール、ジハイドロミルセノール、カンファー、1,8-シネオール、ラヴァンディンオイル、ヘキシルブチレート、メチルアミルケトン、テルピニルアセテート、シス-3-ヘキセノール、アリルアミルグリコレート、l−メントール、イソメントン、イソプレゴール、メチルサリシレート、1,8-シネオール、l−カルボン、ペパーミントオイル、オルト-ter-ブチルシクロヘキシルアセテート、リグストラール(Ligustral)、アリルカプロエート(Allyl Caproate)、ヘキサノール、エチル-2-メチルバレレート(Ethyl-2-Methyl Valerate)、チオメントン、γ−ウンデカラクトン、ヘキシルアセテート、シトロネロール、ターピノール、リモネン及びベンズアルデヒドを挙げることができる。
【0017】
これらの香料の本発明の液状芳香洗浄組成物100重量%中の配合割合としては1〜20重量%、好ましくは5〜15重量%の範囲を例示することができる。
【0018】
本発明の液体芳香洗浄組成物は、上記の粘度挙動を有するように増粘剤を用いて調整することもできる。
【0019】
かかる増粘剤としては、セルロース系増粘剤が好適に例示される。ここでセルロース系増粘剤としては、例えば具体的にカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースを挙げることができ、これらは1種単独で使用されても、2種以上を任意に組合せて使用することもできる。
【0020】
増粘剤を用いる場合、その配合割合は最終芳香洗浄組成物が前述する粘度挙動を示すような範囲であれば特に制限されないが、通常0.001〜5重量%、好ましくは0.001〜2重量%の範囲で使用することができる。
【0021】
本発明の液体芳香洗浄組成物は、上記の成分を配合し、必要に応じて残部を水で調整することによって製造することができる。なお、残部成分として上記水に代えてまたは水と共にプロピレングリコール、ソルフィット、エタノール、グリセリンなどの溶媒も使用することができる。ここで水を使用する場合には、洗浄力や保存安定性の低下を防止するためのイオン交換水を用いることが望ましい。
【0022】
また、本発明の液体芳香洗浄組成物は、本発明の効果を損なわないことを限度として、従来より芳香洗浄剤に用いられている任意の成分を、さらに配合することができる。かかる成分としては、消臭成分、分散剤、pH調整剤、酸化防止剤。抗菌剤、防腐剤、色素、シリコーン類、再汚染防止剤、清澄剤、可溶化剤、酵素、フッ素化合物、UV吸収剤等を例示することができる。
【0023】
本発明の液状芳香洗浄組成物は、加熱によって成分を溶解する工程を経ることなく上記の各成分を単に混合することによって調製することが可能である。このため、揮発性の高い香料、すなわちトップノートとして分類される香料成分を配合することができ、フレッシュな香りがする液状芳香洗浄組成物を調製することができる。
【0024】
斯くして調製される液体芳香洗浄組成物は、容器に充填して芳香洗浄剤として提供される。特に好ましくは水性トイレ用の芳香洗浄剤としての利用である。よって、本発明は上記の液体芳香洗浄組成物を含有する水洗トイレ用芳香洗浄剤を提供する。
【0025】
水洗トイレ用液体芳香洗浄剤は、上記の液体芳香洗浄組成物を容器に充填することによって製造することができる。ここで使用される容器は、液体芳香洗浄剤の使用態様に応じて適宜選択することができる。液体芳香洗浄剤の使用態様として、具体的には水洗トイレの貯水タンク槽の上に置いて使用するオンタンク式水洗トイレ用液体芳香洗浄剤、水洗トイレの貯水タンク槽の中に吊すか、投入配置するインタンク式水洗トイレ用液体芳香洗浄剤、または便器のリムに引っかけて使用するリム式水洗トイレ用液体芳香洗浄剤を例示することができる。
【0026】
【実施例】
以下、実験例及び実施例により本発明をより詳細に説明する。ただし、本発明はかかる実験例等によって何ら制限されるものではない。なお、特に言及しないかぎり、%は重量%を意味するものとする。
実施例1
表1に示す各成分を混合して液体芳香洗浄組成物(実施例1、比較例1及び2)を調製した。
【0027】
【表1】
【0028】
得られた各液体芳香洗浄組成物について、5℃、15℃及び25℃における粘度をB型粘度計(東機産業(株)製、RB80L型粘度計、No.3ローター)を用い、回転数30rpmで測定した。結果を表2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】
さらにこれらの各液体芳香洗浄組成物(実施例1、比較例1及び2)を図1に示す容器1に充填し、水洗トイレ用芳香洗浄剤を作成した。なお、容器1はそれぞれ芳香洗浄組成物2を収容する収容部3、芳香洗浄組成物が流出する吐出口4、及びタンク上の流水孔に挿入して用いられる支持体5、及び吐出口から液体芳香洗浄組成物を導出する導出部6を備えている。
【0031】
かかる各水洗トイレ用芳香洗浄剤をTOTO製S721Bトイレタンクの貯水タンク槽の上に配置して、1時間に1回ずつフラッシュ(流し)しながら、フラッシュ毎に洗浄剤の重量変化を測定した。重量の低下が認められなくなった時点を終了として、洗浄剤の持ち回数を求めた。なお、結果を表3に示す。
【0032】
【表3】
【0033】
その結果、実施例の芳香洗浄組成物によれば5℃における持ち回数と25℃における持ち回数との差は、比較例に比べて少なかった。具体的には、実施例において5℃での持ち回数を100%とした場合における25℃での持ち回数は、50%以上であるのに対し、比較例では50%未満であった。
【0034】
【発明の効果】
本発明の液体芳香洗浄組成物は、温度依存的に特定の粘度を有するように調整されてなるものであり、これによって春夏秋冬等の季節の違いや北海道や沖縄などといった地域の違いによる温度の高低格差のある使用条件下でも、粘度の変動を受けにくいため、安定した溶出挙動を示すことができる。このため、本発明の液体芳香洗浄組成物を用いた水洗トイレ芳香洗浄剤によれば、使用温度条件にかかわらず、持ち回数が顕著に変動せずに所期の回数使用することができる。また、上記組成物が安定した溶出挙動を示すため、安定して優れた洗浄効果と芳香性を安定して発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で調製した液体芳香洗浄組成物を収容するために使用した容器の外観を示す横平面図である。
【記号の説明】
1:容器
2:液体芳香洗浄組成物
3:芳香洗浄組成物の収容部
4:吐出口
5:支持体
6:導出部
Claims (5)
- ポリオキシエチレン硫酸エステル塩、香料、ならびにカルボキシメチルセルロース及びヒドロキシプロピルセルロースからなる群より選択される少なくとも1種のセルロース系増粘剤を含有し、
B型粘度計(No.3ローター)を用い、回転数30rpmで測定した場合に、
5℃における粘度が2120〜2500mPa・sの範囲、
15℃における粘度が1250〜2000mPa・sの範囲、および
25℃における粘度が980〜1800mPa・sの範囲にあることを特徴とするオンタンク式又はリム式水洗トイレ用液体芳香洗浄組成物。 - 5℃における粘度が2120〜2300mPa・sの範囲、
15℃における粘度が1250〜1444mPa・sの範囲、および
25℃における粘度が980〜1024mPa・sの範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の液体芳香洗浄組成物。 - 5℃における粘度と25℃における粘度との差が1276mPa・s以下である請求項1または2に記載の液体芳香洗浄組成物。
- ポリオキシエチレン硫酸エステル塩を5〜90重量%、香料を1〜20重量%、セルロース系増粘剤を0.001〜5重量%の割合で含有する請求項1乃至3のいずれかに記載の液体芳香洗浄組成物。
- 香料が、リナロール、ジハイドロミルセノール、カンファー、1,8-シネオール、ラヴァンディンオイル、ヘキシルブチレート、メチルアミルケトン、テルピニルアセテート、シス-3-ヘキセノール、アリルアミルグリコレート、l−メントール、イソメントン、イソプレゴール、メチルサリシレート、1,8-シネオール、l−カルボン、ペパーミントオイル、オルト-ter-ブチルシクロヘキシルアセテート、リグストラール(Ligustral)、アリルカプロエート(Allyl Caproate)、ヘキサノール、エチル-2-メチルバレレート(Ethyl-2-Methyl Valerate)、チオメントン、γ−ウンデカラクトン、ヘキシルアセテート、シトロネロール、ターピノール、リモネン及びベンズアルデヒドよりなる群から選択される少なくとも1種である請求項1乃至4のいずれかに記載の液体芳香洗浄組成物。
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