JP2016009803A - 太陽電池の製造方法および太陽電池 - Google Patents

太陽電池の製造方法および太陽電池 Download PDF

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邦彦 西村
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Abstract

【課題】ランニングコストの安価な気相拡散法を用いて、少ない工程数でシリコン基板の片面にp型拡散層、もう一方にn型拡散層を形成し、高い発電効率が得られる太陽電池の製造方法を得ること。
【解決手段】テクスチャー構造を有するn型単結晶シリコン基板101に対し、p型拡散層102を形成する工程と、n型単結晶シリコン基板101を熱酸化により熱酸化膜103を形成する工程と、n型単結晶シリコン基板101の片面の熱酸化膜103およびp型拡散層102を除去する工程と、n型単結晶シリコン基板101にn型拡散層104を形成する工程を実施し、p型拡散層102上およびn型拡散層104上に窒化シリコン膜106,107を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池の製造方法および太陽電池に係り、特にpn接合の形成に関する。
従来、シリコン太陽電池は、無尽蔵のエネルギー源である太陽光を電気エネルギーに変換する装置であるため、クリーンなエネルギー源である。シリコン太陽電池の製造においては、発電効率の向上に加え、量産における特性のばらつきを抑え、高い発電効率を有する太陽電池を安定的に製造することが重要である。太陽電池の性能向上には、太陽光を、効率よく太陽電池の光起電力部内部に取り込むことが大切である。
太陽電池を構成する太陽電池用半導体基板として用いられるシリコン基板には、単結晶シリコン基板、多結晶シリコン基板等がある。シリコン基板に太陽電池の基本構造となるpn接合を形成する方法として、不純物イオンをシリコン基板内に注入するイオン注入法、常圧CVDを用いた不純物含有膜からシリコン基板内に不純物を拡散する固相拡散法、気相からシリコン基板内に不純物を拡散する気相拡散法等がある。前者の2つの手法は、生産性が低く、ランニングコストが高いため、量産には適していない。一方、気相拡散法はランニングコストが安価であり、量産に適しているが、両面に拡散層を形成することになるという問題がある。
気相拡散法を用いて、少ない工程数でシリコン基板の片面に拡散層を形成するために、例えば特許文献1では、拡散保護マスクとして、最終的にパッシベーション膜となる窒化シリコン(SiNx)膜を形成する技術が開示されている。
特開2013−165160号公報
しかしながら、上記従来の技術によれば、拡散保護マスクとして形成したSiNx膜にピンホールが存在すると、ピンホール部は拡散から保護されず、拡散層が形成されるため、リーク電流の増加が懸念される。
また、気相拡散法を用いて、シリコン基板に拡散層を形成するには、温度750℃〜1050℃で時間30分〜60分の熱処理を行う必要があり、SiNx膜が上記熱処理工程を経験すると、パッシベーション性の低下あるいは屈折率の変化等が起こる。パッシベーション性の低下あるいは屈折率の変化の原因は以下のように考えられている。SiNx膜の成膜に、原料ガスとして用いられるSiH4とNH3の混合ガスを用いるため、SiNx膜には水素が含有されている。熱処理工程を経て、SiNx膜に含まれる水素が抜けるためにパッシベーション性の低下および屈折率の変化が起こる。
さらに、上記拡散層形成時に生じるガラスをフッ酸(HF)水溶液等で除去するとき、同時にSiNx膜もエッチングされるため、SiNx膜の膜厚の面内均一性が低下する。
以上の理由から、上記方法で形成されたシリコン基板を用いて太陽電池セルを作製すると、特性劣化および歩留まり低下を招き、最終的に太陽電池の発電効率の向上を妨げる原因となり得る。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、太陽電池の製造において、気相拡散法を用いて、少ない工程数で、第1導電型の半導体基板の第1主面および第2主面にそれぞれ異なる導電型の拡散層を形成し、発電効率の向上を図ることを目的とする。
特に、ランニングコストの安価な気相拡散法を用いて、少ない工程数でシリコン基板の片面にp型拡散層、もう一方にn型拡散層を形成し、高い発電効率が得られる太陽電池の製造方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の太陽電池の製造方法は、第1主面および第1主面に対向する第2主面を有する第1導電型を有する半導体基板の第1および第2主面に第1または第2導電型を有する第1拡散層を形成する第1拡散工程と、第1および第2主面の第1拡散層および第1拡散工程で生成された酸化膜とを除去し、清浄化する工程と、清浄化された第1および第2主面に熱酸化膜を形成する工程と、第2主面の熱酸化膜を選択的に除去する工程と、熱酸化膜をマスクとして、第1拡散層除去後の第2主面に第1拡散層と異なる導電型を有する第2拡散層を形成する第2拡散工程と、第1および第2拡散工程後に第1および第2主面側のうち受光面側に窒化シリコン膜を形成する工程とを含む。
本発明の太陽電池の製造方法によれば、第1および第2拡散工程後に第1および第2主面側のうち受光面側に窒化シリコン膜を形成しているため、窒化シリコン膜のパッシベーション性および屈折率、膜厚が変化しないため、特性劣化および歩留まり低下を抑制することができるという効果を奏する。また、不純物含有酸化膜除去後に熱酸化膜を形成することで、ち密な熱酸化膜を得る。従って、熱酸化膜は、後の第2拡散工程における拡散層形成に対する拡散保護マスクとなり、余計な工程を必要とせず、さらにピンホールが形成される懸念がないため、拡散保護面に拡散層が形成されず、リーク電流の増加を抑制することができる。なお、上記熱処理は第1拡散工程で拡散によって表面に形成された不純物含有酸化膜を除去した後で行っており、シリコン基板内への不純物の過剰な拡散を抑制しつつ、深い不純物拡散層を形成できるため、高い発電効率が得られる。
図1は、実施の形態1にかかる太陽電池の製造方法を模式的に示す工程断面図である。 図2は、実施の形態1にかかる太陽電池の製造方法を示すフローチャート工程断面図である。 図3は、実施の形態1にかかる太陽電池の製造方法で形成された太陽電池を示す図であり、(a)は上面図、(b)は(a)のA−A断面図である。 図4は、実施の形態2にかかる太陽電池の製造方法を模式的に示す工程断面図である。 図5は、実施の形態2にかかる太陽電池の製造方法を示すフローチャートである。 図6は、実施の形態3にかかる太陽電池の製造方法で形成された太陽電池を示す断面図である。 図7は、実施の形態1、実施例1および比較例のサンプルの、二次イオン質量分析法(SIMS)によるドーパント侵入評価結果を示す図である。 図8は、比較例1にかかる太陽電池の製造方法を模式的に示す工程断面図である。 図9は、比較例1にかかる太陽電池の製造方法を示すフローチャートである。
以下に、本発明にかかる太陽電池の製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。また、平面図であっても、図面を見易くするためにハッチングを付す場合がある。
実施の形態1.
図1(a)〜(i)は、本発明にかかる太陽電池の製造方法の実施の形態1を模式的に示す工程断面図、図2は、同工程を示すフローチャートである。本実施の形態1においては、使用するシリコン基板としては、n型不純物であるリン原子を添加したn型単結晶シリコン基板を用いた。実施の形態1の太陽電池の製造方法は、テクスチャーを有するn型単結晶シリコン基板101に、気相拡散法でボロンを拡散させてp型拡散層102を形成し、表面に生成されたボロンガラスを除去した後、熱酸化により熱酸化膜103を形成する工程と、片面の熱酸化膜103とp型拡散層102をフッ酸と硝酸の混合液でウェットエッチングする工程と、n型拡散層104を形成する工程と、p型拡散層102上の熱酸化膜103とリンガラスを除去する工程と、p型拡散層102上およびn型拡散層104上にパッシベーション膜を形成する工程と、次いで両面に反射防止膜となる窒化シリコン膜106およびパッシベーション膜を構成する窒化シリコン(SiNx)膜107を形成する工程を有することを特徴とする。
まず、数百μm厚のn型単結晶シリコン基板1を用意し、基板洗浄を行う(基板洗浄ステップS10)。p型単結晶シリコン基板1は、溶融したシリコンを冷却固化してできたインゴットをワイヤーソーでスライスして製造するため、表面にスライス時のダメージが残っている。そこで、ダメージ層除去工程を実施する。ダメージ層除去工程は、水酸化ナトリウム(NaOH)(濃度は例えば1wt%〜50wt%)に、70℃〜90℃程度の温度で、n型単結晶シリコン基板を数分又は数十分程度浸漬させ、シリコン基板表面をエッチングする工程である。ダメージ層除去工程は、水酸化ナトリウム水溶液の他、水酸化カリウム(KOH)水溶液、水酸化ナトリウム水溶液および水酸化カリウム水溶液の混合液などのアルカリ性水溶液、或いはフッ酸と硝酸の混合液などのエッチング液を用いてもよい。
上記エッチングする工程では、単結晶インゴットをスライスするときに生じたn型単結晶シリコン基板表面の機械加工変質層および汚れを取り除くため、およそ5μm〜20μm程度、基板表面をエッチングする。
エッチング後、テクスチャー形成工程を実施する(テクスチャー形成ステップS20)。テクスチャー形成工程は、n型単結晶シリコン基板1表面にテクスチャー構造と呼ばれる凹凸部を形成する工程である。テクスチャー構造とするのは、入射光の多重反射を利用した光閉じ込め技術であり、太陽電池の性能を高めるために行われる。上記テクスチャー構造を得るために、湿式エッチングによる方法、或いは機械的な方法でグルーブ加工する方法、ドライエッチングによる方法等を実施する。湿式エッチングによる方法としては例えば、ダメージ層除去工程で用いたのと同様のアルカリ性水溶液に1wt%〜30wt%のイソプロピルアルコールを添加した溶液、或いは炭酸ナトリウム(Na2CO3)水溶液等を用いた工程がある。また、反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)等ドライエッチングプロセスでn型単結晶シリコン基板1の表面に1μm〜3μm程度の深さのテクスチャーを形成してもよい。
上記方法により、図1(a)に示すようにテクスチャー構造を有するn型単結晶シリコン基板101を得ることができる。なお、ここではピラミッド状の凹凸部が均一に形成されている。図面では、特徴を顕在化させるために、凹凸の大きさを拡大した表現となっている。
次に図1(b)に示すように、テクスチャー構造を有するn型単結晶シリコン基板101を、高温の熱酸化炉に入れ、三臭化ホウ素(BBr3)等を拡散させる。当該拡散工程では、例えば三臭化ホウ素ガス中で気相拡散法により温度850℃〜1050℃で時間10分〜60分の熱処理を行い、n型単結晶シリコン基板101の表面にp型拡散層102を形成する(拡散処理ステップS30)ことでpn接合を形成する。
上記p型拡散層102を形成する時に生じるガラスを主成分とするボロンガラスをフッ酸水溶液で除去する(不純物含有膜除去ステップS40)。ボロンガラスは、拡散工程で生成され、不純物としてのボロンを含有する、不純物含有膜である。
そして、図1(c)に示すように、温度850℃〜1050℃の熱酸化炉に入れ、酸素雰囲気中で、時間10分〜60分の熱処理を行い、拡散に際してマスクとなる厚さ30nm以上の熱酸化膜103を形成する(マスクとしての熱酸化膜形成ステップS50)。
上記熱処理工程はボロン供給源となるボロンガラスを除去した後に行っているので、n型単結晶シリコン基板1内へのボロンの過剰な拡散を抑制しつつ、深い接合を形成できる。接合を深くすることで、電極が空乏層領域より遠ざかり、少数キャリアの再結合が抑制される方向にシフトするため、高い発電効率を得ることができる。そして上記熱処理工程で生成された熱酸化膜が裏面側の拡散層形成のためのマスクとなる。
次いで、図1(d)に示すように、n型単結晶シリコン基板101の裏面101B側の片面を片面エッチャー装置等を用いて、フッ酸と硝酸の混合液でウェットエッチングし、裏面101Bの熱酸化膜103およびp型拡散層102を除去する(裏面の拡散層除去ステップS60)。
そして、図1(e)に示すように、n型単結晶シリコン基板101を高温の熱酸化炉に入れ、オキシ塩化リン(POCl3)等を拡散させる。上記拡散工程では、例えばオキシ塩化リンガス中で、気相拡散法により温度750℃〜950℃で時間10分〜60分の熱処理を行い、n型単結晶シリコン基板101の上記ウェットエッチングした面にn型拡散層104を形成することで、裏面電界(BSF)層を形成する(裏面への拡散層形成ステップS70)。裏面への拡散層形成ステップに際しては、n型単結晶シリコン基板101のp層拡散層102上に熱酸化膜103が形成されているため、該熱酸化膜103が拡散保護マスクとして働き、p型拡散層上にn型拡散層の形成を防ぐことができる。
プラズマエッチング装置を用いて、n型単結晶シリコン基板101の端面に形成されたp型拡散層102およびn型拡散層104を数μm削り、pn接合分離を行う(pn接合分離ステップS80)。これにより、太陽電池にした場合の漏れ電流を防ぐことができる。
そして拡散工程後、図1(f)に示すように、上記n型拡散層104を形成する時に生じるガラスを主成分とするリンガラスと、上記p型拡散層上の熱酸化膜103をフッ酸水溶液で除去することで、n型単結晶シリコン基板101の片面すなわち受光面101A側にp型拡散層102、もう一方すなわち裏面101B側にn型拡散層104を形成することができる。次いで、n型単結晶シリコン基板1表面を洗浄する。洗浄は、塩酸過水(HPM)、硫酸過水(SPM)、硫酸(H2SO4)、硝酸、過酸化水素水(H22)、オゾン(O3)水、フッ酸、もしくはこれら酸などの混合液、あるいはこれら酸などの組み合わせ、繰り返しによって、行うことができる。
図1(g)に示すように、洗浄したn型単結晶シリコン基板101を温度850℃〜1050℃の熱酸化炉に入れ、酸素雰囲気中で、時間10〜60分の熱処理を行い、厚さ5nm〜30nm程度の酸化膜105を形成する(酸化膜形成ステップS90)。
次に、図1(h)に示すように、n型単結晶シリコン基板101に、反射防止膜となる窒化シリコン膜106を形成する(反射防止膜形成ステップS100)。成膜はプラズマCVD装置等を用いて、40nm〜100nmのSiNx膜を形成する。また上記反射防止膜となる窒化シリコン膜106と同じ条件で、n型拡散層104側にも窒化シリコン膜107を形成する。窒化シリコン膜107はn型拡散層104に対するパッシベーション膜となる。ここで反射防止膜としての窒化シリコン膜106とパッシベーション膜となる窒化シリコン膜107とは同一工程で形成されるかあるいは順次同一条件で形成されるかのいずれでもよい。受光面側では酸化膜105によってパッシベーン効果が十分に得られており、窒化シリコン膜106はパッシベーション膜としても作用するが反射防止膜として有効に作用する。一方裏面側では酸化膜105と窒化シリコン膜107とによってパッシベーション膜として作用している。
そして、図1(i)に示すように、受光面集電電極108、裏面集電電極109を形成し(集電電極形成ステップS110)、太陽電池が完成する。図3(a)および(b)は、太陽電池100の上面図およびA−A断面図である。受光面集電電極108は、p型拡散層102に対して銀アルミペースト、裏面集電電極109は、n型拡散層に対して銀ペーストをスクリーン印刷法でパターンを形成する。そして、例えば温度650から900℃で数十秒から数分間焼成することで、受光面集電電極108は、反射防止膜である窒化シリコン膜106および酸化膜105を突き破り、アルミニウムがn型単結晶シリコン基板101の表面に拡散し、p型拡散層102を形成し、p型拡散層102とのオーミック接触を得る。一方、裏面集電電極109は窒化シリコン膜107および酸化膜105を突き破り、n型拡散層104とのオーミック接触を得る。ここで受光面集電電極は等間隔で平行に配列されたグリッド電極108Gと、グリッド電極108Gに直交するバス電極108Bとで構成されている。
本実施の形態1の太陽電池では、太陽光が太陽電池の受光面1A側からn型単結晶シリコン基板101のpn接合面(n型単結晶シリコン基板101とp型拡散層102との接合面)に照射されると、ホールと電子が生成される。生成されたホールはp型拡散層102に向かって移動し、電子はpn接合部の電界によって、n+領域であるn型単結晶シリコン基板101に向かって移動する。これにより、p型拡散層102にホールが過剰となり、n+領域であるn型単結晶シリコン基板101に電子が過剰となる結果、光起電力が発生する。該光起電力はpn接合を順方向にバイアスする向きに生じ、p型拡散層2に接続した受光面集電電極8がプラス極となり、n型単結晶シリコン基板101に接続した裏面集電電極109がマイナス極となって、外部回路に電流が流れる。これにより、キャリアが両電極に集められ、両電極間に電位差を生ずる。
本実施の形態1の太陽電池の製造方法では、ランニングコストの安価な気相拡散法を用いて、少ない工程数でn型単結晶シリコン基板の片面である受光面101Aにp型拡散層102、もう一方である裏面101Bにn型拡散層104を形成するため、製造コストを削減できる効果がある。またp型拡散層102を形成し、ボロンガラスを除去した後に熱処理を行うため、深い接合を得ることができ、高い発電効率の太陽電池セルの製造を実現できる。また上記熱処理時に酸化膜を形成することで、後のn型拡散層104を形成するときのp型拡散層102の拡散保護マスクとして働くため、余計な工程を必要とせず、片面にn型拡散層102を形成することができる。
上記工程で形成された太陽電池は、図3(a)および(b)に示すように窒化シリコン膜106のパッシベーション性、屈折率、膜厚が変化しないため、特性劣化および歩留まり低下を抑制することができる。
また、図7に曲線aで示すように、上記工程で形成された太陽電池のp型拡散層102のキャリア濃度は、少なくとも0.4μm以上の深さまで1×1019atoms/cm3以上の濃度で分布し、最高濃度値が5×1019atoms/cm3を超えないことが好ましい。最高濃度値が5×1019atoms/cm3を超えると、十分に大きい開放電圧を得ることが困難となる。また接合深さは少なくとも0.4μm以上の深さでかつキャリア濃度は1×1019atoms/cm3以上の濃度で分布しているのが望ましく、接合が0.4μmより浅くなると、電極が空乏層領域に近くなり、少数キャリアの再結合の抑制が困難となるため、高い発電効率を得ることができる。
また、本実施の形態の太陽電池の製造方法によれば、ボロンガラス除去後に酸素雰囲気中で熱処理を行い、緻密な熱酸化膜を形成する。緻密な熱酸化膜は、後のn型拡散層形成に対する拡散保護マスクとなり、余計な工程を必要とせず、さらにピンホールの懸念がないため、拡散保護面に拡散層が形成されず、リーク電流の増加を抑制することができる。また、上記熱処理はボロン供給源となるボロンガラスを除去した後で行っているため、n型単結晶シリコン基板1内へのボロンの過剰な拡散を抑制しつつ、深いp型拡散層102を形成でき、高い発電効率を得ることができる。また反射防止膜となる窒化シリコン膜106が拡散工程後に形成されるため、劣化を生じたり、水素の抜けを生じたりすることによるピンホールの発生のおそれもない。
実施の形態2.
図4(a)〜(i)は、本発明にかかる太陽電池の製造方法の実施の形態2を模式的に示す工程断面図、図5は、同工程を示すフローチャートである。本実施の形態2においては、使用するシリコン基板としては、リン原子等のn型不純物を供給したn型単結晶シリコン基板を用いた。
まず、図4(a)に示すように、実施の形態1と同様の条件で、基板洗浄ステップを実施する(基板洗浄ステップS10)。同様にして、ダメージ層除去工程を実施し、およそ5μm〜20μm程度、基板表面をエッチングする。
次に図4(b)に示すように、n型単結晶シリコン基板101を、高温の熱酸化炉に入れ、オキシ塩化リン等を拡散させる(拡散処理ステップS70S)。拡散工程では、例えばオキシ塩化リンガス中で、気相拡散法により温度750℃〜950℃で時間10分〜60分の熱処理を行い、n型単結晶シリコン基板101の表面層にn型拡散層104を形成する。ここでは受光面101A側および裏面101B側の両面にn型拡散層104が形成されるが、裏面側のn型拡散層104は裏面電界層として作用する。
上記n型拡散層104を形成する時に生じるガラスを主成分とするリンガラスをフッ酸水溶液等で除去する(不純物含有膜除去ステップS40S)。リンガラスは、拡散工程で生成され、不純物としてのリンを含有する、不純物含有膜である。
そして、図4(c)に示すように、温度850℃〜1050℃の熱酸化炉に入れ、酸素雰囲気中で、時間10分〜60分の熱処理を行い、受光面101A側および裏面101B側の両面に厚さ30nm以上の熱酸化膜103を形成する。熱酸化膜103は後続工程でテクスチャーエッチングにおけるマスクとして、拡散層形成のためのマスクとして作用する(マスクとしての熱酸化膜形成ステップS50S)。
次いで、図4(d)に示すように、片面エッチャー装置を用いてn型単結晶シリコン基板101を、フッ酸と硝酸の混合液でウェットエッチングし、片面の熱酸化膜103およびn型拡散層104を除去した後、アルカリ性水溶液に1wt%〜30wt%のイソプロピルアルコールを添加した溶液あるいは炭酸ナトリウム(Na2CO3)水溶液を用いて、ウェットエッチングした面にテクスチャー構造を形成する(テクスチャー形成ステップS20S)。テクスチャー形成ステップでは、n型単結晶シリコン基板101のn型拡散層104上に熱酸化膜103が形成されているため、これがテクスチャー形成の保護マスクとして働き、n型拡散層104のエッチングを防ぐことができる。ここで用いるウェットエッチングのエッチング液およびテクスチャーエッチングのエッチング液は、上記アルカリ性水溶液などに限定されるものではなく、適宜変更可能である。また片面エッチャー装置についても特に片面エッチャー装置として用いられている装置でなくても片面が選択的にエッチングできるように片面をレジストで被覆するなど、他の手段を用いてもよい。
そして、図4(e)に示すように、n型単結晶シリコン基板101を高温の熱酸化炉に入れ、三臭化ホウ素を拡散させる(拡散処理ステップS30S)。拡散工程では、例えば三臭化ホウ素ガス中で気相拡散法により温度850℃〜1050℃で時間10分〜60分の熱処理を行い、n型単結晶シリコン基板101のテクスチャー構造を有する面にp型拡散層102を形成することでpn接合を形成する。拡散処理ステップにおいて、n型単結晶シリコン基板101のn層拡散層104上に熱酸化膜103が形成されているため、熱酸化膜103が拡散保護マスクとして働き、n型拡散層104上にp型拡散層の形成を防ぐことができる。拡散処理ステップにおける不純物含有ガスとしてはBBr3を用いたが、これに限定されることなく、適宜変更可能である。
続いてプラズマエッチング装置を用いて、n型単結晶シリコン基板101の端面に形成されたp型拡散層およびn型拡散層を数μm削り、pn接合分離を行う(pn接合分離ステップS80)。これにより、太陽電池にした場合の漏れ電流を防ぐことができる。
そして、図4(f)に示すように、上記p型拡散層102を形成する時に生じるガラスを主成分とするリンガラスと、熱酸化膜103をフッ酸水溶液で除去することで、n型単結晶シリコン基板101の裏面101B側にn型拡散層104、もう一方にp型拡散層102を形成することができる。なお、基板洗浄以降の工程は実施の形態1の図1(g)〜(i)と同様の工程である図4(g)〜(i)を実施することで、太陽電池を製造することができる。図4(g)は、酸化膜形成ステップS90であり、パッシベーション膜としての酸化膜105を形成する。図4(h)は、反射防止膜形成ステップS100であり、窒化シリコン膜106からなる反射防止膜を形成する。図4(i)は、集電電極形成ステップS110であり、受光面101A側に受光面集電電極108、裏面側に裏面集電電極109を形成する。
本実施の形態2の太陽電池の製造方法では、ランニングコストの安価な気相拡散法を用いて、少ない工程数でn型単結晶シリコン基板101の片面例えば裏面101Bにn型拡散層102、もう一方の面すなわち受光面101Aにp型拡散層102を形成するため、製造コストを削減できる効果がある。またn型拡散層104を形成するための拡散工程で生成されるリンガラスを除去した後に、酸素雰囲気中で熱処理を行い、図4(c)に示したように、熱酸化膜103を形成することで、後のテクスチャー形成およびp型拡散層形成時のn型拡散層の保護マスクとして働くため、余計な工程を必要とせず、片面にテクスチャーを形成し、さらに、テクスチャー構造を有する面である受光面101Aにp型拡散層102を形成することができる。
実施の形態3.
なお、実施の形態1,2における太陽電池の製造方法において、図1(h)および図5(h)の工程で反射防止膜となる窒化シリコン膜106を成膜後、p型拡散層102上の酸化膜105をフッ酸水溶液で除去し、p型拡散層102のパッシベーション膜として酸化アルミニウム膜110を形成し、窒化シリコン膜106を形成後、図1(i)および図5(i)に示したように集電電極形成ステップを実行するようにしても良い。本実施の形態3の太陽電池の製造方法で形成された太陽電池の断面図を図6に示す。製造工程については、上述したように、図6に示すように、p型拡散層102と反射防止膜である窒化シリコン膜106との間にはパッシベーション膜として酸化アルミニウム膜110が形成されており、負の固定電荷を持つ酸化アルミニウム膜による電界効果パッシベーション効果により、高い発電効率を得ることができる。
本発明の太陽電池の製造方法の効果を検証するために、以下に説明する実施例と比較例の比較評価を行った。なお、以下に示す実施例により本発明が限定されるものではない。図1(a)〜(i)に示した工程断面図および図2に示したフローチャートに従って、以下の条件で太陽電池を作製し、評価を行った。
まず、リンドープn型単結晶シリコンインゴットをスライスして、厚さ200μmのn型単結晶シリコン基板(比抵抗2.0Ω・cm、156mm擬似正方形)を12枚用意した。そして、上記12枚のn型単結晶シリコン基板を加熱した水酸化ナトリウム水溶液に浸漬することでダメージ層を除去した(基板洗浄ステップS10)。純水でリンスした後、水酸化ナトリウム水溶液にイソプロピルアルコールを添加したエッチング液を加熱し、シリコン基板をエッチング液に浸漬し、テクスチャーを形成した(図1(a):テクスチャー形成ステップS20)。
テクスチャーを形成した12枚の上記n型単結晶シリコン基板101を三臭化ホウ素ガス雰囲気の中で、850℃〜940℃で40分間の熱処理を行い、両面にp型拡散層102を形成した(図1(b):拡散処理ステップS30)。p型拡散層102形成後、フッ酸水溶液でボロンガラスを除去し、乾燥させた。
(実施例1)
上記12枚のn型単結晶シリコン基板101のうち4枚を、酸素雰囲気中で、980℃、60分間の熱処理を行い、図1(c)に示したように両面に熱酸化膜103を形成した(マスクとしての熱酸化膜形成ステップS50)。ここで形成される熱酸化膜103の膜厚は約50nmとなった。
熱酸化膜103を形成した上記4枚のn型単結晶シリコン基板101を、フッ酸と硝酸の混合液でウェットエッチングし、図1(d)に示したように、片面の熱酸化膜103とp型拡散層102を除去した(裏面の拡散層除去ステップS60)。そして、オキシ塩化リンガス雰囲気の中で、850℃、10分間の熱処理を行い、図1(e)に示したように、ウェットエッチングした面にn型拡散層104を形成した(裏面への拡散層形成ステップS70)。n型拡散層104形成後、図1(f)に示したように、フッ酸水溶液でリンガラスと熱酸化膜103を除去し、乾燥させた。
次にオゾン水に浸漬させて化学酸化膜を形成し、次いでフッ酸水溶液で化学酸化膜を除去する工程を数回繰り返し、基板表面を清浄化した後、酸素雰囲気中で、900℃、30分間の熱処理を行い、図1(g)に示したように、酸化膜105を形成した。酸化膜105後のp型拡散層102側のシート抵抗は約148Ω/□、n型拡散層104側のシート抵抗は約33Ω/□となった。
次いで、プラズマCVD装置を用いて、反射防止膜として、窒化シリコン(SiNx)膜106を60nm形成した。そして、図1(h)に示したように、上記反射防止膜と同じ条件で、n型拡散層104側にもパッシベーション膜となる窒化シリコン膜107を60nm形成した。
最後に、図1(i)に示したように、受光面集電電極108は銀アルミペースト、裏面集電電極109は銀ペーストをスクリーン印刷法でパターンを形成し、高温で数秒の焼成を行った後、1辺が150mmの正方形にカットした。
(比較例1)
図8(a)〜(i)に示した工程断面図および図9に示したフローチャート図に従って、以下の条件で太陽電池を作製し、評価を行った。実施の形態1と同様にして基板洗浄ステップS310を経て、図8(a)に示すように、テクスチャー形成(テクスチャー形成ステップS320)を行ったn型単結晶シリコン基板301に図8(b)に示すように、p型拡散層302を形成する(拡散処理ステップS330)。そして拡散工程で表面に形成された、ボロンガラスを除去した12枚の上記n型単結晶シリコン基板301のうちの8枚に対し、酸素雰囲気中で、900℃、30分間の熱処理を行い、図8(c)に示すように、酸化膜303を形成した(熱酸化膜形成ステップS350)。該酸化膜303の膜厚は約15nmとなった。
次にプラズマCVD装置を用いて、図8(d)に示すように、反射防止膜として窒化シリコン(SiNx)膜306を70nm形成する(反射防止膜形成ステップS400)。そして、フッ酸と硝酸の混合液でウェットエッチングし、図8(e)に示すように、裏面片面の酸化膜303とp型拡散層302を除去した(裏面の拡散層除去ステップS360)。そして、図8(f)に示すようにオキシ塩化リンガス雰囲気の中で、850℃、10分間の熱処理を行い、ウェットエッチングした面にn型拡散層304を形成した(裏面への拡散層形成ステップS370)。n型拡散層304を形成した上記シリコン基板4枚をフッ酸水溶液でリンガラスを除去し、乾燥させた。表面の窒化シリコン膜307は60nmとなった。
そして実施の形態1および実施例1と同様に、プラズマエッチング装置を用いて、n型単結晶シリコン基板301の端面に形成されたp型拡散層302およびn型拡散層304を数μm削り、pn接合分離を行う(pn接合分離ステップS380)。
そして、実施例1と同様に基板表面を清浄化した後、酸素雰囲気中で、900℃、30分間の熱処理を行い、図8(g)に示すように、酸化膜305を形成した(酸化膜の形成ステップS390)。酸化膜305形成後のp型拡散層側のシート抵抗は約141Ω/□、n型拡散層側のシート抵抗は約32Ω/□となった。
次いで、プラズマCVD装置を用いて、図8(h)に示すように、n型拡散層304側にパッシベーション膜としての窒化シリコン(SiNx)膜307を60nm形成した(反射防止膜の形成380)。
最後に、図8(i)に示すように、受光面集電電極308は銀アルミペースト、裏面集電電極309は銀ペーストをスクリーン印刷法でパターンを形成し、高温で数秒の焼成を行った後(集電電極形成ステップS410)、1辺が150mmの正方形にカットした。
(比較例2)
SiNx膜の熱処理の影響を評価するため、上記比較例1において、n型拡散層を形成した上記シリコン基板4枚をフッ酸水溶液でリンガラスを除去するとき、反射防止膜としての窒化シリコン膜304および酸化膜303も同時に除去した。そして、実施例1と同様に基板表面を清浄化した後、酸素雰囲気中、900℃、30分間の熱処理で酸化膜305を形成した。
酸化膜305形成後のp型拡散層側のシート抵抗は約147Ω/□、n型拡散層側のシート抵抗は約36Ω/□となった。
次いで、プラズマCVD装置を用いて、反射防止膜として、再度窒化シリコン膜306を60nm形成した。上記反射防止膜と同じ条件で、n型拡散層側にも窒化シリコン膜307を60nm形成した。
最後に、受光面集電電極308は銀アルミペースト、裏面集電電極309は銀ペーストをスクリーン印刷法でパターンを形成し、高温で数秒の焼成を行った後、1辺が150mmの正方形にカットした。
各実施例、比較例の太陽電池セルのI−V特性の評価結果を表1に示す。表1には開放電圧、曲線因子、変換効率、並列抵抗を、比較例1で規格化した値を記載している。並列抵抗は、太陽電池の漏れ電流による抵抗成分である。太陽電池の正極と負極の配線の絶縁性にかかわる部分で、電極の絶縁性が悪いと、並列抵抗は低下し、発電性能としての形状因子や発電効率の劣化をもたらす。また、太陽電池の発電層での漏れ電流が多いと並列抵抗の低下につながる。シリコン太陽電池の場合、p−i−n層に不純物あるいは欠陥が入ると並列抵抗の低下につながる。
Figure 2016009803
比較例2は、表面の反射防止膜が熱処理を経験していないため、比較例1と比較して、高い開放電圧が得られた。実施例1は、n型拡散層形成時に、厚さ30nm以上の緻密な熱酸化膜でp型拡散層を保護しているため、比較例1,2と比較して高い並列抵抗Rshが得られた。上記の結果から、実施例1は比較例1,2と比較して、高い曲線因子が得られた。
また、図7に曲線aで示すように、実施例1は0.4μm以上の深さまで1×1019atoms/cm3以上の濃度で分布し、最高濃度値が5×1019atoms/cm3を超えないため、曲線bに示す比較例1,2と比較して、高い開放電圧が得られた。
なお、実施の形態1,2,3および実施例1で用いたエッチング液、エッチング条件、拡散用の不純物含有ガス、拡散条件などは、上記に限定されるものではなく適宜変更可能であることはいうまでもない。
なお、実施の形態1,2,3および実施例1では、n型の単結晶シリコン基板について説明したが、p型の単結晶シリコン基板、n型およびp型の多結晶シリコン、さらにはSiC等の化合物半導体等、種々の半導体基板に適用可能である。
本発明のいくつかの実施の形態を説明したが、上記実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記新規な実施の形態は、他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施の形態や変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明と当該発明の均等の範囲に含まれる。
本発明の太陽電池の製造方法によれば、ランニングコストの安価な気相拡散法を用いて、少ない工程数で片面にp型拡散層、もう一方にn型拡散層を形成するのに有用であり、特に高い変換効率の太陽電池セルの製造に適用されて好適なものである。
101,301 n型単結晶シリコン基板、102,302 p型拡散層、103,303 酸化膜、104,304 n型拡散層、105,305 酸化膜、106,306 窒化シリコン膜、107,307 窒化シリコン膜、108,308 受光面集電電極、109,309 裏面集電電極、110 酸化アルミニウム膜。

Claims (8)

  1. 第1主面および前記第1主面に対向する第2主面を有する第1導電型を有する半導体基板の前記第1および第2主面に第1または第2導電型を有する第1拡散層を形成する第1拡散工程と、
    前記第1および第2主面の前記第1拡散層と、前記第1拡散工程で生成された不純物含有酸化膜とを除去し、清浄化する工程と、
    前記清浄化された前記第1および第2主面に熱酸化膜を形成する工程と、
    前記第2主面の前記熱酸化膜を選択的に除去する工程と、
    前記熱酸化膜をマスクとして、前記第1拡散層除去後の前記第2主面に前記第1拡散層と異なる導電型を有する第2拡散層を形成する第2拡散工程と、
    前記第1および第2主面側のうち受光面側に窒化シリコン膜を形成する工程とを含む太陽電池の製造方法。
  2. 前記第1拡散工程は、テクスチャー構造を有するn型シリコン基板に対し、p型拡散層を形成する工程であり、
    前記選択的に除去する工程は、前記第1および第2主面側のうち裏面側に位置する前記熱酸化膜を除去する工程であり、
    前記第2拡散工程は、前記熱酸化膜をマスクとして裏面側にn型拡散層を形成する工程である請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
  3. 前記第1拡散工程は、n型シリコン基板に対し、n型拡散層を形成する工程であり、
    前記選択的に除去する工程は、前記第1および第2主面側のうち受光面側に位置する前記熱酸化膜を除去する工程であり、
    前記第2拡散工程は、前記熱酸化膜をマスクとして受光面側にp型拡散層を形成する工程である請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
  4. 前記熱酸化膜を除去する工程後、前記第2拡散工程に先立ち、
    前記熱酸化膜をマスクとして受光面側にテクスチャーを形成する工程を含み、
    前記第2拡散工程は、前記テクスチャーの形成された前記受光面側に、p型拡散層を形成する工程である、
    請求項3に記載の太陽電池の製造方法。
  5. 前記窒化シリコン膜を形成する工程に先立ち、受光面側にパッシベーション膜を形成する工程を含む請求項1から4のいずれか1項に記載の太陽電池の製造方法。
  6. 前記パッシベーション膜は酸化シリコン膜である請求項5に記載の太陽電池の製造方法。
  7. 前記パッシベーション膜は酸化アルミニウム膜である請求項5に記載の太陽電池の製造方法。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の太陽電池の製造方法で得られる太陽電池であって、
    p型拡散層のキャリア濃度が、少なくとも0.4μm以上の深さまで1×1019atoms/cm3以上の濃度で分布し、最高濃度値が5×1019atoms/cm3を超えない太陽電池。
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