JP4246525B2 - 締結装置 - Google Patents

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【0001】
【技術分野】
本発明は、締結装置に係り、特に、マシニングセンター等の工作機械テーブルに取り付けられるベースエレメントと所定の治具が固定される治具プレートとを相互に締結するのに好適に用いられ得る締結装置の改良に関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来より、二つの部材を締結するための締結装置としては、種々の構造のものがあり、それらの中から、締結されるべき部材の形状や用途等に応じて、適宜に選択されて使用されている。そして、例えば、マシニングセンター等の工作機械においても、様々な締結装置が用いられている。
【0003】
すなわち、一般に、マシニングセンター等の工作機械にあっては、加工されるべきワークを保持するために、クランプやバイス等の各種の治具が用いられているが、それらの治具は、その段取り変えを容易に且つ迅速に行なわしめるために、多くの場合、治具プレートに固定されており、この治具プレートがベースエレメントに対して締結せしめられることによって、各種の治具が、ベースエレメントに取り付けられるようになっている。そして、それら治具プレートとベースエレメントとを相互に締結せしめるものとして、所定の締結装置が用いられているのである。
【0004】
ところで、このような締結装置として用いられるものの一つとして、特開平8−170607号公報(特許文献1)には、ベースエレメントと治具プレートの何れか一方に対して位置固定に取り付けられる締結ピンと、それらのうちの何れか他方に対して位置固定に取り付けられる締結ピンが軸方向に挿入、嵌合可能な締結ブッシュとを有してなる構造の締結装置が、提案されている。この締結装置にあっては、締結ピンに設けられたねじ穴に螺合された所定のねじ部材が、かかるねじ穴に螺入されて、締結ピンの締結ブッシュへの挿入方向となる軸方向に移動せしめられることにより、締結ピンの内部に配置されたスチールボールが、ねじ部材と共に一体移動せしめられる押圧面にて、軸方向に対して直角な方向に押圧され、移動せしめられて、締結ピンの外周面から部分的に突出せしめられるようになっており、そして、締結ピンの締結ブッシュへの挿入状態下で、かかるスチールボールの突出部位に対して、締結ブッシュの内周面に設けられた係合部が係合せしめられると共に、締結ブッシュの外周面に設けられた係合部が、締結ピンに係合せしめられることにより、締結ピンの締結ブッシュへの挿入状態下でのそれらの軸方向における相対移動が阻止され得るように構成されている。
【0005】
このような構造を有する締結装置を用いれば、締結ピンと締結ブッシュとを、それぞれ、ベースエレメントと治具プレートとにそれぞれ取り付けた状態で、単に、締結ピンを締結ブッシュに挿入して、ねじ部材をねじ穴に螺入するだけで、ベースエレメントと治具プレートとの締結を、極めて容易に且つ迅速に行なうことが出来るのである。
【0006】
しかしながら、かかる構造の締結装置にあっては、締結ピンと締結ブッシュとを嵌合せしめた状態下において、スチールボールを外方に突出させて、それら締結ピンと締結ブッシュとの固定を行なうべく、ねじ部材を螺入せしめる必要があるところ、従来にあっては、そのようなねじ部材の螺入操作は、締結されるベースエレメントと治具プレートの上方から、かかる治具プレートを貫通する穴を通じて行なわれることとなるところから、治具プレート上に既にワークや治具等が配置されている場合にあっては、ねじ部材の螺入操作を行なうことが出来ず、そのために、締結ピンと締結ブッシュとの固定が出来なくなる等の問題を内在している。
【0007】
また、そのような締結ピンと締結ブッシュとからなる締結装置は、一般に、治具プレートの四隅に位置するように、ベースエレメントと治具プレートとの間に配置せしめられることとなるが、上記したように、治具プレート上からのねじ部材の螺入操作が阻害されないように、治具プレートの四隅部位を避けるようにして、ワークや治具等を配置する場合にあっては、治具プレートの使用できる有効面積が限られることとなり、そのために、治具プレートを有効利用することが困難となるのである。
【0008】
【特許文献1】
特開平8−170607号公報
【0009】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、上述せる如き事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、締結ピンと締結ブッシュとの固定操作を、締結されるべき二つの部材のうちの一方の部材側から行なうものではなく、それら二つの部材間に位置する締結ピンに対して側方からの操作を行ない得るようにして、それら締結ピンと締結ブッシュとの固定が実現され得るようにした締結装置を提供することにある。
【0010】
【解決手段】
そして、本発明にあっては、かかる課題の解決のために、(a)第一の部材に対して位置固定に取り付けられる締結ブッシュと、(b)第二の部材に対して位置固定に取り付けられると共に、該第二の部材から突出するピン本体部を有し、該ピン本体部の先端部位において、前記第一の部材に取り付けられた前記締結ブッシュに挿入されて嵌合せしめられることにより、それら第一及び第二の部材の締結を、それら部材間に所定の間隙を形成せしめて、実現する締結ピンと、(c)該締結ピンの前記ピン本体部の先端部位の内部に、軸方向に対して直角な方向に向かって移動可能に且つ該ピン本体部の外周面から突出可能に配置された第一の移動手段と、(d)前記締結ピンのピン本体部内において軸方向に移動可能に設けられ、該軸方向への移動によって、前記第一の移動手段を該軸方向に直角な方向に移動せしめ、該ピン本体部の外周面から突出せしめる第二の移動手段と、(e)前記締結ブッシュの、前記締結ピンのピン本体部が挿入、嵌合せしめられる部位の内周面に設けられ、該ピン本体部の該締結ブッシュへの挿入状態下で、該ピン本体部の外周面から突出せしめられた前記第一の移動手段に係合して、該締結ブッシュから該ピン本体部を離脱させる方向への該締結ブッシュの移動を阻止せしめる離脱阻止係合部と、(f)前記第一及び第二の部材間の間隙において前記締結ピンのピン本体部の外周面部位に露呈するように配設され、前記締結ブッシュに対する該締結ピンのピン本体部の挿入・離脱又は固定のために操作される操作手段と、(g)該操作手段による操作に対応して前記第二の移動手段を軸方向に移動せしめ、前記第一の移動手段の前記締結ピンのピン本体部の外周面からの突出又はその解消を図ることにより、前記締結ブッシュと前記締結ピンとの間の締結又は解除を行なう操作・作動機構とを含んで構成される締結装置にして、前記操作手段が、前記締結ピンのピン本体部内で該ピン本体部の軸直角方向に設けられた操作孔内に収容されて、該ピン本体部の軸直角方向の回動軸回りに回動可能とされた回動部材を有する一方、前記操作・作動機構が、該回動部材の軸方向の一端部に対して偏心して一体的に連結された、該ピン本体部の軸直角方向に延びる偏心シャフトと、該ピン本体部の中心部を軸方向に延び、前記操作孔と交差するように設けられた摺動孔内に収容されると共に、前記第二の移動手段に対して固定的に設けられ、該第二の移動手段と共に該ピン本体部の軸方向に移動可能とされる一方、前記偏心シャフトに係合して、該偏心シャフトの前記回動部材の回動に基づく変位によって、該ピン本体部の軸方向に移動せしめられる摺動体とを有し、更にそれら偏心シャフトと摺動体の係合が、該摺動体に設けられた軸直角方向に延びる長孔に対して該偏心シャフトを貫通させることによって実現されており、前記回動部材の回動にて該偏心シャフトを該長孔内において移動させて該摺動体をその軸方向に移動せしめ、そして該摺動体に固定的に設けられた前記第二の移動手段が、その軸方向に移動させられるように構成されていることを特徴とする締結装置を、その要旨とするものである。
【0011】
要するに、この本発明に従う締結装置にあっては、締結されるべき二つの部材のうちの一方の部材に位置固定に取り付けられる締結ブッシュに対して、他方の部材に位置固定に取り付けられる締結ピンの突出したピン本体部の先端部位を挿入、嵌合せしめた状態において、それら二つの部材の間に所定の間隙が形成されるようにする一方、それら部材間において露呈されるピン本体部の外周面には、操作手段が設けられて、そのような操作手段を、それら二つの部材の間隙を利用して、側方より操作せしめることにより、かかる締結ピンのピン本体部に設けた操作・作動機構を介して、第二の移動手段を軸方向に移動せしめ、以て第一の移動手段を軸直角方向に移動させて、ピン本体部の外周面から突出せしめられ得るようになっているのである。
【0012】
従って、かかる本発明に従う締結装置にあっては、締結ブッシュと締結ピンとの嵌合・固定操作を、第一の部材と第二の部材との間隙を通じて、側方からの操作にて行なうことが出来、従来の如き締結されるべき二つの部材の一方の側を貫通する穴を通じて、ねじ部材を螺入せしめる操作が必要ではないところから、かかる一方の部材上にワーク、治具等が配置されていても、それが邪魔となって,それら締結ブッシュと締結ピンとの嵌合・固定操作が不能となることは、全く惹起されることがないのであり、これによって、それらワークや治具等が配置される部材の使用面積を効果的に高め得ることとなったのである。
【0013】
しかも、このような本発明に従う締結装置においては、前記操作手段が、前記締結ピンのピン本体部の軸直角方向の回動軸周りに回動可能とされた回動部材を有しまた前記操作・作動機構が該回動部材に対して偏心して一体的に設けられた、前記ピン本体部の軸直角方向に延びる偏心シャフトと、前記第二の移動手段に対して固定的に設けられ、該第二の移動手段と共に前記軸方向に移動可能とされる一方、前記偏心シャフトに係合して、該偏心シャフトの前記回動部材の回動に基づく変位によって、該軸方向に移動せしめられる摺動体とを含んで構成され、これによって、比較的に簡略な構造をもって、操作手段と操作・作動機構とが有利に実現され得るのであり、また、そのような操作部材の操作も、単に、回動をさせるだけでよいところから、その操作の容易性も有利に確保され得ることとなるのである。
【0014】
さらに、このような本発明に従う締結装置においては、前記ピン本体部に対して、前記操作孔と相対向する支持孔が、互いの軸心を一致させた状態において、前記摺動孔に至るように同軸的に設けられて、該支持孔内に支持体が回動可能に配置されると共に、かかる支持体に対して、前記摺動体の長孔を貫通した前記偏心シャフトの先端部が取り付けられて、支持されるようになっている。
【0015】
また、本発明に従う締結装置の別の有利な態様の一つによれば、前記回動部材の回動量を規制する回動量規制手段が、更に設けられることとなる。このような回動量規制手段の配設によって、回動部材の回動量が規制されることにより、前記した操作・作動機構を介しての第二の移動手段の軸方向における移動位置が規定され、以て、第一の移動手段の軸方向における移動量を効果的に規定せしめ得るのである。
【0016】
そして、そのような回動量規制手段としては、有利には、前記回動部材に一体的に設けられ、外周部の周方向に回動規制量に対応した長さにおいて切欠きが形成されている円板と、前記締結ピンのピン本体部の外周面に固設され、該円板の切欠きに係合して、該円板の回動が該切欠きの長さの範囲内となるように規制するストッパーピンとから構成される構造が採用されることとなる。
【0017】
さらに、本発明に従う締結装置にあっては、一般に、前記第一の移動手段は、少なくとも一つのスチールボールにて構成される構造を採用するものであり、また、前記第二の移動手段は、前記締結ピンのピン本体部の内部において軸方向に延びる脚部を有し、頭部が該ピン本体部の先端側に位置するように配されたボルト部材と、該ボルト部材の脚部が貫通する、該ピン本体部の基端側の外周面が、先細のテーパ面とされて、前記スチールボールの押圧面とされた押圧リングとを含んで構成されてなる構造が、有利に採用されるのである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明に係る締結装置の具体的な構成について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
【0019】
先ず、図1及び図2には、マシニングセンター等の工作機械のテーブルに取り付けられるベースエレメントと治具プレートとを相互に締結するために用いられる、本発明に従う構造を有する締結装置の一例が、概略的に示されている。そこにおいて、締結装置2は、締結ブッシュ10と締結ピン12とを有して構成されており、締結ブッシュ10が、上下に対向配置された治具プレート14とベースエレメント16のうち、上方に位置する治具プレート14に対して位置固定に取り付けられるようになっている一方、締結ピン12は、下方に位置するベースエレメント16に対して位置固定に取り付けられるようになっている。
【0020】
より具体的には、締結ブッシュ10は、一端側に外向きのフランジ部18が一体的に形成されてなる略円筒形状を呈するブッシュ本体20と、このブッシュ本体20の他方の端部側に螺着せしめられる蓋部材22とから構成されている。そして、ブッシュ本体20には、締結ピン12の先端側部位の外形よりも所定寸法大きな内径を有する内孔が形成されており、またその内周面には、フランジ部18の側に位置するように、径方向内方に向かって低い高さで突出し、且つ周方向に連続して延びる内側凸部24が、一体的に形成されている。
【0021】
また、そのような締結ブッシュ10の内周面に設けられた内側凸部24は、蓋部材22側の側面である上面が、下方に向かうに従って次第に小径となるテーパ面形状を有する、離脱阻止係合部となるテーパ状係合面26とされている一方、そのような内側凸部24より下方の内周面は、図において下方に向かうに従って次第に大径となる、テーパ面形状を呈するブッシュ側テーパ嵌合部28として形成されている。
【0022】
そして、かかるブッシュ本体20に対して、蓋部材22が螺着せしめられてなる締結ブッシュ10は、治具プレート14に形成された凹所30内に、その筒状部が嵌入された状態下において、ブッシュ本体20のフランジ部18が、図2に示される如く、ボルト32によって固定せしめられるようになっている。要するに、ボルト32の螺入によって、ブッシュ本体20のフランジ部18が、治具プレート14に固定せしめられることによって、締結ブッシュ10は、治具プレート14に位置固定に取り付けられるようになっているのである。
【0023】
一方、上述の如き締結ブッシュ10と共に、締結装置2を構成する締結ピン12は、締結ブッシュ10の内径よりも所定寸法小さな外径を有する先端部を備えた段付き円筒形状の嵌合部34と、そのような嵌合筒部34の下部に嵌め合わされた直筒形状の作動筒部36とからなる、全体として略円筒形状を呈するピン本体部38を有している。
【0024】
そして、そのようなピン本体部38を構成する嵌合筒部34は、その軸方向中間部の外周面上において、下方に向かって次第に大径となるテーパ面形状を呈するピン側テーパ嵌合部40と、軸方向に直角な方向において外方に向かって所定長さ延出し、且つ周方向に連続して延びるフランジ部42とが、軸方向において上下に連接せしめられた状態において、それぞれ一体的に設けられている。
【0025】
また、かかる嵌合筒部34にあっては、フランジ部42よりも上側の部分に、上方に向かって開口する大径の円形凹所44が設けられており、この円形凹所44の開口部側の周壁部には、軸方向に対して直角な方向に延出し、且つかかる円形凹所44の周壁部を厚さ方向に貫通して、その外周面上において側方に開口する円形貫通孔46が、周方向に等間隔をおいて複数(ここでは、三つ)形成されている。更に、嵌合筒部34の中心部には、貫通孔48が、円形凹所44の底面とそれの形成側とは反対側の下側底面とにおいて上下方向に開口するように、つまり円形凹所44の底面から下方に向かって、軸方向に一直線に延びるように、所定大きさの孔径において形成されている。
【0026】
そして、円形凹所44の周壁部に設けられた複数の円形貫通孔46のそれぞれの内部には、それよりも所定寸法小さな直径を有する、第一の移動部材としてのスチールボール50が、かかる円形貫通孔46内を、その延出方向たる、嵌合筒部34(ピン本体部38)の軸方向に直角な方向、つまり嵌合筒部34の径方向に移動可能に、それぞれ一個ずつ配置されている。
【0027】
さらに、嵌合筒部34の円形凹所44内には、比較的に厚肉のクランプリング52と圧縮コイルばね54とが、上下に位置する状態で収容、配置されている。この円形凹所44内に収容配置されたクランプリング52は、その外径が円形凹所44の内径よりも所定寸法小さくされていることによって、円形凹所44内を上下方向に移動可能とされていると共に、下側角部が面取りされて、かかる面取り部分が、下方に向かって次第に小径化するテーパ面からなるテーパ状押圧面56とされている。そして、かかるテーパ状押圧面56において、前記各円形貫通孔46内にそれぞれ配置されたスチールボール50に対して接触し得るようにして、位置せしめられている。
【0028】
また、そのようなクランプリング52の下方に配置された圧縮コイルばね54は、その下端部において、円形凹所44の底面に接触せしめられる一方、上端部において、クランプリング52の下面に接触せしめられており、以てクランプリング52が下方に移動せしめられた際に、クランプリング52に対して、上方に移動させるような付勢力が発揮され得るようになっている。なお、ここでは、円形凹所44の底部側周壁部に、そのような円形凹所44の底部側部分(下側部分)を開口部側部分(上部側部分)よりも小径化する段部が設けられており、この段部に、クランプリング52のテーパ状押圧面56が接触せしめられることによって、クランプリング52の下方への移動が、所定位置において規制されるようになっている。
【0029】
さらに、図1及び図2に示されるように、嵌合筒部34において、クランプリング52、圧縮コイルばね54の内孔を通り、更に、嵌合筒部34の中心部に上下方向に延びるように形成された貫通孔48を貫通するようにして、六角穴付きボルトからなるクランプボルト58が挿通、配置せしめられ、嵌合筒部34の下面から下方に、所定長さに亘って突出されて、その突出部にねじ部59が設けられている。
【0030】
そして、クランプボルト58の下方への移動に伴って、クランプリング52が、クランプボルト58の筒部の下側端面にて押圧され、圧縮コイルばね54の付勢力に抗して、円形凹所44内を下方に移動せしめられる一方、クランプボルト58の上方への移動によって、クランプリング52が、圧縮コイルばね54の付勢力にて上方に移動せしめられることとなる。
【0031】
また、各円形貫通孔46内で、クランプリング52のテーパ状押圧面56に接触して配置されたスチールボール50が、クランプボルト58の下方への移動に伴うクランプリング52の下方への移動によって、それぞれ、クランプリング52のテーパ状押圧面56にて嵌合筒部34の径方向外方に押圧されて、各円形貫通孔46内を、該円形貫通孔46における嵌合筒部34の外周面側開口部に向かって移動せしめられるようになっている。また、上述せる如く、クランプリング52のテーパ状押圧面56が円形凹所44の周壁部の段部に接触せしめられた位置において、クランプリング52の下方への移動が規制されるようになっているため、クランプリング52の下方への移動を伴って、各円形貫通孔46内を移動せしめられる各スチールボール50が、下方への移動が規制されたクランプリング52のテーパ状押圧面56との接触により、円形凹所44内側への移動が阻止された状態で、嵌合筒部34の外周面から部分的に突出位置せしめられるようになっている。従って、ここでは、クランプボルト58とクランプリング52とから、第二の移動手段が構成されているのである。
【0032】
一方、かかる嵌合筒部34と共にピン本体部38を構成する作動筒部36は、嵌合筒部34のフランジ部42と同一の外径を有する、全体として略円筒形状を呈するものであって、図3(a)及び(b)から明らかなように、中心部を軸方向に貫通する摺動孔60が形成されている一方、そのような摺動孔60に交差するように、外周面から軸直角方向にそれぞれ延びて、摺動孔60に至る操作孔62と支持孔64が、相対抗して、互いの軸心を一致させた状態において、同軸的に設けられている。なお、支持孔64は、操作孔62よりも大きな孔径において、作動筒部36の筒壁部を貫通する形態において、摺動孔60に達するように設けられている。
【0033】
また、そのような作動筒部36の摺動孔60内に、軸方向に摺動可能に配置される摺動体66は、図4(a)〜(c)に示される如く、全体として円柱形状を呈し、その軸方向において中心部に所定深さのねじ穴68が設けられている一方、かかるねじ穴68の底部に連通するように、軸直角方向に延びる長孔70が、摺動体66の軸心から偏心した位置において、かかる摺動体66を貫通して、設けられている。
【0034】
さらに、作動筒部36の支持孔64内に収容されて、支持孔64内において支持孔64の軸心周りに回動せしめられる支持体72は、図5(a)及び(b)から明らかなように、軸方向に延びる取付孔74が偏心して設けられた、厚肉円筒形状を呈する構造とされている。
【0035】
そして、操作手段である丸棒状の回動部材76の軸方向の一端部に、所定長さの偏心シャフト78が一体的に設けられてなる構造の操作ピン80が、図1や図2に示される如く、作動筒部36の操作孔62内に挿入され、回動部材76部分において回動可能となるように組み付けられる一方、偏心シャフト78部分は、摺動孔60内に摺動可能に位置せしめられる摺動体66の長孔70を貫通し、更に、その先端部において、支持孔60内に回動可能に配置される支持体72の取付孔74に対して、固定せしめられるようになっている。より具体的には、かかる操作ピン80は、図6(a)、(b)及び(c)に示されるように、丸棒状の回動部材76に対して、その軸心を偏心した状態において、偏心シャフト78が、その対向する端部側において一体的に連結されてなる構造を有しているのであり、また、回動部材76の偏心シャフト78が設けられた側とは反対側の端部側には、作動筒部36の外面に接するフランジ部82が設けられている一方、かかるフランジ部82より軸方向外方に延び出す六角ナット部84が一体的に設けられて、この六角ナット部の回動操作にて、回動部材76、ひいては操作ピン80が、回動部材76の軸心周りに回動せしめられるようになっている。
【0036】
なお、かかる操作ピン80の回動部材76に一体的に設けられたフランジ部82の外周部には、その周方向に、約1/3の長さに亘って、切欠き86が設けられており、この切欠き86に係合するストッパーピン88が、作動筒部36の外面に位置固定に設けられている。要するに、ストッパーピン88は、図9に明らかにされている如く、操作ピン80の回動に伴って、切欠き86の周方向における一方の端部から他方の端部に当接し、それ以上の回動を阻止し得るようになっているのであり、これによって、操作ピン80乃至は回動部材76の回動量を規制するようになっているのである。そして、そのような切欠き86の一方の端部側にストッパーピン88が当接することにより、操作ピン80の偏心シャフトは、図1や図2に示されるように、作動筒部36内において、最も上方側、換言すれば、最も嵌合筒部34側に位置せしめられる一方、ストッパーピン88が、切欠き86の他方の端部側に当接したときには、図8に示されるように、偏心シャフト78が、嵌合筒部34よりも最も離れた位置、換言すれば最下点となる位置に位置するように、構成されている。
【0037】
従って、かかる構造のピン本体部38においては、その作動筒部36内に、図1や図2に示される如く、摺動体36、支持体72及び操作ピン80が組み込まれる一方、摺動体66のねじ穴68に、クランプボルト58の下端部のねじ部59が螺入されて、固定せしめられた状態下において、作動筒部36の側方に露呈する操作ピン80の六角ナット部84を、適当な工具を用いて回動せしめることにより、偏心シャフト78を回動部材76の軸心周りに回動せしめ、以て、摺動体66を上下動させることが出来ることとなるのであり、そして、そのクランプボルト58の上下動によって、嵌合筒部34の円形凹所44内に収容したクランプリング52によるスチールボール50の押圧作動や、その押圧解除を行ない得るようになっているのである。
【0038】
なお、上記した嵌合筒部34と作動筒部36とから構成されるピン本体部38が、ベースエレメント16に対して、その取付凹所に嵌合せしめた取付ブロック92を介して、位置決めされた状態において、図2に示される如く、取付ボルト94にてボルト固定されることにより、ベースエレメント16の上面から上方に突出せしめられた状態において、ベースエレメント16に対して、位置固定に取り付けられている。
【0039】
ところで、このような構造を有する締結ブッシュ10と締結ピン12からなる締結装置2を用いて、治具プレート14とベースエレメント16との締結と、その解除を行なう場合にあっては、以下の如くして、操作されることとなるのである。
【0040】
すなわち、先ず、図1や図2に示されるように、ベースエレメント16と治具プレート14とを、それらにそれぞれ固定された締結ピン12と締結ブッシュ10とが互いに離間し、且つ同軸的に位置するように、対向配置せしめられる。このとき、クランプボルト58は、嵌合筒部34に対して、最も上方に位置し、クランプリング52のテーパ状押圧面56による、スチールボール50に対する押圧作用が加わらないように、操作ピン80を回動させて、偏心シャフト78を上方に移動せしめ、以て、摺動体66を作動筒部36の摺動孔60内において、上方に移動せしめて、図1や図2に示される如き位置に配置せしめる。
【0041】
次いで、図7に示される如く、締結ブッシュ10の内孔内に、締結ピン12のピン本体部38における、嵌合筒部34のフランジ部42よりも、上側部分を挿入して、締結ピン12を締結ブッシュ10に対して内嵌せしめる。このときの締結ピン12の締結ブッシュ10への挿入位置は、嵌合筒部34のピン側テーパ嵌合部40と、締結ブッシュ10のブッシュ側テーパ嵌合部28とが互いに接触するものの、締結ブッシュ10のフランジ部18と嵌合筒部34のフランジ部42との間には、微小な隙間が形成される程度の位置とされる。
【0042】
その後、締結ブッシュ10の締結ピン12への挿入状態下において、治具プレート14とベースプレート16との隙間を通じて、締結ピン12のピン本体部38における作動筒部36の外面に突出する操作ピン80の六角ナット部84を、適当な工具を用いて、図9に示される如く、回動せしめて、切欠き86の周方向の一方の端部から他方の端部にストッパーピン88が当接するまで回動するようにすることにより、操作ピン80の偏心シャフト78を、図8において下方に移動せしめ、それによって、摺動体66を作動筒部36の摺動孔60内を下方に移動させ、以て、クランプボルト58が、図8において下方に移動せしめられるようにされる。
【0043】
そして、このようにして、クランプボルト58を嵌合筒部34の円形凹所44内で下方に移動させることにより、クランプボルト58の下方に配されたクランプリング52を、クランプボルト58の頭部にて押圧して、圧縮コイルばね54の付勢力に抗して、下方に移動せしめるのである。そして、そのようなクランプリング52の下方への移動に伴って、各円形貫通孔46内に配置されたスチールボール50を、それぞれ、クランプリング52のテーパ状押圧面56にて押圧して、各円形貫通孔46内を、嵌合筒部34の径方向外方に移動させ、それら各スチールボール50を、嵌合筒部34の外周面から側方に突出せしめることにより、締結ブッシュ10のテーパ状係合面26に対して、各スチールボール50の突出部位を係合させるのである。
【0044】
その際、各スチールボール50の移動により、嵌合筒部34の外周面からの各スチールボール50の突出量が増大せしめられるのに従って、締結ブッシュ10のテーパ状係合面26が、各スチールボール50の突出部位にて、下方に押圧されて、締結ブッシュ10全体が下方に徐々に移動せしめられ、それによって、ブッシュ側テーパ嵌合部28がピン側テーパ嵌合部40に噛み込んで、それら両テーパ嵌合部28、40が、より強固にテーパ嵌合せしめられると共に、締結ブッシュ10のフランジ部18と嵌合筒部34のフランジ部42とが互いに当接せしめられることとなる。そして、そのような状態下で、各スチールボール50が、前述せるように、嵌合筒部34の外周面からの突出側とは反対側の部位において、クランプリング52のテーパ状押圧面56に接触せしめられるため、各スチールボール50の嵌合筒部34からの突出状態が保持されて、締結ブッシュ10と締結ピンの径方向と上下方向への相対移動が、確実に且つ安定的に阻止されることとなるのである。
【0045】
これによって、締結ブッシュ10と締結ピン12が、それぞれ、固定された治具プレート14とベースエレメント16とが、上下方向とそれに直角な方向への相対移動が不能とされた状態で、相互に締結せしめられ、そして、そのような締結状態が、安定的に確保され得ることとなるのである。
【0046】
また、そのような治具プレート14とベースエレメント16との締結状態を解除するには、図9に示される操作ピン80における六角ナット部84の回動方向を逆方向とすることにより、偏心シャフト78を、嵌合筒部34側(上方)に移動せしめることにより、摺動体66を上方に移動させ、以て、クランプボルト58を上方に移動させることにより、クランプリング52を圧縮コイルばね54の付勢力にて、上方に移動させる。これによって、クランプリング52のテーパ状押圧面56からの各スチールボール50に対する、嵌合筒部34の径方向外方への押圧力を解除して、それら各スチールボール50を、各円形貫通孔46内において、円形凹所44側に引込移動させ、以て、締結ブッシュ10のテーパ状係合面26に対する各スチールボール50の突出部位の係合を解消せしめる。
【0047】
そして、引き続き、操作ピン80を逆方向に回動せしめて、摺動体66を上方に移動せしめ、クランプボルト58の筒部の上端面を締結ブッシュ10の蓋部材22の内面に当接させた状態から、クランプボルト58の上方への移動を、更に継続して行なうことにより、かかるクランプボルト58の頭部の上端面にて、締結ブッシュ10の底部(具体的には蓋部材22の内面)を上方に押圧せしめて、締結ブッシュ10の全体を、上方、つまり締結ピン12から離間する方向に変位させ、以て、締結ブッシュ10のブッシュ側テーパ嵌合部28と締結ピン12のピン側テーパ嵌合部40との間の強固なテーパ嵌合の縁切りが行なわれるようにされる。
【0048】
そして、その後、締結ピン12を締結ブッシュ10の内孔内から引き抜くように、それらを上下方向に相対移動せしめることによって、治具プレート14とベースエレメント16との締結が解除されることとなる。
【0049】
このように、例示の締結装置2にあっては、ベースエレメント16に取り付けられた締結ピン12を、治具プレート14に取り付けられた締結ブッシュ10の内孔内に挿入せしめた状態下において、単に、それら治具プレート14とベースエレメント16との間に露呈される操作ピン80を、側方から回動せしめるだけの簡単な操作を行なうだけで、締結ピン12のピン本体部38を構成する嵌合筒部34の外周面から突出せしめられるスチールボール50が、締結ブッシュ10のテーパ状係合面26に係合せしめられると共に、締結ピン12のピン側テーパ嵌合部40と締結ブッシュ10のブッシュ側テーパ嵌合部28とがテーパ嵌合せしめられ、それによって、対向する治具プレート14とベースエレメント16とを、上下方向とそれに直角な方向への相対移動が不能とされた状態で、相互に締結せしめることが出来るのである。
【0050】
特に、締結装置2は、治具プレート14とベースエレメント16との間において、その四隅の対向する部位に、それぞれ、配設せしめられることとなるが、例えば、図10に示される如く、治具プレート14上に、かかる締結装置2の配設部位上に位置するようにワーク96が配設されていても、そのような締結装置2の作動は、治具プレート14とベースエレメント16との間の隙間を通じて、側方から行なうことが出来るところから、ワークの配置位置の如何に拘わらず、締結装置2による締結作動を、極めて容易に行なうことが出来るのであり、以て、治具プレート14の使用可能な有効面積を有利に増大せしめることが出来るのである。
【0051】
また、例示の締結装置2においては、特に、ベースエレメント16と治具プレート14とが相互に締結せしめられた状態下で、単に、締結ピン12のピン本体部38を構成する、作動筒部36に設けた操作ピン80を回動せしめるだけの単純且つ容易な操作を行なうだけで、締結ブッシュ10のテーパ状係合面26に対するスチールボール50の係合を解消せしめると共に、締結ピン12におけるピン側テーパ嵌合部40と締結ブッシュ10のブッシュ側テーパ嵌合部28との間のテーパ嵌合の縁切りを行なうことが出来、それによって、テーパ嵌合により強固に嵌合せしめられた締結ピン12と締結ブッシュ10との嵌合状態を、簡単に且つ確実に解除することも出来るのである。
【0052】
従って、かかる例示の締結装置2を用いれば、ベースエレメント16と治具プレート14とを、容易に且つ迅速に、しかも優れた位置精度をもって締結し得ることとなるのであり、しかも、スチールボール50のテーパ状係合面26に対する係合を解消させるための作業とは別に、特別な作業を何等行なうことなく、締結ピン12と締結ブッシュ10との強硬な嵌合状態を容易に解除することが出来ることとなり、以て、ベースエレメント16と治具プレート14との締結の解除も、可及的に少ない労力で、迅速に行なうことが出来るのである。
【0053】
以上、本発明の具体的な構成について詳述してきたが、これは、あくまでも例示に過ぎないのであって、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも受けるものではないことが、理解されるべきである。
【0054】
例えば、例示の具体例では、第二の移動手段が、クランプボルト28と、テーパ状押圧面56を有するクランプリング52の独立した二つの部材にて構成されているが、それらクランプボルト58とクランプリング52の両方の機能を備えた一つの部材にて、第二の移動手段を構成することも、可能である。例えば、T字ボルトの頭部の下側角部を面取りする等して、かかる面取り部分に、テーパ状押圧面を形成してなるボルト部材にて、第二の移動部材を構成してもよく、それによって、クランプリングやそれを上方に付勢する圧縮コイルばねを省略することが出来、以て部品点数の削減が、有利に図られ得ることとなる。
【0055】
また、第一の移動手段も、例示の如きスチールボール50に、何等限定されるものではなく、第二の移動手段の軸方向への移動に伴って、それに直角方向に移動せしめられて、締結ピン12の外周面から部分的に突出位置せしめられ得る構造を有しておれば良く、従って、例えば、スチールボール50に代えて、第一の移動手段として、円柱状のコロ等を採用することも、可能である。
【0056】
さらに、締結ピン12と締結ブッシュ10のベースエレメント16や治具プレート14への取付構造も、例示の構造に限定されるものでないことは、言うまでもないところである。
【0057】
さらに、また離脱阻止係合部や操作手段、操作・作動機構にあっても、本発明に規定される機能乃至は作用をなす、公知の各種の構造のものが、適宜に採用され得るものであることも、言うまでもないところである。
【0058】
加えて、前記実施形態では、本発明を、マシニングセンター等の工作機械のテーブルに取り付けられるベースエレメントと治具プレートとを相互に締結するために用いられる締結装置に対して適用したものの具体例を示したが、本発明が、ベースエレメントと治具プレート以外の互いに締結されるべき二つの様々な部材を相互に締結するために用いられる締結装置に対しても、有利に適用され得るものであることは、勿論である。
【0059】
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
【0060】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明に従う締結装置を用いれば、締結されるべき二つの部材を、容易に且つ迅速に、しかも側方からの操作にて簡単に締結し得るばかりでなく、それら二つの部材の締結の解除も、可及的に少ない労力で、迅速に行なうことが出来るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う締結装置の一例を示す縦断面説明図であって、締結ブッシュと締結ピンとが離間せしめられた状態を示している。
【図2】図1におけるA−A断面説明図である。
【図3】図1に示される締結装置に用いられる作動筒部の説明図であって、(a)はその縦断面説明図、(b)は、(a)の右側面説明図である
【図4】図1に示される締結装置に用いられる摺動体の説明図であって、(a)はその縦断面説明図、(b)はその左側面説明図、(c)は(b)の状態における平面説明図である。
【図5】図1に示される締結装置に用いられる支持体の説明図であって、締結ピンを締結ブッシュの内孔内に挿入せしめた状態を示している締結装置の別の使用状態を示す説明図であって、(a)はその縦断面説明図、(b)はその左側面説明図である。
【図6】図1に示される締結装置に用いられる操作ピンを示す説明図であって、(a)はその正面説明図、(b)はその左側面説明図、(c)はその右側面説明図である。
【図7】図1に示される状態から締結ブッシュに対して、締結ピンの先端部位を挿入せしめた状態を示す断面説明図である。
【図8】図1に示される状態から図7に示される状態を経て、締結ブッシュと締結ピントが締結せしめられた状態を示す断面説明図である。
【図9】図1に示される締結装置における操作ピンの回動状態を説明するための説明図である。
【図10】治具プレート上にワークを配置せしめた状態において、締結ブッシュに対して、締結ピンを陥入、締結せしめて、治具プレートとベースエレメントとを位置固定に相互に締結せしめた状態を示す説明図である。
【符号の説明】
2 締結装置 10 締結ブッシュ
12 締結ピン 14 治具プレート
16 ベースエレメント 18 フランジ部
20 ブッシュ本体 22 蓋部材
24 内側凸部 26 テーパ状係合面
28 ブッシュ側テーパ嵌合部 30 凹所
32 ボルト 34 嵌合筒部
36 作動筒部 38 ピン本体部
40 ピン側テーパ嵌合部 42 フランジ部
44 円形凹所 46 円形貫通孔
48 貫通孔 50 スチールボール
52 クランプリング 54 圧縮コイルばね
56 テーパ状押圧面 58 クランプボルト
60 摺動孔 62 操作孔
64 支持孔 66 摺動体
68 ねじ穴 70 長孔
72 支持体 74 取付孔
76 回動部材 78 偏心シャフト
80 操作ピン 82 フランジ部
84 六角ナット部 86 切欠き
88 ストッパーピン 92 取付ブロック
94 取付ボルト 96 ワーク

Claims (5)

  1. 第一の部材に対して位置固定に取り付けられる締結ブッシュと;第二の部材に対して位置固定に取り付けられると共に、該第二の部材から突出するピン本体部を有し、該ピン本体部の先端部位において、前記第一の部材に取り付けられた前記締結ブッシュに挿入されて嵌合せしめられることにより、それら第一及び第二の部材の締結を、それら部材間に所定の間隙を形成せしめて、実現する締結ピンと;該締結ピンの前記ピン本体部の先端部位の内部に、軸方向に対して直角な方向に向かって移動可能に且つ該ピン本体部の外周面から突出可能に配置された第一の移動手段と;前記締結ピンのピン本体部内において軸方向に移動可能に設けられ、該軸方向への移動によって、前記第一の移動手段を該軸方向に直角な方向に移動せしめ、該ピン本体部の外周面から突出せしめる第二の移動手段と;前記締結ブッシュの、前記締結ピンのピン本体部が挿入、嵌合せしめられる部位の内周面に設けられ、該ピン本体部の該締結ブッシュへの挿入状態下で、該ピン本体部の外周面から突出せしめられた前記第一の移動手段に係合して、該締結ブッシュから該ピン本体部を離脱させる方向への該締結ブッシュの移動を阻止せしめる離脱阻止係合部と;前記第一及び第二の部材間の間隙において前記締結ピンのピン本体部の外周面部位に露呈するように配設され、前記締結ブッシュに対する該締結ピンのピン本体部の挿入・離脱又は固定のために操作される操作手段と;該操作手段による操作に対応して前記第二の移動手段を軸方向に移動せしめ、前記第一の移動手段の前記締結ピンのピン本体部の外周面からの突出又はその解消を図ることにより、前記締結ブッシュと前記締結ピンとの間の締結又は解除を行なう操作・作動機構と、を含んで構成される締結装置にして、
    前記操作手段が、前記締結ピンのピン本体部内で該ピン本体部の軸直角方向に設けられた操作孔内に収容されて、該ピン本体部の軸直角方向の回動軸回りに回動可能とされた回動部材を有する一方、前記操作・作動機構が、該回動部材の軸方向の一端部に対して偏心して一体的に連結された、該ピン本体部の軸直角方向に延びる偏心シャフトと、該ピン本体部の中心部を軸方向に延び、前記操作孔と交差するように設けられた摺動孔内に収容されると共に、前記第二の移動手段に対して固定的に設けられ、該第二の移動手段と共に該ピン本体部の軸方向に移動可能とされる一方、前記偏心シャフトに係合して、該偏心シャフトの前記回動部材の回動に基づく変位によって、該ピン本体部の軸方向に移動せしめられる摺動体とを有し、更にそれら偏心シャフトと摺動体の係合が、該摺動体に設けられた軸直角方向に延びる長孔に対して該偏心シャフトを貫通させることによって実現されており、前記回動部材の回動にて該偏心シャフトを該長孔内において移動させて該摺動体をその軸方向に移動せしめ、そして該摺動体に固定的に設けられた前記第二の移動手段が、その軸方向に移動させられるように構成され
    且つ前記ピン本体部に対して、前記操作孔と相対向する支持孔が、互いの軸心を一致させた状態において、前記摺動孔に至るように同軸的に設けられて、該支持孔内に支持体が回動可能に配置されると共に、かかる支持体に対して、前記摺動体の長孔を貫通した前記偏心シャフトの先端部が取り付けられて、支持されるようになっていることを特徴とする締結装置。
  2. 前記回動部材の回動量を規制する回動量規制手段が、更に設けられている請求項に記載の締結装置。
  3. 前記回動量規制手段が、前記回動部材に一体的に設けられ、外周部の周方向に回動規制量に対応した長さにおいて切欠きが形成されている円板と、前記締結ピンのピン本体部の外周面に固設され、該円板の切欠きに係合して、該円板の回動が該切欠きの長さの範囲内となるように規制するストッパーピンとから構成されている請求項に記載の締結装置。
  4. 前記第一の移動手段が、少なくとも一つのスチールボールにて構成されている請求項1乃至請求項の何れか一つに記載の締結装置。
  5. 前記第二の移動手段が、前記締結ピンのピン本体部の内部において軸方向に延びる脚部を有し、該脚部において前記摺動体に螺入されて連結せしめられる一方、頭部が該ピン本体部の先端側に位置するように配されたボルト部材と、該ボルト部材の脚部が貫通する、該ピン本体部の基端側の外周面が先細のテーパ面とされて、前記スチールボールの押圧面とされた押圧リングとを含んで構成されている請求項に記載の締結装置。
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