JP2010102888A - ウィンドウ用の照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光源の数及び光源に接続する配線数を抑制しても、ウィンドウの側縁を光らせる点で十分な照明効果を発揮できるウィンドウ用の照明装置を提供する。
【解決手段】ウィンドウ用の照明装置1は、光Lを発光する光源13と、この光源13の光Lを入射して内部に伝播すると共に前記光Lを一側面15Aの方向に反射して発光する棒状の導光体15と、この導光体15から発光する光Lを入射するウィンドウ用光入射面5を少なくとも一側縁3Aに有すると共に前記ウィンドウ用光入射面5を有する一側縁3A以外の他側縁3B、3C、3Dに前記導光体15の光Lを散乱光として外部へ放射する光放射面7を設けたウィンドウ3と、で構成されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、ウィンドウ用の照明装置に関し、特に、主として自動車のウィンドウガラスの縁を光らせるウィンドウ用の照明装置に関する。
従来、例えば自動車のウィンドウの縁を光らせる機構としては、特許文献1の表示灯付きウィンドウパネルに示されているように、自動車などの車両のドアパネル内に昇降自在に収納されるウィンドウパネルの下端縁に、ウィンドウパネルの上端縁から発光するLEDを設けている。さらに、ウィンドウパネルの内外両側面には、前記LEDの光を対向面で反射する反射体(ガラスパネル)が設けられている。
したがって、ウィンドウパネルの下端縁に設けたLEDからの光は、ウィンドウパネルの内外両側面に設けられた反射体により反射されながらウィンドウパネルの上端縁へ到達し、ウィンドウパネルの上端縁を発光させることになる。
特開平10−203163号公報
ところで、従来の特許文献1の表示灯付きウィンドウパネルのように、この種のイルミネーションの光源としては、複数個の個別のLEDをウィンドウの下端に取り付けていた。そのために、複数個の個別のLEDの分の配線が必要になる。また、LEDの色数を増やすと、LEDの増加数の2倍の配線が必要になるので、スペースに余裕が無いウィンドウドアの内部では配線が困難になるという問題点があった。つまり、光源としては、複数個の個別のLEDを取付ける配線が複雑になるために、作業効率の低下によりコストがアップする。
また、上述したように配線数が増加することでウィンドウガラス部の重量が増加するために、ウィンドウを開閉駆動するためのパワーウィンドウモータが、より高出力なものに変更する必要が生じてくるという問題点があった。つまり、重量やコストが増加する。
この発明は、光源の数及び光源に接続する配線数を抑制しても、ウィンドウの側縁を光らせる点で十分な照明効果を発揮できるウィンドウ用の照明装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、この発明のウィンドウ用の照明装置は、光を発光する光源と、この光源の光を入射して内部に伝播すると共に前記光を一側面の方向に反射して発光する棒状の導光体と、この導光体から発光する光を入射するウィンドウ用光入射面を少なくとも一側縁に有すると共に前記ウィンドウ用光入射面を有する一側縁以外の他側縁に前記導光体の光を散乱光として外部へ放射する光放射面を設けたウィンドウと、で構成されていることを特徴とするものである。
また、この発明のウィンドウ用の照明装置は、前記ウィンドウ用の照明装置において、前記導光体は、長さ方向の端面に前記光源の光を入射する導光体用光入射面を有すると共に、内部を伝播する光を前記一側面の方向に反射する反射面を有する複数個の凹部を当該導光体の他側面に設けてなることが好ましい。
また、この発明のウィンドウ用の照明装置は、前記ウィンドウ用の照明装置において、前記各凹部は、前記反射面を有するV字状の溝部で構成されると共に、前記複数個のV字状の溝部が導光体の長さ方向に間隔をあけて配列されていることが好ましい。
また、この発明のウィンドウ用の照明装置は、前記ウィンドウ用の照明装置において、前記光源は、2つ以上の色で発光することが好ましい。
以上のごとき課題を解決するための手段から理解されるように、この発明のウィンドウ用の照明装置によれば、光源に電流を供給するための光源用配線は棒状の導光体の端面に備えた光源のみに接続し、光源の光の色数を増やしても、前記光源用配線は色の増加数と同等の本数の追加のみで済むので、使用される光源の数及び配線数を抑えることができる。その結果、作業効率の低下や重量の増加やコストの増加を抑えることができる。しかも、ウィンドウの側縁を光らせる点で十分な照明効果と装飾性を発揮できる。このウィンドウの側縁の光により、夜間や暗所で、例えば自動車のウィンドウドアが開いた状態を運転者に示すことになり、注意を促すことができる。
また、1つの光源で棒状の導光体の一側面の任意の点から光を導き出すことができるので、ウィンドウの形状やウィンドウの光放射面の点灯状態に合わせて、ウィンドウに対する光の入射を調整することができる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1及び図2を参照するに、この実施の形態に係るウィンドウ用の照明装置1は、ウィンドウとしては自動車の開閉ドアのウィンドウガラス3を例にとって説明する。このウィンドウガラス3は図示しない開閉ドアのウィンドウ枠のガイドに沿って上下に開閉するものであり、この実施の形態ではほぼ台形形状をなしている。なお、ウィンドウガラス3は図示しないパワーウィンドウモータなどの駆動装置により昇降駆動される。
また、上記のウィンドウガラス3の下縁の一側縁3Aには、光を入射するためのウィンドウ用光入射面5が形成されている。また、上記の下縁以外の左、上、右の他側縁3B、3C、3Dには、前記ウィンドウ用光入射面5から入射された光Lがウィンドウガラス3の内部を伝播して到達したときに前記光Lを散乱光として外部へ放射する光放射面7が形成されている。この光放射面7で乱反射された散乱光により、図1に示されているように、ウィンドウガラス3の側縁に沿ってほぼ一定幅で光る範囲で表示される乱反射部9が形成される構成である。なお、前記光放射面7は、例えば磨りガラス模様などの表面加工処理を施すことで光Lを乱反射せしめる凹凸面が形成されている。
また、光Lを発光する棒状発光体11(この実施の形態では、「イルミロッド」ともいう)が、上記のウィンドウ用光入射面5に光Lを入射するようにウィンドウガラス3の下縁の下縁の一側縁3Aに沿って取り付けられている。
棒状発光体11は、光Lを発光する光源13と、この光源13の光Lを入射して内部に伝播すると共に前記光Lを一側面15Aの方向に反射して発光する棒状の導光体15とで構成されている。なお、この実施の形態では、前記光源13にはLED(発光ダイオード)が使用されており、光源13には、必要に応じて制御装置17で制御された電流が光源用配線19にて供給されるものであり、前記制御装置17には電源・制御用配線21にて図示しない電源に接続されている。
なお、上記の光源用配線19は、図2に示されているように、光源13のGND線23と光源13に対応した+電圧用の導線25とで構成されている。
図2を参照するに、上記の導光体15について詳しく説明すると、導光体15はその内部に光Lを伝播する材料としての例えば透光性樹脂からなり、断面四角形状で棒状をなしている。この実施の形態では、アクリル樹脂の素材で作られている。また、導光体15の長さ方向の図2において左側の端面には前記光源13の光Lを入射する導光体用光入射面27が形成されており、導光体15の内部を伝播する光Lが当該導光体15の一側面15Aの方向に反射する反射面29を有する複数個の凹部31が、当該導光体15の他側面15B、すなわち前記一側面15Aに対向する面に設けられている。
なお、この実施の形態では、前記各凹部31は前記反射面29を有するV字状の溝部33で構成されると共に、前記複数個のV字状の溝部33が当該導光体15の他側面15Bにその長さ方向に間隔をあけて配列されている。
図3を併せて参照するに、前記各溝部33の一面には、導光体15を幅方向に横断する反射面29が形成されている。この反射面29は、導光体15内を進行する光を一側面15A側へ反射するためのものであって、他側面15Bに対して所定の傾斜角度αで傾斜するように構成されている。
上記の各反射面29は、光源13からの光を導光体15の一側面15A側へ反射するように形成されている。例えば、各溝部33は、図2において左側の導光体用光入射面27に配置される光源13の側を向いて光源13からの光を一側面15A側へ反射するように形成されている。
反射面29の傾斜角度αは、小さすぎれば反射光の傾斜角度も大きくなり、乱反射部9の発光輝度が低下する。傾斜角度αが大きすぎれば、光の入射角度が臨界角を超え、反射面29を透過する光の割合が増加するため、光の反射効率が低下し、光の利用効率が低くなる。この光の利用効率の低下を抑制するためには、光源13への投入電力を大きくして発光輝度を増大させる手法が知られている。しかしながら、この手法は消費電力の増加や光源13の寿命の低下を招くため好ましくない。
このため、反射面29の傾斜角度αは特に制限を設ける必要はないが、45°以上で、60°以下が好ましく、50°以上で、55°以下がさらに好ましい。傾斜角度αを上記範囲とすることによって、光の反射効率を高くするとともに、乱反射部9の発光輝度を高めることができる。なお、この実施の形態では前記反射面29の傾斜角度αは、例えば45°である。
なお、各反射面29の傾斜角度αが同一である場合、すべての各溝部33の高さγ(図3参照)を同一とすると、光源13に近い各溝部33における反射光に比べ、光源13から遠い位置にある各溝部33における反射光の輝度が低くなる傾向がある。
この実施の形態では、図3に示されているように、光源13からの距離が大きい各溝部33ほど高さγを大きくすることによって、各溝部33の反射光量を平準化し、輝度の均一化を図ることが可能である。要するに、光源13からの距離が遠くなると光量が減衰することと、高さγを光源13から遠くなるにしたがって段階的に大きくすることによって反射光の輝度を大きくすることとのバランスを取ることによって、当該の範囲の輝度の均一化を図ることができる。
また、前記V字状の各溝部33の反射面29の角度を種々に変化させることで、光Lを導光体15の一側面15Aに対してランダムな方向へ散乱光として発光させ、該一側面15Aから均一に照射させるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、導光体15の他側面15Bに形成した複数のV字状の溝部33によって、光源13から導光体15に入射された光Lを一側面15Aから均一に照射させるようにした構成したが、これに限定されるものではなく、例えば梨地などの微細な特殊模様をつけるシボ加工を施した導光体15や、多数の微小半球面を形成した導光体15を用いることによって光源13から導光体15に入射された光Lを一側面15Aから均一に照射するように構成してもよい。
また、上記の棒状の導光体15は、熱を加えて加工することで、ある程度の形状まで曲げることができる。
上記構成により、電源から供給される電流は電源・制御用配線21を経て制御装置17で制御されてから光源用配線19を経て光源13に流れる。このようにして、棒状発光体11の光源13としての例えばLEDが点灯すると、光源13の光Lは導光体用光入射面27から導光体15の内部に入射される。光Lが導光体15の内部を伝播すると、光Lは複数個のV字状の溝部33の反射面29で導光体15の一側面15Aの方向に反射されることで、光Lが導光体15の一側面15Aから発光されることになる。
この導光体15の光Lは、ウィンドウガラス3のウィンドウ用光入射面5からウィンドウガラス3の内部へ入射される。光Lがウィンドウガラス3の内部を伝播すると、光Lはウィンドウガラス3と空気との界面を反射してウィンドウガラス3の下縁の一側縁3A以外の他側縁3B、3C、3Dの光放射面7に到達する。すると、光Lは光放射面7から散乱光として外部に放射されることで、ウィンドウガラス3の側縁に沿って光る乱反射部9が形成されることになる。
したがって、この実施の形態の照明装置1は、上記の乱反射部9の光により、夜間や暗所で自動車のウィンドウドアが開いた状態を他の運転者に示すことになり、注意を促すことができる。しかも、光源13の光は白色光のみではなく他の発光色を用いることにより、乱反射部9の光がウィンドウドアに装飾性を与えることができる。
また、光源13としての例えばLEDとして、2色以上の色で発光できるものを使用すれば、光源13には制御装置17より色数に応じて光源用配線19のみを追加するだけで発光色を増やすことができる。例えば、前述した実施の形態の場合は、単色のLEDであるので、GND線23と光源用配線19で合計2本の配線であるが、2色のLEDの場合は1本のGND線23と2本の光源用配線19で合計3本の配線となる。以下、同様にして、3色のLEDの場合は1本のGND線23と3本の光源用配線19で合計4本の配線となり、4色のLEDの場合は1本のGND線23と4本の光源用配線19で合計5本の配線という具合になる。而して、制御装置17を制御することにより行われる。
したがって、この実施の形態の照明装置1は、光源用配線19は棒状発光体11の端部に備えた光源13のみに接続されると共に、光源13の光の色数を増やしても、光源用配線19は色の増加数と同等の本数の追加のみで済むので、使用される光源13の数及び配線数を抑えることができる。その結果、作業効率の低下や重量の増加やコストの増加を抑えることができる。しかも、ウィンドウガラス3の側縁を光らせる点で十分な照明効果を発揮できる。
また、棒状発光体11(イルミロッド)は、1つの光源13としての例えばLEDで棒状の導光体15の一側面15Aの任意の点から光Lを導き出すことができるので、ウィンドウガラス3の形状やウィンドウガラス3の乱反射部9の光放射面7の点灯状態に合わせて、ウィンドウガラス3に対する光Lの入射を調整することができる。
また、棒状の導光体15は任意の形状に曲げることができるので、図4に示されているように、単純な平面とは異なる自動車のウィンドウであっても、例えばウィンドウガラス3の下縁の形状に追従させることができる。なお、このときの作用、効果は前述した実施の形態の場合と同様である。
また、ウィンドウとしては、この実施の形態ではウィンドウガラス3を一例として説明したが、ウィンドウの材質はガラスに限定されず、例えば強化プラスチックのように透光性樹脂などのその他の材質であっても良い。
この発明の実施の形態のウィンドウ用の照明装置の概略的な構成説明図である。 図1の棒状発光体を拡大した正面図である。 図2の正面から視たもので、導光体の光反射用の溝部を示す部分的な拡大図である。 図1の変形例を示すウィンドウ用の照明装置の概略的な構成説明図である。
符号の説明
1 ウィンドウ用の照明装置
3 ウィンドウガラス(ウィンドウ)
3A 一側縁
3B、3C、3D 他側縁
5 ウィンドウ用光入射面
7 光放射面
9 乱反射部
11 棒状発光体(イルミロッド)
13 光源(LED)
15 導光体
15A 一側面(導光体15の)
15B 他側面(導光体15の)
17 制御装置
19 光源用配線
21 電源・制御用配線
23 GND線
25 +電圧用の導線
27 導光体用光入射面
29 反射面
31 凹部
33 V字状の溝部
L 光

Claims (4)

  1. 光を発光する光源と、この光源の光を入射して内部に伝播すると共に前記光を一側面の方向に反射して発光する棒状の導光体と、この導光体から発光する光を入射するウィンドウ用光入射面を少なくとも一側縁に有すると共に前記ウィンドウ用光入射面を有する一側縁以外の他側縁に前記導光体の光を散乱光として外部へ放射する光放射面を設けたウィンドウと、で構成されていることを特徴とするウィンドウ用の照明装置。
  2. 前記導光体は、長さ方向の端面に前記光源の光を入射する導光体用光入射面を有すると共に、内部を伝播する光を前記一側面の方向に反射する反射面を有する複数個の凹部を当該導光体の他側面に設けてなることを特徴とする請求項1記載のウィンドウ用の照明装置。
  3. 前記各凹部は、前記反射面を有するV字状の溝部で構成されると共に、前記複数個のV字状の溝部が導光体の長さ方向に間隔をあけて配列されていることを特徴とする請求項2記載のウィンドウ用の照明装置。
  4. 前記光源は、2つ以上の色で発光することを特徴とする請求項1、2又は3記載のウィンドウ用の照明装置。
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