JP2010119933A - 分離膜モジュールとこれを備える蒸発燃料処理装置 - Google Patents

分離膜モジュールとこれを備える蒸発燃料処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】特定成分含有ガスを複数段階で分離濃縮して特定成分を回収する場合でも、大型化することなどがない分離膜モジュールを提供する。
【解決手段】給気ポート32と分離ガスの数に応じた排気ポート33〜35を有する中空ケース内に、特定成分含有ガスを高濃度ガスと低濃度ガスとに分離する分離膜21・30が配設された分離膜モジュール31であって、中空ケースは、外ケース40と内ケース41との内外二重構造となっている。外ケース40内は、濃縮膜21を透過することで特定成分を高濃度にする濃縮室38となっており、内ケース41内は、希釈膜30を透過しないことで特定成分を高濃度にする希釈室39となっている。濃縮室38と希釈室39とは直列関係にあり、上流側の濃縮室38において濃縮膜21を透過した低濃度ガスG2のみが希釈室39へ流動可能に連通されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、特定成分を含有するガスを、高濃度で特定成分を含有する高濃度ガスと低濃度で特定成分を含有する低濃度ガスとに分離する分離膜を備える分離膜モジュールと、これを用いた蒸発燃料処理装置に関する。
従来から、高分子膜に対する溶解拡散係数等の相違を利用して、気体混合物から特定成分を分離濃縮できる分離膜が各種産業分野で適用されている。例えば、空気から酸素と窒素を分離、プラットフォーミング法のオフガスからの水素の分離回収、アンモニア合成時の水素の分離回収、火力発電やゴミ焼却の排ガスからの二酸化炭素の回収及び窒素酸化物や硫黄酸化物の除去、油田のオフガスからの二酸化炭素の分離回収、メタンを主成分とする天然ガスからの硫化水素や二酸化炭素などの酸性ガスの除去やヘリウムの分離回収、精密機械用やオゾン発生機用の空気除湿、有機溶剤からの脱水、及びガソリン燃料から発生した蒸発燃料含有ガスからの蒸発燃料の分離回収など、多くの分野に適用される。分離膜の形態の1としては、特許文献1〜3のような中空糸膜がある。これらは、分離対象こそ異なるが、多孔質な中空糸状支持体の表面に、非多孔質な高分子膜からなる機能層を積層した基本構造となっている。これをモジュール化する場合、給気ポートと排気ポートとを有するガス透過性の無い中空ケース内に、中空糸膜を内設することになる。
一方、ガソリン燃料から発生した蒸発燃料を含むガスから、分離膜モジュールを用いて特定成分たる蒸発燃料を燃料タンクへ濃縮分離回収する、エバポパージレスシステムを採用した蒸発燃料処理装置も開発されている。このような蒸発燃料処理装置として、例えば特許文献4,5がある。特許文献4,5では、燃料タンクから発生する蒸発燃料を吸着捕集するキャニスタと、キャニスタから脱離された蒸発燃料を含む蒸発燃料含有ガスを、蒸発燃料を高濃度で含む高濃度ガスと蒸発燃料を低濃度で含む低濃度ガスとに分離する分離膜を備える分離膜モジュールと、キャニスタから分離膜モジュールへ蒸発燃料含有ガスを圧送するポンプとを有する。ここでの分離膜としては、溶解拡散係数の相違により燃料成分は優先的に透過するが、空気成分は透過し難い蒸発燃料濃縮膜を使用している。当該蒸発燃料濃縮膜は、蒸発燃料含有ガスを透過側の高濃度ガス(濃縮ガス)と非透過側の低濃度ガス(希釈ガス)とに分離する。そのうえで、蒸発燃料濃縮膜を直列に2つ設けて、蒸発燃料含有ガスを二段階で濃縮している。具体的には、第1の蒸発燃料濃縮膜を透過した高濃度ガスを燃料タンクへ回収し、第1の蒸発燃料濃縮膜を透過しなかった中濃度ガスは、第2の蒸発燃料濃縮膜へ供給している。第2の蒸発燃料濃縮膜を透過した濃縮ガスは再度第1の蒸発燃料濃縮膜へ還流させる一方、第2の蒸発燃料濃縮膜を透過しなかった低濃度ガスをキャニスタへ返流している。これにより、蒸発燃料の回収効率を向上させている。
また、ナフサ軽質留分などの、石油由来の蒸発成分を3成分以上含有する混合ガスから、イソプレンガスなどの特定成分とその他の成分とを分離回収するに際して、膜に対する特定成分の透過係数が高い特定成分濃縮膜と、膜に対する特性成分の透過係数が低い特定成分希釈膜との、2種類の分離膜を直列に設けて多段分離するガス分離方法が、特許文献6に開示されている。
特開昭63−315104号公報 特開平9−66224号公報 特開2008−173573号公報 特開2004−332694号公報 特開2003−314381号公報 特開平9−66217号公報
特許文献1〜3の中空糸膜は、特定成分のみを透過させることで濃縮分離することを目的としており、中空糸(支持体)の表面には1種類の機能層が積層されているのみである。すなわち、1つの中空糸膜には1つの成分に対する分離機能しか有していない。したがって、複数の成分を含有する混合ガスから各成分を分離回収するには、それぞれ分離対象が異なる複数の分離膜を用意してこれらを順次透過させるしかない。特許文献4〜6でも、複数の特定成分分離膜モジュール若しくは特定成分分離膜モジュールと特定成分分離膜モジュールとを組み合わせてこれらを連通管を介して直列に配し、蒸発燃料含有ガスないし混合ガスを順次複数の分離膜モジュールへ供給することで、複数段階で分離している。
しかし、これでは装置が大型化する、装置の組み付け工数や部品点数が多い、装置の軽量化が困難、配管継手部分が多く当該継手部分からのガス漏れの可能性が高くなる、及びコストが嵩むなど、種々の問題を有する。
そこで、本発明は上記課題を解決するものであって、特定成分含有ガスを複数段階で分離濃縮して特定成分を回収する場合でも、大型化することなどがない分離膜モジュールと、これを備える蒸発燃料処理装置を提供することを目的とする。
本発明は、給気ポートと排気ポートとを有するガス透過性の無い中空ケース内に、特定成分含有ガスを高濃度で特定成分を含有する高濃度ガスと低濃度で特定成分を含有する低濃度ガスとに分離する分離膜が配設された分離膜モジュールであって、前記中空ケース内には、前記分離膜を透過することで特定成分を高濃度にする特定成分濃縮室と、前記分離膜を透過しないことで特定成分を高濃度にする特定成分希釈室とが直列に設けられており、前記特定成分濃縮室と特定成分希釈室とは、上流側(給気ポート側)の室において前記分離膜を透過したガス又は前記分離膜を透過しなかったガスのうち、いずれか一方のみが流動可能に連通されており、前記排気ポートは、前記特定成分濃縮室及び特定成分希釈室において分離精製されたガスがそれぞれ別個に排気されるように、分離精製されるガスの種類に応じた数だけ設けられていることを特徴とする。
上記分離膜モジュールの形態として、第1に、前記特定成分濃縮室と特定成分希釈室とを区画する区画壁を前記分離膜と平行に設け、前記特定成分濃縮室内には、膜を透過することで特定成分を高濃度にする特定成分濃縮膜を配設する一方、前記特定成分希釈室内には、膜を透過しないことで特定成分を高濃度にする特定成分希釈膜を配設することができる。例えば、前記中空ケースを、内径の大きなケースの内部に内径の小さなケースを配した、径方向に複数の空間が積層された構造として、前記径方向内外に積層された複数の空間のうち、いずれか1つ以上を前記特定成分濃縮室として、他のいずれか1つ以上を前記特定成分希釈室とすることができる。この第1形態の場合、前記分離膜としては、中空糸膜を用いてもよいし、平膜を用いてもよい。
上記分離膜モジュールの形態として、第2に、前記特定成分濃縮室と特定成分希釈室とを区画する区画壁を前記分離膜と交差する方向に設け、前記分離膜としては、多孔質な中空糸状支持体の内面又は外面に、非多孔質な高分子膜からなる機能層を積層した中空糸膜とする。そのうえで、1本の前記支持体に対して、前記特定成分濃縮室内では膜を透過することで特定成分を高濃度にする濃縮機能層を積層し、前記特定成分希釈室内では膜を透過しないことで特定成分を高濃度にする希釈機能層を積層し、前記特定成分濃縮室と特定成分希釈室とは、前記中空糸膜の空洞を通して連通させることもできる。
また、本発明によれば、燃料タンクから発生する蒸発燃料を吸着捕集するキャニスタと、前記キャニスタから脱離された蒸発燃料を含む蒸発燃料含有ガスを、蒸発燃料を高濃度で含む高濃度ガスと蒸発燃料を低濃度で含む低濃度ガスとに分離する分離手段と、前記キャニスタから前記分離手段へ蒸発燃料含有ガスを圧送する圧送手段とを有する蒸発燃料処理装置において、前記分離手段として、上記のような分離膜モジュールが設けられていることを特徴とする蒸発燃料処理装置を提供することもできる。
本発明の分離膜モジュール若しくは当該分離膜モジュールを備える蒸発燃料処理装置によれば、1つの中空ケース内に特定成分濃縮室と特定成分希釈室とを直列に設けて、複数の分離膜が1つのモジュールに一体化されている。これによれば、特定成分含有ガスを複数段階で分離して回収する場合でも、1つの分離膜モジュールを用いればよいので、装置の小型化、装置の組み付け工数や部品点数の削減、装置の軽量化、コスト削減などが可能であり、さらに配管継手部分が少なくなるので継手部分からのガス漏れの可能性も低くなる。特定成分濃縮室と特定成分希釈室とが、上流側の室において分離膜を透過したガス又は透過しなかったガスのうちいずれか一方のみが流動可能に連通されていれば、分離後のガスが混合されることはなく、複数の分離膜を1つのモジュールに一体化しても、確実な複数段階の分離が可能である。排気ポートが、分離精製されたガスがそれぞれ別個に排気されるように、分離精製されるガスの種類に応じた数だけ設けられていれば、分離後の各ガスを所望される供給先へ確実に供給させることが出来るので、当該分離膜モジュールを備えた処理装置の設計自由度が高くなる。
特定成分濃縮室と特定成分希釈室とを区画する区画壁を分離膜と平行に設けて、それぞれの室に濃縮膜や希釈膜を配しておけば、機能の異なる複数の分離膜を、それぞれの分離膜の機能を損なうことなく1つのモジュールとして確実に一体化できる。
内径の大きなケースの内部に内径の小さなケースを配して、径方向に複数の空間が積層された構造としておけば、各ケースの内部空間を広く取ることができ、空間的自由度も向上する。また、このような構成としていれば、分離膜として中空糸膜と平膜との双方を使用可能なので、汎用性が高い。
また、分離膜を中空糸膜として、特定成分濃縮室と特定成分希釈室とを区画する区画壁を分離膜と交差する方向に設けたうえで、特定成分濃縮室と特定成分希釈室とが、中空糸膜の空洞を通して連通される構成としても、機能の異なる複数の分離膜を、それぞれの分離膜の機能を損なうことなく1つのモジュールとして確実に一体化できる。このとき、1本の支持体(中空糸)に対して、濃縮機能層と希釈機能層とを場所に応じて積層していれば、例えば中空ケースを内外二重構造にする場合などと比べてさらに小型化が可能となる。
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明するが、これに限られず本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。本発明の分離膜モジュールは、空気から酸素と窒素を分離、プラットフォーミング法のオフガスからの水素の分離回収、アンモニア合成時の水素の分離回収、火力発電やゴミ焼却の排ガスからの二酸化炭素の回収及び窒素酸化物や硫黄酸化物の除去、油田のオフガスからの二酸化炭素の分離回収、メタンを主成分とする天然ガスからの硫化水素や二酸化炭素などの酸性ガスの除去やヘリウムの分離回収、精密機械用やオゾン発生機用の空気除湿、有機溶剤からの脱水、及びガソリン燃料から発生した蒸発燃料含有ガスからの蒸発燃料の分離回収などのガス処理装置に適用できる。以下には、蒸発燃料含有ガスから蒸発燃料を分離回収する蒸発燃料処理装置へ適用した場合を例に挙げて説明する。
当該蒸発燃料処理装置は、キャニスタに吸着された蒸発燃料(ベーパ)を、エンジン駆動時の吸気管負圧を利用して脱離(パージ)させる方法とは異なり、ポンプによってパージさせて分離膜に加圧供給し、当該分離膜によって分離された蒸発燃料を高濃度で回収するパージレスエバポシステムとして構成されており、アイドリング停止システム、ハイブリッドシステム、又は直噴式エンジンなどを採用した車両に搭載される。
(実施例1)
図1に本発明の実施例1に係る蒸発燃料処理装置の概略構成図を示し、図2に図1のA−A線断面図を示す。図1に示されるように、本実施例1の蒸発燃料処理装置は、燃料タンク1から発生する蒸発燃料を吸着捕集するキャニスタ2と、キャニスタ2から脱離された蒸発燃料を含む蒸発燃料含有ガスを、蒸発燃料を高濃度で含む高濃度ガスと蒸発燃料を低濃度で含む低濃度ガスとに分離する分離膜を備える分離膜モジュールと、キャニスタ2から分離膜モジュールへ蒸発燃料含有ガスを圧送するポンプ3とを有する。分離膜としては、膜に対する蒸発燃料の透過係数が高く膜を透過することで、膜の透過側において蒸発燃料を高濃度にする(濃縮する)蒸発燃料濃縮膜(以下、単に濃縮膜と称す)と、膜に対する蒸発燃料の透過係数が低く膜を透過しないことで、膜の非透過側において特定成分を高濃度にする蒸発燃料希釈膜(以下、単に希釈膜と称す)の2種類が使用されている。なお、蒸発燃料濃縮膜が本発明の特定成分濃縮膜に相当し、蒸発燃料希釈膜が本発明の特定成分希釈膜に相当し、ポンプ3が本発明の圧送手段に相当する。また、濃縮膜及び希釈膜とは、分離膜の透過側からみた基準である。キャニスタ2内には、当該キャニスタ2の内部空間を2つに区画する区画壁2aが一体形成されている。
本実施例1では、第1・第2の濃縮膜20・21と1つの希釈膜30とを直列に配し、三段階で蒸発燃料含有ガスを分離する構成となっている。最上流(キャニスタ2側)には第1の濃縮膜20を有する第1の分離膜モジュール25が設けられ、その下流に第2の濃縮膜21と希釈膜30とが一体化された第2の分離膜モジュール31が設けられている。燃料タンク1とキャニスタ2とは、エバポライン10を介して連通されている。キャニスタ2と第1の分離膜モジュール25の非透過室(低濃度ガス室)26とは、パージライン11を介して連通されている。パージライン11上に、ポンプ3が配されている。第1の分離膜モジュール25の透過室(濃縮ガス室)27と燃料タンク1とは、回収ライン12を介して連通されている。第1の分離膜モジュール25の非透過室26と第2の分離膜モジュール31の給気ポート32とが直列に連通される。第2の分離膜モジュール31には、第1〜第3の3つの排気ポート33・34・35が設けられている。第1及び第2の排気ポート33・34には、パージライン11におけるポンプ3の上流に至る第1・第2の循環ライン13・14が連接されている。第3の排気ポート35には、キャニスタ2へ至る返流ライン15が連接されている。キャニスタ2には、その先端が大気に連通する大気ライン16も連接されている。また、第2の循環ライン14上に系内を一定圧力に保持する調圧弁4が設けられている。
キャニスタ2内には、燃料タンク1内で発生した蒸発燃料が吸着捕集され、燃料成分より分子径の小さい空気は吸着されずに透過する多孔体からなる吸着材が内蔵されている。本実施例1では、吸着材として活性炭を使用した。キャニスタ2内には、当該キャニスタ2内を加熱する,ピエゾ素子などの加熱素子デバイスにより構成されたヒータを設けておくことも好ましい。ポンプ3は電動式であり、キャニスタ2内に吸着された蒸発燃料を脱離させ、当該脱離された蒸発燃料と空気とを含む蒸発燃料含有ガスを、第1の分離膜モジュール25側へ圧送する。なお、ポンプ3は、図示していない電子制御装置(ECU)によって制御されている。ECUは、中央処理装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)などを有する。ROMに所定の制御プログラムが予め記憶されており、CPUが、制御プログラムに基づいてポンプ3などを所定のタイミングで制御操作する。また、燃料タンク1と連通された第1の分離膜モジュール25の透過室27内には、濃縮膜20を透過した濃縮ガスを冷却液化するため、ペルチェ素子等の冷却素子デバイスからなるクーラを内設することも好ましい。
濃縮膜20・21は、膜に対する燃料成分の透過係数が高く、燃料成分以外の空気成分の透過係数が低い素材が使用された炭化水素分離膜である。蒸発燃料含有ガスが濃縮膜20・21に供給されることで、燃料成分が優先的に透過し、空気成分は透過し難い。これにより、濃縮膜20・21の透過側には、供給された蒸発燃料含有ガスよりも高濃度で蒸発燃料を含む高濃度ガス(濃縮ガス)が精製分離され、非透過側には供給された蒸発燃料含有ガスよりも低濃度で蒸発燃料を含む低濃度ガスが残存分離される。濃縮膜20・21は、燃料成分の溶解拡散係数が高く、溶解、拡散、脱溶解により燃料成分を優先的に透過させる、非多孔質な高分子膜からなる薄膜と、該薄膜を支持する多孔質支持体とを有する。ポリエステル等の不織布が積層された三層構造からなることもある。薄膜が濃縮膜20・21の主体的分離機能を果たす機能層となる。機能層としては、代表的には炭化水素に対して高い選択性及び透過性を有する、架橋されて3次元不溶化されたシリコーン系高分子材料が用いられる。機能層の膜厚は、0.5〜3μm程度とすればよい。一方、多孔質支持体には高い耐溶剤性が要求され、例えばポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルサルホン(PES)、又はポリビニリデンフルオライド(PVDF)などの合成樹脂のほか、セラミックも使用できる。濃縮膜20・21としては、平板状、中空糸状、ハニカム状、渦巻状等の形態を呈するものを使用できる。本実施例1では、第1の濃縮膜20を、平板状支持体の片面に機能層を積層した平膜とした。一方、第2の濃縮膜21は、図2に示されるように、多孔質な中空糸状支持体21aの外面に機能層21bを積層した中空糸膜とされている。
希釈膜30は、膜に対する燃料成分の透過係数が低く、燃料成分以外の空気成分の透過係数が高い素材が使用された空気(主に窒素)分離膜であり、蒸発燃料含有ガスが希釈膜30に供給されることで空気成分が優先的に透過し、燃料成分は透過し難い。これにより、希釈膜30の透過側には、供給された蒸発燃料含有ガスよりも低濃度で蒸発燃料を含む(高濃度で空気成分を含む)低濃度ガス(希釈ガス)が精製分離され、非透過側には、供給された蒸発燃料含有ガスよりも高濃度で蒸発燃料を含む高濃度ガスが残存分離される。希釈膜30は、空気成分を優先的に選択透過させる非多孔質な高分子膜からなる薄膜と、該薄膜を支持する多孔質支持体とによって構成させる。ポリエステル等の不織布が積層された三層構造からなることもある。薄膜が希釈膜30の主体的分離機能を果たす機能層となる。機能層には、空気成分に対して選択性及び透過性を有する、フッ素系の高分子材料を使用できる。多孔質支持体は濃縮膜20等と同じでよい。または、希釈膜30として、分子篩作用を有するゼオライト等の多孔質膜を使用することもできる。分子篩作用を有する多孔質膜とした場合、分子径の大きい炭化水素からなる蒸発燃料は多孔質膜を透過し難いが、分子径が小さい空気成分は多孔質膜の細孔を容易に透過できることで、空気と蒸発燃料とが分離される。希釈膜30も、平板状、中空糸状、ハニカム状、渦巻状等にすることができる。本実施例1では、図2に示されるように、多孔質な中空糸状支持体30aの外面に機能層30bを積層した中空糸膜を使用している。
次に、濃縮膜21と希釈膜30とが1つのモジュールとして一体化された第2の分離膜モジュール31の構成について詳しく説明する。図1及び図2に示されるように、分離膜モジュール31は、ガス透過性の無い中空ケース内に、蒸発燃料濃縮室38と蒸発燃料希釈室39とが直列に設けられている。中空ケースは、円筒形の外ケース40の径方向略中央部に、外ケース40よりも小径な円筒形の内ケース41が配された内外二重構造となっている。外ケース40内(内ケース41の外側)が、複数の濃縮膜21を配した濃縮室38となっており、内ケース41内が、複数の希釈膜30を配した希釈室39となっている。中空糸膜からなる濃縮膜21及び希釈膜30の両端は、それぞれ外ケース40及び内ケース41の左右両壁近傍まで延びている。なお、単位時間当たりの分離能力(透過ガス流量)は劣るが、濃縮膜21や希釈膜30は、1本だけ配設するようにしてもよい。分離効率の面からは、外ケース40や内ケース41の内部空間をほぼ埋め尽くすように、濃縮膜21や希釈膜30はできるだけ多数設けることが好ましい。内ケース41の周壁が、濃縮室38と希釈室39とを区画する区画壁となり、当該区画壁は濃縮膜21及び希釈膜30と平行になる。
濃縮膜21の一端側は仕切板42に貫通させて支持されており、濃縮膜21の他端側は仕切板43に貫通させて支持されている。希釈膜30の一端側は仕切板44に貫通されて支持されており、希釈膜30の他端側は仕切板43に貫通させて支持されている。仕切板42〜44はガス透過性を有さず、濃縮室38や希釈室39の左右側方を区画する。分離膜モジュール31は、いわゆる内圧透過式のモジュールであり、仕切板42〜44の内外は、濃縮膜21や希釈膜30の内部空洞を通してのみガスが流動可能となっている。濃縮膜21の一端側が挿通された仕切板42の外側が分離膜モジュール31の給気室45となり、濃縮膜21及び希釈膜30の他端側が挿通された仕切板43の外側が、濃縮室38と希釈室39とを直列に繋ぐ連通室46となる。濃縮室38及び希釈室39は、分離膜モジュール31の透過室ということもできる。希釈膜30の一端側が挿通された仕切板44の外側が、分離膜モジュール31の非透過室47となる。分離膜モジュール31の給気ポート32は、給気室45に臨むように外ケース40の一端壁に設けられている。分離膜モジュール31の第1の排気ポート33は、濃縮室38に臨むように外ケース40の周壁に設けられている。分離膜モジュール31の第2の排気ポート34は、非透過室47に臨むように内ケース41の一端壁に設けられている。分離膜モジュール31の第3の排気ポート35は希釈室39に臨むように設けられており、返流ライン15は外ケース40の他端壁及び仕切板43を貫通して内ケース41の内部にまで延びている。このような構成となっていることで、濃縮室38と希釈室39とは、上流側の濃縮室38において濃縮膜21を透過した濃縮ガスのみが希釈室39へ流動可能となっている。排気ポートは、濃縮室38や希釈室39において分離されたガスがそれぞれ別個に排気されるように、分離精製されるガスの種類に応じた数だけ設けられている。
次に、蒸発燃料処理装置の作用について説明する。燃料タンク1から蒸発燃料が発生すると、当該蒸発燃料はエバポライン10を通してキャニスタ2内に吸着捕集され、余分な空気成分はキャニスタ2を通って大気ライン16から排出される。そして、イグニッションスイッチ(IGスイッチ)やスタータなどの内燃機関始動用のスイッチを入れると、ポンプ3が駆動されて、キャニスタ2から第1の分離膜モジュール25側へ至る気流が発生する。すると、大気ライン16から空気(外気)が導入されることでキャニスタ2内に吸着された蒸発燃料が脱離(パージ)される。キャニスタ2からパージされた蒸発燃料は、大気ライン16から吸入された空気成分と共に蒸発燃料含有ガスとして、ポンプ3によってパージライン11を通して第1の分離膜モジュール25の非透過室26へ圧送供給される。すると、第1の濃縮膜20によって蒸発燃料含有ガス中から燃料成分が優先的に透過分離されて、透過室27内には蒸発燃料を高濃度で含有する濃縮ガスが精製される。濃縮ガスは、回収ライン12を通して燃料タンク1へ回収される。
一方、第1の分離膜モジュール25の非透過室26内には、第1の濃縮膜20で分離されなかった空気と、第1の濃縮膜20で分離されずに残った蒸発燃料とが混在する中濃度ガスG1が残る。この中濃度ガスG1は、さらにポンプ3によって第2の分離膜モジュール31へ供給されていく。第2の分離膜モジュール31は内圧分離方式であり、給気ポート32から給気室45内へ給気された中濃度ガスG1は、各第2の濃縮膜21の空洞内部を流動していく。すると、第2の濃縮膜21によって中濃度ガスG1中から燃料成分P1が優先的に透過分離され、濃縮室38内には供給された中濃度ガスG1よりも蒸発燃料濃度が高められた二次濃縮ガスG2が精製される。当該二次濃縮ガスG2は、第1の排気ポート33から第1の循環ライン13を通してポンプ3の上流に還流され、再度第1の分離膜モジュール25へ供給される。
第2の濃縮膜21の空洞内には、当該濃縮膜21で分離されなかった空気と、濃縮膜21で分離されずに残った僅かな蒸発燃料とが混在する低濃度ガスG3が残存し、連通室46へそのまま流動していく。連通室46へ至った低濃度ガスG3は、次いで内ケース41内に配された各希釈膜30の空洞内部を流動していく。すると、希釈膜30によって低濃度ガスG3中から空気成分P2が優先的に透過分離され、希釈室39内には供給された低濃度ガスG3よりも蒸発燃料成分が低い希釈ガス(空気濃縮ガス)G4が精製される。希釈ガスG4は、第3の排気ポート35から返流ライン15を通してキャニスタ2へ返流される。希釈ガスG4は希釈膜30を透して分離されたガスなので、当該希釈ガスG4中の蒸発燃料濃度は確実に低下している。したがって、希釈ガスG4がキャニスタ2へ返流されてパージ用ガスとして使用されても、キャニスタ2からの蒸発燃料脱離効率が低下することを的確に避けられる。希釈膜30の空洞内部には、希釈膜30を透過しなかった蒸発燃料を含む三次濃縮ガスG5が残存し、そのまま第2の分離膜モジュール31の非透過室47へ流動していく。当該三次濃縮ガスG5は、第2の排気ポート34から循環ライン14を通してポンプ3の上流に還流される。ポンプ3の上流へ還流された三次濃縮ガスG5のその後は、二次濃縮ガスG2と同様である。
(実施例2)
図3に本発明の実施例2に係る蒸発燃料処理装置の概略構成図を示し、図4に図3のA−A線断面図を示す。実施例1では複数の分離膜を一体化した分離膜モジュール31を内圧分離方式としたが、当該複数の分離膜を一体化した分離膜モジュールは外圧分離方式とすることもできる。すなわち、実施例2は実施例1の変形例であって、第2の分離膜モジュールの構成が異なる。したがって、以下には、実施例1と異なる第2の分離膜モジュール50の構成を中心に説明する。
図3及び図4に示されるように、分離膜モジュール50の中空ケースは、円筒形の外ケース51の径方向略中央部に、外ケース51よりも小径な円筒形の内ケース52が配された内外二重構造となっている。外ケース51内(内ケース52の外側)が、複数の濃縮膜21を配した濃縮室38となっており、内ケース52内が、複数の希釈膜30を配した希釈室39となっている。なお、実際には実施例1とは反対に、濃縮室38に低濃度ガスが精製され、希釈室39に濃縮ガスが精製される。中空糸膜からなる濃縮膜21及び希釈膜30の両端は、それぞれ外ケース51及び内ケース52の左右両壁近傍まで延びている。内ケース52の周壁が、濃縮室38と希釈室39とを区画する区画壁となり、当該区画壁は濃縮膜21及び希釈膜30と平行になる。濃縮膜21の一端側は外ケース51の一端壁に接合されており、濃縮膜21の他端側は仕切板53に貫通させて支持されている。希釈膜30の一端側は仕切板54に貫通されて支持されており、希釈膜30の他端側は仕切板55に貫通させて支持されている。仕切板53〜55はガス透過性を有さず、濃縮室38や希釈室39の左右側方を区画する。仕切板53〜55の内外は、濃縮膜21や希釈膜30の内部空洞を通してのみガスが流動可能となっている。内ケース52の周壁には、濃縮室38と希釈室39とを直列に繋ぐ連通孔56が貫通状に穿設されている。濃縮室38及び希釈室39は、分離膜モジュール31の非透過室ということもできる。濃縮膜21の他端側を支持する仕切板53の外側、及び仕切板54・55の外側は透過室となる。分離膜モジュール50の給気ポート32は、濃縮室38に臨むように外ケース51の一端壁に設けられている。分離膜モジュール50の第1の排気ポート33は、濃縮膜21の他端に臨むように外ケース40の他端壁に設けられている。分離膜モジュール50の第2の排気ポート34は、希釈室39に臨むように内ケース52の他端壁に設けられている。分離膜モジュール50の第3の排気ポート35は、希釈膜30の一端に望むように内ケース52の一端壁に設けられている。このような構成となっていることで、濃縮室38と希釈室39とは、上流側の濃縮室38において濃縮膜21を透過しなかった濃縮ガスのみが希釈室39へ流動可能となっている。排気ポートは、濃縮室38や希釈室39において分離されたガスがそれぞれ別個に排気されるように、分離精製されるガスの種類に応じた数だけ設けられている。
次に、蒸発燃料処理装置の作用について説明する。実施例1と同様の作用によって第1の分離膜モジュール25の非透過室26内に残った中濃度ガスG1は、給気ポート32から第2の分離膜モジュール50の濃縮室38内へ給気される。すると、第2の濃縮膜21によって中濃度ガスG1中から燃料成分P1が優先的に透過分離され、濃縮膜21の空洞内には供給された中濃度ガスG1よりも蒸発燃料濃度が高められた二次濃縮ガスG2が精製される。当該二次濃縮ガスG2は、濃縮膜21の他端へ抜けて第1の排気ポート33から第1の循環ライン13を通してポンプ3の上流に還流され、再度第1の分離膜モジュール25へ供給される。濃縮室38内には、濃縮膜21で分離されなかった空気と、濃縮膜21で分離されずに残った僅かな蒸発燃料とが混在する低濃度ガスG3が残存し、連通孔56を介して内ケース52の希釈室39へ流動していく。すると、希釈膜30によって低濃度ガスG3中から空気成分P2が優先的に透過分離され、希釈膜30の空洞内には供給された低濃度ガスG3よりも蒸発燃料成分が低い希釈ガス(空気濃縮ガス)G5が精製される。希釈ガスG5は、希釈膜30の一端へ抜けて、第3の排気ポート35から返流ライン15を通してキャニスタ2へ返流される。希釈室39には、希釈膜30を透過しなかった蒸発燃料を含む三次濃縮ガスG4が残存し、仕切板55を抜けて第2の排気ポート34から循環ライン14を通してポンプ3の上流に還流される。その他は実施例1と同様なので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
(実施例3)
図5に、本発明の実施例3に係る蒸発燃料処理装置の概略構成図を示す。実施例3も、分離膜モジュールの構成が実施例1や実施例2と異なる。すなわち、実施例3の分離膜モジュール60では、1つの中空ケース61しか使用しておらず、1つの中空糸膜23が濃縮機能と希釈機能の双方を有する点に特徴を有する。なお、実施例3では、実施例1や実施例2のような第1の分離膜モジュール25を廃された構成となっており、キャニスタ2からの蒸発燃料含有ガスG0が、直接本発明の分離膜モジュール60へ供給されるようになっている。
図5に示されるように、分離膜モジュール60は、ガス透過性を有しない中空ケース61の内部に、複数本の中空糸膜23が、中空ケース61の左右両端近傍に亘って配されている。各中空糸膜23は、ガス透過性を有しない仕切板62〜65に挿通された状態で支持されている。これにより、中空ケース61内は、仕切板62〜65によって中空糸膜23の長手方向に沿って複数の部屋に区画されており、各部屋は中空糸膜23の空洞を通して連通されていることになる。仕切板62〜65が、本発明の区画壁に相当し、区画壁62〜65は各中空糸膜23と交差するように設けられている。各中空糸膜23は、1本の中空糸状多孔質支持体23aに対して、膜を透過することで蒸発燃料を高濃度にする濃縮機能層23bと、膜を透過しないことで蒸発燃料を高濃度にする希釈機能層23cとが、仕切板64を挟んで長手方向に区分けされた状態で、それぞれ支持体23aの外面に積層されている。これにより、上流側(給気ポート70側)から仕切板62と仕切板63との間が一次濃縮室66となり、仕切板63と仕切板64との間が二次濃縮室67となり、仕切板64と仕切板65との間が希釈室68となる。
給気ポート70は、各中空糸膜23の始端に臨むように中空ケース61の一端壁に設けられている。第1の排気ポート71は、第1の濃縮室66に望む中空ケース61の周壁に設けられている。なお、実施例3では、実施例1や実施例2のような第1の分離膜モジュール25を廃していることで、分離膜モジュール60の給気ポートにパージライン11が連接され、第1の排気ポート71に回収ライン12が連接されている。第2の排気ポート72は、第2の濃縮室67に望む中空ケース61の周壁に設けられており、当該第2の排気ポート72に第1の循環ライン13が連接されている。第3の排気ポート73は、希釈室68に望む中空ケース61の周壁に設けられており、当該第3の排気ポート73に第2の循環ライン14が連接されている。第4の排気ポート74は、各中空糸膜23の終端に臨むように、中空ケース61の他端壁に設けられており、当該第4の排気ポート74に返流ライン15が連接されている。
次に、蒸発燃料処理装置の作用について説明する。ポンプ3によってキャニスタ2から脱離された蒸発燃料を含む供給される蒸発燃料含有ガスG0は、直接分離膜モジュール60へ供給される。実施例3の分離膜モジュール60は内圧分離方式であり、給気ポート70から給気された蒸発燃料含有ガスG0は、各中空糸膜23の空洞内へ流入していく。すると、分離膜モジュール60の内部における最上流にある第1の濃縮室66においては、中空糸膜23の濃縮機能層23bによって蒸発燃料含有ガスG0中から燃料成分P1が優先的に透過分離され、第1の濃縮室66内には供給された蒸発燃料含有ガスG0よりも蒸発燃料濃度が高められた一次濃縮ガスが精製される。当該一次濃縮ガスは、第1の排気ポート71から回収ライン12を通して燃料タンク1内へ回収される。一方、中空糸膜23の空洞内部には、中空糸膜23の濃縮機能層23bで分離されなかった空気と、濃縮機能層23bで分離されずに残った蒸発燃料とが混在する中濃度ガスG1が残存し、そのまま中空糸膜23の空洞を通って第2の濃縮室67方向へ流動していく。すると、第1の濃縮室66と同様に、第2の濃縮室67においても、中空糸膜23の濃縮機能層23bによって中濃度ガスG1中から燃料成分P1が優先的に透過分離され、第2の濃縮室67内には供給された中濃度ガスG1よりも蒸発燃料濃度が高められた二次濃縮ガスが精製される。当該二次濃縮ガスは、第2の排気ポート72から循環ライン13を通してポンプ3の上流に還流される。一方、中空糸膜23の空洞内部には、中空糸膜23の濃縮機能層23bで分離されなかった空気と、濃縮機能層23bで分離されずに残った僅かな蒸発燃料とが混在する低濃度ガスG3が残存し、そのまま中空糸膜23の空洞を通って希釈室68方向へ流動していく。すると、希釈室68においては、中空糸膜23の希釈機能層23cによって低濃度ガスG3中から空気成分P2が優先的に透過分離され、希釈室68内には供給された低濃度ガスG3よりもさらに蒸発燃料濃度が下げられた(空気濃度が高められた)希釈ガスが精製される。当該希釈ガスは、第3の排気ポート73から返流ライン15を通してキャニスタ2へ返流される。一方、中空糸膜23の空洞内部には、中空糸膜23の希釈機能層23cで分離されなかった蒸発燃料を含む三次濃縮ガスG4が残存し、そのまま中空糸膜23の他端へ抜けて第4の排気ポート74から第2の循環ライン14を通ってポンプ3の上流に還流される。なお、ガス分離膜による分離効率(透過ガス中の特定成分濃度)は、供給されるガス中の特定成分濃度が高いほど高くなる傾向を有する。したがって、本実施例3では、第1の濃縮室66において分離精製された一次濃縮ガスの蒸発燃料濃度は、第2の濃縮室67において分離精製された二次濃縮ガスの蒸発燃料濃度よりも高い。その他は実施例1や実施例2と同様なので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
(実施例4)
図6に、本発明の実施例4に係る蒸発燃料処理装置の概略構成図を示す。実施例4は実施例3の変形例であって、内圧分離方式の実施例3に対して、実施例4では外圧分離方式となっている。
具体的には、図6に示されるように、分離膜モジュール80は、ガス透過性を有しない中空ケース81の内部に、複数本の中空糸膜24が、中空ケース81の左右両端近傍に亘って配されている。各中空糸膜24の左右両端側は、ガス透過性を有しない仕切板82・83に挿通された状態で支持されている。これにより、中空ケース81内は、仕切板82の外側(図面左側)にある第1の透過室84と、仕切板82と仕切板83との間にある非透過室85と、仕切板83の外側(図面右側)にある第2の透過室86とに区画される。非透過室85と第1・第2の透過室84・86とは、それぞれ中空糸膜24の空洞を通してのみ連通されていることになる。そのうえで、中空糸膜24の空洞内にも、仕切板87が設けられている。各中空糸膜24は、1本の中空糸状多孔質支持体24aに対して、膜を透過することで蒸発燃料を高濃度にする濃縮機能層24bと、膜を透過しないことで蒸発燃料を高濃度にする希釈機能層24cとが、仕切板87を挟んで長手方向に区分けされた状態で、それぞれ支持体24aの外面に積層されている。これにより、中空糸膜24の空洞内は仕切板87によって左右2つに区画されており、濃縮機能層24bが積層されている側(図面左側)が濃縮室88となり、希釈機能層24cが積層されている側(図面右側)が希釈室89となる。仕切板82・83・87が本発明の区画壁に相当し、仕切板82・83・87は各中空糸膜24と交差するように設けられている。
給気ポート90は、非透過室85に臨むように中空ケース81の周壁に設けられている。第1の排気ポート91は、第1の透過室84に望む中空ケース81の一端壁に設けられている。なお、実施例4でも、実施例1や実施例2のような第1の分離膜モジュール25を廃していることで、分離膜モジュール80の給気ポート90にパージライン11が連接され、第1の排気ポート91に回収ライン12が連接されている。第2の排気ポート92は、第2の透過室86に望む中空ケース81の他端壁に設けられており、当該第2の排気ポート92に返流ライン15が連接されている。第3の排気ポート93は、非透過室85に望む中空ケース61の周壁に設けられており、当該第3の排気ポート93に循環ライン13が連接されている。なお、給気ポート90は、中空糸膜24の濃縮機能層24bが積層された側に設けられており、第3の排気ポート93は、中空糸膜24の希釈機能層24cが積層された側に設けられている。給気ポート90と第3の排気ポート93とは、これとは逆の位置関係で設けることもできるが、実施例4のような位置関係で設けることが好ましい。機能層は、透過分離対象となる特定成分濃度が高いほど、分離効率(透過ガス濃度)が高い特性を有するからである。
次に、蒸発燃料処理装置の作用について説明する。ポンプ3によってキャニスタ2から脱離された蒸発燃料を含む供給される蒸発燃料含有ガスG0は、直接分離膜モジュール80へ供給される。実施例4の分離膜モジュール80は、外圧分離方式であり、給気ポート90から非透過室85へ蒸発燃料含有ガスG0が給気されると、各中空糸膜24の外側から機能層24b・24cを透して特性成分が優先的に空洞内へ流入していくことになる。蒸発燃料含有ガスG0が給気ポート90から給気されると、非透過室85内において、まず蒸発燃料含有ガスG0中から燃料成分P1が各中空糸膜24の濃縮機能層24bを透して透過分離され、中空糸膜24の空洞内における濃縮室88内には供給された蒸発燃料含有ガスG0よりも蒸発燃料濃度が高められた一次濃縮ガスG6が精製される。当該一次濃縮ガスG6は、そのまま中空糸膜24の空洞内を通して第1の透過室84へ流動し、第1の排気ポート91から回収ライン12を通して燃料タンク1内へ回収される。このとき、非透過室85内には、中空糸膜24の濃縮機能層24bで分離されなかった空気と、濃縮機能層24bで分離されずに残った蒸発燃料とが混在する中濃度ガスが残存している。当該中濃度ガスは非透過室85内を第3の排気ポート93側へ流動していき、次いで中空糸膜24の希釈機能層24cを透して中濃度ガス中から空気成分P2が優先的に透過分離され、希釈室89内には供給された中濃度ガスよりも蒸発燃料濃度が下げられた(空気濃度が高められた)希釈ガスG5が精製される。当該希釈ガスG5は、そのまま中空糸膜24の空洞内を通して第2の透過室86へ流動し、第2の排気ポート92から返流ライン15を通して燃料タンク1内へ回収される。非透過室85内には、希釈機能層24cを透過しなかった燃料成分を含む二次濃縮ガスG2が残存しており、当該二次濃縮ガスG2は第3の排気ポート93から循環ライン13を通してポンプ3の上流へ還流される。その他は実施例1〜3と同様なので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
(その他の変形例)
実施例1及び実施例2において、濃縮膜21を内側に、希釈膜30を外側に設ける構成とすることもできる。また、実施例1及び実施例2では、径方向に内外二重構造としたが、これに限らず内外三層以上の空間が積層された構成とすることもできる。この場合、径方向内外に積層された複数の空間のうち、いずれか1つ以上を濃縮室38とし、他のいずれか1つ以上を希釈室39とする。また、中空ケースに使用される内径の大きなケースと内径の小さなケースは、内外に挿通可能な形状であれば、円筒形に限らず断面三角形や四角形などの多角形、又は楕円など種々の形状とすることができる。必ずしも外ケースと内ケースとが同一形状である必要もない。但し、円滑なガス流動が比較的容易であり、部分的にガスが滞留することを避けられる点において、円筒形が好ましい。
また、実施例1や実施例2のような形態に関して、必ずしも複数のケースを内外に挿通させる必要もない。例えば、濃縮室と希釈室とを区画する区画壁が分離膜と平行に設けられていれば、中空ケースに一体形成した1又は複数(2以上)の区画壁によって、中空ケース内を複数の部屋(室)に区切ることもできる。この場合、各部屋は上下に並設された構造となり、各部屋同士を連通する連通室も設けておく。つまり、実施例1や実施例2において使用したキャニスタ2と同様の構成とすることもできる。
実施例3や実施例4においては、本願発明の区画壁に相当する仕切板の枚数を変更することで、濃縮回数(複数回分離の数)を設計できる。この場合、濃縮機能層と希釈機能層とは2つに区分けする以外にも、濃縮機能層の間に希釈機能層を設けたり、複数の濃縮機能層及び希釈機能層を交互に区分けした状態で設けたりしてもよい。実施例3や実施例4の形態においても、中空ケースは円筒形に限られない。
これらの各変形例においても、排気ポートは、濃縮室及び希釈室において分離精製されたガスがそれぞれ別個に排気されるように、分離精製されるガスの種類に応じた数だけ適所に設けておく。このとき、各排気ポートには、分離されるガスの種類に応じて循環ラインや返流ラインを適宜連接すればよい。また、実施例1や実施例2でも、第1の分離膜モジュール25を廃して、キャニスタ2からの蒸発燃料含有ガスが直接本願発明のような複数の分離膜が1つのモジュールに一体化された分離膜モジュールへ給気される構成としてもよい。逆に、実施例3や実施例4においても、実施例1や実施例2のような第1の分離膜によって分離された中濃度ガスが給気される構成とすることもできる。
本発明の分離膜モジュールは、蒸発燃料含有ガス中から蒸発燃料を分離回収する場合の他、先述の各種混合ガスから特性成分を分離回収する場合にも使用可能である。この場合、機能層の材料を、例えば特許文献1ないし特許文献3に記載の機能層材料のように、適宜特定成分に対する透過係数の高い材料に変更するだけでよい。
上記各実施例では、ポンプ3を各分離膜モジュールより上流のパージライン11上に設けて、キャにスタ2から分離膜へ蒸発燃料含有ガスを加圧供給させているが、他にも、例えばポンプ3を返流ライン15上に設けるなどして、各分離膜モジュールより下流に設けたポンプ3によってキャニスタ2から分離膜へ蒸発燃料含有ガスを減圧供給させることもできる。
蒸発燃料処理装置の作動は、IGスイッチやスタータなどの内燃機関の始動用スイッチを入れるとポンプの駆動により作動することとしたが、IGスイッチオフの内燃機関の停止中に作動させてもよい。
実施例1の蒸発燃料処理装置の概略構成図である。 図1のA−A線断面図である。 実施例2の蒸発燃料処理装置の概略構成図である。 図3のA−A線断面図である。 実施例3の蒸発燃料処理装置の概略構成図である。 実施例4の蒸発燃料処理装置の概略構成図である。
符号の説明
1 燃料タンク
2 キャニスタ
3 ポンプ
10 エバポライン
11 パージライン
12 回収ライン
13・14 循環ライン
15 返流ライン
21 濃縮膜
23・24 中空糸膜
23b・24b 濃縮機能層
23c・24c 希釈機能層
30 希釈膜
31・50 分離膜モジュール
32 給気ポート
33〜35 排気ポート
38 濃縮室
39 希釈室
40・51 外ケース
41・52 内ケース
42〜44・53〜55 仕切板
60・80 分離膜モジュール
61・81 中空ケース
62〜65・82・83・87 仕切板
66・88 濃縮室
67・89 濃縮室
70・90 給気ポート
71〜74・91〜93 排気ポート
0 蒸発燃料含有ガス
1 中濃度ガス
2 二次濃縮ガス
3 低濃度ガス
4 三次濃縮ガス
5 希釈ガス
6 一次濃縮ガス
1 燃料成分
2 空気成分


Claims (7)

  1. 給気ポートと排気ポートとを有するガス透過性の無い中空ケース内に、特定成分含有ガスを高濃度で特定成分を含有する高濃度ガスと低濃度で特定成分を含有する低濃度ガスとに分離する分離膜が配設された分離膜モジュールであって、
    前記中空ケース内には、前記分離膜を透過することで特定成分を高濃度にする特定成分濃縮室と、前記分離膜を透過しないことで特定成分を高濃度にする特定成分希釈室とが直列に設けられており、
    前記特定成分濃縮室と特定成分希釈室とは、上流側の室において前記分離膜を透過したガス又は前記分離膜を透過しなかったガスのうち、いずれか一方のみが流動可能に連通されており、
    前記排気ポートは、前記特定成分濃縮室及び特定成分希釈室において分離精製されたガスがそれぞれ別個に排気されるように、分離精製されるガスの種類に応じた数だけ設けられていることを特徴とする、分離膜モジュール。
  2. 前記特定成分濃縮室と特定成分希釈室とを区画する区画壁は、前記分離膜と平行に設けられており、
    前記特定成分濃縮室内には、膜を透過することで特定成分を高濃度にする特定成分濃縮膜が配設され、
    前記特定成分希釈室内には、膜を透過しないことで特定成分を高濃度にする特定成分希釈膜が配設されている、請求項1に記載の分離膜モジュール。
  3. 前記中空ケースは、内径の大きなケースの内部に内径の小さなケースを配した、径方向に複数の空間が積層された構造となっており、
    前記径方向内外に積層された複数の空間のうち、いずれか1つ以上が前記特定成分濃縮室となっており、他のいずれか1つ以上が前記特定成分希釈室となっている、請求項2に記載の分離膜モジュール。
  4. 前記分離膜が中空糸膜である、請求項2または請求項3に記載の分離膜モジュール。
  5. 前記分離膜が平膜である、請求項2または請求項3に記載の分離膜モジュール。
  6. 前記特定成分濃縮室と特定成分希釈室とを区画する区画壁は、前記分離膜と交差する方向に設けられており、
    前記分離膜は、多孔質な中空糸状支持体の内面又は外面に、非多孔質な高分子膜からなる機能層を積層した中空糸膜であり、
    1本の前記支持体に対して、前記特定成分濃縮室内では膜を透過することで特定成分を高濃度にする濃縮機能層を積層し、前記特定成分希釈室内では膜を透過しないことで特定成分を高濃度にする希釈機能層を積層しており、
    前記特定成分濃縮室と特定成分希釈室とは、前記中空糸膜の空洞を通して連通されている、請求項1に記載の分離膜モジュール。
  7. 燃料タンクから発生する蒸発燃料を吸着捕集するキャニスタと、前記キャニスタから脱離された蒸発燃料を含む蒸発燃料含有ガスを、蒸発燃料を高濃度で含む高濃度ガスと蒸発燃料を低濃度で含む低濃度ガスとに分離する分離手段と、前記キャニスタから前記分離手段へ蒸発燃料含有ガスを圧送する圧送手段とを有する蒸発燃料処理装置において、
    前記分離手段として、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の分離膜モジュールが設けられていることを特徴とする、蒸発燃料処理装置。

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