JP2001159355A - エンジンの吸入空気量制御装置 - Google Patents

エンジンの吸入空気量制御装置

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JP2001159355A
JP2001159355A JP34537899A JP34537899A JP2001159355A JP 2001159355 A JP2001159355 A JP 2001159355A JP 34537899 A JP34537899 A JP 34537899A JP 34537899 A JP34537899 A JP 34537899A JP 2001159355 A JP2001159355 A JP 2001159355A
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】吸入空気量制御の過渡性能を向上する。 【解決手段】スロットル開度制御との併用で吸気圧を一
定に維持しつつ吸気バルブのバルブタイミング制御で吸
入空気量を制御するときに、前記バルブタイミング制御
に応答性遅れ補正を行なうと共に、スロットルバルブの
開度制御にも応答性遅れ補正を行なうことにより、過渡
時にも吸気圧を一定に維持しつつ吸入空気量に所望の応
答性遅れを与えることができ急激なトルク応答を防止で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主として吸気バルブ
のバルブタイミング制御によって、エンジンの吸入空気
量を制御する構成のエンジンの吸入空気量制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、閉弁用電磁コイルと開弁用電磁コ
イルとを備え、吸気バルブや排気バルブを、前記電磁コ
イルによる電磁力で開閉駆動する構成の電磁駆動式バル
ブが知られている(特開平8−200025号公報等参
照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記電磁駆動式のバル
ブであれば、バルブタイミングを連続的かつ広範囲に制
御でき、吸気バルブとして前記電磁駆動式のものを用
い、該吸気バルブの閉時期を目標吸入空気量に応じて例
えば早める制御(早閉じ制御)をすれば、吸気を大気圧
状態で取り入れつつ、吸入空気量(シリンダ吸入空気
量)を制御することが可能となり、これによって、ポン
ピングロスの低減による燃費向上を図れる。
【0004】しかしながら、車両用ガソリンエンジンで
は、蒸発燃料の吸気系へのパージやブレーキの負圧を得
るためなどのために、実際には、スロットルバルブを設
けて、必要最小限の吸気負圧を得るようにしている。こ
の場合、必要な吸気負圧を目標負圧として設定し、該目
標負圧に維持するようにスロットルバルブを制御しつつ
吸気バルブのバルブタイミング制御によって吸入空気量
を制御する。また、上記のように吸気バルブを電磁力で
開閉駆動する構成の場合、吸気バルブの駆動速度の制限
から、吸気バルブの閉時期の制御のみによっては吸入空
気量を目標吸入空気量に制御することができない運転領
域が生じることがあり、該運転領域では、スロットルバ
ルブの絞り制御(吸気圧制御)を主とした吸入空気量制
御を行なわざるをえない。
【0005】ところで、通常のスロットルバルブを用い
た吸入空気量の制御時には、スロットルバルブ下流側に
インテークマニホールドや吸気コレクタがあるため、ス
ロットルバルブの開度変化に対してこれらスロットルバ
ルブ下流側の吸気系容積の時定数相当分シリンダ内の空
気量が遅れて変化することになるが、吸気バルブタイミ
ングの制御によってエンジンの吸入空気量を制御する構
成の場合には、前記吸気系容積による遅れがない分、吸
入空気量が高い応答性を示すことになる。このため、急
激なアクセル操作によるトルク変化の応答が高くなり、
その結果、パワートレイン系が加振され、運転性,音振
等の悪化を招いてしまう可能性があった。
【0006】また、吸気バルブタイミングによる吸入空
気量の制御と、スロットルバルブによる吸入空気量の制
御とを、運転領域によって使い分ける構成とした場合、
吸気バルブタイミングの制御時における空気量の応答性
と、スロットル制御時における空気量の応答性とが異な
るため、制御の切り換え時にトルク段差が発生してしま
う可能性があった。
【0007】そこで、本願出願人は、吸気バルブのバル
ブタイミング制御の応答性を強制的に遅らせる処理を行
うことにより、急激なトルク変動の発生を防止し、吸入
空気量制御の切換時のトルク段差を解消することを提案
した。
【0008】しかしながら、前記のようにスロットルバ
ルブ開度制御によって吸気圧を目標負圧一定に維持しつ
つ吸気バルブタイミングによる吸入空気量の制御を行な
う場合、スロットルバルブ開度を目標負圧一定に維持す
るための目標開度に応答性よく速やかに切り換えると、
吸気バルブタイミングの遅れ処理により、インテークマ
ニホールドからシリンダへ流出する空気量の変化の遅れ
に対し、スロットルバルブからインテークマニホールド
内に流入する空気量の変化の遅れは小さいため、インテ
ークマニホールドの空気量の入出量が異なり、インテー
クマニホールド内の吸気圧が過渡的に変化するため、吸
入空気量に所望の遅れ特性を持たせることができていな
かった。具体的には、アクセルを踏みこむ(離す)加速
(減速)操作によって、吸入空気量を増大(減少)制御
するときには、インテークマニホールド内の空気量の流
入量(流出量)が流出量(流入量)に比較して増大(減
少)するため、吸気圧が目標値に対して増大(減少)
し、吸入空気量が所望の遅れ特性に対して過渡的に増大
(減少)する過渡特性となってしまう(図10の点線参
照)。
【0009】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、吸気圧を一定での吸気バルブのバルブタイミング
制御による吸入空気量制御時に、急激なアクセル操作が
行われても、急激なトルク変動の発生を招くことがな
く、また、該吸気圧一定でのバルブタイミングによる空
気量制御とスロットルの開度により吸気圧を可変とした
空気量制御との切り換え時にトルク段差が生じることを
回避できるという効果を、十分に得られるようにするこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】そのため、請求項1記載
の発明では、スロットルバルブの開度制御を併用して吸
気圧を一定に維持しつつ、吸気バルブのバルブタイミン
グを制御してエンジンの吸入空気量を制御する運転条件
で、前記バルブタイミング制御の応答性を強制的に遅ら
せる処理を行う一方、該遅れ処理に対応してスロットル
バルブ開度制御の応答性も強制的に遅らせる処理を行う
よう構成した。
【0011】かかる構成によると、吸気バルブのバルブ
タイミング制御による吸入空気量制御における本来の応
答性よりも遅い応答で吸入空気量が変化するとともに、
スロットルバルブ開度制御の遅れ処理により、インテー
クマニホールド内の吸気圧変化が抑制される。
【0012】請求項2記載の発明では、前記バルブタイ
ミング制御及びスロットルバルブ開度制御を強制的に遅
らせる処理は、それぞれ前記スロットルバルブ下流の吸
気系容積の時定数相当の遅れを与える処理である構成と
した。
【0013】かかる構成によると、吸入空気量制御の応
答性が、スロットルバルブによる吸入空気量制御の応答
性と略同等になる。請求項3記載の発明では、前記スロ
ットルバルブの開度制御を併用して吸気圧を一定に維持
しつつ吸気バルブのバルブタイミングを可変に制御して
エンジンの吸入空気量を制御する運転領域と、吸気バル
ブのバルブタイミングを略固定し、スロットルバルブの
開度を可変に制御して吸気圧を変化させてエンジンの吸
入空気量を制御する運転領域とに分けられる構成とし
た。
【0014】かかる構成によると、バルブタイミングに
よる吸気圧一定での吸入空気量制御の応答性を遅らせ
て、スロットルバルブによる吸気圧を可変とした吸入空
気量制御の応答性と略同等にするので、両領域間での切
り換え時に、空気量制御の応答性が大きく変化すること
がない。
【0015】請求項4記載の発明では、運転条件に応じ
てエンジンの目標吸入空気量を演算し、該目標吸入空気
量に基づいて目標バルブタイミングを演算するよう構成
され、前記目標バルブタイミングに対して応答性を遅ら
せる処理を施すよう構成した。
【0016】かかる構成によると、運転条件に応じた目
標吸入空気量に対して、目標バルブタイミングの応答が
遅れ、結果的に、バルブタイミングによる吸入空気量制
御の応答が遅れることになる。
【0017】
【発明の効果】請求項1記載の発明によると、吸気圧を
一定に維持しつつ吸入空気量を所望の遅れを持たせて変
化させることができ、急激なアクセル操作に対するトル
ク応答が抑えられ、パワートレイン系への加振及び運転
性への影響を防止できるという効果を十分に得ることが
できる。
【0018】請求項2記載の発明によると、バルブタイ
ミングによる吸気圧一定での吸入空気量制御時に、スロ
ットル開度による吸気圧を可変とした吸入空気量の制御
時と略同等の応答性が得られ、パワートレイン系への加
振及び運転性への影響を防止できるという効果がある。
【0019】請求項3記載の発明によると、バルブタイ
ミングによる吸気圧一定での吸入空気量制御を行なう領
域と、スロットルバルブによる吸気圧を可変とした吸入
空気量制御を行なう領域との間での切り換え時に、吸入
空気量の応答性が大きく変化することがなく、以て、前
記切り換え時にトルク段差が生じることを防止できると
いう効果がある。
【0020】請求項4記載の発明によると、目標吸入空
気量に対して目標バルブタイミングの応答を遅らせる処
理を行うことで、バルブタイミングによる吸気圧一定で
の吸入空気量制御の応答が目標吸入空気量の変化に対し
て遅れ、目標吸入空気量が急激に変化しても、パワート
レイン系への加振を抑制できるという効果がある。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。実施の形態の全体構成を示す図1に
おいて、車両用の4サイクルガソリンエンジン1には、
電磁動弁機構2により開閉時期が電子制御される吸気バ
ルブ3及び排気バルブ4が各気筒に装着されている。
【0022】各気筒の吸気バルブ3上流側の吸気ポート
5には、インジェクター6が装着され、燃焼室7には点
火栓8が装着されている。また、前記点火栓8毎に点火
コイル9が設けられている。
【0023】エンジン1の本体には、各気筒の基準ピス
トン位置で基準信号を出力すると共に、単位クランク角
毎に単位角信号を出力するクランク角センサ10、吸入空
気流量を検出するエアフローメータ11、冷却水温度を検
出する水温センサ12が装着される。この他、図示しない
車両のアクセルペダルの開度APOを検出するアクセル
開度センサ13や車速センサ14等が配設されている。
【0024】前記各種センサ類の検出信号はコントロー
ルユニット15に出力され、コントロールユニット15は、
これらの検出信号に基づいて前記インジェクター6に噴
射パルス信号を出力して燃料噴射量・燃料噴射時期の制
御を行い、前記点火コイル9に点火信号を出力して点火
時期の制御を行い、更に、前記電磁動弁機構2に弁駆動
信号を出力して吸気バルブ3及び排気バルブ4のバルブ
タイミングを制御する。
【0025】また、吸気ポート5上流側にはスロットル
バルブ16が介装され、このスロットルバルブ16はアクチ
ュエータとしてのモータ17によって開閉駆動されるよう
になっている。
【0026】前記電磁動弁機構2の構成を図2に示す。
図2において電磁動弁機構2は、シリンダヘッド上に設
けられる非磁性材料製のハウジング21と、吸気バルブ3
(又は排気バルブ4、以下吸気バルブ3で代表する) の
ステム31に一体に設けられてハウジング21内に移動自由
に収納されるアーマチュア22と、該アーマチュア22を吸
引して吸気バルブ3を閉弁作動させる電磁力を発揮可能
なようにアーマチュア22の上面に対向する位置でハウジ
ング21内に固定配置される閉弁用電磁石23と、該アーマ
チュア22を吸引して吸気バルブ3を開弁作動させる電磁
力を発揮可能なようにアーマチュア22の下面に対向する
位置でハウジング21内に固定配置される開弁用電磁石24
と、吸気バルブ3の閉弁方向に向けてアーマチュア22を
付勢する閉弁側戻しバネ25と、吸気バルブ3の開弁方向
に向けてアーマチュア22を付勢する開弁側戻しバネ26
と、を備えて構成される。そして、閉弁用電磁石23と開
弁用電磁石24とを共に消磁したときに、吸気バルブ3は
全開位置と閉弁位置との間の略中央位置にあるように、
閉弁側戻しバネ25と開弁側戻しバネ26とのバネ力が設定
され、閉弁用電磁石23のみを励磁したときに吸気バルブ
3は閉弁し、開弁用電磁石24のみを励磁したときに吸気
バルブ3は開弁するように駆動される。
【0027】前記電磁動弁機構2による吸気バルブ3及
び排気バルブ4のバルブタイミングは、エンジン1の運
転条件に基づいて設定された目標バルブタイミングとな
るように制御されるが、特に、吸気バルブ3の閉時期I
VCを、アクセル開度APOとエンジン回転速度Neと
に基づいて設定された目標吸入空気量(目標シリンダ吸
入空気量:目標トルク)に基づいて早閉じ方向に可変制
御してシリンダ吸入空気量を各気筒毎に制御するように
なっている。
【0028】尚、前記閉時期IVCが吸気下死点前に制
御されることで、所謂早閉じミラーサイクル運転が行わ
れることになる。上記のように、吸気バルブ3の閉時期
IVCを早閉じ制御して吸入空気量を目標吸入空気量に
制御するが、図3に示すように、前記早閉じ制御のみで
は、低負荷・高回転領域(図3斜線示の領域)が目標吸
入空気量(目標トルク)に制御できない領域となる。
【0029】即ち、上記電磁動弁機構2では、エンジン
回転速度とは無関係にバルブ駆動速度が一定であって、
一定の最小動作時間が必要であるため、高回転領域では
最小作動角が大きくなる(閉時期がクランク角で遅くな
る)。このため、スロットルバルブ16を全開に保持した
状態で、電磁動弁機構2により吸気バルブ3を最小動作
時間付近で開駆動させたときに得られる吸入空気量(図
3に示すバルブタイミング制御領域とスロットル制御領
域との境界の空気量)は高回転時ほど多くなり、高回転
域では、吸気バルブ3を最小動作時間付近で開駆動させ
ても目標吸入空気量に制御できない領域が発生するもの
である。
【0030】そこで、本実施の形態では、前記早閉じ制
御によって吸入空気量を目標吸入空気量に制御できる領
域(図3に示すバルブタイミング制御領域)では、スロ
ットルバルブ16の開度制御との併用で吸気圧を一定に維
持しつつ、目標吸入空気量に応じて吸気バルブ3の閉時
期IVCを可変に制御して吸入空気量を制御する一方、
吸気バルブ3を最小作動角にしても目標吸入空気量に制
御することができない領域(図3に示すスロットル制御
領域)では、吸気バルブ3を略最小作動角で開駆動する
状態に保持する一方、スロットルバルブ16の開度を目標
吸入空気量に応じて可変に制御して吸気圧を可変とした
吸入空気量制御を行なうようにしてある。
【0031】具体的には、前記コントロールユニット15
が、図4の制御ブロック図に示すようにして、前記吸気
圧一定での吸気バルブ3のバルブタイミング制御と、ス
ロットルバルブ16により吸気圧を可変とするスロットル
制御との協調制御を行う。
【0032】図4において、目標吸入空気量演算部101
では、アクセル開度APOとエンジン回転速度Neとに
応じて予め目標吸入空気量を記憶したマップ(図5参
照)から、そのときのアクセル開度APO及びエンジン
回転速度Neに対応する目標吸入空気量を検索する。
【0033】尚、上記のようにアクセル開度APOとエ
ンジン回転速度Neとに応じて求められた目標吸入空気
量に、アイドル運転に必要な空気量を付加し、これを最
終的な目標吸入空気量とすることが好ましい。
【0034】前記目標吸入空気量演算部101 で演算され
た目標吸入空気量は領域判定部102に出力される。前記
領域判定部102は、図3に示すようなテーブルから、そ
のときのエンジン回転速度Neにおけるバルブタイミン
グ制御領域とスロットル制御領域との境界の空気量(し
きい値)を検索し、該検索したしきい値と前記目標吸入
空気量とを比較することで、バルブタイミング制御領域
とスロットル制御領域とのいずれであるかを判断する。
【0035】そして、領域判定部102でバルブタイミン
グ制御領域と判定された場合には、応答性補正部103に
へ進んで後述するように目標吸入空気量の応答性補正を
行なった後、該補正された目標吸入空気量を第1目標ス
ロットル開度演算部104と、第1目標吸気バルブタイミン
グ演算部105とに出力する。
【0036】前記応答性補正部103は、図6に示すよう
に、スロットルバルブ下流の吸気系容積の時定数相当の
遅れを与えるように設定された応答性補正係数と目標吸
入空気量とを入力し、目標吸入空気量に対して応答性補
正係数で重み付けした加重平均演算を行なって応答性補
正された目標吸入空気量を出力する。
【0037】前記第1目標スロットル開度演算部104は、
バルブタイミング制御領域に対応した目標吸気圧一定と
するための目標スロットル開度を、以下のようにして算
出する。
【0038】まず、目標吸気圧一定とするための値「ス
ロットル開口面積A/(エンジン回転速度Ne・排気量
V)」(以下、A/NVと称する)を、図7に示すよう
に、そのときの目標吸入空気量に基づいて演算する。該
演算された値A/NVは、バルブタイミングによって吸
入空気量を目標吸入空気量に制御する領域において、ブ
ーストを目標吸気圧一定に制御するための目標値であ
り、目標吸入空気量の減少に応じて単調減少する特性と
して設定される。
【0039】尚、前記目標ブーストは、例えばキャニス
タからのパージエアをエンジンに供給させるのに必要な
負圧源の確保などを目的として設定され、前記目標ブー
ストに制御されることで一定のブースト(負圧)を発生
させて、キャニスタパージなどを可能にする。
【0040】そして、前記演算されたA/NVに、エン
ジン回転速度Ne及び排気量Vを乗算して、目標のスロ
ットル開口面積を求め、この目標スロットル開口面積を
テーブル等により、目標スロットル開度に変換する。こ
の目標スロットル開度に相当する駆動制御信号をモータ
17に出力し、スロットルバルブ16を駆動して前記目標ス
ロットル開口開度となるように制御する。
【0041】また、前記第1目標吸気バルブタイミング
演算部105は、前記目標吸入空気量に応じて吸気バルブ
3の閉時期IVCを記憶したテーブル(図8参照)を検
索し、そのときの目標吸入空気量に対応する閉時期IV
Cを求める。
【0042】そして、前記閉時期IVCにおいて吸気バ
ルブ3を閉じるべく、前記電磁動弁機構2に制御信号を
出力する。尚、吸気バルブ3の開時期は、排気上死点付
近に固定されるものとする。
【0043】一方、前記領域判定部102でスロットル制
御領域と判定された場合には、第2目標スロットル開度
演算部106と、第2目標吸気バルブタイミング演算部107
とに進んで、スロットル制御領域における目標スロット
ル開度と目標吸気バルブタイミングとを算出する。
【0044】即ち、第2目標スロットル開度演算部106
は、前記目標吸入空気量及びエンジン回転速度Neに基
づいて目標吸入空気量を得るための目標開口面積を求
め、該目標開口面積を目標スロットル開度に変換する。
そして、スロットルバルブ16を、前記目標スロットル開
度に駆動すべく、モータ17に開閉駆動信号を出力する。
【0045】また、前記第2目標吸気バルブタイミング
演算部107は、前記一定の最小動作時間で吸気バルブ3
を開駆動させるべく、該最小動作時間に対応する閉時期
IVCを目標値としてエンジン回転速度Neに応じて設
定し、各回転毎に最小作動角で吸気バルブ3が開駆動さ
れるようにする。
【0046】図9のフローチャートは、バルブタイミン
グ制御の様子を示すフローチャートである。S1は、ア
クセル開度及びエンジン回転速度に基づいて目標吸入空
気量を演算する。
【0047】S2では、バルブタイミング制御領域とス
ロットル制御領域とを判別し、バルブタイミング制御領
域と判別された場合は、S3へ進んで前記目標吸入空気
量、応答性補正係数と、前回の応答遅れ補正された目標
吸入空気量とに基づいて、今回の応答遅れ補正された目
標吸入空気量を算出する。
【0048】前記応答遅れ補正された目標吸入空気量、
エンジン回転速度等に基づいて、S4では、バルブタイ
ミング制御領域に対応した目標スロットル開度を算出
し、S5では、同じく目標バルブタイミングを算出し
て、それぞれ出力する。
【0049】一方、S2でバルブタイミング制御領域と
判別された場合は、応答遅れ補正無しの目標吸入空気
量、エンジン回転速度等に基づいて、S6では、スロッ
トル制御領域に対応した目標スロットル開度を算出し、
S7では、同じく目標バルブタイミングを算出して、そ
れぞれ出力する。
【0050】このようにすれば、前記バルブタイミング
制御時に、吸気バルブのバルブタイミング制御を本来の
応答性よりも遅く、スロットルバルブ制御時と同等の応
答性とするように遅れ処理を行なうと共に、該遅れ処理
に対応してスロットルバルブ開度制御にも遅れ処理を行
なうようにしたため、急激なアクセル操作時にも吸気圧
の過渡変化を抑制しつつ吸入空気量に所望の応答遅れを
持たせることができ、過敏なトルク応答が抑えられ、パ
ワートレイン系への加振及び運転性への影響を防止でき
るという効果を十分に得ることができる。
【0051】また、バルブタイミング制御時とスロット
ルバルブ制御時との切り換え時にトルク段差が生じるこ
とを防止できる。尚、上記実施形態では、バルブタイミ
ング制御領域とスロットル制御領域とに分けられる構成
としたが、全領域をバルブタイミング制御領域とし、全
ての運転領域でバルブタイミングの制御のみによって目
標吸入空気量を制御する構成であっても良く、この場合
も、バルブタイミングとスロットル開度とに遅れ補正を
施すことで、急激なアクセル操作時における運転性,音
振の悪化を防止できる。
【0052】また、上記実施の形態では、目標吸入空気
量を遅れ補正することにより、バルブタイミングとスロ
ットル開度とに遅れ補正を施す構成としたが、バルブタ
イミングとスロットル開度とに直接遅れ補正を施しても
良いし、更に、目標吸入空気量の演算に用いるアクセル
開度に遅れ補正を施して、この遅れ補正が施されたアク
セル開度を用いて演算された目標吸入空気量に基づいて
バルブタイミングとスロットル開度とを算出するように
しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態におけるエンジンのシステム図。
【図2】電磁動弁機構の詳細を示す断面図。
【図3】吸入空気量の制御特性を示す線図。
【図4】吸入空気量の制御ブロック図。
【図5】目標吸入空気量のマップを示す線図。
【図6】応答性補正部の演算ブロック図。
【図7】目標ブーストにするためのA/NVのテーブル
を示す線図。遅れ補。
【図8】吸気バルブの閉時期のテーブルを示す線図。
【図9】吸入空気量制御の様子を示すフローチャート。
【図10】遅れ補正の有無による応答性の変化を示すタイ
ミングチャート。
【符号の説明】
1 エンジン 2 電磁動弁機構 3 吸気バルブ 4 排気バルブ 6 インジェクター 7 燃焼室 8 点火栓 10 クランク角センサ 11 エアフローメータ 12 水温センサ 13 アクセル開度センサ 15 コントロールユニット 16 スロットルバルブ 17 モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 13/02 F02D 13/02 J 41/02 310 41/02 310A 41/12 310 41/12 310 320 320 43/00 301 43/00 301Z 301K Fターム(参考) 3G084 BA05 BA23 CA04 CA05 CA06 DA11 EB09 EB12 EB25 EC03 FA07 FA10 FA11 FA20 FA38 3G092 AA01 AA06 AA11 BA01 DA01 DA02 DA07 DC03 DD03 DG02 DG09 EA02 EA11 EA16 EB01 FA04 FA08 FA14 GA12 GA13 GA14 HA01X HA01Z HA05X HA06X HA13X HE03Z HE05Z HE08Z HF08Z HF21Z 3G301 HA01 HA19 JA03 JA04 JA11 KA12 KA16 KA25 LA03 LA07 NA06 NA09 NC02 ND01 NE16 NE19 NE22 PA01Z PA07A PA07Z PE01Z PE03Z PE08Z PF01Z PF03Z

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スロットルバルブの開度制御を併用して吸
    気圧を一定に維持しつつ、吸気バルブのバルブタイミン
    グを制御してエンジンの吸入空気量を制御する運転条件
    で、前記バルブタイミング制御の応答性を強制的に遅ら
    せる処理を行う一方、該遅れ処理に対応してスロットル
    バルブ開度制御の応答性も強制的に遅らせる処理を行う
    よう構成されたことを特徴とするエンジンの吸入空気量
    制御装置。
  2. 【請求項2】前記バルブタイミング制御及びスロットル
    バルブ開度制御を強制的に遅らせる処理は、それぞれ前
    記スロットルバルブ下流の吸気系容積の時定数相当の遅
    れを与える処理であることを特徴とする請求項1記載の
    エンジンの吸入空気量制御装置。
  3. 【請求項3】前記スロットルバルブの開度制御を併用し
    て吸気圧を一定に維持しつつ吸気バルブのバルブタイミ
    ングを可変に制御してエンジンの吸入空気量を制御する
    運転領域と、吸気バルブのバルブタイミングを略固定
    し、スロットルバルブの開度を可変に制御して吸気圧を
    変化させてエンジンの吸入空気量を制御する運転領域と
    に分けられる構成であることを特徴とする請求項2記載
    のエンジンの吸入空気量制御装置。
  4. 【請求項4】運転条件に応じてエンジンの目標吸入空気
    量を演算し、該目標吸入空気量に基づいて目標バルブタ
    イミングを演算するよう構成され、前記目標バルブタイ
    ミングに対して応答性を遅らせる処理を施すよう構成さ
    れたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1
    つに記載のエンジンの吸入空気量制御装置。
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