JP2010105468A - 燃料遮断弁 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】燃料遮断弁10は、接続通路45bおよび弁室20Sを形成するケーシング本体30と、ケーシング本体30の上部に溶着された蓋体50と有するケーシング20と、弁室20Sに収納され弁室20S内の燃料液位により昇降することで接続通路45bを開閉するフロート61を有するフロート機構60とを備える。ケーシング本体30は、円筒状の側壁部31と、側壁部31の上部に形成され蓋体50を溶着するためのフランジ31aとを備え、側壁部31の外周面に上下方向に沿いかつフランジ31aに達する導入溝31eを形成し、導入溝31eに沿いかつフランジ31aを貫通するとともに弁室20Sに接続される通気孔31dを形成している。
【選択図】図1
Description
適用例1は、燃料タンクの上部に装着され、燃料タンク内と外部とを接続する接続通路を開閉することで燃料タンクと外部とを連通遮断する燃料遮断弁において、
弁室を形成するケーシング本体と、該ケーシング本体の上部に溶着された蓋体とを有するケーシングと、
上記弁室に収納され該弁室内の燃料液位により昇降することで接続通路を開閉するフロートを有するフロート機構と、
を備え、
上記ケーシング本体は、円筒状の側壁部と、該側壁部の上部に形成され上記蓋体を溶着するためのフランジとを備え、該側壁部の外周面に上下方向に沿いかつ上記フランジに達する導入溝を形成し、該導入溝に沿いかつ上記フランジを貫通するとともに上記弁室に接続される通気孔を形成したこと、を特徴とする燃料遮断弁。
適用例2は、通気孔に対向した位置に、該通気孔から流出した気流に当たるとともに上記弁室に接続される通気間隙を形成する遮蔽部を配置している構成である。
適用例3は、弁室内に配置され、上記フロート機構を収納する弁収納ケースと、該弁収納ケースの上部を覆うとともに上記接続通路を形成する内蓋とを備え、上記弁収納ケースは、上記ケーシング本体の側壁部との間で通気路を形成し、該通気路の径方向の側方に上記通気孔が配置されている構成である。
適用例4は、弁収納ケースの上部には、フランジが形成され、該フランジに上記遮蔽部を形成している。
図1は本発明の一実施例にかかる自動車の燃料タンクに装着された燃料遮断弁10を示す断面図である。燃料タンクFTは、その表面がポリエチレンを含む複合樹脂材料から形成されており、そのタンク上壁FTaに取付穴FTbが形成されている。タンク上壁FTaには、燃料遮断弁10がその下部を取付穴FTbに突入した状態にて取り付けられている。燃料遮断弁10は、給油時に燃料タンクFT内の燃料が所定液位FL1まで上昇したときにキャニスタへの流出を規制するとともにオートストップを機能させるものである。
燃料遮断弁10は、ケーシング20と、フロート機構60と、スプリング70とを主要な構成として備えている。ケーシング20やフロート機構60は、主にポリエチレン、ポリアミドやポリアセタールなどの樹脂から形成されている。図2は燃料遮断弁10を分解した断面図である。ケーシング20は、ケーシング本体30と、弁収納ケース40と、内蓋45と、蓋体50とを備えており、ケーシング本体30と内蓋45とにより囲まれたスペースが弁室20Sになっており、弁室20Sにフロート機構60が収納されている。フロート機構60は、スプリング70に支持されている。
図1に示すように、給油により燃料タンクFT内に燃料が供給されると、燃料タンクFT内の燃料液位の上昇につれて燃料タンクFT内の上部に溜まっていた燃料蒸気は、導入管32を通じて弁室20S内に入り、弁室20Sから接続通路45b、管通路52aを通じて、キャニスタ側へ逃がされる。そして、燃料タンクFT内の燃料液位が所定液位FL1に達すると、燃料は導入開口32bを塞ぐことにより、燃料タンクFT内のタンク内圧が上昇する。この状態では、タンク内圧と弁室20S内の圧力との差圧が大きくなり、燃料が導入管32、連通孔42aを通じて、弁室20Sに流入する。そして、図7に示すように弁室20S内の燃料液位が所定の高さに達すると、フロート61の浮力およびスプリング70の荷重による上方への力と、フロート61および上部弁機構65の自重による下方への力との釣り合いによって、前者が後者を上回ったときにフロート61と上部弁機構65とが一体になって上昇して、弁体67がシール部45cに着座して接続通路45bを閉じる。これにより、燃料タンクFT内のタンク内圧が上昇する。タンク内圧の上昇によりインレットパイプ内の液面が上昇して、給油ガンの給油を停止するオートストップを働かせる。
上記実施例にかかる燃料遮断弁10により、以下の作用効果を奏する。
(4)−1 燃料遮断弁10は、開弁状態において、通気孔31d、弁室20S、接続通路45b、管通路52aを通じて燃料タンクFT内と外部との通気を確保しているから、タンク内圧の変動に対して燃料タンクFTを保護する。
上記実施例における燃料遮断弁として、給油時の燃料を所定レベルに規制する満タン規制弁について説明したが、これに限らず、車両の傾倒時などに燃料の流出を防止する、ロールオーバー弁などの各種の弁に適用することができる。
20…ケーシング
20S…弁室
21S…通気路
30…ケーシング本体
31…側壁部
31S…通気間隙
31a…フランジ
31b…嵌合部
31c…溶着部
31d…通気孔
31e…導入溝
32…導入管
32a…導入管路
32b…導入開口
40…弁収納ケース
41…側壁部
41a…フランジ
41b…上接合部
41c…遮蔽部
42…底壁部
42a…連通孔
45…内蓋
45a…上蓋本体
45b…接続通路
45c…シール部
45d…防壁
45e…保持端
50…蓋体
51…蓋本体
51a…内側溶着部
52…管体部
52a…管通路
53…フランジ
53a…溶着部
60…フロート機構
61…フロート
61S…浮力室
61a…弁部
62…フロート本体
62a…ガイド突条
63…鍔部
65…上部弁機構
65a…円板
65b…接続孔
65c…シール部
65d…係合爪
67…弁体
70…スプリング
FT…燃料タンク
FTa…タンク上壁
FTb…取付穴
Claims (4)
- 燃料タンク(FT)の上部に装着され、燃料タンク(FT)内と外部とを接続する接続通路(45b)を開閉することで燃料タンク(FT)と外部とを連通遮断する燃料遮断弁において、
弁室(20S)を形成するケーシング本体(30)と、該ケーシング本体(30)の上部に溶着された蓋体(50)とを有するケーシング(20)と、
上記弁室(20S)に収納され該弁室(20S)内の燃料液位により昇降することで上記接続通路(45b)を開閉するフロート(61)を有するフロート機構(60)と、
を備え、
上記ケーシング本体(30)は、円筒状の側壁部(31)と、該側壁部(31)の上部に形成され上記蓋体(50)を溶着するためのフランジ(31a)とを備え、該側壁部(31)の外周面に上下方向に沿いかつ上記フランジ(31a)に達する導入溝(31e)を形成し、該導入溝(31e)に沿いかつ上記フランジ(31a)を貫通するとともに上記弁室(20S)に接続される通気孔(31d)を形成したこと、を特徴とする燃料遮断弁。 - 請求項1に記載の燃料遮断弁において、
上記通気孔(31d)に対向した位置に、該通気孔(31d)から流出した気流に当たるとともに上記弁室(20S)に接続される通気間隙(31S)を形成する遮蔽部(41c)を配置している燃料遮断弁。 - 請求項1または請求項2に記載の燃料遮断弁において、
上記弁室(20S)内に配置され、上記フロート機構(60)を収納する弁収納ケース(40)と、該弁収納ケース(40)の上部を覆うとともに上記接続通路(45b)を形成する内蓋(45)とを備え、
上記弁収納ケース(40)は、上記ケーシング本体(30)の側壁部(31)との間で通気路(21S)を形成し、該通気路(21S)の径方向の側方に上記通気孔(31d)が配置されている燃料遮断弁。 - 請求項3に記載の燃料遮断弁において、
上記弁収納ケース(40)の上部には、フランジ(41a)が形成され、該フランジ(41a)に上記遮蔽部(41c)を形成した燃料遮断弁。
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