JP2010105063A - 温度ドリフト補正を行う機上計測装置を用いるワークの形状計測方法および機上計測装置を備えた工作機械 - Google Patents

温度ドリフト補正を行う機上計測装置を用いるワークの形状計測方法および機上計測装置を備えた工作機械 Download PDF

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Abstract

【課題】温度ドリフトを補正できる機上計測装置を用いるワークの形状計測方法および機上計測装置を備えた工作機械を提供すること。
【解決手段】機上計測装置を有し数値制御装置で制御される工作機械において、ワークの形状計測方法であって、温度ドリフト補正のための基準点OPをワークWにあらかじめ定め、プローブPrを基準点OPへ移動し、プローブPrの座標系を再設定しプローブPrの温度ドリフトを補正し、計測経路(Path1〜Pathn)に沿ってワークWの形状計測を行い、全ての計測経路の計測終了か否か判断し、終了していなければ最初に戻り処理を継続し、全ての計測経路の計測終了であれば終了し、各計測経路において温度ドリフト補正を行う。
【選択図】図6

Description

本発明は、工作機械上に被加工物(ワーク)の形状測定および形状解析のために機上計測装置を備えた工作機械に関し、特に、温度ドリフト補正を行う機上計測装置を用いるワーク形状の形状計測方法および機上計測装置を備えた工作機械に関する。
被測定物の測定面でプローブを2次元に走査しながら(図1参照)、走査面と直交する成分を含む高さ方向つまり鉛直方向の測定を行うことにより、被測定物の測定面の形状計測を行う三次元測定装置が広く利用されている。
三次元測定装置は、プローブを用いて被測定物の測定面を数十mm/秒以下の比較的低速度で走査するため、被測定物の測定面の全面を測定するためには十数分以上の比較的長い時間が必要である。三次元測定装置自体における、各軸方向での単軸の測定分解能は1nm以下であり、被測定物の周囲環境として温度変化が1℃以内となるように温度制御を行うことにより、三次元測定装置全体の測定性能を確保している。
しかし、10分以上にわたる測定を行うと、三次元測定装置を構成する部材の熱膨張などに起因して三次元測定装置自体が機構的に局所的な変形を起こすため、設計上十分な考慮がなされても、測定して得られた測定値に測定環境の温度変動に依存する誤差が重畳する。この測定値の誤差は主に、三次元測定装置の構成部材の熱膨張あるいは熱収縮に起因するものであり、温度変動の時間周期に同期した比較的長周期のゆっくりした成分である。以下、この測定値の誤差を温度ドリフトという。図2(a)に示されるように、三次元測定装置の構成部材の熱膨張あるいは熱収縮の性質上、安定するまでに数時間以上を要するものが多いため、一般に、周辺温度の変動による温度ドリフトは時間とともに増大する傾向がある。
特許文献1には、長時間の測定中に、測定装置自体が変形することで測定装置に変動が生じてしまう温度ドリフトが起こった場合でも、該温度ドリフト分を補正可能な三次元測定方法および三次元測定装置の技術が開示されている。
特開2006−138698号公報
特許文献1に開示される技術は、軸対称のワークの頂点を中心とした同心円上計測と十字計測により、計測座標のドリフト量を補正する方法である。この方法は、十字計測が可能な軸対称形状に限定されており非軸対称形状には適用できない。また、同文献の段落0048欄には、同心円測定データと十字計測データとの交点がない場合は、形状測定データから補間することにより温度ドリフトを補正している。補間計算は四則演算などによる近似で行われることであるので、実際の交点とナノメートル(nm)オーダのずれが生じる可能性があり、そのずれは補正によって生じる誤差に直結する。
さらに、同心円計測データと十字計測データとの比較処理、近似による補間処理、ドリフト量の補正処理のための演算には専用のソフトウェアが必要であり、補正処理のための演算量は計測データ量に比例して膨大になり処理時間が長時間になる可能性がある。それにより、ソフトウェアの費用とワーク1個あたりのタクトタイムが長くなり、コスト増加になる。
超精密加工において、ナノ単位の形状精度を実現するためには、加工を終了したワークを超精密加工機から取り外すことなく、該超精密機械上で加工形状を計測(機上計測)し、計測結果に基づいて補正加工を行うことが必要不可欠である。その実現のためには機上計測装置の測定分解能を1nm(ナノメートル)以下にしなければならない。
一般に、超精密加工機では、ナノメートル単位の位置決め精度を維持するため、駆動部および支持部は超精密加工機の外部と隔離された超精密加工機の内部空間(以下、「機械内部」という)に設置されている。その機械内部は、外部の温度が変化しても常に一定温度を保つように、温調機を用いて常に精密に温度制御されている(図3参照)。したがって、1℃以内の機械の外部の温度変動が、超精密加工機の機械内部に設置されている駆動部および支持部の位置決め精度に影響を及ぼすことはない。
一方、機上計測装置は、基本的には加工後段取り変更なしでワークをその場で計測するため、加工用アタッチメント(スピンドルなど)と同一の空間に取り付けられている。その空間は、超精密加工機の内部空間ではなく加工段取り時に作業員が簡単に接近できる場所である(図3参照)。なお、図3については「発明を実施するための最良の形態」の項目で詳細に説明する。
したがって、超精密加工機の周辺の温度が微小に変動したら、機上計測装置の温度も変動することになる。機上計測装置を構成する部材の中でも、リニアスケールが取り付けられるプローブは非常に小さい部品である。そのため、0.1℃程度の微小な温度変動でもプローブに熱膨張または熱収縮が起き、リニアスケールなどの位置検出装置で検出される変位に温度ドリフトが発生する。また、リニアスケールの変位を検出するレーザヘッドの取り付けられる機上計測装置のケース部材の材質によっては、熱膨張などが起きて同様に温度ドリフトが発生する。
通常のマシニングセンタではこのような微小な温度ドリフトが影響を及ぼすことはほとんどない。しかし、少なくとも、100nm(ナノメートル)以下の形状精度が要求される超精密加工機においては、微小な熱変動でも機上計測装置の温度ドリフトが数十ナノメートルから数百ナノメートルに達して、致命的な誤差になりうる。
したがって、超精密加工機とは別の手段で機上計測装置の温度ドリフトを補正する手段が必要である。特に、この補正は従来技術の十字計測より、ワークの全面を計測する三次元計測において必要不可欠である。
背景技術で説明した十字計測は、主に軸対称形状のワークを対象として、その計測方法は軸対称形状が必ず有する頂点を中心とした計測である。図2において、十字計測は1つの計測経路の計測時間に対応する。十字計測においては測定時間が非常に短くて、温度の変動が極微小であるため、温度ドリフトによる測定精度への影響は無視できるほど小さい(図2(b)参照)。
しかし、十字計測では不可能な非軸対称形状のワークの機上計測は、三次元測定によるワーク全面の走査を行う必要がある(図1参照)。ワークの計測面積および計測ピッチによっては図1に示されるようにワークを走査する計測経路が多数となり、十字計測の数百倍以上の時間もなり得る。
図2(b)に示されるように、1つの計測経路の計測時間内の温度ドリフトの変化は小さいものの、ワーク全面の計測を行う場合にはそれぞれの計測経路での温度ドリフトが異なることから、機上計測を長時間行うことは温度ドリフトの影響を受け易く、計測時間が長くなると計測精度が悪化する確率が高くなる。そのため、ナノメートルオーダーの形状精度のためには温度ドリフトを補正することが必要不可欠である。
そこで本発明の目的は、上記課題を解決可能な温度ドリフトを補正できる機上計測装置を用いるワークの形状測定方法および機上計測装置を備えた工作機械を提供することである。
本願の請求項1に係る発明は、測定子を備えた流体軸受により支持される接触式プローブと該接触式プローブの移動変位を検出し計測位置データを出力するプローブ位置検出装置を有する機上計測装置と、工作機械の可動軸の位置を検出する軸位置検出装置から出力される軸位置データと前記プローブ位置検出装置から出力されるプローブ位置データが入力される数値制御装置と、を有する前記工作機械における機上計測装置を用いるワークの形状計測方法であって、温度ドリフト補正のための基準点をワークまたは温度ドリフト補正用ダミーワークにあらかじめ定めるステップと、該接触式プローブの測定子を該ワークに接触させながら複数の直線状または曲線状の計測経路に沿って走査し該計測経路毎の形状計測を行うステップと、前記各計測経路毎の最初に前記基準点に前記接触式プローブを移動させ前記プローブの測定子を前記基準点に接触させるステップと、前記数値制御装置が有するワーク座標系設定機能を用い前記測定子を前記基準点に接触させたときに前記プローブ位置検出装置から出力される前記プローブ位置データをあらかじめ決められた値に設定することにより前記接触式プローブの座標の基準値を設定し前記機上計測装置の温度ドリフトを補正するステップと、を有する機上計測装置を用いるワークの形状計測方法。
請求項2に係る発明は、測定子を備えた流体軸受により支持される接触式プローブと該接触式プローブの移動変位を検出し計測位置データを出力するプローブ位置検出装置を有する機上計測装置と、工作機械の可動軸の位置を検出する軸位置検出装置から出力される軸位置データと前記プローブ位置検出装置から出力されるプローブ位置データが入力される数値制御装置と、を有する前記工作機械において、前記数値制御装置は、ワーク座標系を設定するワーク座標系設定手段と、ワークの形状計測を指令する計測プログラムに従って、前記接触式プローブの測定子を該ワークに接触させながら複数の直線状または曲線状の計測経路を走査させ、該ワークの形状計測を行うときに該計測経路の経路毎の最初にあらかじめ定められた基準点に移動させて前記基準点に前記プローブの測定子を接触させ、前記ワーク座標系設定手段により前記接触式プローブの座標系の基準値を再設定し温度ドリフト補正を行ない、前記ワークの形状計測を行わせる手段と、を備えたことを特徴とする機上計測装置を備えた工作機械。
請求項3に係る発明は、前記軸位置データは前記可動軸のモータ駆動装置が有するインタフェースを介して前記数値制御装置に入力され、前記計測位置データはモータが接続されていない前記モータ駆動装置が有するインタフェースを介して前記数値制御装置に入力されることを特徴とする請求項2に記載の機上計測装置を備えた工作機械。
本発明により、温度ドリフトを補正できる機上計測装置を用いるワークの形状測定方法および、温度ドリフト補正を行う機上計測装置を有する工作機械を提供することができる。
以下本発明の実施形態を図面とともに説明する。
図3により機上計測装置でワークの機上計測を行うことを説明する。
図3は、工作機械に取り付けられた機上計測装置1が外気や人からの熱の影響を受け易いことを説明する図である。5軸の工作機械の駆動部と支持部はカバー内に格納されている。駆動部と支持部は、振動防止用の空気バネを介して機械ベース上に支持されている。カバーは、駆動部、支持部、機械ベース、空気バネを内部に格納し、外部の環境温度の影響がそれらに及ばないようにしている。駆動部には、カバー外に設置された空気軸受圧縮空気用温調器からの圧縮空気が、圧縮空気流路を経て供給される。空気軸受圧縮空気用温調器には図示省略したコンプレッサからの圧縮空気が供給される。空気軸受に供給された空気軸受用圧縮空気は、いくらかの割合でラビリンスを介してカバー外に放出される。
機械内部を覆うカバーは、ラビリンス構造を除き機械内部から空気が工作機械の外部に漏れないように密閉構造となっている。このため、空気軸受に供給された圧縮空気の排気は機械内部に充満し加工領域との間に圧力差が生じることから、ラビリンスを通して機械内部から加工領域にだけ空気軸受の排気が流れる。このため、外部からのごみ、外気などがラビリンスを介してカバー内に入り込むのが防止される。
また、カバー内の空間には、カバー外に設置された機内温調器から温調された空気が、供給ダクトを経て供給される。カバー内空間の温度をできるだけ一様に温度調節するために拡散板が用いられる。供給ダクトを介して供給された温調された空気は、温調された空気が特定方向のみに噴出することがないように、拡散板で拡散される。機内温調器はカバー内の空気が還流されるように回収ダクトでカバー内と連通している。この構成により、カバー内の温度は精密に温度制御され、また、カバー内空間はカバー外の環境温度の変動を受けることがない。
駆動部に取り付けられたテーブルの開放された加工領域に面する面に機上計測装置が取り付けられている。また、他の駆動部に取り付けられたテーブルの開放された加工領域に面する面にワークが取り付けられている。開放された加工領域は、カバー内の精密に温度調節された空間領域と異なり、外気または作業者の接近により発生する熱などの影響でカバー内空間に比較して温度変動が大きい。この場合、機上計測装置のプローブ等小さい部品は、外気または作業者の接近により発生する温度の微小変動により影響されて、プローブPrの変位出力に影響が出ることになる。
なお、加工領域を覆う加工領域カバーを用いたとしても、ワークの付け替え作業で加工領域カバーを開閉する場合もあり、また、カバー内とは異なり、機内温調器からの温調された空気が供給されるわけではないので、外気や作業者の接近により発生する温度の微小変動の影響を避けることは困難である。
ここで、図3の超精密加工機の構成から、工作機械の各駆動軸はカバー内に配置されていることから、外気や作業者の接近により発生する温度の微小変動の影響はない。一方、機上計測装置はその温度の微小変動の影響を受ける。機上計測装置は基本的には工作機械とは独立した構成要素であるから、工作機械の駆動軸の位置決め精度に影響を与えるものではない。
図4は、機上計測装置1が取り付けられる工作機械の5軸の可動部を説明する図である。図4は、数値制御装置により制御され、各軸が直動軸、または回転軸で構成される工作機械の一例として、X軸、Y軸、Z軸の直動軸を有し、X軸上に回転軸であるB軸と、Y軸上に回転軸であるC軸を有し、5軸同時制御が可能な工作機械について示している。超精密加工を行う工作機械では、図4に示される各軸を構成する部材が環境温度の変動を受けないようにカバー内に格納される。
そこで、本発明は、超精密加工機のこの特性を利用し、機上計測装置の温度ドリフトを補正することで、機上計測装置の温度ドリフト補正方法および温度ドリフトを補正可能な機上計測装置の温度ドリフト補正機能を有する工作機械を提供できる。
図5は、本発明の実施形態で用いられる機上計測装置1の要部断面を示している。この機上計測装置1は、可動部であるプローブ本体1bをケース1aに内蔵して備えている。プローブ本体1bは図示省略した軸受により支持されプローブ本体1bの中心軸方向に移動可能である。軸受としては空気軸受などの流体軸受が用いられる。
プローブ本体1bにはリニアスケール1dが取り付けられている。レーザヘッド1cからレーザ光をリニアスケール1dに照射し、リニアスケール1dからの反射光あるいは透過光を図示省略した受光素子により受光し、プローブ本体1bの軸方向の移動変位を検出する。
プローブ本体1bの一端には、球型測定子1fを備えたスタイラス1eが取り付けられている。スタイラス1eは細い棒状の部材である。そして、スタイラス1eの一端はプローブ本体1bに固定され、他端には球型測定子1fが取り付けられている。なお、説明をし易くするためにこれ以降、プローブ本体1b、スタイラス1e、および球型測定子1fを一まとめにしてプローブPrと称する。
プローブPrの球型測定子1fは、ワークWの加工面Waを接触圧Tで押圧して接触し、加工面Waを倣いながら形状計測を行う。接触圧Tは、機上計測装置1に内蔵される磁石、バネなどの弾性体、あるいは流体圧力などの付勢手段(図示省略)を用いて適宜な大きさの接触圧に調整可能である。プローブPrは、図5に示されるプローブ移動方向の矢印方向に移動変位可能である。また、プローブPrの移動変位可能な範囲は図示省略した機上計測装置1内の規制手段により規制されている。このため、プローブPrの球型計測子1fがワークWの加工面Waから離れても、プローブPrのプローブ本体1bが機上計測装置1から飛び出してしまう恐れはない。
ワークWの形状計測を行う場合には例えば、機上計測装置1のプローブPrが計測可能ストロークの中心付近になるように、プローブPrの球型測定子1fをワークに接触させた状態で計測経路に沿って機上計測装置1をワークに対して相対移動させる。相対移動中において、プローブPrの軸方向の移動量を計測することにより、ワークWの形状計測ができる。
ワーク全面の計測を行う場合にはそれぞれの計測経路の温度ドリフトが異なることから(図2(b)参照)、機上計測のような長時間計測は温度ドリフトの影響を受け易く、計測時間が長くなると計測精度が悪化する確率が高くなるものの、前述した図2(b)に示されるように、1つの計測経路の計測時間内における温度ドリフトの変化量は小さく無視してよい量である。
そこで、本発明では、1つの計測経路の計測時間と温度ドリフトとの関係を利用し、1つの計測経路での形状計測が終了し、次の計測経路での形状計測が始まる前に温度ドリフトを補正する。そうすることで、温度ドリフトを補正することができる。
図6および図7を用いて、機上計測において温度ドリフトを補正することを更に具体的に説明する。図6は、ワークWの計測面内に設定された基準点OPを起点として、各計測経路に沿ってワークWの形状計測を行うことを示している。
図6に示されるように、機上計測装置を用いてワークWの形状計測を行うに先立ち、ワークWの任意の地点を温度ドリフト補正のための基準とする基準点OPをあらかじめ設定する。あらかじめ設定されたワーク座標系によりワークWの任意の位置を設定することができる。なお、ワークWはプローブPrに比較して熱容量が大きく外部環境の温度変化に対して熱膨張あるいは熱収縮しにくい。
上述したように、各計測経路における計測時間は比較的短く、各計測経路における計測時間内での温度ドリフトの影響は無視できる(図2(b)参照)。そこで、第1の計測経路Path1に沿ってワークWの形状計測を行う際に、まず、プローブPrの球型測定子1fをワークの基準点OPに接触させる。
そして、球型測定子1fがワークWに接触したときの機上計測装置1から出力される位計測位置データを再設定することにより、各計測経路での温度ドリフトを補正する(以下、「第1回目の温度ドリフト補正」)。再設定して設定される数値は、0(ゼロ)あるいは所定の数値としてもよい。これにより、接触式プローブPrの座標系の基準値を設定することができる。なお、ここで接触とは、ワークWの形状計測を行う場合に機上計測装置1のプローブPrが計測可能ストロークの中心付近になるように、プローブPrの球型測定子1fをワークに接触させることを意味する。
プローブPrは計測経路Path1の終了点まで到達すると、第2の計測経路Path2に移行する前に基準点OPに再度移動する。上述したように、プローブPrの球型測定子1fをワークの基準点OPに接触させ、球型測定子1fがワークWに接触したときの機上計測装置1から出力される位置情報を再設定する。再設定して設定される数値は、第1回目の温度ドリフト補正と同じ数値である。
以下、第3の計測経路Path3、・・・第n−1の計測経路Pathn−1での形状計測が終了して後、基準点OPにプローブPrを移動させ、第nの計測経路Pathnのための温度ドリフト補正を行う。
そうすると、本発明の温度ドリフト補正を各計測経路に先立って温度ドリフト補正を行う機上計測の時間は、各計測経路に先立って温度ドリフト補正を行わない従来技術に比較して、機上計測の時間は長くかかるとしても、図8に示されるように温度ドリフト補正することができる。
図7は、ドリフト補正用のダミーワークDWを用いる例を示している。ダミーワークDWには、ガラス、セラミックなどの熱膨張率の小さい材質の部材を用いる。熱膨張率の小さい材質のダミーワークを用いることにより、ダミーワークDWが外部環境の温度変動により膨張あるいは収縮する影響を無視できる。
ダミーワークDWの任意の地点を温度ドリフト補正のための基準とする基準点OPをあらかじめ設定する。そして、形状計測を行う際の温度ドリフト補正は図6に示したと同様に、各計測経路の形状計測を行う最初にあらかじめ定められた基準点OPにプローブPrを移動させることにより行う。
図8には、図6や図7に示されるように機上計測を行う際に各計測経路においてワークWの形状計測を行うに先立ち機上計測装置の温度ドリフト補正を行うことにより、ワークWの全面の形状測定を行っても温度ドリフトの影響を無視できることが示されている。本発明のように、1つの計測経路毎に再設定を繰り返すことにより、長時間計測時の総温度ドリフト量は、1つの計測経路の温度ドリフトの大きさとほぼ同じであるため、安定した長時間計測が実現できる。
図9は、機上計測装置からの位置検出信号と工作機械の各駆動軸からの位置検出信号を数値制御装置に入力する工作機械の実施形態の概略構成図である。この実施形態では、数値制御装置8のサーボ制御部8bには、ワークWの表面形状を測定するB軸に取り付けられた機上計測装置1から、プローブPrの移動変位に関する計測信号である位置検出信号ipfがインタフェース2(図11(b)参照)を介して入力する。工作機械の各可動軸に設けられた位置検出装置から出力される位置検出信号も図示を省略したインタフェースを介してサーボ制御部8bに簡単に同期しながら入力する。このインタフェースは、サーボモータ95に内蔵される位置検出装置96(図10参照)から出力される位置検出信号と機上計測装置1から出力される計測信号とが、数値制御装置8のサーボ制御部8bに同期して入力するように構成される。
本発明の実施形態において、機上計測装置1のプローブ本体1bの移動変位を検出する位置検出装置や工作機械の直動軸の位置を検出する位置検出装置は、例えば、リニアスケール、レーザ干渉計などの高精度の検出装置を用いるとよい。また、工作機械の回転軸の位置を検出する位置検出装置は、パルスコーダを用いるとよい。
また、数値制御装置8は、工作機械の各可動軸の位置情報と機上計測装置1からの計測情報(位置情報)を格納する記憶手段と、この記憶手段に格納された位置情報を外部の記憶装置のパソコン11に送り出すインタフェースを備えている。プローブPrの軸方向移動速度は、数値制御装置8に格納される位置情報によって算出することができる。例えば、制御周期毎の位置情報の差分から速度を求めることができる。
工作機械の各可動軸からのフィードバック信号である位置検出信号と機上計測装置1からの位置検出信号とが同じ回路構成のインタフェース(図11を参照)を介して数値制御装置8のサーボ制御部8bに取得されることから、各軸の位置検出装置と機上計測装置とからの計測信号(つまり、各軸の軸位置検出信号と機上計測装置の位置検出信号)が、数値制御装置8に同期して入力される。そして、読み込まれた軸位置検出信号と位置検出信号は、位置情報として数値制御装置8のレジスタである記憶手段(図示省略)に数値制御装置の制御周期毎に記憶される。
また、数値制御装置8は、外部装置であるパソコン11に、イーサネット(登録商標)12経由でLAN通信を行ない、パソコン11に接続あるいは内蔵される記憶装置11aに、各軸からの位置情報と機上計測装置1からの計測信号とをパソコン11に送る。パソコン11は、サンプリング周期毎に各軸からの位置情報と機上計測装置1からの位置情報を記憶装置11aに同期して格納する。
パソコン11内には計測用ソフトウェアが格納されており、数値制御装置8を介して読み込まれた前記位置情報に基づき、被加工物の形状計測など所要の演算処理を実行する。この形状計測などの所要の演算処理は従来技術と同様である。また、パソコン11には、計測用NCプログラム、加工用NCプログラム、加工用補正NCプログラムが格納されている。
図10は、図9に示される工作機械において、工作機械の各可動軸と機上計測装置からの信号が数値制御装置に入力されることを説明する図である。図10は、図9に示される工作機械の可動軸X、Y、Z、B、Cが、数値制御装置8のサーボ制御部8bX、8bY、8bZ、8bB、8bCにより、位置・速度・電流のフィードバック制御されていることを示す図である。このフィードバック制御は、工作機械を制御する数値制御装置で通常行われている制御である。X軸サーボ制御部8bXを例として説明する。図9では、同様な機能を有する部分は同じ符号を付与して説明している。速度制御部92、電流ループ制御する電流制御部93から構成される。
位置制御部91はエラーレジスタ91aと位置ループゲインKの増幅器91bを有する。位置制御部91は数値制御部8aからの移動指令を受け取り、位置フィードバック量(位置FB)を差し引いて得た位置偏差量を処理して速度指令を速度制御部92に出力する。この位置偏差量は図10に示されるように、エラーレジスタ91aで算出される。エラーレジスタ91aで算出される位置偏差量は、数値制御部8aにも出力される。
速度制御部92は、この速度指令から速度フィードバック量(速度FB)を差し引いて得た速度偏差量に基づいて、速度制御部92で速度ループ制御を行ない、電流指令を電流制御部93に出力する。
電流制御部は、この電流指令から、サーボモータ95を駆動するアンプ94に内蔵される、サーボモータ95を流れる電流を検出する電流センサ(図示省略)からの電流フィードバック(電流FB)を差し引いて得た電流偏差量に基づいて電流ループ制御を行う。サーボモータ95はX軸を駆動する駆動手段であり、サーボモータ95にはその位置・速度を検出する検出装置(以下、「位置検出装置」という)96が取り付けられている。位置検出装置96からの位置フィードバック量(位置FB)は位置制御部91にフィードバックされ、速度フィードバック量(速度FB)は速度制御部92にフィードバックされる。
以上がX軸サーボ制御部8bXの構成の説明であるが、他の可動軸サーボ制御部8bY、8bZ、8bB、8bCに関しても、X軸サーボ制御部8bXと同様の構成であることから、説明を省略する。なお、X軸、Y軸、およびZ軸は直動軸であり、B軸及びC軸は回転軸である。
そして、本実施形態では更に、工作機械の可動軸を駆動するモータおよびその位置・速度検出手段を接続しないサーボ制御部8bFを設ける。なお、符号8bFの「F」は、工作機械の可動軸を制御しないという意味での「自由」(free)を意味しており、工作機械のいずれかの可動軸を意味するものではない。
数値制御装置8は、サーボ制御部8bFを単に制御軸が1つ増加したと認識する。そして、この増加したサーボ制御部8bFには、工作機械の可動軸を制御するほかのサーボ制御部8bX〜8bCと同様にアンプが接続されている。このサーボ制御部8bFにはサーボモータが接続されていないことから、数値制御装置8は、サーボ制御部8bFをサーボオフにしつつ、フォローアップ機能を用いて位置検出信号のカウントは通常通り行われるように、パラメータおよび制御ソフトが変更される。
そして、サーボ制御部8bFにはサーボモータの代わりに機上計測装置1が接続される。本実施形態では、サーボ制御部8bFには、サーボ制御部8bFに接続されるアンプが有するインタフェースを介して、サーボモータ95に内蔵される位置検出装置96からの位置検出信号に換えて、機上計測装置1からの位置検出信号ipfを入力する。前記インタフェースは、アンプに備えられるものであり従来技術と相違するものではない。
図11は、本発明の実施形態に用いられているインタフェースの一例を示すブロック図である。図11(a)に示されるように、アンプユニットには、モータ駆動手段であるアンプ94、A/D変換装置97と内挿分割装置98が設けられている。サーボモータ95に内蔵される位置検出装置96から出力される元信号(正弦波、余弦波)は、A/D変換装置97に入力する。
A/D変換装置97は、位置検出装置からのアナログ信号である元信号をデジタル信号に変換し、このデジタル信号を内挿分割装置98に出力する。内挿分割装置98は、元信号1周期(正弦波1周期)分のデジタル信号を分割する処理を行う。通常のアナログ信号の分解能より、細かい分解能が要求される場合に行う処理として、元信号1周期分を細かく分割して、分割した周期を分解能とする。
図11(b)においても同様である。図11(b)は図9にインタフェース2の一例である。このように、機上計測装置1においてもサーボモータの駆動制御用のインタフェースを用いることで、容易に信号を同期して数値制御装置8に取り込むことが容易に行え、更に、機上計測装置1のための特別なインタフェースを用意する必要がなく、コストアップを避けることができる。なお、機上計測装置1から数値制御装置8への位置検出信号の入力は図11に示されるインタフェースに限定されるものではない。
図12は、工作機械が元来有するワーク座標系を設定するGコードとフォーマットを説明する図である。本発明では、プローブPrをあらかじめ定められた基準点OPに移動させ、そして、接触式プローブの座標系を再設定するため、機上計測装置からの計測位置データを再設定する。本発明では、この再設定を工作機械が元来備えているワーク座標系を設定する機能を用いて行う。このように再設定することによって、温度ドリフト補正のための新たなソフトウェアを用意する必要がなく、また、数値制御装置の構成を変更する必要がない。
「G92」は数値制御装置に座標系の設定を指令するGコードであり、「IP」はG92で座標系を設定する軸の名称であり、COは軸名IPに設定する座標値である。このように、「G92」のコードを用いてプログラム基準点(ワーク基準点)を設定することはNC加工プログラムで通常用いられている。本発明の実施形態では、数値制御装置が機上計測装置1を工作機械の一つの軸として認識することから、座標系の設定を指令する「G92」のコードにより、工作機械の駆動軸と同様に座標設定することができる。
図13は、本発明の実施形態における計測プログラムの一例を簡略に説明する図である。
計測プログラムは、プローブPrを基準点OPに移動させ、基準点OPにおいて、G92のコードを用いて座標系の設定を行う(ここでは、0に再設定)。そして、各計測経路においてワークWの形状計測を行ない、すべての計測経路での形状計測が終了するまで、上述と同様の動作および処理を行う。図6や図7を用いて説明した内容を計測プログラムとして構成すると図13に示されるようになる。
図14は、数値制御装置8で実行される本発明の温度ドリフト補正を行ないワークの形状測定を行う処理のアルゴリズムを示すフローチャートである。以下、各ステップに従って説明する。
●[ステップS1]プローブPrを基準点へ移動する。
●[ステップS2]プローブPrの座標系を再設定する。
●[ステップS3]計測経路に沿ってワークの形状計測を行う。
●[ステップS4]全ての計測経路の計測終了か否か判断し、終了していなければステップS1に戻り処理を継続し、全ての計測経路の計測終了であれば、終了する。
以上のようにして、図14に示すような処理を数値制御装置8のプロセッサ(図示省略)が実行することによって、全ての計測経路の計測を行うことができる。
ワーク加工面の計測を複数の計測経路により全面を計測することを説明する図である。 温度ドリフトと1つの計測経路の計測時間の関係を説明する図である。 工作機械に取り付けられた機上計測装置が外気や人からの熱の影響を受け易いことを説明する図である。 図4は、機上計測装置が取り付けられる工作機械の5軸の可動部を説明する図である。 本発明の実施形態で用いられる機上計測装置の要部断面図である。 本発明のワークの計測面上に一つの基準点を設ける実施形態である。 本発明のワークとは別のダミーワークをワークと同面上に取り付けダミーワークの計測面上に一つの基準点を設ける実施形態である。 本発明の温度ドリフト補正を行うことにより、ワークの全面計測を行っても温度ドリフトの影響を無視できることを説明する図である。 機上計測装置からの位置検出信号と工作機械の各駆動軸からの位置検出信号を数値制御装置に入力する工作機械の概略構成図である。 図9に示される工作機械において、工作機械の各可動軸と機上計測装置からの信号が数値制御装置に入力されることを説明する図である。 本発明の実施形態に用いられているインタフェースの一例を示すブロック図である。 工作機械が元来有するワーク座標系を設定するGコードとフォーマットを説明する図である。 本発明の実施形態における計測プログラムの一例を簡略に説明する図である。 数値制御装置で実行される本発明の温度ドリフト補正を行ないワークの形状測定を行う処理のアルゴリズムを示すフローチャートである。
符号の説明
W ワーク
Wa 加工面
Pr プローブ
1b プローブ本体
1e スタイラス
1f 球型測定子

Claims (3)

  1. 測定子を備えた流体軸受により支持される接触式プローブと該接触式プローブの移動変位を検出し計測位置データを出力するプローブ位置検出装置を有する機上計測装置と、工作機械の可動軸の位置を検出する軸位置検出装置から出力される軸位置データと前記プローブ位置検出装置から出力されるプローブ位置データが入力される数値制御装置と、を有する前記工作機械における機上計測装置を用いるワークの形状計測方法であって、
    温度ドリフト補正のための基準点をワークまたは温度ドリフト補正用ダミーワークにあらかじめ定めるステップと、
    該接触式プローブの測定子を該ワークに接触させながら複数の直線状または曲線状の計測経路に沿って走査し該計測経路毎の形状計測を行うステップと、
    前記各計測経路毎の最初に前記基準点に前記接触式プローブを移動させ前記プローブの測定子を前記基準点に接触させるステップと、
    前記数値制御装置が有するワーク座標系設定機能を用い前記測定子を前記基準点に接触させたときに前記プローブ位置検出装置から出力される前記プローブ位置データをあらかじめ決められた値に設定することにより前記接触式プローブの座標の基準値を設定し前記機上計測装置の温度ドリフトを補正するステップと、
    を有する機上計測装置を用いるワークの形状計測方法。
  2. 測定子を備えた流体軸受により支持される接触式プローブと該接触式プローブの移動変位を検出し計測位置データを出力するプローブ位置検出装置を有する機上計測装置と、
    工作機械の可動軸の位置を検出する軸位置検出装置から出力される軸位置データと前記プローブ位置検出装置から出力されるプローブ位置データが入力される数値制御装置と、を有する前記工作機械において、
    前記数値制御装置は、
    ワーク座標系を設定するワーク座標系設定手段と、
    ワークの形状計測を指令する計測プログラムに従って、前記接触式プローブの測定子を該ワークに接触させながら複数の直線状または曲線状の計測経路を走査させ、該ワークの形状計測を行うときに該計測経路の経路毎の最初にあらかじめ定められた基準点に移動させて前記基準点に前記プローブの測定子を接触させ、前記ワーク座標系設定手段により前記接触式プローブの座標系の基準値を再設定し温度ドリフト補正を行ない、前記ワークの形状計測を行わせる手段と、
    を備えたことを特徴とする機上計測装置を備えた工作機械。
  3. 前記軸位置データは前記可動軸のモータ駆動装置が有するインタフェースを介して前記数値制御装置に入力され、前記計測位置データはモータが接続されていない前記モータ駆動装置が有するインタフェースを介して前記数値制御装置に入力されることを特徴とする請求項2に記載の機上計測装置を備えた工作機械。
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