JP2010101741A - 温度測定回路、エンコーダシステムおよび温度測定方法 - Google Patents

温度測定回路、エンコーダシステムおよび温度測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板上に設置されている温度センサを用いて、他の部品の影響を受けずに、正確に周囲温度を測定することができる温度測定回路を提供する。
【解決手段】温度測定回路が、基板回路ケースの内部に収容されている温度センサと、温度センサが測定した温度である基板温度に基づいて、基板回路ケースの外部の温度である周囲温度を推定する周囲温度推定部と、を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、温度測定回路、エンコーダシステムおよび温度測定方法に関し、例えば、産業用ロボット等に用いられる、AC(Alternating Current)サーボモータ等のアクチュエータ、アクチュエータの位置変位を検出するエンコーダ等の位置センサ、及びコントローラから構成される制御システムとしてのエンコーダシステムにおいて用いられる温度測定回路、エンコーダシステムおよび温度測定方法に関する。
ACサーボモータ等のアクチュエータ、アクチュエータの位置変位を検出するエンコーダ等の位置センサ、及びコントローラから構成される制御システムとしてのエンコーダシステムにおいて、基板上に設置された温度センサIC(Integrated Circuit)により、基板温度を測定する技術が知られている(特許文献1参照)。
特開平04−025388号公報
しかしながら、特許文献1による温度の測定においては、基板上には、この温度センサ以外にも、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの他の部品も設置されており、これらの部品の発熱によって、温度センサにより測定する基板温度は、実際の周囲温度よりも若干高くなり、正確には周囲温度を検出することができないという問題があった。
本発明はこのような問題に鑑みて考案されたものであり、装置の基板上に設置された温度センサを用いて、装置の周囲温度を正確に測定することができる温度測定回路、エンコーダシステムおよび温度測定方法を提供することにある。
本発明を例示する第1の態様に従えば、基板回路ケースの内部に収容されている温度センサと、温度センサが測定した温度である基板温度に基づいて、基板回路ケースの外部の温度である周囲温度を推定する周囲温度推定部と、を有することを特徴とする温度測定回路が提供される。
また、本発明を例示する第2の態様に従えば、基板回路ケースの内部に収容されている温度センサが測定した温度である基板温度に基づいて、前記基板回路ケースの外部の温度である周囲温度を推定する、ことを特徴とする温度測定方法が提供される。
この発明によれば、温度測定回路が、基板回路ケースの内部に収容されている温度センサが測定した温度である基板温度に基づいて、前記基板回路ケースの外部の温度である周囲温度を推定する。これにより、基板上に設置されている温度センサを用いて、他の部品の影響を受けずに、正確に周囲温度を測定することができるという効果を奏する。
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、この発明の一実施形態による温度測定回路が適用されるエンコーダシステムの構成を示す概略ブロック図である。
エンコーダシステムは、モータ1と、出力軸2と、エンコーダ3と、上位装置であるコントローラ7と、を有する。また、エンコーダシステムは、コントローラ7と、コントローラ7とエンコーダ3との間の通信線である通信ライン9と、コントローラ7とモータ1との間を接続するモータ制御線8と、を有する。
コントローラ7は、モータ制御線8により回転制御信号をモータ1に出力することにより、モータ1の回転を制御する。モータ1は、コントローラ7から入力される回転制御信号に応じて、出力軸2を回転させる。エンコーダ3は、出力軸2の角度位置に応じた検出信号を出力する。このエンコーダ3は、1回転型のアブソリュートエンコーダであってもよいし、多回転型のアブソリュートエンコーダであってもよい。
ところで、エンコーダシステムは、信号処理回路6を有している。たとえば、エンコーダ3が、内部に、信号処理回路6を有している。この信号処理回路6は、エンコーダ3が検出した検出信号を内挿処理して、出力軸2の角度位置を示す位置データを検出する。そして、信号処理回路6は、検出した位置データをコントローラ7に通信ライン9を介して出力する。
コントローラ7は、入力された位置データにより、出力軸2の角度位置を検出することが可能となる。そして、コントローラ7は、入力された合成位置データに基づいて、モータ制御線8を介してモータ1の回転を制御する。
また、信号処理回路6は基板回路ケースに収容されている。この基板回路ケースは、エンコーダ3のケースと一体化されていてもよい。そして、信号処理回路6は、基板回路ケースの内部に収容されている温度センサ(後述する温度センサ63)により、基板回路ケースの内部の気温である基板温度を測定する。信号処理回路6は、測定された基板温度を、基板回路ケースの外部の気温であり、かつ、エンコーダシステムの近傍の気温である周囲温度を推定し、推定した周囲温度を、通信ライン9を介して、コントローラ7に出力する。
コントローラ7は、信号処理回路6から入力された周囲温度に基づいて、正常な温度の範囲でエンコーダシステムが動作しているか否かを判定する。たとえば、コントローラ7は、入力された周囲温度が、動作保障温度範囲内であるか否かを判定することにより、正常な温度の範囲でエンコーダシステムが動作しているか否かを判定する。ところで、この動作保障温度範囲は、通常、エンコーダシステムの基板温度ではなく周囲温度に対して定められている。そのため、コントローラ7は、動作保障温度範囲内であるか否かを、基板温度ではなく推定した周囲温度に対して判定することにより、動作保障温度範囲を正しく用いて、エンコーダシステムが正常な温度の範囲で動作しているか否かを判定することができる。
そして、コントローラ7は、たとえば、正常な温度の範囲でエンコーダシステムが動作していないことを検出した場合には、モータ制御線8を介してモータ1の回転を停止させる。これにより、動作保障温度範囲外でエンコーダシステムが動作していることが原因となり、エンコーダシステムが異常動作することや、エンコーダシステムの異常動作に起因する2次的な障害が発生することを、未然に防止することが可能となる。
また、コントローラ7は、たとえば、信号処理回路6から入力された周囲温度に基づいて、エンコーダシステムが動作している気温に基づいて、エンコーダシステムの経年劣化を推定する。たとえば、エンコーダシステムの劣化は、単に経年(時間)のみに依存するのではなく、エンコーダシステムが動作する場合の周囲温度にも依存する。そのため、周囲温度の履歴に基づいて、経年劣化を推定することにより、より適切な経年劣化を推定することができる。また、適切な経年劣化を推定することができるため、エンコーダシステムの故障が発生する確率を推定することや、検査やメンテナンスをするべき時期を推定することや、部品の交換時期を推定することが可能となる。
<信号処理回路6の構成>
次に、図2を用いて、図1を用いて説明したエンコーダシステムの構成、特に、信号処理回路6の構成について説明する。同図において、図1と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
信号処理回路6は、エンコーダ信号処理回路61と、外部通信回路62と、温度測定回路70と、を有する。この温度測定回路70は、温度センサ63と、周囲温度推定部64と、補正有効・無効記憶部65と、を有する。また、周囲温度推定部64は、温度補正部641と、温度補正値記憶部642と、を有している。これらの信号処理回路6を構成する各構成は、たとえば、同一の基板上に構成されている。また、各構成は、たとえば、基板回路ケースの内部に収容されている。
外部通信回路62は、通信ライン9を介して、コントローラ7と通信をする。エンコーダ信号処理回路61は、エンコーダ3が検出した検出信号を内挿処理して、出力軸2の角度位置を示す位置データを検出する。そして、エンコーダ信号処理回路61は、検出した位置データを、外部通信回路62を用いて通信ライン9を介して、コントローラ7に出力する
温度測定回路70は、基板回路ケースの内部に収容されている温度センサ63が測定した温度である基板温度に基づいて、基板回路ケースの外部の温度である周囲温度を推定する。そして、温度測定回路70は、推定した周囲温度を、外部通信回路62を介して、コントローラ7に出力する。
次に、温度測定回路70の構成について詳細に説明する。温度センサ63は、基板温度を測定する。周囲温度推定部64は、温度センサ63が測定した温度である基板温度に基づいて、基板回路ケースの外部の温度である周囲温度を推定する。そして、周囲温度推定部64は、推定した周囲温度を、外部通信回路62を介して、コントローラ7に出力する。
周囲温度推定部64が有する温度補正値記憶部642には、基板温度を周囲温度に補正する温度補正値と当該基板温度とが関連付けて予め記憶されている。周囲温度推定部64の温度補正部641は、温度センサ63で測定した基板温度に該当する温度補正値を温度補正値記憶部642から読み出し、当該読み出した温度補正値に基づいて温度センサ63で測定した基板温度を補正することにより、基板温度を補正して、周囲温度を推定する。たとえば、この温度補正部641は、温度センサ63で測定した基板温度に該当する温度補正値を温度補正値記憶部642から読み出し、当該読み出した温度補正値を、温度センサ63で測定した基板温度に加算(または、減算)する演算により、基板温度を補正して、周囲温度を推定する。
なお、温度補正値記憶部642には、温度センサ63が測定した基板温度の場合に実測された周囲温度と、当該温度センサ63が測定した基板温度との温度差が温度補正値として、当該基板温度と関連付けて予め記憶されている。温度補正値が、実際に測定された基板温度と周囲温度とに基づいていることにより、温度補正部641により推定された周囲温度は、実際の周囲温度に近いものとなり、より正確に周囲温度を推定することができる。
なお、この基板温度と周囲温度とを実測する場合には、たとえば、エンコーダシステムが十分に動作した後であって、基板温度がほぼ一定となった定常状態において実測されていることが望ましい。また、エンコーダシステムの周囲の温度も、ほぼ一定となっている定常状態において実測されていることが望ましい。なお、たとえば、恒温槽などを用いて、周囲温度を一定の温度にできる状態で、エンコーダシステムが十分に動作した後の定常状態において、基板温度を測定するようにしてもよい。恒温槽を用いる場合には、たとえば、エンコーダシステムの製品出荷時における調整に好適である。
また、温度センサ63には、温度センサ63毎の温度特性がある。そのため、温度補正値記憶部642には、自エンコーダシステムに搭載されている温度センサ63について測定された基板温度と周囲温度とに基づいて算出された温度補正値が記憶されるようにしてもよい。これにより、温度センサ63毎の温度特性に依存することなく、温度補正部641は、温度センサ63が測定した基板温度に基づいて周囲温度を推定することができる。
ところで、上述したように、温度補正値記憶部642には、実際に測定された基板温度と周囲温度とに基づいた温度補正値が記憶されることが望ましい。しかしながら、広い温度範囲において、基板温度について高い精度で、基板温度と周囲温度とを実測することは、測定に時間を要するために、難しいという問題がある。特に、上述したように、自エンコーダシステムに搭載される温度センサ63毎に基板温度と周囲温度とを実測する場合には、測定に時間を要するために、難しいという問題がある。また、測定した基板温度または周囲温度には、測定自体による誤差が生じている可能性がある、という問題もある。
これに対して、温度補正値記憶部642には、温度センサ63が測定した基板温度の場合に実測された周囲温度と、当該温度センサ63が測定した基板温度との相関関係に基づいて予め算出された温度補正値が、当該算出された温度補正値に対応する基板温度と関連付けて予め記憶されるようにしてもよい。これにより、基板温度と周囲温度との実測する測定点が少ない場合でも、広い温度範囲において、高い基板温度の精度で、基板温度に対する温度補正値を得ることができる。また、自エンコーダシステムに搭載される温度センサ63毎に基板温度と周囲温度とを実測する場合でも、短時間で実測を完了させることができる。また、測定した基板温度または周囲温度に誤差がある場合でも、誤差を考慮した相関関係に基づいて温度補正値を算出することにより、測定による誤差の影響を減じて、基板温度に対する温度補正値を得ることができる。なお、誤差を考慮した相関関係として、基板温度と周囲温度とについて、最小二乗法を用いる方法や、高次多項式関数やスプライン関数などの近似曲線を用いる方法がある。
補正有効・無効記憶部65には、基板温度に基づいて周囲温度を推定するか否かを示す補正有効・無効情報が予め記憶されている。温度補正部641は、補正有効・無効記憶部65から読み出した補正有効・無効情報が、基板温度に基づいて周囲温度を推定することを示す場合には、温度センサで測定した基板温度に該当する温度補正値を温度補正値記憶部642から読み出し、当該読み出した温度補正値に基づいて温度センサ63で測定した基板温度を補正し、当該補正した基板温度を周囲温度としてコントローラ7に出力する。また、温度補正部641は、補正有効・無効記憶部65から読み出した補正有効・無効情報が、基板温度に基づいて周囲温度を推定しないことを示す場合には、温度センサ63で測定した基板温度を周囲温度としてコントローラ7に出力する。
この補正有効・無効記憶部65を有することにより、温度補正部641は、基板温度を補正して周囲温度として出力することも、周囲温度そのものを周囲温度として出力することも可能である。また、エンコーダシステムは、1つの温度センサ63を有することにより、基板温度と周囲温度とを出力することが可能である。なお、これにより、後述するコントローラ7による、調整段階における調整が可能となる。
温度補正値設定部としての外部通信回路62は、コントローラ7から受信した内部温度と温度補正値とを関連付けて温度補正値記憶部642に記憶させる。これにより、エンコーダシステムが工場等に設置され、エンコーダシステムが稼動した後であっても、温度補正値記憶部642に記憶されている内部温度と温度補正値とを更新することが可能となる。また、これにより、後述するコントローラ7による、調整段階における調整が可能となる。
また、温度補正値設定部としての外部通信回路62は、コントローラ7から受信した補正有効・無効情報を、補正有効・無効記憶部65に記憶させる。これにより、コントローラ7で、エンコーダシステムの温度測定回路において、測定された基板温度に対して、補正をするか否かという制御をすることが可能となる。また、これにより、後述するコントローラ7による、調整段階における調整が可能となる。
<エンコーダシステムを設置した後の調整段階における調整>
次に、エンコーダシステムを設置した後の調整段階の調整方法について説明する。エンコーダシステムを設置した後においては、周囲温度は、エンコーダシステムが設置されている環境に依存する可能性がある。たとえば、エンコーダシステムの周りに他の装置が密集して配置されており、エンコーダシステム近傍の通風が悪い状態、また、高温を発生する装置の近くにエンコーダシステムが設置されている状態、などがある。
このような場合には、エンコーダシステムで測定された基板温度と、エンコーダシステムの周囲温度とは、その環境に依存して、誤差が生じている可能性がある。そして、このような場合には、温度補正値も環境に依存して、エンコーダシステム毎に変更されることが望ましい。
この場合、エンコーダシステムが、周囲温度を調整用周囲温度として測定する調整用温度センサを、有するようにする。この調整用温度センサは、エンコーダシステムの周囲温度を測定するのに適した場所に設置される温度センサである。
また、エンコーダシステムが、調整用温度センサが測定した調整用周囲温度と、温度補正部641が出力する周囲温度とを関連付けた履歴が記憶される調整用温度記憶部を、有するようにする。たとえば、コントローラ7が、調整用温度センサと、調整用温度記憶部とを、有するようにする。
そして、コントローラ7が、調整段階において、まず、基板温度に基づいて周囲温度を推定しないことを示す補正有効・無効情報を、温度補正値設定部としての外部通信回路62を介して、補正有効・無効記憶部65に記憶させる。これにより、温度補正部641は、補正されていない基板温度を、コントローラ7に出力する。
次に、コントローラ7が、温度補正部641から入力される補正されていない基板温度と、調整用温度センサが測定した調整用周囲温度とを関連付けて、履歴として、調整用温度記憶部に記憶する。なお、コントローラ7は、同じタイミングで測定された基板温度と調整用周囲温度とを、調整用温度記憶部に順に履歴として記憶する。
その後、たとえば、所定の時間が経過した後、コントローラ7が、調整用温度記憶部から読み出した基板温度と調整用周囲温度との履歴の相関関係に基づいて、温度補正値を当該温度補正値に対応する基板温度とともに算出する。そして、コントローラ7が、算出した基板温度と温度補正値とを温度補正値記憶部642に、温度補正値設定部としての外部通信回路62を介して、記憶させる。
以上説明した調整段階において、温度補正値記憶部642には、エンコーダシステムが設置された環境における基板温度と温度補正値とが関連付けて温度補正値記憶部642に記憶されることになる。
そして調整段階が終了した後であり、かつ、通常動作段階となる前に、コントローラ7が、基板温度に基づいて周囲温度を推定することを示す補正有効・無効情報を、温度補正値設定部としての外部通信回路62を介して、補正有効・無効記憶部65に記憶させる。
これにより、以降の通常動作段階においては、エンコーダシステムは、温度補正値記憶部642に記憶されている温度補正値、すなわち、エンコーダシステムが設置された環境における温度補正値に基づいて、基板温度を補正することができる。
なお、上述した調整用温度センサと調整用温度記憶部とは、調整段階においてのみ必要であるため、調整段階以降においては、エンコーダシステムから取り外すことが可能である。また、上述した調整段階における調整の処理は、エンコーダシステムが始めて工場などに設置された場合に、オペレータにより実行されるようにしてもよい。
上述した調整により、エンコーダシステムは、エンコーダシステムが設置される環境に依存することなく、基板温度から周囲温度を正常に推定することが可能である。また、エンコーダシステムに用いられる温度センサ63が、温度センサ63毎に温度特性が異なる場合であっても、上記調整により、自エンコーダシステムが有する温度センサ63の温度補正値が、温度補正値記憶部642に記憶される。そのため、温度センサ63毎の温度特性がある場合であっても、温度センサ63毎の温度特性に依存することなく、エンコーダシステムは、基板温度から周囲温度を正確に推定することが可能である。
また、上記に説明したエンコーダシステムは1つの温度センサ63により、基板温度を測定するとともに、測定した基板温度に基づいて周囲温度を推定することができる。そのため、温度センサ63の個数を減じることが可能である。そのため、エンコーダシステムの製造コストを減じることができる。また、温度センサ63の個数が少ないため、温度センサの検査や温度センサの交換というメンテナンスに要するコストを減ずることもできる。
ところで、たとえば、ACサーボモータを用いたロボットシステムが稼動する外部環境は極めて劣悪であり、エンコーダシステムの装置には、油、化学薬品、または、粉塵などが付着する可能性がある。そのため、たとえば、周囲温度を直接に測定できるように、エンコーダシステムの基板回路ケースの外部に温度センサを設置した場合には、温度センサの温度を測定する部分に、油、化学薬品、または、粉塵などが付着してしまい、周囲温度を正確に測定できない可能性がある。
これに対して、上述した本実施形態によるエンコーダシステムにおいては、温度センサ63は、基板回路ケースの内部に収容されている。そのため、エンコーダシステムの基板回路ケースの外部に温度センサを設置した場合に対比して、油、化学薬品、または、粉塵などが、温度センサ63に直接付着してしまう可能性を減じることができる。そのため、外部環境が極めて劣悪である場合でも、本実施形態によるエンコーダシステムは、エンコーダシステムの基板回路ケースの外部に温度センサを設置した場合に対比して、周囲温度を正確に推定することが可能である。
また、エンコーダシステムが適用されている装置と、他の装置、当該エンコーダシステムを用いる装置が処理対象とする部材、または、人が用いる道具との、衝突が生じる可能性がある。基板回路ケースの外部に温度センサが設置されている場合には、このような衝突が生じた場合に、この衝突により、温度センサが故障してしまう可能性がある。これに対して、上述した本実施形態によれば、温度センサ63は、基板回路ケースに収容されているため、衝突が生じた場合においても、基板回路ケースの外部に温度センサが設置されている場合に対比して、温度センサが故障する可能性を減じることができる。
ところで、エンコーダシステムは、装置の回転する位置に設置されているため、装置の動作にともない、位置が変位する可能性がある。このような場合においても、温度センサ63は、エンコーダシステムの基板回路ケースの内部に設置されていることにより、温度センサ63は、エンコーダシステムと同様に位置が変位される。そのため、温度センサ63は、エンコーダシステムの位置が変位する場合においても、常に、エンコーダシステムの周囲温度を測定することができる。
<第2の実施形態>
ところで、温度補正値記憶部642に記憶される情報と、温度補正部641による補正の方法とは、上述した情報と方法とに限られるものではない。
第2の実施形態として、たとえば、温度センサ63が測定した基板温度の場合に実測された周囲温度と、当該温度センサ63が測定した基板温度との相関関係に基づいて、測定された基板温度から温度補正値を算出するための関数を算出する。または、この関数を定めるためのパラメータを算出する。そして、算出した関数、または、算出したパラメータが、当該関数を示す補正データとして、温度補正値記憶部642に記憶されるようにする。
たとえば、予め定められた関数が一次の線形関数である場合には、このパラメータとして、相関係数とオフセット値とを算出する。そして、算出したパラメータである相関係数とオフセット値とを、当該関数を示す補正データとして、温度補正値記憶部642に予め記憶しておく。
そして、温度補正部641は、基板温度が入力された場合、入力された基板温度に該当する温度補正値を、温度補正値記憶部642から読み出した補正データである相関係数とオフセット値とに基づいて算出する。たとえば、温度補正部641は、入力された基板温度と読み出した相関係数とを乗じた値に、読み出したオフセット値を加算して、温度補正値を算出する。次に、温度補正部641は、算出した温度補正値と入力された基板温度とを加算して、周囲温度として算出することにより、周囲温度を推定する。
上述した第2の実施形態のようにしても、第1の実施形態と同様に、この温度補正部641は、周囲温度を推定することができる。なお、この場合には、温度補正値記憶部642に記憶される必要がある情報は、相関係数とオフセット値とのみであるため、温度補正値記憶部642に記憶する必要がある情報量を減じることができる。
<第3の実施形態>
また、第3の実施形態として、たとえば、温度補正値記憶部642に相当する周囲温度記憶部には、温度センサ63で測定した温度と関連付けて、当該測定した温度の場合の基板回路ケースの外部の温度が周囲温度として予め記憶されているようにする。そして、温度補正部641に相当する周囲温度読出部は、温度センサ63が測定した温度に該当する周囲温度を温度補正値記憶部642に相当する周囲温度記憶部から読み出して、周囲温度を推定する。
上述した第3の実施形態のようにしても、第1の実施形態と同様に、この温度補正部641は、周囲温度を推定することができる。なお、この場合には、温度補正部641に相当する周囲温度読出部が、周囲温度を温度補正値記憶部642に相当する周囲温度記憶部から読み出すという簡易な処理により、周囲温度を推定することができる。
<第4の実施形態>
また、第4の実施形態として、たとえば、温度センサ63が測定した基板温度の場合に実測された周囲温度と、当該温度センサ63が測定した基板温度との相関関係に基づいて、測定した基板温度から周囲温度を算出するための関数を算出する。または、この関数を定めるためのパラメータを算出する。そして、算出した関数、または、算出したパラメータが、温度補正値記憶部642に記憶されるようにする。たとえば、この関数が一次の線形関数である場合には、パラメータとして、相関係数とオフセット値とを算出する。そして、算出したパラメータである相関係数とオフセット値とを、温度補正値記憶部642に予め記憶しておく。
そして、温度補正部641は、基板温度が入力された場合、入力された基板温度に該当する周囲温度を、入力された基板温度と、温度補正値記憶部642から読み出した相関係数とオフセット値とに基づいて算出する。たとえば、温度補正部641は、入力された基板温度と読み出した相関係数とを乗じた値に、読み出したオフセット値を加算して、周囲温度として算出することにより、周囲温度を推定する。
上述した第4の実施形態のようにしても、第1の実施形態と同様に、この温度補正部641は、周囲温度を推定することができる。なお、この場合には、温度補正値記憶部642に記憶される必要がある情報は、相関係数とオフセット値とのみであるため、第2の実施形態と同様に、温度補正値記憶部642に記憶する必要がある情報量を減じることができる。また、第4の実施形態によれば、第2の実施形態に対比して、温度補正値を算出すること無しに周囲温度を算出できる。そのため、第4の実施形態によれば、第2の実施形態に対比して、簡易な算術処理により、周囲温度を推定することが可能となる。
なお、上述した補正有効・無効記憶部65、または、温度補正値記憶部642は、ハードディスク装置や光磁気ディスク装置、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリや、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせにより構成されるものとする。特に、補正有効・無効記憶部65、または、温度補正値記憶部642は、EPROM(electrically erasable and programmable ROM)などの、不揮発性のメモリであることが望ましい。
なお、図2における信号処理回路6のエンコーダ信号処理回路61、外部通信回路62、または、温度補正部641を構成する各回路は、専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、このエンコーダ信号処理回路61、外部通信回路62、または、温度補正部641を構成する各回路はメモリおよびCPU(中央演算装置)により構成され、エンコーダ信号処理回路61、外部通信回路62、または、温度補正部641を構成する各回路の機能を実現するためのプログラムをメモリにロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。
また、エンコーダ信号処理回路61、外部通信回路62、または、温度補正部641は、一体として構成されてもよい。たとえば、エンコーダ信号処理回路61、外部通信回路62、または、温度補正部641を、ASICとして、一体として構成してもよい。
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
この発明の一実施形態によるエンコーダシステムの構成を示すブロック図である。 図1のエンコーダシステムにおける信号処理回路の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1…モータ、2…出力軸、3…エンコーダ、6…信号処理回路、7…コントローラ、8…モータ制御線、9…通信ライン、61…エンコーダ信号処理回路、62…外部通信回路、63…温度センサ、64…周囲温度推定部、65…補正有効・無効記憶部、70…温度測定回路、641…温度補正部、642…温度補正値記憶部

Claims (8)

  1. 基板回路ケースの内部に収容されている温度センサと、
    前記温度センサが測定した温度である基板温度に基づいて、前記基板回路ケースの外部の温度である周囲温度を推定する周囲温度推定部と、
    を有することを特徴とする温度測定回路。
  2. 前記周囲温度推定部が、
    前記基板温度を前記周囲温度に補正する温度補正値を算出するための関数を定めるためのパラメータが補正データとして予め記憶されている温度補正値記憶部と、
    前記温度センサで測定した基板温度に該当する温度補正値を、前記温度補正値記憶部から読み出した補正データで特定される関数と当該温度補正値とに基づいて算出し、当該算出した温度補正値に基づいて前記測定した基板温度を補正して前記周囲温度を推定する温度補正部と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の温度測定回路。
  3. 前記温度補正値記憶部には、
    前記温度センサが測定した基板温度の場合に実測された周囲温度と、当該温度センサが測定した基板温度との相関関係に基づいて算出されている前記補正データが予め記憶されている、
    を有することを特徴とする請求項2に記載の温度測定回路。
  4. 前記補正データを前記温度補正値記憶部に記憶させる温度補正値設定部、
    を有することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の温度測定回路。
  5. 前記周囲温度推定部が、
    前記基板温度を前記周囲温度に補正する温度補正値と当該基板温度とが関連付けて予め記憶されている温度補正値記憶部と、
    前記温度センサで測定した基板温度に該当する温度補正値を前記温度補正値記憶部から読み出し、当該読み出した温度補正値に基づいて前記温度センサで測定した基板温度を補正する温度補正部と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の温度測定回路。
  6. 前記周囲温度推定部が、
    前記温度センサが測定した温度と関連付けて、当該測定した温度の場合の前記基板回路ケースの外部の温度が周囲温度として予め記憶されている周囲温度記憶部と、
    前記温度センサで測定した温度に該当する周囲温度を前記周囲温度記憶部から読み出す周囲温度読出部と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の温度測定回路。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の温度測定回路、
    を有することを特徴とするエンコーダシステム。
  8. 基板回路ケースの内部に収容されている温度センサが測定した温度である基板温度に基づいて、前記基板回路ケースの外部の温度である周囲温度を推定する、
    ことを特徴とする温度測定方法。
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