JP2010115799A - インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録ヘッドの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】インク供給部材とフィルターを熱溶着工具にて接合する際の熱溶着工具の熱によ
るインク供給部材の内壁の溶けを防止する。
【解決手段】記録素子基板とインク供給部材との間にフィルターを挿入し、フィルターを
熱によって溶融させることによって、記録素子基板とインク供給部材を仮固定する。イン
ク供給部材の幅の制約を受けることなく、フィルターをインク供給部材へ接合することが
できる。
【選択図】図10
るインク供給部材の内壁の溶けを防止する。
【解決手段】記録素子基板とインク供給部材との間にフィルターを挿入し、フィルターを
熱によって溶融させることによって、記録素子基板とインク供給部材を仮固定する。イン
ク供給部材の幅の制約を受けることなく、フィルターをインク供給部材へ接合することが
できる。
【選択図】図10
Description
本発明は、インク等の記録液を吐出口から吐出して液滴を形成して記録動作を行う記録装置に用いられるインクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録ヘッドの製造方法に関する。
インクジェット記録装置は、いわゆるノンインパクト記録方式の記録装置であり、記録時に騒音がほとんど生じず、高速な記録と様々な被記録媒体に対する記録が可能であるという特徴を有している。このような点から、インクジェット記録装置は、プリンタ、複写機、ファクシミリ、ワードプロセッサ等の記録機構を担う装置として広く採用されている。
このようなインクジェット記録装置に搭載される記録ヘッドにおける代表的なインク吐出方式としては次のようなものがある。ピエゾ素子等の電気機械変換体を用いたもの、あるいは、発熱抵抗体を有する電気熱変換素子によってインクを加熱し、膜沸騰の作用によりインク滴を吐出させるものなどが知られている。
これらのうち、電気熱変換素子を用いた記録ヘッドは、電気熱変換素子をインク流路内に設け、これに記録信号である電気パルスを供給して発熱させることによりインクに熱エネルギーを与える。そしてインクの発砲時(沸騰時)の気泡圧力を利用して吐出口からインク滴を吐出させるものであり、これにより記録媒体に記録を行うことができる。
電気熱変換素子を用いた記録ヘッドは、一般に、インク滴を吐出するための吐出口が開口しているノズルと、このノズルにインクを供給するインク流路おび共通液室を有している。
また、記録ヘッドは、これとインクタンクとが別個に着脱可能である形態のものや、記録ヘッド部とインク容器とが一体となったカートリッジの形態のものなどがある。記録ヘッド部とインク容器が一体となったカートリッジ形態のものは、記録ヘッドが古くなった場合には記録ヘッドごと交換可能であるため、記録ヘッド自体の耐久性や、信頼性をある程度低く設定ができる。また、ユーザーに常に新しいヘッドを提供できることから、様々な製品が提供されている。
次に図8、9を用いて一般的なインクジェット記録ヘッドについて説明する。
本従来例には、ブラックのインクを吐出させて印刷を行うためのブラックカートリッジを例にあげて説明する。
従来のインクジェット記録ヘッド部における記録素子基板のインク供給口へインクを導く支持部材の周囲の一般的な構成を図8、図9を用いて説明する。
図9は図8のC−C断面図である。支持部材709はインク容器に内包されたインクを記録素子基板に供給する際にインク中のゴミ、気泡等を除去するために記録素子基板接合面の反対側の面にフィルター800が熱溶着等によって取り付けられている。前記フィルターが取り付けられた前記支持部材の表面に記録素子基板を精度良く接着固定するため、アルミナ等の材料を使用し形成、研磨され使用される。前記記録素子基板701と前記支持部材709とを接着固定する接着材710を用い接着している。また、他の一般例としては、前記図9の前記支持部材709が樹脂製のものがあり、前記アルミナ等を用いる形態より記録素子基板貼り付け精度は悪くなるものの、安価に製造できるという利点がある。
接着材には、製造工程での取り扱いが比較的容易な紫外線・熱硬化併用タイプを使用するのが一般的である。
特許文献1には、インクを吐出する吐出口に連通するインク流路と、インクをインク流路に供給するインク供給路を有するインクジェット記録ヘッドが記載されている。このインクジェット記録ヘッドには、インクは通過可能であるがインク流路を塞ぐゴミ等は通過させないためのフィルターが、前記インク流路と前記インク供給路との間に設けられている。前記フィルターとして、最大開口面積がインク流路の断面積よりも小さい複数の開口部を有するフィルターを用いることが提案されている。支持部材と記録素子基板の間に設けられたフィルターは支持部材との間に隙間が生じないように接着される。製造工程におけるフィルターと支持部材との接着時に、フィルターに接着材が詰まらないようにするために、あらかじめフィルターに後工程で溶解除去が可能な樹脂を含浸させておく。これにより、接着時に接着材がフィルター内へと侵入することなく、接着材によるフィルターの目詰まりを防止できると提案がされている。
また特許文献2には、シリコン、またはエッチング可能な金属(アルミニウム等)の支持部材上に感光性樹脂層をパターニング等で形成し、ヘッド基板の底面にポリアミドを転写した後、感光性樹脂とヘッド基板底面を密着させる。次いで、シリコン、アルミニウムなどの支持部材のみをエッチング等によって除去することで、フィルターを備えたヘッド基板を形成することができ、それによってゴミの侵入を防ぐことができると提案されている。
特開2001−10080号公報
特開2005−205888号公報
しかしながら、上記の従来のインクジェット記録ヘッドの製造方法では、以下の問題を生じる場合があった。
まず、インクジェット記録装置が小型化されることによって、記録ヘッドのサイズも小さくなり、それに伴ってインク供給部材の幅が狭くなってしまうことが挙げられる。従来の製造方法であるインク供給部材内のフィルター溶着面に熱溶着する方法では、インク供給部材の内壁と熱溶着工具との隙間も狭くなってしまうことで、熱溶着工具の熱によって内壁が溶けるなどの課題がある。
また、特許文献1に開示された技術では、フィルターと支持部材の接着時にフィルターの中に接着材浸入による目詰まりを防ぐために、後工程で溶解可能な樹脂をフィルターに浸透させると記載されている。しかし、フィルターに浸透させた樹脂を除去するには多くの労力を要し、浸透した樹脂が完全に除去できずにノズルを詰まらせる可能性もある。また、工程が複数必要となってしまう。
特許文献2も同様に多くの工程を要するため、生産ラインの煩雑さを引き起こし、結果的に生産性の低下の要因となってしまう。
そのために、本発明のインクジェット記録ヘッドの製造方法は、記録素子基板とインク供給部材とを固定して形成する記録ヘッドにおいて、前記記録素子基板と前記インク供給部材との間にフィルターを挿入する。前記フィルターを溶融させることにより、前記記録素子基板と前記インク供給部材を固定することを特徴とする。
以上のような構成の製造方法によれば、前記記録素子基板と前記インク供給部材との間に挿入された前記フィルターを熱溶融する。これによって、前記インク供給部材の幅の制約を受けることなく、前記フィルターを熱溶着工具で前記インク供給部材に溶着することが可能となる。更に従来、前記記録素子基板と前記インク供給部材の仮固定に使用していた接着材を無くすことが可能となり、工程の削減にも寄与する。
また、前記記録素子基板と接した部位のみ前記フィルターが溶融し、固定することで、前記フィルター自体の効果を損なうことなく接合することが可能となる。
以上本発明により、インクジェット記録装置の小型化に伴う、記録ヘッドの小型化に対応することが容易となり、さらに、生産ラインの工程を増やす必要がないため、安定した生産が可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明の実施形態に係わる記録ヘッドの構成を示す図である。図1(A)は、記録ヘッド部とインク容器部とを一体に構成した記録カートリッジの斜視図である。図1(B)は、図1(A)のB−B線に沿った断面図、図1(C)は記録ヘッド部を分解して示す斜視図である。図2(A)および(B)は記録ヘッド部を構成する記録素子基板のそれぞれ表面および裏面を示す平面図である。
これらの図において、記録素子基板H1101は、厚さ0.62mmのシリコン(Si)材料よりなる板である。そして、その片側にインクを吐出するためのエネルギー発生素子としての複数の電気熱変換素子(不図示)と、それぞれの電気熱変換素子に電力を供給するAl等の電気配線(不図示)が、成膜技術により形成されている。
さらに、記録素子基板H1101には、これらの電気熱変換素子に対応する複数のイン
ク流路(不図示)と複数のインク吐出口H1104が形成されたノズルプレートH110
3(図2(A))が、フォトリソグラフィ技術により形成される。これとともに、複数の
インク流路にインクを供給するためのインク供給口H1102(図2(B))が、反対側
の面(表面)に開口するように形成される。ここで、電気熱変換素子が設けられ、流路が
形成される側の面を第一の面とし、第一の反対側の面であってインク供給口が開口する側
の面を第二の面とする。
ク流路(不図示)と複数のインク吐出口H1104が形成されたノズルプレートH110
3(図2(A))が、フォトリソグラフィ技術により形成される。これとともに、複数の
インク流路にインクを供給するためのインク供給口H1102(図2(B))が、反対側
の面(表面)に開口するように形成される。ここで、電気熱変換素子が設けられ、流路が
形成される側の面を第一の面とし、第一の反対側の面であってインク供給口が開口する側
の面を第二の面とする。
電気配線基板H1301は、記録素子基板H1101を組み込むためのデバイスホールと、記録素子基板H1101の電極H1105に対応する電極端子H1302を備えている(図1(C))。また、この電気配線基板H1301のプリンタ本体装置からの駆動制御信号を受け取るための外部信号入力端子H1303も備えている(図1(C))。この外部入力端子H1303と電極端子H1302が銅箔の配線で連結している。
インク供給部材H1501は、樹脂成型により形成されており、本実施例で使用した樹
脂材料には、形状的剛性を向上させるためにガラスフィラーを35%混入した樹脂材料を
用いている。このインク供給部材H1501は、インク貯留部(不図示)からのインク供
給路H1502を有している(図1(C))。また、インク供給部材は、記録素子基板と
接合する面に凹部を有し、該凹部は記録素子基板を収容し、該基板の外周部に封止材を収
容する溝が確保される程度の大きさを有することが好ましい。また、凹部は、インク供給
部材と記録素子基板との固定を十分なものとできる程度に封止材を収容できる深さを有す
ることが好ましい。
脂材料には、形状的剛性を向上させるためにガラスフィラーを35%混入した樹脂材料を
用いている。このインク供給部材H1501は、インク貯留部(不図示)からのインク供
給路H1502を有している(図1(C))。また、インク供給部材は、記録素子基板と
接合する面に凹部を有し、該凹部は記録素子基板を収容し、該基板の外周部に封止材を収
容する溝が確保される程度の大きさを有することが好ましい。また、凹部は、インク供給
部材と記録素子基板との固定を十分なものとできる程度に封止材を収容できる深さを有す
ることが好ましい。
また、記録素子基板H1101とインク供給部材H1501を仮固定および、インク中のゴミ、気泡を除去するフィルターH1700が、記録素子基板H1101が有するインク供給口H1102とインク供給部材H1501が有するインク供給路H1502の端部との間に挿入されている。フィルターH1700及び記録素子基板H1101外周部は封止材H1504で覆われている(図1(B))。
図3は、本発明に係るインク供給部材H1501と記録素子基板H1101とをフィルターH1700にて仮固定する方法を説明するための模式図(断面図)である。
図3(a)に示すよう、インク供給部材H1501に予めフィルターH1700を供給しておく。
図3(b)に示すように、記録素子基板H1101を加熱吸引ブロック901により保持した後、インク供給部材H1501との位置合せを行う。
フィルターとしては、全て、又は一部が熱可塑性樹脂によって形成されているものを用いることができる。
位置合せ終了後、インク供給部材H1501とフィルターH1700が溶融する温度以上になるまで記録素子基板H1101を加熱する。使用する材料は、インク供給部材H1501とフィルターH1700のインク供給部材H1501に接する層は同一材料が好ましい。異種材料の場合は、溶融温度の高い方の材料の条件に設定する。
その後、インク供給部材H1501上のフィルターH1700に加熱した記録素子基板H1101を押し付け、その際、インク供給部材H1501とフィルターH1700とが溶融して、同時に記録素子基板H1101を押し込む。
インク供給部材H1501とフィルターH1700を冷却することで、図3(d)に示すように、記録素子基板H1101を仮固定することができる。
インク供給部材H1501とフィルターH1700の線膨張率は記録素子基板H1101の線膨張率よりも大きいため、冷却後、記録素子基板H1101よりもインク供給部材H1501とフィルターH1700がより収縮する。その結果、フィルターH1700のはみ出した部位が押し圧して記録素子基板H1101を外周から押さえ込み、仮固定が可能となる。
このように仮固定されたインクジェット記録ヘッドは、次工程への搬送、移載時の衝撃力程度では記録素子基板H1101が外れないことを確認した。図3(e)に示すように、フィルターH1700を熱溶融することでインク供給部材H1501に記録素子基板H1101が仮固定された状態で記録素子基板H1101外周部に封止材H1307を塗布することができる。
その後、熱キュアにて封止材H1307を硬化させることで、記録素子基板H1101とインク供給部材H1501とを固定することができる。
また図4に示すように、インク供給部材H1501に接合されているフィルターH1700はインク供給路H1502の領域のフィルター効果を損なわないように、記録素子基板接合領域910のみで固定される。
以上のことからフィルター自体の効果を損なうことなく接合することが可能となる。また、記録ヘッドの小型化に対応することが容易となり、さらに、生産ラインの工程を増やす必要がないため、安定したインクジェット記録ヘッドを提供することができる。
記録素子基板とインク供給部材は一括固定することができる。ここで一括固定とは、インク供給部材に対して、フィルターと記録素子基板が同一工程において同時に固定することができることを指します。
本発明は、インクを吐出させるためのエネルギー発生素子を備えた記録素子基板を、インク供給部材に固定して形成されるインクジェット記録ヘッドであって、前記記録素子基板が有するインク供給口と前記インク供給部材が有するインク供給路の端部との間に溶融して固定されたフィルターを備えることを特徴とするインクジェット記録ヘッドを包含する。
(実施例1)
以下に、本発明の実施例1の要部を図5を参照して説明する。
本実施例は、発明を実施するための最良の形態に記載する内容と同構成である。
図5は、フィルターH1700の層構成を模式的に示す断面図である。
以下に、本発明の実施例1の要部を図5を参照して説明する。
本実施例は、発明を実施するための最良の形態に記載する内容と同構成である。
図5は、フィルターH1700の層構成を模式的に示す断面図である。
図5に示すようにフィルターH1700はA、B、Cの3層で構成されている。このフィルターH1700はインクが通過可能であるとともに最大となる開口面積がインク流路の断面積よりも小さい複数の開口部が形成されている。図5のフィルターを用いる場合のインク供給部材H1501の材料はポリプロピレン(PP)で形成されている。A部はインク供給部材H1501との接合層であるため、インク供給部材と同材料はポリプロピレン(PP)で形成されている。B部はフィルターのろ過機能を有する層であり、材料はポリサルフォン(PSF)で形成されている。本実施例1においては(PSF)を採用しているが(PP)より高融点の熱可塑性樹脂を選択してもよい。C部は記録素子基板H1101との接合層であり、材料はポリプロピレン(PP)で形成されている。この3層構造のフィルターH1700のa部の厚さは160μmとした。
このようなフィルターH1700とインク供給部材H1501と記録素子基板H1101を仮固定するための加熱吸引ブロック901の条件は、PP溶融温度の165℃に設定し、10sec間押し込むように設定した。
その後、インク供給部材H1501とフィルターH1700を冷却することで記録素子基板H1101を仮固定することができる。このように仮固定されたインクジェット記録ヘッドは、次工程への搬送、移載時の衝撃力程度では記録素子基板H1101が外れないことを確認した。また、インク供給部材H1501に接合されているフィルターH1700はインク供給路H1502の領域のフィルター効果を損なわないように、記録素子基板接合領域910のみで仮固定される。
以上のことからフィルター自体の効果を損なうことなく接合することが可能となる。また、記録ヘッドの小型化に対応することが容易となり、さらに、生産ラインの工程を増やす必要がないため、安定したインクジェット記録ヘッドを提供することができる。
(実施例2)
以下に、本発明の実施例2の要部を図6を参照して説明する。
図6は、フィルターH1700の層構成を模式的に示す断面図である。
以下に、本発明の実施例2の要部を図6を参照して説明する。
図6は、フィルターH1700の層構成を模式的に示す断面図である。
図6に示すようにフィルターH1700はA、B、Cの3層で構成されている。このフィルターH1700はインクが通過可能であるとともに最大となる開口面積がインク流路の断面積よりも小さい複数の開口部が形成されている。図6のフィルターを用いる場合のインク供給部材H1501の材料はノリル(変性PPE)で形成されている。A部はインク供給部材H1501との接合層であるため、インク供給部材H1501との密着性に優れているポリエチレン(PE)で形成されている。B部はフィルターのろ過機能を有する層であり、材料はポリサルフォン(PSF)で形成されている。本実施例2においては(PSF)を採用しているが(PP)より高融点の熱可塑性樹脂を選択してもよい。C部は記録素子基板H1101との接合層であり、材料はポリプロピレン(PP)で形成されている。この3層構造のフィルターH1700のa部の厚さは160μmとした。
このようなフィルターH1700とインク供給部材H1501と記録素子基板H1101を仮固定するための加熱吸引ブロック901の条件は、変性PPE溶融温度の250℃に設定することが好ましい。しかし、この温度設定ではPSFの変形が懸念されるので変性PPEの軟化温度の125℃に設定し、10sec間押し込むように設定した。この条件においても十分強度があることは確認できている。
その後、インク供給部材H1501とフィルターH1700を冷却することで記録素子基板H1101を仮固定することができる。このように仮固定されたインクジェット記録ヘッドは、次工程への搬送、移載時の衝撃力程度では記録素子基板H1101が外れないことを確認した。また、インク供給部材H1501に接合されているフィルターH1700はインク供給路H1502の領域のフィルター効果を損なわないように、記録素子基板接合領域910にみで仮固定される。
以上のことからフィルター自体の効果を損なうことなく接合することが可能となる。また、記録ヘッドの小型化に対応することが容易となり、さらに、生産ラインの工程を増やす必要がないため、安定したインクジェット記録ヘッドを提供することができる。
(実施例3)
以下に、本発明の実施例3の要部を図7を参照して説明する。
図7に示すように、フィルターH1700の層構成を模式的に示す断面図である。
以下に、本発明の実施例3の要部を図7を参照して説明する。
図7に示すように、フィルターH1700の層構成を模式的に示す断面図である。
図7に示すようにフィルターH1700はA、B、Cの3層で構成されている。このフィルターH1700はインクが通過可能であるとともに最大となる開口面積がインク流路の断面積よりも小さい複数の開口部が形成されている。図7のインク供給部材H1501の材料はノリル(変性PPE)で形成されている。A部はインク供給部材H1501との接合層であるため、インク供給部材H1501との密着性に優れているポリエチレン(PE)で形成されている。B部はフィルターのろ過機能を有する層であり、材料はステンレス(SUS)で形成されている。本実施例3においては無機材料の(SUS)を採用している。C部は記録素子基板H1101との接合層であり、材料はポリプロピレン(PP)で形成されている。この3層構造のフィルターH1700のa部の厚さは160μmとした。
このようなフィルターH1700とインク供給部材H1501と記録素子基板H1101を仮固定するための加熱吸引ブロック901の条件は、変性PPE溶融温度の250℃に設定し、10sec間押し込むように設定した。
本実施例ではSUSを採用することによって、インク供給部材H1501の変性PPEの溶融温度まで高めることが可能となり、フィルターH1700との溶着強度を向上させることが可能となった。
本実施例ではSUSを採用することによって、インク供給部材H1501の変性PPEの溶融温度まで高めることが可能となり、フィルターH1700との溶着強度を向上させることが可能となった。
その後、インク供給部材H1501とフィルターH1700を冷却することで記録素子基板H1101を仮固定することができる。このように仮固定されたインクジェット記録ヘッドは、次工程への搬送、移載時の衝撃力程度では記録素子基板H1101が外れないことを確認した。 また、インク供給部材H1501に接合されているフィルターH1700はインク供給路H1502の領域のフィルター効果を損なわないように、記録素子基板接合領域910のみで仮固定される。
以上のことからフィルター自体の効果を損なうことなく接合することが可能となる。また、記録ヘッドの小型化に対応することが容易となり、さらに、生産ラインの工程を増やす必要がないため、安定したインクジェット記録ヘッドを提供することができる。
701 : 録素子基板
702 : インク供給路
703 : 封止材
706 : 電気配線基板
709 : 支持部材
710 : 接着材
800 : フィルター
H1101: 記録素子基板
H1102: インク供給口
H1103: ノズルプレート
H1104: インク吐出口
H1105: 電極
H1301: 電気配線基板
H1302: 電極端子
H1303: 外部信号入力端子
H1307: 封止材
H1308: 封止材
H1501: インク供給部材
H1502: インク供給路
H1700: フィルター
901 : 加熱吸引ブロック
910 : 記録素子基板接合領域
702 : インク供給路
703 : 封止材
706 : 電気配線基板
709 : 支持部材
710 : 接着材
800 : フィルター
H1101: 記録素子基板
H1102: インク供給口
H1103: ノズルプレート
H1104: インク吐出口
H1105: 電極
H1301: 電気配線基板
H1302: 電極端子
H1303: 外部信号入力端子
H1307: 封止材
H1308: 封止材
H1501: インク供給部材
H1502: インク供給路
H1700: フィルター
901 : 加熱吸引ブロック
910 : 記録素子基板接合領域
Claims (5)
- インクを吐出させるためのエネルギー発生素子を備えた記録素子基板を、インク供給部材に固定して形成される記録ヘッドの製造方法において、
前記記録素子基板が有するインク供給口と前記インク供給部材が有するインク供給路の端部との間にフィルターを挿入し、該フィルターを溶融させることにより、前記記録素子基板と前記インク供給部材とを固定することを特徴とするインクジェット記録ヘッドの製造方法。 - 前記フィルターの全てが熱可塑性樹脂によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
- 前記フィルターの一部が熱可塑性樹脂によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
- 前記記録素子基板を加熱させることにより、前記フィルターを熱溶融させ、前記記録素子基板と前記インク供給部材とを固定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
- 前記記録素子基板と前記インク供給部材は前記フィルターに一括固定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
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