JP2010102857A - 膜電極接合体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電解質膜への応力集中を緩和して、燃料電池の長期運転耐久性を向上できる膜電極接合体の製造方法を提供する。
【解決手段】額縁状の絶縁補強膜6と、外縁部が絶縁補強膜6の内周部と重なるように配置された電解質膜1と、絶縁補強膜6の内辺と電解質膜1とが接する段差部分に配置した電解質樹脂層7と、電解質膜1を両側から挟む触媒層2,3と、触媒層2,3のさらに外側両面に配置したガス拡散層4,5とを備える膜電極接合体の製造方法において、触媒層を形成した第1ガス拡散層5の触媒層側に電解質膜1を配置する第1工程と、電解質膜1の外縁部と絶縁補強膜6の内周部とが重なるように絶縁補強膜6を配置する第2工程と、絶縁補強膜6の内辺に電解質樹脂層7を配置する第3工程と、触媒層を形成した第2ガス拡散層4の触媒層側を電解質膜1に当接させる第4工程とを順に行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池の膜電極接合体の製造方法に関する。
燃料電池は、水素と酸素を利用し、電解質を介在して発電する装置である。固体高分子形燃料電池は、高分子膜が含水することによってイオン導電性を示す樹脂膜を電解質として用いたもので、その燃料電池セルの基本構成は図3に模式的に示した断面図のごとくである。図3に見られるように、固体高分子電解質膜1の両面にアノード電極側の触媒層2とカソード電極側の触媒層3が配され、さらにその外側に多孔質のガス拡散層4およびガス拡散層5が備えられている。また、さらにこれらのガス拡散層4およびガス拡散層5の外側には、ガス拡散層4へ水素を含む燃料ガスを供給・排出するための燃料ガス流路を備えた図示しないセパレータ、ガス拡散層5へ酸化剤ガスを供給・排出するための酸化剤ガス流路を備えた図示しないセパレータが配設されている。このように構成されたセルを多数積層して燃料電池スタックが形成される。
固体高分子電解質膜1としては、例えばパーフルオロスルホン酸ポリマー膜(米国デュポン社製、商品名Nafion膜)が用いられる。この膜は、飽和に含水させることによって、常温で20 Ω・cm 以下の比抵抗を示し、プロトン導電性電解質として機能する。膜の飽和含水量は、温度によって可逆的に変化する。固体高分子電解質膜1の両側に接合されたガス拡散層4およびガス拡散層5の片方より水素を、もう一方より酸素あるいは空気を供給することによって、固体高分子電解質膜1と触媒層2および触媒層3の界面における水素の酸化反応、酸素の還元反応によって、プロトン、電子の移動が起こり、電気を得ることができる。
触媒層2および触媒層3は、粒子状の白金黒あるいは白金担持カーボンと、撥水性を有するフッ素樹脂とから形成される。触媒層としては、触媒の反応面積を拡大するため、固体高分子電解質樹脂を混合した構成の電解質樹脂付触媒がよく用いられる。ガス拡散層4およびガス拡散層5としては、導電性のカーボンペーパーあるいはカーボンクロスが用いられる。通常、固体高分子電解質膜1と触媒層2および触媒層3の接合体を作製したのち、ガス拡散層4およびガス拡散層5をホットプレス(熱圧着)にて接合するが、ガス拡散層上に触媒層を塗布して接合したのち、固体高分子電解質膜1との接合体を作製する場合もある。なお、ガス拡散層としては、カーボンペーパーやカーボンクロス等の導電性多孔質基材のみで形成する場合と、基材の上にカーボン撥水剤層を形成する場合とがある。
ところで、上記の図3に示したような従来の固体高分子形燃料電池の膜電極接合体では、固体高分子電解質膜1の触媒層2および触媒層3が形成された領域の周囲部分に、触媒層が形成されていない周辺近傍領域が存在する。しかしながら、固体高分子電解質膜1は高価であるので、この周辺近傍領域は設けないか、設けてもできるだけ小さくすることが望ましい。したがって、アノード、カソード両電極間の短絡を生じる恐れがなく、かつ、高価な固体高分子電解質膜の使用量を低減した低コストの固体高分子形燃料電池の開発が進められており、例えば特許文献1には、中央部に固体高分子電解質膜領域を有し、その周辺部に絶縁膜領域を有する固体高分子電解質膜/絶縁膜接着シートの両主面に、アノード電極およびカソード電極を形成することにより膜電極接合体が構成されている固体高分子電解質形燃料電池が開示されている。
図4は、特許文献1に示された従来の固体高分子形燃料電池の膜電極接合体の基本構成を示す模式断面図である。図4の構成の特徴は、固体高分子電解質膜領域の周辺部に絶縁膜6Aを備えた点にある。すなわち、辺の長さが固体高分子電解質膜1よりも大きい絶縁膜の中央部をくり抜いて額縁状に形成した2枚の絶縁膜6Aにより固体高分子電解質膜1の縁部分を挟持し、接着剤で接着することにより、中央部に固体高分子電解質膜領域を、その周辺部にY字断面状の絶縁膜領域を有する1枚の固体高分子電解質膜/絶縁膜接着シートを形成する。触媒層2および触媒層3は、この固体高分子電解質膜/絶縁膜接着シートの両主面の固体高分子電解質膜領域にホットプレスによる熱圧着により接着形成する。また、ガス拡散層4およびガス拡散層5は、この触媒層2および触媒層3の両外側に熱圧着する。
しかしながら、図4に示した特許文献1の構成においては、電解質膜と触媒層/ガス拡散層をホットプレスで熱圧着する場合、厚肉部の絶縁膜近傍部においてホットプレスの応力が加わりにくい。このため、触媒層とガス拡散層との熱圧着が抑制され、完全には接着できず、浮いた状態となるので、触媒層とガス拡散層との間に微小隙間ができ、この微小隙間に燃料電池の生成水が浸透してガス拡散性能が低下するという問題点があった。図5は、この問題点を解消するものとして特許文献2に開示された燃料電池の膜電極接合体の基本構成を示す模式断面図である。この燃料電池においては、図4の絶縁膜6Aに換えて図5の絶縁膜6Bを採用し、絶縁膜6Bと固体高分子電解質膜との間の段差を小さくすることにより、触媒層とガス拡散層との間に生ずる微小隙間を抑えてガス拡散性能の低下を回避している。
また、特許文献3では、触媒層端部付近の電解質膜の潰れを防止するために、触媒層と周囲補強用樹脂フィルム(前記絶縁膜に相当)との間に固体高分子電解質膜を充填する方法が開示されている。
特開2001−15127号公報 特開2004−319303号公報 特開2005−243622号公報
従来の固体高分子形燃料電池では、図4のように、中央部をくり抜いて額縁状に形成した2枚の絶縁膜6Aにより固体高分子電解質膜1の縁部分を挟持し、接着剤で接着して固体高分子電解質膜/絶縁膜接着シートを形成し、その両主面の固体高分子電解質膜領域に触媒層2および触媒層3、さらにガス拡散層4およびガス拡散層5を熱圧着により接着して構成した膜電極接合体や、図4の絶縁膜6Aに換わって絶縁膜6Bを用いた図5のごとき構成の膜電極接合体を用いている。しかしながら、これらの構成の膜電極接合体を用いた燃料電池においても、膜電極接合体の絶縁膜近傍では、ホットプレスによる熱圧着の際や燃料電池の発電運転の際に応力集中が生じるので、長時間発電運転を続けると、電解質膜の絶縁膜近傍部の膜厚が薄くなったり、あるいは破断したりして、発電運転の継続が困難になるという難点が残存する。そして、特許文献3の方法では、触媒層と周囲補強用樹脂フィルム(前記絶縁膜に相当)との間に充填された電解質膜の部分は、平膜の電解質膜が熱圧着により軟化して充填される部分であるため、フィルム状の電解質膜に変形や破損が生じやすいと考えられる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、額縁状の絶縁補強膜と、外縁部が額縁状の絶縁補強膜の内周部と重なるように配置された電解質膜と、額縁状の絶縁補強膜の内辺と電解質膜とが接する段差部分に配置した電解質樹脂層と、電解質膜を両側から挟む触媒層と、触媒層のさらに外側両面に配置したガス拡散層とを備える膜電極接合体の製造方法において、前記段差部分の電解質膜に加わる応力集中を緩和することで、膜電極接合体を組み込んだ燃料電池の長期運転に対する耐久性を向上できる膜電極接合体の製造方法を提供することにある。
本発明においては、上記の課題を達成するために、額縁状の絶縁補強膜と、外縁部が前記額縁状の絶縁補強膜の内周部と重なるように配置された電解質膜と、前記額縁状の絶縁補強膜の内辺と前記電解質膜とが接する段差部分に配置した電解質樹脂層と、前記電解質膜を両側から挟む触媒層と、前記触媒層のさらに外側両面に配置したガス拡散層とを備える膜電極接合体の製造方法において、
(A)前記触媒層を形成した第1ガス拡散層の前記触媒層側に前記電解質膜を配置する第1工程と、前記電解質膜の外縁部と前記額縁状の絶縁補強膜の内周部とが重なるように前記額縁状の絶縁補強膜を配置する第2工程と、前記額縁状の絶縁補強膜の内辺に前記電解質樹脂層を配置する第3工程と、前記触媒層を形成した第2ガス拡散層の触媒層側を前記電解質膜に当接させる第4工程とを順に行うこととする(請求項1)。
(B)または、前記触媒層を形成した第2ガス拡散層の触媒層側に前記額縁状の絶縁補強膜を配置する第1工程と、前記額縁状の絶縁補強膜の内辺に前記電解質樹脂層を配置する第2工程と、前記額縁状の絶縁補強膜の内周部と前記電解質膜の外縁部とが重なるように前記電解質膜を配置する第3工程と、前記触媒層を形成した第1ガス拡散層の前記触媒層側と前記電解質膜を当接させる第4工程とを順に行うこととする(請求項2)。
上記の(A)または(B)のごとく製造された膜電極接合体は、絶縁補強膜と電解質膜の段差部分が電解質樹脂層によって円滑に埋め合わされる。したがって、ホットプレスによって膜電極接合体を熱圧着する際に生じる応力や、膜電極接合体を組み込んだ燃料電池の発電運転の際に生じる応力が、前記段差部分の電解質膜に集中することを緩和でき、前記段差部分の近傍にある電解質膜の変形,薄膜化,破断が抑制される。そのため、本発明の製造方法により製造された膜電極接合体を組み込んだ燃料電池は、長期にわたり発電運転を継続できることとなる。



本発明に係る膜電極接合体製造方法の最良の実施形態としては、額縁状の絶縁補強膜と、外縁部が前記額縁状の絶縁補強膜の内周部と重なるように配置された電解質膜と、前記額縁状の絶縁補強膜の内辺と前記電解質膜とが接する段差部分に配置した電解質樹脂層と、前記電解質膜を両側から挟む触媒層と、前記触媒層のさらに外側両面に配置したガス拡散層とを備える膜電極接合体の製造方法において、前記触媒層を形成した第1ガス拡散層の前記触媒層側に前記電解質膜を配置する第1工程と、前記電解質膜の外縁部と前記額縁状の絶縁補強膜の内周部とが重なるように前記額縁状の絶縁補強膜を配置する第2工程と、前記額縁状の絶縁補強膜の内辺に前記電解質樹脂層を配置する第3工程と、前記触媒層を形成した第2ガス拡散層の触媒層側を前記電解質膜に当接させる第4工程とを順に行うことが望ましい(A)。
また、本発明に係る膜電極接合体製造方法の別の実施形態としては、額縁状の絶縁補強膜と、外縁部が前記額縁状の絶縁補強膜の内周部と重なるように配置された電解質膜と、前記額縁状の絶縁補強膜の内辺と前記電解質膜とが接する段差部分に配置した電解質樹脂層と、前記電解質膜を両側から挟む触媒層と、前記触媒層のさらに外側両面に配置したガス拡散層とを備える膜電極接合体の製造方法において、前記触媒層を形成した第2ガス拡散層の触媒層側に前記額縁状の絶縁補強膜を配置する第1工程と、前記額縁状の絶縁補強膜の内辺に前記電解質樹脂層を配置する第2工程と、前記額縁状の絶縁補強膜の内周部と前記電解質膜の外縁部とが重なるように前記電解質膜を配置する第3工程と、前記触媒層を形成した第1ガス拡散層の前記触媒層側と前記電解質膜を当接させる第4工程とを順に行うこととしてもよい(B)。
図1は、本発明に係る実施例の膜電極接合体の基本構成を示す模式断面図である。図1においても、図4、図5に示した従来例の構成要素と同一機能を有する構成要素には同一符号が付されている。図1に示した実施例の図4、図5に示した従来例との相違点は、額縁状の絶縁補強膜6と電解質膜1との段差部分にスロープをつけて電解質樹脂層7を形成した点にある。なお、電解質樹脂層7のスロープ部分は、直線的に形成されることには限定されず、断面形状が矩形であってもよい。そして、電解質樹脂層7は、膜電極接合体を作製する際の加熱により溶融し、燃料電池の作動温度以下では固体であって、絶縁補強膜6と電解質膜1との結合を増強する電解質であればよい。
上記(A)の膜電極接合体の製造方法に基づいて、図1に示した膜電極接合体を製造する方法の実施例を以下に述べる。
(1) 白金担持量40%の白金担持カーボン10gとパーフロロスルフォン酸樹脂 5%アルコール溶液100gを混合して触媒ペーストを作製した。次いで、作製したこの触媒ペーストを拡散層上に塗布し、温度80℃、湿度20%において12時間乾燥することによりカソード触媒層3/第1ガス拡散層5複合体を作製した。得られたカソード触媒層中3の白金重量は0.3 mg/cmとなった。
(2) 白金担持量30%、ルテニウム担持量15%の白金ルテニウム担持カーボン10gとパーフロロスルフォン酸樹脂5%アルコール溶液100gを混合して触媒ペーストを作製した。次いで、作製したこの触媒ペーストを第2ガス拡散層4上に塗布し、温度80℃、湿度20%において12時間乾燥することによりアノード触媒層2/第2ガス拡散層4複合体を作製した。得られたアノード触媒層2中の白金重量は0.2 mg/cmとなった。
(3) 上記(1)のごとく作製されたカソード触媒層3/拡散層5複合体のカソード触媒層3側に対して、片面に支持フィルムが付いた電解質膜1(商品名 Nafion112,デュポン社製(米国))を、この支持フィルムが付いていない側の電解質膜1とカソード触媒層3が重なるように配置した(第1工程)。その後、転写温度140℃,転写圧力0.2 MPaで熱圧着した。熱圧着後、電解質膜1の支持フィルムを剥離することにより電解質膜1/カソード触媒層3/第1ガス拡散層5複合体を作製した。
(4) 上記(3)のごとく作製された電解質膜1/カソード触媒層3/第1ガス拡散層5複合体の電解質膜1側に額縁状の絶縁補強膜6を配設した。(第2工程)
(5)その後、絶縁補強膜6/電解質膜1/カソード触媒層3/第1ガス拡散層5複合体の額縁状の絶縁補強膜6の内辺に液状の電解質樹脂をスプレーにより塗布し、電解質樹脂層7/絶縁補強膜6/電解質膜1/カソード触媒層3/第1ガス拡散層5複合体を作製した(第3工程)。なお、電解質樹脂をスプレーする代わりに、固形の電解質樹脂層7を配置することとしてもよい。
(6) 上記(2)のごとく作製されたアノード触媒層2/第2ガス拡散層4複合体のアノード触媒層2側を、上記(5)のごとく作製された電解質樹脂層7/絶縁補強膜6/電解質膜1/カソード触媒層3/第1ガス拡散層5複合体の電解質膜1側に当接させた(第4工程)。
(7)その後、上記(6)のごとく作製された第1ガス拡散層5/カソード触媒層3/電解質膜1/電解質樹脂層7/絶縁補強膜6/アノード触媒層2/第2ガス拡散層4複合体を、転写温度160℃,転写圧力0.3 MPaで熱圧着することにより、膜電極接合体を作製した。
上記の実施例のごとく作製した膜電極接合体を組み込んだ固体高分子形燃料電池について発電実験を行い、セル特性、すなわち電流密度と発電電圧の関係を調べ、図3で表わした従来の膜電極接合体を組み込んだ固体高分子形燃料電池の特性と比較した。図2は実施例の固体高分子形燃料電池のセル特性を示す特性図である。図2において、黒丸(●)で表わした特性が上記の実施例の特性であり、白丸(○)で表した特性が図3で表わした従来の構成の特性である。図2に見られるように、運転時間が短い間は実施例も従来例と同等の電池電圧を示しているが、運転時間が長くなると、従来例では電池電圧が大幅に低下するのに対して、本発明の実施例では低下が微小で、長期運転時の耐久性が高いことがわかる。
なお、上記の実施例では、図1にtで表した絶縁補強膜6の厚さを 50μmとし、Lで表わした電解質樹脂層7の形成距離を10mmとしたが、本発明者による実験の結果によれば、良好な長期運転時の耐久性を得るには、電解質樹脂層7の形成距離と絶縁補強膜6の厚さとの比、すなわち、L/tは10〜2000 の範囲にあることが好ましく、100〜1000の範囲にあることがより好ましい。
次に、上記(B)の膜電極接合体の製造方法に基づいて、図1に示した膜電極接合体を製造する方法の実施例を以下に述べる。
(1) 白金担持量40%の白金担持カーボン10gとパーフロロスルフォン酸樹脂 5%アルコール溶液100gを混合して触媒ペーストを作製した。次いで、作製したこの触媒ペーストを拡散層上に塗布し、温度80℃、湿度20%において12時間乾燥することによりカソード触媒層3/第1ガス拡散層5複合体を作製した。得られたカソード触媒層中3の白金重量は0.3 mg/cmとなった。
(2) 白金担持量30%、ルテニウム担持量15%の白金ルテニウム担持カーボン10gとパーフロロスルフォン酸樹脂 5%アルコール溶液100gを混合して触媒ペーストを作製した。次いで、作製したこの触媒ペーストを第2ガス拡散層4上に塗布し、温度80℃、湿度20%において12時間乾燥することによりアノード触媒層2/第2ガス拡散層4複合体を作製した。得られたアノード触媒層2中の白金重量は0.2 mg/cmとなった。
(3)上記(2)のごとく作製されたアノード触媒層2/第2ガス拡散層4複合体のアノード触媒層2側に額縁状の絶縁補強膜6を配置し、絶縁補強膜6/アノード触媒層2/第2ガス拡散層4複合体を作製した(第1工程)。
(4)その後、上記(3)のごとく作製された絶縁補強膜6/アノード触媒層2/第2ガス拡散層4複合体の額縁状の絶縁補強膜6の内辺に液状の電解質樹脂をスプレーにより塗布し、電解質樹脂層7/絶縁補強膜6/アノード触媒層2/第2ガス拡散層4複合体を作製した(第2工程)。なお、電解質樹脂をスプレーする代わりに、固形の電解質樹脂層7を配置することとしてもよい。
(5)上記(4)のごとく作製された電解質樹脂層7/絶縁補強膜6/アノード触媒層2/第2ガス拡散層4複合体のアノード触媒層2側に対して、片面に支持フィルムが付いた電解質膜1(商品名 Nafion112,デュポン社製(米国))を、この支持フィルムが付いていない側の電解質膜1とアノード触媒層2が重なるように配置し、かつ、額縁状の絶縁補強膜6の内周部と電解質膜1の外縁部とが重なるように電解質膜1を配置した(第3工程)。その後、転写温度160℃,転写圧力 0.3 MPaで熱圧着した。熱圧着後、電解質膜1の支持フィルムを剥離することにより電解質膜1/電解質樹脂層7/絶縁補強膜6/アノード触媒層2/第2ガス拡散層4複合体を作製した。
(6)上記(1)のごとく作製されたカソード触媒層3/第1ガス拡散層5複合体のカソード触媒層3側を、上記(5)のごとく作製された電解質膜1/電解質樹脂層7/絶縁補強膜6/アノード触媒層2/第2ガス拡散層4複合体の電解質膜1側に当接させた(第4工程)。
(7)その後、上記(6)のごとく作製された第1ガス拡散層5/カソード触媒層3/電解質膜1/電解質樹脂層7/絶縁補強膜6/アノード触媒層2/第2ガス拡散層4複合体を、転写温度160℃,転写圧力 0.3 MPaで熱圧着することにより、膜電極接合体を作製した。
上記の実施例のごとく作製した膜電極接合体を組み込んだ固体高分子形燃料電池について発電実験を行い、セル特性、すなわち電流密度と発電電圧の関係を調べ、図3で表わした従来の膜電極接合体を組み込んだ固体高分子形燃料電池の特性と比較したところ、図2と同様の結果であった。
しかし、(B)の方法は額縁状の絶縁補強膜と電解質樹脂層を配置した後で電解質膜を配置するので、(A)の方法に比べて(B)の方法は、額縁状の絶縁補強膜6と電解質樹脂層7との間を平坦にすることが難しく、電解質膜1を配置する際に位置決めしにくいという問題点があるため、(A)の方法がより望ましい。
以上述べたように、

本発明の膜電極接合体の製造方法を用いれば、上記発明の実施例のように長期にわたり発電運転を継続できる固体高分子形燃料電池が得られるので、本製造方法は種々の分野に適用される燃料電池の製造方法として効果的に使用される。
本発明に係る実施例の膜電極接合体の基本構成を示す模式断面図 本発明に係る実施例の固体高分子形燃料電池のセル特性を示す特性図 従来の固体高分子形燃料電池の膜電極接合体の基本構成を示す模式断面図 特許文献1に示された従来の固体高分子形燃料電池の膜電極接合体の基本構成を示す模式断面図 特許文献2に示された従来の固体高分子形燃料電池の膜電極接合体の基本構成を示す模式断面図 特許文献3に示された従来の固体高分子形燃料電池の膜電極接合体の製造方法を説明する模式断面図
符号の説明
1 電解質膜
2 アノード触媒層
3 カソード触媒層
4 第2ガス拡散層
5 第1ガス拡散層
6,6A,6B,6c 絶縁補強膜
7 電解質樹脂層
A 外側第二触媒層と固体高分子電解質膜との重なり部(本発明の段差部分に類似する部分)

Claims (2)

  1. 額縁状の絶縁補強膜と、外縁部が前記額縁状の絶縁補強膜の内周部と重なるように配置された電解質膜と、前記額縁状の絶縁補強膜の内辺と前記電解質膜とが接する段差部分に配置した電解質樹脂層と、前記電解質膜を両側から挟む触媒層と、前記触媒層のさらに外側両面に配置したガス拡散層とを備える膜電極接合体の製造方法において、
    前記触媒層を形成した第1ガス拡散層の前記触媒層側に前記電解質膜を配置する第1工程と、前記電解質膜の外縁部と前記額縁状の絶縁補強膜の内周部とが重なるように前記額縁状の絶縁補強膜を配置する第2工程と、前記額縁状の絶縁補強膜の内辺に前記電解質樹脂層を配置する第3工程と、前記触媒層を形成した第2ガス拡散層の触媒層側を前記電解質膜に当接させる第4工程とを順に行うことを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
  2. 額縁状の絶縁補強膜と、外縁部が前記額縁状の絶縁補強膜の内周部と重なるように配置された電解質膜と、前記額縁状の絶縁補強膜の内辺と前記電解質膜とが接する段差部分に配置した電解質樹脂層と、前記電解質膜を両側から挟む触媒層と、前記触媒層のさらに外側両面に配置したガス拡散層とを備える膜電極接合体の製造方法において、
    前記触媒層を形成した第2ガス拡散層の触媒層側に前記額縁状の絶縁補強膜を配置する第1工程と、前記額縁状の絶縁補強膜の内辺に前記電解質樹脂層を配置する第2工程と、前記額縁状の絶縁補強膜の内周部と前記電解質膜の外縁部とが重なるように前記電解質膜を配置する第3工程と、前記触媒層を形成した第1ガス拡散層の前記触媒層側と前記電解質膜を当接させる第4工程とを順に行うことを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
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