JP2010144522A - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Hidenobu Shintaku
秀信 新宅
Yasushi Aeba
靖 饗場
Manabu Sakai
学 阪井
Akinori Fukuda
昭徳 福田
Kenji Shimada
賢志 嶋田
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Abstract

【課題】背圧仕切帯を旋回鏡板に安定して密封摺動させ、かつ摺動接触面全体に均等化させるとともに、部品点数を削減した高効率、高信頼性、低コストのスクロール圧縮機を提供すること。
【解決手段】軸受部材8の環状溝10に、弾性を有する凸部20a、20bが一体となった背圧仕切帯20を設置することにより、部品点数を削減しても、凸部20a、20bの弾性力で旋回クロールの鏡板に背圧仕切帯14を押付け支持することで、安定した密封摺動させることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、空気調和機やヒートポンプ式給湯機などに用いられるスクロール圧縮機に関するものである。
従来、代表的な空調用圧縮機の一つとしてスクロール圧縮機があり、その構造および原理は広く公知である。以下、図5ないし図7に示すスクロール圧縮機を例にとり、図面とともに説明する(例えば、特許文献1参照)。
圧縮機構1は、固定スクロール2と、この固定スクロール2と互いに噛み合わせて複数個の圧縮空間3を形成するように配設した旋回スクロール4と、この旋回スクロール4の自転を防止するオルダムリング6と、前記旋回スクロール4を駆動するクランク軸7と、このクランク軸7を支承する軸受部材8とで構成されている。
前記軸受部材8の軸方向支持部9には、環状溝10が設けられており、この環状溝10に、ばね部材12と、リング部材13と、背圧仕切帯14とが設置されている。そして、この背圧仕切帯14は、前記軸方向支持部9と微小隙間11を介して対面する前記旋回スクロール4の旋回鏡板5と摺動自在に接している。
また、前記旋回鏡板5には、絞り機構15が設けられており、高圧雰囲気にある潤滑油を、高圧と低圧の間の適正な圧力に減圧し、中間圧力室16へ導入している。図5の絞り機構15は、図6の旋回鏡板5の内部に高圧の給油経路15aと連通した絞り穴15bが設けられ、旋回スクロール4の運動により、絞り孔15bの開口部が、背圧仕切帯14の内側(高圧側)と外側(中間圧側)を往復動することで、間欠的動作を伴い絞り機構15を構成している(例えば、特許文献2参照)。
上記構成により、電動機部(図示せず)の回転力が前記クランク軸7を介して伝達されると、前記圧縮機構1の吸入口17から吸入された低圧流体は、複数個の前記圧縮空間3で順次圧縮され、吐出口18から高圧流体となって吐出される。
圧縮機構1の動作により、複数個の圧縮空間3内部の圧力が上昇し、前記旋回スクロール4の旋回鏡板5が前記固定スクロール2から離れようとする離反力が作用する。一方、旋回鏡板5の反対面には、前記背圧仕切帯14の内周側に高圧と、背圧仕切帯14の外周側に中間圧の2種類の圧力(以下、これを背圧力と言う)が作用する。
これにより、前記離反力をこの背圧力で打ち消し、旋回スクロール4は常に固定スクロール2に適正な力で押し付けられ、圧縮空間3内部での漏れ損失を抑えるとともに、摺動損失を低減しており、高効率化を図っている。
前記背圧仕切帯14は、特に始動直後あるいは運転条件などにより、その動作が不安定になりやすい。そのため、背圧仕切帯14を旋回鏡板5に常に適正に付勢させるため、この背圧仕切帯14と環状溝10と間に前記ばね部材12を設置し、安定して背圧仕切帯14を密封摺動させている。
さらに、前記背圧仕切帯14は、その密封性等を考慮して、例えばPTFE(四フッ化エチレン樹脂)などの比較的軟らかい樹脂系材料が採用される。そのため、前記ばね部材12と前記背圧仕切帯14との間に前記リング部材13を設置し、前記旋回鏡板5に押圧
される力が摺動接触面全体に均等化されるとともに、背圧仕切帯14の部分的な摩耗の促進を抑え、高効率、高信頼性を実現している。
上記ばね部材12およびリング部材13は、具体的には図7に示すような形状および組み付けであり、それらの材料は、例えばSUS301−CSP、SUS304−CSP(ばね用ステンレス鋼帯)や、SK5、S60C(ばね用冷間圧延鋼帯)の薄板が用いられている。さらに、前記ばね部材12は、この薄板を曲げ成形によって軸方向にばね力を持たせた波形形状としている。
特開平8−61258号公報 特開2002−310076号公報
しかしながら、特に最近の厳しい低コスト化が望まれる中、わずかでも部品点数が少ない方が望ましい。特に、上記従来技術において、ばね部材やリング部材に用いられる前記のような材料は、比較的その材料単価が高く、低コスト化の妨げの一因となっていた。
また、圧縮機構を組み立てる際に、ばね部材とリング部材をそれぞれ設置する必要があり、組立工数の増加の一因となっていた。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、背圧仕切帯を旋回鏡板に付勢させるばね部材とリング部材を一体化することで部品点数を減らして低コスト化を図り、さらには組立性を向上させたスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために本発明は、弾性を有する複数の凸部を前記背圧仕切帯と一体にしたものである。
弾性を有する複数の凸部を背圧仕切帯部材と一体としたことにより、ばね部材とリング部材の両方の作用効果を得ることができるとともに、部品点数、組立工数を削減でき、コストを低減することができる。
第1の発明は、固定スクロールと、前記固定スクロールと互いに噛み合わせて複数個の圧縮空間を形成するように配設した旋回スクロールと、前記旋回スクロールの自転を防止するオルダムリングと、前記旋回スクロールを駆動するクランク軸と、前記クランク軸を支承する軸受部材からなる圧縮機構を有し、前記旋回スクロールの旋回鏡板に作用する二種類の圧力を仕切る環状の背圧仕切帯を前記軸受部材に設けた環状溝に収容し、弾性を有する複数の凸部を前記背圧仕切帯と一体に設けたものである。これにより、背圧仕切帯は、従来設置されていたばね部材とリング部材がなくとも、同等の効果を得ることができるとともに、部品点数、組立工数を削減でき、コストを低減することができる。
第2の発明は、特に第1の発明において、背圧仕切帯に設けた複数の凸部のいくつかを収納する凹部を前記環状溝内に設けたとしたものである。これにより、第1の発明における作用効果に加えて、環状溝内で背圧仕切帯に生じていた周方向の回転を抑制でき、背圧仕切帯の合口部が絞り機構の開口部等と干渉を防止できる。したがって、円周方向の安定性が良くなり、背圧仕切帯の動作も一層安定させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形
態によって本発明は限定されるものではない。
また、図5から図7で説明した従来例と同一の構成については、同一番号を使用し、その作用の説明は省略する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるスクロール圧縮機に用いられる弾性を有する凸部を形成された背圧仕切帯の部分斜視図、また、図2は、図1の背圧仕切帯が環状溝に収容され旋回鏡板と接触摺動している部分断面図である。
図1において、背圧仕切帯20には、周方向に一部に切り起こした凸部20aが形成されている。この切り起こした凸部20aは、旋回鏡板5との密封摺動面19(図2参照)の反対側で環状溝10側に形成されている。図では切り起こした凸部20aを一箇所しか示していないが、全体に同様の凸部が複数形成されている。
そして図2に示すように、環状溝10に背圧仕切帯20が収容され組み込まれると、切り起こした凸部20a、20bは、環状溝10の底面に接触して収容される。
切り起され形成された凸部20a、20bは、切り起される前の状態には戻らず弾性を有するため、背圧仕切帯20を旋回鏡板5へと、常に押し上げる事が可能となる。
したがって、従来始動直後あるいは運転条件などにより、背圧仕切帯20の動作が不安定になりやい状態においても、切り起こした凸部20bの弾性力により、背圧仕切帯20を旋回鏡板5に常に押し上げる事ができ、速やかに安定動作に移行して密封摺動させることができる。
これにより、従来よりも部品点数を減らして低コスト化を図り、さらには組立性を向上させた高効率、高信頼性のスクロール圧縮機を得ることができる。
(実施の形態2)
図3は、本発明の第2の実施の形態におけるスクロール圧縮機に用いられる弾性を有する凸部を形成された背圧仕切帯の部分斜視図、また、図4は、図2の背圧仕切帯が環状溝に収容され旋回鏡板と接触摺動している部分断面図である。
図3において、背圧仕切帯20には、内側から径方向に一部に切り起こした凸部20cが形成されている。この切り起こした凸部20cは、旋回鏡板5との密封摺動面19(図2参照)の反対側で環状溝10側に形成されている。図では切り起こした凸部20cを一箇所しか示していないが、全体に同様の凸部が複数形成されている。
これにより、前記実施の形態1と同様に、背圧仕切帯20を旋回鏡板5に常に押し上げる事ができ、速やかに安定動作に移行して密封摺動させることができるため、低コストで組立性を向上させた高効率、高信頼性のスクロール圧縮機を得ることができる。
また、図4は、実施の形態1に加えて、環状溝10の底面に凹部が設けられ、背圧仕切帯20の凸部のいくつかが収容され運転された状態を示している。図では、切り起こした凸部20aが環状溝10の凹部21に収容され、切り起こした凸部20bは、凹部のない環状溝10の底面に接触している。
切り起され形成された凸部20a、20bはともに、切り起される前の状態には戻らず弾性を有するため、図2では環状溝10の底面に接触している凸部20bの弾性力により
、背圧仕切帯20を旋回鏡板5へと、常に押し上げる事が可能となる。
また、凹部21に収容された凸部20aにより、環状溝10内の背圧仕切帯20が周方向に回転することを防止できるため、背圧仕切帯20の合口部(図7参照)が、絞り機構15の絞り孔15bの開口と干渉することがないため、合背圧仕切帯20の口部も安定性した密封性能を発揮する事ができる。
したがって、従来始動直後あるいは運転条件などにより、背圧仕切帯20の動作が不安定になりやい状態においても、切り起こした凸部20bの弾性力により、背圧仕切帯10を旋回鏡板5に常に押し上げる事ができ、速やかに安定動作に移行して密封摺動させることができる。その結果、従来よりも部品点数を削減した低コスト、さらには組立性を向上させた高効率、高信頼性のスクロール圧縮機を得ることができる。
また、上記実施の形態においては、図1の背圧仕切帯を図4に示す実施の形態2に用いる構成としても良い。
また、上記実施の形態において、切り起こし凸部の形態を図1、図3に示したが、切り起こしの形状、凸部の形状は、これらに限るものではない。
以上のように、本発明にかかるスクロール圧縮機は、高効率、高信頼性、低コスト化を実現でき、スクロール圧縮機に限らず、二種類の圧力を作用させる構成に幅広く適用することができる。
本発明の実施の形態1におけるスクロール圧縮機に用いられる背圧仕切帯の部分斜視図 本発明の実施の形態1におけるスクロール圧縮機に用いられる背圧仕切帯の部分断面図 本発明の実施の形態1におけるスクロール圧縮機に用いられる背圧仕切帯の部分斜視図 本発明の実施の形態2におけるスクロール圧縮機に用いられる背圧仕切帯の部分断面図 従来のスクロール圧縮機の要部断面図 従来のスクロール圧縮機における環状溝周辺の要部断面図 従来のスクロール圧縮機における背圧仕切帯等の組付けを示す斜視図
符号の説明
1 圧縮機構
2 固定スクロール
3 圧縮空間
4 旋回スクロール
5 旋回鏡板
8 軸受部材
9 軸方向支持部
10 環状溝
19 密封摺動面
20 背圧仕切帯
20a,b,c,d 凸部
21 凹部

Claims (2)

  1. 固定スクロールと、前記固定スクロールと互いに噛み合わせて複数個の圧縮空間を形成するように配設した旋回スクロールと、前記旋回スクロールの自転を防止するオルダムリングと、前記旋回スクロールを駆動するクランク軸と、前記クランク軸を支承する軸受部材からなる圧縮機構を有し、前記旋回スクロールの旋回鏡板に作用する二種類の圧力を仕切る環状の背圧仕切帯を前記軸受部材に設けた環状溝に収容し、弾性を有する複数の凸部を前記背圧仕切帯と一体に設けたスクロール圧縮機。
  2. 前記背圧仕切帯と一体に設けた複数の凸部と、前記凸部のいくつかを収納する凹部を前記環状溝内に設けた請求項1に記載のスクロール圧縮機。
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