JP2010106973A - ウェアインジケータ取付装置 - Google Patents

ウェアインジケータ取付装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010106973A
JP2010106973A JP2008280142A JP2008280142A JP2010106973A JP 2010106973 A JP2010106973 A JP 2010106973A JP 2008280142 A JP2008280142 A JP 2008280142A JP 2008280142 A JP2008280142 A JP 2008280142A JP 2010106973 A JP2010106973 A JP 2010106973A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pad
moving
wear indicator
caulking
press
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008280142A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4790780B2 (ja
JP2010106973A5 (ja
Inventor
Shosaku Mizoi
昭作 溝井
Yukie Matsunaga
雪慧 松永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Akebono Brake Industry Co Ltd
Original Assignee
Akebono Brake Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Akebono Brake Industry Co Ltd filed Critical Akebono Brake Industry Co Ltd
Priority to JP2008280142A priority Critical patent/JP4790780B2/ja
Publication of JP2010106973A publication Critical patent/JP2010106973A/ja
Publication of JP2010106973A5 publication Critical patent/JP2010106973A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4790780B2 publication Critical patent/JP4790780B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Braking Arrangements (AREA)

Abstract

【課題】電力や油圧源、圧縮空気源を必要とする事なく、かしめ作業と圧入作業とを選択的に実施可能な構造を実現する。
【解決手段】操作レバー26の手動操作に基づいて昇降可能な主軸25と、固定台21上にその長さ方向に水平往復移動可能に支持された移動台22とを、リンク機構27及びクッション機構29により連結する。又、上記固定台21の一部に、上記主軸25の下降時に、上記移動台22の水平移動を所定位置で阻止する為のストッパ機構28を設ける。そして、かしめ用パッド治具23と圧入用パッド治具とを、上記移動台22上に位置決めした状態で選択的に支持すると共に、その上面にパッドを位置決めした状態で支持する。この様な構成により、上記操作レバー26の操作に基づいて、かしめ作業と圧入用作業とを選択的に実施可能とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ライニングとプレッシャプレートとを備えたパッドに、このライニングが摩耗許容極限厚さにまで摩耗した事を検知するウェアインジケータを取り付ける為の、ウェ
アインジケータ取付装置に関する。
自動車の制御を行う為に、ディスクブレーキが広く使用されている。この様なディスクブレーキを構成するパッドには、ウェアインジケータを取り付けて、このパッドを構成するライニングが摩耗許容極限厚さにまで摩耗した事を検知する事が行われている。図13は、特許文献1に記載された、ウェアインジケータを備えたディスクブレーキの1例を示している。
この従来構造のディスクブレーキは、車輪と共に回転するロータ1に隣接した状態で懸架装置に対し固定されるサポート2にキャリパ3を、図示しない1対のガイドピンにより、上記ロータ1の軸方向(図13の左右方向)の変位自在に支持している。上記サポート2には、上記ロータ1を挟んでアウタ側(車両の幅方向に関して外側)のパッド4a及びインナ側(車両の幅方向に関して中央側)のパッド4bを、上記ロータ1の軸方向の変位を可能に支持している。
上記両パッド4a、4bは、何れもライニング5a、5bとプレッシャプレート6a、6bとを備え、例えばこのうちのインナ側のパッド4bに、ウェアインジケータ7を取り付けている。このウェアインジケータ7は、ばね鋼板製で、その検知部8を、上記プレッシャプレート6bの表面(ライニング5bが添着された面)よりも上記ロータ1側に突出させて、上記ライニング5bの摩耗許容極限位置に位置させている。又、上記キャリパ3のシリンダ部9に嵌装したピストン10の先端面(図13の右端面)を、上記インナ側のパッド4bを構成するプレッシャプレート6bに突き当てると共に、上記キャリパ3のアウタ側端部に形成したキャリパ爪11の内側面を、上記アウタ側のパッド4aを構成するプレッシャプレート6aに当接させている。
この様な構成を有するディスクブレーキにより制動を行う場合には、上記シリンダ部9内への圧油の送り込みにより、上記ピストン10が上記インナ側のパッド4bを上記ロータ1の側面に押し付ける。この押し付けの反作用として、上記キャリパ3がインナ側に変位するので、上記キャリパ爪11が上記アウタ側のパッド4aを上記ロータ1の側面に押し付ける。この結果、このロータ1が1対のパッド4a、4bのライニング5a、5bにより両側から強く挟持されて制動が行われる。そして、この様な制動を繰り返す事により、上記ライニング5bが摩耗許容極限位置まで摩耗した際には、上記ウェアインジケータ7を構成する検知部8が上記ロータ1の側面に摺接する事により警告音を発生して、上記インナ側のパッド4b(及びアウタ側のパッド4a)の交換を促す。
ところで、上述の様な機能を有するウェアインジケータのパッドに対する取付構造としては、かしめ構造と圧入構造とが従来から広く知られている。このうちのかしめ構造を採用するには、例えば図14に示した様な、パッド4cとウェアインジケータ7aとを使用する。このうちのパッド4cは、プレッシャプレート6cの裏面に略円柱状のかしめ用凸部(所謂ダボ)12を設けている。又、上記ウェアインジケータ7aは、取付部13と本体部14とを備え、このうちの取付部13には、上記かしめ用凸部12を挿通可能な取付孔15を設けている。又、上記本体部14は、上記取付部13からほぼ直角に折り曲げられ、その中間部を180度折り返す事により当該部分を共鳴部16とし、その先端縁部を検知部8としている。そして、この様なパッド4c及びウェアインジケータ7aを使用してかしめ作業を行うには、図15の(A)→(B)に示す様に、先ず、このウェアインジケータ7aを構成する取付部13を、この取付部13に設けた上記取付孔15内に上記かしめ用凸部12を挿通した状態で上記プレッシャプレート6cの裏面上に載置し、上記ウェアインジケータ7aを上記パッド4cに対して仮取り付けする。その後、同図の(C)に示す様に、上記かしめ用凸部12の先端部を塑性変形させる事によりかしめ部17を形成し、上記ウェアインジケータ7aを上記パッド4c(プレッシャプレート6c)に対してかしめ固定する。
これに対して、圧入構造を採用するには、例えば図16に示した様な、パッド4dとウェアインジケータ7bとを使用する。このうちのパッド4dは、プレッシャプレート6dの外周縁の一部(図示の例では2個所)に、上記ウェアインジケータ7bを圧入固定する為の圧入用凹部18を設けている。又、このウェアインジケータ7bは、取付部13aと本体部14とを備え、この取付部13aは、上記圧入用凹部18に圧入自在な略コ字形の把持部19を有する。又、上記本体部14は、やはり共鳴部16と検知部8とを有する。そして、この様なパッド4d及びウェアインジケータ7bを使用して圧入作業を行うには、図17の(A)→(B)に示す様に、上記把持部19の開口幅を弾性的に拡げつつ、この把持部19内に上記圧入用凹部18を押し込む(圧入する)。これにより、上記ウェアインジケータ7bを上記パッド4d(プレッシャプレート6d)に対して圧入固定する。
上述した様なかしめ作業と圧入作業とのうち、かしめ作業を実施するには、鋼板等の金属製のプレッシャプレート6cに形成したかしめ用凸部12を塑性変形させる必要がある為、大きな力が必要になる。この為、この様なかしめ作業には、従来から油圧シリンダ装置が使用されている。これに対して、圧入作業を実施するには、ウェアインジケータ7bに設けた把持部19の開口幅を弾性的に拡げる事で足りる為、かしめ作業を実施する場合に比べて必要となる力が小さくて済む。この為、この様な圧入作業には、従来からエアシリンダ装置が使用されている。この様に、かしめ作業と圧入作業とを実施する場合で、従来からそれぞれ別の装置が使用されている。
この為、ディスクブレーキの組立工場に於いて、かしめ作業と圧入作業との何れの作業も実施する必要がある場合には、製造ライン中に、油圧シリンダ装置とエアシリンダ装置との2種類の装置を設置する必要がある。特に、近年のディスクブレーキの市場では、パッドに対するウェアインジケータの取付構造に関して多様な要求があり、かしめ構造のものと圧入構造のものとを少量ずつ生産すると言った、多品種少量生産が行われる様になっている。この為、製造ライン中に2種類の装置を設置する場合が増えており、製造ラインの大型化を招く原因となっている。又、これらの装置を使用する為には、電力を使用する必要があると共に、油圧シリンダ装置には油圧源が、エアシリンダ装置には圧縮空気源が、それぞれ必要になる。従って、装置の運転コストが嵩むだけでなく、設備投資コストが嵩む原因にもなる。
特開2008−14338号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑み、電力や油圧源或は圧縮空気源等の設備を必要とする事なく、かしめ作業と圧入作業とを1台で実施可能であり、しかも段取り替え作業を容易に行う事のできるウェアインジケータ取付装置を実現すべく発明したものである。
本発明のウェアインジケータ取付装置は、ライニングとプレッシャプレートとを備えるパッドに、このライニングが摩耗許容極限厚さにまで摩耗した事を検知するウェアインジケータを取り付ける為に用いる。
この為に本発明のウェアインジケータ取付装置は、固定台と、移動台と、第一のアタッチメント及び第二のアタッチメントと、主軸と、手動操作部と、リンク機構と、ストッパ機構と、クッション機構とを備える。
このうちの移動台は、上記固定台に対して、所定の水平方向に往復移動可能に支持されている。
又、上記第一のアタッチメント及び第二のアタッチメントは、上記移動台上に位置決めされた状態で選択的に支持され、それぞれの上面にパッドを位置決めした状態で支持する。
又、上記主軸は、上記固定台及び上記移動台の上方に昇降可能に設置されており、その下端部にかしめ用工具を取り付け可能としている。
又、上記手動操作部は、作業者の手動操作に基づき、所定の(例えばラック・ピニオン式、トグル式、カム式等の増力機構を備えた)機械式動力伝達機構を介して、上記主軸を昇降動作させる。
又、上記リンク機構は、上記主軸の昇降動作に伴い、上記移動台を上記所定の水平方向に往復移動させる。
又、上記ストッパ機構は、上記主軸の下降時に、上記移動台の水平方向への移動を所定の位置で阻止する(停止させる)。
更に、上記クッション機構は、上記ストッパ機構により上記移動台の水平方向への移動が阻止された後にも、上記手動操作部の操作に基づき、上記主軸が更に下降する事を許容する。
そして、上述の様な構成を有する本発明のウェアインジケータ取付装置は、上記移動台上に、上記第一のアタッチメントと上記第二のアタッチメントとを選択的に取り付ける(支持する)事で、次の2種類の取付作業(かしめ作業及び圧入作業)を選択的に実施可能とする。
第一の取付作業として、上記移動台上に上記第一のアタッチメントを支持すると共に、上記主軸の下端部にかしめ用工具を取り付けた状態で上記手動操作部を操作する事により、この主軸を下降させつつ、上記移動台を上記所定の位置まで水平方向に移動させた後、この主軸を更に下降させて、上記第一のアタッチメント上のパッドを構成するプレッシャプレートの片面に、ウェアインジケータをかしめ固定する作業(かしめ作業)。
第二の取付作業として、上記移動台上に上記第二のアタッチメントを支持し、上記手動操作部を操作する事によりこの移動台を水平方向に移動させて、上記第二のアタッチメント上のパッドを構成するプレッシャプレートの周縁部に、ウェアインジケータを圧入固定する作業(圧入作業)。
又、上述した請求項1に記載した発明を実施する場合に、例えば請求項2に記載した発明の様に、上記第一のアタッチメント及び上記第二のアタッチメントを、それぞれ次の様に構成する。
先ず、上記第一のアタッチメントを、パッドを構成するプレッシャプレートの片面に形成したかしめ用凸部を上方に向けた状態でこのパッドを支持すると共に、上記移動台の水平方向への移動が上記ストッパ機構により阻止された際に、上記かしめ用凸部を上記主軸の中心軸の下方延長線上に位置させるものとする。
又、上記第二のアタッチメントを、上記主軸の下降時に於ける上記移動台の移動方向前方に、パッドを構成するプレッシャプレートの周縁部に形成した圧入用凹部を位置させた状態で、このパッドを支持するものとする。
又、上述した様な請求項1〜2に記載した発明を実施する場合に、例えば請求項3に記載した発明の様に、上記ストッパ機構を、上記移動台の側面のうち、上記主軸の下降時に於けるこの移動台の移動方向前方の側面に形成されたストッパ孔と、上記固定台に直接若しくは他の部材を介して支持され、その先端部乃至中間部をこのストッパ孔に挿入可能としたストッパボルトとから構成する。そして、このストッパボルトの先端面をこのストッパ孔の底面に突き当てる事により、上記移動台の水平方向への移動を阻止する。
更に、上述した請求項1〜3に記載した発明を実施する場合に、例えば請求項4に記載した発明の様に、上記固定台と上記移動台との間に、上記主軸の下降時に於けるこの移動台の移動方向と反対方向に向けてこの移動台を押圧する、押圧ばねを設ける。
上述の様な構成を有する本発明のウェアインジケータ取付装置によれば、かしめ作業と圧入作業とを選択的に実施できる為、従来の様に、製造ライン中に、油圧シリンダ装置とエアシリンダ装置との2種類の装置を設置する必要がない。この為、製造ラインのコンパクト化(省スペース化)を図れる。又、何れの作業も、電力や油圧源、圧縮空気源を必要とする事なく、手動操作部の操作のみに基づいて実施できる為、運転コストの低減を図れると共に、設備投資コストの低減も図れる。しかも、かしめ作業と圧入作業との間での作業の切り替えを、第一のアタッチメントと第二のアタッチメントとを付け替える事で行える為、多品種少量生産を行う場合にも、段取り替え作業の工数を少なく抑える事ができて、生産性が低下する事を防止できる。
更に、本発明のウェアインジケータ取付装置を使用してかしめ作業を行う場合、パッドに対してウェアインジケータを仮取り付けする作業(ウェアインジケータの取付部を、この取付部に設けた取付孔内にかしめ用凸部を挿通した状態で、プレッシャプレートの裏面上に載置する作業)を、主軸の中心軸の下方延長線上から外れた広い空間で行える為、作業性が良好になる。
図1〜12により、本発明の実施の形態の1例に就いて説明する。本例のウェアインジケータ取付装置は、ライニングとプレッシャプレートとを備えるパッドに、このライニングが摩耗許容極限厚さにまで摩耗した事を検知するウェアインジケータを取り付ける為に用いる。特に、本例のウェアインジケータ取付装置は、電力や油圧源、圧縮空気源を必要とする事なく、かしめ作業と圧入作業とを選択的に実施可能とした点に特徴がある。以下、本例のウェアインジケータ取付装置の構造及び基本的動作に就いて説明した後、かしめ作業と圧入作業とを実施する場合の作業手順等に就いて、順次説明する。
尚、上記図1〜12のうち、図1〜7には、本例のウェアインジケータの取付装置により、かしめ作業を実施する状態、及び、かしめ作業に使用する各種工具を示しており、図8〜12には、本例のウェアインジケータの取付装置により、圧入作業を実施する状態を示している。又、本例の場合には、前記図14に示したパッド4c及びウェアインジケータ7aを、かしめ作業の被加工対象として用いると共に、前記図16に示したパッド4d及びウェアインジケータ7bを、圧入作業の被加工対象として用いる。
本例のウェアインジケータ取付装置20は、固定台21と、移動台22と、かしめ用パッド治具23(特許請求の範囲に記載した第一のアタッチメントに相当する。図1〜5参照)及び圧入用パッド治具24(特許請求の範囲に記載した第二のアタッチメントに相当する。図8〜12参照)と、主軸25と、操作レバー26(特許請求の範囲に記載した手動操作部に相当する)と、リンク機構27と、ストッパ機構28と、クッション機構29とを備える。このうちの固定台21は、作業台30上に載置(支持固定)されたフレーム本体31を構成する支持台32の上面に支持固定されている。又、上記固定台21は、その幅方向(図1、3、8、10の表裏方向、図2、9の左右方向)両側に立壁部33、33を設けており、これら両立壁部33、33の内側面の下半部に案内溝34、34を、ぞれぞれの全長に亙り設けている。
又、上記移動台22は、その幅方向(図1、3、4、8、10の表裏方向、図2、9の左右方向、図5の上下方向)両側部分に、上記各案内溝34、34に係合可能な係合凸部35、35を、それぞれ全長に亙り設けている。そして、これら各係合凸部35、35を上記各案内溝34、34に係合させる事により、上記移動台22を上記固定台21に対して、その長さ方向(図1、3〜5、8、10の左右方向、図2、9の表裏方向)に、且つ、水平方向に往復移動可能に支持している。尚、上記移動台22の長さ寸法は、上記固定台21の長さ寸法よりも十分に小さい。
又、上記かしめ用パッド治具23及び上記圧入用パッド治具24は、上記移動台22上に、位置決めされた状態で選択的に支持され、その上面に上記各パッド4c、4dをそれぞれ位置決めした状態で支持する。具体的には、このうちのかしめ用パッド治具23は、図5に示す様に、略矩形平板状で、その長さ方向(図5の左右方向)中間部に幅方向(図5の上下方向)に離隔した状態で、1対の固定用孔36、36を設けている。そして、これら各固定用孔36、36内に、上記移動台22の上面から突出する状態で設けた固定ピン37、37の上半部を下方からがたつきなく挿入する事により、上記移動台22の上面に支持可能としている。又、上記かしめ用パッド治具23上には、複数本の支持ピン38、38を植設した状態で設けており、これら各支持ピン38、38によって、上記パッド4cを位置決めした状態で支持する。具体的には、このパッド4cを構成するプレッシャプレート6cの裏面に形成したかしめ用凸部12を上方に向けた状態で、上記パッド4cの外周縁部の複数個所を支持する。又、本例の場合には、上記かしめ用パッド治具23上に、姿勢安定用治具39を設けている。この姿勢安定用治具39は、上記パッド4cに上記ウェアインジケータ7aを仮取り付けした状態で、その一部に形成した切り欠き状の保持凹部40により、このウェアインジケータ7aを構成する本体部14を保持して、このウェアインジケータ7aの姿勢を安定させる。上記保持凹部40は、上記ウェアインジケータ7aを構成する本体部14のうち、取付部13が設けられた側とは反対側の部分を、がたつきなく保持可能な形状を有する。尚、本例の場合には、上記姿勢安定用治具39に保持切り欠き83を設けて、この姿勢安定用治具39を、上記パッド4cを支持する為にも利用している。又、図示は省略するが、上記保持凹部40の内側面を磁石により構成する事で、上記ウェアインジケータ7aを磁気吸引力により吸着させて保持する事もできる。
これに対して、上記圧入用パッド治具24は、図12に示す様に、略T字形の平板状で、その長さ方向他端寄り部分(図12の左端寄り部分)に、幅方向(図12の上下方向)に離隔した状態で1対の固定用孔36a、36aを設けている。そして、これら各固定用孔36a、36a内に、上記移動台22の上面から突出する状態で設けた上記固定ピン37を下方からがたつきなく挿入する事によりこの移動台22の上面に、位置関係を所望通りに規制した状態で、支持可能としている。特に、本例の場合には、上記各固定用孔36a、36aの大きさ及び形状、並びに、互いの間隔を、上記かしめ用パッド治具23に形成した上記各固定用孔36、36と同じとする事により、このかしめ用パッド治具23と上記圧入用治具パッド24とを、上記移動台22上に選択的に支持する事を可能としている。又、この圧入用パッド治具24上には、やはり複数本の支持ピン38a、38aを植設した状態で設けており、これら各支持ピン38a、38aによって、パッド4dを位置決めした状態で支持する。具体的には、上記移動台22の長さ方向一端側(図1、3〜5、8、10の右端側、図2、9の手前側)に、上記パッド4dを構成するプレッシャプレート6dの周縁部に形成した圧入用凹部18を位置させた状態で、上記パッド4dの外周縁部の複数個所を支持する。
尚、上記移動台22に対する上記かしめ用パッド治具23及び上記圧入用パッド治具24の取付位置(位置決め)、並びに、これらかしめ用パッド治具23及び圧入用パッド治具24に対する上記各パッド4c、4dの支持位置(位置決め)に関しては、後に詳しく説明する。
又、前記主軸25は、前記固定台21及び上記移動台22の上方に設置された移動フレーム41に対して昇降可能(鉛直方向の移動可能)に支持されており、その下端部(先端部)に工具取付用孔42を設けている。そして、この工具取付用孔42内に、後述するかしめ用工具62(パンチ63の取付部66)を取り付け可能としている。又、本例の場合には、上記移動フレーム41を、前記フレーム本体31を構成する支柱部43に対して、高さ位置の調節を可能に支持している。
又、前記操作レバー26は、その基端部をカム式の機械式動力伝達機構44を介して、上記主軸25の上端部(基端部)に連結している。これにより、電力や油圧源、圧縮空気源等を使用せずに、作業者による上記操作レバー26の手動操作のみに基づいて、上記主軸25に昇降動作を行わせると共に、この主軸25に鋳鉄等の金属製のかしめ用凸部12を塑性変形させるのに十分な大きさの推力を発生させる様にしている。尚、本例の場合には、上記操作レバー26を、図2及び図9の矢印イ方向に揺動操作する事で上記主軸25を下降させ、反対に、矢印ロ方向に揺動操作する(復位ばねの弾力により回動させる)事でこの主軸25を上昇させる様にしている。
又、前記リンク機構27は、上記主軸25の昇降動作に伴い、上記移動台22をその長さ方向に水平往復移動させる機能を有するもので、図3に詳示する様に、下方に配置された略I字形の第一のリンク部材45aと、上方に配置された略L字形の第二のリンク部材45bとから構成される。このうちの第一のリンク部材45aの一端部は、上記移動台22の幅方向に配置された第一のピン46により、上記移動台22の長さ方向一端寄り部分に固定した連結部材47に、揺動変位自在に枢支されている。又、上記第一のリンク部材45aの他端部は、上記第二のリンク部材45bを構成する2本のリンク腕48a、48bのうち、一方のリンク腕48aの先端部に、上記第一のピン46と平行な第二のピン46aにより、揺動変位自在に連結している。これに対して、他方のリンク腕48bの先端部は、後述するクッション機構29を構成する杆部材49の下端部に、上記第一、第二のピン46、46aと平行な第三のピン46bにより、上記他方のリンク腕48bの長さ方向の若干の変位及び揺動変位を自在に連結している。更に、これら両リンク腕48a、48bの基端部(両リンク腕48a、48bの連続部)は、上記第一〜第三のピン46〜46bと平行な第四のピン46cにより、前記固定台21に立設する状態で固定された立設フレーム50に、揺動変位自在に枢支されている。
この様な構成を有するリンク機構27は、上記杆部材49の昇降動作に伴い、上記移動台22をその長さ方向に水平往復移動させる。即ち、この杆部材49が昇降動作する事により、上記第四のピン46cを中心として上記第二のリンク部材45bを揺動変位させ、上記第一のリンク部材45aを介して、上記移動台22を水平往復移動させる。具体的には、上記杆部材49を下降させる際に、この移動台22を、その長さ方向一端側に水平移動させ、反対に、上記杆部材49を上昇させる際には、その長さ方向他端側(図1、3〜5、8、10の左側、図2、9の奥側)に水平移動させる。尚、後述する様に、上記杆部材49は、上記主軸25とほぼ同期した昇降動作を行う為、この主軸25を昇降動作させた際の上記移動台22の移動方向は、上記杆部材49を昇降動作させた場合と同じとなる。
又、前記ストッパ機構28は、上記移動台22に形成したストッパ孔51と、上記固定台21に固定され、その先端部乃至中間部をこのストッパ孔51に挿入可能としたストッパボルト52とから構成される。このうちのストッパ孔51は、円筒状の内周面を有し、後述する押圧ばね55の外径よりも僅かに大きな内径を有するもので、上記移動台22の長さ方向一端側の側面(主軸25の下降時に於ける移動台22の移動方向前方の側面)に直接形成されている。これに対して、上記ストッパボルト52は、上記固定台21に対して取付部材53を介して固定されている。具体的には、このストッパボルト52の中間部を、この取付部材53に形成したねじ孔に螺合すると共にロックナット54を緊締する事で、上記ストッパボルト52の先端部乃至中間部を、上記取付部材53の内側面から突出させた状態で固定している。
この様なストッパ機構28は、上記ストッパボルト52の先端部の突出量(取付部材53の内側面からの突出量)を、上記ストッパ孔51の深さ寸法よりも大きくする事により、その長さ方向一端側に向けて水平移動する上記移動台22を、所定の位置で制止する(それ以上の水平移動を行えない様に停止させる)。即ち、上記ストッパボルト52の先端面を上記ストッパ孔51の底面に突き当てる事で、上記移動台22の水平移動を阻止する。
上述の様なストッパ機構28を構成する上記ストッパボルト52の先端部の突出量は、上記移動台22に対する前記かしめ用パッド治具23及び前記圧入用パッド治具24の取付位置、並びに、これらかしめ用パッド治具23及び圧入用パッド治具24に対する前記各パッド4c、4dの支持位置との関係で規制する。即ち、かしめ作業を行う際には、上記かしめ用パッド治具23上に支持された上記パッド4cを構成するプレッシャプレート6cの裏面に形成したかしめ用凸部12が、前記主軸25の中心軸の下方延長線上に位置すると同時に、上記ストッパボルト52の先端面が上記ストッパ孔51の底面に突き当たる様にすべく、このストッパボルト52の先端部の突出量、上記移動台22に対する上記かしめ用パッド治具23の取付位置、このかしめ用パッド治具23対する上記パッド4cの支持位置を相互に関連付けて規制する。これに対して、圧入作業を行う際には、上記圧入用パッド治具24上に支持された上記パッド4dを構成するプレッシャプレート6dの周縁部に形成した圧入用凹部18が、上記主軸25の下降時に於ける上記移動台22の移動方向前方で、前記固定台21に支持される前記ウェアインジケータ7bの取付部13aを構成する把持部19内に完全に押し込まれる事を許容すべく、このストッパボルト52の先端部の突出量、上記移動台22に対する上記圧入用パッド治具24の取付位置、この圧入用パッド治具24に対する上記パッド4dの支持位置、更には上記固定台21に対する上記ウェアインジケータ7bの支持位置を相互に関連付けて規制する。尚、本例の場合には、上記把持部19内に上記圧入用凹部18が完全に押し込まれると同時に、上記ストッパボルト52の先端面が上記ストッパ孔51の底面に突き当たる様に規制している。
又、本例の場合、上記ストッパボルト52の周囲で、且つ、前記取付部材53の内側面と上記ストッパ孔51の底面との間に、押圧ばね55を設けている。この押圧ばね55は、上記移動台22をその長さ方向他端側(主軸25の下降時に於ける移動台22の移動方向と反対側)に向けて押圧するもので、前記操作レバー26を操作する以前の状態で、上記移動台22を、上記固定台21の長さ方向他端部(図1、3、8、10の左端部、図2、9の奥端部)に設けたストッパボルト52a(図8、10参照)の先端面に向け押し当て、上記移動台22を初期設定位置に位置させる。又、上記操作レバー26を矢印イ方向(図2、9参照)に操作する力を解除した際にも、上記移動台22を初期設定位置にまで押し戻す。尚、各図面中には、この移動台22を初期設定位置にまで押し戻した状態での押圧ばね55の形状を描いている。
又、前記クッション機構29は、上記杆部材49と、押圧ブラケット56と、クッションばね57とから構成される。このうちの押圧ブラケット56は、その基端部を上記主軸25の基端部外周面に固定しており、先端寄り部分に形成した挿通孔58の内側に上記杆部材49の上端寄り部分を、この杆部材49の軸方向に亙る変位自在に挿通している。尚、本例の場合には、上記挿通孔58の内側に滑り軸受59を設けて、上記押圧ブラケット56と上記杆部材49との相対変位が滑らかに行われる様に構成している。又、上記クッションばね57は、上記杆部材49の周囲で、且つ、この杆部材49の軸方向中間部外周面に設けたフランジ部60の上面と上記押圧ブラケット56の下面との間部分に設けられている。この為、上記クッションばね57の弾力に基づき、上記押圧ブラケット56が上記杆部材49の上方に抜け出る事を防止すべく、この杆部材49の上端部に、上記挿通孔58の内径よりも大きな外径を有する抜け止め部材61を固定している。
この様な構成を有するクッション機構29は、上述したストッパ機構28により、上記移動台22の水平方向への移動が阻止されるまでの間は、上記クッションばね57が、上記押圧ブラケット56の下面と上記フランジ部60の上面との間で、全長を縮める事なく(全長を縮める場合にも僅かな量で)突っ張る事により、上記主軸25の下降量に応じた分だけ上記杆部材49を下降させる。そして、上記移動台22の水平方向への移動が、上記ストッパ機構28により阻止された後は、上記クッションばね57が全長を十分に縮める事により、上記押圧ブラケット56を上記杆部材49に対して下方に相対変位させて、上記主軸25の更なる下降を許容する。尚、この様なクッション機構29の動作を可能とする為に、本例の場合には、上記クッションばね57の弾力を、前記押圧ばね55の弾力よりも十分に大きくしている。
以上の様な構成を有する本例のウェアインジケータ取付装置20によれば、上記移動台22上に、前記かしめ用パッド治具23と前記圧入用パッド治具24とを選択的に支持する事により、かしめ作業と圧入作業とを選択的に実施できる。先ず、図1〜7を参照しつつ、かしめ作業を行う場合に就いて、具体的に説明する。かしめ作業を行うには、上記かしめ用パッド治具23を上記移動台22の上面に支持すると共に、上記主軸25の先端部にかしめ用工具62を取り付ける。
このかしめ用工具62は、パンチ63と、このパンチ63の周囲に設けられた抑えガイド64と、この抑えガイド64に下方への弾力を付与するばね65とから構成される。このうちのパンチ63は、図6に示す様に、上記主軸25の工具取付孔42に隙間なく挿入可能な略円柱状の取付部66と、前記パッド4cを構成するプレッシャプレート6cに形成したかしめ用凸部12を塑性変形させる為の加工部67と、これら加工部67と取付部66との間に設けられた外向フランジ状の鍔部68とを有する。このうちの加工部67は、基端部乃至中間部に設けられた円柱部69と、この円柱部69の先端側に連続するテーパ部70と、このテーパ部70の先端面に設けられた円形の加工面71と、先端部乃至中間部(テーパ部70及び円柱部69の一部)の円周方向の一部を切り欠いて成る、切り欠き部72とを有する。この切り欠き部72は、上記加工部67の中心軸を含む仮想平面に平行な面で、且つ、その一部が上記加工面71の外周縁に接する平坦面を有する。この様な形状を有する切り欠き部72は、上記加工部67の強度及び剛性を確保しつつ、上記かしめ用凸部12を塑性変形させる際に、この加工部67の一部が、上記ウェアインジケータ7cを構成する本体部14に接触する事を避ける為に設けている。又、上記円柱部69の軸方向中間部には、上記抑えガイド64を支持する為に用いる図示しないピンを挿通する為の支持孔73を、直径方向に貫通する状態で形成している。
上記抑えガイド64は、上記加工部67を構成する円柱部69に対して軸方向(上下方向)の相対変位を可能に支持されており、上記加工部67の先端部乃至中間部の周囲のうち、上記切り欠き部72を除く部分を覆っている。本例の場合には、上記抑えガイド64を上記円柱部69に対して軸方向の相対変位を可能に支持する為に、図7に示す様に、この抑えガイド64の外周面の直径方向反対側2個所位置に、軸方向に長い長孔74、74を形成している。そして、これら各長孔74、74内に、上記支持孔73内に挿入した図示しないピンの両端部を遊合させる様にしている。又、上記抑えガイド64のうち、先端面には欠円輪状の抑え面75を、基端面には円輪状の被押圧面76を、それぞれ設けている。又、この抑え面75の内径寸法は、上記加工部67の先端面に設けた加工面71の外径寸法よりも僅かに大きくしている。
又、上記ばね65は、上記加工部67を構成する円柱部69の周囲で、且つ、上記抑えガイド64の被押圧面76と上記鍔部68との間部分に設けられており、この抑えガイド64を上記加工部67に対して下方に向け押圧する。この様な構成により、この抑えガイド64の先端面に設けた抑え面75を、上記加工部67の先端面に設けた加工面71よりも下方に位置させている。
そして、上述の様な構成を有する上記かしめ用工具62を、前記主軸25の工具取付用孔42に取り付けた後は、前記かしめ用パッド治具23上に、前記パッド4cをセットする。具体的には、前述した様に、このパッド4cを構成するプレッシャプレート6cの裏面に形成したかしめ用凸部12を上方に向けた状態で、前記各支持ピン38、38及び前記姿勢安定用治具39同士の間にセットする。
次いで、前記図15の(B)に示した場合と同様に、前記ウェアインジケータ7aを構成する取付部13を、この取付部13に形成した取付孔15内にかしめ用凸部12を挿通した状態で、上記プレッシャプレート6cの裏面上に載置して、上記ウェアインジケータ7aを上記パッド4cに対して仮取り付けする。この様に仮取り付け作業を行った状態で、上記ウェアインジケータ7aは、上記姿勢安定用治具39の保持凹部40により保持され(保持凹部40の底面とプレッシャプレートの外周縁との間で本体部14を挟持され)、その姿勢が安定する。
上述の様にして、仮取り付け作業が済んだならば、前記操作レバー26を矢印イ方向(図2参照)に揺動操作する。これにより、上記かしめ用工具62を上記主軸25と共に下降させつつ、前記リンク機構27により、上記パッド4c及び上記ウェアインジケータ7aを、前記移動台22と共に初期設定位置からこの移動台22の長さ方向一端側に向けて水平移動させる。そして、この移動台22の水平方向への移動を、上記ストッパ機構28により阻止すると同時に、上記主軸25(かしめ用工具62)の中心軸の下方延長線上に、上記かしめ用凸部12を位置させる。そして、上記操作レバー26を更に揺動操作する事で、上記移動台22をそのままの位置に留めたまま(主軸25の中心軸の下方延長線上にかしめ用凸部12を位置させたまま)、前記クッション機構29を構成するクッションばね57を縮めつつ、上記かしめ用工具62を上記主軸25と共に更に下降させる。
この様にして、上記かしめ用工具62を下降させる事により、先ず、このかしめ用工具62を構成する前記抑えガイド64の抑え面75により、上記ウェアインジケータ7aの取付部13の上面のうち、取付孔15の周囲を下方に押し付ける。そして、このウェアインジケータ7aを上記パッド4c(プレッシャプレート6c)に押し付けてその姿勢を更に安定させた状態で、上記かしめ用工具62を構成するパンチ63の加工面71により、上記かしめ用凸部12の先端部を押し潰していく。この結果、前記図15の(C)に示した場合と同様に、このかしめ用凸部12の先端部を塑性変形させて(かしめ拡げて)、この先端部にかしめ部17{図15の(C)参照}を形成する。
以上の様に、本例のウェアインジケータ取付装置20によれば、電力や油圧源を必要とする事なく、作業者の上記操作レバー26の操作のみに基づいて、上記ウェアインジケータ7aを上記パッド4c(ウェアインジケータ6c)に対してかしめ固定する事ができる。特に、本例の場合には、上記移動台22を、前記ストッパ機構28によりその水平方向への移動が阻止されるまで水平移動させた状態で、上記主軸25(かしめ用工具62)の中心軸の下方延長線上に、上記パッド4cに設けたかしめ用凸部12を位置させる。この為、前述した様なウェアインジケータ7aの仮取り付け作業を、上記主軸25の中心軸の下方延長線上から外れた広い空間で行う事ができる(上方にかしめ用工具62が存在しない状態で行う事ができる)為、作業性が良好になる。更に、本例の場合には、上記かしめ部17を形成した後、上記操作レバー26に加えていた力(矢印イ方向の力)を解除する事により、かしめ固定後の上記パッド4c及び上記ウェアインジケータ7aを、前記押圧ばね55の押圧力に基づいて、上記移動台22と共に初期設定位置にまで押し戻す事ができる。この為、上記かしめ固定後のパッド4c及びウェアインジケータ7aを、上記かしめ用パッド治具23上から取り外す作業も容易に行う事ができる。
次に、図8〜12を参照しつつ、圧入作業を行う場合に就いて、具体的に説明する。圧入作業を行うには、前記圧入用パッド治具24を上記移動台22の上面に支持すると共に、前記固定台21のうち、上記主軸25の下降時に於けるこの移動台22の移動方向前方部分に、ウェアインジケータ7bを支持する。具体的には、本例の場合には、アタッチメント取付部材77と、保持アタッチメント78とを介して、上記ウェアインジケータ7bを上記固定台21に対して支持する。上記アタッチメント取付部材77は、基台部79と取付壁部80とを備え、このうちの基台部79は、上記固定台21の長さ方向一端部に支持固定されている。又、この取付壁部80は、この基台部79から上方に立ち上がる状態で形成されている。一方、上記保持アタッチメント78は、磁石81をその一部に露出させた状態で設けており、この磁石81の露出面を上記移動台22側に向けた状態で、上記取付壁部80の上端部に嵌合支持されている。又、上記保持アタッチメント78のうち、上記磁石81の露出面側には、上記ウェアインジケータ7bを構成する本体部14の外側面の形状に整合する(本体部14をがたつきなく保持可能な)保持凹部82を設けている。
本例の場合には、この保持凹部82内に上記ウェアインジケータ7bを構成する本体部14の外側面(把持部19が設けられた側とは反対側の面)を吸着保持させる事により、このウェアインジケータ7bを上記固定台21に対して支持する。特に本例の場合には、この様にウェアインジケータ7bを支持した状態で、このウェアインジケータ7bの取付部13aを構成する把持部19を、上記パッド4dの圧入用凹部18の移動方向前方(延長線上)に位置させると共に、この把持部19の開口部の高さ位置をこの圧入用凹部18の高さ位置と同じにしている。
又、上述の様にして、上記ウェアインジケータ7bを支持するのに前後して、前記圧入用パッド治具24上に、前記パッド4dをセットする。具体的には、前述した様に、前記移動台22の長さ方向一端側に、このパッド4dを構成するプレッシャプレート6dの周縁部に形成した圧入用凹部18を位置させた状態で、前記各支持ピン38a、38a同士の間にセットする。
上述の様にして、上記保持アタッチメント78に上記ウェアインジケータ7bを、上記圧入用パッド治具24上に上記パッド4dを、それぞれセットしたならば、前記操作レバー26を矢印イ方向(図9参照)に揺動操作する。これにより、クッション機構29及びリンク機構27によって、図12の(A)→(B)に示す様に、上記パッド4dを、上記移動台22と共にこの移動台22の長さ方向一端側に向けて水平移動させる。この結果、上記ウェアインジケータ7bを構成する取付部13aの把持部19の開口幅を弾性的に拡げつつ、この把持部19内に、上記プレッシャプレート6dの周縁部に形成した圧入用凹部18を押し込む(圧入する)。本例の場合には、上記クッション機構29を構成するクッションばね57の弾力を利用して、上記把持部19内に上記圧入用凹部18を圧入する為、この把持部19に塑性変形が生じる様な大きな力が作用する事はない。
以上の様に、本例のウェアインジケータ取付装置20によれば、電力や圧縮空気源を必要とする事なく、作業者の上記操作レバー26の操作のみに基づいて、上記ウェアインジケータ7aを上記パッド4d(プレッシャプレート6d)に対して圧入固定する事ができる。又、本例の場合には、圧入作業が完了した後に、上記操作レバー26に加えていた力(矢印イ方向の力)を解除する事で、圧入固定後の上記パッド4d及び上記ウェアインジケータ7bを、前記押圧ばね55の押圧力に基づいて、上記移動台22と共に初期設定位置にまで押し戻す事ができる。この為、上記圧入固定後のパッド4d及びウェアインジケータ7cを、上記圧入用パッド治具24上から取り外す作業を容易に行う事ができる。尚、上記ウェアインジケータ7bを構成する本体部14と、上記保持アタッチメント78に設けた磁石81の露出面(保持凹部82)とは、この様な初期設定位置への移動の際に分離される。
以上の説明の通り、本例のウェアインジケータ取付装置20によれば、1台で、かしめ作業と圧入作業との2種類の取付作業を実施できる。この為、製造ラインのコンパクト化(省スペース化)を図れる。しかも、本例のウェアインジケータ取付装置20によれば、これら両作業を、操作レバー26の操作のみに基づいて実施できる為、電力や油圧源、圧縮空気源を必要とする事がない。この為、運転コストの低減を図れると共に、設備投資コストの低減を図る事もできる。しかも本例のウェアインジケータ取付装置20の場合には、かしめ用パッド治具23と圧入用パッド治具24とを付け替える事で、かしめ作業と圧入作業との間での作業の切り替えを行える為、多品種少量生産を行う場合にも、段取り替え作業の工数を少なく抑える事ができて、生産性が低下する事を防止できる。
本発明の実施の形態の1例をかしめ作業を実施する状態で示す、ウェアインジケータ取付装置の部分切断正面図。 同じくリンク機構及びクッション機構を省略して示す側面図。 同じく図1の下半部拡大図。 同じく図3からリンク機構及びクッション機構を省略して示す図。 同じく一部を省略して図4の下半部を上方から見た図。 同じくパンチを抜き出して示す図で、(A)は正面図、(B)は(A)の右方から見た側面図、(C)は(A)の下方から見た図。 同じく抑えガイドを抜き出して示す図で、(A)は正面図、(B)は(A)の右方から見た側面図、(C)は(A)の下方から見た図。 同じく圧入作業を実施する状態を示す、図1に相当する図。 同じく側面図。 同じく図8の下半部拡大図。 同じく図10からリンク機構、クッション機構、固定台をそれぞれ省略して示す図。 同じく図10の下半部を上方から見た図で、(A)は圧入する直前の状態を、(B)は圧入後の状態を、それぞれ示している。 ウェアインジケータを備えたディスクブレーキの断面図。 かしめ作業により互いに結合するパッド及びウェアインジケータを示す斜視図。 かしめ作業を工程順に示す部分断面図。 圧入作業により互いに結合するパッド及びウェアインジケータを示す斜視図。 圧入作業を工程順に示す部分断面図。
符号の説明
1 ロータ
2 サポート
3 キャリパ
4a〜4d パッド
5a〜5d ライニング
6a〜6d プレッシャプレート
7、7a、7b ウェアインジケータ
8 検知部
9 シリンダ部
10 ピストン
11 キャリパ爪
12 かしめ用凸部
13、13a 取付部
14 本体部
15 取付孔
16 共鳴部
17 かしめ部
18 圧入用凹部
19 把持部
20 ウェアインジケータ取付装置
21 固定台
22 移動台
23 かしめ用パッド治具
24 圧入用パッド治具
25 主軸
26 操作レバー
27 リンク機構
28 ストッパ機構
29 クッション機構
30 作業台
31 フレーム本体
32 支持台
33 立壁部
34 案内溝
35 係合凸部
36、36a 固定用孔
37 固定ピン
38、38a 支持ピン
39 姿勢安定用治具
40 保持凹部
41 移動フレーム
42 工具取付用孔
43 支柱部
44 機械式動力伝達機構
45a、45b 第一、第二のリンク部材
46、46a〜46c 第一〜第四のピン
47 連結部材
48a、48b リンク腕
49 杆部材
50 立設フレーム
51 ストッパ孔
52、52a ストッパボルト
53 取付部材
54 ロックナット
55 押圧ばね
56 押圧ブラケット
57 クッションばね
58 挿通孔
59 滑り軸受
60 フランジ部
61 抜け止め部材
62 かしめ用工具
63 パンチ
64 抑えガイド
65 ばね
66 取付部
67 加工部
68 鍔部
69 円柱部
70 テーパ部
71 加工面
72 切り欠き部
73 支持孔
74 長孔
75 抑え面
76 被押圧面
77 アタッチメント取付部材
78 保持アタッチメント
79 基台部
80 取付壁部
81 磁石
82 保持凹部
83 保持切り欠き

Claims (4)

  1. 固定台と、この固定台に対して所定の水平方向に往復移動可能に支持された移動台と、この移動台上に位置決めされた状態で選択的に支持され、それぞれの上面にパッドを位置決めした状態で支持する第一のアタッチメント及び第二のアタッチメントと、上記固定台及び上記移動台の上方に昇降可能に設置され、その下端部にかしめ用工具を取り付け可能とした主軸と、この主軸を機械式動力伝達機構を介して昇降動作させる手動操作部と、この主軸の昇降動作に伴い上記移動台を上記所定の水平方向に往復移動させるリンク機構と、この主軸の下降時に、この移動台の水平方向への移動を所定の位置で阻止するストッパ機構と、このストッパ機構によりこの移動台の水平方向への移動が阻止された後にも、上記手動操作部の操作に基づき上記主軸が更に下降する事を許容するクッション機構とを備え、
    上記移動台上に上記第一のアタッチメントを支持すると共に、上記主軸の下端部にかしめ用工具を取り付けた状態で上記手動操作部を操作する事により、この主軸を下降させつつ、上記移動台を上記所定の位置まで水平方向に移動させた後、この主軸を更に下降させて、上記第一のアタッチメント上のパッドを構成するプレッシャプレートの片面にウェアインジケータをかしめ固定する作業と、
    上記移動台上に上記第二のアタッチメントを支持し、上記手動操作部を操作する事によりこの移動台を水平方向に移動させて、上記第二のアタッチメント上のパッドを構成するプレッシャプレートの周縁部にウェアインジケータを圧入固定する作業とを、
    選択的に実施可能とした事を特徴とするウェアインジケータ取付装置。
  2. 第一のアタッチメントが、パッドを構成するプレッシャプレートの片面に形成したかしめ用凸部を上方に向けた状態でこのパッドを支持すると共に、移動台の水平方向への移動がストッパ機構により阻止された際に、上記かしめ用凸部を主軸の中心軸の下方延長線上に位置させるものであり、
    第二のアタッチメントが、主軸の下降時に於ける移動台の移動方向前方に、パッドを構成するプレッシャプレートの周縁部に形成した圧入用凹部を位置させた状態で、このパッドを支持するものである、
    請求項1に記載したウェアインジケータ取付装置。
  3. ストッパ機構が、移動台の側面のうち、主軸の下降時に於けるこの移動台の移動方向前方の側面に形成されたストッパ孔と、固定台に直接若しくは他の部材を介して支持され、その先端部乃至中間部をこのストッパ孔に挿入可能としたストッパボルトとから成り、このストッパボルトの先端面をこのストッパ孔の底面に突き当てる事により、上記移動台の水平方向への移動を阻止する、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載したウェアインジケータ取付装置。
  4. 固定台と移動台との間に、主軸の下降時に於けるこの移動台の移動方向と反対方向に向けてこの移動台を押圧する押圧ばねが設けられている、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載したウェアインジケータ取付装置。
JP2008280142A 2008-10-30 2008-10-30 ウェアインジケータ取付装置 Expired - Fee Related JP4790780B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008280142A JP4790780B2 (ja) 2008-10-30 2008-10-30 ウェアインジケータ取付装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008280142A JP4790780B2 (ja) 2008-10-30 2008-10-30 ウェアインジケータ取付装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2010106973A true JP2010106973A (ja) 2010-05-13
JP2010106973A5 JP2010106973A5 (ja) 2010-07-29
JP4790780B2 JP4790780B2 (ja) 2011-10-12

Family

ID=42296621

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008280142A Expired - Fee Related JP4790780B2 (ja) 2008-10-30 2008-10-30 ウェアインジケータ取付装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4790780B2 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4982381U (ja) * 1972-11-06 1974-07-17
JPS58167040A (ja) * 1982-03-29 1983-10-03 Jitsuhara Masaichi ハトメ金具取付装置
JPS63157447U (ja) * 1987-04-03 1988-10-14
JPS6479435A (en) * 1987-09-19 1989-03-24 Tokico Ltd Friction pad for brake
JPH0370890U (ja) * 1989-11-08 1991-07-17
JPH0513639U (ja) * 1991-07-31 1993-02-23 池田物産株式会社 リベツトのカシメ装置
JPH0716678A (ja) * 1993-07-05 1995-01-20 Nawa Seiki Seisakusho:Kk コーナーピース用の挿入機構、かしめ機構及び挿入かしめ装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4982381U (ja) * 1972-11-06 1974-07-17
JPS58167040A (ja) * 1982-03-29 1983-10-03 Jitsuhara Masaichi ハトメ金具取付装置
JPS63157447U (ja) * 1987-04-03 1988-10-14
JPS6479435A (en) * 1987-09-19 1989-03-24 Tokico Ltd Friction pad for brake
JPH0370890U (ja) * 1989-11-08 1991-07-17
JPH0513639U (ja) * 1991-07-31 1993-02-23 池田物産株式会社 リベツトのカシメ装置
JPH0716678A (ja) * 1993-07-05 1995-01-20 Nawa Seiki Seisakusho:Kk コーナーピース用の挿入機構、かしめ機構及び挿入かしめ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4790780B2 (ja) 2011-10-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4992654B2 (ja) チャック装置
TWI636846B (zh) O型環安裝裝置、多關節型機器人、及o型環安裝方法
JP2006297491A (ja) クランプ装置
US10124469B2 (en) Clamping apparatus
US7798293B2 (en) Table clamp device
US20070151317A1 (en) Method for forming hollow shaft with a flange and product with hollow shaft formed by the same
JP4790780B2 (ja) ウェアインジケータ取付装置
KR200473069Y1 (ko) 차량용 스트럿 조립장치
JP5127634B2 (ja) 位置決め部保持装置、及びこれを用いたワーク位置決め方法
JP4933380B2 (ja) 穴を有する素材の位置決め固定装置
JP2012002277A (ja) シザーズギア組立装置
JP2006320934A (ja) プレス加工装置
JP2004314178A (ja) 機械的結合に用いる道具用の金型
JP2011143530A (ja) ワーク及びクランプ装置
JP2005096051A (ja) 圧入装置
KR101425633B1 (ko) 앵커 볼트 헤드부 성형 장치
JP7114862B2 (ja) ワーク保持装置及びワーク加工方法
JP2005246559A (ja) 位置決めクランプ装置
JP2016043376A (ja) 芯合わせ治具及び芯合わせ方法
JP2006132711A (ja) 車輪支持用ハブユニットの製造方法
JP4246525B2 (ja) 締結装置
JP5412944B2 (ja) 回転体のクランプ装置
JP6400813B1 (ja) カム装置
CN215318167U (zh) 定位装置
WO2020090239A1 (ja) 位置決め固定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100611

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100611

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110719

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110720

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140729

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4790780

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees