JP2008257571A - サーボ制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来のサーボ制御方法は、センサの出力は温度補正されているが、モータ(トルカ)の出力に関するパラメータに対して温度補正が行われていないので、温度変化によるサーボ機構内の摩擦変化等によって制御誤差が発生することがあり、動作が不安定になることがあった。
【解決手段】本発明によるサーボ制御方法は、不揮発性外部メモリ10に記憶されている温度パラメータデータベース10aは、サーボ機構20の各温度に対応する複数の速度ループゲイン値で構成されており、制御手段6は、トルク指令6aを作成する際に、温度センサ9の出力9aに基づいて、前記温度パラメータデータベース10aから前記速度ループゲイン値16を選出しトルク指令6aを補正する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明によるサーボ制御方法は、不揮発性外部メモリ10に記憶されている温度パラメータデータベース10aは、サーボ機構20の各温度に対応する複数の速度ループゲイン値で構成されており、制御手段6は、トルク指令6aを作成する際に、温度センサ9の出力9aに基づいて、前記温度パラメータデータベース10aから前記速度ループゲイン値16を選出しトルク指令6aを補正する。
【選択図】図1
Description
本発明は、モータを含むサーボ機構の動作を制御手段により制御するサーボ制御方法に関し、特に、前記サーボ機構の温度を検出する温度センサの出力に基づいて前記モータへのトルク指令を補正することで、温度変化によるサーボ機構内の摩擦変化等によって発生する制御誤差を抑え、全温度範囲においてより安定した動作を得ることができるようにする新規な改良に関するものである。
社内技術で特に特許出願を行っていないため文献名は挙げていないが、従来用いられていたこの種のサーボ制御方法では、例えば角度センサ等、温度の影響を受けるセンサにおいて温度補正を実施し、温度変化による制御誤差を抑えている。
上記のような従来のサーボ制御方法では、センサの出力は温度補正されているが、モータ(トルカ)の出力に関するパラメータに対して温度補正が行われていないので、温度変化によるサーボ機構内の摩擦変化等によって制御誤差が発生することがあり、動作が不安定になることがあった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、温度変化によるサーボ機構内の摩擦変化等によって発生する制御誤差を抑えることができ、全温度範囲においてより安定した動作を得ることができるサーボ制御方法を提供することである。
本発明に係るサーボ制御方法は、モータを含み駆動体を変位させるためのサーボ機構の動作を制御手段により制御するサーボ制御方法であって、前記制御手段は、前記サーボ機構の温度を検出する温度センサの出力に基づいて、前記モータへのトルク指令を補正する構成である。
また、前記駆動体の位置を示す制御指令が外部から入力された際に、前記モータの回転角度を検出する角度センサの出力と前記制御指令とから位置偏差が求められるとともに、この位置偏差と位置ループゲイン値とに基づいて速度指令が作成され、前記駆動体の変位速度を検出する速度センサの出力と前記速度指令とから速度偏差が求められるとともに、この速度偏差と速度ループゲイン値とから前記トルク指令が作成されるように構成されており、前記制御手段は、前記サーボ機構の各温度に対応する複数の速度ループゲイン値からなる温度パラメータデータベースから、前記温度センサの出力に基づいて前記速度ループゲイン値を選出する構成である。
また、前記温度パラメータデータベースは不揮発性外部メモリに予め記憶されており、前記制御手段は、電源が投入された際に前記温度パラメータデータベースを前記不揮発性外部メモリから内部メモリに取り込む構成である。
また、前記制御手段は、前記温度センサによって検出された前記サーボ機構の温度に対応する前記速度ループゲイン値が前記温度パラメータデータベースに未登録の場合、前記温度パラメータデータベースに登録されている前記検出された温度周辺の速度ループゲイン値から前記温度に対応する速度ループゲイン値を算出する構成である。
また、前記駆動体の位置を示す制御指令が外部から入力された際に、前記モータの回転角度を検出する角度センサの出力と前記制御指令とから位置偏差が求められるとともに、この位置偏差と位置ループゲイン値とに基づいて速度指令が作成され、前記駆動体の変位速度を検出する速度センサの出力と前記速度指令とから速度偏差が求められるとともに、この速度偏差と速度ループゲイン値とから前記トルク指令が作成されるように構成されており、前記制御手段は、前記サーボ機構の各温度に対応する複数の速度ループゲイン値からなる温度パラメータデータベースから、前記温度センサの出力に基づいて前記速度ループゲイン値を選出する構成である。
また、前記温度パラメータデータベースは不揮発性外部メモリに予め記憶されており、前記制御手段は、電源が投入された際に前記温度パラメータデータベースを前記不揮発性外部メモリから内部メモリに取り込む構成である。
また、前記制御手段は、前記温度センサによって検出された前記サーボ機構の温度に対応する前記速度ループゲイン値が前記温度パラメータデータベースに未登録の場合、前記温度パラメータデータベースに登録されている前記検出された温度周辺の速度ループゲイン値から前記温度に対応する速度ループゲイン値を算出する構成である。
本発明のサーボ制御方法によれば、前記制御手段は、前記サーボ機構の温度を検出する温度センサの出力に基づいて、前記モータへのトルク指令を補正するので、温度変化によるサーボ機構内の摩擦変化等によって発生する制御誤差を抑えることができ、全温度範囲においてより安定した動作を得ることができる。
また、前記制御手段は、前記サーボ機構の各温度に対応する複数の速度ループゲイン値からなる温度パラメータデータベースから、前記温度センサの出力に基づいて前記速度ループゲイン値を選出するので、より確実に前記制御誤差を抑えることができる。
また、前記制御手段は、電源が投入された際に前記温度パラメータデータベースを前記不揮発性外部メモリから内部メモリに取り込むので、トルク指令作成時の外部周辺回路へのアクセス遅延を無くすことができ、トルク指令作成時に該不揮発性外部メモリに毎回アクセスする場合に比べて制御精度を向上できる。
また、前記制御手段は、前記温度センサによって検出された前記サーボ機構の温度に対応する前記速度ループゲイン値が前記温度パラメータデータベースに未登録の場合、前記検出された温度周辺の速度ループゲイン値から前記温度に対応する速度ループゲイン値を算出するので、前記温度パラメータデータベースのデータ量を抑えつつ、高精度な補正を実現できる。
また、前記制御手段は、前記サーボ機構の各温度に対応する複数の速度ループゲイン値からなる温度パラメータデータベースから、前記温度センサの出力に基づいて前記速度ループゲイン値を選出するので、より確実に前記制御誤差を抑えることができる。
また、前記制御手段は、電源が投入された際に前記温度パラメータデータベースを前記不揮発性外部メモリから内部メモリに取り込むので、トルク指令作成時の外部周辺回路へのアクセス遅延を無くすことができ、トルク指令作成時に該不揮発性外部メモリに毎回アクセスする場合に比べて制御精度を向上できる。
また、前記制御手段は、前記温度センサによって検出された前記サーボ機構の温度に対応する前記速度ループゲイン値が前記温度パラメータデータベースに未登録の場合、前記検出された温度周辺の速度ループゲイン値から前記温度に対応する速度ループゲイン値を算出するので、前記温度パラメータデータベースのデータ量を抑えつつ、高精度な補正を実現できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1によるサーボ制御装置を示す構成図である。図1において、制御対象である駆動体1には、モータ2、ボールネジ(図示せず)、及び筐体(図示せず)等からなるサーボ機構20が接続されており、このサーボ機構20の動作によって駆動体1が変位される。前記サーボ機構20には、パワーアンプ3、デジタル/アナログ変換器4(以下D/A4と呼ぶ)、及び外部インターフェース5を介して制御手段6が接続されており、この制御手段6には、モータ2の回転角度(駆動体1の位置)を検出する角度センサ7、駆動体1の変位速度を検出する速度センサ8、及び前記サーボ機構20の温度を検出する温度センサ9が前記外部インターフェース5を介して接続されている。また、制御手段6には、後述する温度パラメータデータベース10aを記憶している不揮発性外部メモリ10が接続されており、前記サーボ機構20の動作は、駆動体1の位置を示す制御指令11、各センサ7〜9の出力7a〜9a、及び前記温度パラメータデータベース10aに基づいて前記制御手段6によって制御される。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1によるサーボ制御装置を示す構成図である。図1において、制御対象である駆動体1には、モータ2、ボールネジ(図示せず)、及び筐体(図示せず)等からなるサーボ機構20が接続されており、このサーボ機構20の動作によって駆動体1が変位される。前記サーボ機構20には、パワーアンプ3、デジタル/アナログ変換器4(以下D/A4と呼ぶ)、及び外部インターフェース5を介して制御手段6が接続されており、この制御手段6には、モータ2の回転角度(駆動体1の位置)を検出する角度センサ7、駆動体1の変位速度を検出する速度センサ8、及び前記サーボ機構20の温度を検出する温度センサ9が前記外部インターフェース5を介して接続されている。また、制御手段6には、後述する温度パラメータデータベース10aを記憶している不揮発性外部メモリ10が接続されており、前記サーボ機構20の動作は、駆動体1の位置を示す制御指令11、各センサ7〜9の出力7a〜9a、及び前記温度パラメータデータベース10aに基づいて前記制御手段6によって制御される。
すなわち、前記制御指令11が外部から制御手段6に入力された際に、この制御指令11と、各センサ7〜9の出力7a〜9aと、前記温度パラメータデータベース10aとに基づいて、前記モータ2へのトルク指令6aが作成され、このトルク指令6aがD/A4でアナログの電流指令4aに変換されてパワーアンプ3に入力される。パワーアンプ3では電流フィードバックが行われながら電流指令4aが増幅され、この増幅された電流指令4aによってモータ2が駆動される。尚、外部インターフェース5としては、FPGA(Field Programmable Gate Array)が使用され、制御手段6としてはDSP(Digital Signal Processor)が使用されている。制御手段6は、装置全体の電源が投入された際に前記温度パラメータデータベース10aを前記不揮発性外部メモリ10から内部メモリ6bに取り込み、トルク指令6a作成時の不揮発性外部メモリ10へのアクセス遅延を無くすようにし、トルク指令作成時に該不揮発性外部メモリに毎回アクセスする場合に比べて制御精度を向上できるように構成されている。
次に、図2は、図1の制御手段6が行うトルク指令出力動作を示すブロック図である。図において、外部から制御指令11が入力されると、前記角度センサ7の出力7aと前記制御指令11とから位置偏差12が求められ(ステップS1)、この位置偏差12と前記内部メモリ6bに予め記憶されている位置ループゲイン値13とに基づいて速度指令14が作成される(ステップS2)。次に、前記速度センサ8の出力8aと前記速度指令14とから速度偏差15が求められるとともに(ステップS3)、この速度偏差15と速度ループゲイン値16とから前記トルク指令6aが作成され(ステップS4)、該トルク指令6aが外部インターフェース5を介してD/A4に出力される(ステップS5)。
ここで、前記不揮発性外部メモリ10に記憶されている温度パラメータデータベース10aは、前記サーボ機構20の各温度に対応する複数の速度ループゲイン値16で構成されており、前記制御手段6は、前記速度偏差15からトルク指令6aを作成する際に、温度センサ9の出力9aに基づいて、前記温度パラメータデータベース10aから前記速度ループゲイン値16を選出する(ステップS4a)。すなわち、制御手段6は、サーボ機構20の温度に基づいてトルク指令6aを補正しており、このように構成されることで、温度変化によるサーボ機構20内の摩擦変化等によって発生する制御誤差を抑えることができ、全温度範囲においてより安定した動作を得ることができる。尚、温度センサ9は、例えば前記サーボ機構20の筐体内温度等、サーボ機構20で発生する摩擦変化が推定できる温度を検出する。
次に、図3は、図1の温度パラメータデータベース10aを示す説明図である。図に示すように、温度パラメータデータベース10aには、n個の温度データにそれぞれ対応するn個の速度ループゲイン値16が含まれている(但し、nは正の整数)。図3では、サーボ機構20の温度が(n−a)℃のときには速度ループゲイン値16を25と設定し、(n−a)±1℃のときに速度ループゲイン値16を22及び30と設定することを示している(但し、aは任意の実数である)。
ここで、制御手段6は、前記温度センサ9によって検出された前記サーボ機構20の温度に対応する前記速度ループゲイン値16が前記温度パラメータデータベース10aに未登録の場合、下記の式(1)に基づいて、前記検出された温度周辺の速度ループゲイン値16から前記温度に対応する速度ループゲイン値16を算出する。尚、式(1)において、T1,T2は前記データベース10aに登録されている温度、ΔTは前記データベース10aに未登録の温度(但し、T1>ΔT>T2)、T1,T2,ΔTパラメータ値は温度がT1,T2,ΔTであるときの速度ループゲイン値16である。
次に、速度ループゲイン値16の算出方法をより具体的に示す。図4は、図3の温度パラメータデータベース10aに未登録の速度ループゲイン値16の算出方法を示す説明図である。前記温度センサ9によって検出された温度が(n−a−0.5)℃である場合、その温度周辺の速度ループゲイン値16は(n−a)℃,(n−a−1)℃のときの速度ループゲイン値16である。従って、それら温度及び速度ループゲイン値16を前記式(1)に代入すると、下記のように(n−a−0.5)℃のときの速度ループゲイン値16が算出できる。このように、前記温度センサ9によって検出された前記サーボ機構20の温度に対応する前記速度ループゲイン値16が前記温度パラメータデータベース10aに未登録の場合に、制御手段6が前記検出された温度周辺の速度ループゲイン値16から前記温度に対応する速度ループゲイン値16を算出するように構成されることで、前記温度パラメータデータベース10aのデータ量を抑えつつ、高精度な補正を実現できる。
1 駆動体、2 モータ、6a トルク指令、6 制御手段、6b 内部メモリ、7 角度センサ、8 速度センサ、9 温度センサ、10a 温度パラメータデータベース、10 不揮発性外部メモリ、11 制御指令、12 位置偏差、13 位置ループゲイン値、14 速度指令、15 速度偏差、16 速度ループゲイン値、20 サーボ機構。
Claims (4)
- モータ(2)を含み駆動体(1)を変位させるためのサーボ機構(20)の動作を制御手段(6)により制御するサーボ制御方法であって、
前記制御手段(6)は、前記サーボ機構(20)の温度を検出する温度センサ(9)の出力(9a)に基づいて、前記モータ(2)へのトルク指令(6a)を補正することを特徴とするサーボ制御方法。 - 前記駆動体(1)の位置を示す制御指令(11)が外部から入力された際に、前記モータ(2)の回転角度を検出する角度センサ(7)の出力(7a)と前記制御指令(11)とから位置偏差(12)が求められるとともに、この位置偏差(12)と位置ループゲイン値(13)とに基づいて速度指令(14)が作成され、前記駆動体(1)の変位速度を検出する速度センサ(8)の出力(8a)と前記速度指令(14)とから速度偏差(15)が求められるとともに、この速度偏差(15)と速度ループゲイン値(16)とから前記トルク指令(6a)が作成されるように構成されており、
前記制御手段(6)は、前記サーボ機構(20)の各温度に対応する複数の速度ループゲイン値(16)からなる温度パラメータデータベース(10a)から、前記温度センサ(9)の出力(9a)に基づいて前記速度ループゲイン値(16)を選出することを特徴とする請求項1記載のサーボ制御方法。 - 前記温度パラメータデータベース(10a)は不揮発性外部メモリ(10)に予め記憶されており、
前記制御手段(6)は、電源が投入された際に前記温度パラメータデータベース(10a)を前記不揮発性外部メモリ(10)から内部メモリ(6b)に取り込むことを特徴とする請求項2記載のサーボ制御方法。 - 前記制御手段(6)は、前記温度センサ(9)によって検出された前記サーボ機構(20)の温度に対応する前記速度ループゲイン値(16)が前記温度パラメータデータベース(10a)に未登録の場合、前記温度パラメータデータベース(10a)に登録されている前記検出された温度周辺の速度ループゲイン値(16)から前記温度に対応する速度ループゲイン値(16)を算出することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のサーボ制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007100562A JP2008257571A (ja) | 2007-04-06 | 2007-04-06 | サーボ制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007100562A Pending JP2008257571A (ja) | 2007-04-06 | 2007-04-06 | サーボ制御方法 |
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JP (1) | JP2008257571A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010252494A (ja) * | 2009-04-14 | 2010-11-04 | Mitsubishi Electric Corp | 保護機能を備えた電動機制御装置 |
JP2012523807A (ja) * | 2009-04-13 | 2012-10-04 | 中山大洋▲電▼机制造有限公司 | 一種のモータ及びその制御方法とマルチモータの集中制御システム |
CN106598079A (zh) * | 2016-10-28 | 2017-04-26 | 山东鲁虹农业科技股份有限公司 | 一种农业液体肥或药遥控喷洒机用转向舵机 |
-
2007
- 2007-04-06 JP JP2007100562A patent/JP2008257571A/ja active Pending
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