JP2010119297A - 電動機及び電動機の製造方法及び密閉型圧縮機及び冷凍空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】異なる2種類以上の薄肉鋼板を積層することにより形成された固定子を持つ電動機の、回転子に起因する起動性悪化や電動機効率低下を抑制することである。
【解決手段】この発明に係る電動機は、薄肉鋼板を積層してなる鉄心を有した固定子と、回転子とを有する電動機において、固定子の鉄心は、薄肉鋼板の表面に絶縁被膜を持つものと、持たないものを含んだ2種類以上の薄肉鋼板を用いて形成され、且つ隣接する2枚の薄肉鋼板の中の少なくとも1枚は絶縁被膜を持つものを用いて形成され、回転子の鉄心は、異なる2種類以上の薄肉鋼板の夫々の1種類の薄肉鋼板を積層することにより形成されたものである。
【選択図】図7

Description

この発明は、薄肉鋼板を積層して構成される鉄心を有した固定子と回転子とを備えた電動機及びその製造方法及びその電動機を用いた密閉型圧縮機及びその密閉型圧縮機を用いた冷凍空調装置に関するものである。
従来の薄肉鋼板を積層して構成される鉄心を有した電動機は、積層面に絶縁皮膜を有する1種類の薄肉鋼板のみで固定子鉄心及び回転子鉄心を形成するものが一般的であるが、主にコストを下げるために、絶縁被膜を有する薄肉鋼板と絶縁被膜を持たない薄肉鋼板を交互に積層しているものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、電磁鋼板は多数の種類が用意されているが、市場での需要量で価格が大きく異なる。例えば、ローグレイド材とハイグレイド材の主力材料は安価で、中間は高価という構図となっている。従って要求性能を達成するために使用する材料も、中間材を使用せず、ハイグレイド材を使用してオーバスペックとなることも多い。そこで、考えられるのがハイグレイド材とローグレイド材を複数混ぜて丁度良い性能と価格を得ることである。そのために、グレードの異なる電磁鋼板を一つのプレス型で同時に打抜き、積層している(例えば、特許文献2参照。)。
実開平9−19090号公報 特開2003−189514号公報 特開平4−069024号公報 特開2002−010548号公報 特開2004−208446号公報
薄肉鋼板より固定子と回転子の鉄心シートを同一プレス型内で打抜き、複数の異なる材料特性の薄肉鋼板からなる鉄心シートを交互に積層することで固定子鉄心と回転子鉄心を形成する電動機において、回転子鉄心も複数の薄肉鋼板から形成されることで、回転子鉄心の打ち抜かれたスロット形状が材料毎に異なるため、起動性や電動機効率が悪化するという問題があった。
また、複数の材料を一つのプレス型から同時に打抜く場合、複数枚同時に打抜くための設備を導入する必要があり、大掛かりな設備投資が必要となるという問題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、第1の目的は異なる2種類以上の薄肉鋼板を積層することにより形成された固定子を持つ電動機の、回転子に起因する起動性悪化や電動機効率低下を抑制することである。
また、第2の目的は大掛かりな設備投資を行なうことなく、回転子に起因する起動性悪化や電動機効率低下を抑制した電動機を得ることである。
この発明に係る電動機は、薄肉鋼板を積層してなる鉄心を有した固定子と、回転子とを有する電動機において、固定子の鉄心は、薄肉鋼板の表面に絶縁被膜を持つものと、持たないものを含んだ2種類以上の薄肉鋼板を用いて形成され、且つ隣接する2枚の薄肉鋼板の中の少なくとも1枚は絶縁被膜を持つものを用いて形成され、回転子の鉄心は、異なる2種類以上の薄肉鋼板の夫々の1種類の薄肉鋼板を積層することにより形成されたものである。
この発明の電動機は、上記構成により、回転子に2種類以上の薄肉鋼板を用いたものに対し、回転子に起因する起動性悪化や電動機効率低下を抑制するという効果を有する。
実施の形態1を示す図で、電動機の縦断面図である。 実施の形態1を示す図で、電動機の縦断面図である。 実施の形態1を示す図で、電動機の横断面図である。 実施の形態1を示す図で、電動機のトルク特性を示す図である。 実施の形態1を示す図で、変形例の電動機の縦断面図である。 実施の形態1を示す図で、変形例の電動機の縦断面図である。 実施の形態2を示す図で、電動機の縦断面図である。 実施の形態2を示す図で、電動機の縦断面図である。 実施の形態3を示す図で、鉄心プレス型概略図である。 実施の形態3を示す図で、固定子鉄心と回転子鉄心の製造フローを示す図である。 実施の形態4を示す図で、電動機の横断面図である。 実施の形態5を示す図で、密閉型圧縮機の縦断面図である。 実施の形態6を示す図で、冷凍空調装置の冷媒回路の概略構成図である。
実施の形態1.
図1〜6は実施の形態1を示す図で、図1、2は電動機の縦断面図、図3は電動機の横断面図、図4は電動機のトルク特性を示す図、図5、6は変形例の電動機の縦断面図である。
図に示すように、電動機(この例では誘導電動機)は、固定子1と回転子7とから構成される。固定子1の固定子鉄心2は、2種類の異なる薄肉鋼板から打抜かれた固定子鉄心シート3aと固定子鉄心シート3bとを1枚づつ交互に積層することで形成される。
ここでは、2種類の異なる薄肉鋼板を用いる例を示したが、2種類以上の異なる薄肉鋼板を用いてもよい。
固定子鉄心シート3a、3bは、内径側に巻線4を巻回する為の固定子スロット5と、薄肉鋼板を凹凸形状にプレスし、積層する薄肉鋼板を嵌合して結合するカシメ6を有している。
回転子7は、固定子1と同軸となるように固定子1の内径側に配置され、固定子鉄心2に使用した2種類の特性の異なる薄肉鋼板の、夫々の1種類の薄肉鋼板より形成された回転子鉄心シート8a、又は回転子鉄心シート8bを積層し(図1では固定子鉄心シート3aと同一種類の薄肉鋼板を用い、図2では固定子鉄心シート3bと同一種類の薄肉鋼板を用いる)、回転子鉄心シートの外周側に設けられた回転子スロット9にアルミを鋳造することで2次導体バーを形成し、鉄心両端に設けられたエンドリング部10でコアを固定すると共に導体バーを連結している。
この際、回転子のスロット打抜き形状が回転子鉄心シート毎に異なると、回転子スロット9内に鋳造したアルミが回転子鉄心シートの隙間から漏れて、隣り合うスロット間をアルミが連結してしまう(以後バー間短絡と呼ぶ)。しかし、本実施の形態では、回転子鉄心に1種類の薄肉鋼板を用いることにより、回転子鉄心シートの打抜き形状を統一化している為、バー間短絡しにくい構造となっている。
使用する薄肉鋼板は、例えば、固定子1には0.35mm厚で鉄損値が3.0w/kgの35A300の電磁鋼板と、0.5mm厚で鉄損値が7.0w/kgの50A700の電磁鋼板を用いて、コストを抑えつつ要求する鉄損値の鉄心と等価にすることで、新規材料を在庫することなく電動機を設計出来る。
回転子7は、固定子1と同一のプレス型で打抜かれる為、0.35mm厚で鉄損値が3.0w/kgの35A300の電磁鋼板のみで形成されたものと、0.5mm厚で鉄損値が7.0w/kgの50A700の電磁鋼板のみで形成されたものと2種類が出来る。
次に動作について説明する。
このように構成された電動機において、巻線4に交流電流を流すと固定子1は回転磁界を発生し、その回転磁界が回転子7を横切ることで、回転子スロット9とエンドリング部10で形成された導電回路内に誘導電流が流れ磁界を発生する。そして、それぞれの磁界の相互作用によりトルクが発生し回転子7が回転する。
この際、回転子7にバー間短絡があると、図4に示すとおり電動機の起動トルクの低下、中間域での「たるみ」と呼ばれるトルク低下、最大トルクの低下が発生し、起動不良の発生や起動出来ても運転時のトルク不足から電動機効率の悪化が発生してしまう。
また、薄肉鋼板は一般的に積層する表面に絶縁被膜を有した電磁鋼板が使用され、これらを積層することで回転磁界により固定子鉄心2に発生する渦電流を低減している。しかし、回転子7は運転時にすべりを発生する為に多少の磁界の変化があるものの、固定子1の回転磁界に比べ2〜5%程度と小さく、渦電流の影響は少ない。そこで、回転子7は0.35mm厚で鉄損値が3.0w/kgの35A300の電磁鋼板のみで形成されたものを使用しても、0.5mm厚で鉄損値が7.0w/kgの50A700の電磁鋼板のみで形成されたものを使用しても電動機の特性に大きな影響は無い。
図1、2では、固定子鉄心シート3aと固定子鉄心シート3bとを1枚づつ交互に積層して固定子鉄心2を構成したが、図5、6に示すように、固定子鉄心シート3aと固定子鉄心シート3bとを、例えば、3枚づつ交互に積層してもよい。要は複数枚づつ交互に積層してよいということである。但し、1個の固定子鉄心2に、ほぼ同じ枚数の固定子鉄心シート3aと固定子鉄心シート3bとを使用することが、製造ロスを少なくするために必須である。
以上のように、回転子鉄心は1種類の薄肉鋼板を使用しており回転子鉄心シート8の形状がばらつかないようにしているので、容易に電動機の起動性の悪化や電動機効率の低下を抑制することができる。
実施の形態2.
以上の実施の形態1では、固定子鉄心に2種類以上の薄肉鋼板を用い、回転子鉄心には1種類の薄肉鋼板を用いるようにしたものであるが、次に2種類以上の薄肉鋼板の中に、薄肉鋼板の表面に絶縁被膜を有しているものと、有していないものを含む実施の形態2を説明する。
図7、8は実施の形態2を示す図で、電動機の縦断面図である。固定子鉄心2は表面に絶縁被膜を有していない薄肉鋼板より打抜かれた固定子鉄心シート3cと、薄肉鋼板の表面に絶縁被膜を有している薄肉鋼板より打抜かれた固定子鉄心シート3dを交互に積層することで形成される。交互に積層することにより、固定子鉄心シートが接触する面には必ず絶縁被膜が存在する為、固定子鉄心内部で発生する渦電流は抑制することが可能である。
これにより、例えば表面に絶縁被膜を持たないSPCC(冷延鋼板)材などの安価な材料を用いることで、コストを抑えることが可能である。
回転子7は、図7のように絶縁被膜を有していない薄肉鋼板より打抜かれた回転子鉄心シート8cのみで形成されるものと、図8のように絶縁被膜を有している薄肉鋼板より打抜かれた回転子鉄心シート8dのみで形成されるものと2種類出来るが、前述の通り回転子7に発生する渦電流は固定子1に比べると小さく、どちらの回転子7を使用しても電動機の特性に大きな影響は無い。
上記では、固定子鉄心2は表面に絶縁被膜を有していない薄肉鋼板より打抜かれた固定子鉄心シート3cと、薄肉鋼板の表面に絶縁被膜を有している薄肉鋼板より打抜かれた固定子鉄心シート3dを交互に積層することで形成されるものを示したが、2種類以上の薄肉鋼板の中に、薄肉鋼板の表面に絶縁被膜を有しているものと、有していないものを含む場合には、隣接する2枚の薄肉鋼板の中の少なくとも1枚は絶縁被膜を持つものを用いて形成される。
以上のように、固定子鉄心は表面に絶縁被膜を有していない薄肉鋼板と、絶縁被膜を有する薄肉鋼板から打抜いた固定子鉄心シートを交互に積層し、回転子鉄心は1種類の薄肉鋼板のみで形成される為、コストを抑えながら容易に電動機の起動性悪化や電動機効率の低下を抑制することができる。
実施の形態3.
以上の実施の形態1,2では、固定子鉄心に2種類以上の薄肉鋼板を用い、回転子鉄心には1種類の薄肉鋼板を用いるようにしたものであるが、ここではその製造方法に関する実施の形態3を説明する。
図9、10は実施の形態3を示す図で、図9は鉄心プレス型概略図、図10は固定子鉄心と回転子鉄心の製造フローを示す図である。
図9において、ロールフィーダーにより供給された薄板鋼板は、プレス1ストローク毎に例えば風穴、回転子内径、回転子スロット、回転子外径、固定子スロット、固定子内径、固定子外径の順に打抜かれる。外径を打抜かれた回転子鉄心はメス型内に配置された溝内で積層され、所定枚数になると排出される。
複数の材料を用いる本発明では、材料毎にそれぞれ異なる金型で打抜き、固定子は金型から排出された後に異なる材料のプレスを所定の割合で積層し鉄心を構成し、回転子は材料毎の打抜きで積層された鉄心をそのまま使用する(図10参照)。
この場合、固定子は金型外でカシメにより積層してもよい。
以上のように、材料毎に異なる金型を使用することで、既存の金型設備を用いて容易に製造することが可能であり、各材料の機械特性に対応した金型調整が出来る為、打抜き精度を向上し、精度のばらつきによる起動性悪化や電動機効低下を抑制することが出来る。
実施の形態4.
以上の実施の形態1乃至3では、固定子鉄心に2種類以上の薄肉鋼板を用い、回転子鉄心には1種類の薄肉鋼板を用いるようにしたものの構成及び製造方法であるが、ここではその形状に関する実施の形態4を説明する。
図11は実施の形態4を示す図で、電動機の横断面図である。固定子鉄心2は、2種類の異なる薄肉鋼板から打抜かれた、固定子鉄心シートを積層することで形成される。積層した固定子鉄心シートはカシメ6が無い為、外周を溶接することにより固定子鉄心シート同士を結合している。
回転子7は固定子1と同軸となるように固定子1の内径側に配置され、1種類の薄肉鋼板より形成された回転子鉄心シートを積層し、固定子鉄心2と同様に薄肉鋼板を凹凸形状にプレスし、積層する薄肉鋼板を嵌合して結合するカシメ6により結合されている。回転子鉄心シートは外周側に回転子スロット9が設けられ、回転子スロット9にはアルミを鋳造し2次導体バーを形成し、鉄心両端に設けられたエンドリング部で導体バーを連結している。
これら電動機鉄心は、材料毎にそれぞれ異なる金型で打抜き、固定子1はカシメを設けていない為、金型から排出された後に異なる材料のプレスを所定の割合で積層し鉄心を構成する。ここでは鉄心の結合方法として外周を溶接する方法を説明しているが、接着剤やクリータと呼ばれる楔による結合でも良い。回転子7は、打抜き後に金型内で同一材料コア同士カシメにより積層される。
以上のように、回転子7にはカシメを設け金型内で鉄心シートを結合し鉄心を形成きる構造とし、固定子1にはカシメを設けないことで異なる金型で打抜き後鉄心を形成するようにしているので、固定子1及び回転子7共に同一の1種類の材料で製作する既存の金型設備及び組立て設備を用いて容易に製造することが可能な為に設備投資が少なくて済み、回転子を組立てる手間が簡略化される分製造コストを抑えることができる。
実施の形態5.
以上の実施の形態1乃至4では、電動機の構成及び製造方法であるが、ここではその電動機を用いた密閉型圧縮機に関する実施の形態5を説明する。
図12は実施の形態5を示す図で、密閉型圧縮機の縦断面図である。ここでは、2気筒ロータリ圧縮機を例に説明する。図において、円筒状の密閉容器21は、上部容器21aと下部容器21bとからなる。密閉容器21内部に、圧縮要素22を下部に、圧縮要素22を駆動する実施の形態1乃至4のいずれかで述べた固定子1と回転子7からなる電動機を上部に収容している。固定子1は、外径が中間部容器の内径より大きな固定子鉄心2を持ち、この鉄心部分が下部容器21bに焼嵌めされ固定されている。回転子7は回転子鉄心部分が圧縮要素22を駆動する回転軸に焼嵌めされている。圧縮要素22はスポット溶接にて固定子1と回転子7の中心がほぼ同軸となるよう下部容器21bに固定される。上部容器21aと下部容器21bは一部が重なるように嵌合され、外周を溶接により密閉される。
次に、動作について簡単に説明する。密閉型圧縮機は冷凍回路に組み込まれ冷媒と圧縮要素を潤滑する冷凍機油が封入される。電動機に電源よりエネルギーが供給されると、回転子7が回転し圧縮要素22を駆動する。すると、冷媒は吸入マフラー23を通り圧縮要素22に吸入され、圧縮された後に密閉容器21内に吐出される。圧縮要素22から吐出された冷媒は圧縮要素22の上に配置される固定子1の密閉容器21との隙間、固定子1や回転子7の鉄心に設けられた貫通孔、固定子1と回転子7の空隙等を通り上部容器21aに配置される吐出管24より冷媒回路内に送られる。また、吐出管24から冷媒が吐出される前に冷媒と分離された冷凍機油は、固定子1や回転子7の鉄心に設けられた貫通孔、固定子1と回転子7の空隙等を通り、密閉容器下部に戻る。
密閉型圧縮機は、起動する際に圧縮要素22の持つイナーシャによる回転抵抗を回転させる為のトルクと、圧縮要素22の圧縮機構内に存在する冷媒、場合によっては液状化した冷媒を圧縮もしくは排出する為のトルクが必要である。したがって、電動機回転子のバー間短絡による電動機起動トルクの低下は防止する必要がある。
ここでは、ロータリ圧縮機について述べたが、固定子1が密閉容器21に嵌合されている密閉型圧縮機であれば、スクロール式圧縮機等圧縮要素の機構を問わない。
以上のように、密閉型圧縮機に実施の形態1乃至4のいずれかの電動機を用いることで、電動機の材料費を押さえた上で、起動性の悪化や電動機効率低下を抑制することができる。
実施の形態6.
以上の実施の形態5では、実施の形態1乃至4の電動機を用いた密閉型圧縮機について述べたが、ここではその密閉型圧縮機を用いた冷凍空調装置に関する実施の形態6を説明する。
図13は実施の形態6を示す図で、冷凍空調装置の冷媒回路の概略構成図である。図において、実施の形態5で説明した密閉型圧縮機30、この密閉型圧縮機30からの冷媒の流れを切換える四方切換弁31、室外側熱交換器32、電動膨張等の減圧装置33、室内側熱交換器34、密閉型圧縮機30の吸入側配管に接続され、冷媒を貯留するアキュムレータ35は配管を介して順次接続され、冷凍回路が形成されている。
次に、以上のように構成された冷凍回路の制御装置の動作について暖房動作、冷房動作の順で説明する。
暖房運転が開始されると、四方切換弁31は図13の実線側に接続されるので、密閉型圧縮機30で圧縮された高温高圧の冷媒は室内側熱交換器34に流れ、凝縮し、液化した後、減圧装置33で絞られ、低温低圧の二相状態となり、室外側熱交換器32へ流れ、蒸発し、ガス化して四方切換弁31、アキュムレータ35を通って再び密閉型圧縮機30に戻る。即ち、図13の実線矢印に示すように冷媒は循環する。
次に、冷房運転について説明する。冷房運転が開始されると、四方切換弁31は図13の点線側に接続されるので、密閉型圧縮機30で圧縮された高温高圧の冷媒は室外側熱交換器32に流れ、凝縮し、液化した後、減圧装置33で絞られ、低温低圧の二相状態となり、室内側熱交換器34へ流れ、蒸発し、ガス化して四方切換弁31、アキュムレータ35を通って再び密閉型圧縮機30に戻る。即ち、暖房運転から冷房運転に変わると、室内側熱交換器34が凝縮器から蒸発器に変わり、室外側熱交換器32が蒸発器から凝縮器に変わる。
このような冷凍システムにおいて、暖房動作、冷房動作により室内機側熱交換器を所望の温度に調整を行なう為に、密閉型圧縮機30は起動・停止を繰り返す。その為、密閉型圧縮機30の起動安定性を確保する必要がある。
以上のように、冷凍システムに実施の形態5の密閉型圧縮機を用いることで、電動機の材料費を押さえた上で、起動性を確保することができる。
1 固定子、2 固定子鉄心、3a,3b 固定子鉄心シート、3c 絶縁被膜を有していない薄肉鋼板より打抜かれた固定子鉄心シート、3d 絶縁被膜を有している薄肉鋼板より打抜かれた固定子鉄心シート、4 巻線、5 固定子スロット、6 カシメ、7 回転子、8a,8b 回転子鉄心シート、8c 絶縁被膜を有していない薄肉鋼板より打抜かれた回転子鉄心シート、8d 絶縁被膜を有している薄肉鋼板より打抜かれた回転子鉄心シート、9 回転子スロット、10 エンドリング部、21 密閉容器、21a 上部容器、21b 下部容器、22 圧縮要素、23 吸入マフラー、24 吐出管、30 密閉型圧縮機、31 四方切換弁、32 室外側熱交換器、33 減圧装置、34 室内側熱交換器、35 アキュムレータ。

Claims (5)

  1. 薄肉鋼板を積層してなる鉄心を有した固定子と、回転子とを有する電動機において、
    前記固定子の鉄心は、薄肉鋼板の表面に絶縁被膜を持つものと、持たないものを含んだ2種類以上の薄肉鋼板を用いて形成され、且つ隣接する2枚の薄肉鋼板の中の少なくとも1枚は絶縁被膜を持つものを用いて形成され、前記回転子の鉄心は、前記異なる2種類以上の薄肉鋼板の夫々の1種類の薄肉鋼板を積層することにより形成されたことを特徴とする電動機。
  2. 前記回転子鉄心に用いられる薄肉鋼板は、薄肉鋼板を金型で所定形状に打抜く際に形成した凹凸の嵌合により、積層間を連結保持するカシメ部を有することを特徴とする請求項1記載の電動機。
  3. 異なる2種類以上の薄肉鋼板を積層して形成した固定子鉄心と、前記異なる2種類以上の薄肉鋼板の夫々の1種類の薄肉鋼板を積層することにより形成した回転子鉄心を持つ電動機において、
    前記固定子鉄心は材料毎に異なる金型で所定形状に打抜き、金型設備より排出された後に積層し、前記回転子鉄心は夫々の金型内で積層されること特徴とする電動機の製造方法。
  4. 密閉容器内に固定子と回転子を有する電動要素と、これによって駆動される圧縮要素を収納した密閉型圧縮機において、
    前記電動要素に請求項1又は請求項2記載の電動機を用いたことを特徴とする密閉型圧縮機。
  5. 請求項4記載の密閉型圧縮機を使用することを特徴とする冷凍空調装置。
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