JP2010100105A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数段の減速機構を用いる場合において、振動、騒音の少ない車両用操舵装置を提供する。
【解決手段】操舵補助用の第1及び第2の電動モータ161,162の回転を、第1の減速機構17及び第2の減速機構18を介して舵取り機構Aに伝達する。予圧付与機構81,82が、各電動モータ161,162の回転軸20に連結された駆動歯車211,212と共通の従動歯車22との接触領域Qに予圧を付与する。揺動支持機構83,84によって各電動モータ161,162を揺動中心Pの回りに揺動可能に支持する。付勢部材85によって各電動モータ161,162のモータ本体39を揺動付勢する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用操舵装置に関するものである。
車両用操舵装置として、電動モータの出力軸の回転を二段の減速機構を用いて舵取り機構に与える電動パワーステアリング装置が提案されている(例えば特許文献1,2を参照)。
特開平8−258728号公報 特開2003−127881号公報
しかしながら、複数段の減速機構を用いた場合、例えば1段目の減速機構において、バックラッシが原因となり、ギヤの噛み合い部に、騒音(ラトル音)や振動が発生するおそれがある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、複数段の減速機構を用いる場合において、振動、騒音の少ない車両用操舵装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、アクチュエータ本体(39)およびアクチュエータ本体によって支持された出力部材(20)を含み操舵力を発生するアクチュエータ(161,162)と、上記出力部材に連結された駆動部材(211,212)および駆動部材に従動する従動部材(22;22A)を含む第1の減速機構(17;17A)と、上記第1の減速機構に接続された第2の減速機構(18)と、上記第2の減速機構に接続された舵取り機構(A)と、第1の減速機構の駆動部材および従動部材の接触領域(Q)に予圧を付与する予圧付与機構(81,82;81A,82A;81B,82B;81C,82C)と、を備えたことを特徴とするものである(請求項1)。
本発明によれば、第1の減速機構の駆動部材および従動部材の接触領域に予圧を付与することにより、第1の減速機構の振動、騒音を低減することができ、ひいては振動、騒音の少ない車両用操舵装置を実現することができる。
また、上記予圧付与機構は、アクチュエータ本体を移動可能に支持する支持機構(83,84;83B,84B)と、上記接触領域に予圧を付与するようにアクチュエータ本体を付勢する付勢部材(85;851,852;853,854;855)と、を含む場合がある(請求項2)。この場合、付勢部材によってアクチュエータ本体を付勢することにより、アクチュエータ本体の出力部材に連結された駆動部材を従動部材側へ付勢することができ、その結果、駆動部材と従動部材の接触領域に予圧を付与することができる。
また、上記アクチュエータは、複数の電動モータ(161,162)を含み、各電動モータは、アクチュエータ本体としてのモータ本体(39)と、出力部材としての回転軸(20)とを有し、上記付勢部材(85;855)は、複数の電動モータのモータ本体間に介在している場合がある(請求項3)。この場合、複数のモータ本体間に介在する付勢部材によって、複数のモータ本体を付勢することができる。したがって、各モータ本体を付勢す付勢部材を共通化することができ、構造を簡素化することができる。
また、上記アクチュエータは、複数の電動モータを含み、各電動モータは、アクチュエータ本体としてのモータ本体と、出力部材としての回転軸とを有し、上記複数の電動モータおよび第1の減速機構を収容するハウジング(19)を備え、上記付勢部材(851,852;853,854)は、上記ハウジングと各モータ本体との間に介在している場合がある(請求項4)。この場合、ハウジングの内面と各モータ本体との間のスペースを付勢部材の配置に利用するので、ハウジング、ひいては車両用操舵装置の小型化に寄与することができる。
また、上記支持機構は、アクチュエータ本体を揺動可能に支持する揺動支持機構(83,84)を含む場合がある(請求項5)。この場合、てこの原理を利用して、付勢部材にかかる負荷を小さくすることができる。
また、上記支持機構は、アクチュエータ本体をスライド可能に支持するスライド支持機構(83B,84B)を含む場合がある(請求項6)。この場合、アクチュエータ本体が移動したときに、第1の減速機構の駆動部材および従動部材のアライメントに変化がない。したがって、駆動部材および従動部材の間で安定した伝動を確保することができる。
なお、上記において、括弧内の英数字は、後述する実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態の車両用操舵装置としての電動パワーステアリング装置の構成を模式的に示す概略図である。
図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に連結しているステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3に自在継手4を介して連結される中間軸5と、中間軸5に自在継手6を介して連結されるピニオン軸7と、ピニオン軸7の端部近傍に設けられたピニオン歯7aに噛み合うラック歯8aを有して自動車の左右方向に延びる転舵軸としてのラックバー8とを有している。ピニオン軸7およびラックバー8により、ラックアンドピニオン機構からなる舵取り機構Aが構成されている。
ラックバー8は車体に固定されるハウジング9内に図示しない複数の軸受を介して直線往復動自在に支持されている。ラックバー8の両端部はハウジング9の両側へ突出し、各端部にはそれぞれタイロッド10が結合されている。各タイロッド10は対応するナックルアーム(図示せず)を介して対応する転舵輪11に連結されている。
操舵部材2が操作されてステアリングシャフト3が回転されると、この回転がピニオン歯7aおよびラック歯8aによって、自動車の左右方向に沿ってのラックバー8の直線運動に変換される。これにより、転舵輪11の転舵が達成される。
ステアリングシャフト3は、操舵部材2に連なる入力側のアッパーシャフト3aと、ピニオン軸7に連なる出力側のロアーシャフト3bとに分割されており、これらアッパーおよびロアーシャフト3a,3bはトーションバー12を介して同一の軸線上で相対回転可能に互いに連結されている。
トーションバー12を介するアッパーおよびロアーシャフト3a,3b間の相対回転変位量により操舵トルクを検出するトルクセンサ13が設けられており、このトルクセンサ13のトルク検出結果は、ECU(Electronic Control Unit :電子制御ユニット)14に与えられる。ECU14では、トルク検出結果や車速センサ15から与えられる車速検出結果等に基づいて、操舵力(本実施の形態では操舵補助力)を発生するためのアクチュエータとしての例えばブラシレスモータからなる第1および第2の電動モータ161,162を駆動制御する。
第1および第2の電動モータ161,162の出力回転が伝動装置としての第1の減速機構17および第2の減速機構18を介して減速されてピニオン軸7に伝達され、ラックバー8の直線運動に変換されて、操舵が補助される。
第1および第2の電動モータ161,162と、第1の減速機構17と、第1および第2の電動モータ161,162並びに第1の減速機構17を収容するハウジング19とを含む単一のユニットとしてのサブアセンブリSAが構成されている。
第1の減速機構17は、各電動モータ161,162の出力部材としての回転軸20にそれぞれ同行回転可能に連結された駆動部材としての駆動歯車211,212と、これらの駆動歯車211,212に噛み合う従動部材としての従動歯車22とを備えている。
第2の減速機構18は、第1および第2の電動モータ161,162により第1の減速機構17を介して回転駆動されるウォーム軸23と、このウォーム軸23に噛み合うと共にステアリングシャフト3のロアーシャフト3bに同行回転可能に連結されたウォームホイール24を備えている。すなわち第2の減速機構18はウォームギヤ機構により構成されている。
図2を参照して、サブアセンブリSAは、互いに所定間隔を隔てて対向する第1の支持板25および第2の支持板26を有している。第1の支持板25は、第2の減速機構18を収容するギヤハウジング27に、例えば固定ねじ28を用いて締結されている。
図3に示すように、第1の支持板25および第2の支持板26の間に、両支持板25,26間の間隔を規制するための複数の筒状のスペーサ29が介在している。そのスペーサ29に挿通された固定ねじ30を用いて、第1の支持板25および第2の支持板26が互いに固定されている。例えば、第2の支持板26のねじ挿通孔を挿通した固定ねじ30が、第1の支持板25に形成されたねじ孔31にねじ込まれることにより、両支持板25,26間にスペーサ29が挟持され、その結果、両支持板25,26が互いに固定されている。
再び図2を参照して、第1の減速機構17の従動歯車22とは同行回転する支軸32が設けられている。一方、第1および第2の支持板25,26には、それぞれ、第1および第2の支持孔33,34が同一軸線上に並ぶように形成されている。従動歯車22の支軸32は、第1の支持孔33に保持された第1の軸受35によって回転可能に支持されているとともに、第2の支持孔34に保持された第2の軸受36を介して回転可能に支持されている。
第2の支持板26は、第1の支持板25に対向する第1の面37と、第1の面37とは反対側の第2の面38とを有している。第2の支持板26の第2の面38に、各電動モータ161,162のアクチュエータ本体としてのモータ本体39が、揺動可能に支持されている。
本実施の形態の主に特徴とするところは、第1の減速機構17の駆動歯車211,212および従動歯車22の接触領域Qに予圧を付与する予圧付与機構81、82を設けている点にある。
各予圧付与機構81,82は、各電動モータ161,162のモータ本体39を揺動可能に支持する揺動支持機構83,84と、上記接触領域Qに予圧を付与するように各モータ本体39を揺動付勢する共通の付勢部材85とを有している。
具体的には、第2の支持板26の第1の面37側から、第2の支持板26の挿通孔40を通して、モータ本体39の端壁41のねじ孔42にねじ込まれた固定ねじ43を用いて、モータ本体39が、第2の支持板26に固定されている。挿通孔40の内周と固定ねじ43の外周との間には、筒状の弾性部材86が介在している。また、筒状の弾性部材86の一端に設けられた環状のフランジ87が、第2の支持板26の第2の面38とモータ本体39の端壁41との間に、弾性的に圧縮された状態で介在している。
各電動モータ161,162のモータ本体39の端壁41から、回転軸20が突出しており、回転軸20は、第2の支持板26に形成された支持孔44を挿通して、第1および第2の支持板25,26間に延びている。各電動モータ161,162の回転軸20の端部にそれぞれ取り付けられた駆動歯車211,212が、共通の従動歯車22に噛み合っている。
各電動モータ161,162の回転軸20は、支持孔44に保持された例えば転がり軸受88によって、回転可能に支持されている。この転がり軸受88は、当該転がり軸受88によって支持された回転軸20の部分を中心(揺動中心Pに相当)として、各電動モータ161,162のモータ本体39が揺動することを許容する程度の内部隙間を有している。ただし、転がり軸受88として、球面軸受を用いるようにしてもよい。
各モータ本体39を揺動可能に支持する各揺動支持機構83,84は、モータ本体39の揺動の支点となる転がり軸受88と、モータ本体39を揺動可能に第2の支持板26に取り付けている弾性部材86および固定ねじ43とによって構成されている。尚、回転軸20と支持孔44との間に、上記揺動を可能にするように隙間を設け、転がり軸受88を省略してもよい。
また、付勢部材85は、図4に示すように、第1および第2の電動モータ161,162のモータ本体39の外周の対向部間に介在しており、図2に示すように、各モータ本体39を上記転がり軸受88を支点として揺動中心Pの回りに揺動付勢する。付勢部材85としては、例えば棒状のゴム、圧縮コイル等の弾性部材を用いることができる。
付勢部材85による揺動付勢により、駆動歯車211,212が互いの間に従動歯車22を挟持する方向に弾性的に付勢される。
図5に示すように、第1および第2の電動モータ161,162のそれぞれの回転軸20に取り付けられた駆動歯車211,212は、従動歯車22を挟んで対向する位置に配置されている。
図2を参照して、第1および第2の電動モータ161,162および第1の減速機構17を収容するハウジング19は、第1の支持板25と筒状のカバーハウジング45とを組み合わせて構成されており、内部に収容空間を区画している。カバーハウジング45は、一端46aが開放し第2の支持板26の周囲を取り囲む筒状部46と、その筒状部46の他端46bを閉塞する端壁47とを有している。
図6に示すように、カバーハウジング45の筒状部46の一端46aの周方向の一部から径方向外方に延びる取付フランジ48が設けられている。その取付フランジ48を挿通して第1の支持板の25のねじ孔49にねじ込まれた固定ねじ50を用いて、カバーハウジング45が、第1の支持板25に固定されている。
図7を参照して、支軸32は、従動歯車22とは同行回転可能に且つ軸方向に同行移動可能に設けられている。支軸32は軸方向に浮動状に支持されている。具体的には、第1の軸受35は、第1の支持板25の第1の支持孔33に圧入された外輪51と、支軸32がルーズフィットで嵌合された内輪52と、外輪51および内輪52の間に介在する転動体53とを有する玉軸受からなる。
また、第2の軸受36は、第2の支持板26の第2の支持孔34に、圧入されて保持されたスライドメタル等のすべり軸受からなる。ただし、第2の軸受36として、玉軸受等の転がり軸受を用いるようにしてもよい。
支軸32の外周には、支軸32の軸方向に同行移動可能な環状の第1および第2の押圧板54,55が取り付けられている。第1の押圧板54は、第1の軸受35と従動歯車22との間に配置され、第1の軸受35の内輪52の端面52aと第1の押圧板54との間に、例えばゴム製の環状の弾性部材56が圧縮状態で介在している。
また、第2の押圧板55は、第2の軸受36と従動歯車22との間に配置され、第2の軸受36の端面36aと第2の押圧板55との間に、環状の弾性部材57が圧縮状態で介在している。両弾性部材56,57によって、支軸32が軸方向の双方に弾性支持されている。
したがって、従動歯車22に働くスラスト力を弾性部材56,57によって弾性的に受けることができるので、上記スラスト力に起因した、駆動歯車211,212および従動歯車22の伝達効率の低下を抑制することができ、また、上記スラスト力に起因して支軸32と各支持板25,26との間に発生する振動を抑制することができる。
すなわち、複数の小型の電動モータ161,162を用いるとともに、第1の減速機構17を高減速比にしているので、急操舵などで高速回転したときに、各部品の組立精度のばらつき等により、電動モータ161,162の回転軸20とは平行な方向に高いスラスト力が発生するおそれがある。仮に、電動モータ161,162において、回転軸20を玉軸受にて支持した場合には、部品点数が増加したり、異音が発生したりするおそれがある。これに対して、本実施の形態では、上記の弾性部材56,57によって、上記のスラスト力を吸収することができ、これにより、伝達効率の低下を抑制することができ、また、支軸32と各支持板25,26との間に発生する振動を抑制することができる。
再び、図2を参照して、ウォーム軸23は、第1の減速機構17の出力軸としての、従動歯車22の支軸32とは同軸上に配置される。ウォーム軸23は、その軸長方向に離隔する第1および第2の端部23a,23bを有し、第1および第2の端部23a,23b間の中間部に歯部23cを有する。
ウォームホイール24は、ステアリングシャフト3のロアーシャフト3bの軸方向中間部に同行回転可能に且つ軸方向移動不能に連結されている。ウォームホイール24は、ロアーシャフト3bに一体回転可能に結合される環状の芯金58と、芯金58の周囲を取り囲み外周に歯部59aを形成した合成樹脂部材59とを備える。芯金58は、例えば合成樹脂部材59の樹脂成形時に金型内にインサートされるものである。
第1の減速機構17の出力軸としての、従動ギヤ22の支軸32と、ウォーム軸23とが同軸上に並べて配置されており、支軸32およびウォーム軸23は、互いの間に介在する継手60を介して同軸的に動力伝達可能に連結されている。継手60は、支軸32とは同行回転する環状の入力部材61と、ウォーム軸23とは同行回転する環状の出力部材62と、入力部材61および出力部材62の間に介在し入力部材61および出力部材62を動力伝達可能に連結する環状の弾性部材63とを有している。
ウォーム軸23の第1および第2の端部23a,23bは、対応する第3および第4の軸受64,65をそれぞれ介してギヤハウジング27に回転可能に支持されている。第3および第4の軸受64,65は例えば玉軸受からなる。
第3および第4の軸受64,65の内輪66,67が、それぞれ、ウォーム軸23の第1および第2の端部23a,23bに一体回転可能に嵌合されている。各内輪66,67は、ウォーム軸23の対応する互いに逆向きの位置決め段部23d,23eに、それぞれ当接している。第3および第4の軸受66,67の外輪68,69は、ギヤハウジング27の対応する軸受保持孔70,71に保持されている。
軸受保持孔70に隣接するねじ部72に、環状の固定部材73がねじ込まれており、固定部材73が、第3の軸受64の外輪68の端面を押圧している。固定部材73による押圧力は、第3の軸受64の内輪66、ウォーム軸23の位置決め段部23d、23e、第4の軸受65の内輪67および外輪69を介して、軸受保持孔71の底部によって受けらている。これにより、第3の軸受64および第4の軸受65に予圧が付与されている。
また、サブアセンブリSAには、従動歯車22の回転角を検出する回転角検出装置としての回転角センサ74が備えられている。回転角センサ74は、従動歯車22の端面に同行回転可能に取り付けられた例えば環状の可動部75と、可動部75に対向するように、第1の支持板25に固定された固定部76とを備えている。固定部76に可動部75の回転変位を検出するための検出部が設けられている。回転角センサ74の出力信号は、ECU14に与えられるようになっている。
従動歯車22の回転角は、各電動モータ161,162の回転軸20の回転角に対して、駆動歯車211,212および従動歯車22のギヤ比に基づく一定の相関を有している。そこで、ECU14では、回転角センサ74によって検出された、従動歯車22の回転角と上記ギヤ比に基づいて、各電動モータ161,162の回転軸20の回転角を演算する。このため、各電動モータ161,162には、通常設けられているレゾルバ等の回転角センサを設ける必要がなく、構造を簡素化することができる。
電動モータ161,162の回転角検出のために、従動歯車22の回転角を検出する回転角センサ74の出力を用いるので、第2の減速機構18による減速の前の段階で、回転角を検出するので、例えば本車両用操舵装置1が駐車支援システムに適用された場合において、駐車支援のときに、操舵角を精度良く制御することが可能となる。
本実施の形態によれば、第1の減速機構17の各駆動歯車211,212および従動歯車22の接触領域Qに予圧を付与することにより、第1の減速機構17の振動、騒音を低減することができ、ひいては振動、騒音の少ない電動パワーステアリング装置1を実現することができる。
具体的には、接触領域Qに予圧を付与するための予圧付与機構81,82が、各電動モータ161,162のモータ本体39を揺動可能に支持する揺動支持機構83,84と、接触領域Qに予圧を付与するようにモータ本体39を揺動中心Pの回りに揺動付勢する付勢部材85とを備えている。すなわち、付勢部材85によってモータ本体39を付勢することにより、モータ本体39の回転軸20に連結された駆動歯車211,212を従動歯車22側へ付勢することができ、その結果、駆動歯車211,212と従動歯車22の接触領域Qに予圧を付与することができる。
また、付勢部材85が、電動モータ161,162のモータ本体39間に介在しているので、各モータ本体39を共通の付勢部材85で付勢することが可能となる。すなわち、予圧付与機構81および予圧付与機構82を付勢部材85で共通化することができるので、構造を簡素化することができる。
また、各予圧付与機構81,82の揺動支持機構83,84が、モータ本体39を揺動可能に支持しているので、てこの原理を利用して、付勢部材85にかかる負荷を小さくすることができる。その結果、付勢部材85を小型にすることができるとともに、付勢部材85の耐久性を向上することができる。
付勢部材85は、てこの原理を応用するため、揺動の支点となる転がり軸受88からできるだけ離れた位置で、すなわちモータ本体39の軸方向端部の側部位置で、各モータ本体39を付勢することが好ましい。これにより、付勢部材85の負荷を低減でき、付勢部材85を小型化できるとともに付勢部材85の耐久性をより向上することができる。
また、第1および第2の電動モータ161,162と、第1の減速機構17と、およびこれらを収容するハウジング19等が、サブアセンブリSAとしてユニット化されている。したがって、例えば、各電動モータ161,162を共通とし、第1の減速機構17の減速比を変更することにより、ユニットの仕様を容易に変更することができる。これにより、上記ユニットを種々の特性の車両用操舵装置1に容易に適用することができる。
製造コストの高い電動モータの共通化を図ることにより、種々のユニットを製作するときの全体としてのコストを削減することができる。電動モータの体格を小さくできるので、サブアセンブリSA全体としての軽量化を図ることができ、ひいては、車両用操舵装置1全体としての重量を削減することができる。
特に、小型で高回転型の電動モータ161,162と高減速比の第1の減速機構17を組み合わせることで、小型でも、高出力を得ることが可能となる。また、複数の電動モータ161,162および第1の減速機構17等をサブアセンブリSAとし予め組み立てておくことができるので、組み立て性がよい。
また、第1の減速機構17が駆動歯車211,212および従動歯車22を含み、電動モータ161,162の回転軸20と従動歯車22の支軸32とが平行であるので、下記の利点がある。すなわち、各電動モータ161,162の回転軸20の軸方向に関して、駆動歯車211,212および従動歯車22を同じ位置に配置することができるので、回転軸20の軸方向に関して、サブアセンブリSAを小型にすることができ、ひいては車両用操舵装置1を小型にすることができる。
第1の減速機構17の伝動方式が、互いに噛み合わされる駆動歯車211,212および従動歯車22を用いる歯車伝動であるので、動力伝達が確実である。駆動歯車211,212および従動歯車22としては、互いに噛み合う平歯車であってもよいし、互いに噛み合う山歯歯車であってもよいし、互いに噛み合うはす歯歯車であってもよい。特に、はす歯を用いた場合には、歯の噛み合い率を高くすることができるので、高出力を伝達するうえで好ましい。
また、操舵力を発生するアクチュエータとして複数の電動モータ161,162が設けられ、第1の減速機構17の複数の駆動歯車211,212のそれぞれが、対応する電動モータ161,162の回転軸20にそれぞれ接続されるとともに従動歯車22に伝動可能に連結されている。したがって、下記の利点がある。すなわち、複数の電動モータ161,162を横並びで配置するとともに、対応する電動モータ161,162の回転軸20に接続された各駆動歯車211,212および従動歯車22を、上記回転軸20の軸方向に関して同じ位置に配置することができる。したがって、電動モータ161,162の回転軸20の軸方向に関して、サブアセンブリSAをより小型にすることができ、ひいては車両用操舵装置1をより小型にすることができる。
次いで、図8〜図10は本発明の別の実施の形態を示している。図8および図9を参照して、本実施の形態が図2および図5の実施の形態と主に異なるのは、図2および図5のの実施の形態では、第1の減速機構17において、各駆動歯車211、212に噛み合う外歯の従動歯車22を用いていたが、本実施の形態では、第1の減速機構17Aにおいて、各駆動歯車211,212に噛み合う内歯の従動歯車22Aを用いた点にある。
また、図2および図5の実施の形態では、予圧付与機構81,82において、電動モータ161,162のモータ本体39間に介在する付勢部材85を用いていたが、本実施の形態では、図8および図10に示すように、予圧付与機構81A,82Aにおいて、ハウジング19のカバーハウジング45の内周と各モータ本体39の外周との間にそれぞれ介在した付勢部材851,852を用いた点にある。すなわち、本実施の形態では、予圧付与機構81Aが付勢部材851を含み、予圧付与機構82Aが付勢部材852を含んでいる。付勢部材851,852は、カバーハウジング45の径方向に互いに対向する位置に配置されている。各付勢部材851,852の付勢方向は、図2の付勢部材85の付勢方向とは逆方向である。
また、従動歯車22Aは、環状の本体101と、環状の本体101の一端を閉塞する環状の端壁102とを有している。環状の本体101の内周に、駆動歯車211,212に噛み合う歯が形成されている。また、端壁102の中心に形成された嵌合孔103に、支軸32が同行回転可能に、例えば圧入により嵌合している。端壁102と第2の支持板26との間に、駆動歯車211,212が配置されている。
従動歯車22Aは本体101および端壁102を含むカップ状をなしており、そのカップ状をなす従動歯車22Aの内側において少なくとも接触領域Qに、例えばグリース、潤滑油などの潤滑剤Lが充填されている。すなわち、カップ状をなす従動歯車22内の空間が潤滑剤溜まりとして機能している。そして、従動歯車22A内に溜められた潤滑剤Lが、従動歯車22Aの回転に伴う遠心力を受けて、従動歯車22Aの内周221(図9参照)に集まるので、従動歯車22Aの内周221に潤滑剤Lを潤沢に保持することができる。したがって、従動歯車22Aおよびこれに内接する駆動歯車211,212の接触領域Qに生ずる振動や騒音を低減することができる。
潤滑剤Lとしては、基油とポリマーと増ちょう剤とを含有した潤滑剤組成物を用いることが、当該潤滑剤組成物に騒音防止のための良好なダンピング効果を付与できる点で好ましい。特に、良好なダンピング効果を得るためには、油膜厚さが10nm以上であることが好ましく、また、第1の減速機構17Aの回転抵抗の上昇を抑制しつつ良好なダンピング効果を得るためには、潤滑剤Lの複素弾性率が1KPa以上、3.3KPa以下の範囲にあれば、好ましい。
上記潤滑剤組成物を構成する基油としては、合成炭化水素油〔例えばポリαオレフィン油(PAO)〕が好ましいが、シリコーン油、フッ素油、エステル油、エーテル油等の合成油や鉱油等を用いることもできる。上記基油は、それぞれ単独で使用できる他、2種以上を併用しても良い。また、基油としては、先に説明したように、回転トルクの上昇を広い温度範囲で抑制することを考慮すると、できるだけ粘度が低いものを用いるのが好ましいが、粘度が低すぎる場合には、潤滑剤組成物の油膜厚さや複素弾性率が、上記範囲を満足しない場合を生じるおそれがある。そのため、これらの特性を併せ考慮すると、基油としては、40℃での動粘度が10mm2 /s(40℃)以上、100mm2 /s(40℃)以下、特に20mm2 /s(40℃)以上、40mm2 /s(40℃)以下であるものを用いるのが好ましい。
ポリマーとしては、上記基油と組み合わせた際に、増粘剤として機能しうる種々のポリマーが、いずれも使用可能であるが、特にPAO等の合成炭化水素油と組み合わせた際に、耐久性に優れ、長期間にわたって、増粘剤としての機能を維持できるポリマーとしては、ポリブテン、シス−1,4−ポリイソプレン等のポリイソプレン、およびポリエステルポリオールからなる群より選ばれた少なくとも1種が挙げられる。また、上記ポリマーとしては、所定の基油と組み合わせた際に、油膜厚さや複素弾性率が、先に説明した範囲を満足しうる潤滑剤組成物を構成できる粘度を有するものを、選択して使用することができる。
その具体的な範囲については特に限定されないが、基油として、その動粘度が、先に説明した好適な範囲を満足するものと組み合わせた際に、油膜厚さや複素弾性率が、先に説明した範囲を満足しうる潤滑剤組成物を構成するためには、ポリマーとして、40℃での動粘度が1000mm2 /s(40℃)以上、10000mm2 /s(40℃)以下、特に3000mm2 /s(40℃)以上、7000mm2 /s(40℃)以下であるものを用いるのが好ましい。また、ポリマーの含有割合についても特に限定されないが、それぞれ動粘度が上記好適な範囲を満足する基油とポリマーとを組み合わせて、油膜厚さや複素弾性率が、先に説明した範囲を満足しうる潤滑剤組成物を構成するためには、基油とポリマーと増ちょう剤の総量に占めるポリマーの含有割合が20質量%以上、40質量%以下であるのが好ましい。
増ちょう剤としては、石けん系増ちょう剤、ウレア系増ちょう剤、有機系増ちょう剤、無機系増ちょう剤等の、従来公知の種々の増ちょう剤が挙げられる。このうち、石けん系増ちょう剤としては、アルミニウム石けん、カルシウム石けん、リチウム石けん、ナトリウム石けん等の金属石けん型増ちょう剤、リチウム−カルシウム石けん、ナトリウム−カルシウム石けん等の混合石けん型増ちょう剤、アルミニウムコンプレックス、カルシウムコンプレックス、リチウムコンプレックス、ナトリウムコンプレックス等のコンプレックス型増ちょう剤等が挙げられ、特にリチウムステアレート等のリチウム石けんが好ましい。
また、ウレア系増ちょう剤としてはポリウレア等が挙げられ、有機系増ちょう剤としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ナトリウムテレフタレート等が挙げられる。さらに無機系増ちょう剤としては、有機ベントナイト、グラファイト、シリカゲル等が挙げられる。また、潤滑剤組成物には、必要に応じて、フッ素樹脂(PTFE等)、二硫化モリブデン、グラファイト、ポリオレフィン系ワックス(アマイド等を含む)等の固体潤滑剤、リン系や硫黄系の極圧添加剤、トリブチルフェノール、メチルフェノール等の酸化防止剤、防錆剤、金属不活性剤、粘度指数向上剤、油性剤等を添加してもよい。
また、上記潤滑剤組成物が、緩衝材粒子をも含有しているのが好ましい。上記緩衝材粒子は、互いに噛み合う歯車の噛み合い部分に介在して、緩衝材として、駆動歯車211,212および従動歯車22Aの歯面間の衝突を緩衝するために機能することで、特にラトル音を低減する効果を有しており、第1の減速機構17Aの回転時に発生する異音を、より一層、効果的に低減することができる。
上記緩衝材粒子としては、ゴム弾性を有する軟質樹脂、およびゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種からなる粒子が好ましい。
上記緩衝材粒子のもとになる軟質樹脂としては、例えばポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。
また、ゴムとしては、例えばエチレン−プロピレン共重合ゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)、シリコーンゴム、ウレタンゴム(U)等の耐油性のゴムが挙げられる。また、オレフィン系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、フッ素系等の耐油性の熱可塑性エラストマーを用いて、緩衝材粒子を形成してもよい。中でも、繰り返し単位のもとになる出発原料として、ポリオールと、架橋剤と、ポリイソシアネートとを反応させて合成されるポリウレタン樹脂からなる緩衝材粒子が好ましい。
上記ポリウレタン樹脂からなる緩衝材粒子は、上記各成分の混合液を、上記各成分を溶解しない非水系の分散媒中に、液滴状に分散させた状態で反応させてポリウレタン樹脂を合成する、いわゆる分散重合法によって製造することができる。上記分散重合法によれば、分散媒中に分散した液滴の球状を維持しながら、なおかつ粒径の揃ったポリウレタン樹脂製の緩衝材粒子を、効率よく製造できるという利点がある。また、先に説明したように、上記各成分の種類と含有割合とを調整することによって、緩衝材粒子の弾性率や硬さ等を、任意の範囲で調整できるという利点もある。
緩衝材粒子の粒径は、潤滑する第1の減速機構17Aの構成、特にバックラッシ等に応じて、最適な範囲を設定することができる。上記分散重合法によって製造される緩衝材粒子の平均粒径を調整するためには、分散条件等を変更することによって、分散媒中に分散される混合液の液滴の粒径を変化させればよい。緩衝材粒子の形状は、不定形粒状その他の形状であっても構わないが、潤滑剤組成物の流動性を向上することや、歯面間での転がり性を向上して、第1の減速機構17Aの回転トルク、ひいては電動パワーステアリング装置1の操舵トルクが上昇するのを抑制すること等を考慮すると、先に説明した球状であるのが好ましい。
また、緩衝材粒子を形成する軟質樹脂等の弾性率は、例えば潤滑剤組成物の使用温度の範囲内において10-1 MPa以上、104 MPa以下、特に5×10-1 MPa以上、102 MPa以下であるのが好ましい。弾性率が上記範囲未満では、第1の減速機構17Aを構成する駆動歯車211,212および従動歯車22Aの噛み合いの衝撃を緩衝して、ラトル音を低減する効果が十分に得られず、車室内での騒音を、十分に低減できないおそれがある。潤滑剤組成物の油膜厚さ、および複素弾性率を、上記範囲内に調整するためには、例えば基油の種類や粘度、ポリマーの種類、粘度、含有割合等、増ちょう剤の種類や含有割合、緩衝材粒子の弾性率、粒径、形状、含有割合等、粘度指数向上剤、油性剤等の添加剤の種類や含有割合等を調整すればよい。
本実施の形態においても、図2の実施の形態と同じ効果を奏することができる。すなわち、第1の減速機構17Aの各駆動歯車211,212および従動歯車22Aの接触領域Qに予圧を付与することにより、第1の減速機構17Aの振動、騒音を低減することができ、ひいては振動、騒音の少ない電動パワーステアリング装置1を実現することができる。
また、ハウジング19のカバーハウジング45の内面と各モータ本体39との間の空きスペースを、付勢部材851,852の配置に利用するので、ハウジング19、ひいては電動パワーステアリング装置1の小型化に寄与することができる。
各付勢部材851,852は、てこの原理を応用するため、揺動の支点となる転がり軸受88からできるだけ離れた位置で、すなわちモータ本体39の軸方向端部の側部位置で、各モータ本体39を付勢することが好ましい。これにより、付勢部材851,852の負荷を低減でき、付勢部材851,852を小型化できるとともに付勢部材851,852の耐久性をより向上することができる。
次いで、図11〜図13は本発明の別の実施の形態を示している。図11を参照して、本実施の形態が図2の実施の形態と主に異なるのは、図2の実施の形態の予圧付与機構81,82では、モータ本体39を揺動可能に支持する揺動支持機構83,84と、モータ本体39を揺動方向に付勢する付勢部材85を用いていたが、これに代えて、本実施の形態の各予圧付与機構81B,82Bでは、対応するモータ本体39を回転軸20と直交するスライド方向Y1にスライド可能に支持するスライド支持機構83B,84Bと、対応するモータ本体39を上記スライド方向Y1に付勢する付勢部材853,854とを用いた点にある。
また、図2の実施の形態では、回転軸20を支持する転がり軸受88を用いていたが、本実施の形態では、転がり軸受88を廃止しており、回転軸20を、第2の支持板26に形成された挿通孔91に、少なくともスライド方向Y1に所定量の遊びを設けて挿通している。
スライド方向Y1は、各駆動歯車211,212の中心軸線および従動歯車22の中心軸線と直交する方向であり、各駆動歯車211,212を従動歯車22に近づける方向である。
図11および図12を参照して、各スライド支持機構83B,84Bは、第2の支持板26に形成され上記スライド方向Y1に延びる長孔からなる支持孔89と、第2の支持板26の第1の面37側から支持孔89を通して、モータ本体39の端壁41のねじ孔42にねじ込まれたねじからなる支軸90とを有している。支持孔89が支軸90をスライド方向に案内することにより、モータ本体39がスライド方向Y1に移動するようにしてある。
図11および図13を参照して、各付勢部材853,854は、ハウジング19のカバーハウジング45の内周と各モータ本体39の外周との間にそれぞれ介在している。すなわち、本実施の形態では、予圧付与機構81Bが付勢部材853を含み、予圧付与機構82Bが付勢部材854を含んでいる。付勢部材853,854は、カバーハウジング45の径方向に互いに対向する位置に配置されている。
各付勢部材853,854を、モータ本体39の軸方向に関して比較的長くしておくことが、こじれを生じないようにモータ本体39をスライド付勢するうえで好ましい。また、各付勢部材853,854は、各電動モータ161,162の軸方向に関する中央部を含む領域でモータ本体39を付勢できることが好ましい。
本実施の形態においても、図2の実施の形態と同じ効果を奏することができる。すなわち、第1の減速機構17の各駆動歯車211,212および従動歯車22の接触領域Qに予圧を付与することにより、第1の減速機構17の振動、騒音を低減することができ、ひいては振動、騒音の少ない電動パワーステアリング装置1を実現することができる。
次いで、図14は、さらに別の実施の形態を示している。図14を参照して、本実施の形態が図8の実施の形態と異なるのは、図8の実施の形態の予圧付与機構81A,81Bでは、各電動モータ161,162のモータ本体39を揺動可能に支持する揺動支持機構83,84と、モータ本体39を揺動付勢する付勢部材851,852とを用いていたが、本実施の形態の予圧付与機構81C,81Cでは、対応するモータ本体39を回転軸20と直交するスライド方向Y1にスライド可能に支持する図11の実施の形態と同じスライド支持機構83B,84Bと、対応するモータ本体39を上記スライド方向Y1に付勢する共通の付勢部材855とを用いた点にある。
また、付勢部材855は、図14および図15に示すように、第1および第2の電動モータ161,162のモータ本体39の外周の対向部間に介在している。
付勢部材855を、モータ本体39の軸方向に関して比較的長くしておくことが、こじれを生じないようにモータ本体39をスライド付勢するうえで好ましい。また、付勢部材855は、各電動モータ161,162の軸方向に関する中央部を含む領域でモータ本体39を付勢できることが好ましい。
本実施の形態においても、図8の実施の形態と同じ効果を奏することができる。すなわち、第1の減速機構17Aの各駆動歯車211,212および従動歯車22Aの接触領域Qに予圧を付与することにより、第1の減速機構17Aの振動、騒音を低減することができ、ひいては振動、騒音の少ない電動パワーステアリング装置1を実現することができる。
上記各実施の形態では、2つの電動モータ161,162を用いる場合に則して説明したが、3つ以上の電動モータを用いてもよい。
また、本実施の形態では、各電動モータ161,162に内蔵される回転角センサを廃止し、従動歯車22,22Aの回転角を検出する回転角センサ74を設けたが、これに代えて、何れか1つの駆動歯車211,212の回転角を検出する回転角センサを設けるようにしてもよい。また、これらに代えて、何れか1つの電動モータ161,162の回転軸20の回転角を検出する回転角センサを設けるようにしてもよい。
また、各電動モータとして、ブラシ付きモータを使用してもよい。その場合、回転角センサは廃止してもよい。
その他、本発明の特許請求の範囲内で種々の変更を施すことができる。
本発明の一実施の形態の車両用操舵装置としての電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。 電動パワーステアリング装置の要部の断面図である。 図2とは別角度の電動パワーステアリング装置の一部の断面図である。 各電動モータおよび付勢部材の概略図である。 電動モータおよび第1の減速機構のレイアウトを示す概略図である。 サブアセンブリのハウジングの要部の断面図である。 従動歯車の支持構造の断面図である。 本発明の別の実施の形態の車両用操舵装置としての電動パワーステアリング装置の要部の断面図である。 図8の電動パワーステアリング装置の電動モータおよび第1の減速機構のレイアウトを示す概略図である。 図8の電動パワーステアリング装置のサブアセブリの概略断面図である。 本発明のさらに別の実施の形態の車両用操舵装置としての電動パワーステアリング装置の要部の断面図である。 図11の実施の形態において、第2の支持板およびスライド機構の一部断面平面図である。 図11の電動パワーステアリング装置のサブアセブリの概略断面図である。 本発明のさらに別の実施の形態の車両用操舵装置としての電動パワーステアリング装置の要部の概略断面図である。 図14の実施の形態において、各電動モータおよび付勢部材の概略図である。
符号の説明
1…電動パワーステアリング装置(車両用操舵装置)、2…操舵部材、3…ステアリングシャフト、5…中間軸、7…ピニオン軸、8…ラックバー、A…舵取り機構、11…転舵輪、14…ECU、161,162…電動モータ(アクチュエータ)、17,17A…第1の減速機構、18…第2の減速機構、19…ハウジング、SA…サブアセンブリ、20…回転軸(出力部材)、211,212…駆動歯車(駆動部材)、22;22A…従動歯車(従動部材)、23…ウォーム軸、24…ウォームホイール、25…第1の支持板、26…第2の支持板、39…モータ本体(アクチュエータ本体)、45…カバーハウジング、81,82;81A,82A;81B,82B;81C,82C…予圧付与機構、83,84…揺動支持機構、83B,84B…スライド支持機構、85,851,852,853,854,855…付勢部材、86…弾性部材、87…フランジ、88…転がり軸受、89…支持孔、90…支軸、P…揺動中心、Q…接触領域

Claims (6)

  1. アクチュエータ本体およびアクチュエータ本体によって支持された出力部材を含み操舵力を発生するアクチュエータと、
    上記出力部材に連結された駆動部材および駆動部材に従動する従動部材を含む第1の減速機構と、
    上記第1の減速機構に接続された第2の減速機構と、
    上記第2の減速機構に接続された舵取り機構と、
    第1の減速機構の駆動部材および従動部材の接触領域に予圧を付与する予圧付与機構と、を備えた車両用操舵装置。
  2. 請求項1において、上記予圧付与機構は、アクチュエータ本体を移動可能に支持する支持機構と、上記接触領域に予圧を付与するようにアクチュエータ本体を付勢する付勢部材と、を含むことを特徴とする車両用操舵装置。
  3. 請求項2において、上記アクチュエータは、複数の電動モータを含み、各電動モータは、アクチュエータ本体としてのモータ本体と、出力部材としての回転軸とを有し、
    上記付勢部材は、複数の電動モータのモータ本体間に介在していることを特徴とする車両用操舵装置。
  4. 請求項2において、上記アクチュエータは、複数の電動モータを含み、各電動モータは、アクチュエータ本体としてのモータ本体と、出力部材としての回転軸とを有し、
    上記複数の電動モータおよび第1の減速機構を収容するハウジングを備え、
    上記付勢部材は、上記ハウジングと各モータ本体との間に介在していることを特徴とする車両用操舵装置。
  5. 請求項2から4の何れか1項において、上記支持機構は、アクチュエータ本体を揺動可能に支持する揺動支持機構を含むことを特徴とする車両用操舵装置。
  6. 請求項2から4の何れか1項において、上記支持機構は、アクチュエータ本体をスライド可能に支持するスライド支持機構を含むことを特徴とする車両用操舵装置。
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