JP2010115176A - 穀物の種子を増大させる遺伝子、並びにその利用 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】連鎖解析により、植物の粒の長さ(頴花・果実・種子を含む)、千粒重ひいては収量の増加に関するtgw6遺伝子の単離・同定に成功した。さらにこのtgw6の塩基配列から、カサラス型アレルには終止コドンが存在し、マチュアなタンパク質が作られないことが明らかになった。この日本晴型、カサラス型のTGW6タンパク質の機能を解析したところ、カサラス型のみが粒長、千粒重を増加させることが明らかになった。
【選択図】なし
Description
〔1〕 穀物の種子を増大させる機能を有するイネ由来のタンパク質をコードする、下記(a)から(d)のいずれかに記載のDNA:
(a)配列番号:1に記載のDNAのコード領域内に終止コドンを生じる変異が挿入されることにより生じる5’末端側DNA断片;
(b)配列番号:2に記載のアミノ酸のN末端側活性断片をコードするDNA;
(c)配列番号:1に記載のDNAのコード領域内に終止コドンを生じる変異が挿入されることにより生じる5’末端側DNA断片とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA;および
(d)配列番号:2に記載のアミノ酸配列のN末端側活性断片において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加したアミノ酸配列を有するタンパク質をコードするDNA。
〔2〕 配列番号:1に記載の第313番目の塩基グアニン(G)が欠損することにより生じる、前記〔1〕に記載のDNA。
〔3〕 下記(e)から(h)のいずれかである、前記〔1〕に記載のDNA:
(e)配列番号:3に記載のDNA;
(f)配列番号:4に記載のアミノ酸をコードするDNA;
(g)配列番号:3に記載のDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA;および
(h)配列番号:4に記載のアミノ酸において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加したアミノ酸配列を有するタンパク質をコードするDNA。
〔4〕 前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のDNAを含むベクター。
〔5〕 前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のDNAを保持する形質転換植物細胞。
〔6〕 植物がイネ、コムギ、オオムギ、エンバク、トウモロコシ、ハトムギ、イタリアンライグラス、ペレニアルライグラス、チモシー、メドーフェスク、キビ、アワ、サトウキビである、前記〔5〕に記載の形質転換植物細胞。
〔7〕 前記〔5〕または〔6〕のいずれかに記載の形質転換細胞を含む形質転換植物体。
〔8〕 前記〔7〕に記載の形質転換植物体の子孫またはクローンである、形質転換植物体。
〔9〕 前記〔7〕または〔8〕のいずれかに記載の形質転換植物体の繁殖材料。
〔10〕 前記〔7〕または〔8〕のいずれかに記載の形質転換植物体の製造方法であって、前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のDNAを植物細胞に導入し、該植物細胞から植物体を再生させる工程を含む方法。
〔11〕 前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のDNAによりコードされるタンパク質。
〔12〕 前記〔1〕〜〔3〕に記載のDNAを植物体の細胞内で発現させる工程を含む、穀物の収量を増加させる方法。
〔13〕 穀物の種子の収量増加が、穀物の種子を増大させることにより起こる前記〔12〕に記載の方法。
〔14〕 穀物がイネ、コムギ、オオムギ、エンバク、トウモロコシ、ハトムギ、イタリアンライグラス、ペレニアルライグラス、チモシー、メドーフェスク、キビ、アワ、サトウキビである前記〔12〕または〔13〕に記載の方法。
〔15〕 被検植物について、配列番号:1に記載のDNA領域に相当する部位、またはその周辺配列に存在する変異を含むDNAマーカーを検出することを特徴とする、被検植物の種子の収量を検出する方法。
〔16〕 変異が一塩基多型である、前記〔15〕に記載の方法。
〔17〕 以下の工程(a)および(b)を含む、前記〔15〕に記載の方法:
(a)被検植物における配列番号:1に記載のDNA領域に相当する部位、またはその周辺配列に存在する多型部位の塩基種を決定する工程、
(b)(a)で決定された多型部位の塩基種において、配列番号:1またはその周辺配列と異なるアレルが検出された場合に、被検植物は種子の収量が多いと判定する工程。
〔18〕 多型部位が、配列番号:5に記載の塩基配列における、122位、136位と137位の間、409位、464位、628位、697位、801位、841位、942位、1345位から選択される少なくとも一つの多型部位に相当する部位である、前記〔17〕に記載の方法。
〔19〕 多型部位の塩基種の変異が、配列番号:5に記載の塩基配列における122位の塩基種のTからAへの変異、136位と137位の間への塩基種のTおよびCの挿入、409位の塩基種のCからGへの変異、464位の塩基種のGの欠損、628位の塩基種のTからCへの変異、697位の塩基種のCからTへの変異、801位の塩基種のTからGへの変異、841位の塩基種のGからTへの変異、942位の塩基種のTからCへの変異、1345位の塩基種のAからGへの変異である場合には、種子が増大すると判定する、前記〔18〕に記載の方法。
〔20〕 配列番号:5に記載のDNAとストリンジェントな条件で特異的にハイブリダイズし、少なくとも15ヌクレオチドの鎖長を有するオリゴヌクレオチドを含む、被検植物の種子の収量を検出するためのプライマー。
〔21〕 前記〔18〕または〔19〕に記載の多型部位を含む領域を増幅するための、前記〔20〕に記載のプライマー。
〔22〕 配列番号:5に記載のDNAとストリンジェントな条件で特異的にハイブリダイズし、少なくとも15ヌクレオチドの鎖長を有するオリゴヌクレオチドを含む、被検植物の種子の収量を検出するためのプローブ。
〔23〕 前記〔18〕または〔19〕に記載の多型部位を含む領域に特異的にハイブリダイズする、前記〔22〕に記載のプローブ。
〔24〕 以下の(a)および(b)に記載の工程を含む、種子の収量を増大させる機能を有する穀物を育種する方法:
(a)種子が増大した穀物と任意の機能を有する穀物とが交配された品種を作製する工程、
(b)前記〔15〕に記載の方法により、工程(a)で作製された植物の種子の収量を検出する工程。
〔25〕 穀物の収量を増大させる機能を有する植物を育種する方法であって、下記工程(a)〜(d)を含む穀物を育種する方法:
(a)植物Aと、前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のDNAを有する他の植物Bを交雑させ、F1を作出する工程、
(b)前記F1と前記植物Aを交雑させる工程、
(c)前記DNAを有する植物を選抜する工程、
(d)工程(c)によって選抜された植物と、前記植物Aを交雑させる工程。
〔26〕 前記工程(c)の選抜が、植物ゲノム中の配列番号:1に記載のDNA領域に相当する部位、またはその周辺配列に存在する変異を含むDNAマーカーを利用して選抜される、前記〔25〕に記載の方法。
本発明は、穀物の種子収量に関する新規遺伝子tgw6、および該遺伝子を用いた穀物収量の増加方法、穀物収量の検出方法、種子収量が増加する穀物の育種方法を提供する。
(a)配列番号:1に記載のDNAのコード領域内に終止コドンを生じる変異が挿入されることにより生じる5’末端側DNA断片;
(b)配列番号:2に記載のアミノ酸のN末端側活性断片をコードするDNA;
(c)配列番号:1に記載のDNAのコード領域内に終止コドンを生じる変異が挿入されることにより生じる5’末端側DNA断片とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA;および
(d)配列番号:2に記載のアミノ酸配列のN末端側活性断片において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加したアミノ酸配列を有するタンパク質をコードするDNA。
(e)配列番号:3に記載のDNA;
(f)配列番号:4に記載のアミノ酸をコードするDNA;
(g)配列番号:3に記載のDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA;および
(h)配列番号:4に記載のアミノ酸において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加したアミノ酸配列を有するタンパク質をコードするDNA。
また、植物体内へ本発明のDNAを導入する場合、DNAは、マイクロインジェクション法、エレクトロポレーション法、ポリエチレングリコール法等を用いて、植物細胞に直接導入することもできるが、植物への遺伝子導入用プラスミドに組込み、これをベクターとして、植物感染能のあるウイルスあるいは細菌を介して、間接的に植物細胞に導入することもできる。かかるウイルスとしては、例えば代表的なウイルスとして、カリフラワーモザイクウイルス、タバコモザイクウイルス、ジェミニウイルス等が挙げられ、細菌としては、アグロバクテリウム等が挙げられる。アグロバクテリウム法により、植物への遺伝子導入を行う場合には、市販のプラスミドを用いることができる。このようなベクターを用いて、植物体内へ本発明のDNAを導入する場合の方法としては、好ましくは、アグロバクテリウムを介して遺伝子を導入するリーフディスク法(Jorgensen, R.A. et al., (1996). Chalcone synthase cosuppression phenotypes in petunia flowers: comparison of sense vs. antisense constructs and single-copy vs. complex T-DNA sequences. Plant Mol. Biol. 31, 957-973.)が挙げられる。
本発明において「植物」とは、特に制限されないが、例えばイネ、コムギ、オオムギ、エンバク、トウモロコシ、ハトムギ、イタリアンライグラス、ペレニアルライグラス、チモシー、メドーフェスク、キビ、アワ、サトウキビ等を挙げることができる。
このようにして作出された植物体は通常の穀物に比べて種子収量が増加することが期待される。
上記育種法としては、例えば、本発明のDNAを有する品種と交雑させることを特徴とする一般的な育種法(交雑育種法等)を挙げることができる。該方法によって、種子が増大した植物体もしくはその種子を作出することができる。
(a)種子が増大した穀物と任意の機能を有する穀物とが交配された品種を作製する工程、
(b)工程(a)で作製された植物の種子の収量を検出する工程
(a)本発明のDNAを有する植物と交雑させる工程、
(b)前記DNAを有する植物改変体を選抜する工程
(a)植物Aと、本発明のDNAを有する他の植物Bを交雑させ、F1を作出する工程、
(b)前記F1と前記植物Aを交雑させる工程、
(c)前記DNAを有する植物を選抜する工程、
(d)工程(c)によって選抜された植物と、前記植物Aを交雑させる工程
〔実施例1〕 遺伝子クローニング
イネのtgw6を、日本晴とカサラスのゲノムDNAをテンプレートとして用いてPCRで増幅した。苗(seedling)から抽出したゲノムDNAもテンプレート(Gateway組換えのAttB部位を含む)としてPCR増幅に使用した。PCRはHifi Taq DNAポリメラーゼを使って標準的な条件で行った。1086bpのPCRフラグメントを増幅して、標準的な方法を用いて精製した。Tgw6の開始コドンの上流1749ベースをプロモーター領域として特定した。日本晴のプロモーター領域下にカサラスのtgw6を連列したものにNosターミネーターを連結しPUC19に導入した(PUC19-1)。またカサラスのプロモーター領域下にカサラスのtgw6を連列したものにNosターミネーターを連結しPUC19に導入した(PUC19-2)。
続いて、PUC19-1と2から制限酵素(HindIIIとEcoRI)を用いてインサートを切り出し、標準的な方法を用いて精製した。精製したインサートをpZH2B(イネ形質転換に使用されるバイナリーベクター)を制限酵素(HindIIIとEcoRI)で処理したものに導入した。このベクターは、T‐DNAボーダー内のCaMV35Sプロモーター領域下に機能的エレメントとしてmHPT(改変ハイグロマイシンホスホトランスフェラーゼ)遺伝子とNOSターミネーターを含む。得られた発現ベクターをアグロバクテリウム株LBA4404に形質転換し、続いてイネ植物に形質転換した。形質転換されたイネ植物は成長することが確認できた。
実施例2で得られた形質転換イネについて、試験を行なった。約15〜20の独立したT0イネ形質転換体を作出した。初代の形質転換体を成長させてT1種子を収穫するため、組織培養チャンバーから温室に移した。T1後代では3:1で導入遺伝子の存在/不存在に分類される、5つの事象が保持された。これらの各事象について、導入遺伝子(ヘテロ−及びホモ−接合体)を含む約10本のT1苗を用いて、導入遺伝子の発現をモニタリングすることにより選択を行なった。更に、最も良好なT1の事象について、1事象あたりより多くの個体を用いてT1世代と同じ方法で、T2世代で評価した。
2つのファクターANOVA(変異体の分析)を、植物の表現型の特性を全体的に評価するため、統計学的モデルとして使用した。T−テストを、本発明の遺伝子で形質転換した全ての事象の全ての植物を測定する全てのパラメーターについて行った。T−テストは、全ての形質転換事象にわたって遺伝子の効果をチェックするため、及びグローバルな遺伝子効果としても知られる遺伝子の全体的な効果を証明するために行った。真のグローバルな遺伝子効果についての有意性の閾値は、T−テストについて5%確率レベル以下にセットした。T1植物は直径30cmのポットに入った土に植えガラス室で栽培した。植え付けは6月12日に行い9月末に収穫した。ガラス室の温度は25度に制御されている。また、選択したT2植物(導入遺伝子を有する約5本)をグロースチャンバーに移した。選択したT2植物を、直径20cmのポットに入った土で以下の環境設定で育てた。明期=13時間、日光の強さ=20,000lux以上、日中の温度=28℃以上、夜間の温度=25℃、相対湿度=60‐70%。
植物から収穫した充実した種子を25度で2週間乾燥後、覆っている内穎と外穎を取り除き、玄米を得た。T1及びT2の評価の結果を、以下の表1に示す。TテストのP値は、T1及びT2の評価の両方において有意であり、導入遺伝子の存在は玄米の長さを有意に増加させることを示している。また、玄米の重さの比較を表2に示す。
tgw6遺伝子のカサラス型アレルもしくはコシヒカリ型アレルをそれぞれ特異的に検出するプライマーを作出し、コシヒカリにカサラスの染色体断片を導入した染色体断片置換系統群の中から、準同質遺伝子系統(NIL)の選抜を行った。その結果、tgw6遺伝子の存在領域近傍のみカサラス型アレルを有すコシヒカリ(コシヒカリNILtgw6)を選抜できた(図7)。コシヒカリNILtgw6において粒長、粒重はコシヒカリに比べ有意に高くなっていた(表3)。この結果からカサラス型アレルのtgw6遺伝子を他の品種の収量特性の改良に利用できることが示された。
Claims (26)
- 穀物の種子を増大させる機能を有するイネ由来のタンパク質をコードする、下記(a)から(d)のいずれかに記載のDNA:
(a)配列番号:1に記載のDNAのコード領域内に終止コドンを生じる変異が挿入されることにより生じる5’末端側DNA断片;
(b)配列番号:2に記載のアミノ酸のN末端側活性断片をコードするDNA;
(c)配列番号:1に記載のDNAのコード領域内に終止コドンを生じる変異が挿入されることにより生じる5’末端側DNA断片とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA;および
(d)配列番号:2に記載のアミノ酸配列のN末端側活性断片において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加したアミノ酸配列を有するタンパク質をコードするDNA。 - 配列番号:1に記載の第313番目の塩基グアニン(G)が欠損することにより生じる、請求項1に記載のDNA。
- 下記(e)から(h)のいずれかである、請求項1に記載のDNA:
(e)配列番号:3に記載のDNA;
(f)配列番号:4に記載のアミノ酸をコードするDNA;
(g)配列番号:3に記載のDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA;および
(h)配列番号:4に記載のアミノ酸において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加したアミノ酸配列を有するタンパク質をコードするDNA。 - 請求項1〜3のいずれかに記載のDNAを含むベクター。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のDNAを保持する形質転換植物細胞。
- 植物がイネ、コムギ、オオムギ、エンバク、トウモロコシ、ハトムギ、イタリアンライグラス、ペレニアルライグラス、チモシー、メドーフェスク、キビ、アワ、サトウキビである、請求項5に記載の形質転換植物細胞。
- 請求項5または6のいずれかに記載の形質転換細胞を含む形質転換植物体。
- 請求項7に記載の形質転換植物体の子孫またはクローンである、形質転換植物体。
- 請求項7または8のいずれかに記載の形質転換植物体の繁殖材料。
- 請求項7または8のいずれかに記載の形質転換植物体の製造方法であって、請求項1〜3のいずれかに記載のDNAを植物細胞に導入し、該植物細胞から植物体を再生させる工程を含む方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のDNAによりコードされるタンパク質。
- 請求項1〜3に記載のDNAを植物体の細胞内で発現させる工程を含む、穀物の収量を増加させる方法。
- 穀物の種子の収量増加が、穀物の種子を増大させることにより起こる請求項12に記載の方法。
- 穀物がイネ、コムギ、オオムギ、エンバク、トウモロコシ、ハトムギ、イタリアンライグラス、ペレニアルライグラス、チモシー、メドーフェスク、キビ、アワ、サトウキビである請求項12または13に記載の方法。
- 被検植物について、配列番号:1に記載のDNA領域に相当する部位、またはその周辺配列に存在する変異を含むDNAマーカーを検出することを特徴とする、被検植物の種子の収量を検出する方法。
- 変異が一塩基多型である、請求項15に記載の方法。
- 以下の工程(a)および(b)を含む、請求項15に記載の方法:
(a)被検植物における配列番号:1に記載のDNA領域に相当する部位、またはその周辺配列に存在する多型部位の塩基種を決定する工程、
(b)(a)で決定された多型部位の塩基種において、配列番号:1またはその周辺配列と異なるアレルが検出された場合に、被検植物は種子の収量が多いと判定する工程。 - 多型部位が、配列番号:5に記載の塩基配列における、122位、136位と137位の間、409位、464位、628位、697位、801位、841位、942位、1345位から選択される少なくとも一つの多型部位に相当する部位である、請求項17に記載の方法。
- 多型部位の塩基種の変異が、配列番号:5に記載の塩基配列における122位の塩基種のTからAへの変異、136位と137位の間への塩基種のTおよびCの挿入、409位の塩基種のCからGへの変異、464位の塩基種のGの欠損、628位の塩基種のTからCへの変異、697位の塩基種のCからTへの変異、801位の塩基種のTからGへの変異、841位の塩基種のGからTへの変異、942位の塩基種のTからCへの変異、1345位の塩基種のAからGへの変異である場合には、種子が増大すると判定する、請求項18に記載の方法。
- 配列番号:5に記載のDNAとストリンジェントな条件で特異的にハイブリダイズし、少なくとも15ヌクレオチドの鎖長を有するオリゴヌクレオチドを含む、被検植物の種子の収量を検出するためのプライマー。
- 請求項18または19に記載の多型部位を含む領域を増幅するための、請求項20に記載のプライマー。
- 配列番号:5に記載のDNAとストリンジェントな条件で特異的にハイブリダイズし、少なくとも15ヌクレオチドの鎖長を有するオリゴヌクレオチドを含む、被検植物の種子の収量を検出するためのプローブ。
- 請求項18または19に記載の多型部位を含む領域に特異的にハイブリダイズする、請求項22に記載のプローブ。
- 以下の(a)および(b)に記載の工程を含む、種子の収量を増大させる機能を有する穀物を育種する方法:
(a)種子が増大した穀物と任意の機能を有する穀物とが交配された品種を作製する工程、
(b)請求項15に記載の方法により、工程(a)で作製された植物の種子の収量を検出する工程。 - 穀物の収量を増大させる機能を有する植物を育種する方法であって、下記工程(a)〜(d)を含む穀物を育種する方法:
(a)植物Aと、請求項1〜3のいずれかに記載のDNAを有する他の植物Bを交雑させ、F1を作出する工程、
(b)前記F1と前記植物Aを交雑させる工程、
(c)前記DNAを有する植物を選抜する工程、
(d)工程(c)によって選抜された植物と、前記植物Aを交雑させる工程。 - 前記工程(c)の選抜が、植物ゲノム中の配列番号:1に記載のDNA領域に相当する部位、またはその周辺配列に存在する変異を含むDNAマーカーを利用して選抜される、請求項25に記載の方法。
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