JP2010109501A - 画像読み取り装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、搬送される原稿の画像を読み取る画像読み取り装置に関する。
【解決手段】画像読み取り装置1は、コンタクト部材2の上面である原稿搬送面2aに、コンタクト部材2の原稿搬送方向途中位置からコンタクト部材2の原稿搬送方向全ての領域にわたって主走査方向に所定長さを有する凹部20が形成されており、該凹部20の開始直後の位置であって原稿Gが原稿搬送面2aと略同じ高さを維持している領域を画像読み取り位置Paとして、イメージセンサユニット3で原稿Gの画像を読み取る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像読み取り装置に関し、詳細には、搬送される原稿の画像を読み取る画像読み取り装置に関する。
原稿の画像を読み取る画像読み取り装置としては、原稿をコンタクトガラス(透明部材)上面に沿って搬送しつつ固定されている読み取り部で該搬送される原稿の画像を読み取る原稿搬送型の画像読み取り装置があり、このような原稿搬送型の画像読み取り装置は、読み取り部が固定されているため、該読み取り部による原稿読み取り位置に異物が滞留すると、該異物の画像が読み取り画像にスジ状の異常画像となって現れて、画質が悪化する。
そこで、従来、密着型イメージセンサの原稿と接触する透明保護層の原稿読み取り位置を含む部位に溝を設けることで、原稿のインクが読み取り位置の該透明保護層に付着することを防止して、読み取り画像の画像品質の向上を図った技術が提案されている(特許文献1参照)。
すなわち、この従来技術の画像読み取り装置10000は、図32に示すように、コンタクトガラス10001の下方に、密着イメージセンサ10002を配設し、コンタクトガラス10001の該密着イメージセンサ10002による読み取り位置に主走査方向に延在する所定幅の角形状の溝10003を形成して、該溝10003の形成されているコンタクトガラス10001の表面に沿って原稿Gを搬送して、該溝10003位置を読み取り位置として原稿Gの読み取りを行う。なお、図32において、密着イメージセンサ10002は、光源10002a、レンズ10002b、イメージセンサ10002c等の光学素子が図示しない光学筐体内に収納されており、光源10002aから原稿Gに照射した読み取り光の反射光をレンズ10002bでイメージセンサ10002cに集光して、イメージセンサ10002cで光電変換する。コンタクトガラス10001の原稿Gの送り側には、前搬送ローラ10004と前従動ローラ10005、原稿挿入センサ10006及びレジストセンサ10007が配設されており、コンタクトガラス10001を挟んで密着イメージセンサ10002と反対側には、白基準板10008が配設されている。また、従来の画像読み取り装置10000は、コンタクトガラス10001の原稿Gの排出側に、後搬送ローラ10009と後従動ローラ10010が配設されている。
そして、この従来技術は、コンタクトガラス10001の原稿Gの接触する表面ではなく、溝10003に密着イメージセンサ10002の読み取り位置を設定して、原稿Gのインクが付着したコンタクトガラス10001部分を避けて原稿Gの読み取りを行い、読み取り画像の画像品質の向上を図っている。
特開昭62−262563号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、原稿の損傷を防止しつつ、読み取り画像の画像品質を向上させる上で、改良の必要があった。
すなわち、特許文献1記載の従来技術にあっては、図32及び図33に示すように、コンタクトガラス10001の原稿搬送面に、原稿搬送方向に所定幅を有した主走査方向に所定長さの角形状の溝10003が形成されており、該溝10003の底面位置を読み取り位置として原稿Gの読み取りを行っているため、該溝10003部分に搬送されてきた原稿Gが、該溝10003の角部に接触して、該溝10003の角部で原稿G上のインクや埃等の異物が削り取られて、溝10003の底部の原稿読み取り位置に堆積する状態となって、異常画像の発生を助長するおそれがあった。また、原稿Gが、図33に示すように、溝10003に入り込んで、溝10003の原稿搬送方向下流側の角部に原稿Gが突き当たり、原稿Gに損傷を与えたり、原稿搬送ジャムの要因となるおそれがあった。
そこで、本発明は、原稿への損傷を抑制しつつ、読み取り画像の画像品質を向上させることのできる画像読み取り装置を提供することを目的としている。
本発明の画像読み取り装置は、原稿がその読み取り面が接する状態で搬送される透明部材の平坦面に、主走査方向に所定幅を有し原稿搬送方向に所定長さを有する凹部が形成され、該透明部材の原稿搬送側と反対側に配置されて、原稿搬送方向と直交する主走査方向の所定読み取り幅にわたって原稿の画像を所定の読み取り位置で読み取る読み取り手段が、原稿搬送方向の該凹部開始位置近傍であって該凹部開始位置から原稿が該凹部上で所定高さ位置に浮いている領域を該読み取り位置とする状態で配置されていることを特徴としている。
また、本発明の画像読み取り装置は、前記凹部が、前記主走査方向において前記透明部材の該主走査方向両端部に所定幅の前記平坦面を残す幅を有し、該透明部材の前記原稿搬送方向の下流側端部に開口する形状に形成されていてもよい。
さらに、本発明の画像読み取り装置は、前記凹部が、該凹部の原稿搬送方向下流側端部において該凹部の底面から前記平坦面へと滑らかに変化する下流側傾斜面が形成されていてもよい。
また、本発明の画像読み取り装置は、前記凹部が、原稿搬送方向において該凹部開始位置の前記平坦面から該凹部の底面に向かって滑らかに変化する上流側傾斜面が形成されており、前記読み取り手段が、該上流側傾斜面の所定位置を前記読み取り位置とする状態で配置されていてもよい。
さらに、本発明の画像読み取り装置は、前記搬送手段によって搬送される前記原稿を前記透明部材の前記平坦面に所定の密接力で密接させる密接手段を備えていてもよい。
本発明の画像読み取り装置によれば、原稿への損傷を抑制することができるとともに、読み取り画像の画像品質を向上させることができる。
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1〜図20は、本発明の画像読み取り装置の第1実施例を示す図であり、図1は、本発明の画像読み取り装置の第1実施例を適用した画像読み取り装置1の要部斜視図である。
図1において、画像読み取り装置1は、コンタクト部材(透明部材)2の下方に、イメージセンサユニット(読み取り手段)3が固定的に配設されており、コンタクト部材2の上面を原稿搬送面2aとして原稿Gが、矢印で示す原稿搬送方向に搬送される。画像読み取り装置1は、コンタクト部材2の原稿搬送方向上流側に、前搬送ローラ4と前従動ローラ5が当接する状態で配設され、前搬送ローラ4及び前従動ローラ5を挟んで原稿搬送方向上流側と下流側に、それぞれ原稿挿入センサ6とレジストセンサ7が配設されている。
画像読み取り装置1は、コンタクト部材2を挟んで、イメージセンサユニット3とは反対側の原稿搬送面2a側に、白基準板8が配設されており、白基準板8は、少なくともイメージセンサユニット3側の面が白色に施されていて、イメージセンサユニット3のバラツキを補正するシェーディング補正の白基準レベルを提供する。
原稿挿入センサ6は、図示しない原稿台上から前搬送ローラ4と前従動ローラ5との当接部に送り込まれてきた読み取り対象の原稿Gを検出し、前搬送ローラ4と前従動ローラ5は、前搬送ローラ4が図示しない駆動モータによって図1に矢印で示す方向に回転駆動されて原稿Gをコンタクト部材2上に搬送する。レジストセンサ7は、前搬送ローラ4と前従動ローラ5によってコンタクト部材2上に搬送される原稿Gを検出する。
画像読み取り装置1は、この前搬送ローラ4と前従動ローラ5の当接位置が、コンタクト部材2の原稿搬送面(平坦面)2aよりも所定量だけ下方の位置(原稿Gの面に対して垂直方向の下方向の位置)に設定されている。
コンタクト部材2は、その原稿Gの搬送方向上流側(前搬送ローラ4及び前従動ローラ5側)の端部に、原稿搬送方向下流方向に向かって下方から原稿搬送面2aへと滑らかに上昇する傾斜面2bが形成されており、前搬送ローラ4及び前従動ローラ5によって送られてきた原稿Gは、該傾斜面2bに沿ってコンタクト部材2の原稿搬送面2aへと搬送されて、原稿搬送面2aに密接した状態で原稿搬送面2a上を搬送される。
コンタクト部材2の原稿搬送面2a上を搬送された原稿Gは、コンタクト部材2の原稿搬送方向下流側の後搬送ローラ9と後従動ローラ10の当接部に進入し、後ローラ9及び後従動ローラ10は、図示しない駆動モータによって後搬送ローラ9が図1に矢印で示す方向に回転駆動されて原稿Gを原稿搬送方向に搬送して図示しない原稿排紙テーブルに排出する。後搬送ローラ9と後従動ローラ10は、その当接位置が、原稿面に対して垂直方向において、コンタクト部材2の上面である原稿搬送面2aと略同位置に設定されている。この後搬送ローラ9は、前搬送ローラ4の回転速度よりも多少速い回転速度で回転駆動され、後搬送ローラ9と後従動ローラ10へと搬送されてきた原稿Gを、前搬送ローラ4との速度差によって該原稿Gに所定の張力を発生させた状態で、搬送する。上記前搬送ローラ4と前従動ローラ5及び後搬送ローラ9と後従動ローラ10は、全体として、搬送手段として機能している。
コンタクト部材2は、その上面である原稿搬送面2aに、原稿搬送方向途中位置から原稿搬送方向全ての領域にわたって主走査方向に所定長さを有する凹部20が形成されており、凹部20の主走査方向の長さ(主走査幅)は、最大読み取り原稿Gの原稿幅よりも短く、かつ、最大読み取り原稿Gの画像幅よりも長く形成されている。したがって、前搬送ローラ4と前従動ローラ5によってコンタクト部材2の傾斜面2bに沿って原稿搬送面2a上に搬送されてきた原稿Gは、凹部20の位置において、その主走査方向両端部の非画像領域が原稿搬送面2a上を移動し、その読み取り対象の画像領域が凹部20に面した状態で、副走査方向である原稿搬送方向に搬送される。このとき、上述のように、原稿Gの先端が後搬送ローラ9と後従動ローラ10に搬送されてくわえ込まれると、前搬送ローラ4と後搬送ローラ9との速度差によって原稿Gに所定の張力を発生させた状態で原稿Gを搬送する。このコンタクト部材2に形成されている凹部20は、コンタクト部材2の原稿搬送方向下流側端面から該原稿搬送方向に開口する状態で形成されており、凹部20のコンタクト部材2の原稿搬送方向下流側端部を閉じる壁面が存在しない。
また、凹部20は、図2に示すように、その底面20aが、原稿搬送面2aと略平行の平坦面に形成されており、その原稿搬送方向上流側の端部壁面20bが、コンタクト部材2の原稿搬送面2aに対して略垂直方向に形成されている。
そして、上記イメージセンサユニット3は、この凹部20の原稿搬送方向上流側の端部壁面20b近くの凹部20内の上部であって原稿搬送面2aと略同じ高さ位置が画像読み取り位置Paとなる状態で配設されており、光源部31、レンズ部32及び受光部33等を備えていて、この画像読み取り位置Paの原稿Gの画像を読み取る。すなわち、光源部31から画像読み取り位置Paの原稿Gに読み取り光を照射し、原稿Gで反射された読み取り光をレンズ部32を通して受光部33に入射する。受光部33は、CCD(Charge Coupled Device )アレイ等の1ラインのCCDアレイ33a(図5、図7等参照)を有し、該CCDアレイ33aでレンズ部32から入射される読み取り光を光電変換して原稿画像を読み取る。レンズ部32は、凹部20内の端部壁面20b近くの位置の原稿搬送面2aまでの距離が焦点距離として設定されており、該焦点距離の位置を画像読み取り位置Paとして、原稿Gからの反射光を受光部33に集光する。
コンタクト部材2は、1枚の板状透明部材(例えば、ガラス)を加工することで形成されていてもよいし、複数枚の板状透明部材を重ね合わせた層構造として形成してもよい。コンタクト部材2は、2枚の板状透明部材を重ね合わせた層構造とする場合、例えば、図3に示すように、コンタクト部材2の大きさに成形した2枚の板状透明部材2Faと板状透明部材2Fbを用いる。そして、上側の板状透明部材2Faは、凹部20となる切り込みを形成するとともに、傾斜面2bを形成し、下側の板状透明部材2Fbは、切り込み等の加工を行わずに用いる。これらの板状透明部材2Faと板状透明部材2Fbのいずれかをコンタクト部材2として必要な所定の強度を有する部材(フレーム部材)とし、他方の板状透明部材2Fa、2Fbを、マイラーや薄いガラス等の強度の比較的少ない部材を用いて張り合わせる。
また、コンタクト部材2は、3枚の板状透明部材を重ね合わせた層構造とする場合、例えば、図4に示すように、コンタクト部材2の大きさに成形した2枚の板状透明部材2Fcと板状透明部材2Fd及び小さな板状透明部材2Feの3枚の板状透明部材を用いる。そして、上側の板状透明部材2Fcは、凹部20となる切り込みを形成するとともに、傾斜面2bを形成し、中央の板状透明部材2Fdは、画像読み取り位置Paに対応する位置に主走査方向において最大画像幅以上で副走査方向に画像読み取りに必要な幅を有する窓部2mを形成する。下側の板状透明部材2Feは、切り込み等の加工を行わず、該中央の板状透明部材2Fdの窓部2mを覆って塞ぐのに適切な大きさに成形する。これらの板状透明部材2Fc、板状透明部材2Fd及び板状透明部材2Feのうち、中央の板状透明部材2Fdを、コンタクト部材2として必要な所定の強度を有する部材(フレーム部材)を用い、他の板状透明部材2Fc及び板状透明部材2Feを、マイラーや薄いガラス等の強度の比較的少ない部材を用いて張り合わせて、コンタクト部材2とする。
なお、イメージセンサユニット3は、種々の方式や形態のものを用いることができ、例えば、図5に示すように、光学筐体34内に光源部31、レンズ部32及び受光部33が収納されていて、光学筐体34の上部開口面が、コンタクト部材2によって塞がれるものであってもよい。なお、図5において、光源部31及びレンズ部32に矢印が付与されているのは、光源部31とレンズ部32が矢印で示すように光学筐体34内に収納されることを示している。
光源部31は、その発光素子として、本実施例では、LED(Light Emitting Diode)素子が用いられているが、方式としては、赤色LED、緑色LED及び黄色LEDと3原色ともにLEDを用いるマルチチップ方式、青色LEDと黄色蛍光体または紫外LEDとRGB蛍光体を用いるシングルチップ方式のいずれの方式であってもよい。
また、光源部31は、図6(a)及び図6(b)に示すように、LED部31aと導光体31bとで構成されていて、LED部31aから出射される光を導光体31bが長さ方向(原稿幅方向:主走査方向)に均等に導光して原稿Gに照射させるタイプのものであってもよいし、図7(a)または図7(b)に示すように、導光体を備えておらず、LEDアレイ31cが原稿幅方向に配設されたものであってもよい。LEDアレイ31cは、複数の発光素子としてのLEDが、複数個原稿幅方向に列状に配設されている。なお、図7(a)は、2灯構成の場合を示しており、図7(b)は、1灯構成の場合を示している。また、LEDアレイ31cは、図8に示すように、LED31dが所定間隔で配設されている。
レンズ部32としては、図9(a)及び図9(b)に示すセルフォックレンズアレイ32aを用いたもの、図10に示すルーフミラーレンズアレイ32b、絞り板32c、レンズアレイ32d、レンズフード32e及び光路分離ミラー32fを用いたもの等のいずれであってもよい。
なお、上記説明では、イメージセンサユニット3が、いわゆる等倍イメージセンサであって、受光部33として、1ラインセンサ(CCDアレイ)33aである場合について説明したが、受光部33としては、1ラインのCCDセンサ33aに限るものではなく、例えば、図11に示すように、複数の複数ラインのCCDセンサ33bを有するものであってもよい。
また、イメージセンサユニット3としては、等倍型に限るものではなく、図12に示すように、縮小型光学系のイメージセンサであってもよい。縮小型光学系の場合、例えば、図12に示すように、光源部31としてRGBのLED31sr、31sg、31sbを用い、コンタクト部材2を通して原稿Gで反射された反射光をミラー35で反射して、レンズ36を通して受光部33に照射する。
そして、光源部31がマルチチップ方式の光源で、図13に示すように、RGBのLED31r、31g、31bを有している場合、各LED31r、31g、31bには、駆動電流Ib、Ir、Igが供給されるが、この駆動電流Ib、Ir、Igは、図14に示すように、それぞれタイミングをずらして供給される。
イメージセンサユニット3は、図14に示したように、タイミングをずらして供給される駆動電流Ib、Ir、IgによってLED31r、31g、31bが順次駆動されて発光し、このタイミングをずらして発光されるLED31r、31g、31bから出射される光が読み取り光としてコンタクト部材2を通して原稿Gに照射されて、原稿Gで反射された反射光(読み取り光)を、レンズ部32を通して受光部33のCCDアレイ33aに入射する。
受光部33は、そのCCDアレイ33aが、図15に示すように、ダイオードアレイ33b、シフトレジスタ33c及びアンプ33d等を有し、ダイオードアレイ33bに読み取り光が入力されて、ダイオードアレイ33bが、読み取り光を電気信号に変換して蓄積電荷として蓄積する。CCDアレイ33aは、図14に示したセンサ保持信号によりダイオードアレイ33bの変換した蓄積電荷をシフトレジスタ33cに保持させ、該センサ保持信号の次の転送クロック以降に同期して、画像に応じたCCD出力(アナログ画像信号)をアンプ33dを介して出力する。すなわち、CCDアレイ33aは、図16に示すように、転送クロックに同期して、アナログのCCD出力を順次出力する。なお、CCD出力は、その凸状部分が、シフトレジスタ33cの動作時におけるリセット動作によるものであり、凸状部分の次の平坦な部分がダイオードアレイ33bのベース信号で、その次の凹状部分の信号が受光した電荷量を示している。CCDアレイ33aは、同じ受光光量をダイオードアレイ33bが受光しても、受光する時間が長くなると、凹状部分のレベルが下がる。
そして、CCDアレイ33aは、RGB3色の場合、図17に示すように、RGBそれぞれについてダイオードアレイ33bb、33bg、33br、シフトレジスタ33cb、33cg、33cr及びアンプ33db、33dg、33brを備えている。
そして、画像読み取り装置1は、図18に示すようにブロック構成されており、上記CCDアレイ33a、CDS(Correllated Double Sampling:相関2重サンプリング)41、AGC(アンプゲインコントロール)42、ADC(アナログデジタルコンバータ)43からなるAFE(Analog Front End)44、DSP(Digital Signal Processor)45、DRAM(Dynamic Random Access Memory)46、NTSC/PALエンコーダ47、DAC(Digital/Analog Converter)48、ディスプレイ49、JPEGエンコーダ50、メディアI/F51、メモリカード52、CPU(Central Processing Unit )53、フラッシュROM(Read Only Memory)54、SRAM(Static Random Access Memory)55、タイミングジェネレータ56及び垂直ドライバ57等を備えている。画像読み取り装置1は、フラッシュROM54に格納されているプログラムに基づいてCPU53がSRAM55をワークメモリとして利用して、各部を制御することで、画像読み取り装置1としての動作を実行する。
タイミングジェネレータ56は、各部の動作タイミングを設定し、CCDアレイ33aは、タイミングジェネレータ56からの動作タイミングに応じて垂直ドライバ57からの信号に応じて、読み取った原稿Gのアナログ画像信号をAFE44のCDS41に出力する。
AFE44は、図19に示すように、そのAGC42が加算器58とPGA:Programable gain amplifier)59等を備え、加算器58が、黒レベル信号をD/A(Digital/Analog)変換したアナログオフセットをCDS41の出力に加算して、PGA59がこの加算値をゲイン値でゲイン調整してADC43に出力する。CDS41は、CCDアレイ33aの出力する原稿Gのアナログ画像信号に対して低雑音化処理を行い、ADC43は、PGA59の出力をデジタル変換してDSP45に出力する。
DSP45は、AFE44から入力される輝画像データに対して、シェーディング処理等の画像補正を行うとともに、地肌除去処理、フィルタ処理、マスク処理及び誤差拡散処理等の画像処理を行ない、DRAM46に保管し、また、NTSC/PALエンコーダ47やJPEGエンコーダ50に出力する。JPEGエンコーダ50は、DSP45からの画像データをJPEG画像に変換し、メディアI/F51を介してメディアI/F51に装着されているメモリカード52に格納する。また、JPEGエンコーダ50は、メモリカード52に保管されている画像データをメディアI/F51を介して読み取って画像読み取り装置1で処理可能な画像データに変換する。NTSC/PALエンコーダ47は、DSP45からの画像データを表示データ(例えば、PAL(Phase Alternating Line、位相反転線)データ)に変換してDAC48を介してディスプレイ49に表示する。
そして、DSP45は、図20に示すように、複数の画像処理ラインに沿ってADC43からの画像データを画像処理する。すなわち、DSP45は、図20に示すように、画像入力機能部61、シェーディング補正機能部62、ライン間補間機能部63、RGBγ補正機能部64、RGB・YCbCr変換機能部65、フィルタ機能部66、YCbCr・RGB変換機能部67、副走査変倍機能部68、主走査変倍機能部69、誤差拡散/ディザ機能部70、RGB入力グレイ出力機能部71、誤差拡散/ディザ機能部72、RGB入力RGB出力機能部73、RGB・CMYK色空間変調機能部74、CMYKγ補正機能部75、誤差拡散・ディザ補正機能部76及びRGB入力CMYK出力機能部77等を有しており、画像入力機能部61は、イメージセンサユニット3のCCDアレイ33aから入力されAFE44で処理されたRGBの画像入力を、グレイ出力する画像処理ライン、RGB出力する画像処理ライン及びCMYK出力する画像処理ラインに分けて出力する。
すなわち、DSP45は、CCDアレイ33aから入力されAFE44で処理されたRGBの画像データを、画像入力機能部61が、各処理ラインに応じて、シェーディング補正機能部62に入力し、シェーディング補正機能部62は、光源部31の光量の主走査方向の分布バラツキやCCDアレイ33aからADC43の出力までの特性に起因する主走査方向の画像信号のバラツキを補正して、ライン間補間機能部63に出力する。ライン間補間機能部63は、CCDアレイ33aから出力されるRGBの各色の信号に存在する等倍時の各ライン間の位置ズレを補正してRGBγ補正機能部64に出力し、RGBγ補正機能部64は、RGBの反射率データをRGBの濃度データに変換してRGB・YCbCr変換機能部65に出力する。
RGB・YCbCr変換機能部65は、RGBの画像データをYCbCrの画像データに変換して、フィルタ機能部66に出力し、フィルタ機能部66はYデータに対して、フィルタ処理を施して、グレイスケール画像データについては、副走査変倍機能部68に渡し、カラー画像データについては、YCbCr・RGB変換機能部67に渡す。YCbCr・RGB変換機能部67は、YCbCrの画像データをRGBの画像データに変換して、副走査変倍機能部68に出力する。副走査変倍機能部68は、画像データを副走査方向において、例えば、8.0%〜200.0%の範囲で変倍処理して、主走査変倍機能部69に渡し、主走査変倍機能部69は、画像データを主走査方向において、例えば、8.0%〜200.0%の範囲で変倍処理して、グレースケール画像データについては誤差拡散/ディザ機能部70に、RGB画像データについては、誤差拡散/ディザ機能部72またはRGB・CMYK色空間変調機能部74に出力する。
誤差拡散/ディザ機能部70は、誤差拡散やディザ処理によってグレースケールの画像データに対して階調処理を施して、RGB入力グレイ出力機能部71に渡し、RGB入力グレイ出力機能部71は、誤差拡散/ディザ機能部70から渡された8bitのグレースケール画像データを出力する。
誤差拡散/ディザ機能部72は、主走査変倍機能部69から渡されたRGBの画像データに対して誤差拡散やディザ処理によって階調処理を施して、RGB入力RGB出力機能部73に渡し、RGB入力RGB出力機能部73は、誤差拡散/ディザ機能部72からのRGB画像データを画像メモリに保管したり、また、コンピュータや画像形成装置等の画像処理装置に出力する。
RGB・CMYK色空間変調機能部74は、主走査変倍機能部69から渡されたRGBの画像データをCMYK画像データに変換して、CMYKγ補正機能部75に渡し、CMYKγ補正機能部75は、CMYK画像データに対してγ補正を施して誤差拡散・ディザ機能部76に渡す。誤差拡散・ディザ機能部76は、CMYKγ補正機能部75からのCMYK画像データに対して誤差拡散やディザ処理によって階調処理を施して、RGB入力CMYK出力機能部77に渡し、RGB入力CMYK出力機能部77は、誤差拡散/ディザ機能部72からのCMYK画像データをプリンタ等に出力して、プリンタ等での印刷出力に供する。
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例の画像読み取り装置1は、コンタクト部材2の原稿搬送面2aに凹部20を形成して、画像読み取り位置Paを該凹部20の原稿搬送方向開始位置近傍の原稿搬送面2a付近に設定することで、トナーかすやゴミ等の異物による影響を抑制しつつ原稿Gの画像を高品質に読み取る。
すなわち、画像読み取り装置1は、原稿台上に原稿Gがセットされて、操作表示部でスタートキーが操作され、ADF等の原稿台上にセットされた原稿Gが、前搬送ローラ4及び前従動ローラ5に送り出されてくると、該原稿Gを原稿挿入センサ6で検出し、前搬送ローラ4と前従動ローラ5が、該原稿Gをコンタクト部材2上に搬送する。画像読み取り装置1は、前搬送ローラ4と前従動ローラ5によってコンタクト部材2上に搬送される原稿Gを、レジストセンサ7によって検出し、レジストセンサ7の検出結果に基づいて、イメージセンサユニット3による原稿Gの読み出しタイミングを調整する。すなわち、画像読み取り装置1は、レジストセンサ7が原稿Gを検出したタイミングをトリガとして、イメージセンサユニット3の光源部31の点灯タイミングと受光部33のCCDアレイ33aの画像有効開始タイミング(センサ保持信号のタイミング)等を生成する。また、画像読み取り装置1は、前搬送ローラ4の駆動を制御しているので、原稿Gの先端がコンタクト部材2の読み取り位置Paに到達するタイミングを知ることができる。そして、画像読み取り装置1は、通常、原稿Gの先端が画像読み取り位置Paに到達する前のタイミングで、光源部33を点灯しない状態でのCCDアレイ33aの画像データを、上記DRAM46に保持して、CCDアレイ33aの黒レベルの基準とする黒補正及び、光源部33を点灯して、白基準板8をCCDアレイ33aで読み取ったときの画像データをDRAM46上に保持して原稿面での光源の分布ムラを補正するシェーディング補正を行うための画像データを取得する。
そして、コンタクト部材2は、その原稿搬送面2a(上面)が前搬送ローラ4と前従動ローラ5の当接位置よりも所定量だけ上方の位置(原稿Gの面に対して垂直方向上方向の位置)に配置されており、コンタクト部材2の原稿搬送方向上流側(前搬送ローラ4及び前従動ローラ5側)の端部には、原稿搬送方向下流方向に向かって下方から原稿搬送面2aへと滑らかに上昇する傾斜面2bが形成されている。
したがって、前搬送ローラ4及び前従動ローラ5によってコンタクト部材2へと送られてきた原稿Gは、該傾斜面2bに沿ってコンタクト部材2の原稿搬送面2aへと滑らかに搬送されるとともに、原稿搬送面2aに密接された状態で、該原稿搬送面2a上を搬送される。
そして、画像読み取り装置1は、原稿Gがコンタクト部材2上を搬送されて原稿Gの先端が画像読み取り位置Paに到達するタイミングを算出して、該画像読み取り位置Paに原稿Gが到達するタイミングからイメージセンサユニット3による原稿Gの読み取りを開始する。
そして、原稿Gは、図2に示したように、原稿読み取り面をコンタクト部材2の原稿搬送面2a側にした状態で、その先端側からコンタクト部材2の原稿搬送面2a上を滑るように搬送されるが、コンタクト部材2の原稿搬送面2aには、原稿搬送方向途中位置から原稿搬送方向全ての領域にわたって主走査方向に所定長さを有する凹部20が形成されており、凹部20の主走査方向の長さ(主走査幅)は、最大読み取り原稿Gの原稿幅よりも短く、かつ、最大読み取り原稿Gの画像幅より長く形成されている。したがって、前搬送ローラ4と前従動ローラ5によってコンタクト部材2の傾斜面2bに沿って原稿搬送面2a上に搬送されてきた原稿Gは、凹部2部分において、その主走査方向両端部の非画像領域が原稿搬送面2a上を移動し、その読み取り対象の画像領域が凹部20に面した状態で、原稿搬送方向に搬送される。
画像読み取り装置1は、原稿Gが画像読み取り位置Paに搬送されてくると、イメージセンサユニット3の光源部31から原稿Gに読み取り光照射して原稿Gで反射された反射光をレンズ部32で受光部33のCCDアレイ33aに集光して、CCDアレイ33aで光電変換することで原稿Gの画像の読み取りを行う。
また、コンタクト部材2の原稿搬送方向下流側には、前搬送ローラ4と前従動ローラ5の回転速度よりも多少速く回転駆動される後搬送ローラ9と後従動ローラ10が配設されており、原稿Gの先端が後搬送ローラ9と後従動ローラ10に搬送されてくわえ込まれると、原稿Gは、前搬送ローラ4と後搬送ローラ9との速度差によって所定の張力が発生した状態で搬送され、凹部20内に弛んで湾曲することが抑制された状態で搬送される。
さらに、このコンタクト部材2に形成されている凹部20は、コンタクト部材2の原稿搬送方向下流側端面から該原稿搬送方向に開口する状態で形成されており、凹部20のコンタクト部材2の原稿搬送方向下流側端部を閉じる壁面が存在しない。
したがって、原稿Gの先端が凹部20の原稿搬送方向下流側の壁面に当接する等の現象が発生せず、原稿Gは、しわが発生したり、損傷することなく、滑らかに搬送される。
また、凹部20は、その底面20aが、原稿搬送面2aと略平行の平坦面に形成されており、その原稿搬送方向上流側の端部壁面20bが、図2に示したように、原稿搬送面2aに対して略垂直方向に形成されている。そして、イメージセンサユニット3は、レンズ部32の焦点位置が、原稿Gの主走査方向両端の非画像領域がコンタクト部材2の原稿搬送面2a上に位置する状態で搬送されているときの原稿Gの画像面の位置する位置に合わせられている。
このように、本実施例の画像読み取り装置1は、コンタクト部材2の上面である原稿搬送面2aに、コンタクト部材2の原稿搬送方向途中位置から原稿搬送方向全ての領域にわたって主走査方向に所定長さを有する凹部20が形成されており、該凹部開始位置近傍であって原稿Gが原稿搬送面2aと略同じ高さを維持している領域を画像読み取り位置Paとしている。
したがって、画像読み取り位置Paのコンタクト部材2にゴミや埃等の異物が付着することを抑制することができきるとともに、コンタクト部材2の原稿搬送面2a付近を焦点距離としたレンズ部32を通してCCDアレイ33aで適切に原稿Gの画像を読み取ることができ、読み取り画像の画像品質を向上させることができる。
また、本実施例の画像読み取り装置1は、コンタクト部材2に形成されている凹部20が、コンタクト部材2の原稿搬送方向下流側端面から該原稿搬送方向に開口する形状に形成されており、凹部20のコンタクト部材2の原稿搬送方向下流側端部を閉じる壁面が存在しない。
したがって、原稿Gの先端が凹部20の原稿搬送方向下流側の壁面に当接する等の現象が発生せず、原稿Gにしわが発生したり、損傷することを防止することができるとともに、凹部20内にゴミ等の異物が溜まることを削減することができ、読み取り画像の画像品質をより一層向上させることができる。
さらに、コンタクト部材2は、その原稿搬送面2aが前搬送ローラ4と前従動ローラ5の当接位置よりも所定量だけ上方の位置(原稿Gの面に対して垂直方向上方向の位置)に配置されており、コンタクト部材2の原稿Gの搬送方向上流側(前搬送ローラ4及び前従動ローラ5側)の端部には、原稿搬送方向下流方向に該前搬送ローラ4と前従動ローラ5の当接位置よりも低い位置から原稿搬送面2aへと滑らかに上昇する傾斜面2bが形成されている。
したがって、前搬送ローラ4及び前従動ローラ5によってコンタクト部材2へと送られてきた原稿Gは、該傾斜面2bに沿ってコンタクト部材2の原稿搬送面2aへと滑らかに搬送され、確実にコンタクト部材2の原稿搬送面2aに接触した状態で凹部20に搬送されて、原稿Gとレンズ部32の距離を該レンズ部32の焦点距離を維持させつつ読み取り位置に搬送することができる。その結果、読み取り画像の画像品質をより一層向上させることができる。
図21及び図22は、本発明の画像読み取り装置の第2実施例を示す図であり、図21は、本発明の画像読み取り装置の第2実施例を適用した画像読み取り装置の要部概略構成図、図22は、コンタクト部材部分の斜視図である。
なお、本実施例は、上記第1実施例の画像読み取り装置1と同様の画像読み取り装置に適用したものであり、本実施例の説明においては、上記第1実施例と同様の構成部分には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略するとともに、図示しない部分についても必要に応じて第1実施例の説明で用いた符号をそのまま用いて説明する。
図21において、画像読み取り装置100は、コンタクト部材(透明部材)110の下方に、第1実施例と同様のイメージセンサユニット3が固定的に配設されており、コンタクト部材110の原稿搬送方向上流側に、前搬送ローラ4と前従動ローラ5、原稿挿入センサ6及びレジストセンサ7が配設されている。また、画像読み取り装置100は、コンタクト部材110を挟んで、イメージセンサユニット3と反対側に白基準板8が配設されており、コンタクト部材110の下流側に、後搬送ローラ10と後従動ローラ10が配設されている。
画像読み取り装置100は、前搬送ローラ4と前従動ローラ5の当接位置が、コンタクト部材110の原稿搬送面(平坦面)110aよりも所定量だけ下方の位置に設定されている。
コンタクト部材110は、その原稿Gの搬送方向上流側(前搬送ローラ4及び前従動ローラ5側)の端部に、原稿搬送方向下流方向に向かって下方から原稿搬送面110aへと滑らかに上昇する傾斜面110bが形成されており、前搬送ローラ4及び前従動ローラ5によって送られてきた原稿Gは、該傾斜面110bを登ってコンタクト部材110の原稿搬送面110aへと搬送される。
コンタクト部材110は、図22に示すように、原稿搬送面110aに、原稿搬送方向途中位置から原稿搬送方向所定幅の領域にわたって主走査方向に所定長さを有する凹部120が形成されており、凹部120の主走査方向の長さ(主走査幅)は、最大読み取り原稿Gの原稿幅よりも短く、かつ、最大読み取り原稿Gの画像幅より長く形成されている。したがって、前搬送ローラ4と前従動ローラ5によってコンタクト部材110の傾斜面110bに沿って原稿搬送面110a上に搬送されてきた原稿Gは、凹部120においてその主走査方向両端部の非画像領域が原稿搬送面110a上を移動し、その読み取り対象の画像領域が凹部120に面した状態で、原稿搬送方向に搬送される。
凹部120は、図22に示すように、その底面120aが、コンタクト部材110の原稿搬送面110aと略平行の平坦面に形成されており、その原稿搬送方向上流側の端部壁面120bが、コンタクト部材110の原稿搬送面110aに対して略垂直方向に形成されている。また、凹部120は、コンタクト部材110の原稿搬送方向下流側端部に、該凹部120の底面120aからコンタクト部材110の原稿搬送面110aに上昇する傾斜面120cが形成されており、この傾斜面120cは、原稿Gが凹部120内に進入した場合にも、原稿Gの先端が該傾斜面120cを滑って容易に上昇することのできる傾斜角度となっている。
そして、上記イメージセンサユニット3は、この凹部120の原稿搬送方向上流側の端部壁面120b近くにおける原稿搬送面110aと略同じ高さ位置が画像読み取り位置Pbとなる状態で配設されており、この画像読み取り位置Pbの原稿Gの画像を読み取る。
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例の画像読み取り装置100は、コンタクト部材110の原稿搬送面110aに、原稿搬送方向下流側に傾斜面120cを有する凹部120を形成して、画像読み取り位置Pbを該凹部120の開始位置近郊における凹部120上部の原稿搬送面110aの高さ付近に設定することで、原稿Gの損傷を防止しつつ原稿Gの画像を高品質に読み取る。
すなわち、画像読み取り装置100は、原稿Gが、前搬送ローラ4及び前従動ローラ5からコンタクト部材110方向に送り出されると、コンタクト部材110の原稿搬送面110aが前搬送ローラ4と前従動ローラ5の当接位置よりも所定量だけ上方の位置に配置されていて、その原稿Gの搬送方向上流側の面に、原稿搬送方向下流方向に向かって下方から原稿搬送面110aへと滑らかに上昇する傾斜面110bが形成されているため、前搬送ローラ4及び前従動ローラ5によってコンタクト部材110へと送られてきた原稿Gを、該傾斜面110bに沿ってコンタクト部材110の原稿搬送面110aへと滑らかに搬送し、原稿搬送面110a上を原稿Gの画像面が接する状態で搬送する。
そして、コンタクト部材110の原稿搬送面110aには、原稿搬送方向途中位置から原稿搬送方向所定長さの領域にわたって主走査方向に所定長さを有する凹部120が形成されており、凹部120の主走査方向の長さ(主走査幅)は、最大読み取り原稿Gの原稿幅よりも短く、かつ、最大読み取り原稿Gの画像幅より長く形成されている。したがって、画像読み取り装置100は、原稿Gを、前搬送ローラ4と前従動ローラ5によってコンタクト部材110の傾斜面110bに沿って原稿搬送面110a上に搬送して、凹部120へと搬送した原稿Gを、凹部120の位置において、その主走査方向両端部の非画像領域が原稿搬送面110a上を搬送し、その読み取り対象の画像領域が凹部120に面した状態で、原稿搬送方向に搬送する。
画像読み取り装置100は、原稿Gを凹部120へ搬送すると、凹部120の原稿搬送方向上流側の端部壁面120b近くにおける凹部120内の上部であって原稿搬送面110aと略同じ高さ位置を画像読み取り位置Pbとして、イメージセンサユニット3によって原稿Gの画像の読み取りを行い、原稿Gの先端を後搬送ローラ9と後従動ローラ10に搬送して原稿Gの先端がくわえ込まれると、前搬送ローラ4と後搬送ローラ9との速度差によって原稿Gに所定の張力が発生して、凹部120内に弛んで湾曲することを抑制した状態で原稿Gを搬送する。
そして、このコンタクト部材110に形成されている凹部120は、その原稿搬送方向下流側端部に、傾斜面120cが形成されており、コンタクト部材110の原稿搬送面110a上を搬送される原稿Gの先端が凹部120内に入り込んだ場合にも、原稿Gは、その先端が、凹部120の下流側の傾斜面120cを滑らかに上り、しわが発生したり、損傷することなく、滑らかに搬送される。
また、凹部120は、その底面120aが、原稿搬送面110aと略平行の平坦面に形成されており、その原稿搬送方向上流側の端部壁面120bが、原稿搬送面110aに対して略垂直方向に形成されている。そして、イメージセンサユニット3は、原稿Gがコンタクト部材110の原稿搬送面110aと略同じ高さを維持している位置を画像読み取り位置Pbとして、該画像読み取り位置Pbの原稿Gの画像を読み取る。
このように、本実施例の画像読み取り装置100は、コンタクト部材110の原稿搬送面110aに、原稿搬送方向途中位置から原稿搬送方向所定長さの領域にわたって主走査方向に所定長さを有する凹部120が形成されており、該凹部120の原稿搬送方向下流側端部に、原稿搬送方向に向かって凹部120の底面120aから原稿搬送面110aへと滑らかに変化する傾斜面120cが形成されているとともに、該凹部20の開始直後の位置であって原稿Gが原稿搬送面2aと略同じ高さを維持している領域を画像読み取り位置Pbとしている。
したがって、画像読み取り位置Pbのコンタクト部材110にゴミや埃等の異物が付着することを抑制することができるとともに、原稿Gが原稿搬送面110a付近に位置する状態で、コンタクト部材110の原稿搬送面110a付近を画像読み取り位置Pbとして適切に原稿Gの画像を読み取ることができ、読み取り画像の画像品質を向上させることができる。また、凹部120の原稿搬送方向下流側端部に上記傾斜面120cが形成されているので、原稿Gの先端が凹部120内に入り込んだ場合にも、該原稿Gの先端が傾斜面120cを滑らかに登って、原稿Gにしわが発生したり、損傷することを防止することができる。
また、コンタクト部材110は、その原稿搬送面110aが前搬送ローラ4と前従動ローラ5の当接位置よりも所定量だけ上方の位置に配置されており、その原稿Gの搬送方向上流側端部には、原稿搬送方向下流方向に下方から原稿搬送面110aへと滑らかに上昇する傾斜面110bが形成されている。
したがって、前搬送ローラ4及び前従動ローラ5によってコンタクト部材110へと送られてきた原稿Gは、該傾斜面110bに沿ってコンタクト部材110の原稿搬送面110aへと滑らかに搬送され、確実にコンタクト部材110の原稿搬送面110aに接触した状態で凹部120に搬送されて、原稿Gの位置を原稿搬送面110a付近の画像読み取り位置Pbに安定して維持させることができる。その結果、読み取り画像の画像品質をより一層向上させることができる。
図23〜図25は、本発明の画像読み取り装置の第3実施例を示す図であり、図23は、本発明の画像読み取り装置の第3実施例を適用した画像読み取り装置の要部概略構成図、図24は、コンタクト部材部分の斜視図、図25は、3層構造のコンタクト部材の斜視図である。
なお、本実施例は、上記第1実施例の画像読み取り装置1と同様の画像読み取り装置に適用したものであり、本実施例の説明においては、上記第1実施例と同様の構成部分には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略するとともに、図示しない部分についても必要に応じて第1実施例の説明で用いた符号をそのまま用いて説明する。
図23において、画像読み取り装置200は、コンタクト部材(透明部材)210の下方に、第1実施例と同様のイメージセンサユニット3が固定的に配設されており、コンタクト部材210の原稿搬送方向上流側に、前搬送ローラ4と前従動ローラ5、原稿挿入センサ6及びレジストセンサ7が配設されている。また、画像読み取り装置200は、コンタクト部材210を挟んで、イメージセンサユニット3と反対側に白基準板8が配設されており、コンタクト部材210の下流側に、後搬送ローラ10と後従動ローラ10が配設されている。
画像読み取り装置200は、前搬送ローラ4と前従動ローラ5の当接位置が、コンタクト部材210の原稿搬送面(平坦面)210aよりも所定量だけ下方の位置に設定されている。
コンタクト部材210は、その原稿Gの搬送方向上流側(前搬送ローラ4及び前従動ローラ5側)の端部に、原稿搬送方向下流方向に向かって下方から原稿搬送面210aへと滑らかに上昇する傾斜面210bが形成されており、前搬送ローラ4及び前従動ローラ5によって送られてきた原稿Gは、該傾斜面210bを登ってコンタクト部材210の原稿搬送面210aへと搬送される。
コンタクト部材210は、その原稿搬送面210aに、原稿搬送方向途中位置から原稿搬送方向所定幅の領域にわたって主走査方向に所定長さを有する凹部220が形成されており、凹部220の主走査方向の長さ(主走査幅)は、最大読み取り原稿Gの原稿幅よりも短く、かつ、最大読み取り原稿Gの画像幅より長く形成されている。したがって、前搬送ローラ4と前従動ローラ5によってコンタクト部材210の傾斜面210bに沿って原稿搬送面210a上を凹部220へと搬送されてきた原稿Gは、凹部220において、その主走査方向両端部の非画像領域が原稿搬送面210a上を移動し、その読み取り対象の画像領域が凹部220に面した状態で、原稿搬送方向に搬送される。このとき、原稿Gの先端が後搬送ローラ9と後従動ローラ10に搬送されてくわえ込まれると、原稿Gは、前搬送ローラ4と後搬送ローラ9との速度差によって所定の張力が発生した状態で搬送される。
凹部220は、図24に示すように、コンタクト部材210の原稿搬送面210aから凹部220の底に向かって下降する傾斜面220aと、該傾斜面220aに連続して該底から原稿搬送面210aに向かって滑らかに上昇する傾斜面220bと、が形成され、その原稿搬送方向の断面が傾斜面220aと傾斜面220bを有する三角形状に窪んだ形状となっている。
そして、上記イメージセンサユニット3は、この凹部220の原稿搬送方向上流側の傾斜面220aの所定位置が画像読み取り位置Pcとなる位置に配設されており、光源部31、レンズ部32及び受光部33等を備えていて、この画像読み取り位置Pcの原稿Gの画像を読み取る。すなわち、光源部31から凹部220の傾斜面220aを通して画像読み取り位置Pcの原稿Gに読み取り光を照射し、原稿Gで反射された読み取り光を凹部220の傾斜面220a及びレンズ部32を通して受光部33に入射する。受光部33は、例えば、1ラインのCCDアレイ33aを有し、該CCDアレイ33aでレンズ部32から入射される読み取り光を光電変換して原稿画像を読み取る。レンズ部32は、凹部20内の画像読み取り位置Pcとなっている傾斜面220a上部の原稿搬送面210aまでの距離が焦点距離として設定されており、該焦点距離の位置を画像読み取り位置Pcとして、原稿Gからの反射光を受光部33に集光する。
上記コンタクト部材210は、1枚の板状透明部材(例えば、ガラス)を加工することで形成されていてもよいし、複数枚の板状透明部材を重ね合わせた層構造として形成されていてもよい。3枚の板状透明部材を重ね合わせた層構造とする場合、例えば、図25に示すように、コンタクト部材210の大きさに成形した2枚の板状透明部材210Faと板状透明部材210Fb及び小さな板状透明部材210Fcの3枚の板状透明部材を用いる。そして、上側の板状透明部材210Faは、傾斜面210a及び傾斜面210bを有する凹部210となる山形の窪みを形成し、中央の板状透明部材210Fbは、画像読み取り位置Paに対応する位置に主走査方向において最大画像幅以上で副走査方向に画像読み取りに必要な幅を有する窓部210mを形成する。下側の板状透明部材210Fcは、切り込み等の加工を行わず該中央の板状透明部材210Fbの窓部210mを覆って塞ぐのに適切な大きさに成形する。これらの板状透明部材210Fa、板状透明部材210Fb及び板状透明部材210Fcのうち、中央の板状透明部材210Fbを、コンタクト部材210として必要な所定の強度を有する透明部材(フレーム部材)を用い、他の板状透明部材210Fa及び板状透明部材210Fcを、マイラーや薄いガラス等の強度の比較的少ない部材を用いて張り合わせて、コンタクト部材210とする。
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例の画像読み取り装置200は、コンタクト部材210の原稿搬送面210aに、原稿搬送方向下流側に傾斜面220aと傾斜面220bを有する凹部220を形成して、画像読み取り位置Pcを該凹部220の傾斜面220a上部に設定することで、原稿Gの損傷を防止しつつ原稿Gの画像を高品質に読み取る。
すなわち、画像読み取り装置200は、原稿Gが前搬送ローラ4及び前従動ローラ5からコンタクト部材210方向に送り出されると、コンタクト部材210の原稿搬送面210aが前搬送ローラ4と前従動ローラ5の当接位置よりも所定量だけ上方の位置に配置されていて、コンタクト部材210の原稿搬送方向上流側の面に、原稿搬送方向下流方向に向かって下方から原稿搬送面210aへと滑らかに上昇する傾斜面210bが形成されているため、前搬送ローラ4及び前従動ローラ5によってコンタクト部材210へと送られてきた原稿Gを、該傾斜面210bに沿ってコンタクト部材210の原稿搬送面210aへと滑らかに搬送し、原稿搬送面210a上を原稿Gの画像面が接する状態で搬送する。
そして、コンタクト部材210の原稿搬送面210aには、原稿搬送方向途中位置から原稿搬送方向所定長さの領域にわたって主走査方向に所定長さを有する凹部220が形成されており、凹部220の主走査方向の長さ(主走査幅)は、最大読み取り原稿Gの原稿幅よりも短く、かつ、最大読み取り原稿Gの画像幅より長く形成されている。したがって、画像読み取り装置200は、前搬送ローラ4と前従動ローラ5によってコンタクト部材210の傾斜面210bに沿って原稿搬送面210a上に搬送し、凹部220へと搬送した原稿Gを、凹部220の位置において、その主走査方向両端部の非画像領域が原稿搬送面210a上を搬送して、その読み取り対象の画像領域が凹部220に面した状態で、原稿搬送方向に搬送する。
画像読み取り装置200は、原稿Gを凹部220へ搬送すると、凹部220の原稿搬送方向上流側の傾斜面220a上部であって原稿搬送面210aと略同じ高さ位置を画像読み取り位置Pcとして、イメージセンサユニット3によって原稿Gの画像の読み取りを行い、原稿Gの先端を後搬送ローラ9と後従動ローラ10に搬送して原稿Gの先端がくわえ込まれると、前搬送ローラ4と後搬送ローラ9との速度差によって原稿Gに所定の張力が発生して、凹部220内に弛んで湾曲することを抑制した状態で原稿Gを搬送する。
また、コンタクト部材210の凹部220は、その原稿搬送方向下流側端部に、傾斜面220bが形成されており、原稿Gの先端が凹部220内に入り込んだ場合にも、原稿Gは、その先端が、凹部220の下流側の傾斜面220bを滑らかに登り、しわが発生したり、損傷することなく、滑らかに搬送される。
さらに、凹部220の原稿搬送方向上流側に傾斜面220aが形成されており、原稿Gは、この凹部220を通過する際に、その原稿読み取り面が凹部220の角部部分でこすられることが少なく、ゴミ、埃等の異物が削り取られて凹部220に堆積することを抑制される。
このように、本実施例の画像読み取り装置200は、コンタクト部材210の原稿搬送面210aに、原稿搬送方向途中位置から原稿搬送方向所定長さの領域にわたって主走査方向に所定長さを有する凹部220が形成されており、該凹部220の原稿搬送方向上流側に傾斜面220aが形成され、また、原稿搬送方向下流側に、傾斜面220bが形成されているとともに、該凹部220の傾斜面220aの上部における原稿搬送面210a近傍位置を画像読み取り位置Pcとしている。
したがって、画像読み取り位置Pcのコンタクト部材210にゴミや埃等の異物が付着することを抑制することができ、読み取り画像の画像品質を向上させることができる。
また、本実施例の画像読み取り装置200は、凹部220のコンタクト部材210の原稿搬送方向下流側に、傾斜面220bが形成されている。
したがって、原稿Gの先端が凹部220内に入り込んだ場合にも、該原稿Gの先端が傾斜面220bを滑らかに登って、原稿Gにしわが発生したり、損傷することを防止することができる。
さらに、本実施例の画像読み取り装置200は、凹部220の原稿搬送方向上流側に傾斜面220aが形成されている。
したがって、原稿Gが凹部220を通過する際に、原稿Gの原稿読み取り面が凹部220の角部部分でこすられることを削減することができ、ゴミ、埃等の異物が削り取られて凹部220に堆積することを抑制して、読み取り画像の画像品質をより一層向上させることができる。
図26及び図27は、本発明の画像読み取り装置の第4実施例を示す図であり、図26は、本発明の画像読み取り装置の第4実施例を適用した画像読み取り装置の要部概略構成図、図27は、白基準部材として白基準ローラを用いた画像読み取り装置の要部概略構成図である。
なお、図26の実施例は、上記第3実施例の画像読み取り装置200と同様の画像読み取り装置に適用したものであり、本実施例の説明においては、上記第3実施例と同様の構成部分には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略するとともに、図示しない部分についても必要に応じて第1実施例の説明で用いた符号をそのまま用いて説明する。
図26において、画像読み取り装置300は、図23及び図24に示した第3実施例の画像読み取り装置200と同様に、コンタクト部材210の下方に、イメージセンサユニット3が固定的に配設されており、コンタクト部材210の原稿搬送方向上流側に、前搬送ローラ4と前従動ローラ5、原稿挿入センサ6及びレジストセンサ7が配設されている。また、画像読み取り装置300は、コンタクト部材210を挟んで、イメージセンサユニット3と反対側に白基準板8が配設されており、コンタクト部材210の下流側に、後搬送ローラ10と後従動ローラ10が配設されている。画像読み取り装置300は、前搬送ローラ4と前従動ローラ5の当接位置が、コンタクト部材210の原稿搬送面(平坦面)210aよりも所定量だけ下方の位置に設定されている。
コンタクト部材210は、その原稿Gの搬送方向上流側(前搬送ローラ4及び前従動ローラ5側)の端部に、原稿搬送方向下流方向に向かって下方から原稿搬送面210aへと滑らかに上昇する傾斜面210bが形成されており、その原稿搬送面210aに、原稿搬送方向途中位置から原稿搬送方向所定幅の領域にわたって主走査方向に所定長さを有する凹部220が形成されている。この凹部220の主走査方向の長さ(主走査幅)は、最大読み取り原稿Gの原稿幅よりも短く、かつ、最大読み取り原稿Gの画像幅より長く形成されている。したがって、前搬送ローラ4と前従動ローラ5によってコンタクト部材210の傾斜面210bに沿って原稿搬送面210a上に搬送されてきた原稿Gは、その主走査方向両端部の非画像領域が原稿搬送面210a上を移動し、その読み取り対象の画像領域が凹部220に面した状態で、原稿搬送方向に搬送される。
凹部220は、コンタクト部材210の原稿搬送面210aから凹部220の底に向かって下降する傾斜面220aと、該傾斜面220aに連続して該底から原稿搬送面210aに向かって滑らかに上昇する傾斜面220bと、が形成され、その原稿搬送方向の断面が傾斜面220aと傾斜面220bが三角形状に窪んでいる。
そして、上記イメージセンサユニット3は、この凹部220の原稿搬送方向上流側の傾斜面220aが画像読み取り位置Pcとなる位置に配設されており、画像読み取り位置Pcの原稿Gの画像を読み取る。
画像読み取り装置300は、コンタクト部材210を挟んで、イメージセンサユニット3と反対側に白基準板8が配設されており、コンタクト部材110の下流側に、後搬送ローラ10と後従動ローラ10が配設されている。
そして、上記コンタクト部材210上に配設されている白基準板8は、バネ(付勢部材)301により所定の付勢力でコンタクト部材210の原稿搬送面210aに押しつけられており、特に、凹部220の形成されているコンタクト部材210上においては、原稿Gの主走査方向両端部の非画像領域を、コンタクト部材210の原稿搬送面210aに押しつけて、原稿Gに所定の張力を付与する。これら白基準板8とバネ301は、全体として密接手段として機能している。
また、白基準板8は、原稿搬送方向上流側の面に、上方から原稿搬送面210aに向かって原稿搬送方向に傾斜する傾斜面8aが形成されており、前搬送ローラ4と前従動ローラ5によってコンタクト部材210の原稿搬送面210a上を搬送されてきた原稿Gを、該傾斜面8aによって白基準板8と原稿搬送面210aとの間に滑らかに進入させる。
白基準板8は、コンタクト部材210の原稿搬送面210aとの間に搬送されてきた原稿Gを該原稿搬送面210に押しつけて原稿Gに張力を付与し、原稿Gが凹部220内に進入することをより一層抑制した状態で搬送させる。
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例の画像読み取り装置300は、コンタクト部材210の原稿搬送面210aに、原稿搬送方向下流側に傾斜面220aと傾斜面220bを有する凹部220を形成して、画像読み取り位置Pcを該凹部220の傾斜面220a上部に設定するとともに、白基準板8をバネ301でコンタクト部材210の原稿搬送面210aに押しつけて原稿Gに張力を付与させつつ搬送する。
すなわち、画像読み取り装置300は、前搬送ローラ4及び前従動ローラ5に送り出されてくると、該原稿Gを原稿挿入センサ6で検出し、前搬送ローラ4と前従動ローラ5が、該原稿Gをコンタクト部材210上に搬送する。
コンタクト部材210は、その原稿搬送面210aが前搬送ローラ4と前従動ローラ5の当接位置よりも所定量だけ上方の位置に配置されており、その原稿Gの搬送方向上流側の面に、原稿搬送方向下流方向に向かって下方から原稿搬送面210aへと滑らかに上昇する傾斜面210bが形成されているので、前搬送ローラ4及び前従動ローラ5によってコンタクト部材210へと送られてきた原稿Gは、該傾斜面210bに沿ってコンタクト部材210の原稿搬送面210aへと滑らかに搬送される。
そして、原稿Gは、原稿読み取り面をコンタクト部材210の原稿搬送面210a側にした状態で、その先端側からコンタクト部材210の原稿搬送面210a上を滑るように搬送され、白基準板8の位置まで搬送されると、白基準板8がバネ301で原稿搬送面210aに押しつけられているとともに、白基準板8の原稿搬送方向上流側の端部に傾斜面8aが形成されているため、原稿Gは、白基準板8と原稿搬送面210aとの間に滑らかに進入する。この白基準板8の下方に位置するコンタクト部材210の原稿搬送面210aには、原稿搬送方向途中位置から原稿搬送方向所定長さの領域にわたって主走査方向に所定長さを有する凹部220が形成されており、凹部220の主走査方向の長さ(主走査幅)は、最大読み取り原稿Gの原稿幅よりも短く、かつ、最大読み取り原稿Gの画像幅より長く形成されている。したがって、前搬送ローラ4と前従動ローラ5によってコンタクト部材210の傾斜面210bに沿って原稿搬送面210a上に搬送されてきた原稿Gは、その主走査方向両端部の非画像領域が原稿搬送面210a上を移動し、その読み取り対象の画像領域が凹部220に面した状態で、原稿搬送方向に搬送される。
このとき、原稿Gは、バネ301によって原稿搬送面210aに押しつけられている白基準板8により張力が付与されつつ搬送され、凹部220への垂れ下がりや進入が抑制される。
画像読み取り装置300は、原稿Gが凹部220の原稿搬送方向上流側の傾斜面220aに設定されている画像読み取り位置Pcに搬送されてくると、イメージセンサユニット3で原稿Gの画像の読み取りを行う。
また、画像読み取り装置300は、凹部220の原稿搬送方向下流側に、傾斜面220bが形成されており、原稿Gの先端が凹部220内に入り込んだ場合にも、該原稿Gは、その先端が凹部220の下流側の傾斜面220bを滑らかに上って、しわが発生したり、損傷することなく、滑らかに搬送される。
このように、本実施例の画像読み取り装置300は、コンタクト部材210の上面である原稿搬送面210aに、原稿搬送方向途中位置から原稿搬送方向所定長さの領域にわたって主走査方向に所定長さを有する凹部220が形成されており、該凹部220の原稿搬送方向上流側に傾斜面220aが形成され、また、原稿搬送方向下流側に、傾斜面220bが形成されているとともに、該凹部220の傾斜面220aの位置を画像読み取り位置Pcとしている。さらに、画像読み取り装置300は、バネ301によって付勢されている白基準板8をコンタクト部材210の凹部220の形成されている部分に押しつけて、原稿Gに張力を付与した状態で、原稿Gを凹部220上の画像読み取り位置Pcを搬送している。
したがって、原稿Gを張った状態で画像読み取り位置Pc上を搬送させることができ、読み取り画像の画像品質をより一層向上させることができる。
なお、上記説明では、白基準データを提供する白基準部材として板状の白基準板8を用いた場合について説明したが、白基準部材としては、板状のものに限るものではなく、例えば、図21及び図22に示した平坦な底面120aと原稿搬送方向下流側端部に傾斜面120cを有する凹部120がコンタクト部材110に形成された第2実施例の画像読み取り装置100に適用した画像読み取り装置400について、図27に示すように、白基準ロール401を用いてもよい。この場合、図示しないバネ等の付勢部材で白基準ロール401の軸をコンタクト部材110方向に所定の付勢力で付勢して、白基準ロール401をコンタクト部材110の原稿搬送面110aに所定の押圧力で押しつける。この場合、付勢部材及び白基準ロール401は、全体として、密接手段として機能する。
このようにすると、白基準ロール401により原稿Gを主走査方向に所定の張力を付与した状態で搬送させることができる。
また、この白基準ロール401を画像読み取り位置Pbよりも所定の短い距離だけ原稿搬送方向上流側でコンタクト部材110の原稿搬送面110aに当接させて、白基準データの読み取り位置である画像読み取り位置Pbを白基準ロール401と原稿搬送面110aとの当接位置からずらした位置の白基準ロール401の表面としてもよい。
このようにすると、たとえ、白基準ロール401の原稿搬送面110aに当接している部分に汚れがあっても、白基準ロール401の該汚れ位置から外れたきれいな部分を白基準読み取り位置とすることができ、適切な白基準データを取得することができる。その結果、読み取り画像の画像品質をより一層向上させることができる。
さらに、上記図26では、第3実施例の凹部220の形成されているコンタクト部材210を備えた画像読み取り装置200に、バネ301でコンタクト部材210方向に付勢された白基準板8を用いた画像読み取り装置300について示したが、この画像読み取り装置300にも、ロール状の白基準ロール401を、図27の場合と同様に適用することができる。この場合、白基準ロール401のコンタクト部材210への当接位置を画像読み取り位置Pcよりも原稿搬送方向上流側に少し位置ずれさせた位置とすることで、白基準ロール401の清浄な部分を白基準データの読み取り位置として、適切な白基準データを取得することができる。逆に、図27では、第2実施例の凹部120が形成されているコンタクト部材110を備えた画像読み取り装置100に、バネ等でコンタクト部材110方向に付勢された白基準ロール302を用いた画像読み取り装置100について示したが、この画像読み取り装置100に対しても、図26の場合と同様に、バネでコンタクト部材110方向に付勢された白基準板8を密接手段として適用することができる。
図28〜図31は、本発明の画像読み取り装置の第5実施例を示す図であり、図28は、本発明の画像読み取り装置の第5実施例を適用した画像読み取り装置の要部概略構成図、図29は、図28のコンタクト部材部分の斜視図、図30は、3層構造のコンタクト部材の分解斜視図、図31は、他の例の画像読み取り装置におけるコンタクト部材部分の斜視図である。
なお、本実施例は、上記第3実施例の画像読み取り装置200と同様の画像読み取り装置に適用したものであり、本実施例の説明においては、上記第3実施例の画像読み取り装置200と同様の構成部分には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略するとともに、図示しない部分についても必要に応じて第1実施例の説明で用いた符号をそのまま用いて説明する。
図28において、画像読み取り装置500は、第3実施例の画像読み取り装置200と同様に、コンタクト部材510の下方に、イメージセンサユニット3が固定的に配設されており、コンタクト部材510の原稿搬送方向上流側に、前搬送ローラ4と前従動ローラ5、原稿挿入センサ6及びレジストセンサ7が配設されている。また、画像読み取り装置500は、コンタクト部材510を挟んで、イメージセンサユニット3と反対側に白基準板8が配設されており、コンタクト部材510の下流側に、後搬送ローラ10と後従動ローラ10が配設されている。画像読み取り装置500は、前搬送ローラ4と前従動ローラ5の当接位置が、コンタクト部材510の原稿搬送面(平坦面)510aよりも所定量だけ下方の位置に設定されている。
コンタクト部材510は、その原稿Gの搬送方向上流側(前搬送ローラ4及び前従動ローラ5側)の端部に、原稿搬送方向下流方向に向かって下方から原稿搬送面510aへと滑らかに上昇する傾斜面510bが形成されており、コンタクト部材510の原稿搬送面510aには、原稿搬送方向途中位置から原稿搬送方向所定幅の領域にわたって主走査方向に所定長さを有する凹部520が形成されている。この凹部520の主走査方向の長さ(主走査幅)は、最大読み取り原稿Gの原稿幅よりも短く、かつ、最大読み取り原稿Gの画像幅より長く形成されている。したがって、前搬送ローラ4と前従動ローラ5によってコンタクト部材510の傾斜面510bに沿って原稿搬送面510a上に搬送されてきた原稿Gは、その主走査方向両端部の非画像領域が原稿搬送面510a上を移動し、その読み取り対象の画像領域が凹部520に面した状態で、原稿搬送方向に搬送される。
凹部520は、コンタクト部材510の原稿搬送面510aから凹部520の底に向かって下降する傾斜面520aと、該傾斜面520aに連続して該底から原稿搬送面510aに向かって滑らかに上昇する傾斜面520bと、が形成され、その原稿搬送方向の断面が傾斜面520aと傾斜面520bによって三角形状に窪んだ形状となっている。
そして、上記イメージセンサユニット3は、この凹部520の原稿搬送方向上流側傾斜面520aの上部における原稿搬送面510a近傍位置を画像読み取り位置Pcとして、この画像読み取り位置Pcの原稿Gの画像を読み取る。
画像読み取り装置500は、コンタクト部材510を挟んで、イメージセンサユニット3と反対側に白基準板8が配設されており、コンタクト部材510の下流側に、後搬送ローラ10と後従動ローラ10が配設されている。
そして、コンタクト部材510には、凹部520よりも原稿搬送方向上流側及び凹部520よりも原稿搬送方向下流側の双方に、原稿搬送面501aから裏面へ貫通する吸引孔530及び吸引孔531が、それぞれ多数形成されており、凹部520よりも原稿搬送方向上流側と原稿搬送方向下流側のコンタクト部材510の下方には、図29に示すように、それぞれ吸引タンク540、541が配設されている。吸引タンク540には、吸引タンク540内を吸引する複数の吸引ファン550が設けられており、吸引タンク541には、吸引タンク541内を吸引する複数の吸引ファン551が設けられている。すなわち、吸引タンク540、541は、それぞれ吸引ファン550、551によって吸引され、吸引タンク540、541には、それぞれ多数の吸引孔530、531が該吸引タンク540、541と原稿搬送面510aとを連通する状態で開口している。
このコンタクト部材510は、1枚の板状透明部材(例えば、ガラス)を加工することで形成されていてもよいし、複数枚の板状透明部材を重ね合わせた層構造として形成されていてもよい。コンタクト部材510は、3枚の板状透明部材を重ね合わせた層構造とする場合、例えば、図30に示すように、コンタクト部材510の大きさに成形した2枚の板状透明部材510Faと板状透明部材510Fb及び小さな板状透明部材510Fcの3枚の板状透明部材を用いる。そして、上側の板状透明部材510Faは、傾斜面520aと傾斜面520bを有する凹部520となる下側に凹んだ山構造の凹部を形成するとともに、該凹部よりも原稿搬送方向上流側及び原稿搬送方向下流側となる位置に複数の吸引孔530a及び吸引孔531aを形成し、中央の板状透明部材510Fbは、画像読み取り位置Pcに対応する位置に主走査方向において最大画像幅以上で副走査方向に画像読み取りに必要な幅を有する窓部510mを形成するとともに、上側の板状透明部材510Faの各吸引孔530a、531aに連通する吸引孔530b、531bを形成する。上側の板状透明部材510Faの吸引孔530aと中央の板状透明部材510Fbの吸引孔530bが吸引孔530となり、上側の板状透明部材510Faの吸引孔531aと中央の板状透明部材510Fbの吸引孔531bが吸引孔531となる。なお、図30では、中央の板状透明部材510Fbの吸引孔530b及び吸引孔531bは、上側の板状透明部材510Faの吸引孔530a及び吸引孔531aよりもその直径が大きく形成されており、上側の板状透明部材510Faと中央の板状透明部材510Fbとの重ね合わせの位置ずれが発生しても、形成される吸引孔530、531の径が設計上の径を確実に確保できるようになっている。そして、下側の板状透明部材510Fcは、切り込み等の加工を行わず該中央の板状透明部材510Fbの窓部510mを覆って塞ぐのに適切な大きさに成形する。これらの板状透明部材510Fa、板状透明部材510Fb及び板状透明部材510Fcのうち、中央の板状透明部材510Fbを、コンタクト部材510として必要な所定の強度を有する透明部材(フレーム部材)を用い、他の板状透明部材510Fa及び板状透明部材510Fcを、マイラーや薄いガラス等の強度の比較的少ない部材を用いて張り合わせて、コンタクト部材510とする。
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例の画像読み取り装置500は、コンタクト部材510の原稿搬送面510aに、原稿搬送方向下流側に傾斜面520aと傾斜面520bを有する凹部520を形成して、画像読み取り位置Pcを該凹部520の傾斜面520a上部に設定するとともに、原稿搬送面510a上を搬送される原稿Gを吸引孔530を通して吸引して原稿搬送面510aに密接させた状態で搬送することで、トナーかすやゴミ等の異物による影響を抑制しつつ原稿Gの画像を高品質に読み取るとともに、読み取り距離を一定にして読み取り画像品質をより一層向上させる。
すなわち、画像読み取り装置500は、原稿Gが前搬送ローラ4及び前従動ローラ5からコンタクト部材510方向に送り出されると、コンタクト部材510の原稿搬送面510aが前搬送ローラ4と前従動ローラ5の当接位置よりも所定量だけ上方の位置に配置されていて、コンタクト部材510の原稿搬送方向上流側の面に、原稿搬送方向下流方向に向かって下方から原稿搬送面510aへと滑らかに上昇する傾斜面510bが形成されているため、前搬送ローラ4及び前従動ローラ5によってコンタクト部材510へと送られてきた原稿Gを、該傾斜面510bに沿ってコンタクト部材510の原稿搬送面510aへと滑らかに搬送し、原稿搬送面510a上を原稿Gの画像面が接する状態で搬送する。
そして、原稿Gは、原稿読み取り面をコンタクト部材510の原稿搬送面510a側にした状態で、コンタクト部材510の原稿搬送面510a上を搬送され、このコンタクト部材510には、凹部520よりも原稿搬送方向上流側及び凹部520よりも原稿搬送方向下流側の双方に、それぞれ多数の吸引孔530、531が形成されていて、吸引タンク540、541を介して吸引ファン550、551によって吸引される。
したがって、コンタクト部材510の原稿搬送面510a上を搬送される原稿Gは、吸引孔530、531によって吸引され、凹部520を挟んだ原稿搬送方向上流側と下流側で原稿搬送面510a上に密接した状態で、原稿搬送面510aに密接した状態で搬送される。
画像読み取り装置500は、原稿Gが凹部520の原稿搬送方向上流側の傾斜面520a上部であって原稿搬送面210aと略同じ高さ位置に設定されている画像読み取り位置Pcに搬送されてくると、イメージセンサユニット3によって原稿Gの画像の読み取りを行い、原稿Gの先端を後搬送ローラ9と後従動ローラ10に搬送して原稿Gの先端がくわえ込まれると、前搬送ローラ4と後搬送ローラ9との速度差によって原稿Gに所定の張力が発生して、凹部520内に弛んで湾曲することを抑制した状態で原稿Gを搬送する。
また、コンタクト部材510の凹部520は、その原稿搬送方向下流側端部に、傾斜面520bが形成されており、原稿Gの先端が凹部520内に入り込んだ場合にも、原稿Gは、その先端が、凹部520の下流側の傾斜面520bを滑らかに登り、しわが発生したり、損傷することなく、滑らかに搬送される。
このように、本実施例の画像読み取り装置500は、コンタクト部材510の上面である原稿搬送面510aに、原稿搬送方向途中位置から原稿搬送方向所定長さの領域にわたって主走査方向に所定長さを有する凹部520が形成されている。該凹部520の原稿搬送方向上流側には、傾斜面520aが形成され、また、原稿搬送方向下流側には、傾斜面520bが形成されている。画像読み取り装置500は、該凹部520の傾斜面520aの位置を画像読み取り位置Pcとしている。さらに、画像読み取り装置500は、コンタクト部材510に形成された吸引孔530、531で原稿搬送面510aに密接させた状態で原稿Gを搬送させて、凹部520の傾斜面520a部分を画像読み取り位置Pcとして原稿Gの読み取りを行っている。すなわち、凹部520の原稿搬送方向上流側及び下流側に、吸引孔530、531を形成して原稿Gを吸引して、原稿Gが浮き上がった状態となることを抑制して、原稿搬送面510aに密接させた状態で搬送して、原稿Gの画像の読み取りを行う。
したがって、画像読み取り位置Pcのコンタクト部材510にゴミや埃等の異物が付着することを抑制することができるとともに、原稿Gを張った状態で画像読み取り位置Pc上を搬送させることができ、読み取り画像の画像品質をより一層向上させることができる。
また、吸引孔530を吸引タンク540、541を介して静圧によって吸引しているため、各吸引孔530から同様の圧力で安定して原稿Gを吸引することができ、画像読み取り位置Pcでの原稿Gの上下方向の位置を安定して一定の位置にすることができる。その結果、読み取り画像の画像品質をより一層向上させることができる。
さらに、凹部520を挟んで、原稿搬送方向上流側と下流側に、多数の吸引孔530、531を設け、吸引孔530と吸引孔531をそれぞれ独立した吸引タンク540、541に開口させて、各吸引タンク540、541をそれぞれ吸引ファン550、551によって吸引している。
したがって、凹部520を挟んだ原稿搬送方向上流側と下流側で、原稿Gの吸引孔530と吸引孔530による吸引をそれぞれ均一化することができ、画像読み取り位置Pcでの原稿Gの上下方向を安定して一定位置にすることができる。その結果、読み取り画像の画像品質をより一層向上させることができる。
また、本実施例の画像読み取り装置500は、原稿搬送方向上流側の吸引孔530で、原稿Gに付着しているゴミや埃等の異物を吸引して除去することができ、原稿Gに付着しているゴミ等による画像の劣化を防止して、読み取り画像の画像品質をより一層向上させることができる。
なお、上記説明では、コンタクト部材510の凹部520の搬送方向上流側と下流側における原稿搬送面510に吸引孔530、531を形成して、凹部520部分には、吸引孔を形成していないが、図31に示すように、凹部520の原稿搬送方向下流側の傾斜面520bに開口する吸引孔532を形成してもよい。この場合、凹部520の原稿搬送方向下流側の吸引タンク541を該吸引孔532の部分にまで広げた吸引タンク542とし、該凹部520の吸引孔532を、該吸引タンク542に設けられた吸引ファン551によって吸引する。
このように、凹部520の原稿搬送方向下流側の傾斜面520bに吸引孔532を形成して吸引すると、凹部520での原稿Gの上下方向の搬送位置をより一層安定させことができ、画像読み取り位置Pcでの原稿Gの上下方向の位置をより一層安定した一定位置にすることができる。その結果、読み取り画像の画像品質をより一層向上させることができる。
また、凹部520にも吸引孔532を形成すると、凹部520に落ちたゴミや埃等の異物を該凹部520に形成されている吸引孔532で吸引することができ、凹部520内に異物が溜まることを防止して、読み取り画像の画像品質をより一層向上させることができる。
なお、上記説明では、第3実施例の画像読み取り装置200のコンタクト部材210と同様の構成のコンタクト部材510を有する画像読み取り装置500に適用した場合について説明したが、第2実施例の画像読み取り装置100の場合にも同様に適用することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明は、搬送される原稿の画像を読み取るスキャナ装置、複写装置、複合装置等の画像読み取り装置に利用することができる。
本発明の第1実施例を適用した画像読み取り装置の要部概略構成図。 図1のコンタクト部材部分の斜視図。 2層構造のコンタクト部材の一例を示す分解斜視図。 3層構造のコンタクト部材の一例を示す分解斜視図。 イメージセンサの分解斜視図。 光源部の説明図。 LED部にLEDアレイを用いたイメージセンサユニットの例を示す図。 LEDアレイの構成例を示す図。 セルフォックレンズアレイを用いたレンズ部の一例を示す図。 ルーフミラーレンズアレイを用いたレンズ部の一例を示す図。 複数ラインセンサを用いた受光部の一例を示す図。 縮小光学系のイメージセンサの一例を示す図。 光学部の駆動回路の一例を示す図。 イメージセンサユニットの信号タイミング図。 CCDアレイの概略構成図。 図14のCCD出力と転送クロックの拡大図。 RGB3色のCCDアレイの回路構成図。 画像読み取り装置のブロック構成図。 図18のAFEの回路構成図。 図14のDSPによる画像処理説明図。 第2実施例の画像読み取り装置の要部概略構成図。 図21のコンタクト部材の拡大斜視図。 第3実施例の画像読み取り装置の要部概略構成図。 図23のコンタクト部材の拡大斜視図。 3層構造で形成されている図23のコンタクト部材の斜視図。 第4実施例の画像読み取り装置の要部概略構成図。 第4実施例の他の例における画像読み取り装置の要部概略構成図。 第5実施例の画像読み取り装置の要部概略構成図。 図28のコンタクト部材部分の斜視図。 3層構造で形成されている図29のコンタクト部材の斜視図。 凹部部分にも吸引孔が形成されているコンタクト部材部分の斜視図。 従来の画像読み取り装置の概略構成図。 図32のコンタクトガラス部分の拡大正面図。
符号の説明
1 画像読み取り装置
2 コンタクト部材
3 イメージセンサユニット
2a 原稿搬送面
2b 傾斜面
2Fa、2Fb、2Fc、2Fd、2Fe 板状透明部材
2m 窓部
4 前搬送ローラ
5 前従動ローラ
6 原稿挿入センサ
7 レジストセンサ
8 白基準板
9 後搬送ローラ
10 後従動ローラ
20 凹部
20a 底面
20b 端部壁面
31 光源部
32 レンズ部
33 受光部
33a CCDアレイ
34 光学筐体
G 原稿
Pa 画像読み取り位置
100 画像読み取り装置
110 コンタクト部材
110a 原稿搬送面
110b 傾斜面
120 凹部
120a 底面
120b 端部壁面
120c 傾斜面
Pb 画像読み取り位置
200 画像読み取り装置
210 コンタクト部材
210a 原稿搬送面
210b 傾斜面
220 凹部
220a 傾斜面
220b 傾斜面
210Fa、210Fb、210Fc 板状透明部材
210m 窓部
Pc 画像読み取り位置
300 画像読み取り装置
301 バネ
400 画像読み取り装置
401 白基準ローラ
500 画像読み取り装置
510 コンタクト部材
510a 原稿搬送面
510b 傾斜面
510Fa、510Fb、510Fc 板状透明部材
510m 窓部
520 凹部
530、531、530a、530b、531a、531b 吸引孔
520a、520b 傾斜面
540、541 吸引タンク
550、551 吸引ファン

Claims (10)

  1. 原稿の読み取り面が接する状態で該原稿が搬送される平坦面を有する透明部材と、該原稿を該透明部材の該平坦面上に沿って搬送する搬送手段と、該透明部材を挟んで該原稿と反対側に配置されて該搬送手段による原稿搬送方向と直交する主走査方向の所定読み取り幅にわたって原稿の画像を所定の読み取り位置で読み取る読み取り手段と、を備えている画像読み取り装置において、前記透明部材は、前記原稿の接する前記平坦面に、前記主走査方向に所定幅を有し原稿搬送方向に所定長さを有する凹部が形成され、前記読み取り手段は、原稿搬送方向の該凹部開始位置近傍であって該凹部開始位置から原稿が該凹部上で所定高さ位置に浮いている領域を前記読み取り位置とする状態で配置されていることを特徴とする画像読み取り装置。
  2. 前記凹部は、前記主走査方向において前記透明部材の該主走査方向両端部に所定幅の前記平坦面を残す幅を有し、該透明部材の前記原稿搬送方向の下流側端部に開口する形状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
  3. 前記凹部は、該凹部の原稿搬送方向下流側端部において該凹部の底面から前記平坦面へと滑らかに変化する下流側傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
  4. 前記凹部は、原稿搬送方向において該凹部開始位置の前記平坦面から該凹部の底面に向かって滑らかに変化する上流側傾斜面が形成されており、前記読み取り手段は、該上流側傾斜面の所定位置を前記読み取り位置とする状態で配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の画像読み取り装置。
  5. 前記画像読み取り装置は、前記搬送手段によって搬送される前記原稿を前記透明部材の前記平坦面に所定の密接力で密接させる密接手段を備えていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の画像読み取り装置。
  6. 前記密接手段は、前記透明部材を挟んで前記読み取り手段と対向する位置に配設され所定の白基準データを提供する白基準部材と、該白基準部材を前記透明部材の前記平坦面に押しつける付勢手段と、を有していることを特徴とする請求項5記載の画像読み取り装置。
  7. 前記密接手段は、前記透明部材の前記平坦面に開口する複数の吸引孔と、該吸引孔を通して所定の吸引圧で吸引する吸引手段と、を備えていることを特徴とする請求項5記載の画像読み取り装置。
  8. 前記吸引孔は、前記読み取り位置よりも原稿搬送方向下流側の前記凹部の底面または前記下流側傾斜面にも形成されていることを特徴とする請求項7記載の画像読み取り装置。
  9. 前記透明部材は、複数の板状透明部材が積層されて形成されており、少なくとも前記平坦面を形成する該板状透明部材に前記凹部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の画像読み取り装置。
  10. 前記搬送手段は、前記原稿を前記透明部材の前記平坦面上に送り出す搬送ローラ対を有し、該搬送ローラ対のローラの当接位置が該平坦面よりも所定高さ低い位置に設定され、該透明部材は、該搬送ローラ対側の端部に少なくとも該搬送ローラ対のローラの当接位置よりも低い位置から該平坦面へと滑らかに変化する傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の画像読み取り装置。
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