JP2010106692A - スクロール型圧縮機 - Google Patents

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重樹 岩波
Hiroshi Ogawa
博史 小川
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Abstract

【課題】チップシールの熱膨張、樹脂の膨潤による、チップシールの浮上不良を抑えることができるようにした、スクロール型圧縮機を提供する。
【解決手段】可動側渦巻19aの固定スクロール20との対向接触面と、固定側渦巻20aの可動スクロール19との対向接触面とに、チップシール溝30mを介して配置したチップシール30を介在させてなる、スクロール型圧縮機10において、渦巻中心である巻き始め先端側のチップシール溝30mとチップシール30との巾方向のクリアランスCLを、その他の部位のチップシール溝30mとチップシール30との巾方向のクリアランスCLに比較して拡張する構成とした。
【選択図】図2b

Description

本発明は、スクロール型圧縮機のチップシール構造に関するものであり、空調用圧縮機等に使用して有効なスクロール型圧縮機に関するものである。
従来、スクロール型圧縮機のスクロール歯先先端には、スラスト方向のシール性向上のため、溝を介して樹脂性チップシール部材を介在させることが一般的に知られている。
金属製のスクロール部材に対して、熱膨張率の異なる樹脂性チップシールを用いる点及びスクロール型固有の外側より中心部の温度が高いという使用環境に鑑み、特許文献1では中心に向かって、チップシール巾方向のクリアランス(以下サイドクリアランスと呼ぶ)を漸次大きくする例が開示されている。
また特許文献2では巻方向のクリアランスを大きくとり、チップシールがその長手方向に伸びた際の破損を防止している。
特開平6−235386号公報 特開平8−4670号公報
また、近年のチップシールでは、素材である樹脂の中にカーボンファイバーやガラスファイバー等を添加することで、熱膨張率をより低く抑制するようにしてきている。
ここで、圧縮機の動作と、チップシールの熱膨張によるクリアランスへの影響を、図6において、一般的なスクロール部の形状であるインボリュート曲線を用いて説明する。
例えば基礎円は半径r=2mm、巻数2程度のスクロール部の最外周部を1mm程度回転させるとすると、角度にして2°程度回転することになる(2巻きの巻き終り角Θ=810°とするとR=r・Θより最外周R=28.26となり、tanα=1/28.26よりα≒2°)。
この2°回転はうず巻半径r・Θであることより回転する前のr・θに対し70μm(2mm×2°×π/180)変化(半径増加)することとなる。
一方、熱膨張によるクリアランス変化は、巾1.5mmのチップシールと鉄のスクロールの組み合わせで樹脂を鉄の3倍の熱膨張係数とし、100℃の温度差としても、クリアランス変化は3μm程度となり、チップシールの回転の影響が大きいことがわかる。
そして、チップシールが回転すると全域で溝との干渉が発生するが、特に内周では図に示す様に、はりの長さが外周Lに対し内周LとなりL≫Lとなる為、チップシールの剛性が上り、干渉した際にチップシールの剛性が高いため、くい込みによるチップシールの変形、浮上が生じ(以下、かつぎという)、シール性が損なわれるようになる。従ってチップシールは熱が加わらなくとも、溝の中で自由に動ける為、特に回転方向に動いた際には溝とチップシールの曲率がずれることにより、特に曲率の小さい中心側では腕の長さが短い影響により剛性が高く、溝の曲率に対し、チップシールがくい込むとチップシールの先端かつぎが生じ浮上不良を起こすこととなる。
より具体的には、図7に、巻終り外周端を基点となる様、溝mとチップシール1を設計した例を挙げることができる。ここでは、チップシール1の膨潤や熱膨張を加味し、巻き始め先端へ溝mが延長されている。
この状態でチップシール1は図中右方向へ回転可能となり、右方向へ回転すると溝mに対しチップシール1の曲率が増える点で接触する為、中心部外側でのチップシール1かつぎが発生する(図8参照)。
しかしながら、前述の特許文献1、2では、以上のような不都合を回避する手段を講じたものではない。
さらにチップシールの回転方向の動きに加えて、前述のように、熱膨張や樹脂へ高圧冷媒が浸透する膨潤などが加わることにより、よりチップシールの先端かつぎが生じ易くなる。
特に近年の地球温暖化防止対応のCO冷媒では圧力が非常に高いため、樹脂の膨潤は大きく無視できないものとなっている。
本発明は、以上のような課題を改善するために提案されたものであって、スクロール部の巻き始め箇所、または巻き終り箇所におけるチップシール溝とチップシールとの間のクリアランスを考慮して、チップシールの熱膨張、樹脂の膨潤による、チップシールの浮上不良(かつぎ)を抑えることができるようにした、スクロール型圧縮機を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、可動側渦巻(19a)を有する可動スクロール(19)と、この可動スクロール(19)に対向配置して、可動側渦巻(19a)が噛合う固定側渦巻(20a)を有する固定スクロール(20)とを備え、可動スクロール(19)および固定スクロール(20)にそれぞれ対向する、固定側渦巻(20a)の先端面と可動側渦巻(19a)の先端面とに、チップシール溝(30m)を介して配置したチップシール(30)を介在させてなる、スクロール型圧縮機(10)において、
チップシール(30)の渦巻中心側における、チップシール溝(30m)とチップシール(30)との巾方向のクリアランス(CL)が、他の部位のチップシール溝(30m)とチップシール(30)との巾方向のクリアランス(CL)に比較して拡張された拡張部位が設けられていることを特徴とする。
これにより、チップシール(30)が動いた際の、渦巻中心側におけるチップシール(30)の浮上不良を防止することができる。
請求項2に記載の発明では、チップシール(30)の渦巻中心側におけるチップシール溝(30m)とチップシール(30)との巾方向のクリアランス(CL)の拡張範囲は、伸開角が90°>B≧A、{A:チップシール(30)の渦巻中心側の先端と、チップシール溝(30m)との隙間、B:クリアランス拡張範囲)}となるようにすることを特徴とする。
これにより、渦巻中心側における巾方向のクリアランス(CL)の拡張範囲を、チップシール(30)の渦巻中心側の先端と、チップシール溝(30m)との隙間(A)相当とし、最大でも90°未満としたことで、クリアランス増加による悪影響を抑えることができる。
請求項3に記載の発明では、チップシール(30)の渦巻中心側の先端部位を、チップシール(30)の渦巻中心側の先端と、チップシール溝(30m)との隙間(A)と同等分、先端部位以外の部位より巾狭とすることを特徴とする。
これにより、チップシール(30)が動いた際の、渦巻中心側におけるチップシール(30)のかつぎを吸収することができる。
請求項4に記載の発明では、チップシール(30)の渦巻中心側の先端部位におけるチップシール溝(30m)の溝巾を、チップシール(30)の渦巻中心側の先端と、チップシール溝(30m)との隙間(A)と同等分、先端部位以外のチップシール溝(30m)の溝巾より拡張してなることを特徴とする。
これにより、チップシール(30)が動いても、チップシール(30)の渦巻中心側の先端部位におけるチップシール溝(30m)の溝巾には余裕があり、チップシール(30)の渦巻中心側の先端部位の浮上不良を防止することができる。
請求項5に記載の発明では、可動側渦巻(19a)を有する可動スクロール(19)と、この可動スクロール(19)に対向配置して、可動側渦巻(19a)が噛合う固定側渦巻(20a)を有する固定スクロール(20)とを備え、可動スクロール(19)および固定スクロール(20)にそれぞれ対向する、固定側渦巻(20a)の先端面と可動側渦巻(19a)の先端面とに、チップシール溝(30m)を介して配置したチップシール(30)を介在させてなる、スクロール型圧縮機(10)において、渦巻きの巻き終り終端側のチップシール溝(30m)とチップシール(30)との巾方向のクリアランス(CL)を、その他の部位のチップシール溝(30m)とチップシール(30)との巾方向のクリアランス(CL)に比較して拡張する構成としたことを特徴とする。
これにより、チップシール(30)が動いても、チップシール(30)の渦巻きの巻き終り部位とチップシール溝(30m)とのクリアランス(Cl)には余裕があり、チップシール(30)の渦巻きの巻き終り終端側の浮上不良を防止することができる。
さらに、請求項6に記載の発明では、冷媒として二酸化炭素を用いることを特徴とする。
これにより、圧力が比較的高い二酸化炭素冷媒を用いても、チップシール(30)の膨潤による影響を、スクロール部の渦巻中心側の箇所、または渦巻きの巻き終り箇所におけるチップシール溝とチップシールとの間の巾方向のクリアランス拡張により、抑えることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
図1にスクロール型の圧縮機10の一例を示す。この圧縮機10では、スクロール型の圧縮機構部(後述)を構成する固定スクロールと可動スクロールの互いに噛合う歯先間に、詳細は後述するが、チップシール溝を介して、相似形状のチップシールを配している。
圧縮機10は、冷媒として二酸化炭素を用いたもので、円筒状のハウジング11内に、電動機部12と圧縮機構部13とを内蔵している。
ハウジング11は両端面がそれぞれ端部壁11a、11bによって閉止され、端部壁11aには、冷媒回路から還流される冷媒をハウジング11内に吸引する吸引管14が設けられている。すなわち、この圧縮機10は、後述する圧縮機構部13を作動することで、ハウジング11内を吸入圧力雰囲気となるようにして、吸引管14を介してハウジング11内に冷媒を取り込む構成である。
電動機部12は、ハウジング11の内壁に配設した固定子12aと、固定子12aにより取り囲まれたハウジング11内空間を貫く中心軸に沿う回転主軸15に取着した回転子12bとを備えている。
回転主軸15は、一端側を、端部壁11a近傍の隔壁16に設けた主軸受17に、他端側をミドルハウジング18を貫いて、ミドルハウジング18を軸受として回動可能に支持されている。この回転主軸15の他端側には、主軸に対して偏心させた偏心部15aを設けて、この偏心部15aに圧縮機構部13を構成する可動スクロール19を固定している。
そして、この可動スクロール19に対向するように固定スクロール20を配置している。
可動スクロール19は、略円盤状のものであり、この可動スクロール19は、端面から固定スクロール20側に向かってインボリュート曲線状に立設した可動側渦巻19aと、可動側渦巻19aと反対側の端面からミドルハウジング18側に向かって円筒状に立設したボス部19bとを備え、このボス部19bに回転主軸15他端側の偏心部15aを密接嵌合させている。
一方、固定スクロール20は、可動スクロール19側の端面に設けられた渦巻状の溝によって形成された固定側渦巻20aを備えている。
そして、これら可動スクロール19と固定スクロール20とを、可動側渦巻19aと固定側渦巻20aとが噛合うように対向配置することで、作動室21を形成している。
固定スクロール20の最外周の外周縁部20bによって形成された可動スクロール19を収容する空間内において、可動スクロール19の外縁部側の固定スクロール20内側面と対向する空間には、可動スクロール19の自転を防止する自転防止手段として、オルダムリング22を介在している。これにより、可動スクロール19は公転のみが許容されている。
以上のような構成により圧縮機構部13は、可動側渦巻19aと固定側渦巻20aとの噛み合いによって形成される複数の作動室21が、可動スクロール19が固定スクロール20に対して旋回することで体積を縮小することにより固定側渦巻20aの最外周側に連通する吸入室(図示省略)に供給された冷媒を圧縮する機能を有している。
さらに圧縮機構部13における固定側渦巻20aの中心部には、固定スクロール20を軸方向に貫通する吐出口23が設けられている。
可動スクロール19と固定スクロール20とによって圧縮された冷媒はこの吐出口23から逆流防止用の吐出弁24を介して吐出室25に吐出され、ハウジング11外側に向けて貫通形成されている吐出管26を通過して冷媒回路へと供給される構成である。
(第1実施形態)
以上のように構成される圧縮機10において、圧縮機構部13を構成する可動スクロール19と固定スクロール20とが互いに噛合う可動側渦巻19aおよび固定側渦巻20aの先端側は、それぞれ、スラスト方向に対向する固定スクロール20、可動スクロール19に、チップシール溝30mを介して配した、相似形状のチップシール30を介して摺動可能に当接している(図2a、図2b参照)。
図2bでは、渦巻きの巻終り外周端を基点となる様、チップシール溝30mとチップシール30を設計した例を示している。その為、チップシール30の膨潤や熱膨張を加味し、渦巻中心側である、巻き始め先端へチップシール溝30mが、先端隙間Aを形成するように延長され、且つ溝の形状を、先端Bの範囲(90°未満)で拡張している。また、巻き始め先端側以外のチップシール溝30mとチップシール30との巾方向のクリアランスCLは、一定としている。
すなわち、巻き始め先端側のチップシール溝30mとチップシール30との巾方向のクリアランスCLの拡張範囲は、
伸開角が 90°>B≧A
となるようにしている。
また、巻き始め先端側以外のチップシール溝30mとチップシール30との巾方向のクリアランスCL=CL1+CL2とし、巻き始め先端側のチップシール溝30mとチップシール30との巾方向のクリアランスをCL3+CL4とすれば、
CL3+CL4>CL1+CL2
となるようにしている。
上述の関係は、具体的には図3に示すように実施することができる。巾方向のクリアランスを変化させるために、ここでは、先端すき間Xと同等分チップシール30を他部より巾狭とすることにより、かつぎを防止している。具体的には、外周部の巾方向のクリアランスCLaに対し中心部巾方向のクリアランスをCLa+Δrと拡張し、中心部の巾方向のクリアランス拡張範囲は性能確保の観点から90°未満としている。なお、望ましい中心部の巾方向のクリアランス拡張範囲は、先端すき間Xに相当する角度範囲である。
また、中心部以外の領域はCL一定となっており、漏れ増加による性能低下を抑えている。
さらに、図4で詳細に説明するように、チップシール30の回転を求める。先端隙間の長さX分が外周が回転したとし、最外周の半径をRとすると、tan(Θ0)=X/Rよりチップシール30全体の回転角Θ0をみつもることができる。
そしてこの回転角Θ0による中心部の半径増加量はΔr=r0・Θ0となり、このΔr分を先端の巾方向隙間へ加えることとしている。
巾方向のクリアランスの拡張範囲は先端隙間Xに相当する範囲がかつぎの対象となることより性能への影響を最低減とするため、正規のチップシール30の位置よりX戻った点より巾方向のクリアランスを拡大している。
実際には外周でかつぎが生じるため、チップシール30の先端rxをチップシール30の巾tとするとrx<t/2の関係となっている。
なお、かつぎがより顕著な場合には、巾方向のクリアランス拡張範囲はX以上としても良いが性能への影響が懸念されるため90°未満とすることが望ましい。
巾方向のクリアランス拡張範囲を90°未満としたことは、通常のスクロール型では中心部はほぼ吐出圧力に到達しており、伸開角の90°程度はチップシール30のシール性能がそれほど問題にならないからである。
次に圧縮機10の動作、作用について説明する。
圧縮機10の電動機部12を起動し、圧縮機構部13を作動させるとハウジング11内部は吸入圧力雰囲気となり、冷媒回路から還流される冷媒が、端部壁11aの吸引管14を介してハウジング11内に吸引され、ハウジング11内から固定側渦巻19aの最外周側に連通する吸入室(図示省略)に供給される。
吸入された冷媒は、可動側渦巻18aと固定側渦巻19aの噛み合いによって形成される複数の作動室21が、電動機部12の回転主軸15が回転することによって、可動スクロール18が固定スクロール19に対して旋回して、体積を縮小することにより固定側渦巻19aの最外周側に連通する吸入室(図示省略)に供給された冷媒を圧縮することができる。
可動スクロール18と固定スクロール19とによって圧縮された冷媒は、固定スクロール19を軸方向に貫通する吐出口23から吐出弁24を介し、吐出室25に吐出される。
そして吐出室25から、冷媒は、ハウジング11外側に向けて貫通形成されている吐出管26を通過して冷媒回路へと供給される。
以上のような圧縮機10の動作において、圧縮機構部13は、可動側渦巻18aと固定側渦巻19aの噛み合いによって形成される複数の作動室21が、電動機部12の回転主軸15が回転することによって、可動スクロール18が固定スクロール19に対して旋回して、体積を縮小することにより固定側渦巻19aの最外周側に連通する吸入室(図示省略)に供給された冷媒を圧縮するわけであるが、可動スクロール18が固定スクロール19に対して旋回することで、可動スクロール19の可動側渦巻19aに伴い、チップシール30は回転して、チップシール溝30mに対しチップシール30の曲率が増える点で接触する為、中心部外側でのチップシール30のかつぎが発生しようとする。
しかしながら、渦巻中心である巻き始め先端側のチップシール溝30mとチップシール30との巾方向のクリアランスCLを、図3のように、先端すき間Xと同等分チップシール30を他部より巾狭とすることにより、かつぎを防止することができる。すなわち、外周部の巾方向のクリアランスCLaに対し中心部巾方向のクリアランスをCLa+Δrと拡張し、中心部の巾方向のクリアランス拡張範囲は性能確保の観点から90°未満としているため、かつぎを吸収する一方、チップシール30のシール性を損なうようなことはない。
(第2実施形態)
本発明にかかる圧縮機は、以下のように実施することもできる。
前述の第1実施形態では、チップシール30先端を細くしたが、図5のようにチップシール30でなくチップシール溝(30m)の巾を広げても良い。また上述とは異なり中心部を起点として溝とチップシール30を設計した場合は、図示は省略するが、巻終り端に長手方向隙間を設けるため、かつぎ防止としては中心部内側のサイドクリアランスを広げるようにする。
以上、本発明によれば、スクロール型圧縮機のスクロール部の渦巻中心である巻き始め箇所、または巻き終り箇所におけるチップシール溝とチップシールとの間の巾方向のクリアランスを拡張したことで、チップシールの熱膨張、樹脂の膨潤による、チップシールの浮上不良(かつぎ)を抑えることができる。
しかも、チップシールの膨潤による影響を、スクロール部の巻き始め箇所、または巻き終り箇所におけるチップシール溝とチップシールとの間の巾方向のクリアランス拡張により、抑えることができるので、近年の地球温暖化防止対応として用いられる、圧力が非常に高いCO冷媒を用いることができる。
本発明にかかる圧縮機の第1実施形態を示した、断面説明図である。 図1に示す圧縮機の圧縮機構部の部分的断面説明図である。 図2aに示す圧縮機の圧縮機構部の、D−D線に沿って切断して見た、チップシール溝とチップシールの一形態を示した、断面説明図である。 渦巻中心である巻き始め先端側のチップシール溝とチップシールとの巾方向のクリアランスを変えるための具体的な一形態を示した、模式的な要部断面説明図である。 図3に示す一形態において、チップシールの位置と、巾方向のクリアランスとの関係を示したグラフである。 巻き始め先端側のチップシール溝とチップシールとの巾方向のクリアランスを変えるための具体的な別形態を示した、模式的な要部断面説明図である。 圧縮機構部の動作と、チップシールの熱膨張による巾方向のクリアランスへの影響を説明するための、一般的なスクロール部の形状を示した、インボリュート曲線線図である。 スクロール状に形成した溝に、相似形に配置したチップシールの一例を示す、模式図である。 圧縮機の動作時に発生する、チップシールのかつぎ状態の一例を示した、模式図である。
符号の説明
10 圧縮機
11 ハウジング
11a、11b 端部壁
12 電動機部
12a 固定子
12b 回転子
13 圧縮機構部
14 吸引管
15 回転主軸
15a 偏心部
16 隔壁
17 主軸受
18 ミドルハウジング
19 可動スクロール
19a 可動側渦巻
19b ボス部
20 固定スクロール
20a 固定側渦巻
20b 外周縁部
21 作動室
22 オルダムリング
23 吐出口
24 吐出弁
25 吐出室
26 吐出管
30 チップシール
30m チップシール溝

Claims (6)

  1. 可動側渦巻(19a)を有する可動スクロール(19)と、この可動スクロール(19)に対向配置して、前記可動側渦巻(19a)が噛合う固定側渦巻(20a)を有する固定スクロール(20)とを備え、前記可動スクロール(19)および前記固定スクロール(20)にそれぞれ対向する、前記固定側渦巻(20a)の先端面と前記可動側渦巻(19a)の先端面とに、チップシール溝(30m)を介して配置したチップシール(30)を介在させてなる、スクロール型圧縮機(10)において、
    前記チップシール(30)の渦巻中心側における、前記チップシール溝(30m)と前記チップシール(30)との巾方向のクリアランス(CL)が、他の部位の前記チップシール溝(30m)と前記チップシール(30)との巾方向のクリアランス(CL)に比較して拡張された拡張部位が設けられていることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  2. 前記チップシール(30)の渦巻中心側における前記チップシール溝(30m)と前記チップシール(30)との巾方向のクリアランス(CL)の拡張範囲は、
    伸開角が90°>B≧A、{A:チップシール(30)の渦巻中心側の先端と、チップシール溝(30m)との隙間、B:クリアランス拡張範囲)}
    となるようにすることを特徴とする請求項1に記載のスクロール型圧縮機。
  3. 前記チップシール(30)の渦巻中心側の先端部位を、前記チップシール(30)の前記渦巻中心側の先端と、前記チップシール溝(30m)との隙間(A)と同等分、前記先端部位以外の部位より巾狭とすることを特徴とする請求項2に記載のスクロール型圧縮機。
  4. 前記チップシール(30)の渦巻中心側の先端部位における前記チップシール溝(30m)の溝巾を、前記チップシール(30)の渦巻中心側の先端と、前記チップシール溝(30m)との隙間(A)と同等分、前記先端部位以外の前記チップシール溝(30m)の溝巾より拡張してなることを特徴とする請求項2に記載のスクロール型圧縮機。
  5. 可動側渦巻(19a)を有する可動スクロール(19)と、この可動スクロール(19)に対向配置して、前記可動側渦巻(19a)が噛合う固定側渦巻(20a)を有する固定スクロール(20)とを備え、前記可動スクロール(19)および前記固定スクロール(20)にそれぞれ対向する、前記固定側渦巻(20a)の先端面と前記可動側渦巻(19a)の先端面とに、チップシール溝(30m)を介して配置したチップシール(30)を介在させてなる、スクロール型圧縮機(10)において、
    渦巻きの巻き終り終端側の前記チップシール溝(30m)と前記チップシール(30)との巾方向のクリアランス(CL)を、その他の部位の前記チップシール溝(30m)と前記チップシール(30)との巾方向のクリアランス(CL)に比較して拡張する構成としたことを特徴とするスクロール型圧縮機。
  6. 冷媒として二酸化炭素を用いることを特徴とする請求項1ないし5に記載のうち、いずれか1つに記載のスクロール型圧縮機。
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