JP2010119203A - 絶縁キャップ及びレゾルバ - Google Patents

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【課題】絶縁キャップの取り付け工程が簡素化され、生産効率の向上やコストダウンを可能とする絶縁キャップ及びこの絶縁キャップが適用されたレゾルバを提供する。
【解決手段】環状の平板面に対して交差するように複数のステータティース210a〜210hが設けられたステータ200に装着される環状の絶縁キャップ400は、それぞれが、各ステータティースが挿入される挿入孔を有し、その外側にステータ巻線が巻回される複数のボビン体410a〜410hを含み、複数のボビン体410a〜410hが、一体に形成され、各ボビン体の挿入孔の向きが、ステータ200に対して回転可能に設けられるロータ300の回転軸の向きである。
【選択図】図1

Description

本発明は、絶縁キャップ及びレゾルバに関し、特に、レゾルバを構成するステータに装着される絶縁キャップ、及びこの絶縁キャップが適用されたレゾルバに関する。
従来、この種のレゾルバは、ステータ及びロータを有し、ステータに対するロータの回転位置によってステータとロータとの間の相互インダクタンスが変化することを利用して、ステータに対するロータの回転角度に応じた出力信号を出力する。
図16に、従来のレゾルバの構成例を示す。図16は、レゾルバのステータ構造のみを表す。
従来のレゾルバのステータ900は、多層状の鉄心902の内側に多数の歯部904とスロット906とを有し、歯部904とスロット906とが円周方向に交互に形成されている。各歯部904には、絶縁キャップ908を介してステータ巻線910が巻回されており、ステータ巻線910と鉄心902と各歯部904とは電気的に絶縁されている。絶縁キャップ908の一端には、鉄心902の端面に沿って延設された絶縁延長部912が一体に形成され、この絶縁延長部912には複数の端子ピン914が植設されている。端子ピン914は、コネクタ916を有するリード線918が接続されると共に、各端子ピン914にはステータ巻線910の端線が接続されている。
そして、ステータ巻線は、例えば励磁用の励磁巻線と2相の検出巻線により構成され、励磁巻線により励磁された状態で、図示しないロータが回転すると、このロータとステータとの間のギャップパーミアンスが回転角度θに対して正弦波状に変化するようになっている。回転角度θに対応して2相の検出巻線の電圧が変化するため、この電圧変化に基づいて回転角度が検出される。
特開平10−309067号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたレゾルバのステータは、歯部が内側に向けて設けられているため、絶縁キャップを装着する際に、ステータの上面と下面の両側から挟み込むようにして装着する必要がある。このため、絶縁キャップの取り付け工程が複雑となり、生産効率の向上やコストダウンへの大きな障害となっていた。
本発明は、以上のような技術的課題に鑑みてなされたものであり、その目的の1つは、絶縁キャップの取り付け工程が簡素化され、生産効率の向上やコストダウンを可能とする絶縁キャップ及びこの絶縁キャップが適用されたレゾルバを提供することにある。
上記課題を解決するために本発明は、環状の平板面に対して交差するように複数のステータティースが設けられたステータに装着される環状の絶縁キャップであって、それぞれが、各ステータティースが挿入される挿入孔を有し、その外側にステータ巻線が巻回される複数のボビン体を含み、前記複数のボビン体が、一体に形成され、各ボビン体の挿入孔の向きが、前記ステータに対して回転可能に設けられるロータの回転軸の向きである絶縁キャップに関係する。
本発明においては、環状の平板面に対して交差するように複数のステータティースを設けられたステータに装着可能な絶縁キャップとして、それぞれが、各ステータティースが挿入される挿入孔を有する複数のボビン体を一体に形成し、挿入孔の向きをロータの回転軸の向きと一致させるようにしている。これにより、ステータとステータ巻線とを電気的に絶縁できるので、ステータ巻線の絶縁破壊を防止できるようになる。更に、ステータに絶縁キャップを装着する際に、例えば平板の上方から装着することができる上に、ステータの内側の狭い空間で各ボビン体にステータ巻線を巻回させる必要がなくなる。従って、本発明によれば、絶縁キャップの取り付け工程が簡素化される上に、別工程において、予め絶縁キャップを形成しておくことが可能となり、生産効率の向上やコストダウンを図ることが可能となる
また本発明に係る絶縁キャップでは、前記各ボビン体の外側に巻回されるステータ巻線と電気的に接続される端子ピンが設けられるコネクタ部を含み、前記複数のボビン体と前記コネクタ部とが、一体に形成されてもよい。
本発明によれば、ステータ巻線と電気的に接続される端子ピンが設けられるコネクタ部を、複数のボビン体と共に一体に形成するようにしたので、ステータ巻線を確実に固定させて、信頼性を向上させることができるようになる。
また本発明に係る絶縁キャップでは、前記コネクタ部は、前記端子ピンが挿入される端子ピン挿入孔を有することができる。
本発明によれば、ステータ巻線に入力又は出力される信号を印加するための端子ピンを、容易に絶縁キャップに取り付けることができるようになる。
また本発明に係る絶縁キャップでは、前記端子ピン挿入孔は、断面視において、前記端子ピンの挿入側の幅が広く、該端子ピンの突出側の幅が狭い形状を有することができる。
本発明によれば、端子ピンの先端部に応力等の負荷がかかった場合でも、端子ピン挿入孔の幅の広い部分において端子ピンが嵌め合わされており、端子ピンを確実に保持できるようになる。
また本発明に係る絶縁キャップでは、前記各ボビン体は、前記ステータ巻線の位置ずれを防止する位置ずれ防止手段を有することができる。
本発明によれば、所定の幅にステータ巻線を設けることができるので、磁束の均一化を図ることができるようになり、信頼性を向上させることができるようになる。
また本発明に係る絶縁キャップでは、前記複数のボビン体を構成する第1のボビン体及び第2のボビン体の間に設けられた突起部を含み、前記突起部は、前記ロータの回転軸の向きと同じ向きの巻線経由部を有し、前記第1のボビン体の外側に巻回される第1のステータ巻線と前記第2のボビン体の外側に巻回される第2のステータ巻線とを電気的に接続する導線が、前記巻線経由部において張力を持たせた状態で掛けられてもよい。
本発明によれば、2つのボビン体の距離が長くなっても共振し難くなる上に、ステータ巻線の巻き数を半ターン単位で調整できるようになる。
また本発明に係る絶縁キャップでは、前記ステータを構成する平板の縁部に係止する1又は複数の係止部を含むことができる。
本発明によれば、簡素な構成で、ステータを構成する平板に絶縁キャップを装着することができるようになる。
また本発明に係る絶縁キャップでは、前記係止部の少なくとも1つが、前記平板の内径側の縁部に係止することができる。
本発明によれば、簡素な構成で、ステータを構成する平板に絶縁キャップを装着することができるようになる。
また本発明に係る絶縁キャップでは、前記係止部の少なくとも1つが、前記平板の外径側の縁部に係止することができる。
本発明によれば、簡素な構成で、ステータを構成する平板に絶縁キャップを装着することができるようになる。
また本発明に係る絶縁キャップでは、前記平板が、1又は複数の係止孔を有し、前記係止部の少なくとも1つが、前記係止孔の縁部に係止することができる。
本発明によれば、簡素な構成で、ステータを構成する平板に絶縁キャップを装着することができるようになる。
また本発明は、磁性材料からなる前記ステータと、前記ステータに取り付けられる上記のいずれか記載の絶縁キャップと、前記絶縁キャップを介して、前記各ステータティースの外側に巻回されるステータ巻線と、磁性材料からなり、前記回転軸回りの回転により前記各ステータティースとの間のギャップパーミアンスが変化するように前記ステータに対して回転可能に設けられた前記ロータとを含むレゾルバに関係する。
本発明によれば、絶縁キャップの取り付け工程が簡素化され、生産効率の向上やコストダウンにより、低コストのレゾルバを提供できるようになる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成のすべてが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
〔実施形態1〕
図1に、本発明に係る実施形態1における角度検出装置としてのレゾルバの構成例の分解斜視図を示す。図1では、ステータ巻線等の配線の図示を省略すると共に、ステータとロータとを分解して示している。なお、図1では、レゾルバが、8個のステータティースを有し、1相励磁2相出力型のレゾルバを例に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図2に、図1のステータの分解斜視図を示す。図2において、図1と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
実施形態1におけるレゾルバ100は、ステータ(固定子)200と、ロータ(回転子)300とを含む。レゾルバ100は、いわゆるインナーロータ型の角度検出装置である。即ち、ステータ200の内側にロータ300が設けられ、ステータ200がロータ300の外周側の面と対向した状態で、ロータ300の回転角度に応じて、ステータ200に設けられたステータ巻線を構成する検出巻線からの信号が変化するようになっている。
ステータ200には、磁性材料からなる環(リング)状の平板250に複数のステータティースが設けられている。これらのステータティースは、平板250の平板面に対して交差するように設けられている。図1では、ステータ200は、折り曲げ加工等により平板面に対して同一面側に略垂直に起こされた8個のステータティース(突極部)210a、210b、210c、210d、210e、210f、210g、210hを有する。ステータティース210a〜210hは、プレス加工により予め平板250に形成された後に、折り曲げプレス加工(広義には折り曲げ加工)により、平板250の面に対して略垂直となるように起こされている。これらのステータティースは、環状の平板250の内側(内径側)の縁部に形成され、各ステータティースの面のうち少なくともロータ300と対向する面は平面ではなく、ロータ300の回転軸の方向に沿って見たときに、環状の平板250の内径側に位置する点を中心とする円弧の一部となるように形成されている。
また、ステータ200には、平板250に着脱可能に構成された環状の絶縁キャップ400が装着される。絶縁キャップ400は、ステータ200のステータティース210a〜210hの位置に合わせて設けられた複数のボビン体410a、410b、410c、410d、410e、410f、410g、410hが一体に形成されている。各ボビン体は、挿入孔(ステータティース挿入孔)を有し、当該ボビン体に対応するステータティースが該挿入孔に挿入されると共に、その外側にステータ巻線が巻回される。複数のボビン体410a〜410hを構成する各ボビン体の挿入孔の向きは、ロータ300の回転軸の向きである。
また、絶縁キャップ400は、複数のボビン体410a〜410hを構成する各ボビン体の外側に巻回されるステータ巻線と電気的に接続される端子ピンが設けられるコネクタ部450を含み、複数のボビン体410a〜410hとコネクタ部450とが一体に形成される。このコネクタ部450は、更に、端子ピン挿入孔461〜466が設けられており、端子ピン挿入孔461〜466には、ステータ巻線と電気的に接続される導電材からなる端子ピン471〜476がそれぞれ挿入される。ステータ巻線には、端子ピン471〜476のいずれかを介して外部から励磁信号が印加されると共に、端子ピン471〜476のいずれかを介して外部に検出信号を出力する。このように、ステータ巻線と電気的に接続される端子ピンが設けられるコネクタ部を、複数のボビン体と共に一体に形成するようにしたので、ステータ巻線を確実に固定させて、信頼性を向上させることができるようになる。また、ステータ巻線に入力又は出力される信号を印加するための端子ピンを、容易に絶縁キャップに取り付けることができるようになる。
更に、絶縁キャップ400は、複数の突起部480a、480b、480c、480d、480e、480f、480gを含み、複数のボビン体410a〜410h、コネクタ部450及び複数の突起部480a〜480gが一体に形成されている。複数の突起部480a〜480gを構成する各突起部は、2つのボビン体の間において、環状の絶縁キャップ400の所与の円周上に形成されている。なお、ボビン体410a、410hの間には、突起部が形成されていない。各突起部は、2つのボビン体の間に設けられた円柱状の形状を有し、一方のボビン体の外側に巻回されるステータ巻線と電気的に接続される導線が、突起部において張力を持たせた状態で掛けられて、他方のボビン体の外側に巻回されるステータ巻線と電気的に接続される。これにより、2つのボビン体の距離が長くなっても共振し難くなる上に、ステータ巻線の巻き数を半ターン単位で調整できるようになる。ここで、導線に張力を持たせ易くし、且つその状態をできるだけ長く維持させるために、突起部は、ロータ300の回転軸の向きと同じ向きの部分を有することが望ましい。
即ち、絶縁キャップ400は、複数のボビン体を構成する第1のボビン体及び第2のボビン体の間に設けられた突起部を含むことができる。更に、この突起部は、ロータ300の回転軸の向きと同じ向きの巻線経由部を含み、第1のボビン体の外側に巻回される第1のステータ巻線と第2のボビン体の外側に巻回される第2のステータ巻線とを電気的に接続する導線が、巻線経由部において張力を持たせた状態で掛けられる。なお、巻線経由部は、ロータ300の回転軸の向きと同じ向きであるものに限定されない。
このような絶縁キャップ400をステータ200の平板250に装着することにより、ステータ200とステータ巻線とが電気的に絶縁される。これにより、ステータ巻線により構成されるコイルの絶縁破壊を防止できる。このような絶縁キャップ400は、PBT(Poly-butylene-terephtalate:ポリブチレンテレフタレート)又はPPT(Polypropylene terephtalate:ポリプロピレンテレフタレート)等の絶縁性の樹脂(絶縁材)を用いた射出成型により形成される。
なお、ステータ200を構成する平板250には、その半径方向よりその円周方向に長い複数の取り付け孔が形成されている。図示しない固定部材をこれらの取り付け孔を通して、レゾルバ100を固定するための固定板に取り付けられるように構成されている。このように平板250の円周方向に長くなるように取り付け孔を形成することで、ロータ300の回転方向に対しレゾルバ100の固定位置の微調整を容易に行うことができるようになる。
ロータ300は、磁性材料からなり、ステータ200に対して回転自在に設けられている。より具体的には、ロータ300は、ロータ300の回転軸回りの回転によりステータ200の各ステータティースとの間のギャップパーミアンスが変化するようにステータ200に対して回転可能に設けられる。例えば、ロータ300の軸倍角が「3」であり、所与の半径の円周線を基準に、該円周線の1周につき、平面視において外径側の外形輪郭線を3周期で変化する形状を有している。そして、平板250に対して起こされたステータティースの内側(内径側、内周側)の面と対向するロータ300の外周側の面が、ロータ300の1回転につき3周期でギャップパーミアンスが変化するようになっている。
次に、ロータ300の回転によって検出巻線から出力される検出信号を取り出すためのステータ巻線について説明する。ステータ巻線は、励磁巻線と検出巻線とから構成され、励磁巻線により励磁した状態で、ステータ200に対するロータ300の回転により、検出巻線の信号が変化する。
図3(A)、図3(B)に、ステータ200のステータティースに設けられるステータ巻線の説明図を示す。図3(A)は、ステータ巻線を構成する励磁巻線の説明図を表す。図3(B)は、ステータ巻線を構成する検出巻線の説明図を表す。図3(A)、図3(B)は、図1のロータ300の回転軸方向にレゾルバ100を見た平面図であり、図1と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。図3(A)では、励磁巻線の巻き方向を模式的に示し、図3(B)では、検出巻線の巻き方向を模式的に示す。実際には、各ボビン体のステータ巻線を電気的に接続する場合、各ステータ巻線間を接続する導線は、その間に形成された突起部を経由させる。
励磁巻線は、図3(A)に示すように、隣接するステータティースの巻線方向が互いに反対方向となるように設けられる。各ステータティースに設けられる励磁巻線は、例えばコイル巻線とすることができる。このような励磁巻線と電気的に接続される端子ピンR1、R2間に、励磁信号が与えられる。端子ピンR1、R2は、図1又は図2の端子ピン471〜476のいずれかに割り当てられる。
また、図3(B)に示すように、2相の検出信号を得るために、検出巻線は2組の巻線部材からなる。2相の検出信号の第1相(例えばSIN相)の検出信号を得るための検出巻線は、例えばステータティース210aから反時計回りにステータティース210gまで、1つおきに各ステータティースに巻回される。一方、2相の検出信号の第2相(例えばCOS相)の検出信号を得るための検出用の巻線部材は、例えばステータティース210bから反時計回りにステータティース210hまで、1つおきに各ステータティースに巻回される。第1相の検出信号は、端子ピンS1、S3間の信号として検出され、第2相の検出信号は、端子ピンS2、S4間の信号として検出される。各ステータティースに設けられる検出巻線は、例えばコイル巻線とすることができる。端子ピンS1〜S4は、図1又は図2の端子ピン471〜476のいずれかに割り当てられる。
このように、ステータティース210a、210c、210e、210gが挿入孔に挿入されるボビン体410a、410c、410e、410gのそれぞれの外側には、励磁巻線及び第1相(SIN相)の検出巻線が巻回される。ステータティース210b、210d、210f、210hが挿入孔に挿入されるボビン体410b、410d、410f、410hのそれぞれの外側には、励磁巻線及び第2相(COS相)の検出巻線が巻回される。
なお、実施形態1では、励磁巻線の巻き方向は、図3(A)に示す方向に限定されるものではない。また、実施形態1では、検出巻線の巻き方向は、図3(B)に示す方向に限定されるものではない。
以上のような構成を有するレゾルバ100では、ステータ200に対するロータ300の回転によって、次のような磁気回路が形成される。
図4に、図1のレゾルバ100の上面図を表す。図4は、図1のロータ300の回転軸方向にレゾルバ100を見た平面図であり、図1又は図2と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。なお、図4では、説明の便宜上、絶縁キャップ400の図示を省略すると共に、ステータ200に対してロータ300が回転状態のときのある時刻における磁束の向きを模式的に示している。また、図4において、巻線磁芯としての各ステータティースを通る磁束の向きを模式的に示している。
絶縁キャップ400を介してステータ200のステータティースにステータ巻線が設けられており、ロータ300が回転すると、ロータ300を介して隣接するステータティース間で磁気回路が形成される。実施形態1では、図4に示すように、隣接するステータティースを通る磁束の向きが反対方向となるようにステータ巻線が設けられているため、ロータ300の回転によって、各ステータティースとの間のギャップパーミアンスの変化に応じて、各ステータティースに巻回されるステータ巻線に発生する電流もまた変化し、例えば検出巻線に発生する電流波形を正弦波状にすることができる。
以上のような構成を有するレゾルバ100において、磁性材料からなるステータ200の平板250の材質は、積層電磁鋼板よりも、普通鋼であるSPCC(1枚の鋼板)又は機械構造用炭素鋼であるS45CやS10C(1枚の鋼板)であることが望ましい。SPCC(Steel Plate Cold Commercial)は、JIS G3141に規定される冷間圧延鋼板及び鋼帯である。S45Cは、JIS G 4051で規定される機械構造用炭素鋼鋼材で、0.45%程度の炭素を含有している。S10Cは、JIS G 4051で規定される機械構造用炭素鋼鋼材で、0.10%程度の炭素を含有している。
これにより、材料費として高価である上に折り曲げプレス加工による曲げに弱く、曲げによる加工精度や信頼性を維持できにくい積層電磁鋼板を採用する場合に比べて、SPCCやS45CやS10Cを採用することで、低コストで、曲げによる加工精度や信頼性を維持できるようになる。
次に、実施形態1における絶縁キャップ400の詳細な構成例について説明する。
図5に、実施形態1における絶縁キャップ400の斜視図を示す。図5において、図1又は図2と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
図5に示すように、実施形態1における絶縁キャップ400は、複数のボビン体410a〜410hが有する挿入孔の向きが、ロータ300の回転軸の向きと一致している。そのため、ステータ200に絶縁キャップ400を装着する際に、平板250の上方から装着することができる上に、ステータ200の内側の狭い空間で各ボビン体にステータ巻線を巻回させる必要がなくなる。従って、実施形態1によれば、絶縁キャップ400の取り付け工程が簡素化される上に、別工程において、予め絶縁キャップ400を形成しておくことが可能となる。これにより、レゾルバ100の生産効率の向上やコストダウンを図ることが可能となる。
また、図5に示すように、絶縁キャップ400に設けられる複数のボビン体410a〜410hを構成する各ボビン体は、ステータ巻線の位置ずれを防止する位置ずれ防止手段を有することが望ましい。図5では、この位置ずれ防止手段として、各ボビン体につば部が設けられており(例えばボビン体410aにはつば部412aが設けられており)、つば部によってボビン体に凹部が形成されるようにし、この凹部においてステータ巻線の位置がずれないようになっている。つば部は、ボビン体410a〜410hのそれぞれに設けられてもよいし、ボビン体410a〜410hの一部にのみ設けられていてもよい。このような位置ずれ防止手段を設けることにより、磁束の均一化を図ることができるようになり、信頼性を向上させることができるようになる。
図6に、図5のA−A線に沿って切断して示した断面図を示す。A−A線は、端子ピン挿入孔461〜466を通る切断線である。図6は、絶縁キャップ400のコネクタ部450の断面図のみを表す。
図6に示すように、コネクタ部450が有する端子ピン挿入孔は、断面視において、端子ピンの挿入側の幅が広く、該端子ピンの突出側の幅が狭い形状を有している。例えば、断面視において先端側の幅が狭く根元側の幅が広い端子ピン471を端子ピン挿入孔461に挿入する。そして、挿入後の端子ピン471の先端部において、例えばTIG(Tungsten Inert Gas)溶接により、ステータ巻線と電気的に接続される導線が溶接される。このTIG溶接は、放電ガス中で放電させることで溶接する技術であり、導線としてのエナメル線と燐青銅とを溶接する。これにより、端子ピン471の先端部に応力等の負荷がかかった場合でも、端子ピン挿入孔461の幅の広い部分において端子ピン471が嵌め合わされており、端子ピン471を確実に保持できるようになる。
また、図5又は図6に示すように、絶縁キャップ400は、ステータ200(ステータ200の平板250)の縁部に係止する1又は複数の係止部を含み、これらの係止部によりステータ200に着脱可能に構成されている。
図7に、図5の絶縁キャップ400を裏面から見た斜視図を示す。図7において、図5と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
絶縁キャップ400は、コネクタ部450を平板250に固定するための係止部452、454と、複数のボビン体が形成される固定部を平板250の内径側の縁部に固定するための係止部470a、470b、470c、470d、470e、470f、470gを含む。これらの係止部は、絶縁キャップ400が平板250に取り付けられた際に、突起した部分が平板250の縁部に係止するようになっており、いわゆる爪構造によって係止部の機能が実現されている。
図8に、実施形態1における係止部の説明図を示す。図8は、平板250の縁部に係止する係止部452の断面構造の一例を表すが、他の係止部も同様である。
図9に、実施形態1におけるステータ200の裏面から見た斜視図を示す。図9において、図1と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
図8に示すように、絶縁キャップ400のコネクタ部450が、平板250の第1の面PL1側から装着されて係止部452が平板250の第2の面PL2側に突出した際、係止部452が平板250の縁部の第2の面PL2側で係止するようになっている。絶縁キャップ400が有するすべての係止部は、図8と同様に、平板250に係止するようになっている。
その結果、実施形態1では、ステータ200の平板250の内径側の縁部に、絶縁キャップ400の係止部470a〜470gが係止することで、ステータ200の平板250に絶縁キャップ400が装着される。
以上説明したように、実施形態1によれば、平板250に対して交差するように設けられたステータティースが挿入される挿入孔を有する複数のボビン体が一体に形成された絶縁キャップ400をステータ200の平板250に装着することにより、ステータ200とステータ巻線とが電気的に絶縁される。これにより、ステータ巻線(コイル)の絶縁破壊を防止できる。更に、複数のボビン体410a〜410hが有する挿入孔の向きが、ロータ300の回転軸の向きと一致しているため、ステータ200に絶縁キャップ400を装着する際に、平板250の上方から装着できるようになると共に、ステータ200の内側の狭い空間で各ボビン体にステータ巻線を巻回させる必要がなくなる。従って、絶縁キャップ400の取り付け工程が簡素化される上に、別工程において、予め絶縁キャップ400を形成しておくことが可能となる。そのため、レゾルバ100の生産効率の向上やコストダウンを図ることが可能となる。
また、各突起部は、2つのボビン体の間に設けられ、一方のボビン体の外側に巻回されるステータ巻線と電気的に接続される導線が、突起部において張力を持たせた状態で掛けられて、他方のボビン体の外側に巻回されるステータ巻線と電気的に接続される。これにより、2つのボビン体の距離が長くなっても共振し難くなる上に、ステータ巻線の巻き数を半ターン単位で調整できるようになる。
〔実施形態2〕
実施形態1では、2つのボビン体の間に設けられる突起部が円柱状であるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明に係る実施形態2では、L字形状の突起部が絶縁キャップの外周部に設けられる。
図10に、本発明に係る実施形態2におけるステータの斜視図を示す。なお、図10では、ロータ300の図示を省略すると共に、図1と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
実施形態2におけるステータ500が、実施形態1におけるステータ200と異なる点は、絶縁キャップに設けられた突起部の形状である。即ち、実施形態2では、ステータ500が、絶縁キャップ510を含み、絶縁キャップ510は、L字形状の突起部520a、520b、520c、520d、520e、520f、520gを有する。突起部520a〜520gは、環状の絶縁キャップ510の外周部(外径側の縁部)に沿って設けられ、突起部520a〜520gの各突起部の先端部は、環状の平板250の外径側に向けられる。ここで、突起部520aはボビン体410a、410bの間に設けられ、突起部520bはボビン体410b、410cの間に設けられ、突起部520cはボビン体410c、410dの間に設けられ、突起部520dはボビン体410d、410eの間に設けられ、突起部520eはボビン体410e、410fの間に設けられ、突起部520fはボビン体410f、410gの間に設けられ、突起部520gはボビン体410g、410hの間に設けられる。
これにより、実施形態2においても、各突起部は、ロータ300の回転軸の向きと同じ向きの巻線経由部を含むことができ、第1のボビン体の外側に巻回される第1のステータ巻線と第2のボビン体の外側に巻回される第2のステータ巻線とを電気的に接続する導線が、巻線経由部において張力を持たせた状態で掛けることができる。
このような実施形態2によれば、実施形態1と同様の効果を得ることができる。
〔実施形態3〕
実施形態2では、2つのボビン体の間に設けられるL字形状の突起部の先端部が外側に向けられているものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明に係る実施形態3では、L字形状の突起部が絶縁キャップの内周部に設けられる。
図11に、本発明に係る実施形態3におけるステータの斜視図を示す。なお、図11では、ロータ300の図示を省略すると共に、図1と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
実施形態3におけるステータ550が、実施形態1におけるステータ200と異なる点は、絶縁キャップに設けられた突起部の形状である。即ち、実施形態3では、ステータ550が、絶縁キャップ560を含み、絶縁キャップ560は、L字形状の突起部570a、570b、570c、570d、570e、570f、570gを有する。突起部570a〜570gは、環状の絶縁キャップ560の内周部(内径側の縁部)に沿って設けられ、突起部570a〜570gの各突起部の先端部は、環状の平板250の内径側に向けられる。ここで、突起部570aはボビン体410a、410bの間に設けられ、突起部570bはボビン体410b、410cの間に設けられ、突起部570cはボビン体410c、410dの間に設けられ、突起部570dはボビン体410d、410eの間に設けられ、突起部570eはボビン体410e、410fの間に設けられ、突起部570fはボビン体410f、410gの間に設けられ、突起部570gはボビン体410g、410hの間に設けられる。
これにより、実施形態3においても、各突起部は、ロータ300の回転軸の向きと同じ向きの巻線経由部を含むことができ、第1のボビン体の外側に巻回される第1のステータ巻線と第2のボビン体の外側に巻回される第2のステータ巻線とを電気的に接続する導線が、巻線経由部において張力を持たせた状態で掛けることができる。
このような実施形態3によれば、実施形態1と同様の効果を得ることができる。
〔実施形態4〕
実施形態1〜実施形態3では、絶縁キャップがロータの回転軸と同じ向きの巻線経由部を有する突起部を含むものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。実施形態4では、絶縁キャップがロータの回転軸と交差する向きの巻線経由部を有する突起部を含む。
図12に、本発明に係る実施形態4におけるステータの斜視図を示す。なお、図12では、ロータ300の図示を省略すると共に、図1と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
実施形態4におけるステータ600が、実施形態1におけるステータ200と異なる点は、絶縁キャップに設けられた突起部の形状である。即ち、実施形態4では、ステータ600が、絶縁キャップ610を含み、絶縁キャップ610は、突起部620a、620b、620c、620d、620e、620f、620gを有する。突起部620a〜620gは、環状の絶縁キャップ610の内周部(内径側の縁部)に沿って設けられ、突起部620a〜620gの各突起部は環状の平板250の内径側に向き、ロータ300の回転軸と交差するように設けられている。ここで、突起部620aはボビン体410a、410bの間に設けられ、突起部620bはボビン体410b、410cの間に設けられ、突起部620cはボビン体410c、410dの間に設けられ、突起部620dはボビン体410d、410eの間に設けられ、突起部620eはボビン体410e、410fの間に設けられ、突起部620fはボビン体410f、410gの間に設けられ、突起部620gはボビン体410g、410hの間に設けられる。
これにより、実施形態4では、各突起部が、ロータ300の回転軸の向きと交差する向きの巻線経由部を含むことになるが、第1のボビン体の外側に巻回される第1のステータ巻線と第2のボビン体の外側に巻回される第2のステータ巻線とを電気的に接続する導線が、巻線経由部において張力を持たせた状態で掛けることができる。
このような実施形態4においても、実施形態1と同様の効果を得ることができる。
〔実施形態5〕
実施形態1〜実施形態4では、絶縁キャップに設けられた係止部により、環状の平板250の内径側において平板250に絶縁キャップを係止するものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明に係る実施形態5では、絶縁キャップに設けられた係止部により、環状の平板250の外径側において平板250に絶縁キャップを係止する。
図13(A)、図13(B)に、本発明に係る実施形態5における絶縁キャップの説明図を示す。図13(A)は、実施形態5における絶縁キャップを裏面から見た斜視図を表す。図13(A)において、図7と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。図13(B)は、図13(A)の絶縁キャップを装着したステータを裏面から見た斜視図を表す。図13(B)において、図9と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
実施形態5における絶縁キャップ710が、実施形態1における絶縁キャップ400と異なる点は、ステータ700の環状の平板250の外径側の縁部に係止する係止部を有する点であり、絶縁キャップ710の表面の構成は絶縁キャップ400の表面の構成と同様である。即ち、絶縁キャップ710は、コネクタ部450を平板250に固定するための係止部452、454と、複数のボビン体が形成される固定部を平板250の外径側の縁部に固定するための係止部720a、720b、720c、720d、720e、720f、720gを含む。これらの係止部は、絶縁キャップ710が平板250に装着された際に、突起した部分が平板250の縁部に係止するようになっており、いわゆる爪構造によって係止部の機能が実現されている。
これにより、実施形態5では、図13(B)に示すように、ステータ700の平板250の外径側の縁部に、絶縁キャップ710の係止部720a〜720gが係止することで、ステータ700の平板250に絶縁キャップ710が装着される。
このような実施形態5によれば、実施形態1に比べて、より確実に絶縁キャップを平板に装着できるようになり、実施形態1と同様の効果を得ることができるようになる。
なお、実施形態5においても、絶縁キャップが有する突起部として、実施形態2〜実施形態4のいずれかの構成を採用してもよい。
〔実施形態6〕
実施形態1〜実施形態4では、絶縁キャップに設けられた係止部により、環状の平板250の内径側において平板250に絶縁キャップを係止するものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明に係る実施形態6では、絶縁キャップに設けられた係止部により、環状の平板250の内径と外径との中間位置において平板250に絶縁キャップを係止する。
図14(A)、図14(B)に、本発明に係る実施形態6における絶縁キャップの説明図を示す。図14(A)は、実施形態6における絶縁キャップを裏面から見た斜視図を表す。図14(A)において、図7と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。図14(B)は、図14(A)の絶縁キャップを装着したステータを裏面から見た斜視図を表す。図14(B)において、図9と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
実施形態6における絶縁キャップ760が、実施形態1における絶縁キャップ400と異なる点は、ステータ750の環状の平板250の内径と外径との中間位置付近に設けられた係止孔の縁部に係止する係止部を有する点であり、絶縁キャップ760の表面の構成は絶縁キャップ400の表面の構成と同様である。即ち、絶縁キャップ760は、コネクタ部450を平板250に固定するための係止部452、454と、複数のボビン体が形成される固定部を平板250の内径と外径との中間位置(又は中間位置付近)に設けられた係止孔の縁部に固定するための係止部770a、770b、770c、770d、770e、770f、770gを含む。これらの係止部は、絶縁キャップ760が平板250に装着された際に、一旦、係止孔に挿入されて突起した部分が平板250の係止孔の縁部に係止するようになっており、いわゆる爪構造によって係止部の機能が実現されている。
これにより、実施形態6では、図14(B)に示すように、ステータ750の平板250の係止孔の縁部に、絶縁キャップ760の係止部770a〜770gが係止することで、ステータ750の平板250に絶縁キャップ760が装着される。
このような実施形態6によれば、実施形態1と同様の効果を得ることができるようになる。
なお、実施形態6においても、絶縁キャップが有する突起部として、実施形態2〜実施形態4のいずれかの構成を採用してもよい。
〔実施形態7〕
実施形態1〜実施形態4では、絶縁キャップに設けられた係止部により、環状の平板250の内径側において平板250に絶縁キャップを係止するものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明に係る実施形態7では、絶縁キャップに設けられた係止部により、環状の平板250の内径、外径、及び内径と外径との中間位置において平板250に絶縁キャップを係止する。
図15(A)、図15(B)に、本発明に係る実施形態7における絶縁キャップの説明図を示す。図15(A)は、実施形態7における絶縁キャップを裏面から見た斜視図を表す。図15(A)において、図7、図13(A)、図14(A)と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。図15(B)は、図15(A)の絶縁キャップを装着したステータを裏面から見た斜視図を表す。図15(B)において、図9、図13(B)、図14(B)と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
実施形態7における絶縁キャップ810が、実施形態1における絶縁キャップ400と異なる点は、ステータ800の環状の平板250の内径、外径、及び内径と外径との中間位置付近に設けられた係止孔の縁部に係止する係止部を有する点であり、絶縁キャップ810の表面の構成は絶縁キャップ400の表面の構成と同様である。即ち、絶縁キャップ810は、コネクタ部450を平板250に固定するための係止部452、454と、複数のボビン体が形成される固定部を平板250の内径の縁部に固定するための係止部470a〜470g、該固定部を平板250の外径の縁部に固定するための係止部720a〜720g、及び該固定部を平板250の内径と外径との中間位置(又は中間位置付近)に設けられた係止孔の縁部に固定するための係止部770a〜770gを含む。これらの係止部は、絶縁キャップ760が平板250に取り付けられた際に、突起した部分が平板250の各縁部に係止するようになっており、いわゆる爪構造によって係止部の機能が実現されている。
これにより、実施形態7では、図15(B)に示すように、ステータ800の平板250の各縁部に、絶縁キャップ810の係止部470a〜470g、720a〜720g、770a〜770gが係止することで、ステータ800の平板250に絶縁キャップ810が装着される。
このような実施形態7によれば、実施形態1と同様の効果を得ることができるようになる。
なお、実施形態7においても、絶縁キャップが有する突起部として、実施形態2〜実施形態4のいずれかの構成を採用してもよい。
以上、本発明に係る絶縁キャップ及びレゾルバを上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
(1)上記の各実施形態では、本発明に係るレゾルバが、1相励磁2相出力型であるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。上記の各実施形態におけるレゾルバが、励磁信号が1相以外の相を有する信号であったり、検出信号が2相以外の相を有する信号であったりしてもよい。
(2)上記の各実施形態では、磁性材料からなるステータの材質が普通鋼や機械構造用炭素鋼鋼材であるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
(3)上記の各実施形態では、ステータが8個のステータティースを有するものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ステータが有するステータティースが、10個、12個又は14個であってもよい。
(4)上記の各実施形態では、いわゆるインナーロータ型の角度検出装置としてのレゾルバを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明に係るレゾルバが、いわゆるアウターロータ型であってもよい。この場合、ステータティースの外側(外径側、外周側)の面と対向するロータの内周側の面が、ロータの1回転につき3周期又は5周期でギャップパーミアンスが変化する。
(5)上記の各実施形態では、軸倍角「3」のロータを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば軸倍角「5」のロータであってもよい。この場合、環状の平板であるロータの形状が、所与の半径の円周線を基準に、該円周線の1周につき、平面視において外径側の外形輪郭線を5周期で変化する形状とするようにしてもよい。
(6)上記の各実施形態では、すべての係止部がステータの平板の縁部に係止するものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも1つの係止部が、ステータの平板の縁部に係止するものであればよい。
実施形態1におけるレゾルバの構成例の分解斜視図。 図1のステータの分解斜視図。 図3(A)、図3(B)はステータのステータティースに設けられるステータ巻線の説明図。 図1のレゾルバの上面図。 実施形態1における絶縁キャップの斜視図。 図5のA―A線に沿って切断して示した断面図。 図5の絶縁キャップを裏面から見た斜視図。 実施形態1における係止部の説明図。 実施形態1におけるステータの裏面から見た斜視図。 実施形態2におけるステータの斜視図。 実施形態3におけるステータの斜視図。 実施形態4におけるステータの斜視図。 図13(A)、図13(B)は実施形態5における絶縁キャップの説明図。 図14(A)、図14(B)は実施形態6における絶縁キャップの説明図。 図15(A)、図15(B)は実施形態7における絶縁キャップの説明図。 従来のレゾルバの構成例を示す図。
符号の説明
100…レゾルバ、
200,500,550,600,700,750,800…ステータ、
210a〜210h…ステータティース、 250…平板、 300…ロータ、
400,510,560,610,710,760,810…絶縁キャップ、
410a〜410h…ボビン体、 450…コネクタ部、
452,454,470a〜470g,720a〜720g,770a〜770g…係止部、
461〜466…端子ピン挿入孔、 471〜476…端子ピン、
480a〜480g,520a〜520g,570a〜570g,620a〜620g…突起部

Claims (11)

  1. 環状の平板面に対して交差するように複数のステータティースが設けられたステータに装着される環状の絶縁キャップであって、
    それぞれが、各ステータティースが挿入される挿入孔を有し、その外側にステータ巻線が巻回される複数のボビン体を含み、
    前記複数のボビン体が、一体に形成され、
    各ボビン体の挿入孔の向きが、
    前記ステータに対して回転可能に設けられるロータの回転軸の向きであることを特徴とする絶縁キャップ。
  2. 請求項1において、
    前記各ボビン体の外側に巻回されるステータ巻線と電気的に接続される端子ピンが設けられるコネクタ部を含み、
    前記複数のボビン体と前記コネクタ部とが、一体に形成されることを特徴とする絶縁キャップ。
  3. 請求項2において、
    前記コネクタ部は、
    前記端子ピンが挿入される端子ピン挿入孔を有することを特徴とする絶縁キャップ。
  4. 請求項3において、
    前記端子ピン挿入孔は、
    断面視において、前記端子ピンの挿入側の幅が広く、該端子ピンの突出側の幅が狭い形状を有することを特徴とする絶縁キャップ。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    前記各ボビン体は、
    前記ステータ巻線の位置ずれを防止する位置ずれ防止手段を有することを特徴とする絶縁キャップ。
  6. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、
    前記複数のボビン体を構成する第1のボビン体及び第2のボビン体の間に設けられた突起部を含み、
    前記突起部は、
    前記ロータの回転軸の向きと同じ向きの巻線経由部を有し、
    前記第1のボビン体の外側に巻回される第1のステータ巻線と前記第2のボビン体の外側に巻回される第2のステータ巻線とを電気的に接続する導線が、前記巻線経由部において張力を持たせた状態で掛けられることを特徴とする絶縁キャップ。
  7. 請求項1乃至6のいずれかにおいて、
    前記ステータを構成する平板の縁部に係止する1又は複数の係止部を含むことを特徴とする絶縁キャップ。
  8. 請求項7において、
    前記係止部の少なくとも1つが、
    前記平板の内径側の縁部に係止することを特徴とする絶縁キャップ。
  9. 請求項7において、
    前記係止部の少なくとも1つが、
    前記平板の外径側の縁部に係止することを特徴とする絶縁キャップ。
  10. 請求項7において、
    前記平板が、
    1又は複数の係止孔を有し、
    前記係止部の少なくとも1つが、
    前記係止孔の縁部に係止することを特徴とする絶縁キャップ。
  11. 磁性材料からなる前記ステータと、
    前記ステータに取り付けられる請求項1乃至10のいずれか記載の絶縁キャップと、
    前記絶縁キャップを介して、前記各ステータティースの外側に巻回されるステータ巻線と、
    磁性材料からなり、前記回転軸回りの回転により前記各ステータティースとの間のギャップパーミアンスが変化するように前記ステータに対して回転可能に設けられた前記ロータとを含むことを特徴とするレゾルバ。
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JP2012135078A (ja) * 2010-12-20 2012-07-12 Tamagawa Seiki Co Ltd レゾルバ構造

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