JP2010107259A - 鉄筋コンクリート体の健全性の非破壊評価方法、及びその装置 - Google Patents

鉄筋コンクリート体の健全性の非破壊評価方法、及びその装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コンクリート体のひび割れや脆弱化等により損傷を受けたコンクリート体の健全性非破壊で効果的に評価する方法を提供する。
【解決手段】上記課題は、鉄筋コンクリート体の健全性を非破壊で評価するにあたり、電磁波レーダーkにより鉄筋コンクリート体g内の鉄筋hの探査を、所定の探査間隔で、コンクリート体gの評価対象領域の全体にわたり行うことによって、少なくとも鉄筋hの深さ位置を取得し、取得した深さ位置に乱れがある探査箇所範囲をコンクリートの不健全箇所として評価する、ことにより解決される。
【選択図】図11

Description

本発明は、橋梁の床版、桁、橋脚、橋台、トンネル覆工、擁壁、護岸、建築物等のコンクリート体の健全性の非破壊評価方法に関するものである。
鉄筋コンクリート体の健全性は、鉄筋の錆による損傷(劣化含む。以下に同じ。)、コンクリートのひび割れによる損傷、コンクリートの脆弱化等による損傷の進行とともに低下していく。これらの損傷は、潜伏期(中性化、錆発生)、進展期(鉄筋膨張)、加速期(ひび発生・成長)、劣化期(剥離落下)の順に損傷が進む。より詳細に説明すると、鉄筋コンクリート体は、セメントコンクリートと鉄筋の組み合わせでできている。建設当時はセメントコンクリートのアルカリ性で鉄筋は守られているが、経時とともに、繰り返し荷重や疲労によるひび割れの発生、中性化や塩害、凍害、化学的侵食、アルカリシリカ反応等により健全性が低下していく。
このような鉄筋コンクリート体の損傷に対して、これまでは、目視によるひび割れ調査やハンマーなどによるたたき調査で、健全性を評価してきた。しかし、近接点検によるたたき点検では、鉄筋の錆が進行し膨張によるコンクリートの浮きが発生した後でなければ発見できず、また、目視点検による方法では、完全に表面に露見した損傷しか発見できない。構造物を長期間良好な状態で供用するためには、可能な限り早期の評価を行い、予防的な保全を行うことが重要である。
このような要望に対し、電気化学的手法(自然電位法、分極抵抗法、電気抵抗法)も知られているが、ハツリ等の準備で手間も掛かるため普及していないのが現状である。また、赤外線、地中レーダ法による点検手法では、気象条件等の影響が大きくその結果は信頼できるものではない。さらに、これらの方法はすべて2次元的な方法で、抽出される損傷情報は、1次元的な線情報でしかなく、その広がり範囲を特定することはできない。特に、鋼板接着など床版下面の補強が行われた橋梁では、その後の床版の評価が難しいという問題点もある。
一方、本出願人は、電磁波をコンクリート構造物に向けて照射し、反射波を受信機で受信し、アナログ波形の受信信号を解析することにより、コンクリート構造物内の配筋状況や空洞を二次元的、三次元的に把握する技術を提案している(特許文献1参照)が、この方法はひび割れや脆弱化等により損傷を受けたコンクリート体の健全性を評価するものではない。
特開平9−88351号公報
そこで、本発明の主たる課題は、ひび割れや脆弱化等により損傷を受けたコンクリート体の健全性を非破壊で効果的に評価する方法を提供することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
電磁波反射強度がコンクリートと異なり且つ評価対象領域内においてコンクリート体の深さ方向と交差する方向に沿って延在する既知の電磁波反射面を含むコンクリート体の健全性を非破壊で評価する方法であって、
電磁波レーダーによる前記反射面の探査を、所定の探査間隔で、前記コンクリート体の評価対象領域の全体にわたり行うことによって、少なくとも、前記反射面の深さ位置を取得し、
取得した深さ位置に乱れがある探査箇所範囲を前記コンクリートの不健全箇所として評価する、
ことを特徴とするコンクリート体の健全性の非破壊評価方法。
(作用効果)
電磁波レーダーによりコンクリート体の内部探査を行った場合、健全なコンクリート体は均質で比誘電率が一様なため、反射面からの反射波は規則正しく返ってくる。これに対して、経時とともに、繰り返し荷重や疲労によるひび割れの発生、中性化や塩害、凍害、化学的侵食、アルカリシリカ反応等の損傷が進み、空気の層や水の浸入などでコンクリートの材質にバラツキが生じると、一様であった比誘電率にもバラツキが生じ、内部に埋設された鉄筋、配管等の埋設物や、コンクリート体の裏面の位置が見かけ上バラツクようになる。本発明はこの知見に基づくものである。すなわち、本発明は上述の現象を利用し、電磁波レーダーを用いた内部探査により既知の電磁波反射面の少なくとも深さ位置を所定間隔で取得し、取得した深さ位置に乱れがある探査箇所範囲をコンクリートの不健全箇所として評価するものである。本発明の評価方法では、電磁波レーダーによる探査を利用するため、高精度・高効率で評価できることはいうまでもない。例えば、橋梁点検等で行われるコンクリート床版の評価を、床版上面から非破壊で行うことも可能となる。
<請求項2記載の発明>
前記反射面が深さ方向に重なるように複数平行に設けられているコンクリート体を対象として、前記電磁波レーダーによる探査を行い、全ての反射面の深さ位置を取得し、隣り合う一対の反射面間の離間距離に乱れがある場合、その乱れがある探査箇所範囲内であって且つその一対の反射面間に相当する深さ部位を前記不健全箇所として評価する、請求項1記載のコンクリート体の健全性の非破壊評価方法。
(作用効果)
複数の反射面が深さ方向に平行に重なる場合、例えばコンクリート体の表面と裏面とが平行に重なる場合や、コンクリート体内に鉄筋等の埋設物が深さ方向に間隔を空けて平行に埋設されている場合等においては、ある反射面間のある部位にひびわれ等の不健全箇所があると、電磁波レーダーに基づいて得られる反射面間の離間距離が当該不健全箇所においてのみ乱れるようになる。よって、この反射面間の離間距離の乱れにより、不健全箇所の深さ部位までも評価することができるようになる。
<請求項3記載の発明>
各反射面について、隣り合う他の反射面に対する離間距離を探査箇所毎に算出し、この反射面間の離間距離の統計的バラツキが所定レベル以上となる場合を、前記乱れがある場合として前記不健全箇所の評価を行う、請求項2記載のコンクリート体の健全性の非破壊評価方法。
(作用効果)
このような手法で評価を行うことにより、作業員が客観的、機械的に評価を行ったり、或いはコンピューター等の情報処理装置により自動的に評価したりできるようになる。上述した反射面間の離間距離の乱れは、取得データを二次元的又は三次元的に可視化する、つまり表示装置や印刷装置に出力することにより、作業員が容易に目視判断できるものであるが、評価の客観化や自動化が望ましいことはいうまでもない。
<請求項4記載の発明>
前記コンクリート体は、前記反射面を有する鉄筋が埋設された鉄筋コンクリート体であり、
前記電磁波の周波数は0.5〜3GHzとし、前記探査間隔は20cm以下とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンクリート体の健全性の非破壊評価方法。
(作用効果)
このような鉄筋コンクリート体を対象とする場合、このような周波数及び探査間隔を採用するのが望ましい。周波数が低過ぎる又は高過ぎたり、探査間隔が広過ぎたりするとコンクリート体内の状況検知率が低下するため好ましくない。
<請求項5記載の発明>
電磁波反射強度がコンクリートと異なり且つ評価対象領域内においてコンクリート体の深さ方向と交差する方向に沿って延在する既知の電磁波反射面を含むコンクリート体の健全性を非破壊で評価する装置であって、
電磁波レーダーによる前記反射面の探査を、所定の探査間隔で、前記コンクリート体の評価対象領域の全体にわたり行うことによって、少なくとも、前記反射面の深さ位置を取得する手段と、
取得した深さ位置に乱れがある探査箇所範囲を前記コンクリートの不健全箇所として評価する手段と、
を備えたことを特徴とするコンクリート体の健全性の非破壊評価装置。
(作用効果)
請求項1記載の発明と同様の作用効果が奏せられる。
以上の通り本発明によれば、コンクリート体のひび割れや脆弱化による損傷を非破壊で効果的に検出できるようになる、等の利点がもたらされる。
以下、本発明の一実施形態について添付図面を参照しながら詳説する。なお、本発明においてコンクリート体の「表面」とは電磁波の入射面を意味し、「裏面」とはその反対側の面を意味し、「深さ位置」とは、表面から裏面へ向う方向(深さ方向)における位置を意味する。
<電磁波レーダーシステムについて>
本発明は電磁波レーダーを用いてコンクリート体の内部探査を行う。電磁波レーダーとしては、GSSI社(米国)製の各種電磁波レーダーシステム(例えばSIR3000等)、日本無線社製RCレーダー(例えばハンディサーチNJJ-95B等)、アイレック技建社製のコンクリート構造物の鉄筋探査装置(例えばライトエスパー)、コマツエンジニアリング社製のレーダ探査機(例えばアイアンシーカ)等、公知のものを特に限定無く用いることができるが、送受信センサを多数並設したレーダーシステムが高効率・高精度であるため好ましい。以下、具体例について説明する。
図1は電磁波レーダーによる評価システム全体の概略図である。符号aは電磁波の送受信アンテナおよび送受信回路を一体的にケースに組み込んだセンサ、符号cはn個のセンサaを並列に連結してアレイ状としたアレイアンテナ、符号bはアレイアンテナcを構成する各センサaに対して夫々スイッチングにより機能の切り替えを行い、個々に送受信および信号処理を行うようにするコントロールユニットをそれぞれ示している。なお、アレイアンテナcとコントロールユニットbとによりレーダーシステムkを構成している。
コントロールユニットbによりコントロールされた各センサaからは、コンクリート体gの表面から内部に向けて略垂直に電磁波が発振される。そして、コンクリート体g内からの反射波は各センサaに受信される。各センサaで受信された反射波は、コントロールユニットbを介して処理装置であるコンピュータdに内蔵のA/D変換器(不図示)により、アナログ信号からデジタル信号に変換されたデータとしてコンピュータdに入力される。
ここで、センサaの配列方向を副走査方向とし、副走査方向および電磁波の発信方向に対して直交する方向を主走査方向とすると、レーダーシステムkは例えば車輪等の移動手段に支持されて主走査方向に対して移動可能となっており、その際移動距離計測用車輪の回転を検出するエンコーダより走行距離の信号が出力され、この信号もコンピュータdに対して入力されるようになっている。
また、レーダーシステムkは検査対象の形状により副走査方向の形状を直線あるいは円弧形状等に配列することができる。
図2は図1に示したレーダーシステムkを主走査方向移動させて得られた情報を処理するプロセスを示す。図2の(a)に示すように、移動距離計測用車輪pを有するレーダーシステムkは検査対象であるコンクリート体gの上面に載置され、例えば手動により主走査方向に沿って移動する。その際、コントロールユニットbは、例えばn個のセンサa(1,2,・・・・n)を順に駆動し、図2の(b)に示すようにコンピュータdに対して副走査方向の各位置における反射波データを主走査方向について時々刻々と出力する。つまり、反射波データ(強度(振幅)及び深度(時間))は、主走査方向に所定の探査間隔で、且つ副走査方向に所定の探査間隔で取得される。
コンピュータdは、入力データに基づいて、探査結果を可視化処理することができる。すなわち、必要に応じて入力データに対し、特異データの除去(明らかに異なるデータの除去)、バックグラウンド処理(鉄筋等の埋設物や表面、裏面等の反射面を除いた部分における反射波の強度を弱くする)、コンクリート体の表面位置特定処理、ノイズ除去処理(反射波より下位及び上位の周波数帯に存在するノイズを除去する)、ゲイン処理(反射波の波形の強調処理)のうち少なくとも一つを行い、次いで必要に応じて、探査間隔部分の入力データを補間処理し、更に必要に応じて、対象物の強調処理(鉄筋等の埋設物や表面、裏面等の反射面における反射波の強度を強くする)を行った後、図2の(c)や(e)に示すように二次元的又は図2の(d)に示すように三次元的に、各位置の反射波の強度を濃淡(色付けでも良い)で表した画像を合成し、表示装置f2や印刷装置f1に出力することができる。作業員は、この出力を目視確認することにより、探査結果を知ることができる。
これらの画像の表示については、リアルタイムに表示させてもよく、またデータの取得後に表示領域の指定により表示させるようにしてもよい。入力データ及び処理データの少なくとも一方は、データ記憶装置eに記憶させることができる。
なお、入力データのうち、位置に関する生データは主走査方向移動距離及び副走査方向のセンサの間隔であるが、必要に応じて二次元平面座標に変換することができ、反射波データは波形データであるが、必要に応じて反射強度及び深度(深さ)に変換することができる。
図3は図1に示すレーダーシステムkを用いて道路あるいは鉄道用のコンクリート製の橋梁を探査する実施形態を示すもので、図3の(a)は、橋梁内に配設されている円筒型枠t1の下に空隙が存在するか否かを診断するために、レーダーシステムkをコンクリート床版の下面に当てがいながら移動させる。従来のレーダーシステムは前述のように大型の装置であるために、レーダーシステムをコンクリート床版の下面に当てがいながら移動させること、特に手作業で移動させることは非常に困難である。しかし、超小型サイズで超軽量のセンサaを並列にn個配列した構成の本実施形態のレーダーシステムkは、全体的にサイズが小さくて小型軽量であるため、コンクリート床版の下面に当てがいながら容易に移動させることができる。
また、図3の(b)は、橋梁の床版の探査例を示す。橋梁のコンクリート内部には、鉄筋hが上下に重なるように複数段(図面では2段)配筋されている。ここで、レーダーシステムkは、橋梁の上面に載置されて手押し方式により移動される。
ここで、上記レーダーシステムに用いられるセンサaとしては、ステップ波形によるインパルス発信を用いたものであって、周波数が0.5〜3GHzの中心帯域を持つものが好適であり、特に前述のように鉄筋が上下二段で配筋されている場合には周波数を1GHz以上として探査を行うと、波長が短いことから分解能が向上し、例えば図1に示すコンクリート体gの上筋h1での電磁波の影響が減少し、上筋以深の調査が可能となり、上筋h1の間を透過した電磁波がさらに下筋h2の周囲およびそれ以深の状況を反射信号として捉えることにより、下筋h2の周囲およびそれ以深の調査も可能となる。一方、電磁波は周波数が高くなるにつれて、物体中での減衰が激しくなるが、2GHz以下で探査を行えば、ある程度の深度(40cm以上)まで十分な探査を行うことができる。
図4の(a)は、レーダーシステムkが図1に示す単配列状態を示しており、副走査方向におけるセンサaの間隔をdとすると、この単配列状態の分解能はdとなる。これに対し、図4の(b)に示すように、n列の単配列のアレイアンテナc1を千鳥状にm行配列することにより、このアレイアンテナc2は、m倍の分解能を得ることができ、これにより水平解像度が決定される。そして、単配列時におけるアレイアンテナc1の分解能dに対し、m行配列するアレイアンテナc2は、d/mの分解能となる。
また、図5に示すように、センサaをm行×n列に配列したアレイアンテナc3としても良い。この構成では、アレイアンテナc3を移動させることなく一度にm行×n列の範囲で探査を行える。
円柱あるいは円筒形状のコンクリート体、例えばコンクリート支柱g1を評価対象とする場合、図6に示すようなアレイアンテナの構造を採用することができる。このアレイアンテナc4は、n個のセンサaを単配列に配列すると共に、評価するコンクリート支柱g1の外形に合わせて湾曲させており、両端に設けた移動体wをコンクリート支柱g1の長さ方向に沿って移動させることができるようになっている。そして、アレイアンテナc4の一端側から各センサaの信号を計測装置vに入力し、配筋状態等を表示できるようにしている。
このように、アレイアンテナc4がコンクリート支柱g1の外形に合わせて湾曲配列されていると、n個のセンサaとコンクリート支柱g1の表面との間隔であるエアーギャップを一定にすることができ、正確な計測が可能となる。なお、アレイアンテナc4は、単配列以外に図5に示すようにマトリックス、あるいは図4に示すように千鳥状に配列してもよい。
また、レーダーシステムkは、図7の(a)、(b)に示すように探査車sの前部に設置し、探査車sを路面あるいはコンクリート体g2の上面を走行させながら車内に搭載した計測装置vで路面下あるいはコンクリート体内の状況を探査するように構成することもできる。
評価対象のコンクリート体としては、上記した各形態に示したもの以外に、図8の(a)に示すように、橋梁の上部構造物であるアスファルト舗装10が施された鉄筋コンクリート床版11、図8の(b)に示すように、橋脚、例えばT型橋脚の躯体12,橋座部13,フーチング14、図8の(c)に示すように、トンネルの内面を覆うトンネル覆工壁15等を例示することができる。
レーダーシステムkは、より具体的には図9に示すように構成することができる。すなわち、図9はレーダーシステムkの具体的構成を示すブロック図であり、センサaは送信部TXと受信部RXとにより構成され、n個のセンサaへの給電は、例えばコントロールユニットbに設けられた電源電池31により供給され、また該電源電池はコントロールユニットb内の各回路に給電される。
n個のセンサaの送信部への送信指令は、スイッチ切り替え制御回路34が第1切り替えスイッチ34aを順次切り替えることにより、順次送信を行うようになっており、この切替のタイミングはタイミング源発振回路32で発生した数MHzのクロックパルスにより行われ、例えばタイミングクロックパルスの周期毎に順次スイッチングされ、数μs後にはアレイアンテナのn個のセンサaを一巡する。
各センサaで発信された電磁波は、測定対象物に対して反射と透過を繰り返し、その内部状況を反射信号としてセンサaの受信部RXで受信する。受信された反射信号は、同期信号発生回路33からの同期信号に従ってサンプリングされ、低周波の受信信号1〜nに変換されて各センサから出力される。各センサから出力された受信信号は、スイッチ切り替え回路34にて、A/D変換回路35およびバッファ36により信号の処理が行われ、第2切り替えスイッチ34bの切り替えにより順次データ処理装置へ出力される。
なお、センサaのサイズとしては、手のひらに載る程度の大きさまたはそれ以下のサイズに形成することができる。
<健全性の評価について>
本発明は、上述のような電磁波レーダーによるコンクリート体gの探査を利用して、コンクリートの健全性を評価するものである。評価対象となるコンクリート体gは、電磁波反射強度がコンクリートと異なり且つ評価対象領域内においてコンクリート体gの深さ方向と交差する方向(直交する方向が望ましいが、斜めに交差する方向でも良い)に沿って延在する既知の電磁波反射面を含むものである。反射面は、例えば鉄筋hや管、型枠等の埋設物、コンクリート体gの表面や裏面等の少なくとも一つとすることができる。
電磁波レーダー探査は、コンクリート体gの評価対象領域の全体にわたり、所定の探査間隔で行う。この探査間隔は20cm以下であるのが好ましい。具体的に前述のレーダーシステムの場合、主走査方向の探査間隔は1〜7cm、副走査方向の探査間隔は20cm以下、特に12cm以下とするのが好ましい。
そして、この探査によって、少なくとも、反射面の深さ位置を取得し、この取得した深さ位置に乱れがある探査箇所範囲をコンクリートの不健全箇所として評価する。よって、反射面の深さ位置が反射面の延在方向全体にわたり取得できさえすれば他の位置のデータは必要ないが、通常の場合、反射面の位置が外部から正確に特定できないため、反射面の深さ位置を反射面の延在方向全体にわたり取得するためには、反射面以外の部位を含めた所定領域全体のデータを三次元で取得するのが望ましい。
例えばいま、図1及び図2に示される前述の電磁波レーダーを利用し、主走査方向を鉄筋hの延在方向とし(もちろん、副走査方向を鉄筋hの延在方向とすることも可能である)、反射面を鉄筋h及びコンクリート体gの表裏面とする場合を考えると、コンピュータdにおいて、電磁波レーダーkからの反射波強度等の入力データに基づき、主走査方向を横軸(X軸)とし深さ方向を縦軸(Z軸)とする平面のうち、各鉄筋h全体を含む平面における反射面のXZ平面可視化画像を合成し、表示装置f2や印刷装置f1に出力し、この出力画像に現れた反射面の深さ位置の乱れを作業員が目視確認し、乱れがある探査箇所範囲をコンクリートの不健全箇所として評価することができる。
図10はXY,XZ,YZ各平面の可視化画像例を一括表示した状態を示しており、図11はXZ平面の可視化画像例を示しており、鉄筋h1,h2及びコンクリート体gの裏面g2は電磁波の反射強度が高いため、条状に濃く表示されている。図11の(a)〜(c)は探査箇所が異なり、(a)の探査箇所では鉄筋h1,h2及びコンクリート体gの裏面g2の全てにおいて深さ位置の乱れがない。よって、この探査箇所は深さ方向全体にわたり健全であると評価できる。これに対して、(b)の探査箇所では一部の反射面(つまり下鉄筋h2及び裏面g2)の深さ位置に乱れがあるが、他の反射面である上鉄筋h1の深さ位置に乱れが無い。この場合、平面的には当該探査箇所に不健全箇所が存在するが、不健全箇所が深さ方向の一部にしか及んでいないことになる。より詳細には、上鉄筋h1より上側の部分は乱れが無いため不健全箇所は無く、また下鉄筋h2と裏面g2との離間距離にも乱れが無いため、下鉄筋h2と裏面g2との間の部分にも不健全箇所はないものと評価できる。しかし、上鉄筋h1と下鉄筋h2との離間距離には乱れがあるため、上鉄筋h1と下鉄筋h2との間には不健全箇所が存在すると評価できる。一方、図11(c)の場合、全ての反射面h1,h2,g2の深さ位置が乱れており、このような探査箇所は深さ方向全体に及ぶ不健全箇所(ひび割れ等)である可能性が非常に高い。事実、図11(c)の探査箇所は図12に示すような不健全箇所であった。このように、平行な複数の反射面を探査できる場合は、隣り合う反射面の離間距離の乱れを見ることにより、不健全箇所の深さ範囲までも評価することができる。
他方、上述のように、本発明における乱れは、取得データを二次元的又は三次元的に可視化する、つまり表示装置や印刷装置に出力することにより、作業員が容易に目視判断できるものであるが、評価の客観化や自動化が望ましいことはいうまでもない。よって、評価の客観化や自動化を図るための手法も提案する。すなわち、上述の鉄筋hやコンクリート体gの表裏面のように、反射面が深さ方向に重なるように複数平行に設けられている場合において、隣り合う反射面間の離間距離の乱れに基づいて不健全箇所の評価を行う場合、各反射面について、隣り合う他の反射面に対する離間距離を探査箇所毎に算出し、この反射面間の離間距離の統計的バラツキが所定レベル以上となる場合を、乱れがある場合として不健全箇所の評価を行うことができる。この評価における一部又は全ての処理は人的に行っても良く、その場合であっても評価の客観性が向上するメリットはあるが、コンピュータdにより自動的に行い、評価結果を可視化画像上に合わせて又は可視化画像とは別の画像や、数値データとして、表示装置f2や印刷装置f1に出力することができる。
本発明の評価方法は反射面が正確に検知されていることが前提となるため、アンテナ周波数と反射面検知率との関係を調べる実験、及び探査間隔と反射面検知率との関係を調べる実験を行った。試験対象は、図3(b)に示すのと同様のアスファルト舗装が施された鉄筋コンクリート床版とした。コンクリート床版の厚さは25cm、アスファルト舗装の厚さは8cmであり、上鉄筋位置はアスファルト舗装の表面から11cm程度、下鉄筋の位置はアスファルト舗装の表面から28cm程度、裏面(版下面位置)はアスファルト舗装の表面から33cm程度であった。
前述した図1に示される構造と同様の電磁波レーダーシステムを用い、床版の表面側から探査を行い、データを取得した。アンテナ周波数及び探査間隔(副走査方向)を変えて、それぞれデータを取得した。各データ取得位置において、上鉄筋、下鉄筋、及び版下面の反射強度が十分に高く、周囲と区別して検知できるか否かを試験者が判断し、総データ数に占める検知可能データ数の割合を算出した。他の試験条件は全て共通とした。
図13及び図14に実験結果を示した。この結果から、アンテナ周波数としては1〜2GHz、特に1.2〜1.5GHzが好ましく、探査間隔としては20cm以下、特に12cm以下が好ましいことが判明した。
本発明は、橋梁の床版、桁、橋脚、桁、トンネル覆工、擁壁、護岸、建築物等のコンクリート体の非破壊評価に利用できるものである。
システム全体の概略構成を示す図である。 システムの情報処理の順序を示す図である。 レーダーシステムの操作方法を示す図である。 アレイアンテナの配列状態を示す図である。 アレイアンテナの配列状態を示す図である。 他のアンテナ構造例の、(a)は横断面図、(b)は側面図である。 車両搭載形態の概略図である。 他の対象物の例示す概略図である。 コントロールユニットのブロック図である。 XY,XZ,YZ各平面の可視化画像例を示す図である。 (a)健全部、(b)不健全部、(c)不健全部の可視化画像例を示す図である。 不健全部の写真である。 アンテナ周波数と反射面検知率との関係を示すグラフである。 探査間隔と反射面検知率との関係を示すグラフである。
符号の説明
a…センサ、b…コントロールユニット、c…アレイアンテナ、d…コンピュータ、e…データ記憶装置、f1…プリンタ、f2…ディスプレイ表示装置、g…コンクリート構造物、h…鉄筋、k…レーダーシステム、p…車輪、q…誘電体レンズ、s…探査車、v…計測装置。
本発明は、橋梁の床版、桁、橋脚、橋台、トンネル覆工、擁壁、護岸、建築物等のコンクリート体の健全性の非破壊評価方法に関するものである。
鉄筋コンクリート体の健全性は、鉄筋の錆による損傷(劣化含む。以下に同じ。)、コンクリートのひび割れによる損傷、コンクリートの脆弱化等による損傷の進行とともに低下していく。これらの損傷は、潜伏期(中性化、錆発生)、進展期(鉄筋膨張)、加速期(ひび発生・成長)、劣化期(剥離落下)の順に損傷が進む。より詳細に説明すると、鉄筋コンクリート体は、セメントコンクリートと鉄筋の組み合わせでできている。建設当時はセメントコンクリートのアルカリ性で鉄筋は守られているが、経時とともに、繰り返し荷重や疲労によるひび割れの発生、中性化や塩害、凍害、化学的侵食、アルカリシリカ反応等により健全性が低下していく。
このような鉄筋コンクリート体の損傷に対して、これまでは、目視によるひび割れ調査やハンマーなどによるたたき調査で、健全性を評価してきた。しかし、近接点検によるたたき点検では、鉄筋の錆が進行し膨張によるコンクリートの浮きが発生した後でなければ発見できず、また、目視点検による方法では、完全に表面に露見した損傷しか発見できない。構造物を長期間良好な状態で供用するためには、可能な限り早期の評価を行い、予防的な保全を行うことが重要である。
このような要望に対し、電気化学的手法(自然電位法、分極抵抗法、電気抵抗法)も知られているが、ハツリ等の準備で手間も掛かるため普及していないのが現状である。また、赤外線、地中レーダ法による点検手法では、気象条件等の影響が大きくその結果は信頼できるものではない。さらに、これらの方法はすべて2次元的な方法で、抽出される損傷情報は、1次元的な線情報でしかなく、その広がり範囲を特定することはできない。特に、鋼板接着など床版下面の補強が行われた橋梁では、その後の床版の評価が難しいという問題点もある。
一方、本出願人は、電磁波をコンクリート構造物に向けて照射し、反射波を受信機で受信し、アナログ波形の受信信号を解析することにより、コンクリート構造物内の配筋状況や空洞を二次元的、三次元的に把握する技術を提案している(特許文献1参照)が、この方法はひび割れや脆弱化等により損傷を受けたコンクリート体の健全性を評価するものではない。
特開平9−88351号公報
そこで、本発明の主たる課題は、ひび割れや脆弱化等により損傷を受けたコンクリート体の健全性を非破壊で効果的に評価する方法を提供することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
電磁波反射強度がコンクリートと異なり且つ評価対象領域内においてコンクリート体の深さ方向と交差する方向に沿って延在する複数の電磁波反射面が、深さ方向に間隔を空けて平行に配されたコンクリート体の健全性を非破壊で評価する方法であって、
前記反射面は、前記コンクリート体の表面及びコンクリート体内に埋設された埋設物の反射面のうちから複数選択されるものであり、
前記コンクリート体の評価対象領域の全体にわたり所定の反射波データ取得間隔で、電磁波レーダーによる探査を行い、各位置における前記電磁波の反射波データを取得し、
この取得した反射波データにおける反射波強度に基づき、少なくとも、前記反射面の深さ位置をその延在方向に沿って取得し、
この取得した深さ位置に基づき、一対の反射面間の深さ方向離間距離に乱れがある反射データ取得箇所であって且つその一対の反射面間に相当する深さ部位を前記コンクリートの不健全箇所として評価する、
ことを特徴とするコンクリート体の健全性の非破壊評価方法。
(作用効果)
電磁波レーダーによりコンクリート体の内部探査を行った場合、健全なコンクリート体は均質で比誘電率が一様なため、反射面からの反射波は規則正しく返ってくる。これに対して、経時とともに、繰り返し荷重や疲労によるひび割れの発生、中性化や塩害、凍害、化学的侵食、アルカリシリカ反応等の損傷が進み、空気の層や水の浸入などでコンクリートの材質にバラツキが生じると、一様であった比誘電率にもバラツキが生じ、内部に埋設された鉄筋、配管等の埋設物や、コンクリート体の裏面の位置が見かけ上バラツクようになる。本発明はこの知見に基づくものである。すなわち、本発明は上述の現象を利用し、電磁波レーダーを用いた内部探査により既知の電磁波反射面の少なくとも深さ位置を所定間隔で取得し、取得した深さ位置に乱れがある探査箇所範囲をコンクリートの不健全箇所として評価するものである。本発明の評価方法では、電磁波レーダーによる探査を利用するため、高精度・高効率で評価できることはいうまでもない。例えば、橋梁点検等で行われるコンクリート床版の評価を、床版上面から非破壊で行うことも可能となる。
(作用効果)
複数の反射面が深さ方向に平行に重なる場合、例えばコンクリート体の表面と裏面とが平行に重なる場合や、コンクリート体内に鉄筋等の埋設物が深さ方向に間隔を空けて平行に埋設されている場合等においては、ある反射面間のある部位にひびわれ等の不健全箇所があると、電磁波レーダーに基づいて得られる反射面間の離間距離が当該不健全箇所においてのみ乱れるようになる。よって、この反射面間の離間距離の乱れにより、不健全箇所の深さ部位までも評価することができるようになる。
<請求項記載の発明>
各反射面について、他の反射面に対する離間距離を反射波データ取得箇所毎に算出し、この反射面間の離間距離の統計的バラツキが所定レベル以上となる場合を、前記乱れがある場合として前記不健全箇所の評価を行う、請求項記載のコンクリート体の健全性の非破壊評価方法。
(作用効果)
このような手法で評価を行うことにより、作業員が客観的、機械的に評価を行ったり、或いはコンピューター等の情報処理装置により自動的に評価したりできるようになる。上述した反射面間の離間距離の乱れは、取得データを二次元的又は三次元的に可視化する、つまり表示装置や印刷装置に出力することにより、作業員が容易に目視判断できるものであるが、評価の客観化や自動化が望ましいことはいうまでもない。
<請求項記載の発明>
前記コンクリート体は、前記埋設物として鉄筋が埋設された鉄筋コンクリート体であり、
前記電磁波の周波数は0.5〜3GHzとし、前記反射波データ取得間隔は20cm以下とする、請求項1又は2記載のコンクリート体の健全性の非破壊評価方法。
(作用効果)
このような鉄筋コンクリート体を対象とする場合、このような周波数及び反射波データ取得間隔を採用するのが望ましい。周波数が低過ぎる又は高過ぎたり、反射波データ取得間隔が広過ぎたりするとコンクリート体内の状況検知率が低下するため好ましくない。
<請求項記載の発明>
電磁波反射強度がコンクリートと異なり且つ評価対象領域内においてコンクリート体の深さ方向と交差する方向に沿って延在する複数の電磁波反射面が、深さ方向に間隔を空けて平行に配されたコンクリート体の健全性を非破壊で評価する装置であって、
前記反射面は、前記コンクリート体の表面及びコンクリート体内に埋設された埋設物の反射面のうちから複数選択されるものであり、
前記コンクリート体の評価対象領域の全体にわたり所定の反射波データ取得間隔で、電磁波レーダーによる探査を行い、各位置における前記電磁波の反射波データを取得する手段と、
この取得した反射波データにおける反射波強度に基づき、少なくとも、各前記反射面の深さ位置をその延在方向に沿って取得する手段と、
この取得した深さ位置に基づき、一対の反射面間の深さ方向離間距離に乱れがある反射データ取得箇所であって且つその一対の反射面間に相当する深さ部位を前記コンクリートの不健全箇所として評価する手段と、
を備えたことを特徴とするコンクリート体の健全性の非破壊評価装置。
(作用効果)
請求項1記載の発明と同様の作用効果が奏せられる。
以上の通り本発明によれば、コンクリート体のひび割れや脆弱化による損傷を非破壊で効果的に検出できるようになる、等の利点がもたらされる。
以下、本発明の一実施形態について添付図面を参照しながら詳説する。なお、本発明においてコンクリート体の「表面」とは電磁波の入射面を意味し、「裏面」とはその反対側の面を意味し、「深さ位置」とは、表面から裏面へ向う方向(深さ方向)における位置を意味する。
<電磁波レーダーシステムについて>
本発明は電磁波レーダーを用いてコンクリート体の内部探査を行う。電磁波レーダーとしては、GSSI社(米国)製の各種電磁波レーダーシステム(例えばSIR3000等)、日本無線社製RCレーダー(例えばハンディサーチNJJ-95B等)、アイレック技建社製のコンクリート構造物の鉄筋探査装置(例えばライトエスパー)、コマツエンジニアリング社製のレーダ探査機(例えばアイアンシーカ)等、公知のものを特に限定無く用いることができるが、送受信センサを多数並設したレーダーシステムが高効率・高精度であるため好ましい。以下、具体例について説明する。
図1は電磁波レーダーによる評価システム全体の概略図である。符号aは電磁波の送受信アンテナおよび送受信回路を一体的にケースに組み込んだセンサ、符号cはn個のセンサaを並列に連結してアレイ状としたアレイアンテナ、符号bはアレイアンテナcを構成する各センサaに対して夫々スイッチングにより機能の切り替えを行い、個々に送受信および信号処理を行うようにするコントロールユニットをそれぞれ示している。なお、アレイアンテナcとコントロールユニットbとによりレーダーシステムkを構成している。
コントロールユニットbによりコントロールされた各センサaからは、コンクリート体gの表面から内部に向けて略垂直に電磁波が発振される。そして、コンクリート体g内からの反射波は各センサaに受信される。各センサaで受信された反射波は、コントロールユニットbを介して処理装置であるコンピュータdに内蔵のA/D変換器(不図示)により、アナログ信号からデジタル信号に変換されたデータとしてコンピュータdに入力される。
ここで、センサaの配列方向を副走査方向とし、副走査方向および電磁波の発信方向に対して直交する方向を主走査方向とすると、レーダーシステムkは例えば車輪等の移動手段に支持されて主走査方向に対して移動可能となっており、その際移動距離計測用車輪の回転を検出するエンコーダより走行距離の信号が出力され、この信号もコンピュータdに対して入力されるようになっている。
また、レーダーシステムkは検査対象の形状により副走査方向の形状を直線あるいは円弧形状等に配列することができる。
図2は図1に示したレーダーシステムkを主走査方向移動させて得られた情報を処理するプロセスを示す。図2の(a)に示すように、移動距離計測用車輪pを有するレーダーシステムkは検査対象であるコンクリート体gの上面に載置され、例えば手動により主走査方向に沿って移動する。その際、コントロールユニットbは、例えばn個のセンサa(1,2,・・・・n)を順に駆動し、図2の(b)に示すようにコンピュータdに対して副走査方向の各位置における反射波データを主走査方向について時々刻々と出力する。つまり、反射波データ(強度(振幅)及び深度(時間))は、主走査方向に所定の反射波データ取得間隔で、且つ副走査方向に所定の反射波データ取得間隔で取得される。
コンピュータdは、入力データに基づいて、探査結果を可視化処理することができる。すなわち、必要に応じて入力データに対し、特異データの除去(明らかに異なるデータの除去)、バックグラウンド処理(鉄筋等の埋設物や表面、裏面等の反射面を除いた部分における反射波の強度を弱くする)、コンクリート体の表面位置特定処理、ノイズ除去処理(反射波より下位及び上位の周波数帯に存在するノイズを除去する)、ゲイン処理(反射波の波形の強調処理)のうち少なくとも一つを行い、次いで必要に応じて、反射波データ取得間隔部分の入力データを補間処理し、更に必要に応じて、対象物の強調処理(鉄筋等の埋設物や表面、裏面等の反射面における反射波の強度を強くする)を行った後、図2の(c)や(e)に示すように二次元的又は図2の(d)に示すように三次元的に、各位置の反射波の強度を濃淡(色付けでも良い)で表した画像を合成し、表示装置f2や印刷装置f1に出力することができる。作業員は、この出力を目視確認することにより、探査結果を知ることができる。
これらの画像の表示については、リアルタイムに表示させてもよく、またデータの取得後に表示領域の指定により表示させるようにしてもよい。入力データ及び処理データの少なくとも一方は、データ記憶装置eに記憶させることができる。
なお、入力データのうち、位置に関する生データは主走査方向移動距離及び副走査方向のセンサの間隔であるが、必要に応じて二次元平面座標に変換することができ、反射波データは波形データであるが、必要に応じて反射強度及び深度(深さ)に変換することができる。
図3は図1に示すレーダーシステムkを用いて道路あるいは鉄道用のコンクリート製の橋梁を探査する実施形態を示すもので、図3の(a)は、橋梁内に配設されている円筒型枠t1の下に空隙が存在するか否かを診断するために、レーダーシステムkをコンクリート床版の下面に当てがいながら移動させる。従来のレーダーシステムは前述のように大型の装置であるために、レーダーシステムをコンクリート床版の下面に当てがいながら移動させること、特に手作業で移動させることは非常に困難である。しかし、超小型サイズで超軽量のセンサaを並列にn個配列した構成の本実施形態のレーダーシステムkは、全体的にサイズが小さくて小型軽量であるため、コンクリート床版の下面に当てがいながら容易に移動させることができる。
また、図3の(b)は、橋梁の床版の探査例を示す。橋梁のコンクリート内部には、鉄筋hが上下に重なるように複数段(図面では2段)配筋されている。ここで、レーダーシステムkは、橋梁の上面に載置されて手押し方式により移動される。
ここで、上記レーダーシステムに用いられるセンサaとしては、ステップ波形によるインパルス発信を用いたものであって、周波数が0.5〜3GHzの中心帯域を持つものが好適であり、特に前述のように鉄筋が上下二段で配筋されている場合には周波数を1GHz以上として探査を行うと、波長が短いことから分解能が向上し、例えば図1に示すコンクリート体gの上筋h1での電磁波の影響が減少し、上筋以深の調査が可能となり、上筋h1の間を透過した電磁波がさらに下筋h2の周囲およびそれ以深の状況を反射信号として捉えることにより、下筋h2の周囲およびそれ以深の調査も可能となる。一方、電磁波は周波数が高くなるにつれて、物体中での減衰が激しくなるが、2GHz以下で探査を行えば、ある程度の深度(40cm以上)まで十分な探査を行うことができる。
図4の(a)は、レーダーシステムkが図1に示す単配列状態を示しており、副走査方向におけるセンサaの間隔をdとすると、この単配列状態の分解能はdとなる。これに対し、図4の(b)に示すように、n列の単配列のアレイアンテナc1を千鳥状にm行配列することにより、このアレイアンテナc2は、m倍の分解能を得ることができ、これにより水平解像度が決定される。そして、単配列時におけるアレイアンテナc1の分解能dに対し、m行配列するアレイアンテナc2は、d/mの分解能となる。
また、図5に示すように、センサaをm行×n列に配列したアレイアンテナc3としても良い。この構成では、アレイアンテナc3を移動させることなく一度にm行×n列の範囲で探査を行える。
円柱あるいは円筒形状のコンクリート体、例えばコンクリート支柱g1を評価対象とする場合、図6に示すようなアレイアンテナの構造を採用することができる。このアレイアンテナc4は、n個のセンサaを単配列に配列すると共に、評価するコンクリート支柱g1の外形に合わせて湾曲させており、両端に設けた移動体wをコンクリート支柱g1の長さ方向に沿って移動させることができるようになっている。そして、アレイアンテナc4の一端側から各センサaの信号を計測装置vに入力し、配筋状態等を表示できるようにしている。
このように、アレイアンテナc4がコンクリート支柱g1の外形に合わせて湾曲配列されていると、n個のセンサaとコンクリート支柱g1の表面との間隔であるエアーギャップを一定にすることができ、正確な計測が可能となる。なお、アレイアンテナc4は、単配列以外に図5に示すようにマトリックス、あるいは図4に示すように千鳥状に配列してもよい。
また、レーダーシステムkは、図7の(a)、(b)に示すように探査車sの前部に設置し、探査車sを路面あるいはコンクリート体g2の上面を走行させながら車内に搭載した計測装置vで路面下あるいはコンクリート体内の状況を探査するように構成することもできる。
評価対象のコンクリート体としては、上記した各形態に示したもの以外に、図8の(a)に示すように、橋梁の上部構造物であるアスファルト舗装10が施された鉄筋コンクリート床版11、図8の(b)に示すように、橋脚、例えばT型橋脚の躯体12,橋座部13,フーチング14、図8の(c)に示すように、トンネルの内面を覆うトンネル覆工壁15等を例示することができる。
レーダーシステムkは、より具体的には図9に示すように構成することができる。すなわち、図9はレーダーシステムkの具体的構成を示すブロック図であり、センサaは送信部TXと受信部RXとにより構成され、n個のセンサaへの給電は、例えばコントロールユニットbに設けられた電源電池31により供給され、また該電源電池はコントロールユニットb内の各回路に給電される。
n個のセンサaの送信部への送信指令は、スイッチ切り替え制御回路34が第1切り替えスイッチ34aを順次切り替えることにより、順次送信を行うようになっており、この切替のタイミングはタイミング源発振回路32で発生した数MHzのクロックパルスにより行われ、例えばタイミングクロックパルスの周期毎に順次スイッチングされ、数μs後にはアレイアンテナのn個のセンサaを一巡する。
各センサaで発信された電磁波は、測定対象物に対して反射と透過を繰り返し、その内部状況を反射信号としてセンサaの受信部RXで受信する。受信された反射信号は、同期信号発生回路33からの同期信号に従ってサンプリングされ、低周波の受信信号1〜nに変換されて各センサから出力される。各センサから出力された受信信号は、スイッチ切り替え回路34にて、A/D変換回路35およびバッファ36により信号の処理が行われ、第2切り替えスイッチ34bの切り替えにより順次データ処理装置へ出力される。
なお、センサaのサイズとしては、手のひらに載る程度の大きさまたはそれ以下のサイズに形成することができる。
<健全性の評価について>
本発明は、上述のような電磁波レーダーによるコンクリート体gの探査を利用して、コンクリートの健全性を評価するものである。評価対象となるコンクリート体gは、電磁波反射強度がコンクリートと異なり且つ評価対象領域内においてコンクリート体gの深さ方向と交差する方向(直交する方向が望ましいが、斜めに交差する方向でも良い)に沿って延在する既知の電磁波反射面を含むものである。反射面は、例えば鉄筋hや管、型枠等の埋設物、コンクリート体gの表面や裏面等があるが、本発明では少なくともコンクリート体の表面及びコンクリート体内に埋設された埋設物の反射面のうちから複数選択される
電磁波レーダー探査は、コンクリート体gの評価対象領域の全体にわたり、所定の反射波データ取得間隔で行う。この反射波データ取得間隔は20cm以下であるのが好ましい。具体的に前述のレーダーシステムの場合、主走査方向の反射波データ取得間隔は1〜7cm、副走査方向の反射波データ取得間隔は20cm以下、特に12cm以下とするのが好ましい。
そして、この探査によって、少なくとも、反射面の深さ位置を取得する。よって、反射面の深さ位置が反射面の延在方向全体にわたり取得できさえすれば他の位置のデータは必要ないが、通常の場合、反射面の位置が外部から正確に特定できないため、反射面の深さ位置を反射面の延在方向全体にわたり取得するためには、反射面以外の部位を含めた所定領域全体のデータを三次元で取得するのが望ましい。
例えばいま、図1及び図2に示される前述の電磁波レーダーを利用し、主走査方向を鉄筋hの延在方向とし(もちろん、副走査方向を鉄筋hの延在方向とすることも可能である)、反射面を鉄筋h及びコンクリート体gの表裏面とする場合を考えると、コンピュータdにおいて、電磁波レーダーkからの反射波強度等の入力データに基づき、主走査方向を横軸(X軸)とし深さ方向を縦軸(Z軸)とする平面のうち、各鉄筋h全体を含む平面における反射面のXZ平面可視化画像を合成し、表示装置f2や印刷装置f1に出力し、この出力画像を作業員が目視確認し、コンクリートの不健全箇所評価することができる。
図10はXY,XZ,YZ各平面の可視化画像例を一括表示した状態を示しており、図11はXZ平面の可視化画像例を示しており、鉄筋h1,h2及びコンクリート体gの裏面g2は電磁波の反射強度が高いため、条状に濃く表示されている。図11の(a)〜(c)は探査箇所が異なり、(a)の探査箇所では鉄筋h1,h2及びコンクリート体gの裏面g2の全てにおいて深さ位置の乱れがない。よって、この探査箇所は深さ方向全体にわたり健全であると評価できる。これに対して、(b)の探査箇所では一部の反射面(つまり下鉄筋h2及び裏面g2)の深さ位置に乱れがあるが、他の反射面である上鉄筋h1の深さ位置に乱れが無い。この場合、平面的には当該探査箇所に不健全箇所が存在するが、不健全箇所が深さ方向の一部にしか及んでいないことになる。より詳細には、上鉄筋h1より上側の部分は乱れが無いため不健全箇所は無く、また下鉄筋h2と裏面g2との離間距離にも乱れが無いため、下鉄筋h2と裏面g2との間の部分にも不健全箇所はないものと評価できる。しかし、上鉄筋h1と下鉄筋h2との離間距離には乱れがあるため、上鉄筋h1と下鉄筋h2との間には不健全箇所が存在すると評価できる。一方、図11(c)の場合、全ての反射面h1,h2,g2の深さ位置が乱れており、このような探査箇所は深さ方向全体に及ぶ不健全箇所(ひび割れ等)である可能性が非常に高い。事実、図11(c)の探査箇所は図12に示すような不健全箇所であった。このように、平行な複数の反射面を探査するとともに、隣り合う反射面の離間距離の乱れを見ることにより、不健全箇所の深さ範囲までも評価することができる。
他方、上述のように、本発明における乱れは、取得データを二次元的又は三次元的に可視化する、つまり表示装置や印刷装置に出力することにより、作業員が容易に目視判断できるものであるが、評価の客観化や自動化が望ましいことはいうまでもない。よって、評価の客観化や自動化を図るための手法も提案する。すなわち、上述の鉄筋hやコンクリート体gの表裏面のように、反射面が深さ方向に重なるように複数平行に設けられている場合において、隣り合う反射面間の離間距離の乱れに基づいて不健全箇所の評価を行う場合、各反射面について、隣り合う他の反射面に対する離間距離を探査箇所毎に算出し、この反射面間の離間距離の統計的バラツキが所定レベル以上となる場合を、乱れがある場合として不健全箇所の評価を行うことができる。この評価における一部又は全ての処理は人的に行っても良く、その場合であっても評価の客観性が向上するメリットはあるが、コンピュータdにより自動的に行い、評価結果を可視化画像上に合わせて又は可視化画像とは別の画像や、数値データとして、表示装置f2や印刷装置f1に出力することができる。
本発明の評価方法は反射面が正確に検知されていることが前提となるため、アンテナ周波数と反射面検知率との関係を調べる実験、及び探査間隔(反射波データ取得間隔)と反射面検知率との関係を調べる実験を行った。試験対象は、図3(b)に示すのと同様のアスファルト舗装が施された鉄筋コンクリート床版とした。コンクリート床版の厚さは25cm、アスファルト舗装の厚さは8cmであり、上鉄筋位置はアスファルト舗装の表面から11cm程度、下鉄筋の位置はアスファルト舗装の表面から28cm程度、裏面(版下面位置)はアスファルト舗装の表面から33cm程度であった。
前述した図1に示される構造と同様の電磁波レーダーシステムを用い、床版の表面側から探査を行い、データを取得した。アンテナ周波数及び探査間隔(副走査方向)を変えて、それぞれデータを取得した。各データ取得位置において、上鉄筋、下鉄筋、及び版下面の反射強度が十分に高く、周囲と区別して検知できるか否かを試験者が判断し、総データ数に占める検知可能データ数の割合を算出した。他の試験条件は全て共通とした。
図13及び図14に実験結果を示した。この結果から、アンテナ周波数としては1〜2GHz、特に1.2〜1.5GHzが好ましく、探査間隔(反射波データ取得間隔)としては20cm以下、特に12cm以下が好ましいことが判明した。
本発明は、橋梁の床版、桁、橋脚、桁、トンネル覆工、擁壁、護岸、建築物等のコンクリート体の非破壊評価に利用できるものである。
システム全体の概略構成を示す図である。 システムの情報処理の順序を示す図である。 レーダーシステムの操作方法を示す図である。 アレイアンテナの配列状態を示す図である。 アレイアンテナの配列状態を示す図である。 他のアンテナ構造例の、(a)は横断面図、(b)は側面図である。 車両搭載形態の概略図である。 他の対象物の例示す概略図である。 コントロールユニットのブロック図である。 XY,XZ,YZ各平面の可視化画像例を示す図である。 (a)健全部、(b)不健全部、(c)不健全部の可視化画像例を示す図である。 不健全部の写真である。 アンテナ周波数と反射面検知率との関係を示すグラフである。 探査間隔(反射波データ取得間隔)と反射面検知率との関係を示すグラフである。
a…センサ、b…コントロールユニット、c…アレイアンテナ、d…コンピュータ、e…データ記憶装置、f1…プリンタ、f2…ディスプレイ表示装置、g…コンクリート構造物、h…鉄筋、k…レーダーシステム、p…車輪、q…誘電体レンズ、s…探査車、v…計測装置。
本発明は、橋梁の床版、桁、橋脚、橋台、トンネル覆工、擁壁、護岸、建築物等の鉄筋コンクリート体の健全性の非破壊評価方法に関するものである。
鉄筋コンクリート体の健全性は、鉄筋の錆による損傷(劣化含む。以下に同じ。)、コンクリートのひび割れによる損傷、コンクリートの脆弱化等による損傷の進行とともに低下していく。これらの損傷は、潜伏期(中性化、錆発生)、進展期(鉄筋膨張)、加速期(ひび発生・成長)、劣化期(剥離落下)の順に損傷が進む。より詳細に説明すると、鉄筋コンクリート体は、セメントコンクリートと鉄筋の組み合わせでできている。建設当時はセメントコンクリートのアルカリ性で鉄筋は守られているが、経時とともに、繰り返し荷重や疲労によるひび割れの発生、中性化や塩害、凍害、化学的侵食、アルカリシリカ反応等により健全性が低下していく。
このような鉄筋コンクリート体の損傷に対して、これまでは、目視によるひび割れ調査やハンマーなどによるたたき調査で、健全性を評価してきた。しかし、近接点検によるたたき点検では、鉄筋の錆が進行し膨張によるコンクリートの浮きが発生した後でなければ発見できず、また、目視点検による方法では、完全に表面に露見した損傷しか発見できない。構造物を長期間良好な状態で供用するためには、可能な限り早期の評価を行い、予防的な保全を行うことが重要である。
このような要望に対し、電気化学的手法(自然電位法、分極抵抗法、電気抵抗法)も知られているが、ハツリ等の準備で手間も掛かるため普及していないのが現状である。また、赤外線、地中レーダ法による点検手法では、気象条件等の影響が大きくその結果は信頼できるものではない。さらに、これらの方法はすべて2次元的な方法で、抽出される損傷情報は、1次元的な線情報でしかなく、その広がり範囲を特定することはできない。特に、鋼板接着など床版下面の補強が行われた橋梁では、その後の床版の評価が難しいという問題点もある。
一方、本出願人は、電磁波をコンクリート構造物に向けて照射し、反射波を受信機で受信し、アナログ波形の受信信号を解析することにより、コンクリート構造物内の配筋状況や空洞を二次元的、三次元的に把握する技術を提案している(特許文献1参照)が、この方法はひび割れや脆弱化等により損傷を受けたコンクリート体の健全性を評価するものではない。
特開平9−88351号公報
そこで、本発明の主たる課題は、ひび割れにより損傷を受けた鉄筋コンクリート体の健全性を非破壊で効果的に評価する方法を提供することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
電磁波反射強度がコンクリートと異なり且つ評価対象領域内においてコンクリート体の深さ方向と交差する方向に沿って延在する複数の電磁波反射面が、深さ方向に間隔を空けて平行に配された鉄筋コンクリート体の健全性を非破壊で評価する方法であって、
前記反射面は、前記鉄筋コンクリート体の表面及び鉄筋コンクリート体内に埋設された鉄筋の反射面のうちの一対の隣り合う反射面であり、
前記鉄筋コンクリート体の評価対象領域の全体にわたり所定の反射波データ取得間隔で、電磁波レーダーによる探査を行い、各位置における前記電磁波の反射波データを取得し、
この取得した反射波データにおける反射波強度に基づき、少なくとも、前一対の隣り合う反射面の深さ位置をその延在方向に沿って取得し、
この取得した深さ位置に基づき、隣り合う一対の反射面間の深さ方向離間距離に乱れがある反射データ取得箇所であって且つその一対の反射面間に相当する深さ部位を前記コンクリートのひび割れ箇所として評価するとともに、隣り合う一対の反射面間の深さ方向離間距離に乱れが無い反射データ取得箇所であって且つその一対の反射面間に相当する深さ部位を前記コンクリートのひび割れの無い健全箇所として評価する、
ことを特徴とする鉄筋コンクリート体の健全性の非破壊評価方法。
(作用効果)
電磁波レーダーによりコンクリート体の内部探査を行った場合、健全なコンクリート体は均質で比誘電率が一様なため、反射面からの反射波は規則正しく返ってくる。これに対して、経時とともに、繰り返し荷重や疲労によるひび割れの発生、中性化や塩害、凍害、化学的侵食、アルカリシリカ反応等の損傷が進み、空気の層や水の浸入などでコンクリートの材質にバラツキが生じると、一様であった比誘電率にもバラツキが生じ、内部に埋設された鉄筋、配管等の埋設物や、コンクリート体の裏面の位置が見かけ上バラツクようになる。本発明はこの知見に基づくものである。すなわち、本発明は上述の現象を利用し、電磁波レーダーを用いた内部探査により既知の電磁波反射面の少なくとも深さ位置を所定間隔で取得し、取得した深さ位置に乱れがある探査箇所範囲をコンクリートのひび割れ箇所として評価するものである。本発明の評価方法では、電磁波レーダーによる探査を利用するため、高精度・高効率で評価できることはいうまでもない。例えば、橋梁点検等で行われるコンクリート床版の評価を、床版上面から非破壊で行うことも可能となる。
複数の反射面が深さ方向に平行に重なる場合、例えばコンクリート体の表面と裏面とが平行に重なる場合や、コンクリート体内に鉄筋等の埋設物が深さ方向に間隔を空けて平行に埋設されている場合等においては、ある反射面間のある部位にひび割れ箇所があると、電磁波レーダーに基づいて得られる反射面間の離間距離が当該ひび割れ箇所においてのみ乱れるようになる。よって、この反射面間の離間距離の乱れにより、ひび割れ箇所の深さ部位までも評価することができるようになる。
<請求項2記載の発明>
各反射面について、他の反射面に対する離間距離を反射波データ取得箇所毎に算出し、この反射面間の離間距離の統計的バラツキが所定レベル以上となる場合を、前記乱れがある場合として前記ひび割れ箇所の評価を行う、請求項1記載のコンクリート体の健全性の非破壊評価方法。
(作用効果)
このような手法で評価を行うことにより、作業員が客観的、機械的に評価を行ったり、或いはコンピューター等の情報処理装置により自動的に評価したりできるようになる。上述した反射面間の離間距離の乱れは、取得データを二次元的又は三次元的に可視化する、つまり表示装置や印刷装置に出力することにより、作業員が容易に目視判断できるものであるが、評価の客観化や自動化が望ましいことはいうまでもない。
<請求項3記載の発明>
前記電磁波の周波数は0.5〜3GHzとし、前記反射波データ取得間隔は20cm以下とする、請求項1又は2記載の鉄筋コンクリート体の健全性の非破壊評価方法。
(作用効果)
筋コンクリート体を対象とする場合、このような周波数及び反射波データ取得間隔を採用するのが望ましい。周波数が低過ぎる又は高過ぎたり、反射波データ取得間隔が広過ぎたりするとコンクリート体内の状況検知率が低下するため好ましくない。
<請求項4記載の発明>
電磁波反射強度がコンクリートと異なり且つ評価対象領域内において鉄筋コンクリート体の深さ方向と交差する方向に沿って延在する複数の電磁波反射面が、深さ方向に間隔を空けて平行に配された鉄筋コンクリート体の健全性を非破壊で評価する装置であって、
前記反射面は、前記鉄筋コンクリート体の表面及び鉄筋コンクリート体内に埋設された鉄筋の反射面のうちの一対の隣り合う反射面であり、
前記鉄筋コンクリート体の評価対象領域の全体にわたり所定の反射波データ取得間隔で、電磁波レーダーによる探査を行い、各位置における前記電磁波の反射波データを取得する手段と、
この取得した反射波データにおける反射波強度に基づき、少なくとも、前一対の隣り合う反射面の深さ位置をその延在方向に沿って取得する手段と、
この取得した深さ位置に基づき、隣り合う一対の反射面間の深さ方向離間距離に乱れがある反射データ取得箇所であって且つその一対の反射面間に相当する深さ部位を前記コンクリートのひび割れ箇所として評価するとともに、隣り合う一対の反射面間の深さ方向離間距離に乱れが無い反射データ取得箇所であって且つその一対の反射面間に相当する深さ部位を前記コンクリートのひび割れの無い健全箇所として評価する手段と、
を備えたことを特徴とする鉄筋コンクリート体の健全性の非破壊評価装置。
(作用効果)
請求項1記載の発明と同様の作用効果が奏せられる。
以上の通り本発明によれば、鉄筋コンクリート体のひび割れによる損傷を非破壊で効果的に検出できるようになる、等の利点がもたらされる。
以下、本発明の一実施形態について添付図面を参照しながら詳説する。なお、本発明においてコンクリート体の「表面」とは電磁波の入射面を意味し、「裏面」とはその反対側の面を意味し、「深さ位置」とは、表面から裏面へ向う方向(深さ方向)における位置を意味する。
<電磁波レーダーシステムについて>
本発明は電磁波レーダーを用いてコンクリート体の内部探査を行う。電磁波レーダーとしては、GSSI社(米国)製の各種電磁波レーダーシステム(例えばSIR3000等)、日本無線社製RCレーダー(例えばハンディサーチNJJ-95B等)、アイレック技建社製のコンクリート構造物の鉄筋探査装置(例えばライトエスパー)、コマツエンジニアリング社製のレーダ探査機(例えばアイアンシーカ)等、公知のものを特に限定無く用いることができるが、送受信センサを多数並設したレーダーシステムが高効率・高精度であるため好ましい。以下、具体例について説明する。
図1は電磁波レーダーによる評価システム全体の概略図である。符号aは電磁波の送受信アンテナおよび送受信回路を一体的にケースに組み込んだセンサ、符号cはn個のセンサaを並列に連結してアレイ状としたアレイアンテナ、符号bはアレイアンテナcを構成する各センサaに対して夫々スイッチングにより機能の切り替えを行い、個々に送受信および信号処理を行うようにするコントロールユニットをそれぞれ示している。なお、アレイアンテナcとコントロールユニットbとによりレーダーシステムkを構成している。
コントロールユニットbによりコントロールされた各センサaからは、コンクリート体gの表面から内部に向けて略垂直に電磁波が発振される。そして、コンクリート体g内からの反射波は各センサaに受信される。各センサaで受信された反射波は、コントロールユニットbを介して処理装置であるコンピュータdに内蔵のA/D変換器(不図示)により、アナログ信号からデジタル信号に変換されたデータとしてコンピュータdに入力される。
ここで、センサaの配列方向を副走査方向とし、副走査方向および電磁波の発信方向に対して直交する方向を主走査方向とすると、レーダーシステムkは例えば車輪等の移動手段に支持されて主走査方向に対して移動可能となっており、その際移動距離計測用車輪の回転を検出するエンコーダより走行距離の信号が出力され、この信号もコンピュータdに対して入力されるようになっている。
また、レーダーシステムkは検査対象の形状により副走査方向の形状を直線あるいは円弧形状等に配列することができる。
図2は図1に示したレーダーシステムkを主走査方向移動させて得られた情報を処理するプロセスを示す。図2の(a)に示すように、移動距離計測用車輪pを有するレーダーシステムkは検査対象であるコンクリート体gの上面に載置され、例えば手動により主走査方向に沿って移動する。その際、コントロールユニットbは、例えばn個のセンサa(1,2,・・・・n)を順に駆動し、図2の(b)に示すようにコンピュータdに対して副走査方向の各位置における反射波データを主走査方向について時々刻々と出力する。つまり、反射波データ(強度(振幅)及び深度(時間))は、主走査方向に所定の反射波データ取得間隔で、且つ副走査方向に所定の反射波データ取得間隔で取得される。
コンピュータdは、入力データに基づいて、探査結果を可視化処理することができる。すなわち、必要に応じて入力データに対し、特異データの除去(明らかに異なるデータの除去)、バックグラウンド処理(鉄筋等の埋設物や表面、裏面等の反射面を除いた部分における反射波の強度を弱くする)、コンクリート体の表面位置特定処理、ノイズ除去処理(反射波より下位及び上位の周波数帯に存在するノイズを除去する)、ゲイン処理(反射波の波形の強調処理)のうち少なくとも一つを行い、次いで必要に応じて、反射波データ取得間隔部分の入力データを補間処理し、更に必要に応じて、対象物の強調処理(鉄筋等の埋設物や表面、裏面等の反射面における反射波の強度を強くする)を行った後、図2の(c)や(e)に示すように二次元的又は図2の(d)に示すように三次元的に、各位置の反射波の強度を濃淡(色付けでも良い)で表した画像を合成し、表示装置f2や印刷装置f1に出力することができる。作業員は、この出力を目視確認することにより、探査結果を知ることができる。
これらの画像の表示については、リアルタイムに表示させてもよく、またデータの取得後に表示領域の指定により表示させるようにしてもよい。入力データ及び処理データの少なくとも一方は、データ記憶装置eに記憶させることができる。
なお、入力データのうち、位置に関する生データは主走査方向移動距離及び副走査方向のセンサの間隔であるが、必要に応じて二次元平面座標に変換することができ、反射波データは波形データであるが、必要に応じて反射強度及び深度(深さ)に変換することができる。
図3は図1に示すレーダーシステムkを用いて道路あるいは鉄道用のコンクリート製の橋梁を探査する実施形態を示すもので、図3の(a)は、橋梁内に配設されている円筒型枠t1の下に空隙が存在するか否かを診断するために、レーダーシステムkをコンクリート床版の下面に当てがいながら移動させる。従来のレーダーシステムは前述のように大型の装置であるために、レーダーシステムをコンクリート床版の下面に当てがいながら移動させること、特に手作業で移動させることは非常に困難である。しかし、超小型サイズで超軽量のセンサaを並列にn個配列した構成の本実施形態のレーダーシステムkは、全体的にサイズが小さくて小型軽量であるため、コンクリート床版の下面に当てがいながら容易に移動させることができる。
また、図3の(b)は、橋梁の床版の探査例を示す。橋梁のコンクリート内部には、鉄筋hが上下に重なるように複数段(図面では2段)配筋されている。ここで、レーダーシステムkは、橋梁の上面に載置されて手押し方式により移動される。
ここで、上記レーダーシステムに用いられるセンサaとしては、ステップ波形によるインパルス発信を用いたものであって、周波数が0.5〜3GHzの中心帯域を持つものが好適であり、特に前述のように鉄筋が上下二段で配筋されている場合には周波数を1GHz以上として探査を行うと、波長が短いことから分解能が向上し、例えば図1に示すコンクリート体gの上筋h1での電磁波の影響が減少し、上筋以深の調査が可能となり、上筋h1の間を透過した電磁波がさらに下筋h2の周囲およびそれ以深の状況を反射信号として捉えることにより、下筋h2の周囲およびそれ以深の調査も可能となる。一方、電磁波は周波数が高くなるにつれて、物体中での減衰が激しくなるが、2GHz以下で探査を行えば、ある程度の深度(40cm以上)まで十分な探査を行うことができる。
図4の(a)は、レーダーシステムkが図1に示す単配列状態を示しており、副走査方向におけるセンサaの間隔をdとすると、この単配列状態の分解能はdとなる。これに対し、図4の(b)に示すように、n列の単配列のアレイアンテナc1を千鳥状にm行配列することにより、このアレイアンテナc2は、m倍の分解能を得ることができ、これにより水平解像度が決定される。そして、単配列時におけるアレイアンテナc1の分解能dに対し、m行配列するアレイアンテナc2は、d/mの分解能となる。
また、図5に示すように、センサaをm行×n列に配列したアレイアンテナc3としても良い。この構成では、アレイアンテナc3を移動させることなく一度にm行×n列の範囲で探査を行える。
円柱あるいは円筒形状のコンクリート体、例えばコンクリート支柱g1を評価対象とする場合、図6に示すようなアレイアンテナの構造を採用することができる。このアレイアンテナc4は、n個のセンサaを単配列に配列すると共に、評価するコンクリート支柱g1の外形に合わせて湾曲させており、両端に設けた移動体wをコンクリート支柱g1の長さ方向に沿って移動させることができるようになっている。そして、アレイアンテナc4の一端側から各センサaの信号を計測装置vに入力し、配筋状態等を表示できるようにしている。
このように、アレイアンテナc4がコンクリート支柱g1の外形に合わせて湾曲配列されていると、n個のセンサaとコンクリート支柱g1の表面との間隔であるエアーギャップを一定にすることができ、正確な計測が可能となる。なお、アレイアンテナc4は、単配列以外に図5に示すようにマトリックス、あるいは図4に示すように千鳥状に配列してもよい。
また、レーダーシステムkは、図7の(a)、(b)に示すように探査車sの前部に設置し、探査車sを路面あるいはコンクリート体g2の上面を走行させながら車内に搭載した計測装置vで路面下あるいはコンクリート体内の状況を探査するように構成することもできる。
評価対象のコンクリート体としては、上記した各形態に示したもの以外に、図8の(a)に示すように、橋梁の上部構造物であるアスファルト舗装10が施された鉄筋コンクリート床版11、図8の(b)に示すように、橋脚、例えばT型橋脚の躯体12,橋座部13,フーチング14、図8の(c)に示すように、トンネルの内面を覆うトンネル覆工壁15等を例示することができる。
レーダーシステムkは、より具体的には図9に示すように構成することができる。すなわち、図9はレーダーシステムkの具体的構成を示すブロック図であり、センサaは送信部TXと受信部RXとにより構成され、n個のセンサaへの給電は、例えばコントロールユニットbに設けられた電源電池31により供給され、また該電源電池はコントロールユニットb内の各回路に給電される。
n個のセンサaの送信部への送信指令は、スイッチ切り替え制御回路34が第1切り替えスイッチ34aを順次切り替えることにより、順次送信を行うようになっており、この切替のタイミングはタイミング源発振回路32で発生した数MHzのクロックパルスにより行われ、例えばタイミングクロックパルスの周期毎に順次スイッチングされ、数μs後にはアレイアンテナのn個のセンサaを一巡する。
各センサaで発信された電磁波は、測定対象物に対して反射と透過を繰り返し、その内部状況を反射信号としてセンサaの受信部RXで受信する。受信された反射信号は、同期信号発生回路33からの同期信号に従ってサンプリングされ、低周波の受信信号1〜nに変換されて各センサから出力される。各センサから出力された受信信号は、スイッチ切り替え回路34にて、A/D変換回路35およびバッファ36により信号の処理が行われ、第2切り替えスイッチ34bの切り替えにより順次データ処理装置へ出力される。
なお、センサaのサイズとしては、手のひらに載る程度の大きさまたはそれ以下のサイズに形成することができる。
<健全性の評価について>
本発明は、上述のような電磁波レーダーによるコンクリート体gの探査を利用して、鉄筋コンクリートの健全性を評価するものである。評価対象となるコンクリート体gは、電磁波反射強度がコンクリートと異なり且つ評価対象領域内においてコンクリート体gの深さ方向と交差する方向(直交する方向が望ましいが、斜めに交差する方向でも良い)に沿って延在する既知の電磁波反射面を含むものである。反射面は、例えば鉄筋hや管、型枠等の埋設物、コンクリート体gの表面や裏面等があるが、本発明では少なくとも鉄筋コンクリート体の表面及び鉄筋コンクリート体内に埋設された鉄筋の反射面のうちから複数選択される。
電磁波レーダー探査は、コンクリート体gの評価対象領域の全体にわたり、所定の反射波データ取得間隔で行う。この反射波データ取得間隔は20cm以下であるのが好ましい。具体的に前述のレーダーシステムの場合、主走査方向の反射波データ取得間隔は1〜7cm、副走査方向の反射波データ取得間隔は20cm以下、特に12cm以下とするのが好ましい。
そして、この探査によって、少なくとも、反射面の深さ位置を取得する。よって、反射面の深さ位置が反射面の延在方向全体にわたり取得できさえすれば他の位置のデータは必要ないが、通常の場合、反射面の位置が外部から正確に特定できないため、反射面の深さ位置を反射面の延在方向全体にわたり取得するためには、反射面以外の部位を含めた所定領域全体のデータを三次元で取得するのが望ましい。
例えばいま、図1及び図2に示される前述の電磁波レーダーを利用し、主走査方向を鉄筋hの延在方向とし(もちろん、副走査方向を鉄筋hの延在方向とすることも可能である)、反射面を鉄筋h及びコンクリート体gの表裏面とする場合を考えると、コンピュータdにおいて、電磁波レーダーkからの反射波強度等の入力データに基づき、主走査方向を横軸(X軸)とし深さ方向を縦軸(Z軸)とする平面のうち、各鉄筋h全体を含む平面における反射面のXZ平面可視化画像を合成し、表示装置f2や印刷装置f1に出力し、この出力画像を作業員が目視確認し、コンクリートのひび割れ箇所を評価することができる。
図10はXY,XZ,YZ各平面の可視化画像例を一括表示した状態を示しており、図11はXZ平面の可視化画像例を示しており、鉄筋h1,h2及びコンクリート体gの裏面g2は電磁波の反射強度が高いため、条状に濃く表示されている。図11の(a)〜(c)は探査箇所が異なり、(a)の探査箇所では鉄筋h1,h2及びコンクリート体gの裏面g2の全てにおいて深さ位置の乱れがない。よって、この探査箇所は深さ方向全体にわたり健全であると評価できる。これに対して、(b)の探査箇所では一部の反射面(つまり下鉄筋h2及び裏面g2)の深さ位置に乱れがあるが、他の反射面である上鉄筋h1の深さ位置に乱れが無い。この場合、平面的には当該探査箇所にひび割れ箇所が存在するが、ひび割れ箇所が深さ方向の一部にしか及んでいないことになる。より詳細には、上鉄筋h1より上側の部分は乱れが無いためひび割れ箇所は無く、また下鉄筋h2と裏面g2との離間距離にも乱れが無いため、下鉄筋h2と裏面g2との間の部分にもひび割れ箇所はないものと評価できる。しかし、上鉄筋h1と下鉄筋h2との離間距離には乱れがあるため、上鉄筋h1と下鉄筋h2との間にはひび割れ箇所が存在すると評価できる。一方、図11(c)の場合、全ての反射面h1,h2,g2の深さ位置が乱れており、このような探査箇所は深さ方向全体に及ぶひび割れ箇所である可能性が非常に高い。事実、図11(c)の探査箇所は図12に示すようなひび割れ箇所であった。このように、平行な複数の反射面を探査するとともに、隣り合う反射面の離間距離の乱れを見ることにより、ひび割れ箇所の深さ範囲までも評価することができる。
他方、上述のように、本発明における乱れは、取得データを二次元的又は三次元的に可視化する、つまり表示装置や印刷装置に出力することにより、作業員が容易に目視判断できるものであるが、評価の客観化や自動化が望ましいことはいうまでもない。よって、評価の客観化や自動化を図るための手法も提案する。すなわち、上述の鉄筋hやコンクリート体gの表裏面のように、反射面が深さ方向に重なるように複数平行に設けられている場合において、隣り合う反射面間の離間距離の乱れに基づいてひび割れ箇所の評価を行う場合、各反射面について、隣り合う他の反射面に対する離間距離を探査箇所毎に算出し、この反射面間の離間距離の統計的バラツキが所定レベル以上となる場合を、乱れがある場合としてひび割れ箇所の評価を行うことができる。この評価における一部又は全ての処理は人的に行っても良く、その場合であっても評価の客観性が向上するメリットはあるが、コンピュータdにより自動的に行い、評価結果を可視化画像上に合わせて又は可視化画像とは別の画像や、数値データとして、表示装置f2や印刷装置f1に出力することができる。
本発明の評価方法は反射面が正確に検知されていることが前提となるため、アンテナ周波数と反射面検知率との関係を調べる実験、及び探査間隔(反射波データ取得間隔)と反射面検知率との関係を調べる実験を行った。試験対象は、図3(b)に示すのと同様のアスファルト舗装が施された鉄筋コンクリート床版とした。コンクリート床版の厚さは25cm、アスファルト舗装の厚さは8cmであり、上鉄筋位置はアスファルト舗装の表面から11cm程度、下鉄筋の位置はアスファルト舗装の表面から28cm程度、裏面(版下面位置)はアスファルト舗装の表面から33cm程度であった。
前述した図1に示される構造と同様の電磁波レーダーシステムを用い、床版の表面側から探査を行い、データを取得した。アンテナ周波数及び探査間隔(副走査方向)を変えて、それぞれデータを取得した。各データ取得位置において、上鉄筋、下鉄筋、及び版下面の反射強度が十分に高く、周囲と区別して検知できるか否かを試験者が判断し、総データ数に占める検知可能データ数の割合を算出した。他の試験条件は全て共通とした。
図13及び図14に実験結果を示した。この結果から、アンテナ周波数としては1〜2GHz、特に1.2〜1.5GHzが好ましく、探査間隔(反射波データ取得間隔)としては20cm以下、特に12cm以下が好ましいことが判明した。
本発明は、橋梁の床版、桁、橋脚、桁、トンネル覆工、擁壁、護岸、建築物等のコンクリート体の非破壊評価に利用できるものである。
システム全体の概略構成を示す図である。 システムの情報処理の順序を示す図である。 レーダーシステムの操作方法を示す図である。 アレイアンテナの配列状態を示す図である。 アレイアンテナの配列状態を示す図である。 他のアンテナ構造例の、(a)は横断面図、(b)は側面図である。 車両搭載形態の概略図である。 他の対象物の例示す概略図である。 コントロールユニットのブロック図である。 XY,XZ,YZ各平面の可視化画像例を示す図である。 (a)健全部、(b)ひび割れ箇所、(c)ひび割れ箇所の可視化画像例を示す図である。 ひび割れ箇所の写真である。 アンテナ周波数と反射面検知率との関係を示すグラフである。 探査間隔(反射波データ取得間隔)と反射面検知率との関係を示すグラフである。
a…センサ、b…コントロールユニット、c…アレイアンテナ、d…コンピュータ、e…データ記憶装置、f1…プリンタ、f2…ディスプレイ表示装置、g…コンクリート構造物、h…鉄筋、k…レーダーシステム、p…車輪、q…誘電体レンズ、s…探査車、v…計測装置。

Claims (5)

  1. 電磁波反射強度がコンクリートと異なり且つ評価対象領域内においてコンクリート体の深さ方向と交差する方向に沿って延在する既知の電磁波反射面を含むコンクリート体の健全性を非破壊で評価する方法であって、
    電磁波レーダーによる前記反射面の探査を、所定の探査間隔で、前記コンクリート体の評価対象領域の全体にわたり行うことによって、少なくとも、前記反射面の深さ位置を取得し、
    取得した深さ位置に乱れがある探査箇所範囲を前記コンクリートの不健全箇所として評価する、
    ことを特徴とするコンクリート体の健全性の非破壊評価方法。
  2. 前記反射面が深さ方向に重なるように複数平行に設けられているコンクリート体を対象として、前記電磁波レーダーによる探査を行い、全ての反射面の深さ位置を取得し、隣り合う一対の反射面間の離間距離に乱れがある場合、その乱れがある探査箇所範囲内であって且つその一対の反射面間に相当する深さ部位を前記不健全箇所として評価する、請求項1記載のコンクリート体の健全性の非破壊評価方法。
  3. 各反射面について、隣り合う他の反射面に対する離間距離を探査箇所毎に算出し、この反射面間の離間距離の統計的バラツキが所定レベル以上となる場合を、前記乱れがある場合として前記不健全箇所の評価を行う、請求項2記載のコンクリート体の健全性の非破壊評価方法。
  4. 前記電磁波の周波数は0.5〜3GHzとし、前記探査間隔は20cm以下とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンクリート体の健全性の非破壊評価方法。
  5. 電磁波反射強度がコンクリートと異なり且つ評価対象領域内においてコンクリート体の深さ方向と交差する方向に沿って延在する既知の電磁波反射面を含むコンクリート体の健全性を非破壊で評価する装置であって、
    電磁波レーダーによる前記反射面の探査を、所定の探査間隔で、前記コンクリート体の評価対象領域の全体にわたり行うことによって、少なくとも、前記反射面の深さ位置を取得する手段と、
    取得した深さ位置に乱れがある探査箇所範囲を前記コンクリートの不健全箇所として評価する手段と、
    を備えたことを特徴とするコンクリート体の健全性の非破壊評価装置。
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