JP2010110361A - 浴室壁用フック,これを有する浴室および浴室壁用フックの使用方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】浴室壁用フック10は、浴室壁3に固定された固定部20と、浴室壁と直角方向に移動可能に且つ離脱しないように固定部に支持された移動部21とを備える。浴室用品を支持するときは、移動部を引張り出すことにより固定部との間に隙間dを形成して隙間に浴室用品を係合させて支持する。浴室用品を支持しないときは、移動部を、指で固定部側に押込むことにより固定部に密着させた状態で位置決めされ保持する。
【選択図】図5
Description
この浴室ユニットは、支持レールが浴室壁面に水平に固定されており、この支持レールには、壁面用機能部材の係止部が着脱自在に係止されて、壁面用機能部材を壁面に沿って支持している。
また、支持レールの数をそれほど増やすことはできないので、壁面用機能部材を、ユーザーにとって最適な位置に配置しようとしてもある程度制約があった。
前記固定部は、前記浴室壁に密着して取付けられた支持板と、この支持板に支持された固定側筒状部と、この固定側筒状部と前記支持板を前記浴室壁に固定するための締結部材とを有し、前記移動部は、前記固定側筒状部に前記直角方向に移動可能に嵌合する移動側筒状部と、この移動側筒状部を覆って取付けられたキャップとを有し、前記移動部を引張り出した状態で前記隙間を維持するように、この移動部を保持するための引張り側係止手段を、前記固定部と前記移動部に形成し、前記移動部を押込んだ状態で、この移動部が前記支持板に密着するように前記移動部を保持するための押込み側係止手段を、前記固定部と前記移動部に形成するのが好ましい。
また、前記引張り側係止手段は、前記固定側筒状部と前記移動側筒状部とのいずれか一方または他方にそれぞれ形成された引張り側溝とこの溝に係合離脱可能に係合する突出部とを有し、前記押込み側係止手段は、前記固定側筒状部と前記移動側筒状部とのいずれか一方または他方にそれぞれ形成された押込み側溝とこの溝に係合離脱可能に係合する突出部とを有しているのが好ましい。
前記移動部には、指を引っ掛けて手前に引張るための切欠き部が形成されているのが好ましい。前記切欠き部は前記移動部の下方に位置しているのが好ましい。
また、前記移動部には複数の前記切欠き部が形成され、これら複数の切欠き部は、前記移動部の上部を除く所定の複数個所に位置している場合であってもよい。
本発明にかかる浴室壁用フックを有する浴室は、前記複数個の浴室壁用フックが前記浴室壁に所定の配列で取付けられて前記浴室用品を支持することが可能である浴室である。
本発明にかかる浴室壁用フックの使用方法は、前記浴室壁に水平に並んで取付けられた少なくとも二つの前記浴室壁用フックを選択し、この選択された浴室壁用フックの各前記移動部を引張り出すことにより前記固定部との間に前記隙間を形成し、この隙間に前記浴室用品を係合させることによりこの浴室用品を所定位置に配置し、選択されない全ての前記浴室壁用フックについては、各前記移動部を、前記固定部側に押込んでこの固定部に密着させた状態で位置決めされ保持する。
フックは、浴室用品を支持するときは、移動部を引張り出すことにより固定部との間に隙間を形成してこの隙間に浴室用品を係合させて支持する。また、フックは、浴室用品を支持しないときは、移動部を、固定部側に押込んで固定部に密着させた状態で位置決めされ保持する。
前記構成のフックを使用すれば、浴室用品をユーザーにとって最適な位置に着脱自在に見栄えよく配置したり、ひもを付けた浴室用品をフックに簡単に引っ掛けたりすることができ、また、浴室用品の配置位置をユーザーの使い勝手に合わせていつでも自在に変更することができ、さらに、浴室壁面を容易に清掃して常に清潔に保つという目的を実現している。
図1は、浴室ユニットの内部を示す部分斜視図、図2は、洗剤用ラックを上から見たときの斜視図、図3は、洗剤用ラックを下からみたときの斜視図である。
図4は、浴室壁に取付けられた浴室壁用フックの断面図で、移動部を押込んだ状態を示している。図5は、浴室壁に取付けられた浴室壁用フックの断面図で、移動部を引張り出した状態を示している。
図6は、洗剤用ラックを浴室壁用フックに取付ける手順を示す断面図である。図7,図8は、それぞれ実施例にかかる浴室用フックの斜視図,分解斜視図である。図9は、変形例にかかる浴室用フックの斜視図で、図7相当図である。
浴室壁3には、浴室用品6を支持するための複数個の浴室壁用フック10,10a(以下、本実施例にかかる浴室壁用フック10はフック10と、変形例にかかる浴室壁用フック10aはフック10aと、それぞれ記載)が、所定の配列で取付けられている。
浴室用品6としては、シャンプー,リンス,石鹸などを収納するための洗剤用ラックやカウンターなどがあるが、本実施例では、浴室用品として洗剤用ラック6の場合を示している。
その結果、複数個(ここでは、浴室壁3の同一面に対して12個)のフック10,10aが、縦横方向にマトリックス状に規則的に配列されている。なお、複数個のフック10,10aの配列状態は、たとえば、千鳥状やその他の配列であってもよい。
洗剤用ラック6は、上方が開放された有底の略矩形状をなしており、底板40には水抜き41が形成されている。洗剤用ラック6の背面側の側板42には、複数(ここでは、二つ)のスリット43が形成されている(図2,図3)。
スリット43は、下方側に開放された切欠きになっており、このスリット43がフック10,10aに着脱可能に係合するようになっている。二つのスリット43は、隣合うフック10,10aの水平方向のピッチPと同じ寸法だけ離れて形成されている。
フック10,10aは、洗剤用ラック6を支持するときは、移動部21,21aを引張り出すことにより固定部20との間に隙間dを形成して、この隙間dに洗剤用ラック6を係合させて支持する。
また、フック10,10aは、洗剤用ラック6を支持しないときは、移動部21,21aを固定部20側に指で押込むことにより、移動部21,21aを固定部20に密着させた状態で位置決めされ保持するようにしている。
これにより、洗剤用ラック6を、ユーザーにとって最適な位置に着脱自在に見栄えよく配置したり、ひもを付けた浴室用品をフック10,10aに簡単に引っ掛けたりすることができる。また、洗剤用ラック6の配置位置を、ユーザーの使い勝手に合わせていつでも自在に変更することができ、さらに、浴室壁3の壁面を容易に清掃して常に清潔に保つことができる。
固定部20は簡素な構成であるので、ねじ24により浴室壁3に容易に取付けることができる。移動部21,21aは、固定側筒状部23に前記直角方向(矢印B方向)に移動可能に嵌合する移動側筒状部25(または、移動側筒状部25a)と、移動側筒状部25,25aを覆って取付けられたキャップ27(または、キャップ27a)とを有している。
移動側筒状部25,25aが固定側筒状部23に対して嵌合しているので、移動部21,21aは固定部20に対してスムーズに進退移動することができる。
移動部21,21aを押込んだ状態で、移動部21,21aが支持板22に密着するように、移動部21,21aを保持するための押込み側係止手段29が、固定部20と移動部21,21aに形成されている。
この状態で、移動部21,21aは固定部20側に移動して位置決めされて保持され、また、移動部21,21aが支持板22に密着するので、フック10,10a内に水などが浸入するのを防止することができる。
本実施例と変形例では、固定側筒状部23の外周面に円環状の引張り側溝30が形成され、移動側筒状部25,25aに円環状の突出部31が形成されている。移動側筒状部25,25aが弾性変形することにより、突出部31が引張り側溝30に容易に係合離脱することができるようになっている。なお、固定側筒状部23に突出部を形成し、移動側筒状部25,25aに引張り側溝を形成した場合であってもよい。
本実施例と変形例の押込み側係止手段29では、固定側筒状部23に円環状の押込み側溝32が形成され、移動側筒状部25,25aに円環状の突出部31が形成されている。移動側筒状部25,25aの突出部31は、引張り側係止手段28と押込み側係止手段29の両方をそれぞれ構成した同一の突出部である。移動側筒状部25,25aが弾性変形することにより、突出部31が押込み側溝32に容易に係合離脱することができるようになっている。
なお、押込み側係止手段29において、固定側筒状部23に突出部を形成し、移動側筒状部25,25aに押込み側溝を形成した場合であってもよい。
フック10,10aは、それ自体が目立たないようにするためにサイズが小さくなっており、また隙間dも狭いが、切欠き部26を移動部21,21aに形成することにより、この切欠き部26を利用して移動部21,21aを容易に手前に引き出すことができる。
切欠き部26を移動部21,21aに形成したので、切欠き部26に指を引っ掛けて手前に引けば、移動部21,21aの引き出し位置を容易に確保することができ、また、フック10,10a自体から外方に突出する部材はなくなり、フック10,10aは目立たない。
切欠き部26は、移動部21,21aのキャップ27,27aと移動側筒状部25,25aに形成されているが、キャップ27,27aのみに形成されている場合であってもよい。
切欠き部26が、移動部21の下方に位置しているので、フック10に水がかかっても、切欠き部26に水が溜まったままになることはなく清潔であり、また、切欠き部26が外部から目立たず、フック10の見栄えがよい。
移動部に切欠き部26が複数形成されているので、小さいサイズのフックでもユーザーはすぐに切欠き部26の位置を見付けることができ、この切欠き部26に容易に指を引っ掛けて、移動部を手前に引張り出すことができる。
また、切欠き部26は、移動部の上部を除く所定の複数個所に位置しているので、フックに水がかかっても、切欠き部26に水が溜まったままになることはなく清潔である。
切欠き部26は、目で直接見なくても指をスムーズに引っ掛けやすいように、移動部21aの中心軸線から放射方向外方側に比較的広く開放された弧状をなしている。
フック10aの切欠き部26が、移動部21aの上部を除く3個所に位置しているので、フック10aに水がかかっても、切欠き部26に水が溜まったままになることはなく清潔である。
三つの切欠き部26が、移動部21aの周方向に120度ずつ離れて3個所に均等に位置しているので、外観的にフック10aの見栄えがよい。
図4に示すように、フック10,10aの移動部21,21aが、固定部20側に押込まれて押込み側係止手段29により位置決めされ保持されている。
この状態のとき、移動部21,21aの切欠き部26に指を引っ掛けて、図5に示すように矢印C方向(手前方向)に引張る。すると、支持板22と移動部21,21aとの間に隙間dが形成され、この状態で、移動部21,21aは、引張り側係止手段28により位置決めされ保持される。同じようにして、複数個(ここでは、合計二つ)のフック10,10aの各移動部21,21aを引張り出した状態にする。
このとき、複数のスリット43は寸法P(すなわち、隣合うフック10,10aのピッチPと同一寸法)だけ離して形成されている。したがって、洗剤用ラック6のスリット43をフック10,10aの隙間dに挿入して、スリット43をフック10,10aの固定部20に係合させることにより、洗剤用ラック6を複数のフック10,10aに係止させることができる。
さらに洗剤用ラック6を下方に押込むと、スリット43の上端部がフック10,10aの固定部20に当接する。これにより、図6(C)に示すように、洗剤用ラック6は、複数個(ここでは、二つ)のフック10,10aに支持された状態で水平に配置される。
ユーザーが洗剤用ラック6を最適な位置に配置したい場合には、浴室壁3に水平に並んで取付けられた少なくとも二つ(ここでは、二つ)のフック10,10aを選択する。この選択されたフック10,10aの各移動部21,21aを、切欠き部26に指を引っ掛けて手前に引張り出すことにより、移動部21,21aと固定部20との間に隙間dを形成する。
そして、この隙間dに洗剤用ラック6を挿入して係合させることにより、この洗剤用ラック6を所定位置に配置する。
選択されない全てのフック10,10aについては、移動部21,21aを、固定部20側に押込んでこの固定部20に密着させた状態で位置決めされ保持する。
さらに、選択されていないフック10,10aについては、隙間dが形成されないように移動部21,21aが固定部20側に押込まれているので、フック10,10a自体はコンパクトであり、また、選択されたフック10,10aについても、このフック10,10aに支持されている洗剤用ラック6を簡単に取外すことができる。したがって、浴室壁3を清掃するときにフック10,10aが清掃の邪魔になることは少なく、浴室壁3を容易に清掃して浴室ユニット1を常に清潔に保つことができる。
このように、選択されていないフック10,10aは、移動部21,21aが固定部20側に押込まれてコンパクトになっており、浴室壁3からそれほど飛び出ていないので、清掃性が良好で見栄えもよい。
また、選択されていないフック10,10aは、隙間dが形成されず、移動部21,21aが支持板22に密着して全体が密閉構造になるので、防水性能を発揮する。
なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。
3 浴室壁
6 洗剤用ラック(浴室用品)
10,10a 浴室壁用フック
20 固定部
21,21a 移動部
22 支持板
23 固定側筒状部
24 ねじ(締結部材)
25,25a 移動側筒状部
26 切欠き部
27,27a キャップ
28 引張り側係止手段
29 押込み側係止手段
30 引張り側溝
31 突出部
32 押込み側溝
B方向 直角方向
d 隙間
Claims (8)
- 浴室壁に所定の配列で複数個取付けられて浴室用品を支持するための浴室壁用フックであって、
前記浴室壁に固定された固定部と、
前記浴室壁と直角方向に移動可能に且つ離脱しないように前記固定部に支持された移動部とを備え、
前記浴室用品を支持するときは、前記移動部を引張り出すことにより前記固定部との間に隙間を形成してこの隙間に前記浴室用品を係合させて支持し、
前記浴室用品を支持しないときは、前記移動部を、前記固定部側に押込むことによりこの固定部に密着させた状態で位置決めされ保持するようにしたことを特徴とする浴室壁用フック。 - 請求項1に記載の浴室壁用フックであって、
前記固定部は、前記浴室壁に密着して取付けられた支持板と、この支持板に支持された固定側筒状部と、この固定側筒状部と前記支持板を前記浴室壁に固定するための締結部材とを有し、
前記移動部は、前記固定側筒状部に前記直角方向に移動可能に嵌合する移動側筒状部と、この移動側筒状部を覆って取付けられたキャップとを有し、
前記移動部を引張り出した状態で前記隙間を維持するように、この移動部を保持するための引張り側係止手段を、前記固定部と前記移動部に形成し、
前記移動部を押込んだ状態で、この移動部が前記支持板に密着するように前記移動部を保持するための押込み側係止手段を、前記固定部と前記移動部に形成したことを特徴とする浴室壁用フック。 - 請求項2に記載の浴室壁用フックであって、
前記引張り側係止手段は、前記固定側筒状部と前記移動側筒状部とのいずれか一方または他方にそれぞれ形成された引張り側溝とこの溝に係合離脱可能に係合する突出部とを有し、
前記押込み側係止手段は、前記固定側筒状部と前記移動側筒状部とのいずれか一方または他方にそれぞれ形成された押込み側溝とこの溝に係合離脱可能に係合する突出部とを有していることを特徴とする浴室壁用フック。 - 請求項1,2または3に記載の浴室壁用フックであって、前記移動部には、指を引っ掛けて手前に引張るための切欠き部が形成されていることを特徴とする浴室壁用フック。
- 請求項4に記載の浴室壁用フックであって、前記切欠き部は前記移動部の下方に位置していることを特徴とする浴室壁用フック。
- 請求項4に記載の浴室壁用フックであって、
前記移動部には複数の前記切欠き部が形成され、これら複数の切欠き部は、前記移動部の上部を除く所定の複数個所に位置していることを特徴とする浴室壁用フック。 - 請求項1ないし6のいずれかの項に記載の前記複数個の浴室壁用フックが前記浴室壁に所定の配列で取付けられて前記浴室用品を支持することが可能であることを特徴とする浴室壁用フックを有する浴室。
- 請求項1ないし6のいずれかの項に記載の浴室壁用フックを使用する方法であって、
前記浴室壁に水平に並んで取付けられた少なくとも二つの前記浴室壁用フックを選択し、
この選択された浴室壁用フックの各前記移動部を引張り出すことにより前記固定部との間に前記隙間を形成し、この隙間に前記浴室用品を係合させることによりこの浴室用品を所定位置に配置し、
選択されない全ての前記浴室壁用フックについては、各前記移動部を、前記固定部側に押込んでこの固定部に密着させた状態で位置決めされ保持することを特徴とする浴室壁用フックの使用方法。
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JPH0425031Y2 (ja) * | 1987-05-13 | 1992-06-15 |
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2008
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