JP2010105500A - サイドバイザーを有する自動車 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造コストの上昇を抑えたサイドバイザー付きの自動車を提供する。
【解決手段】車体上部の側部を構成するルーフサイドレール12の車室内側部分に形成されたアシストグリップ取付用の取付孔24に、車体10の側方から入射する日光を遮断するサイドバイザー8の取付クリップ23を嵌着固定して、サイドバイザー8車体10に装着する。アシストグリップ取付用の取付孔24を利用してサイドバイザ8を車体10に取付けるので、自動車の製造コストの上昇を抑えることができる。
【選択図】図4
【解決手段】車体上部の側部を構成するルーフサイドレール12の車室内側部分に形成されたアシストグリップ取付用の取付孔24に、車体10の側方から入射する日光を遮断するサイドバイザー8の取付クリップ23を嵌着固定して、サイドバイザー8車体10に装着する。アシストグリップ取付用の取付孔24を利用してサイドバイザ8を車体10に取付けるので、自動車の製造コストの上昇を抑えることができる。
【選択図】図4
Description
本発明は、車体上部の側部を構成するルーフサイドレールの車室内側部分に、アシストグリップ取付用の取付孔が形成されている自動車に関する。
自動車の走行時に乗員の体を支え、或いは乗員が楽に車室から降りることができるように、乗員がつかまることのできるアシストグリップを車室上部の側部に設けることは従来より周知である(特許文献1参照)。かかるアシストグリップは、その取付クリップが、冒頭に記載したルーフサイドレールに形成されている取付孔に嵌着固定されて車体に支持されている。
一方、車体の側方から入射する日光を遮断するために、サイドバイザーを車室上部の側部に設けることも公知である。
ところで、一般に、ユーザが新たな自動車を購入する際、ユーザはアシストグリップ付きの自動車を入手したいと考えることが多いが、アシストグリップの代わりにサイドバイザーの装着された自動車を購入したいと考えるユーザも少なくない。このような場合、自動車のメーカが、アシストグリップ付きの自動車と、サイドバイザー付きの自動車の両方の型式の自動車を揃えておけば、ユーザは所望する型式の自動車を選択して、これを購入することができる。ところが、このようにするには、自動車メーカは、アシストグリップを取付けることのできる車体のほかに、サイドバイザーを取付けることのできる車体をも製造しなければならず、これによって自動車の製造コストが上昇する欠点を免れない。
本発明の目的は、製造コストの上昇を抑えたサイドバイザー付きの自動車を提供することにある。
本発明は、車体上部の側部を構成するルーフサイドレールの車室内側部分に、アシストグリップ取付用の取付孔が形成されている自動車において、車体の側方から入射する日光を遮断するサイドバイザーを有し、該サイドバイザーの取付クリップが前記取付孔に嵌着固定されていることを特徴とする。
その際、前記サイドバイザーは、前記取付クリップが固定されている基部と、該基部に回動可能に支持されたバイザー本体と、該バイザー本体に収められた格納位置とバイザー本体から突出した作動位置との間を摺動可能にバイザー本体に支持された遮光プレートとを具備していると有利である。
また、上記自動車において、前記バイザー本体には、チケットホルダーと、バニティミラーの少なくとも一方が設けられていると有利である。
本発明によれば、サイドバイザー付きの自動車の車体として、アシストグリップ付き自動車の車体と同じ車体を用いることができるので、サイドバイザー付きの自動車の製造コストが大きく上昇する不具合を阻止できる。
以下、本発明の実施形態例を図面に従って詳細に説明する。
図1及び図2は車室内の概略を示す斜視図であり、これらの図における矢印Frは自動車の前進方向を示し、矢印Wは車幅方向を示している(図4及び図6においても同じ)。
車室Rの上部には、天井材1が配置され、車室Rの前部は、フロントガラス2によって区画されている。また、車体側部のドア開口には、サイドドア3が回動開閉自在に配置されていて、そのサイドドア3のドア本体4には窓ガラス5が昇降可能に支持されている。さらに、図1及び図2における符号6は、図示していないフロントピラーを覆ったフロントピラーガーニッシュを示し、符号7は同じく図示していないセンターピラーを覆ったセンターピラーガーニッシュを示している。
図1及び図2に示すように、車室上部の側部には、サイドバイザー8が設けられている。このサイドバイザー8は、後に詳しく説明するように、そのバイザー本体9が、図1に示した非使用位置と、図2に示した使用位置との間を回動可能に車体に支持されていて、バイザー本体9を使用位置にもたらすことによって、車体の側方から入射する日光を、そのサイドバイザー8によって遮断することができる。
図3は、バイザー本体9が使用位置を占めたときのサイドバイザー8の拡大斜視図であり、図4は図2のIV−IV線拡大断面図である。図4に示すように、自動車の車体10、すなわちそのメインボデーは、該車体10の上部を構成するルーフパネル11と、車体上部の側部を構成し、車体10のほぼ前後方向に延びているルーフサイドレール12とを有している。このルーフサイドレール12は、車外側に位置するアウタパネル13と、車内側に位置するインナパネル14と、これらのパネル13,14の間に位置するリインフォースメント15と、インナパネル14に溶接により固着されたブラケット16とから構成されている。かかるルーフサイドレール12の両パネル13,14と、リインフォースメント15の上部側の合せフランジ部17は、ルーフパネル11の側縁部18と共に、スポット溶接によって固着されている。同様に、アウタパネル13と、インナパネル14と、リインフォースメント15の下部側の合せフランジ部19も、スポット溶接によって一体に固着されてる。かかるルーフサイドレール12とルーフパネル11は、鋼板により構成されている。
ルーフパネル11の下方には、先にも説明した天井材1が配置され、この天井材1は、ルーフパネル11に固定支持されていて、樹脂により構成されている。また、ルーフサイドレール12の下部側の合せフランジ部19にはウェザストリップ20が嵌着されている。図4には、図1及び図2に示したサイドドア3の図示は省略してある。
図3及び図4に示すように、サイドバイザー8は、前述のバイザー本体9のほかに、前後に配置された一対の基部21を有し、その各基部21には、バイザー本体9に固着された枢軸22がそれぞれ相対回転可能に嵌合している。これにより、バイザー本体9は、基部21に回動可能に支持される。バイザー本体9と基部21は、共に硬質の樹脂により構成されている。
各基部21には、樹脂又は金属により構成された取付クリップ23の基端部が埋設固定されていて、その各取付クリップ23は、図4に示すように、天井材1に形成された孔40を貫通し、ルーフサイドレール12のブラケット16に形成された取付孔24にそれぞれ嵌着固定されている。
上述のように、本例のサイドバイザー8は、取付クリップ23と、その取付クリップ23が固定された基部21と、該基部21に回動可能に支持されたバイザー本体9とを有し、該基部21に固定された取付クリップ23がルーフサイドレール12のブラケット16に形成された取付孔24に嵌着固定されている。これにより、サイドバイザー8が、車体上部の側部を構成しているルーフサイドレール12に支持されると共に、バイザー本体9が、基部21と取付クリップ23を介して、ルーフサイドレール12に対して、図3及び図4に矢印A,Bで示した方向に回動可能に支持される。このようにして、バイザー本体9が図1に示した非使用位置と、図2に示した使用位置との間を回動可能に車体10に支持される。バイザー本体9が非使用位置に回動したときの様子を図4にも二点鎖線で示してある。
ここで、前述のように、バイザー本体9を図2に示した使用位置に回動させれば、そのサイドバイザー8によって車体10の側方から入射する日光を遮断することができる。また、バイザー本体9を図1に示した非使用位置に格納したとき、そのバイザー本体9は、天井材1に沿って位置するので、サイドバイザー8が乗員の邪魔となることはない。
前述のように、ルーフサイドレール12のブラケット16に形成された取付孔24にサイドバイザー8の取付クリップ23が嵌着固定されていて、取付孔24はサイドバイザー8を車体10に取付けるために用いられている。
これに対し、ユーザが新たな自動車を購入する際、多くのユーザは、サイドバイザー8ではなく、アシストグリップの装備された自動車を入手したいと考える。かかる自動車の場合には、ルーフサイドレール12のブラケット16に形成された取付孔24にアシストグリップの取付クリップが嵌着固定される。図6は、このようにして車体に装着されたアシストグリップ25を示す斜視図であり、このアシストグリップ25も、図示していない取付クリップが固着された一対の基部26と、その基部26に矢印方向に回動可能に支持されたグリップ本体27を有していて、その取付クリップがブラケット16に形成された取付孔24に嵌着固定されてアシストグリップ25がルーフサイドレール12に取付けられる。
上述のように、ルーフサイドレール12のブラケット16に形成された取付孔24は、本来、アシストグリップ25をルーフサイドレール12に取付けるために用いられる。かかるアシストグリップ25の代わりに、サイドバイザー8が装備された自動車を望むユーザの自動車に対してのみ、その取付孔24にサイドバイザー8の取付クリップ23が嵌着固定されるのである。このように、本例の自動車は、車体上部の側部を構成するルーフサイドレール12の車室内側部分に、アシストグリップ取付用の取付孔24が形成されていて、車体10の側方から入射する日光を遮断するサイドバイザー8の取付クリップ23が、そのアシストグリップ取付用の取付孔24に嵌着固定されているのである。
上述した構成によれば、アシストグリップ付きの自動車を入手したいと考えるユーザには、車体10のルーフサイドレール12に形成された取付孔24にアシストグリップ25の取付クリップを嵌着固定された自動車が売り渡され、サイドバイザー付きの自動車を購入したいと考えるユーザには、同じ形態の車体10のルーフサイドレール12に形成された取付孔24にサイドバイザー8の取付クリップ23が嵌着固定された自動車が売り渡される。従って、自動車メーカは、アシストグリップ25を装着できる車体のほかに、サイドバイザー8を装着できる車体を製造する必要はなく、共通の構造の車体を製造するだけでよい。このため、サイドバイザー付きの自動車の製造コストが大幅に上昇する不具合を阻止できる。
また、アシストグリップ付き自動車を購入したユーザが、後日、サイドバイザーを使用したいと考えた場合には、そのアシストグリップ25の取付クリップを取付孔24から外し、その代わりにサイドバイザー8の取付クリップ23を取付孔24に嵌着固定して、サイドバイザー8を取付けることができる。車体に特別な加工を施すことなく、その車体にサイドバイザーを簡単に装着することができるのである。
また、サイドバイザー8は、アシストグリップ取付用の取付孔24を利用して車体10に取付けられるので、サイドバイザー8のサイズとアシストグリップ25のサイズはほぼ同等のものとなる。このため、本例のサイドバイザー8は、従来より一般に用いられているサイドバイザーよりも小型となる。かかる小型のサイドバイザー8は、あまり目立たず、その見栄えが向上する。
上述のように、本例のサイドバイザー8は比較的小型なものとなるため、その見栄えは向上するが、その反面、遮光機能が低下するおそれがある。そこで、本例のサイドバイザー8には、図3乃至図5に示すように、バイザー本体9に支持された遮光プレート28が設けられている。この遮光プレート28は、図3に示すようにバイザー本体9に収められた格納位置と、図5に示したようにバイザー本体9から突出した作動位置との間を摺動可能にバイザー本体9に支持されている。
バイザー本体9を図3に示した使用位置にもたらした後、必要に応じて、遮光プレート28を、図3に矢印Cで示した方向に引き出して、その遮光プレート28を図5に示した作動位置にもたらす。これにより、バイザー本体9と遮光プレート28とによって、大きな遮光体を構成できるので、車体の側方から入射してくる日光を効果的に遮断することができる。これに対し、その遮光プレート28を図5に矢印Dで示した方向に押し込んで、これをバイザー本体9内に収めれば、サイドバイザー8は小型なものとなり、この状態でバイザー本体9を図1に示した非使用位置に支障なく格納することができる。
また、図3及び図5に示すように、バイザー本体9には、枢ピン29を介して該バイザー本体9に対して矢印E,F方向に回動可能に支持された回動板30が設けられている。かかる回動板30が、図3に示した閉位置にあるときに外部に対して露出する回動板30の表面には、樹脂、布又は革などから成るシート31の三方の周縁部32,33,34が固定されていて、そのシート31の残りの周縁部35と回動板30の間のスリットから矢印Gで示すように、図示していないチケットやカードなどを差し入れて、これを保持することができる。このように、回動板30とシート31とによってチケットホルダーが構成されている。
また、回動板30を図5に示した開位置に回動させたときに外部に露出する回動板30の裏面には、バニティミラー36が固定されている。
さらに、回動板30は、枢ピン29を介してバイザー本体9に回動可能に連結されたベースプレート37と、そのベースプレート37に枢ピン38を介して矢印H,I方向に傾動可能な傾動プレート39とから構成され、バニティミラー36はその傾動プレート39に固定されている。車室内の乗員は、回動板30を図5に示した開位置にもたらした後、傾動プレート37を所望する位置に傾動させて、バニティミラー36を最も使いやすい位置で使用することができる。
上述のように、本例のサイドバイザー8は、チケットホルダーとバニティミラー36を共に有しているが、これらのうちの一方のみを設けることもできる。バイザー本体9には、チケットホルダーと、バニティミラー36の少なくとも一方が設けられるのである。
以上、運転席に着座した乗員用のサイドバイザー8について説明したが、助手席や後部座席に着座した乗員用のサイドバイザーも、上述したところと同様に構成することができる。
8 サイドバイザー
9 バイザー本体
10 車体
12 ルーフサイドレール
21 基部
23 取付クリップ
24 取付孔
28 遮光プレート
36 バニティミラー
R 車室
9 バイザー本体
10 車体
12 ルーフサイドレール
21 基部
23 取付クリップ
24 取付孔
28 遮光プレート
36 バニティミラー
R 車室
Claims (3)
- 車体上部の側部を構成するルーフサイドレールの車室内側部分に、アシストグリップ取付用の取付孔が形成されている自動車において、車体の側方から入射する日光を遮断するサイドバイザーを有し、該サイドバイザーの取付クリップが前記取付孔に嵌着固定されていることを特徴とする自動車。
- 前記サイドバイザーは、前記取付クリップが固定されている基部と、該基部に回動可能に支持されたバイザー本体と、該バイザー本体に収められた格納位置とバイザー本体から突出した作動位置との間を摺動可能にバイザー本体に支持された遮光プレートとを具備している請求項1に記載の自動車。
- 前記バイザー本体には、チケットホルダーと、バニティミラーの少なくとも一方が設けられている請求項2に記載の自動車。
Priority Applications (1)
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JP2008278615A JP2010105500A (ja) | 2008-10-29 | 2008-10-29 | サイドバイザーを有する自動車 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015013622A (ja) * | 2013-07-08 | 2015-01-22 | 日産自動車株式会社 | 車両用サイドバイザーの取付構造 |
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2008
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Legal Events
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110215 |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110217 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20110721 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |