JP2010116798A - 内燃機関の吸気制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アクセル操作量が急変する際、その変化過程にあるアクセル操作量に基づき目標筒内空気量KLが設定される。この目標筒内空気量KLは、アクセル操作量に基づきスロットルバルブ13の開閉動作のみで筒内空気量の調整を行ったときの最大充填効率での同筒内空気量の推移と同じように推移する。同目標筒内空気量KLに基づき設定される吸気バルブ9の目標作動角tθ及び目標バルブタイミングtVVTinは、それらに基づき吸気バルブ9の作動角及びバルブタイミングの可変を行ったときに同作動角及び同バルブタイミングを燃費最適動作線上で推移させることの可能な速さで、その燃費最適動作線上を推移する。
【選択図】図1
Description
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、アクセル操作量に基づき吸気通路に設けられたスロットルバルブを開閉動作させて同通路の空気流通面積を調整することにより、吸気バルブが閉弁したときの筒内空気量を前記アクセル操作量に対応した値に調整することの可能な内燃機関に適用され、前記吸気バルブの開閉特性を連続的に可変とすることの可能な可変動弁機構を備え、前記筒内空気量の前記アクセル操作量に対応した値への調整を前記可変動弁機構の駆動による前記吸気バルブの開閉特性の可変を通じて行うことにより、前記スロットルバルブの開度を同バルブの開閉動作のみで前記筒内空気量の調整を行うときに比べて開き側の値に調整可能とする内燃機関の吸気制御装置において、
前記吸気バルブが閉弁したときの筒内空気量の目標値である目標筒内空気量を前記アクセル操作量に基づき設定する第1の設定手段と、前記吸気バルブの開閉特性の目標値であって前記可変動弁機構を駆動制御する際に用いられる目標開閉特性を前記目標筒内空気量に基づき設定する第2の設定手段と、前記吸気バルブの開閉特性が前記目標開閉特性となるよう前記可変動弁機構を同目標開閉特性に基づき駆動する開閉特性制御手段と、を備え前記第1の設定手段は、前記アクセル操作量が急変する際、その変化過程にあるアクセル操作量に基づき前記スロットルバルブの開閉動作のみで前記筒内空気量の調整を行ったときの最大充填効率での前記筒内空気量の推移を求め、その推移する値を目標筒内空気量に設定するものとした。
図1に示されるエンジン1においては、その燃焼室2に繋がる吸気通路3にスロットルバルブ13が開閉可能に設けられており、同吸気通路3を通じて燃焼室2に空気が吸入されるとともに、燃料噴射弁4から噴射された燃料が同燃焼室2に供給される。この空気と燃料とからなる混合気に対し点火プラグ5による点火が行われると、同混合気が燃焼してピストン6が往復移動し、エンジン1の出力軸であるクランクシャフト7が回転する。一方、燃焼室2にて燃焼した後の混合気は、排気として各燃焼室2から排気通路8に送り出される。
この吸気制御装置は、エンジン1に関する各種制御を実行する電子制御装置21を備えている。電子制御装置21は、上記制御に係る各種演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータの記憶されたROM、CPUの演算結果等が一時記憶されるRAM、外部との間で信号を入・出力するための入・出力ポート等を備えて構成されている。
・自動車の運転者によって踏み込み操作されるアクセルペダル27の操作量(アクセル操作量)を検出するアクセルポジションセンサ28。
・吸気通路3を通じて燃焼室2に吸入される空気の量を検出するエアフローメータ32。
・電動モータ15の上記所定回転角範囲内の値となる回転角を検出し、吸気バルブ9の作動角及び最大リフト量を求めるために用いられる位置センサ35。
エンジン1における上記筒内空気量の調整に関しては、アクセル操作量が大きくなるほどスロットルバルブ13を開き側に動作させて同通路3の空気流通面積を大きくし、吸気バルブ9が閉弁したときの筒内空気量を多くするという調整方法を採用することが考えられる。ただし、この場合、筒内空気量を小さい値に調整するときに吸気通路3中のスロットルバルブ13が閉じ側の領域へと動作されるため、エンジン1のポンプロスが増大して同エンジン1の燃費に悪影響を及ぼすことになる。
同処理B4においては、まず、吸気バルブ9の閉弁時の筒内空気量を目標筒内空気量KLとするためのスロットル通過空気量mtが、吸気通路容積V、空気の気体定数R、吸気管吸気温Tm、目標吸気圧tPm、及び目標筒内空気量KLに基づき、次の式「mt=V/(R・Tm)・(dtPm/dt)+KL …(2)」を用いて算出される。式(2)でのスロットル通過空気量mtとは、吸気バルブ9が開弁してから閉弁するまでに、吸気通路3におけるスロットルバルブ13周りを通過する空気の量のことである。また、式(2)での吸気管吸気温Tmとしては、吸気通路3におけるスロットルバルブ13の下流側の空気の温度として標準的な一定値が用いられる。なお、式(1)での「dtPm/dt」という項は、目標吸気圧tPmを時間微分した値を表している。
(1)アクセル操作量が急変する際、その変化過程にあるアクセル操作量に基づき設定される目標筒内空気量KLは、同アクセル操作量に基づきスロットルバルブ13の開閉動作のみで筒内空気量の調整を行ったときの最大充填効率での同筒内空気量の推移と同じように推移する。このように推移する目標筒内空気量KLは、バルブリフト可変機構14及び吸気側バルブタイミング可変機構16の駆動による吸気バルブ9の作動角及びバルブタイミングの応答遅れもふまえたうえで、それら作動角及びバルブタイミングを燃費最適動作線上で変化させつつ同変化によって実現可能な筒内空気量とほぼ等しい値になる。このため、上記目標筒内空気量KLに基づき設定された目標作動角tθ及び目標バルブタイミングtVVTinは、それらに基づき吸気バルブ9の作動角及びバルブタイミングの可変を行ったとき、同作動角及び同バルブタイミングを燃費最適動作線上で推移させることの可能な速さで、その燃費最適動作線上を推移するようになる。従って、アクセル操作量の急変によりエンジン1の過渡運転状態となる際に、吸気バルブ9の閉弁時の筒内空気量を上記アクセル操作量に対応した値とするために吸気バルブ9の作動角及びバルブタイミングを変化させるとき、それらを燃費最適動作線上で変化させることができ、それによってエンジン1の燃費改善を図ることができる。
Claims (2)
- アクセル操作量に基づき吸気通路に設けられたスロットルバルブを開閉動作させて同通路の空気流通面積を調整することにより、吸気バルブが閉弁したときの筒内空気量を前記アクセル操作量に対応した値に調整することの可能な内燃機関に適用され、前記吸気バルブの開閉特性を連続的に可変とすることの可能な可変動弁機構を備え、前記筒内空気量の前記アクセル操作量に対応した値への調整を前記可変動弁機構の駆動による前記吸気バルブの開閉特性の可変を通じて行うことにより、前記スロットルバルブの開度を同バルブの開閉動作のみで前記筒内空気量の調整を行うときに比べて開き側の値に調整可能とする内燃機関の吸気制御装置において、
前記吸気バルブが閉弁したときの筒内空気量の目標値である目標筒内空気量を前記アクセル操作量に基づき設定する第1の設定手段と、
前記吸気バルブの開閉特性の目標値であって前記可変動弁機構を駆動制御する際に用いられる目標開閉特性を前記目標筒内空気量に基づき設定する第2の設定手段と、
前記吸気バルブの開閉特性が前記目標開閉特性となるよう前記可変動弁機構を同目標開閉特性に基づき駆動する開閉特性制御手段と、
を備え
前記第1の設定手段は、前記アクセル操作量が急変する際、その変化過程にあるアクセル操作量に基づき前記スロットルバルブの開閉動作のみで前記筒内空気量の調整を行ったときの最大充填効率での前記筒内空気量の推移を求め、その推移する値を目標筒内空気量に設定するものである
ことを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。 - 請求項1記載の内燃機関の吸気制御装置において、
前記吸気通路における前記スロットルバルブの下流側の圧力の目標値である目標吸気圧を、前記第1の設定手段により設定された目標筒内空気量、及び前記第2の設定手段により設定された吸気バルブの目標開閉特性に基づいて設定する第3の設定手段と、
前記スロットルバルブの開度の目標値である目標スロットル開度を、前記吸気通路における前記スロットルバルブの下流側の圧力が前記目標吸気圧となる値として、同目標吸気圧に基づき設定する第4の設定手段と、
前記スロットルバルブの開度が前記目標スロットル開度となるよう同スロットルバルブを目標スロットル開度に基づき開閉動作させる開度制御手段と、
を更に備え、
前記第3の設定手段は、前記目標筒内空気量及び前記目標開閉特性に基づき、その状態で最大充填効率を実現し得る前記吸気通路における前記スロットルバルブの下流の圧力を求め、その求めた値を前記目標吸気圧に設定するものである
ことを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。
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