JP2008057327A - 燃料遮断弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料遮断弁10は、給油時などに燃料タンク内の燃料による横波が生じても、安定した燃料液位で閉弁することができること。
【解決手段】燃料遮断弁10は、弁室30Sを構成するケーシング本体30およびケーシング本体30の下部の底板35と、フロート機構50とを備えている。ケーシング20は、燃料タンクFT内と弁室30Sとを連通する連通孔32aを備えている。連通孔32aは、燃料タンクFT内の燃料により塞がれたときに燃料を弁室30Sに速やかに導き入れ、これによりフロート機構50が上昇して接続通路31bを閉じる。底板35には、ケーシング本体30の外側であって連通孔32aに対向しかつ所定間隙を隔てて配置された防波部材36が設けられている。防波部材36は、燃料タンクFTの燃料による横波が連通孔32aに直接向かわないように形成されている。
【選択図】図2
【解決手段】燃料遮断弁10は、弁室30Sを構成するケーシング本体30およびケーシング本体30の下部の底板35と、フロート機構50とを備えている。ケーシング20は、燃料タンクFT内と弁室30Sとを連通する連通孔32aを備えている。連通孔32aは、燃料タンクFT内の燃料により塞がれたときに燃料を弁室30Sに速やかに導き入れ、これによりフロート機構50が上昇して接続通路31bを閉じる。底板35には、ケーシング本体30の外側であって連通孔32aに対向しかつ所定間隙を隔てて配置された防波部材36が設けられている。防波部材36は、燃料タンクFTの燃料による横波が連通孔32aに直接向かわないように形成されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、燃料タンクの上部に装着され、燃料タンク内と外部とを接続する接続通路を開閉することで燃料タンクと外部とを連通遮断する燃料遮断弁に関する。
従来、この種の燃料遮断弁として、特許文献1,2などが知られている。燃料遮断弁は、燃料タンクの上部に装着されており、外部(キャニスタ)に接続される接続通路をその上部に設けたケーシングと、ケーシングの弁室内に燃料液位により浮力を増減して昇降するフロートとを備えている。ケーシングの側壁には、燃料タンクと弁室とを接続する連通孔が形成されている。この構成において、燃料タンクに燃料が供給されて連通孔を塞ぐと、弁室内が燃料タンクの内圧に対して負圧となり、弁室内に燃料が速やかに入り込む。このような弁室内の燃料により、フロート機構が浮力により上昇して接続通路を閉じることで、燃料タンクを外部に対して遮断し、燃料タンクから外部へ燃料が流出するのを防止する。
しかし、従来の燃料遮断弁では、インレットパイプの出口付近に設置された場合において、給油時に、燃料タンク内の燃料が高く波立つことがあると、燃料が連通孔に直接向かう。このため、連通孔は、燃料の液面の揺れによって一時的に閉じられて、フロート機構の上昇を招き、燃料タンクの閉弁液位(満タン液位)のバラツキを生じる。
本発明は、上記従来の技術の問題点を解決することを踏まえ、給油時などに燃料タンク内の燃料による横波が生じても安定した燃料液位で閉弁することができる燃料遮断弁を提供することを目的とする。
課題を解決するためになされた本発明は、
燃料タンクの上部に装着され、該燃料タンク内と外部とを接続する接続通路を開閉することで燃料タンクと外部とを連通遮断する燃料遮断弁において、
上記燃料タンク内と上記接続通路とを連通する弁室を、側壁部および底板により形成するケーシングと、
上記弁室に収納され該弁室内の燃料液位により浮力を増減して昇降しかつ接続通路を開閉するフロート機構と、
を備え、
上記ケーシングは、上記燃料タンク内の燃料と上記弁室とを連通する連通孔を備え、該連通孔は、上記燃料タンク内の燃料により塞がれたときに燃料を弁室に速やかに導き入れることでフロートを浮力により上昇させて弁部で接続通路を閉じるように構成し、
さらに、上記ケーシングは、該ケーシングの外側であって上記連通孔に対向しかつ所定間隙を隔てて配置された防波部材を備え、該防波部材は、上記燃料タンクの燃料を上記所定間隙、上記連通孔を通じて、上記弁室に導入するように形成されていること、
を特徴とする。
燃料タンクの上部に装着され、該燃料タンク内と外部とを接続する接続通路を開閉することで燃料タンクと外部とを連通遮断する燃料遮断弁において、
上記燃料タンク内と上記接続通路とを連通する弁室を、側壁部および底板により形成するケーシングと、
上記弁室に収納され該弁室内の燃料液位により浮力を増減して昇降しかつ接続通路を開閉するフロート機構と、
を備え、
上記ケーシングは、上記燃料タンク内の燃料と上記弁室とを連通する連通孔を備え、該連通孔は、上記燃料タンク内の燃料により塞がれたときに燃料を弁室に速やかに導き入れることでフロートを浮力により上昇させて弁部で接続通路を閉じるように構成し、
さらに、上記ケーシングは、該ケーシングの外側であって上記連通孔に対向しかつ所定間隙を隔てて配置された防波部材を備え、該防波部材は、上記燃料タンクの燃料を上記所定間隙、上記連通孔を通じて、上記弁室に導入するように形成されていること、
を特徴とする。
本発明にかかる燃料遮断弁を用いた燃料タンクに燃料が供給されて燃料タンクの所定の閉弁液位に達すると、連通孔を塞ぎ、弁室内に流入した燃料により、フロートが浮力により上昇して接続通路を閉じることで、燃料タンクを外部に対して遮断し、燃料タンクから外部へ燃料が流出するのを防止する。
また、ケーシングには、連通孔に対向しかつ所定間隙を隔てて配置された防波部材が設けられている。防波部材は、燃料遮断弁がインレットパイプの出口付近に設置された場合において、給油時に、燃料タンク内の燃料が高く波立つことがあっても、連通孔に直接向かう燃料を遮る。すなわち、燃料は、側壁部と防波部材との所定間隙の下方から徐々に水平面を維持しつつ上昇し、連通孔に達して、連通孔を塞ぐ。したがって、連通孔の付近は、燃料の液面の揺れによって一時的に閉じられて、フロート機構の上昇を招くことがなく、燃料タンクの閉弁液位(満タン液位)のバラツキを防ぐことができる。
さらに、フロート機構が接続通路を閉じている閉弁状態にあるときに、燃料タンクに振動を生じて燃料の横波が発生したときに、燃料は、防波部材によって遮られ、連通孔を通じて弁室に直接流入しないから、フロート機構を揺動させたりすることがない。よって、フロート機構の揺動に起因するシール性の低下を招くことがない。
本発明の好適な態様として、上記連通孔は、上記ケーシングの側壁部に設けるほか、ケーシングの下部に設けてもよく、閉弁液位を規定できる位置とする構成をすることができる。連通孔は、ケーシングの上部に設置したり、大きな開口面積としても、横波の燃料が防波部材により遮られて、連通孔を通じて接続通路へ流出することがない。よって、連通孔を高い位置に設置することにより燃料タンクの満タン液位を高くすることができ、また、連通孔を大きな開口面積にすることによりキャニスタ側への通気抵抗を低減することができる。
さらに、本発明の好適な態様として、上記防波部材は、上記底板の外周部から上方に向けて上記ケーシングの側壁部に対して上記所定間隙を隔てるように延設されている構成をとることができる。さらに具体的な態様として、上記防波部材は、円筒形状の防波部と、該防波部と上記底板とを連結する連結部とを備えている構成をとることができる。この構成において、防波部材は、ケーシングと一体に形成するほか、別体であってもよく、また、底板に射出成形により一体形成すれば、部品点数や組付工数をも増加させない。
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例について説明する。
(1) 燃料遮断弁10の概略構成
本発明の第1実施例にかかる燃料遮断弁は、給油時に燃料タンク内の燃料が所定液位まで上昇したときにキャニスタへの流出を規制するとともにオートストップを機能させるものである。図1は燃料遮断弁10を示す側面図、図2は燃料遮断弁10を示す断面図である。燃料タンクFTは、その表面がポリエチレンを含む複合樹脂材料から形成されており、そのタンク上壁FTaに取付穴FTbが形成されている。このタンク上壁FTaには、燃料遮断弁10がその下部を取付穴FTbに突入した状態にて取り付けられている。燃料遮断弁10は、ケーシング20と、フロート機構50と、スプリング70とを主要な構成として備え、これらはポリアセタールなどの樹脂から形成されている。ケーシング20は、ケーシング本体30と、底板35と、蓋体40とを備え、ケーシング本体30と底板35とにより囲まれたスペースが弁室30Sになっており、この弁室30Sにスプリング70に支持されたフロート機構50が収納されている。
本発明の第1実施例にかかる燃料遮断弁は、給油時に燃料タンク内の燃料が所定液位まで上昇したときにキャニスタへの流出を規制するとともにオートストップを機能させるものである。図1は燃料遮断弁10を示す側面図、図2は燃料遮断弁10を示す断面図である。燃料タンクFTは、その表面がポリエチレンを含む複合樹脂材料から形成されており、そのタンク上壁FTaに取付穴FTbが形成されている。このタンク上壁FTaには、燃料遮断弁10がその下部を取付穴FTbに突入した状態にて取り付けられている。燃料遮断弁10は、ケーシング20と、フロート機構50と、スプリング70とを主要な構成として備え、これらはポリアセタールなどの樹脂から形成されている。ケーシング20は、ケーシング本体30と、底板35と、蓋体40とを備え、ケーシング本体30と底板35とにより囲まれたスペースが弁室30Sになっており、この弁室30Sにスプリング70に支持されたフロート機構50が収納されている。
(2) 燃料遮断弁10の各部の構成
図3は燃料遮断弁10を分解した断面図である。ケーシング本体30は、天井壁部31と、円筒形状の側壁部32とにより囲まれたカップ形状であり、下部を開口30aとしている。天井壁部31の中央部には、下方に向けて突設された通路形成突部31aが形成されており、この通路形成突部31aに弁室30Sに接続する接続通路31bが貫通形成されている。接続通路31bの弁室30S側は、第1シール部31cになっている。側壁部32には、弁室30Sを燃料タンクFT内に接続するための連通孔32aが形成されている。連通孔32aは、その上端が閉弁液位(満タン液位)FL1(図4参照)に一致するように配置されている。また、側壁部32には、底板35を取り付けるための係合凹所32cが形成されている。また、側壁部32の内壁には、フロート機構50をガイドするためのリブ32dが上下方向に突設されている。
図3は燃料遮断弁10を分解した断面図である。ケーシング本体30は、天井壁部31と、円筒形状の側壁部32とにより囲まれたカップ形状であり、下部を開口30aとしている。天井壁部31の中央部には、下方に向けて突設された通路形成突部31aが形成されており、この通路形成突部31aに弁室30Sに接続する接続通路31bが貫通形成されている。接続通路31bの弁室30S側は、第1シール部31cになっている。側壁部32には、弁室30Sを燃料タンクFT内に接続するための連通孔32aが形成されている。連通孔32aは、その上端が閉弁液位(満タン液位)FL1(図4参照)に一致するように配置されている。また、側壁部32には、底板35を取り付けるための係合凹所32cが形成されている。また、側壁部32の内壁には、フロート機構50をガイドするためのリブ32dが上下方向に突設されている。
底板35は、ケーシング本体30の開口30aを閉じる部材であり、その外周部に形成された係合爪35aが係合凹所32cに係合することにより、ケーシング本体30の開口30aを閉じるように装着されている。この底板35には、底連通孔35bが形成され、さらにスプリング70の下端を支持するためのスプリング支持部35cが形成されている。また、底板35には、防波部材36が設けられている。防波部材36は、側壁部32を囲む円筒形状の防波部36aと、防波部36aと底板35とを連結する連結部36bとを備えている。防波部36aは、ケーシング30の外側であって連通孔32aに対向して所定間隙を隔てて配置され、該所定間隙を通路間隙36c(図2)としている。したがって、燃料タンク内の燃料液位が上昇すると、燃料は通路間隙36cを上昇して、連通孔32aを通じて、上記弁室30Sに流入する。
蓋体40は、蓋本体41と、蓋本体41の中央から側方へ突出した管体部42と、蓋本体41の外周に形成されたフランジ43および支持部44とを備え、これらを一体に形成している。管体部42内には、管通路42aが形成されており、この管通路42aの一端は、接続通路31bを通じてケーシング本体30の弁室30Sに接続され、他端はキャニスタ(図示省略)側に接続される。上記支持部44は、蓋本体41の下部に突設され、ケーシング本体30の上部を嵌合する筒体である。この支持部44には、係合爪44aが形成されている。この係合爪44aは、ケーシング本体30の側壁部32に形成された保持部32eに挿入係合することで、蓋体40は、ケーシング本体30を保持している。また、フランジ43の下端部には、燃料タンクFTのタンク上壁FTa(図2)に溶着される溶着部43aが形成されている。
フロート機構50は、フロート52と、フロート52の上部に配置された上部弁体60とを備えている。フロート52は、下方に開放した浮力室54を有するカップ形状である。浮力室54は、有底孔である。また、フロート52の上部には、ほぼ円錐形状の弁部53aが突設され、弁部53aの下方には、上部弁体60を抜止めするための鍔状の係合部53bが形成されている。
上部弁体60は、再開弁特性を改善するための弁であり、フロート52の上部に昇降可能に支持されており、弁本体61と、弁本体61に装着されたシール部材65とを備えている。弁本体61は、その中央上部に突設された弁取付部61aを備え、この弁取付部61aの中央部を貫通した接続孔61bが形成されている。接続孔61bの下部は、第2シール部61cになっており、弁部53aが着座および離座することで接続孔61bが開閉される。弁本体61の下部には、フロート52の係合部53bに係合する係合爪61dが突設されるとともに、係合爪61dの間に係合部53bの外周部にガイドされるガイド部61eが突設されている。係合爪61dおよびガイド部61eは、90゜毎に2箇所それぞれ配置されている。また、係合爪61dおよびガイド部61eの径方向外方、つまり弁本体61の外周縁と係合爪61dとの間には、通気孔62が貫通形成されている。シール部材65は、ゴム製の円板状の弁体であり、その中央部に装着孔65aを有し、装着孔65aを上記弁取付部61aに圧入することにより弁本体61に装着されている。シール部材65の上面は、第1シール部31cに着離するシート面65bになっている。
(3) 燃料遮断弁10の動作
次に、燃料遮断弁10の動作について説明する。給油により燃料タンクFT内に燃料が供給されると、図2に示すように、燃料タンクFT内の燃料液位の上昇につれて燃料タンクFT内の上部に溜まっていた燃料蒸気は、底板35の底連通孔35b、ケーシング20と防波部材36との通路間隙36c、側壁部32の連通孔32aを通じて弁室30S内に入り、弁室30Sから、接続通路31b、管通路42aを通じて、キャニスタ側へ逃がされる。
次に、燃料遮断弁10の動作について説明する。給油により燃料タンクFT内に燃料が供給されると、図2に示すように、燃料タンクFT内の燃料液位の上昇につれて燃料タンクFT内の上部に溜まっていた燃料蒸気は、底板35の底連通孔35b、ケーシング20と防波部材36との通路間隙36c、側壁部32の連通孔32aを通じて弁室30S内に入り、弁室30Sから、接続通路31b、管通路42aを通じて、キャニスタ側へ逃がされる。
そして、図4に示すように、燃料タンクFT内の燃料液位が閉弁液位FL1に達すると、燃料は、防波部材36とケーシング本体30の側壁部32との通路間隙36cを上昇し、連通孔32aを塞ぐ。これにより、燃料タンクFT内のタンク内圧が上昇する。このタンク内圧の上昇をセンサが感知することで、給油ガンの給油を停止するオートストップを働かせる。この状態では、タンク内圧と弁室30S内の圧力との差圧が大きくなり、燃料液位が弁室30S内を上昇する。弁室30S内の燃料液位が高さh0に達すると、フロート52の浮力およびスプリング70の荷重による上方への力と、フロート52および上部弁体60の自重による下方への力との釣り合いによって、前者が後者を上回ったときにフロート52と上部弁体60とが一体になってリブ32dにガイドされつつ上昇して、シール部材65のシート面65bが第1シール部31cに着座して接続通路31bを閉じる。これにより、燃料タンクFTへの給油の際等に、燃料タンクFTから燃料蒸気を逃がすとともに燃料が燃料タンクFT外へ流出するのを防止することができる。
一方、燃料タンクFTの燃料液位が低下して弁室30S内の燃料が底連通孔35bなどから排出されると、図5に示すように、フロート52は、その浮力を減少して下方への力を受けて、弁部53aが第2シール部61cから離れて、接続孔61bを開く。接続孔61bの連通により上部弁体60の下方の圧力は、接続通路31bの付近とほぼ同じ圧力になることで上部弁体60の閉弁する力が小さくなり、係合部53bが係合爪61dに係合することで、上部弁体60を引き下げ、シール部材65が第1シール部31cから離れて、接続通路31bが開かれる。このように、接続孔61bの通路面積を接続通路31bの通路面積より小さく設定することで、上部弁体60は、小さな力で開弁する。このように、上部弁体60による2段の弁構造により、再開弁特性の向上を促進するように機能する。
(4) 実施例の作用・効果
上記実施例の構成により、以下の作用・効果を奏する。
(4)−1 図6は防波部材36の付近を示す断面図である。燃料遮断弁がインレットパイプの出口付近に設置された場合において、給油時に、燃料タンクFT内の燃料が高く波立つことがある。高い波は、燃料遮断弁10の側方から伝搬されると、防波部材36の防波部36aで遮られ、ケーシング本体30の側壁部32の連通孔32aに直接達しない。すなわち、燃料は、側壁部32と防波部材36との通路間隙36cの下方から徐々に水平面を維持しつつ上昇し、連通孔32aに達して、連通孔32aを塞ぐ。したがって、連通孔32aの付近は、燃料の液面の揺れによって一時的に閉じられて、フロート機構50の上昇を招くことがなく、燃料タンクFTの閉弁液位(満タン液位)のバラツキを防ぐことができる。
上記実施例の構成により、以下の作用・効果を奏する。
(4)−1 図6は防波部材36の付近を示す断面図である。燃料遮断弁がインレットパイプの出口付近に設置された場合において、給油時に、燃料タンクFT内の燃料が高く波立つことがある。高い波は、燃料遮断弁10の側方から伝搬されると、防波部材36の防波部36aで遮られ、ケーシング本体30の側壁部32の連通孔32aに直接達しない。すなわち、燃料は、側壁部32と防波部材36との通路間隙36cの下方から徐々に水平面を維持しつつ上昇し、連通孔32aに達して、連通孔32aを塞ぐ。したがって、連通孔32aの付近は、燃料の液面の揺れによって一時的に閉じられて、フロート機構50の上昇を招くことがなく、燃料タンクFTの閉弁液位(満タン液位)のバラツキを防ぐことができる。
(4)−2 図4に示すようにフロート機構50が接続通路31bを閉じている満タン液位の付近にあるときに、燃料タンク内に振動を生じて燃料の横波が発生したときに、燃料は、防波部材36によって遮られ、連通孔32aを通じて弁室30Sに直接流入しないから、フロート機構50を揺動させたりすることがない。よって、フロート機構50の揺動に起因するシール性の低下、つまり第1シール部31cとシート面65bとの隙間を通じて接続通路31bへ燃料が流出しない。
(4)−3 連通孔32aは、ケーシング本体30の上部に設置したり、大きな開口面積としても、横波の燃料が防波部材36により遮られて、連通孔32aを通じて接続通路31bへ流出することがない。よって、連通孔32aを高い位置に設置することにより燃料タンクの満タン液位を高くすることができ、また、連通孔32aを大きな開口面積にすることによりキャニスタ側への通気抵抗を低減することができる。
(4)−4 防波部材36は、底板35に射出成形により一体形成されているので、部品点数も増加せず、また組付工数も増加しない。
図7は第2実施例にかかる燃料遮断弁10Bの下部を示す断面図である。本実施例は、ケーシングの下部の開口を連通孔とし、その外周部に防波部材を設けた構成に特徴を有する。すなわち、ケーシング20Bは、ケーシング本体30Bと、底板35Bとを備えている。ケーシング本体30Bの下部は、フランジ30Bbになっており、底板35Bの上面を溶着している。底板35Bの外周側には、防波部材36Bが形成されている。図8は底板35Bおよび防波部材36Bを示す平面図である。防波部材36Bは、円筒形状の防波部36Baと、防波部36Baを底板35Bの外周部に4箇所で90゜の間隔で連結する連結部36Bbから形成されている。底板35Bの下部開口は、連通孔32Baになっており、その下端が満タン液位である閉弁液位FL1を規定している。防波部36Baは、この連通孔32Baの外周側を囲むことで燃料の横波が連通孔32aに及ばないように設けられている。また、連結部36Bbは、防波部36Baと同じ高さに設定され、しかも底板35Bの外周部とのスペースを複数(4箇所)に分割しているので、横波の影響を一層低減することができる。このように防波部材の配置や形状は、ケーシングの外周側であって連通孔を囲む位置であれば特に限定されない。
なお、この発明は上記実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能である。
10...燃料遮断弁
10B...燃料遮断弁
20...ケーシング
20B...ケーシング
30...ケーシング本体
30S...弁室
30a...開口
30B...ケーシング本体
30Bb...フランジ
31...天井壁部
31a...通路形成突部
31b...接続通路
31c...第1シール部
32...側壁部
32a...連通孔
32c...係合凹所
32d...リブ
32e...保持部
32Ba...連通孔
35...底板
35B...底板
35a...係合爪
35b...底連通孔
35c...スプリング支持部
36...防波部材
36B...防波部材
36a...防波部
36b...連結部
36Ba...防波部
36Bb...連結部
40...蓋体
41...蓋本体
42...管体部
42a...管通路
43...フランジ
43a...溶着部
44...支持部
44a...係合爪
50...フロート機構
52...フロート
53a...弁部
53b...係合部
54...浮力室
60...上部弁体
61...弁本体
61a...弁取付部
61b...接続孔
61c...第2シール部
61d...係合爪
61e...ガイド部
62...通気孔
65...シール部材
65a...装着孔
65b...シート面
70...スプリング
FT...燃料タンク
FTa...タンク上壁
FTb...取付穴
10B...燃料遮断弁
20...ケーシング
20B...ケーシング
30...ケーシング本体
30S...弁室
30a...開口
30B...ケーシング本体
30Bb...フランジ
31...天井壁部
31a...通路形成突部
31b...接続通路
31c...第1シール部
32...側壁部
32a...連通孔
32c...係合凹所
32d...リブ
32e...保持部
32Ba...連通孔
35...底板
35B...底板
35a...係合爪
35b...底連通孔
35c...スプリング支持部
36...防波部材
36B...防波部材
36a...防波部
36b...連結部
36Ba...防波部
36Bb...連結部
40...蓋体
41...蓋本体
42...管体部
42a...管通路
43...フランジ
43a...溶着部
44...支持部
44a...係合爪
50...フロート機構
52...フロート
53a...弁部
53b...係合部
54...浮力室
60...上部弁体
61...弁本体
61a...弁取付部
61b...接続孔
61c...第2シール部
61d...係合爪
61e...ガイド部
62...通気孔
65...シール部材
65a...装着孔
65b...シート面
70...スプリング
FT...燃料タンク
FTa...タンク上壁
FTb...取付穴
Claims (4)
- 燃料タンク(FT)の上部に装着され、該燃料タンク(FT)内と外部とを接続する接続通路(31b)を開閉することで燃料タンク(FT)と外部とを連通遮断する燃料遮断弁において、
上記燃料タンク(FT)内と上記接続通路(31b)とを連通する弁室(30S)を、側壁部(32)および底板(35)により形成するケーシング(20)と、
上記弁室(30S)に収納され該弁室(30S)内の燃料液位により浮力を増減して昇降しかつ接続通路(31b)を開閉するフロート機構(50)と、
を備え、
上記ケーシング(20)は、上記燃料タンク(FT)内の燃料と上記弁室(30S)とを連通する連通孔(32a)を備え、該連通孔(32a)は、上記燃料タンク(FT)内の燃料により塞がれたときに燃料を弁室(30S)に速やかに導き入れることでフロート(52)を浮力により上昇させて弁部(53a)で接続通路を閉じるように構成し、
さらに、上記ケーシング(20)は、該ケーシング(20)の外側であって上記連通孔(32a)に対向しかつ所定間隙を隔てて配置された防波部材(36)を備え、該防波部材(36)は、上記燃料タンク(FT)の燃料を上記所定間隙、上記連通孔(32a)を通じて、上記弁室(30S)に導入するように形成されていること、
を特徴とする燃料遮断弁。 - 請求項1に記載の燃料遮断弁において、
上記連通孔(32a)は、上記ケーシング(20)の側壁部(32)に形成されている燃料遮断弁。 - 請求項2に記載の燃料遮断弁において、
上記防波部材(36)は、上記底板(35)の外周部から上方に向けて上記ケーシング(20)の側壁部(32)に対して上記所定間隙を隔てるように延設されている燃料遮断弁。 - 請求項3に記載の燃料遮断弁において、
上記防波部材(36)は、円筒形状の防波部(36a)と、該防波部(36a)と上記底板(35)とを連結する連結部(36b)とを備えている燃料遮断弁。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006231513A JP2008057327A (ja) | 2006-08-29 | 2006-08-29 | 燃料遮断弁 |
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JP2006231513A JP2008057327A (ja) | 2006-08-29 | 2006-08-29 | 燃料遮断弁 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR102213926B1 (ko) * | 2020-02-13 | 2021-02-09 | (주)동희산업 | 차량용 연료탱크의 밸브 조립체 |
-
2006
- 2006-08-29 JP JP2006231513A patent/JP2008057327A/ja active Pending
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