JP2010107240A - 1軸加速度センサ及びそれを用いた3軸加速度センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】1軸加速度センサの耐衝撃性を向上させると共に、容易に設計及び作製可能にする。
【解決手段】加速度センサ1は、SOI基板101を用いて構成され、下層104に互いに分離されて形成された固定枠2及び錘部3と、上層102に形成された、電極部4、支持部5、接続部6及びヒンジ7と、貫通孔配線8及び電極パッド9等を有する。錘部3と電極部4との間には、エッチングホール4aを介した犠牲層エッチングにより除去された酸化膜層103の厚み分のギャップ10が設けられている。錘部3は、一対のヒンジ7を回動軸として、固定枠2に対し回動可能に保持されている。加速度センサ1は、電極部4と錘部3との間の静電容量に応じて、加速度を検知可能である。電極部4は固定枠2に四方で支持されているため変形しにくく、また、錘部3が接触しうる部位を容易に特定可能なため、耐衝撃性を向上させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、小型且つ高感度で作製が容易な静電容量型の1軸加速度センサ及びそれを用いた3軸加速度センサに関する。
例えば特許文献1には、上部導電性シリコン層、酸化シリコン層及び下部導電性シリコン層(以下、それぞれ上層、酸化膜層、下層と称する)の3層構造のSOI(Silicon On Insulator)基板を用いて構成された、平面視で略矩形の3軸の加速度センサが開示されている。この加速度センサの上層は、ICP(誘導結合型プラズマ)エッチングにより形成された、平面視で加速度センサの4隅にそれぞれ位置し上部電極となる4つの略矩形の部位と、それらの略矩形の部位の隙間に位置する十字型のヒンジ部の合計5つの互いに切り離された部位を有している。上層のうち十字型のヒンジ部は、4つの端部において酸化膜層及び下層で構成された固定枠と結合され、中央部において、酸化膜層を介し、下層に固定枠から分離するように形成された可動作用体(錘部)に結合されている。また、上層のうち4つの略矩形の部位は、それぞれ、2辺縁で上記固定枠に結合されて支持されている。上層と下層との結合部以外の酸化膜層は、上層に形成されたエッチングホールを介した犠牲層エッチングにより選択的に除去されており、上層の4つの上部電極と下層の錘部との間にはギャップが設けられている。加速度センサに加速度が加わると、十字型のヒンジ部が変形し、錘部が変位する。加速度の方向と大きさに応じて、4つの上部電極それぞれと錘部との間の静電容量の大きさがそれぞれ変化するので、加速度センサは、3軸方向の加速度を検知可能である。
しかしながら、上記のような従来の加速度センサには、種々の問題点がある。すなわち、1つのセンサで3軸方向の加速度を検知可能な反面、大きな衝撃を受けた際のヒンジ部の変形の自由度が大きいため、錘部が衝突する可能性の高い箇所を予測しにくい。そのため、錘部が周囲の部位に衝突しないようにしたりする構造や、周囲の部位に衝突したときの加速度センサの破損を防止する構造等を設計するのが困難である。また、上部電極を構成する、上層に設けられた4つの略矩形の部位は、それぞれ2辺縁でのみ固定枠に支持されているので、内部応力や外力によって容易に変形しうる。そのため、錘部との間の安定した静電容量ギャップを形成しにくく、また、衝撃によって破損しやすい。さらに、十字型のヒンジ部は、外力に対して、ねじりと曲げが合成されて複雑に変形するので、加速度センサの感度を所望程度にするための感度設計が比較的困難である。
特許4073729号公報
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、衝撃を受けたときの破損を容易に且つ確実に防止することができ、且つ、容易に設計及び作製可能で高感度な1軸加速度センサとそれを用いた3軸加速度センサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、上部導電性シリコン層、埋込酸化膜層及び下部導電性シリコン層の3層構造を有するSOI(Silicon On Insulator)基板を用いて構成された1軸加速度センサであって、前記下部導電性シリコン層の一部を周囲の固定枠から分離して形成された錘部と、前記上部導電性シリコン層の一部をエッチングすることにより形成され、周縁部のうち三方以上が前記固定枠に結合された上部シリコン電極部と、前記上部導電性シリコン層の一部をエッチングすることにより、前記錘部と前記固定枠を結合するように、且つ、互いに同軸に並ぶように形成された一対のヒンジと、前記ヒンジと前記錘部とを電気的に結合する貫通孔配線とを備え、前記錘部と前記上部シリコン電極部との間には、前記埋込酸化膜層を犠牲層エッチングすることによりギャップが設けられており、前記錘部が前記ヒンジを回動軸として前記固定枠に対し変位することにより変化する前記上部シリコン電極層と前記錘部との間の静電容量に応じて、加速度の大きさを検知可能に構成されているものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記錘部は、平面視で、前記ヒンジにより構成される回転軸の両側方に、この回転軸について非対称形状を成すように形成されており、前記上部シリコン電極部は、前記回動軸を挟むように配置された2つの部位に分割されており、前記上部シリコン電極部の2つの部位それぞれと前記錘部との間の静電容量をそれぞれ検知可能に構成されているものである。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の発明において、前記固定枠の上方及び下方それぞれに配置されたガラス基板又はシリコン基板をさらに備え、それにより前記錘部が外部から封止されているものである。
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記固定枠の上方に配置されたガラス基板又はシリコン基板と前記固定枠の下方に配置されたガラス基板又はシリコン基板のうち少なくとも一方は、前記錘部が前記固定枠に対し所定量だけ変位したときに当該錘部に接触するように形成されたストッパ突起を有するものである。
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の1軸加速度センサを少なくとも3個備え、前記少なくとも3個の1軸加速度センサは、それぞれの1軸加速度センサの錘部の回動軸が同一平面内において0度、90度、180度、360度のうちいずれか3つの方向を向くように、それぞれ互いに異なる向きで配置されているものである。
請求項1の発明によれば、薄い埋込酸化膜層を犠牲層エッチングによって除去することにより、錘部と上部シリコン電極部との間に狭くて均等な幅のギャップを容易に形成することができ、小型で高感度な1軸加速度センサを容易に作製することができる。また、上部シリコン電極層は、周縁部の三方以上が固定されて支持されるので、内部応力が生じたり衝撃や外力が加わっても変形しにくく、錘部との間のギャップを高精度に維持することができ、また、耐衝撃性を向上させることができる。さらにまた、1軸加速度センサは、ヒンジ1軸についての回転の自由度しか有していないので、1軸加速度センサの感度設計を容易に行うことができ、且つ、衝撃等が加わったときに錘部が接触しうる部位を容易に特定し耐衝撃性をより確実に向上させることができる。
請求項2の発明によれば、加速度が加わって錘部が変位したとき、上部シリコン電極部の2つの部位それぞれと錘部との間の2つの静電容量の一方が増加し他方が減少する。従って、2つの静電容量値の差分をとり測定値とすることにより、測定値の加速度に対する直線性を向上させることができ、加速度をより高精度に検知することができる。
請求項3の発明によれば、ガラス基板又はシリコン基板により上部導電性シリコン層や下部導電性シリコン層が保護されるので、製造時に製品不良の発生を防止して歩留まりを向上させることができ、また、1軸加速度センサの取り扱いを容易にすることができる。また、錘部を外部から封止することにより、1軸加速度センサの耐環境性をさらに向上させ、錘部の動作を安定させ高精度に加速度の検出を行うことができる。さらにまた、SOI基板がウエハである状態で、上下のガラス基板等の接合を実施した後、ダイシングで個々の加速度センサ・チップに分割可能であるので、加速度センサ・チップの上部導電性シリコン層や下部導電性シリコン層が露出している状態でダイシングを行う場合に比べて、1軸加速度センサの製造の歩留まりを大幅に向上させることができる。
請求項4の発明によれば、錘部がストッパ突起に当接することにより、ヒンジや錘部の破損が防止されるので、1軸加速度センサの耐衝撃性を向上させることができる。
請求項5の発明によれば、高感度で耐衝撃性が高い、3軸方向の加速度を検知可能な3軸加速度センサを、単一のSOI基板を用いて、単純なプロセスにより、容易に作製可能にすることができる。
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。図1乃至図4は、本実施形態に係る1軸加速度センサ(以下、加速度センサと称する)を示す。加速度センサ1は、例えば、携帯電話やデジタルカメラ、電子ゲーム機器、又は自動車等に用いられる小型の素子である。図1(a)に示すように、加速度センサ1は、上部導電性シリコン層102、埋込酸化膜層103及び下部導電性シリコン層104(以下、それぞれ上層、酸化膜層、下層と称する)の3層構造を有するSOI(Silicon On Insulator)基板101を用いて形成されている。上層102の厚さ、酸化膜層103の厚さ、下層104の厚さは、例えば、それぞれ、20μm、1μm、400μm程度である。加速度センサ1は、例えば、図1(a)に示すように、後述するようにしてSOI基板101を成形した後、例えばダイボンディング、ワイヤボンディング、パッケージング等の工程を経て実装可能な素子とされ、回路基板上等に実装されて用いられる。なお、以下に説明する各図において、説明のため、各部の寸法を、実際の寸法よりも拡大又は縮小して示している。
図に示すように、加速度センサ1は、下層104に互いに分離されて形成された固定枠2及び錘部3と、上層102に形成された、上部シリコン電極部(以下、電極部と称する)4、支持部5、接続部6及びヒンジ7と、貫通孔配線8と、上層102の上面に設けられた電極パッド9等で構成されている。
図1(b)に示すように、固定枠2は、下層104の周縁部に矩形環状に形成されており、錘部3の周囲を囲むように配置されている。錘部3は、例えば、平面視で略1mm角の正方形の上面を有する直方体形状に形成されている。固定枠2と錘部3とは、例えば、D−RIE(深掘り反応性イオンエッチング)により、下層104の上面から下面まで貫通する略矩形環状の溝が設けられることにより、互いに分離して形成されている。
電極部4、支持部5、接続部6及びヒンジ7は、上層102の一部に対し、D−RIE等のエッチングを行うことにより形成されている。図1(a)に示すように、支持部5、接続部6及びヒンジ7は、錘部3の上面のうち、一辺の両側部近傍部位にそれぞれ2つずつ配置されている。電極部4は、上層102のうち、支持部5、接続部6及びヒンジ7が設けられている部位が除かれ、それにより支持部5、接続部6及びヒンジ7とは分離されて、錘部3の上方に錘部3の上面を略覆うように形成されている。電極部4と支持部5等との間には、上層102及び酸化膜層103を除去することにより分離溝2aが形成されており、これにより電極部4と支持部5等とが電気的に絶縁されている。電極部4は、固定枠2のうち、後述のように支持部5が設けられている部位を除く部位の上面に結合されている。すなわち、電極部4は、本実施形態において、周縁部の四方で固定枠2に結合されている。これにより、電極部4は、比較的薄く形成されているものの、略平板状のまま撓みにくくなるように、固定枠2にしっかりと支持されている。電極部4のうち、錘部3の上方の部位には、後述のように錘部3の上部の酸化膜層103を犠牲層エッチングにより除去するためのエッチングホール4aが形成されている。エッチングホール4aは、例えば、直径10μm程度の大きさである。エッチングホール4aは、犠牲層エッチングを適正に行うことができるように、平面視で錘部3と重なる領域内においては、例えば、20μm間隔程度のグリッド状に、隙間無く配列されている。
支持部5は、固定枠2の上部に、酸化膜層103を介して固定枠2とは絶縁された状態で配置されている。また、接続部6は、錘部3の上部に、酸化膜層103を介して錘部3とは絶縁された状態で配置されている。ヒンジ7は、例えば上層102のみで構成されている。なお、ヒンジ7の寸法すなわちねじり剛性と、錘部3の大きさすなわち加速度が生じたときのヒンジ7が成す回動軸周りの慣性モーメントは、測定したい加速度の大きさや、錘部3と電極部4との間の静電容量の大きさ等に応じて決定される。ヒンジ7の幅寸法及び長手方向の長さは、例えば、それぞれ、20μm及び300μm程度である。ヒンジ7の両端部は、それぞれ、支持部5と接続部6に接続されている。支持部5、接続部6及びヒンジ7は、錘部3の上面の1つの角部近傍にそれぞれ設けられているもの同士が一体になるように、上層102にエッチングを行うことにより形成されている。すなわち、ヒンジ7は、錘部3と固定枠2とを結合するように形成されている。2つのヒンジ7は、互いに同軸に並び、一対の回動軸(図1(a)に一点鎖線Xで示す)を成すように形成されている。
ここで、図4(a)等に示すように、錘部3と電極部4との間には、酸化膜層103の厚み分のギャップ10が設けられている。ギャップ10は、酸化膜層103について、エッチングホール4aを介した犠牲層エッチングを行うことにより形成されている。このようにギャップ10が設けられていることにより、錘部3は、一対のヒンジ7を回動軸として、固定枠2に対し回動可能に保持されている。ヒンジ7は、錘部3の一辺縁の近傍部位に、上面から見てヒンジ7が成す回動軸に対し錘部3が非対称となるような位置に配置されている。従って、例えば加速度センサ1の上面に対し垂直な方向(鉛直方向)の加速度が加わると、錘部3に、ヒンジ7が成す回動軸周りのモーメントが発生する。
貫通孔配線8は、図1(a)に示すように、接続部6のうち一方に設けられている。貫通孔配線8は、図4(c)に示すように、接続部6において、上層102及び酸化膜層103を貫通するように形成された貫通孔の内部に、例えばアルミニウム等の導電性材料を充填して構成されている。SOI基板101を用いると、酸化膜層103の介在により上層102と下層104とが互いに電気的に絶縁されているが、接続部6においては、貫通孔配線8が設けられることにより、上層102と下層104とが電気的に導通されている。すなわち、貫通孔配線8が設けられることにより、貫通孔配線8が形成されている側のヒンジ7及び支持部5と、錘部3とは、互いに電気的に結合されている。一方、錘部3と、固定枠2及び電極部4とは、互いに分離していたり、酸化膜層103が設けられていたりすることにより、互いに電気的に絶縁されている。
電極パッド9は、例えば、貫通孔配線8が形成されている接続部6と一体に形成された支持部5の上面と、電極部4のうち、固定枠2の上方の部位であって当該支持部5の近傍となる部位の上面とに設けられている。電極パッド9は、例えば、アルミニウム等、貫通孔配線8と同一材料からなる導電性材料である。
加速度センサ1は、ヒンジ7のねじれによる錘部3の自由度を1つ有している。従って、図2(a)に示すように、X軸(加速度センサ1の下面すなわちSOI基板101面に平行で、ヒンジ7が成す回動軸に垂直な軸)又はZ軸(SOI基板101面に垂直な軸)の方向に加速度が加わると、ヒンジ7がねじれ、錘部3が固定枠2及び電極部4に対し変位する。上述のように、電極部4と錘部3とは互いに絶縁されており、また、電極部4と錘部3との間には、僅かなギャップ10が形成されているため、電極部4と錘部3との間には静電容量を有している。錘部3が、ヒンジ7を回動軸として回動し、固定枠2に対し変位すると、ギャップ10が変化するので、電極部4と錘部3との間の静電容量が変化する。このように、加速度センサ1に加速度が加わったときに、錘部3が固定枠2に対し変位することにより変化する電極部4と錘部3との間の静電容量を電極パッド9を通して検知し、検知した静電容量に応じて加わった加速度を算出することにより、1軸についての加速度を検知することができる。
ここで、加速度センサ1の製造工程について、図5乃至図8を参照して説明する。先ず、図5(a)、(b)に示すように、ウエハ状のSOI基板101を用意する。次に、SOI基板101の表面を熱酸化して形成した酸化膜103bをマスクとして用い、上層102に対して、ICP(誘導結合型プラズマ)を用いたD−RIEを行う。これにより、図6(a)、(b)に示すように、上層102に、エッチングホール4aを有する電極部4、支持部5、接続部6及びヒンジ7や、貫通孔配線8を形成するための貫通孔8aを形成する。
次に、図7(a)、(b)に示すように、下層104に対して、同様に、ICP(誘導結合型プラズマ)を用いたD−RIEを行う。これにより、下層104に、固定枠2及び錘部3を形成する。その後、緩衝フッ化水素酸溶液又はフッ化水素ガス中で、上層102又は下層104がエッチングされたことにより外部に露出している部位の酸化膜層103と、エッチングホール4aの近傍部位の酸化膜層103を除去する。これにより、エッチングホール4aを介して錘部3と電極部4との間の酸化膜層103が除去されるので、錘部3が電極部4から解放される。なお、このとき、上層102の電極部4と錘部3が互いに固着するのを防止するため、SAM(自己形成単分子層)膜などを、電極部4又は錘部3のシリコン表面に堆積させてもよい。
その後、図8(a)、(b)に示すように、マスキングしながらアルミニウムなどの金属をスパッタすることにより、貫通孔配線8及び電極パッド9を、上層102に形成する。貫通孔配線8と電極パッド9として例えばアルミニウムなど同質の金属等を用いることにより、この工程を容易に行うことができる。これにより、加速度センサ1のウエハ・プロセスは完了する。このようなウエハ・プロセスにおいては、所定の大きさのウエハであるSOI基板101に複数個の加速度センサ1の構造を形成することができる。ウエハ・プロセスが完了した後には、複数個分の加速度センサ1の構造が形成されたSOI基板101をダイシングして、複数個の加速度センサ1を個々のチップに切り分け、パッケージにダイボンディングし、ワイヤボンディングを行うことにより、個々の加速度センサ1が完成する。
以上説明したように、本実施形態によれば、酸化膜層103を犠牲層エッチングによって除去することにより、加速度センサ1の感度を決定する錘部3と電極部4との間のギャップ10を、容易に、狭くて均等な幅に形成することができる。従って、小型で高感度な加速度センサ1の製造について均一性及び再現性を高めることができ、加速度センサ1の歩留まりを向上させることができる。また、電極部4は、周縁部の四方が固定枠2に固定されて支持されるので、例えば二方のみで支持される場合と比較して、電極部4に内部応力が生じたり衝撃や外力が加わっても変形しにくい。従って、錘部3との間のギャップ10を高精度に維持して加速度センサ1を高精度化することができ、また、加速度センサ1の耐衝撃性を向上させることができる。さらに、ヒンジ1軸についての回転の自由度しか有していないので、1軸加速度センサの感度設計を容易に行うことができ、且つ、衝撃等が加わったときに錘部が接触しうる部位を容易に特定し耐衝撃性をより確実に向上させることができる。
なお、加速度センサ1において、平面視で上層102と下層104が重なる領域は、錘部3が重なる部分を除き、寄生容量を構成する。従って、電極部4は、電極部4の機械的強度や、電極パッド9等を配置するのに必要最小限程度の面積を確保する目的がある部位を除いて、できるだけ上面積を小さくするように形成するのが望ましい。また、電極部4は、固定枠2に四方で支持されていなくてもよく、ヒンジ7等が設けられた側の一方を除く三方で固定枠2に支持されていてもよい。この場合でも、電極部4は、平板状の三方が固定枠2にしっかり支持されるために撓みにくくなり、ギャップ10を高精度に維持することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る加速度センサ21について説明する。以下の説明において、上述の第1実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、第1実施形態と相違する部分についてのみ説明する。図9乃至図11は、加速度センサ21を示す。加速度センサ21において、第1実施形態の加速度センサ1との主な相違点は、錘部3に替えて形状の異なる錘部23を有し、電極部4に替えて2つの電極部24a,24bを有する点である。その他、以下に説明する点を除き、加速度センサ21は、上述の第1実施形態の加速度センサ1と略同様に構成されている。
図9(a)に示すように、錘部23は、ヒンジ7により構成される回転軸の両側方に、平面視で、それぞれ回転軸方向の寸法(図11(a)に示すy方向)の寸法が異なるように突出する部位を有し、当該回転軸について非対称形状を成すように形成されている。錘部23の重心は、平面視で、ヒンジ7により構成される回転軸の側方に位置している。図9(b)に示すように、固定枠22は、錘部23の周囲を囲むように、下層104のうち、略中央部から錘部23を分離して形成されている。
図11(a)に示すように、第2実施形態において、電極部24a,24bは、ヒンジ7により構成される回動軸を挟むように、2つの部位に分割されて配置されている。電極部24aは、平面視で、ヒンジ7により構成される回動軸を挟む錘部23の2つの部位のうち、回転軸方向の寸法が小さく上面積が小さい部位の上方を覆うように配置されている。他方、電極部24bは、平面視で、錘部23の上記2つの部位のうち、回転軸方向の寸法が大きく上面積が大きい部位の上方を覆うように配置されている。接続部6は、第2実施形態には1つのみが錘部23の回転軸方向略中央部に配置されており、一対のヒンジ7は、接続部6の両側部にそれぞれ接続されている。従って、上層102は、電極部24a,24b及びヒンジ7等の3つの互いに分離された部位を有している。電極部24a,24bそれぞれには、平面視で錘部23と重なる部位に、エッチングホール4aが形成されている。電極部24a,24bは、それぞれ、後述のように電極パッド9が配置される部位を除き、ヒンジ7により構成される回動軸に1辺が略平行な略矩形状に形成されている。電極部24a,24bは、それぞれ、ヒンジ7に近接する1辺を除く3辺で、酸化膜層103を介し固定枠22に固定され、三方で固定枠22に支持されている。電極部24a,24bは、三方で固定枠22に支持されることにより、例えば二方のみで支持される場合と比較して、変形しにくく支持されている。図11(b)に示すように、錘部23と各電極部24a,24bとの間には、第1実施形態と同様に犠牲層エッチングを行い酸化膜層103を除去することにより、ギャップ10が設けられている。従って、図11(a)に網掛線で示す錘部23と各電極部24a,24bとの間において、それぞれ静電容量C1,C2を有している。
電極部24a,24bは、それぞれ、電極部24a,24bの機械的強度が確保される範囲で固定枠22の上方の部位の上面積が小さくなるように、各電極部24a,24bの外縁部が、固定枠22の外縁部よりも内側に位置するように小型に形成されている。これにより、各電極部24a,24bと錘部23との間で構成される寄生容量を低減させることができる。図11(c)に示すように、固定枠22の上方の酸化膜層103のうち、上層102の電極部24a,24bや支持部5等が形成されていない部位は除去されている。各電極部24a,24bの上面には、それぞれ、電極パッド9が配置されている。電極パッド9は、各電極部24a,24bそれぞれにおいて、他の部位よりも固定枠22に固定されている部位の面積が大きくなるように形成された部位の上面に配置されている。このように、加速度センサ21は、ヒンジの支持部5に設けられた1つの電極パッド9を含め、互いに分離された上層102の3つの部位にそれぞれ形成された3つの電極パッド9を有している。
第2実施形態においては、3つの電極パッド9を介し、錘部23と各電極部24a,24bとの間の静電容量C1,C2をそれぞれ検知することにより、加速度センサ21に加わっている加速度をより高精度に検知可能である。図12は、加速度センサ21における加速度変化と、静電容量C1,C2の変化との関係を示す。加速度の検知は、例えば次のようにして行う。加速度センサ21において、加速度がゼロであり、錘部23が平衡位置にあるとき、錘部23の上面積が大きい部位と電極部24bとの間の静電容量C2は、錘部23の上面積が小さい部位と電極部24aとの間の静電容量C1のa倍であるとする。このとき、図11(a)のz軸(SOI基板101の厚み方向)に加速度が加わると、加速度の大きさに応じて、静電容量C1,C2/aは、それぞれ、図12に実線及び破線で示すように変化する。図に示すように、静電容量C1,C2/aは、加速度がゼロであるときに所定のオフセット量を有しており、加速度変化に対する非直線性が大きくなる。ここで、第2実施形態では、ヒンジ7を挟んだ各側部における静電容量C1,C2/aが加速度に対して対照的に変化することを利用し、静電容量値の差分C1−C2/aをとる。このように静電容量値の差分をとると、差分値は、図に破線で示すように、加速度がゼロであるときのオフセット値をほとんど有しないものとなり、加速度変化に対し高い直線性を有するものとなる。すなわち、第2実施形態において、加速度センサ21は、2つの静電容量C1,C2の差分を取ることにより、加速度変化に対する、測定値の直線性を向上させることができ、より高精度に加速度を検知することが可能となる。
図13乃至図16は、本発明の第3実施形態に係る加速度センサ41を示す。加速度センサ41は、上述の第1実施形態の加速度センサ1に似た構成を有するセンサ部41aの固定枠2の上方及び下方それぞれに、例えばガラスであるカバー基板(ガラス基板)140,150を配置して構成されている。
先ず、センサ部41aの構成について説明する。図14に示すように、センサ部41aは、第1実施形態の加速度センサ1と比較し、上層102及び酸化膜層103のうち、支持部5の近傍の電極部44の形状が異なる一方、他の部位は同様に構成されている。電極部44は、加速度センサ1の電極部4と同様に、四方が酸化膜層103を介して固定枠2に支持されている。電極部44は、支持部5を囲むように、支持部5と分離するように上層102及び酸化膜層103に形成された分離溝2aが設けられることにより、支持部5と電気的に絶縁されている。電極部44は、上層102の外周部分で連続するように、2組の支持部5、接続部6及びヒンジ7を囲むように形成されている。
次に、カバー基板140,150について説明する。カバー基板140は、センサ部41aの電極部44の上面のうち周縁部近傍部位に、すなわち固定枠2の上方に、接合されている。カバー基板140は、2つの貫通孔141と、キャビティ部142と、ストッパ突起145とを有している。2つの貫通孔141は、図15(a)に示すように、センサ部41aの上面に設けられた2つの電極パッド9にそれぞれ対応する位置に設けられている。これにより、図16(a)に示すように、カバー基板140がセンサ部41aの上面に接合された状態で、カバー基板140の上方から電極パッド9に配線を接続することができる。キャビティ部142は、カバー基板140の下面に、下面から上方に凹むように形成された矩形の凹部であり、平面視で、錘部3が設けられている部位を囲むように形成されている。キャビティ部142の深さは、通常の使用状態において上層102がキャビティ部142の内面に接触しないよう、例えば2μmから10μm程度とすればよい。図16(b)に示すように、ストッパ突起145は、例えば3つが、キャビティ部142の上面のうち錘部3の自由端部の上方近傍部位に、ヒンジ7の長手方向に並ぶように、キャビティ部142の上面から下方に突出するように形成されている。ストッパ突起145は、その下端部が、電極部44の上面に近接するように形成されている。例えば、ストッパ突起145と電極部44との間のギャップは、1μmから5μm程度である。なお、第3実施形態において、ストッパ突起145は、カバー基板140を構成する部材と一体に形成されているが、カバー基板140を構成する部材と別体に、例えばSiOを用いて形成され、カバー基板140に固定されていてもよい。
カバー基板140は、センサ部41aの固定枠2の下面に接合されている。カバー基板150は、キャビティ部152と、ストッパ突起155とを有している。キャビティ部152は、カバー基板150の上面に、上面から下方に凹むように形成された矩形の凹部であり、平面視で、錘部3が設けられている部位を囲むように形成されている。キャビティ部152は、例えば、加速度センサ41の使用範囲を超えた加速度が加わって錘部3が変位しても錘部3がキャビティ部152の内面に接触しないように、例えば2μmから10μm程度の深さが確保されて形成されている。図16(b)に示すように、ストッパ突起155は、例えば3つが、キャビティ部152の底面のうち錘部3の自由端部の下端部近傍部位に、ヒンジ7の長手方向に並ぶように、キャビティ部152の底面から上方に突出するように形成されている。ストッパ突起155は、加速度センサ41の使用範囲を超えた加速度が加わって錘部3が変位したときに、上端部が錘部3の下面に当接するような高さに位置するように形成されている。例えば、ストッパ突起155と錘部3との間のギャップは、錘部3が平衡状態にある場合で1μmから5μm程度である。なお、ストッパ突起155は、ストッパ突起145と同様に、カバー基板150を構成する部材と一体に形成されているが、カバー基板150を構成する部材と別体に、例えばSiOを用いて形成され、カバー基板150に固定されていてもよい。
カバー基板140,150は、例えば陽極接合により、それぞれセンサ部41aの上面と下面、すなわち固定枠2の上方、下方に接合される。上層102の周囲は、電極部44が連続するように形成されているため、カバー基板140が固定枠2の上方であって上層102の上面に接合され、カバー基板150が下層104の固定枠2の下面に接合された状態では、錘部3が外部から封止される。なお、このとき、キャビティ部142,152で囲まれる加速度センサ41の内部は、所望の錘部3の振動ダンピングの程度に応じて、真空引き又は窒素封入を行うのが望ましい。カバー基板140,150の接合は、例えば、ウエハ・プロセスにおいてSOI基板101に複数のセンサ部41aを形成した後に行われる。
このように、第3実施形態によれば、カバー基板140,150により上層102や下層104が保護されるので、加速度センサ41の製造時に製品不良の発生を防止して歩留まりを向上させることができる。また、錘部3やヒンジ7等の脆い部分に外部部材等が触れることがないので、加速度センサ41をより容易に取り扱うことができる。さらに、錘部3を外部から封止することにより、加速度センサ41の耐環境性をさらに向上させ、錘部3の動作を安定させ高精度に加速度の検出を行うことができる。また、センサ部41aの上下にカバー基板140,150を接合した後、ダイシングを行い個々の加速度センサ41のチップに分割するので、センサ部41aの上面や下面が外部に露出しているようなむき出しの状態でダイシングを行う場合に比べて、加速度センサ41の製造の歩留まりを大幅に向上させることができる。
また、錘部3がストッパ突起155に当接することにより、錘部3の変位が制限されるので、ヒンジ7や錘部3の破損等が防止され、加速度センサ41の耐衝撃性を向上させることができる。同様に、錘部3が上方に変位して電極部44に接触し、電極部44が変形しても、電極部44がストッパ突起145に当接するので、電極部44や錘部3の変位量を抑えることができ、電極部44の破損や錘部3、ヒンジ7等の破損等を防止し、加速度センサ41の耐衝撃性を向上させることができる。さらに、錘部3は、1軸のヒンジ7をねじりながら変位するので、過度の加速度が加わった場合に錘部3や電極部44が当接する位置を容易に特定することができるため、ストッパ突起145,155を効果的に配置することが容易に可能である。
なお、カバー基板140,150は、ガラス製に限られず、例えばシリコン基板を用いて構成されていてもよい。シリコン基板をセンサ部41aに接合する場合には、例えば、接合表面をプラズマ処理した後に直接接合したり、AuSiなどの金属を用いて共晶接合を行えばよい。また、キャビティ部142,152の深さや、ストッパ突起145,155のサイズや数は、上述に限られず、また、ストッパ突起145,155の両方又はいずれか一方が設けられていなくてもよい。
図17乃至図19は、本発明の第4実施形態に係る加速度センサ61を示す。加速度センサ61は、上述の1軸の加速度センサ1,21,41とは異なる、3軸方向の加速度を検出可能な3軸加速度センサである。加速度センサ61は、上述の加速度センサ1とほぼ同様に構成された3つのセンサ部(1軸加速度センサ)61a,61b,61cを、互いに向きを変えて、例えば1つの矩形チップ内の中央、右側部、左側部にそれぞれ配置して構成されている。
図17において、二点鎖線で囲まれた3つの部位は、それぞれセンサ部61a,61b,61cを示す。各センサ部61a,61b,61cは、一体に形成された固定枠62を共有している。固定枠62と、各センサ部61a,61b,61cの錘部3は、例えば、SOI基板101の下層104に対しD−RIEを行うことにより、互いに分離されて形成される。各センサ部61a,61b,61cの電極部4は、固定枠62に四方で支持されている。電極部4は、上述と同様に、錘部3との間の寄生容量を小さくするため、固定枠62に支持される部位の面積ができるだけ小さくなるように形成されている。各センサ部61a,61b,61cにおいて、貫通孔配線8を介し錘部3と同電位になる支持部5の一方は、固定枠62の外周部の近傍部位まで延設されている。各センサ部61a,61b,61cの電極パッド9は、このよう固定枠62の外周部近傍部位の支持部5上及び電極部4上に配置されており、これにより各電極パッド9に対する配線を容易に行うことができるように構成されている。
各センサ部61a,61b,61cは、ヒンジ7により構成される錘部3の回動軸の向きが、同一平面内において、それぞれ90度ずつ異なるように配置されている。説明のため、各センサ部61a,61b,61cについて、平面視で、ヒンジ7により構成される回動軸(図17に一点鎖線で示す)が錘部3の上部に位置するとき、当該回動軸の向きが0度の向きであるとする。すなわち、第4実施形態において、図17に示すように、加速度センサ61の中央に位置するセンサ部61aは、0度の方向を向いて配置されている。また、加速度センサ61の右側部に位置するセンサ部61bは、90度の方向を向いて配置されている。さらに、加速度センサ61の左側部に位置するセンサ部61cは、180度の方向、すなわちセンサ部61aとは逆方向を向くように配置されている。このように、各センサ部61a,61b,61cは、錘部3の回動軸が、それぞれ、0度、90度、180度の方向を向くように配置されている。
ここで、第4実施形態において、各センサ部61a,61b,61cのそれぞれの錘部3と電極部4との間の静電容量をそれぞれC3,C4,C5とすると、加速度センサ61を用いて、次のようにして、図18に示す3次元方位の加速度、すなわち3軸の加速を検知することができる。すなわち、x軸について(C3−C4)/2、y軸についてC5、z軸について(C3+C4+C5)/3のそれぞれの静電容量を算出し、それに応じて加速度を算出することにより、加速度を検知することができる。なお、このとき、z軸に関しては、いずれかのセンサ部61a,61b,61cの単一の静電容量に応じて加速度を検知したり、またはセンサ部61a,61b,61cのうちいずれか2つの静電容量の平均値に応じて加速度を検知してもよい。
加速度センサ61は、上述の第1実施形態の加速度センサ1と同様に、単一のSOI基板101の上層102及び下層104に対しD−RIEを行ったり、酸化膜層103の犠牲層エッチングを行うことにより、単純なプロセスにより作製可能である。また、各センサ部61a,61b,61cは、耐衝撃性が高く容易に設計及び作成可能であるため、耐衝撃性が高く高精度な3軸の加速度を測定可能な加速度センサを、容易に作製することができる。
なお、加速度センサ61は、3つのセンサ部61a,61b,61cを有するものに限られず、錘部3の回動軸の向きが互いに異なる4つ以上のセンサ部を組合せて3軸の加速度を検出可能な加速度を検出可能に構成されていてもよい。また、3つのセンサ部61a,61b,61cの位置や加速度センサ61の形状は、上述の態様に限られない。すなわち、加速度センサは、1軸加速度センサであるセンサ部を少なくとも3つ有しており、そのうち少なくとも3つのセンサ部61a,61b,61cが、相対的に互いに90度ずつ異なる方向を向くように、すなわち0度、90度、180度、360度のうちいずれか3つの方向を向くように、同一平面内において配置されていればよい。
なお、本発明は上記実施形態の構成に限定されるものではなく、発明の趣旨を変更しない範囲で適宜に種々の変形が可能である。例えば、上述の第2実施形態の加速度センサ21や第4実施形態の加速度センサ61の上部及び下部に、第3実施形態と同様にカバー基板140,150を配置してもよい。これにより、加速度センサの耐環境製を向上させ、容易に取り扱い可能にし、製造時の歩留まりを向上させることができる。また、上述の第2実施形態の加速度センサ21と同様の構造の3つのセンサ部を、第4実施形態と同様に異なる向きに組み合わせ、3軸加速度センサを構成してもよい。この場合、3つのセンサ部それぞれにおいて、測定値の加速度に対する直線性を向上させることができるため、3軸方向の加速度をより高精度に検知することができる。
(a)は本発明の第1実施形態に係る加速度センサの一例を示す斜視図、(b)は同加速度センサを下面側から見た斜視図。 (a)は上記加速度センサの平面図、(b)は同加速度センサの下面図。 上記加速度センサの上層部分、酸化膜層部分、下層部分の各構成を示す斜視図。 (a)は図2(a)のA−A線断面図、(b)は図2(a)のB−B線断面図、(c)は図2(a)のC−C線断面図、(d)は図2(a)のD−D線断面図、(e)は図2(a)のE−E線断面図、(f)は図2(a)のF−F線断面図、(g)は図2(a)のG−G線断面図。 (a)は上記加速度センサの製造途中の状態を示す平面図、(b)は(a)の側断面図。 (a)は上記加速度センサの製造途中の状態を示す平面図、(b)は(a)の側断面図。 (a)は上記加速度センサの製造途中の状態を示す平面図、(b)は(a)の側断面図。 (a)は上記加速度センサの完成時の状態を示す平面図、(b)は(a)の側断面図。 (a)は本発明の第2実施形態に係る加速度センサの一例を示す斜視図、(b)は同加速度センサを下面側から見た斜視図。 上記加速度センサの上層部分、酸化膜層部分、下層部分の各構成を示す斜視図。 (a)は上記加速度センサの平面図、(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は(a)のB−B線断面図。 上記加速度センサにおける加速度と静電容量値との関係を示すグラフ。 本発明の第3実施形態に係る加速度センサの一例を示す斜視図。 上記加速度センサのカバー基板と、センサ部の上層部分、酸化膜層部分、下層部分の各構成を示す斜視図。 (a)、(b)は上記加速度センサの上下のカバー基板と、センサ部の各構成を示す斜視図。 (a)は図13のA−A線断面図、(b)は図13のB−B線断面図。 本発明の第4実施形態に係る加速度センサの一例を示す平面図。 上記加速度センサを示す斜視図。 上記加速度センサの上層部分、酸化膜層部分、下層部分の各構成を示す斜視図。
1,21,41 加速度センサ(1軸加速度センサ)
2,22,62 固定枠
3,23 錘部
4,24a,24b,44 電極部(上部シリコン電極部)
7 ヒンジ
8 貫通孔配線
10 ギャップ
61 加速度センサ(3軸加速度センサ)
61a,61b,61c センサ部(1軸加速度センサ)
101 SOI基板
102 上層(上部導電性シリコン層)
103 酸化膜層(埋込酸化膜層)
104 下層(下部導電性シリコン層)
140,150 カバー基板(ガラス基板)
145,155 ストッパ突起

Claims (5)

  1. 上部導電性シリコン層、埋込酸化膜層及び下部導電性シリコン層の3層構造を有するSOI(Silicon On Insulator)基板を用いて構成された1軸加速度センサであって、
    前記下部導電性シリコン層の一部を周囲の固定枠から分離して形成された錘部と、
    前記上部導電性シリコン層の一部をエッチングすることにより形成され、周縁部のうち三方以上が前記固定枠に結合された上部シリコン電極部と、
    前記上部導電性シリコン層の一部をエッチングすることにより、前記錘部と前記固定枠を結合するように、且つ、互いに同軸に並ぶように形成された一対のヒンジと、
    前記ヒンジと前記錘部とを電気的に結合する貫通孔配線とを備え、
    前記錘部と前記上部シリコン電極部との間には、前記埋込酸化膜層を犠牲層エッチングすることによりギャップが設けられており、
    前記錘部が前記ヒンジを回動軸として前記固定枠に対し変位することにより変化する前記上部シリコン電極層と前記錘部との間の静電容量に応じて、加速度の大きさを検知可能に構成されていることを特徴とする1軸加速度センサ。
  2. 前記錘部は、平面視で、前記ヒンジにより構成される回転軸の両側方に、この回転軸について非対称形状を成すように形成されており、
    前記上部シリコン電極部は、前記回動軸を挟むように配置された2つの部位に分割されており、
    前記上部シリコン電極部の2つの部位それぞれと前記錘部との間の静電容量をそれぞれ検知可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の1軸加速度センサ。
  3. 前記固定枠の上方及び下方それぞれに配置されたガラス基板又はシリコン基板をさらに備え、それにより前記錘部が外部から封止されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の1軸加速度センサ。
  4. 前記固定枠の上方に配置されたガラス基板又はシリコン基板と前記固定枠の下方に配置されたガラス基板又はシリコン基板のうち少なくとも一方は、前記錘部が前記固定枠に対し所定量だけ変位したときに当該錘部に接触するように形成されたストッパ突起を有することを特徴とする請求項3に記載の1軸加速度センサ。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の1軸加速度センサを少なくとも3個備え、
    前記少なくとも3個の1軸加速度センサは、それぞれの1軸加速度センサの錘部の回動軸が同一平面内において0度、90度、180度、360度のうちいずれか3つの方向を向くように、それぞれ互いに異なる向きで配置されていることを特徴とする3軸加速度センサ。
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