JP2010118473A - 太陽電池セルおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】極の位置合わせが容易な太陽電池セルおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】p型の半導体基板1と、半導体基板1の受光面側に形成されたn型の拡散層と、n型の拡散層に部分的に形成される1または複数の受光面グリッド電極7とから構成される太陽電池セルであって、n型の拡散層には、複数の高濃度拡散領域5と、それら高濃度拡散領域5間に位置する低濃度拡散領域6が形成され、受光面グリッド電極7は、高濃度拡散領域5に形成され、隣接する高濃度拡散領域5の中心間距離Lが1.5〜3.0mmであり、高濃度拡散領域5の幅Mが、中心間距離Lの20〜60%である。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池セルおよびその製造方法に関する。
太陽電池セルは、光エネルギーを電力に変換する半導体素子であり、p−n接合型、pin型、ショットキー型等があり、特にp−n接合型が広く用いられている。また、太陽電池をその基板材料をもとに分類すると、シリコン結晶系太陽電池、アモルファス(非晶質)シリコン系太陽電池、化合物半導体系太陽電池の3種類に大きく分けられる。シリコン結晶系太陽電池は、さらに、単結晶系太陽電池と多結晶系太陽電池に分類される。太陽電池用シリコン結晶基板は比較的容易に製造できることから、シリコン結晶系太陽電池が最も普及している。
太陽電池は、クリーンなエネルギー源として近年需要が高まっており、それに伴い太陽電池セルの需要も高まっている。また、エネルギー効率の観点から、太陽電池セルの、光エネルギーから電力への変換効率ができるだけ高いものが望まれている。
そこで、特許文献1には、従来の太陽電池セルにおいては1種類の層でのみ構成されていた、太陽電池セルの受光面側に形成される拡散層の濃度を2種類とし、電極の下部に、該電極と同じ幅の高濃度拡散領域を設ける太陽電池セルの製造方法が開示されている。この方法により、低オーミックコンタクトを得ながら、受光面の電極以外の部分での表面再結合及び拡散層(エミッタ)内の再結合を抑制することが可能となり、太陽電池の変換効率を高めている。
CN101101936A号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の方法では、太陽電池セルに設けられた電極の幅に正確に一致させた高濃度拡散領域を電極下部に設け、さらに、正確に電極と高濃度拡散領域を接触させる必要があるため、太陽電池セルの製造過程において極めて正確な位置合わせ機構を用いる必要がある。正確な位置あわせとしては、半導体製造技術であるフォトリソグラフィーが例示されるがコストが高いという問題点がある。
本発明は、高濃度拡散領域への電極の高精度な位置合わせ機構が不要な太陽電池セルおよびその製造方法を提供することにある。
本発明によれば、p型の半導体基板と、前記半導体基板の受光面側に形成されたn型の拡散層と、前記n型の拡散層に部分的に形成される1または複数の受光面グリッド電極とから構成される太陽電池セルであって、前記n型の拡散層には、複数の高濃度拡散領域と、それら高濃度拡散領域間に位置する低濃度拡散領域が形成され、前記受光面グリッド電極は、前記高濃度拡散領域に形成され、隣接する前記高濃度拡散領域の中心間距離が1.5〜3.0mmであり、前記高濃度拡散領域の幅が、前記中心間距離の20〜60%である、太陽電池セルが提供される。
また、本発明によれば、n型の半導体基板と、前記半導体基板の受光面側に形成されたp型の拡散層と、前記p型の拡散層に部分的に形成される1または複数の受光面グリッド電極とから構成される太陽電池セルであって、前記p型の拡散層には、複数の高濃度拡散領域と、それら高濃度拡散領域間に位置する低濃度拡散領域が形成され、前記受光面グリッド電極は、前記高濃度拡散領域に形成され、隣接する前記高濃度拡散領域の中心間距離が1.5〜3.0mmであり、前記高濃度拡散領域の幅が、前記中心間距離の20〜60%である、太陽電池セルが提供される。
前記高濃度拡散領域のシート抵抗は、例えば25〜55Ω/□である。また、前記低濃度拡散領域のシート抵抗は、例えば60〜150Ω/□である。また、前記半導体基板は単結晶または多結晶シリコンであり、その比抵抗は、例えば0.3〜50Ω・cmである。
また、別の観点からの本発明によれば、太陽電池セルの製造方法であって、半導体基板上の絶縁膜に塗布されたレジスト膜をマスクとして、前記絶縁膜を所定のパターンにエッチングする工程と、所定のパターンに形成された前記絶縁膜をマスクとして、前記半導体基板の露出部分を高濃度拡散領域とする工程と、所定のパターンに形成された前記絶縁膜を除去し、前記半導体基板の残りの部分を低濃度拡散領域とする工程と、前記高濃度拡散領域の上に導電性ペーストからなる電極をスクリーン印刷によって形成する工程とを備える、太陽電池セルの製造方法が提供される。
また、本発明によれば、太陽電池セルの製造方法であって、半導体基板の受光面全面に低濃度拡散領域を形成する工程と、高濃度拡散領域とするべき部分にリン酸ガラスを残し、追加の熱処理を行なうことで、高濃度拡散領域を形成する工程と、前記高濃度拡散領域の上に導電性ペーストからなる電極をスクリーン印刷によって形成する工程とを備える、太陽電池セルの製造方法が提供される。
また、本発明によれば、太陽電池セルの製造方法であって、半導体基板の受光面全面に高濃度拡散領域を形成する工程と、高濃度拡散領域とするべき部分にレジスト膜をマスクとして形成し、露出している部分をエッチングすることにより低濃度拡散領域を形成する工程と、前記高濃度拡散領域の上に導電性ペーストからなる電極をスクリーン印刷によって形成する工程とを備える、太陽電池セルの製造方法が提供される。
また、太陽電池セルの製造方法であって、半導体基板に絶縁膜を形成する工程と、絶縁膜上に形成されたレジスト膜をマスクとして、絶縁膜を所定のパターンにエッチングする工程と、レジスト膜を除去し、半導体基板の露出部分を高濃度拡散領域とし、同時に拡散源である拡散元素が絶縁膜を貫通して低濃度拡散領域を形成する工程と、前記高濃度拡散領域の上に導電性ペーストからなる電極をスクリーン印刷によって形成する工程とを備える、太陽電池セルの製造方法が提供される。
前記高濃度拡散領域のシート抵抗は、例えば25〜55Ω/□である。また、前記低濃度拡散領域のシート抵抗は、例えば60〜150Ω/□である。また、前記半導体基板は単結晶または多結晶シリコンであり、その比抵抗は、例えば0.3〜50Ω・cmである。
前記高濃度拡散領域および/または前記低濃度拡散領域を形成するためのマスクであるレジスト膜を、スクリーン印刷によって形成することとしても良い。また、前記レジスト膜の形成に用いるレジスト剤として、スクリーン印刷法にて印刷可能であり、耐HF(フッ化水素酸)性を有し、アルカリ性水溶液にて剥離が可能なレジスト剤を用いても良い。
本発明によれば、隣接する高濃度拡散領域同士の中心間距離を1.5〜3.0mmとし、高濃度拡散領域の幅をこの中心間距離の20〜60%としたことにより、電極の位置合わせが容易となる。また、受光面グリッド電極の形成を、例えば、スクリーン印刷で行うことも可能となる。また、受光面グリッド電極幅以上に高濃度拡散領域の幅をかなり大きくした場合でも、不純物拡散源を用いたゲッタリングの効果を利用して、太陽電池の変換効率を向上させることが可能である。
以下、本発明の実施の形態の一例を、図面を参照にして説明する。図1(a)〜(i)は、単結晶シリコン基板からなる半導体基板1を用いて太陽電池セル20を製造する工程の説明図である。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
先ず、図1(a)に示すように、たとえばCZ法により作製された結晶面方位(100)、12.5cm角、厚さが30〜500μmで、比抵抗が0.5〜50Ω・cm(ドーパント濃度4×1015〜5×1016cm−3程度)の単結晶シリコン基板からなるp型(ボロンドープ)の半導体基板1が用意される。
次に、高濃度(10wt%)の水酸化ナトリウム水溶液にシリコン基板を浸漬させ、ダメージ層を取り除いた。なお、ここでは半導体基板1のダメージ層除去のために水酸化ナトリウム水溶液を用いたが、水酸化カリウム等の強アルカリ水溶液を用いても構わない。またフッ硝酸などの酸水溶液でも同様の目的を達成することが可能である。
太陽電池は通常、表面に凸凹形状を形成するのが好ましい。その理由は、可視光域の反射率を低減させるために、できる限り2回以上の反射を受光面で行わせる必要があるためである。そこで、ダメージエッチングを行なった基板を、例えば3wt%の水酸化ナトリウムにイソプロピルアルコールを加えた水溶液に浸し、ウエットエッチングすることにより、ランダムテクスチャ構造を形成する。これら一つ一つの山のサイズは1〜20μm程度である。他の代表的な表面凸凹構造としてはV溝、U溝が挙げられる。これらは研削機を利用して形成可能である。また、ランダムな凸凹構造を作るには酸エッチングやリアクティブ・イオン・エッチングなどが代替法として用いることが可能である。
次に、図1(b)に示すように、酸素を含有する雰囲気中で、980℃の加熱処理により、半導体基板1の表面に酸化膜2が形成される。なお、酸化膜の代わりに窒化膜を形成することとしてもよい。
次に、図1(c)に示すように、酸化膜2上に所定のパターンでレジスト膜3が例えば10〜30μmの厚さに塗布される。この場合、レジスト膜3に形成される隙間部4について、隣接する隙間部4同士の中心間距離Lが1.5〜3.0mm、各隙間部4の幅Mが、中心間距離Lの20〜60%の大きさとなるように、レジスト膜3がパターン形成される。レジスト膜3のパターン形成は、例えば、スクリーン印刷によって行われる。また、レジスト膜3として塗布されるレジスト剤として、スクリーン印刷法にて印刷可能であり、耐HF(フッ化水素酸)性を有し、アルカリ性水溶液にて剥離が可能なレジスト剤が用いられる。
次に、図1(d)に示すように、レジスト膜3をマスクとして、例えば10%HF水溶液を用いた湿式エッチングが行われ、酸化膜2が所定のパターンにエッチングされる。この場合、レジスト膜3に形成されている隙間部4と同様のパターンに、酸化膜2がエッチングされる。
次に、図1(e)に示すように、レジスト膜3が除去される。この場合、レジスト膜3は、アルカリ性水溶液によって剥離される。
次に、拡散炉において、オキシ塩化リン(POCl)ガスを含有する雰囲気中で870℃に加熱されることによって、図1(f)に示すように、所定のパターンにエッチングされた酸化膜2をマスクとして、半導体基板1の露出部分にリン(P)が拡散される。こうして、半導体基板1の表面に複数の高濃度拡散領域5が島状に形成される。この場合、高濃度拡散領域5のシート抵抗は、25〜55Ω/□(ohm/square)にされる。また、互いに隣接する高濃度拡散領域5同士の中心間距離Lが1.5〜3.0mmとなり、各高濃度拡散領域5の幅Mが、中心間距離Lの20〜60%の大きさとなる。
次に、図1(g)に示すように、例えば10%HF水溶液を用いた湿式エッチングが行われ、酸化膜2が除去される。
次に、拡散炉において、オキシ塩化リン(POCl)ガスを含有する雰囲気中で830℃に加熱されることによって、図1(h)に示すように、半導体基板1の表面全体にリン(P)が拡散される。こうして、半導体基板1の表面において、複数の高濃度拡散領域5同士の間に低濃度拡散領域6が形成される。この場合、低濃度拡散領域6のシート抵抗は、60〜150Ω/□にされる。
次に、プラズマエッチャーにて半導体基板周辺部のPN接合分離を行ない、引き続き、基板表面に形成されたリン酸ガラスをフッ酸水溶液にて取り除いた後、プラズマCVD装置を用いて、エミッタ層上に表面保護膜(パッシベーション膜)兼反射防止膜8として例えば窒化膜を堆積する。他の反射防止膜8として、酸化膜、二酸化チタン膜、酸化亜鉛膜、酸化スズ膜等があり、代替が可能である。また、形成法も上記以外にもリモートプラズマCVD法、コーティング法、真空蒸着法等があるが、経済的な観点から、上記のように窒化膜をプラズマCVD法によって形成するのが最適である。さらに、上記反射防止膜8上にトータルの反射率が最も小さくなるような条件、例えば二フッ化マグネシウム膜といった屈折率が1から2の間の膜を形成すれば、反射率がさらに低減し、生成電流密度が高くなる。
次に、図1(i)に示すように、スクリーン印刷機を用いて、基板裏面側に裏面電極9を印刷し、乾燥させる。例えば、裏面電極9は、Agを含有する導電性ペーストをスクリーン印刷で基板裏面側に塗付することにより形成される。
その後、基板裏面側の裏面電極9以外の部分にアルミニウムなどからなるペーストを塗布、乾燥させる。
さらに、各高濃度拡散領域5の上に受光面グリッド電極7が形成される。例えば、受光面グリッド電極7は、Agを含有する導電性ペーストをスクリーン印刷で各高濃度拡散領域5上に塗布することにより形成される。
その後、焼成を行ない、受光面グリッド電極7や裏面電極9を焼結させ、裏面電極9以外の部分にAL−BSF10を形成させ、太陽電池セル20が製造される。
この太陽電池セル20は、隣接する高濃度拡散領域5同士の中心間距離Lを1.5〜3.0mmとし、各高濃度拡散領域5の幅をこの中心間距離Lの20〜60%としたことにより、電極7の位置合わせが容易となり、受光面グリッド電極7の形成を、スクリーン印刷で行うことが可能となる。
以上、本発明の実施の形態の一例を説明したが、本発明は図示の形態に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、半導体基板1の受光面側に高濃度拡散領域5と低濃度拡散領域6を形成する方法として、半導体基板1の受光面全面に低濃度拡散領域6を形成した後、高濃度拡散領域5とするべき部分にリン酸ガラスを残し、追加の熱処理を行なうことで高濃度拡散領域を形成する方法でも良い。
また、半導体基板1の受光面全面に高濃度拡散領域5を形成した後、高濃度拡散領域5を保持すべき部分にレジスト膜3をマスクとして塗布し、露出している部分を、例えばHNO/HFなどでエッチングを行ない、低濃度拡散領域6を形成する方法でも良い。
また、半導体基板1上の酸化膜(絶縁膜)にSiOを形成し、その上に塗付されたレジスト膜3をマスクとして、SiOを所定のパターンにエッチングを行なった後、レジスト膜3を除去し、半導体基板1の露出部分を高濃度拡散領域5とし、かつ、同時に拡散源である拡散元素がSiOを貫通して低濃度拡散領域6を形成する方法でも良い。
なお、上記実施の形態では、p型の半導体基板1の受光面側にn型の拡散層(高濃度拡散領域5、低濃度拡散領域6)を形成する場合を説明したが、n型の半導体基板の受光面側にp型の拡散層を形成する場合についても同様の手順で実施できる。
また、高濃度拡散領域5や低濃度拡散領域6の形成、レジスト膜3の形成をスクリーン印刷によって行うことも考えられる。
以下に本発明の実施例及び比較例を挙げて具体的に説明を行なう。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1として、p型単結晶シリコン基板(ウエハサイズ12.5×12.5cm、比抵抗0.5〜6.0Ω・cm)を用意し、高濃度(10wt%)の水酸化ナトリウム水溶液に浸漬させて、ダメージ層を取り除いた。さらに低濃度(2wt%)の水酸化ナトリウム水溶液に浸漬させ、基板表面全体にテクスチャ構造を形成した。その後、基板を洗浄した。洗浄後、980℃でドライ酸化を行い、受光面全面へ酸化膜を形成した。その後、低濃度n型拡散を行なう部分をマスクするため、スクリーン印刷機にて、レジスト剤を印刷し、160℃の電気乾燥炉で乾燥させた。乾燥後、10wt%のフッ化水素酸水溶液へ浸漬させ、高濃度n型拡散部分の酸化膜を除去した後、2wt%の水酸化ナトリウム水溶液によりレジスト剤を取り除き、基板を洗浄、乾燥させた。洗浄後、基板の受光面にオキシ塩化リンを含む雰囲気の電気拡散炉内で拡散を行ない、高濃度n型拡散層を形成した。実施例1では、高濃度n型拡散層のシート抵抗設計値を20〜45Ω/□の範囲で変更した。
次に、10wt%のフッ酸水溶液へ基板を浸漬させ、低濃度n型拡散部分の酸化膜を取り除き、乾燥後、基板の受光面に再度、オキシ塩化リンを含む雰囲気の820℃の電気拡散炉内で拡散を行ない、低濃度n型拡散層を形成した。
次にプラズマエッチャーにて基板周辺部のPN接合分離を行い、引き続き、基板表面に形成されたリン酸ガラスをフッ化水素酸水溶液にて取り除いた(エッチング)後、プラズマCVD装置で、受光面に窒化膜を堆積させて、反射防止膜を形成した。
次に、スクリーン印刷機を用いて、裏面側にAg電極を印刷し、乾燥させた。その後、基板裏面側にアルミニウムなどからなるペーストを塗布、乾燥させた。
さらに受光面側にもスクリーン印刷機を用いて、Ag電極パターンを印刷し、乾燥させた。その後、焼成を行い、AL−BSFと裏面電極、受光面グリッド電極を形成し、太陽電池セルを作製した。その断面概略図を、図2に示す。
高濃度n型拡散層のシート抵抗設計値ρs(Ω)を変更した時の変換効率(Eff)の変化について、図3にその結果を示す。
図3に示すように、シート抵抗が25〜45Ω/□の範囲で、変換効率が良好であることがわかった。
(実施例2)
実施例2として、実施例1と同様の製造方法で行なった。但し、高濃度n型拡散層形成の温度を870℃とし、低濃度n型拡散層のシート抵抗設計値を60〜105Ω/□の範囲で変更した。
低濃度n型拡散層のシート抵抗設計値を変更した時の変換効率(Eff)の変化について、図4にその結果を示す。
図4に示すように、シート抵抗が60〜105Ω/□の範囲で、変換効率が良好であることがわかった。
(実施例3)
実施例3として、中心間距離を種々変更させて太陽電池セルを作製した。作製した太陽電池セルの変換効率(Eff)と中心間距離の変化について、図5にその結果を示す。
(実施例4)
実施例4として、高濃度拡散幅を種々変更させて太陽電池セルを作製した。作製した太陽電池セルの変換効率(Eff)と高濃度拡散幅の変化について、図6にその結果を示す。
(実施例5)
実施例5として、ゲッタリングの効果を確認する実験を行なった。従来、電極直下のみにドーパントを高濃度に含む高濃度n型拡散層を形成し、受光面の他の部分の拡散層の表面濃度を下げることにより、変換効率を向上させる方法として、特許文献2(特開2004−273826号公報)が公知となっている。当然、高濃度n型拡散層の幅を広げてしまうことにより、短絡電流が減少してしまい、変換効率が低下することが懸念される。
しかしながら、本発明では、受光面電極と比較して、通常よりもかなり広い幅の高濃度n型拡散層幅を形成する選択拡散構造としている。そのような構造とした理由を以下に2点示す。
1.高濃度n型拡散層によるリンゲッタリング効果
太陽電池セルに使用される単結晶シリコン基板は、原料コスト削減を目的として半導体用単結晶シリコンインゴットの端材(インゴットのトップ、テール)を利用したり、半導体デバイスウエハーの再利用をしたりと、種々のシリコン原料を使用することから、汚染不純物(特に重金属汚染)が多く含まれている。また、太陽電池製造過程においても基板が汚染不純物(特に重金属汚染)により汚染される。これらの汚染不純物(特に重金属汚染)により低下した基板品質はリンゲッタリングにより改質でき、太陽電池の変換効率改善に大きな効果をもたらすことが一般的に知られている。
そして、より高温下での熱処理を行なうことで、ゲッタリングの効果が大きく得られることも公知のため、高濃度拡散処理にリンゲッタリングを導入することで、太陽電池の性能向上を図った。
図7は、従来の熱拡散処理(工程A)とリンゲッタリングを導入した熱拡散処理(工程B)の比較実験の結果である。
熱拡散処理にリンゲッタリングを導入することで、基板内部の重金属不純物が拡散層へ捕獲され、開放電圧の上昇による変換効率の向上が確認出来た。
また、Core scan(Sunlab社製、太陽電池セル特性評価装置)を使用し、受光面グリッド電極印刷前の基板について、開放電圧(Voc)の面内分布を測定した結果を図8に示す。
面内分布の結果より、高濃度拡散部分のほうが、低濃度拡散部分よりも、15〜20mV程度高い結果であった。これは、高濃度拡散部分において、より強いゲッタリング効果が得られていることを示唆している。
つまり、高濃度n型拡散層幅を従来の選択拡散構造よりもかなり広くとることにより、開放電圧(Voc)ならびに変換効率(Eff)の向上を確認することが出来た。
2.印刷精度の低いスクリーン印刷機での量産化対策
図6に示す高濃度拡散幅を広げることで、受光面グリッド電極の印刷にてアライメントにズレが生じても、低濃度n型拡散層に受光面グリッド電極が接触することなく、選択拡散構造を製造することが出来る。
高精度なアライメント機能(例えば、CCDカメラによるアライメント機能)を持ったスクリーン印刷機を使用せずに、アライメント精度の低いスクリーン印刷機でも、本発明の太陽電池セルは製造可能であり、新規に高精度なスクリーン印刷機を購入する必要もなく、コストの面においても、優位性を発揮することが出来る。
本発明は、太陽電池に適用できる。
本発明の実施にかかる太陽電池セルの製造工程の説明図である。 太陽電池セルの断面概略図である。 高濃度n型拡散層のシート抵抗ρs(Ω/□)と変換効率(Eff)の関係を示すグラフである。 低濃度n型拡散層のシート抵抗ρs(Ω/□)と変換効率(Eff)の関係を示すグラフである。 中心間距離と変換効率(Eff)の関係を示すグラフである。 高濃度拡散幅と変換効率(Eff)の関係を示すグラフである。 ゲッタリング導入による変換効率(Eff)と開放電圧(Voc)の関係を示すグラフである。 開放電圧(Voc)の面内分布の測定結果である。
符号の説明
L 中心間距離
M 幅
1 半導体基板
2 酸化膜
3 レジスト膜
4 隙間部
5 高濃度拡散領域
6 低濃度拡散領域
7 受光面グリッド電極
8 反射防止膜
9 裏面電極
10 AL−BSF
20 太陽電池セル

Claims (14)

  1. p型の半導体基板と、
    前記半導体基板の受光面側に形成されたn型の拡散層と、
    前記n型の拡散層に部分的に形成される1または複数の受光面グリッド電極とから構成される太陽電池セルであって、
    前記n型の拡散層には、複数の高濃度拡散領域と、それら高濃度拡散領域間に位置する低濃度拡散領域が形成され、
    前記受光面グリッド電極は、前記高濃度拡散領域に形成され、
    隣接する前記高濃度拡散領域の中心間距離が1.5〜3.0mmであり、
    前記高濃度拡散領域の幅が、前記中心間距離の20〜60%である、太陽電池セル。
  2. n型の半導体基板と、
    前記半導体基板の受光面側に形成されたp型の拡散層と、
    前記p型の拡散層に部分的に形成される1または複数の受光面グリッド電極とから構成される太陽電池セルであって、
    前記p型の拡散層には、複数の高濃度拡散領域と、それら高濃度拡散領域間に位置する低濃度拡散領域が形成され、
    前記受光面グリッド電極は、前記高濃度拡散領域に形成され、
    隣接する前記高濃度拡散領域の中心間距離が1.5〜3.0mmであり、
    前記高濃度拡散領域の幅が、前記中心間距離の20〜60%である、太陽電池セル。
  3. 前記高濃度拡散領域のシート抵抗が25〜55Ω/□である、請求項1または2に記載の太陽電池セル。
  4. 前記低濃度拡散領域のシート抵抗が60〜150Ω/□である、請求項1〜3のいずれかに記載の太陽電池セル。
  5. 前記半導体基板が単結晶または多結晶シリコンであり、その比抵抗が0.3〜50Ω・cmである、請求項1〜4のいずれかに記載の太陽電池セル。
  6. 太陽電池セルの製造方法であって、
    半導体基板上の絶縁膜に塗布されたレジスト膜をマスクとして、前記絶縁膜を所定のパターンにエッチングする工程と、
    所定のパターンに形成された前記絶縁膜をマスクとして、前記半導体基板の露出部分を高濃度拡散領域とする工程と、
    所定のパターンに形成された前記絶縁膜を除去し、前記半導体基板の残りの部分を低濃度拡散領域とする工程と、
    前記高濃度拡散領域の上に導電性ペーストからなる電極をスクリーン印刷によって形成する工程とを備える、太陽電池セルの製造方法。
  7. 太陽電池セルの製造方法であって、
    半導体基板の受光面全面に低濃度拡散領域を形成する工程と、
    高濃度拡散領域とするべき部分にリン酸ガラスを残し、追加の熱処理を行なうことで、高濃度拡散領域を形成する工程と、
    前記高濃度拡散領域の上に導電性ペーストからなる電極をスクリーン印刷によって形成する工程とを備える、太陽電池セルの製造方法。
  8. 太陽電池セルの製造方法であって、
    半導体基板の受光面全面に高濃度拡散領域を形成する工程と、
    高濃度拡散領域とするべき部分にレジスト膜をマスクとして形成し、露出している部分をエッチングすることにより低濃度拡散領域を形成する工程と、
    前記高濃度拡散領域の上に導電性ペーストからなる電極をスクリーン印刷によって形成する工程とを備える、太陽電池セルの製造方法。
  9. 太陽電池セルの製造方法であって、
    半導体基板に絶縁膜を形成する工程と、
    絶縁膜上に形成されたレジスト膜をマスクとして、絶縁膜を所定のパターンにエッチングする工程と、
    レジスト膜を除去し、半導体基板の露出部分を高濃度拡散領域とし、同時に拡散源である拡散元素が絶縁膜を貫通して低濃度拡散領域を形成する工程と、
    前記高濃度拡散領域の上に導電性ペーストからなる電極をスクリーン印刷によって形成する工程とを備える、太陽電池セルの製造方法。
  10. 前記高濃度拡散領域のシート抵抗が25〜55Ω/□である、請求項6〜9のいずれかに記載の太陽電池セルの製造方法。
  11. 前記低濃度拡散領域のシート抵抗が60〜150Ω/□である、請求項6〜10のいずれかに記載の太陽電池セルの製造方法。
  12. 前記半導体基板が単結晶または多結晶シリコンであり、その比抵抗が0.3〜50Ω・cmである、請求項6〜11のいずれかに記載の太陽電池セルの製造方法。
  13. 前記高濃度拡散領域および/または前記低濃度拡散領域を形成するためのマスクであるレジスト膜を、スクリーン印刷によって形成する、請求項6〜12のいずれかに記載の太陽電池セルの製造方法。
  14. 前記レジスト膜の形成に用いるレジスト剤として、スクリーン印刷法にて印刷可能であり、耐HF(フッ化水素酸)性を有し、アルカリ性水溶液にて剥離が可能なレジスト剤を用いる、請求項6〜13のいずれかに記載の太陽電池セルの製造方法。
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