JP2009114259A - 潤滑剤組成物とそれを用いた減速機および電動パワーステアリング装置 - Google Patents

潤滑剤組成物とそれを用いた減速機および電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】特に波動歯車装置やサイクロイド歯車装置等からなる減速機に使用した際に、前記減速機の回転トルク、および電動パワーステアリング装置の操舵トルクを過剰に上昇させることなしに、前記歯車装置の構造に基づいて発生する振動や異音を効果的に低減できる潤滑剤組成物と、それを用いた減速機および電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】動粘度(40℃)が400ないし3000mm/Sの基油と、増ちょう剤と、平均粒径が0.5ないし100μmの緩衝材粒子2ないし50質量%とを調合して、ちょう度をNo.2ないしNo.00とした潤滑剤組成物と、前記潤滑剤組成物を充填した減速機18と、前記減速機を組み込んだ電動パワーステアリング装置1である。
【選択図】図1

Description

本発明は、特に波動歯車装置等の、バックラッシを著しく小さくすることができる歯車装置からなる減速機等に好適に用いることができる潤滑剤組成物と、前記潤滑剤組成物を充填した減速機と、前記減速機を備えた電動パワーステアリング装置に関するものである。
自動車用の電動パワーステアリング装置には減速機が用いられる。例えばコラム型EPSでは、電動モータの回転を、前記減速機においてウォーム等の小歯車からウォームホイール等の大歯車に伝えて、回転速度を減速すると共に出力を増幅した後、ステアリングシャフトに付与することで、ステアリング操作をトルクアシストしている。前記小歯車と大歯車の噛み合いには、適度なバックラッシが必要である。しかし、バックラッシが大きすぎる場合には、例えば、前記両歯車の回転を逆転させた際や、石畳等の悪路を走行してタイヤからの反力が入力(キックバック)された際等に、バックラッシに起因してラトル音(歯打ち音)が発生する場合があり、それが車室内に騒音として伝わると、運転者に不快感を与えることになる。
そのため、従来は、適正なバックラッシとなるように、小歯車と大歯車との組み合わせを選別して減速機を組み立てる、いわゆる層別組み立てが採用されてきたが、層別組み立ての作業には手間がかかるため、前記減速機を組み込んだ電動パワーステアリング装置の生産性を向上できないという問題があった。また、ウォームホイールの軸の偏芯によって発生する操舵トルクのむらは、層別組み立てをしても解消されなかった。そこで、前記ウォームとウォームホイール等の通常の歯車機構と比べて、そのバックラッシを著しく小さくすることができる歯車装置を、減速機として、電動パワーステアリング装置に組み込んで使用することが検討されている。
前記歯車装置としては、例えば特許文献1に記載された、サーキュラスプラインと、前記サーキュラスプラインの内側に配置された、薄肉円筒状のフレクススプラインと、前記フレクススプラインを半径方向に撓ませて、前記サーキュラスプラインに対して部分的に噛み合わせると共に、前記噛み合わせ位置を周方向に移動させることにより、前記サーキュラスプラインおよびフレクススプラインの間に相対回転を生じさせるウエーブジェネレータとを有する波動歯車装置が知られている。
また、前記歯車装置としては、例えば特許文献2に記載された、内歯歯車と、前記内歯歯車に対して部分的に噛み合わせた状態で偏心回転して、前記噛み合わせ位置を周方向に移動させることにより、前記内歯歯車に対して相対回転される外歯歯車とを有する歯車装置(内歯歯車の歯形が円弧状に形成されると共に、外歯歯車の歯形が、前記円弧に内接するサイクロイド曲線ないしトロコイド曲線に近似の曲線状に形成されることから、以下では「サイクロイド歯車装置」と記載することがある)も知られている。
ところが、前記波動歯車装置においては、サーキュラスプラインとフレクススプラインとの間の噛み合い部分において、特に薄肉円筒状に形成されたフレクススプラインが振動し、それに伴って異音が発生するという問題があった。そこで、前記噛み合い部分に、動粘度の高い基油からなり、流動時の粘度が高いグリースを充填して、前記グリースの粘性によって、振動が発生するのを抑制して異音を低減することが検討されたが、前記グリースを充填するだけでは、いまだ十分な効果が得られず、振動や異音を低減することはできなかった。また、サイクロイド歯車装置においては、内歯歯車の内歯を、回転自在に支持されたローラによって構成する場合があるが、前記ローラが、外歯歯車の歯に噛み合う際に振動して、異音が発生するという問題があった。
そこで、発明者は、前記歯車装置の噛み合い部分に、特許文献3、4に記載された、軟質樹脂やゴム等(以下「軟質樹脂等」と総称する場合がある)からなる緩衝材粒子を含む潤滑剤組成物を充填して、前記緩衝材粒子を歯面間、特に波動歯車装置においては、サーキュラスプラインの隣り合う歯間の歯底と、フレクススプラインの歯末との間に、またサイクロイド歯車装置においては、外歯歯車の歯と、前記ローラとの間に介在させて、緩衝材として機能させることで、振動や、それに伴って発生する異音を低減することを検討した。
特公昭41−41171号公報 特開平5−296300号公報 特開2003−214529号公報 特開2004−162018号公報
ところが、特許文献3、4に記載された従来の潤滑剤組成物を、前記波動歯車装置等に使用した場合には、振動や異音を低減する効果が得られなかったり、減速機の回転トルク、ひいては電動パワーステアリング装置の操舵トルクが過剰に上昇したりするという問題を生じることが明らかとなった。本発明の目的は、特に波動歯車装置やサイクロイド歯車装置等の、バックラッシを著しく小さくすることができる歯車装置からなる減速機等に使用した際に、前記減速機の回転トルク、および電動パワーステアリング装置の操舵トルクを過剰に上昇させることなしに、前記歯車装置の構造に基づいて発生する振動や異音を効果的に低減することができる潤滑剤組成物と、それを用いた減速機および電動パワーステアリング装置を提供することにある。
前記課題を解決するため、発明者は、潤滑剤組成物のもとになる基油の動粘度と、前記基油に増ちょう剤と緩衝材粒子とを配合した潤滑剤組成物のちょう度と、緩衝材粒子の平均粒径とを所定の範囲に設定すると、前記潤滑剤組成物を、前記歯車装置からなる減速機等に使用した際に、前記減速機の回転トルク、および電動パワーステアリング装置の操舵トルクを過剰に上昇させることなしに、その振動や異音を効果的に低減できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、動粘度(40℃)が400mm/S以上、3000mm/S以下の基油と、増ちょう剤と、平均粒径が0.5μm以上、100μm以下の緩衝材粒子とを含み、前記緩衝材粒子の含有割合が2質量%以上、50質量%以下で、かつちょう度がNo.2ないしNo.00であることを特徴とする潤滑剤組成物である。
前記本発明の潤滑剤組成物において、基油の、40℃における動粘度が400mm/S以上、3000mm/S以下に限定されるのは、下記の理由による。すなわち、動粘度が前記範囲未満では、潤滑剤組成物の、流動時の粘度が低すぎるため、先に説明した、潤滑剤組成物の粘性によって、振動や、それに伴う異音を低減する効果が得られない。一方、動粘度が前記範囲を超える場合には、潤滑剤組成物の、流動時の粘度が上昇しすぎるため、減速機の回転トルク、ひいては電動パワーステアリング装置の操舵トルクが過剰に上昇する。また、緩衝材粒子の平均粒径が0.5μm以上、100μm以下に限定されるのは、下記の理由による。
すなわち、平均粒径が前記範囲未満の小さな緩衝材粒子は、両歯面間に介在した際に、緩衝材として十分に機能できないため、振動や異音を低減する効果が得られない。一方、平均粒径が前記範囲を超える大きな緩衝材粒子を、バックラッシが著しく小さい前記歯面間に介在させると、減速機の回転トルク、ひいては電動パワーステアリング装置の操舵トルクが過剰に上昇する。また、緩衝材粒子の含有割合が、潤滑剤組成物の総量の2質量%以上、50質量%以下に限定されるのは、下記の理由による。すなわち、含有割合が前記範囲未満では、緩衝材粒子による、緩衝材としての機能が十分に得られないため、振動や異音を低減する効果が得られない。
一方、含有割合が前記範囲を超える場合には、潤滑剤組成物の、流動時の粘度が上昇しすぎるため、減速機の回転トルク、ひいては電動パワーステアリング装置の操舵トルクが過剰に上昇する。さらに、潤滑剤組成物の全体のちょう度が、NLGI(National Lubricating Grease Institute)番号で表してNo.2ないしNo.00に限定されるのは、下記の理由による。すなわち、ちょう度がNo.2よりも硬い潤滑剤組成物は、外力を受けた際に流動を開始しにくく、速やかに粘性を発揮しにくいため、先に説明した、潤滑剤組成物の粘性によって、振動や、それに伴う異音を低減する効果が得られない。一方、ちょう度がNo.00よりも軟らかい潤滑剤組成物は、減速機内でかく拌された際にかく拌抵抗を生じるため、減速機の回転トルク、ひいては電動パワーステアリング装置の操舵トルクが過剰に上昇する。
本発明の減速機は、波動歯車装置からなり、前記波動歯車装置の、両歯車の噛み合い部分を含む領域に、本発明の潤滑剤組成物を充填したものであるため、電動パワーステアリング装置の操舵トルクの上昇を抑制しながら、異音を低減できる点で好ましい。また、本発明の減速機は、サイクロイド歯車装置からなり、前記サイクロイド歯車装置の、両歯車の噛み合い部分を含む領域に、本発明の潤滑剤組成物を充填したものであるため、やはり電動パワーステアリング装置の操舵トルクの上昇を抑制しながら、異音を低減できる点で好ましい。
さらに本発明の電動パワーステアリング装置は、操舵補助用の電動モータの出力を、前記減速機を介して減速して、操舵機構に伝えるものであるため、車室内での騒音を、コスト安価に低減できる点で好ましい。
本発明によれば、特に波動歯車装置やサイクロイド歯車装置等の、バックラッシを著しく小さくすることができる歯車装置からなる減速機等に使用した際に、前記減速機の回転トルク、および電動パワーステアリング装置の操舵トルクを過剰に上昇させることなしに、前記歯車装置の構造に基づいて発生する振動や異音を効果的に低減することができる潤滑剤組成物と、それを用いた減速機および電動パワーステアリング装置を提供することができる。
〈潤滑剤組成物〉
本発明の潤滑剤組成物は、動粘度(40℃)が400mm/S以上、3000mm/S以下の基油と、増ちょう剤と、平均粒径が0.5μm以上、100μm以下の緩衝材粒子とを含み、前記緩衝材粒子の含有割合が2質量%以上、50質量%以下で、かつちょう度がNo.2ないしNo.00であることを特徴とするものである。前記本発明によれば、特に波動歯車装置やサイクロイド歯車装置等の、バックラッシを著しく小さくすることができる歯車装置からなる減速機等に使用した際に、前記減速機の回転トルク、および電動パワーステアリング装置の操舵トルクを過剰に上昇させることなしに、前記歯車装置の構造に基づいて発生する振動や異音を効果的に低減することが可能となる。
本発明において、基油の、40℃における動粘度が400mm/S以上、3000mm/S以下に限定されるのは、下記の理由による。すなわち、動粘度が前記範囲未満では、潤滑剤組成物の、流動時の粘度が低すぎるため、先に説明した、潤滑剤組成物の粘性によって、振動や、それに伴う異音を低減する効果が得られない。一方、動粘度が前記範囲を超える場合には、潤滑剤組成物の、流動時の粘度が上昇しすぎるため、減速機の回転トルク、ひいては電動パワーステアリング装置の操舵トルクが過剰に上昇する。
なお、潤滑剤組成物の、流動時の粘度が上昇しすぎるのを抑制しながら、潤滑剤組成物の粘性によって、振動や、それに伴う異音を低減することを考慮すると、基油の動粘度(40℃)は、前記範囲内でも500mm/S以上、2000mm/S以下、特に800mm/S以上、1200mm/S以下であるのが好ましい。また、本発明において、緩衝材粒子の平均粒径が0.5μm以上、100μm以下に限定されるのは、下記の理由による。すなわち、平均粒径が前記範囲未満の小さな緩衝材粒子は、両歯面間に介在した際に、緩衝材として十分に機能できないため、振動や異音を低減する効果が得られない。
一方、平均粒径が前記範囲を超える大きな緩衝材粒子を、バックラッシが著しく小さい前記歯面間に介在させると、減速機の回転トルク、ひいては電動パワーステアリング装置の操舵トルクが過剰に上昇する。なお、減速機の回転トルクや電動パワーステアリング装置の操舵トルクが過剰に上昇するのを抑制しながら、緩衝材粒子による、緩衝材として機能させて振動や異音を低減する効果を、より一層、向上することを考慮すると、緩衝材粒子の平均粒径は、前記範囲内でも10μm以上、80μm以下、特に30μm以上、50μm以下であるのが好ましい。なお、本発明では、緩衝材粒子の平均粒径を、レーザー回折・散乱法によって測定した粒度分布の体積平均径でもって表すこととする。
また、本発明において、緩衝材粒子の含有割合が、潤滑剤組成物の総量の2質量%以上、50質量%以下に限定されるのは、下記の理由による。すなわち、含有割合が前記範囲未満では、緩衝材粒子による、緩衝材としての機能が十分に得られないため、振動や異音を低減する効果が得られない。一方、含有割合が前記範囲を超える場合には、潤滑剤組成物の、流動時の粘度が上昇しすぎるため、減速機の回転トルク、ひいては電動パワーステアリング装置の操舵トルクが過剰に上昇する。
なお、減速機の回転トルクや電動パワーステアリング装置の操舵トルクが過剰に上昇するのを抑制しながら、緩衝材粒子による、緩衝材として機能させて振動や異音を低減する効果を、より一層、向上することを考慮すると、緩衝材粒子の含有割合は、前記範囲内でも5質量%以上、40質量%以下、特に10質量%以上、30質量%以下であるのが好ましい。さらに、本発明において、潤滑剤組成物の全体のちょう度が、NLGI番号で表してNo.2ないしNo.00に限定されるのは、下記の理由による。すなわち、ちょう度がNo.2よりも硬い潤滑剤組成物は、外力を受けた際に流動を開始しにくく、速やかに粘性を発揮しにくいため、先に説明した、潤滑剤組成物の粘性によって、振動や、それに伴う異音を低減する効果が得られない。
一方、ちょう度がNo.00よりも軟らかい潤滑剤組成物は、減速機内でかく拌された際にかく拌抵抗を生じるため、減速機の回転トルク、ひいては電動パワーステアリング装置の操舵トルクが過剰に上昇する。なお、減速機の回転トルクや電動パワーステアリング装置の操舵トルクが過剰に上昇するのを抑制しながら、振動や、それに伴う異音を低減することを考慮すると、潤滑剤組成物のちょう度は、前記範囲内でもNo.1ないしNo.0であるのが好ましい。緩衝材粒子としては、小歯車と大歯車の噛み合い部分に介在して、両歯車の歯面間の衝突を緩衝することによって、振動や異音を減少させる機能を付与するために、ゴム弾性を有する種々の、軟質樹脂またはゴムからなる粒子が、いずれも使用可能である。
前記緩衝材粒子のもとになる軟質樹脂としては、例えばポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。また、ゴムとしては、例えばエチレン−プロピレン共重合ゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)、シリコーンゴム、ウレタンゴム(U)等の耐油性のゴムが挙げられる。また、オレフィン系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、フッ素系等の耐油性の熱可塑性エラストマーを用いて、緩衝材粒子を形成してもよい。
中でも、繰り返し単位のもとになる出発原料として、ポリオールと、架橋剤と、ポリイソシアネートとを反応させて合成されるポリウレタン樹脂からなる緩衝材粒子が好ましい。前記ポリウレタン樹脂からなる緩衝材粒子は、前記各成分の混合液を、前記各成分を溶解しない非水系の分散媒中に、液滴状に分散させた状態で反応させてポリウレタン樹脂を合成する、いわゆる分散重合法によって製造することができる。前記分散重合法によれば、分散媒中に分散した液滴の球状を維持しながら、なおかつ粒径の揃ったポリウレタン樹脂製の緩衝材粒子を、効率よく製造できるという利点がある。
また、先に説明したように、前記各成分の種類と含有割合とを調整することによって、緩衝材粒子の弾性率や硬さ等を、任意の範囲で調整できるという利点もある。前記分散重合法によって製造される緩衝材粒子の平均粒径を、先に説明した範囲内で調整するためには、分散条件等を変更することによって、分散媒中に分散される混合液の液滴の粒径を変化させればよい。緩衝材粒子の形状は、不定形粒状その他の形状であっても構わなが、潤滑剤組成物の流動性を向上することや、歯面間での転がり性を向上して、減速機の回転トルク、ひいては電動パワーステアリング装置の操舵トルクが上昇するのを抑制すること等を考慮すると、先に説明した球状であるのが好ましい。
また、緩衝材粒子を形成する軟質樹脂等の弾性率は、例えば潤滑剤組成物の使用温度の範囲内において10−1MPa以上、10MPa以下、特に5×10−1MPa以上、10MPa以下であるのが好ましい。弾性率が前記範囲未満では、小歯車と大歯車との噛み合いの衝撃を緩衝して、ラトル音を低減する効果が十分に得られず、車室内での騒音を、十分に低減できないおそれがある。基油としては、合成炭化水素油〔例えばポリαオレフィン油(PAO)〕が好ましいが、シリコーン油、フッ素油、エステル油、エーテル油等の合成油や鉱油等を用いることもできる。基油はそれぞれ単独で使用できる他、2種以上を併用しても良い。
増ちょう剤としては、石けん系増ちょう剤、ウレア系増ちょう剤、有機系増ちょう剤、無機系増ちょう剤等の、従来公知の種々の増ちょう剤が挙げられる。また、石けん系増ちょう剤としては、アルミニウム石けん、カルシウム石けん、リチウム石けん、ナトリウム石けん等の金属石けん型増ちょう剤、リチウム−カルシウム石けん、ナトリウム−カルシウム石けん等の混合石けん型増ちょう剤、アルミニウムコンプレックス、カルシウムコンプレックス、リチウムコンプレックスナトリウムコンプレックス等のコンプレックス型増ちょう剤等が挙げられ、特にリチウムステアレート等のリチウム石けんが好ましい。
また、ウレア系増ちょう剤としてはポリウレア等が挙げられ、有機系増ちょう剤としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ナトリウムテレフタラート等が挙げられる。さらに無機系増ちょう剤としては、有機ベントナイト、グラファイト、シリカゲル等が挙げられる。潤滑剤組成物には、必要に応じて、フッ素樹脂(PTFE等)、二硫化モリブデン、グラファイト、ポリオレフィン系ワックス(アマイド等を含む)等の固体潤滑剤、リン系や硫黄系の極圧添加剤、トリブチルフェノール、メチルフェノール等の酸化防止剤、防錆剤、金属不活性剤、粘度指数向上剤、油性剤等を添加してもよい。
潤滑剤組成物のちょう度を、先に説明した範囲内で調整するためには、例えば基油の粘度や緩衝材粒子の平均粒径、含有割合等を、前記範囲内で調整すると共に、増ちょう剤の種類と含有割合や、粘度指数向上剤、油性剤等の、ちょう度に係わる添加剤の種類と含有割合等を調整すればよい。
〈減速機および電動パワーステアリング装置〉
図1は、本発明の一実施形態にかかる電動パワーステアリング装置の概略図である。図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2と一体回転可能に連結されたステアリングシャフト3と、前記ステアリングシャフト3に、自在継手4を介して連結された中間シャフト5と、前記中間シャフト5に、自在継手6を介して連結されたピニオンシャフト7と、前記ピニオンシャフト7に設けられたピニオン歯7aに噛み合うラック歯8aを有して自動車の左右方向に延びる転舵軸としてのラックバー8とを有している。ピニオンシャフト7およびラックバー8によりラックアンドピニオン機構からなる操舵機構9が構成されている。
ラックバー8は、車体に固定されるラックハウジング10内に、図示しない複数の軸受を介して直線往復動自在に支持されている。ラックバー8の両端部は、ラックハウジング10の両側へ突出し、各端部には、それぞれタイロッド11が結合されている。各タイロッド11は、図示しないナックルアームを介して対応する操向輪12に連結されている。操舵部材2が操作されて、ステアリングシャフト3が回転されると、前記回転が、ピニオン歯7aおよびラック歯8aによって、自動車の左右方向に沿うラックバー8の直線運動に変換されて、操向輪12の転舵が達成される。
ステアリングシャフト3は、操舵部材2に連なる入力軸3aと、ピニオンシャフト7に連なる出力軸3bとに分割されており、前記両軸3a、3bは、トーションバー13を介して同一の軸線上で相対回転可能に互いに連結されている。また、トーションバー13には、両軸3a、3b間の相対回転変位量から操舵トルクを検出するためのトルクセンサ14が設けられており、前記トルクセンサ14のトルク検出結果が、ECU(Electric Control Unit:電子制御ユニット)15に与えられる。
ECU15では、トルク検出結果や、図示しない車速センサから与えられる車速検出結果等に基づいて、駆動回路16を介して操舵補助用の電動モータ17を駆動制御する。そして、電動モータ17の出力回転が、減速機18を介して減速されてピニオンシャフト7に伝達され、ラックバー8の直線運動に変換されて、操舵が補助される。減速機18は、先に説明したように波動歯車装置、またはサイクロイド歯車装置によって構成される。図2は、減速機18を構成する波動歯車装置の一例を示す正面図である。図2を参照して、前記波動歯車装置からなる減速機18は、サーキュラスプライン19と、前記サーキュラスプライン20の内側に配置されたフレクススプライン20と、前記フレクススプライン20の内側に配置されたウエーブジェネレータ21とを備えている。
前記のうちサーキュラスプライン19は、リング状をなす剛体からなり、その内周に内歯22を有している。サーキュラスプライン19は、車体に固定されている。フレクススプライン20は、薄肉円筒状の金属弾性体からなり、その外周に、前記サーキュラスプライン19の内歯22と噛み合う外歯23を有している。サーキュラスプライン19の内歯22の歯数は、フレクススプライン20の外歯23の歯数よりも2枚以上、多く設定されている。フレクススプライン20は、図示していないが、ステアリングシャフト3の出力軸3bに連結されている。ウエーブジェネレータ22は、入力軸24に一体回転可能に連結された楕円状カム25と、前記楕円状カム25の外周に嵌め合わされた転がり軸受26とを備えている。
転がり軸受26は、内輪27が楕円状カム25に固定されていると共に、薄肉円筒状の金属弾性体からなる外輪28がフレクススプライン20に固定されており、前記外輪28とフレクススプライン20とが、楕円状カム25の楕円状に合わせて、ボール29を介して弾性変形されて、楕円状に撓められている。そして、図では、楕円状に撓められたフレクススプライン20の外歯23が、楕円の長径側である上下2箇所のみで、サーキュラスプライン19の内歯22と噛み合っている。
この状態で、図中に一点鎖線の矢印で示すように、入力軸24を時計方向に回転させると、前記入力軸24に連結された楕円状カム25の回転に伴って、前記サーキュラスプライン19の内歯22とフレクススプライン20の外歯23との噛み合い位置が、前記時計方向に順次、移動してゆくが、先に説明したように、サーキュラスプライン19が固定されていると共に、サーキュラスプライン19の内歯22の歯数が、フレクススプライン20の外歯23の歯数より多いことから、前記噛み合い位置の移動に伴って、フレクススプライン20が、サーキュラスプライン19に対して、図中に実線の矢印で示す反時計方向に回転する。
具体的には、入力軸24が時計方向に1回転する間に、フレクススプライン20が、前記外歯23と内歯20との歯数差分、反時計方向に移動し、それに応じてフレクススプライン20が、前記のように、サーキュラスプライン19に対して反時計方向に回転する。そのため、前記入力軸24に入力された電動モータ17の回転が、前記機構に基づいて減速されて、フレクススプライン20に連結されたステアリングシャフト3の出力軸3bに出力され、前記出力軸3bを介してピニオンシャフト7に伝達されて、操舵が補助される。
前記減速機18の、サーキュラスプライン19の内歯22と、フレクススプライン20の外歯23との噛み合い部分には、先に述べた本発明の潤滑剤組成物が充填されている。これにより、減速機18の回転トルク、および電動パワーステアリング装置1の操舵トルクを過剰に上昇させることなしに、特に薄肉円筒状に形成されたフレクススプライン20の振動や、それに伴って発生する異音を、効果的に低減することができる。図3は、減速機18を構成するサイクロイド歯車装置の一例を示す正面図である。
図3を参照して、前記サイクロイド歯車装置からなる減速機18は、複数のローラ30を、中心軸31を中心とする円周上に、等間隔に配列させて構成された内歯歯車32と、前記各ローラ30の内側に内接させて配置された外歯歯車33とを備えている。内歯歯車32を構成するローラ30は、車体に、前記配列を固定した状態で、回転自在に支持されている。外歯歯車33は、その外周に、前記ローラ30と噛み合う外歯34を有している。外歯34は、その歯形が、前記各ローラ30に内接するサイクロイド曲線ないしトロコイド曲線に近似の曲線状に形成されている。外歯歯車33の外歯34の歯数は、ローラ30の本数よりも1枚以上、少なく設定されている。
外歯歯車33は、中心軸31と同軸上に配設された、図示しない入力軸の先端に、前記中心軸31から偏心させて設けられた偏心体35に対して、転がり軸受36を介して連結されている。転がり軸受36は、内輪37が偏心体35に固定されていると共に、外輪38が外歯歯車30に固定されており、前記外輪38と外歯歯車30とが、偏心体35に対して、ボール39を介して回転自在に支持されている。
この状態で、図中に実線の矢印で示すように、入力軸を時計方向に回転させると、前記入力軸の先端の偏心体35の回転に伴って、前記内歯歯車32のローラ30と外歯歯車33の外歯34との噛み合い位置が、前記時計方向に順次、移動してゆくが、先に説明したように、内歯歯車32を構成する各ローラ30の配列が固定されていると共に、外歯歯車33の外歯34の歯数が、ローラ30の本数より少ないことから、前記噛み合い位置の移動に伴って、外歯歯車33が、内歯歯車32に対して、前記内歯歯車32を構成する複数のローラ30に内接しながら、図中に一点鎖線の矢印で示す反時計方向に揺動回転する。
外歯歯車33には、その中心軸を中心とした円周上に、複数の円孔40が、等間隔に形成されており、前記円孔40に、図示しない出力軸に設けられた、前記円孔40の内径よりも外径の小さいローラ41が挿入されている。出力軸は、中心軸31と同軸上に配設されていると共に、各ローラ41は、前記中心軸31を中心とした円周上に、等間隔、かつ回転自在に支持されている。外歯歯車33が、先に説明したように反時計方向に揺動回転すると、前記円孔40とローラ41とを介して、出力軸に、前記揺動回転の回転成分のみが取り出されて伝達されて、前記出力軸が、反時計方向に回転される。
前記減速機18の、内歯歯車31のローラ30と、外歯歯車33の外歯34との噛み合い部分には、先に述べた本発明の潤滑剤組成物が充填されている。これにより、減速機18の回転トルク、および電動パワーステアリング装置1の操舵トルクを過剰に上昇させることなしに、特にローラ30の振動や、それに伴って発生する異音を、効果的に低減することができる。なお、本発明は、以上で説明した実施の形態に限定されるものではない。例えば、本発明の潤滑剤組成物は、前記波動歯車装置やサイクロイド歯車装置を備えた、減速機以外の種々の動力伝達部品の潤滑に使用することもできる。例えば、走行車速に応じて操舵部材の舵角と操向輪の切れ角の比率を連続的に変化させることができる舵角比可変機構(VGRS)の、歯車の噛み合い部分等の潤滑に、本発明の潤滑剤組成物を用いることもできる。また、本発明の減速機の構成を、電動パワーステアリング装置以外の装置のための減速機に適用することもできる等、本発明の特許請求の範囲に記載された事項の範囲内で、種々の変更を施すことができる。
〈実施例1〉
(緩衝材粒子)
緩衝材粒子としては、ポリウレタン樹脂を構成する繰り返し単位のもとになる出発原料としてのポリオールと、架橋剤と、ポリイソシアネートとを、前記各成分を溶解しない非水系の分散媒中に、液滴状に分散させた状態で反応させてポリウレタン樹脂を合成する分散重合法によって製造した、前記ポリウレタン樹脂からなる球状の粒子を用意した。レーザー回折・散乱法を利用した粒度分布測定装置〔日機装(株)製の登録商標マイクロトラック〕を用いて測定した、前記緩衝材粒子の平均粒径(体積平均径)は40μmであった。また、下記の方法で測定された、緩衝材粒子の25℃での弾性率は12MPaであった。
(弾性率の測定)
図4に示すように、製造した緩衝材粒子101を、平面状とされた石英製のベース102上に載置し、その上から、先端面が平面状とされた石英製の検出棒103の、前記先端面を、緩衝材粒子101に当接させた状態で、前記緩衝材粒子101を、検出棒103によって、一定の荷重Fを加えて、ベース102の方向に圧縮した際の、前記ベース102の表面と、検出棒103の先端面との間の間隔Gを測定し、測定結果から、式(1):
Figure 2009114259
〔式中、Rは緩衝材粒子101の圧縮前の半径、Sは、緩衝材粒子101の半径Rと、前記間隔Gとから、式(2):
Figure 2009114259
によって求められる、緩衝材粒子101の圧縮変形量、Eは緩衝材粒子101の弾性率、νはポアソン比(=0.49)を示す。〕
に基づいて、緩衝材粒子101の弾性率Eを求める操作を実施(測定温度25℃)して、前記測定温度における、緩衝材粒子101の弾性Eを求めた。
(グリースの調製)
基油としての、動粘度(40℃)が1000mm/sである合成炭化水素油と、リチウムステアレート系増ちょう剤とを、3本ロールミルを用いて混合しながら、さらに同じ基油と、先に用意した緩衝材粒子とを加えて混合して、潤滑剤組成物としての、緩衝材粒子の含有割合が20質量%、ちょう度がNLGI番号で表してNo.1であるグリースを調製した。
〈実施例2、3〉
基油として、動粘度(40℃)が400mm/sである合成炭化水素油(実施例2)、または3000mm/sである合成炭化水素油(実施例3)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、潤滑剤組成物としての、緩衝材粒子の含有割合が20質量%、ちょう度がNLGI番号で表してNo.1であるグリースを調製した。
〈実施例4、5〉
緩衝材粒子として、分散重合法によって製造した、平均粒径(体積平均径)が0.5μm(実施例4)、または100μm(実施例5)である、ポリウレタン樹脂からなる球状の粒子を用いたこと以外は実施例1と同様にして、潤滑剤組成物としての、緩衝材粒子の含有割合が20質量%、ちょう度がNLGI番号で表してNo.1であるグリースを調製した。なお、緩衝材粒子の25℃での弾性率は、いずれも12MPaであった。
〈実施例6、7〉
潤滑剤組成物における、緩衝材粒子の含有割合を2質量部(実施例6)、または50質量部(実施例7)としたこと以外は実施例1と同様にして、潤滑剤組成物としての、ちょう度がNLGI番号で表してNo.1であるグリースを調製した。
〈実施例8、9〉
リチウムステアレート系増ちょう剤の含有割合を調整して、そのちょう度を、NLGI番号で表してNo.00(実施例8)、またはNo.2(実施例9)としたこと以外は実施例1と同様にして、潤滑剤組成物としてのグリースを調製した。
〈比較例1〉
基油として、動粘度(40℃)が30mm/sである合成炭化水素油を用いると共に、緩衝材粒子を配合しなかったこと以外は実施例1と同様にして、潤滑剤組成物としての、ちょう度がNLGI番号で表してNo.1であるグリースを調製した。
〈比較例2〉
緩衝材粒子を配合しなかったこと以外は実施例1と同様にして、潤滑剤組成物としての、ちょう度がNLGI番号で表してNo.1であるグリースを調製した。
〈実機試験〉
実施例1ないし9、比較例1、2で調製したグリースを、図1に示す電動パワーステアリング装置1の、図2に示す波動歯車装置からなる減速機18に充填して、振動[dB(A)]、および操舵トルク(N・m)を測定した。そして、両測定値について、下記の基準で評価を行った。
(振動)
◎:測定値が33dB(A)以下であった。振動の低減効果きわめて良好。
○:測定値が33dB(A)を超え、35dB(A)以下であった。振動の低減効果良好。
×:測定値が35dB(A)を超えていた。振動の低減効果不良。
(操舵トルク)
◎:操舵トルクが2.8N・m以下であった。操舵トルクの抑制効果きわめて良好。
○:操舵トルクが2.8N・mを超え、3.0N・m以下であった。操舵トルクの抑制効果良好。
×:操舵トルクが3.0N・mを超えていた。操舵トルクが上昇した。
結果を表1に示す。
Figure 2009114259
表1より、基油の動粘度(40℃)が400mm/S以上、3000mm/S以下、緩衝材粒子の平均粒径(体積平均径)が0.5μm以上、100μm以下、含有割合が2質量%以上、50質量%以下で、かつ潤滑剤組成物のちょう度がNo.2ないしNo.00であるとき、減速機の回転トルク、および電動パワーステアリング装置の操舵トルクを過剰に上昇させることなしに、振動とそれに伴う異音とを効果的に低減できることが判った。また、各実施例を比較すると、基油の動粘度(40℃)は500mm/S以上、2000mm/S以下であるのが好ましいこと、緩衝材粒子の平均粒径(体積平均径)は10μm以上、80μm以下であるのが好ましいこと、その含有割合は5質量%以上、40質量%以下であるのが好ましいこと、そして潤滑剤組成物のちょう度がNo.1ないしNo.0であるのが好ましいことが判った。
本発明の一実施形態にかかる電動パワーステアリング装置の概略図である。 減速機を構成する波動歯車装置の一例を示す正面図である。 減速機を構成するサイクロイド歯車装置の一例を示す正面図である。 緩衝材粒子の弾性率を測定する方法を説明する断面図である。
符号の説明
1・・・電動パワーステアリング装置、9・・・操舵機構、17・・・電動モータ、18・・・減速機、19・・・サーキュラスプライン、20・・・フレクススプライン、22・・・内歯、23・・・外歯、30・・・歯、31・・・第1の歯車、32・・・ローラ、36・・・第2の歯車

Claims (5)

  1. 動粘度(40℃)が400mm/S以上、3000mm/S以下の基油と、増ちょう剤と、平均粒径が0.5μm以上、100μm以下の緩衝材粒子とを含み、前記緩衝材粒子の含有割合が2質量%以上、50質量%以下で、かつちょう度がNo.2ないしNo.00であることを特徴とする潤滑剤組成物。
  2. 緩衝材粒子が、軟質樹脂、およびゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種からなる粒子である請求項1に記載の潤滑剤組成物。
  3. サーキュラスプラインと、前記サーキュラスプラインの内側に配置されたフレクススプラインと、前記フレクススプラインを半径方向に撓ませて、前記サーキュラスプラインに対して部分的に噛み合わせると共に、前記噛み合わせ位置を周方向に移動させることにより、前記サーキュラスプラインおよびフレクススプラインの間に相対回転を生じさせるウエーブジェネレータとを備え、前記両歯車の噛み合い部分を含む領域に、請求項1または2に記載の潤滑剤組成物を充填したことを特徴とする減速機。
  4. 内歯歯車と、前記内歯歯車に対して部分的に噛み合わせた状態で偏心回転して、前記噛み合わせ位置を周方向に移動させることにより、前記内歯歯車に対して相対回転される外歯歯車とを備え、前記両歯車の噛み合い部分を含む領域に、請求項1または2に記載の潤滑剤組成物を充填したことを特徴とする減速機。
  5. 操舵補助用の電動モータの出力を、請求項3または4に記載の減速機を介して減速して、操舵機構に伝えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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