JP2010099676A - はんだ漏れ検出機能付きはんだ槽 - Google Patents

はんだ漏れ検出機能付きはんだ槽 Download PDF

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Abstract

【課題】はんだ槽の腐食によるはんだ漏れを検出する機能を有する少なくとも2槽からなはんだ槽を提供する。
【解決手段】はんだ漏れ検出機能付きはんだ槽40は、溶融はんだを貯留する内槽41と内槽の外側の外槽42と、内槽41と外槽42との間隙に設けられた多数の孔44a、45aが配置された電気絶縁性のスペーサ44、45とを備えたはんだ槽本体4と、はんだ漏れ検出回路3とで構成され、内槽41の腐食孔から溶融はんだ26が漏れてスペーサ44の孔44aを通してはんだが外槽42に接触すると、内槽41と外槽42は電気的に接続された漏れ検出回路3に電気が流れてランプ32が点灯する。
【選択図】図2

Description

本発明は、溶融はんだを貯留するはんだ槽に関し、詳しくははんだ漏れを検出する機能を有する少なくとも二重の槽から構成されるはんだ槽に関する。
近年、電子機器のプリント回路板を製造するためのはんだ付け工程において使用されるはんだは、従来の錫鉛(Sn―Pb)共晶はんだに含まれる鉛(Pb)の人体への悪影響と環境汚染の問題から、鉛を含有しない鉛フリーはんだへと移行されている。
この鉛フリーはんだは錫を主成分とする材料が多く、その溶融温度は300℃程度と従来の錫鉛共晶はんだの溶融温度200℃程度に比べかなり高い温度となっている。はんだ付けのときはさらに高いはんだ付け温度に加熱される。
この鉛フリーはんだの組成と高温のはんだ付け温度に起因して、はんだ槽の金属材料が腐食されて短期間ではんだ槽に穴が開いて外部に溶融はんだが漏れるという問題が発生している。このはんだ槽の腐食を低減するために、溶融はんだが接触するはんだ槽の金属材料の表面に非金属性材料をコーティング又は被膜を形成する表面処理が行われている(特許文献1参照)。
その他、金属製のはんだ槽の材料を鉛フリーのはんだに侵食されにくい金属材料に変更することや、はんだ槽の壁面にはんだの対流が直接接触することを防止する中敷を設けることが行われている(特許文献2参照)。
特開2004−188449号公報 特開2005−74478号公報
上記のように従来の表面処理が施されていないはんだ槽、及び表面処理が施されたはんだ槽のいずれもある寿命を持って新規なはんだ槽に取り替えなければならない。従来の共晶はんだを用いたはんだ槽の寿命は約10年程度で比較的長く、はんだ漏れが発生しても徐々に漏れるため交換する間の余裕があった。一方、腐食の激しい鉛フリーはんだを使用したはんだ槽では、はんだ槽の材料組成や金属組織、はんだ槽の内壁に突き当たる溶融はんだ流の強弱、加熱によるはんだ槽の応力分布むら、コーティング被膜の厚さむら等により、どの個所の腐食が激しくまたはんだ漏れが何時生じるかを予測することは非常に難しい。
このように、はんだ槽が腐食破損してはんだ漏れが何時発生するかわからないために、交換用のはんだ槽をあらかじめ準備しなければならないという問題がある。また、交換用はんだ槽が大きなスペースを長期間にわたり占有することはレイアウト及び作業上問題である。
さらに、溶融はんだがはんだ槽外部に漏れると、漏れたはんだによる人体のやけどやはんだ槽の周辺にある可燃物や電源ケーブルなどで火災や漏電の可能性があり安全面において問題である。
本発明は、従来のはんだ槽の上記の問題点に着目してなされたもので、その目的は、はんだ槽の外に直接はんだが漏れる前にはんだ漏れの危険のある内部損傷を検出し、これに基づきはんだ槽の交換を効率よく行うことができるはんだ槽を提供することである。本発明の他の目的は、また、上記機能をしており、かつ種々のタイプの加熱ヒータを適用できるはんだ槽を提供することである。
請求項1記載の発明は、溶融はんだが貯留される導電性の内部槽と、所定の間隔を持って内部槽の外側に設けられた導電性の外部槽と、内部槽と外部槽の間に所定の間隔を形成する電気絶縁性を有する電気絶縁体部と、内部槽と外部槽間の導電性の変化に基づき、内部槽からのはんだ漏れを検出する漏れ検出部とを備えており、漏れ検出部は内部槽から溶融はんだが漏れ出たときに、内部槽と外部槽と漏れ出たはんだの導電性の変化を検出してはんだ漏れを検出するはんだ槽であり、外部槽を設けることにより内部槽の漏れ出たはんだが直接はんだ槽の外部に漏れることを無くすことができる。また、はんだ槽の外部にはんだが漏れることは無いため、はんだ漏れが検出されてから交換用のはんだ槽を準備することができる。はんだ槽の交換時における漏れ出て飛散したはんだの除去作業は、はんだが外部槽内に凝固停留しているため容易に行うことができる。
請求項2の発明は、請求項1記載のはんだ槽において、電気絶縁体部は、少なくとも前記外部槽の上端部及び底面部に設けられ、内部槽と外部槽を物理的に離隔し、内部槽と外部槽の間に所定の間隔に対応する所定の厚みを有する複数の絶縁部材を備えるものであり、内部槽と外部槽が所定の隙間が得られるように外部槽の底面と上端部に設置された電気絶縁体部内に内部槽は載置されているため、交換時の内部槽の取り外し、取り付けを容易に行うことができる。
請求項3の発明は、請求項1記載のはんだ槽において、電気絶縁体部は、内部槽と外部槽の間に、内部槽と外部槽の電気絶縁を維持するよう敷設された薄板状部材であって、該薄板状部材は、内部槽から漏れ出たはんだが外部槽側に流れ出ることのできる複数の貫通孔を有するものであり、電気絶縁体部が電気絶縁を維持するよう敷設されたて安定した電気的絶縁が得られるために内部槽と外部槽の間(間隙)を狭くすることができ、その電気絶縁体部には複数の貫通孔が設けられているため、腐食によりわずかに漏れ出た初期のはんだ漏れを貫通孔を介して漏れ検出部で検出することができるので、はんだ漏れに対して十分な時間をもって対応を取ることができる。また、複数の貫通孔により広い範囲のはんだ漏れを検出することができる。
請求項4記載の発明は、溶融はんだが貯留される導電性の内部槽と、内部槽の外側に隣接して設けられた内部槽から漏れ出たはんだが流れ出ることのできる貫通孔を有する薄板状の電気絶縁性を有する電気絶縁体部と、内部槽から電気的に絶縁された状態で前記電気絶縁体部の外面に沿って設けられた導電性の板状部材からなる有底形状の導電部と、内部槽から電気的に絶縁された状態で導電部の外側に隣接して設けられた内部槽のはんだを加熱する加熱部と、内部槽と導電部に接続されてはんだ漏れを検出する漏れ検出部と、を具備したはんだ槽であって、漏れ検出部は内部槽と導電部材との間の導電性の変化に基づき、内部槽からのはんだ漏れを検出するはんだ槽であり、腐食によりわずかに漏れ出た初期のはんだ漏れを貫通孔を介して漏れ検出部で検出することができるので、はんだ漏れに対して十分な時間をもって対応を取ることができる。また、加熱部の内槽側の前方に導電性の板状部材を設けることにより加熱部が溶融はんだに接触する機会がなくなり加熱部のはんだによる腐食破損を避けることができるので、交換するはんだ槽に取り付けて再使用をすることができる。さらに、使用できる加熱部は内部槽内に固定されるタイプ又は投げ込みタイプに限定されることなく、内部槽の外側に加熱部を設けるタイプが可能となり、多様なはんだ槽に適用することができる。
請求項5記載の発明は、請求項4記載のはんだ槽において、電気絶縁体部は高熱伝導率を有する材料であり、導電性の板状部材を介して伝導される加熱部の発熱を効率よく内部槽内に貯留されるはんだに伝えて加熱することができる。
請求項1記載の発明によれば、外部槽を設けることにより内部槽の漏れ出たはんだが直接はんだ槽の外部に漏れることを無くすことができる。また、はんだ槽の外部にはんだが漏れることは無いため、はんだ漏れが検出されてから交換用のはんだ槽を準備することができる。はんだ槽の交換時における漏れ出て飛散したはんだの除去作業は、はんだが外部槽内に凝固停留しているため容易に行うことができる。
請求項2記載の発明によれば、内部槽と外部槽が所定の隙間が得られるように外部槽の底面と上端部に設置された電気絶縁体部内に内部槽は載置されているため、交換時の内部槽の取り外し、取り付けを容易に行うことができる。
請求項3記載の発明によれば、電気絶縁体部が電気絶縁を維持するよう敷設されたて安定した電気的絶縁が得られるために内部槽と外部槽の間(間隙)を狭くすることができ、その電気絶縁体部には複数の貫通孔が設けられているため、腐食によりわずかに漏れ出た初期のはんだ漏れを貫通孔を介して漏れ検出部で検出することができるので、はんだ漏れに対して十分な時間をもって対応を取ることができる。また、複数の貫通孔により広い範囲のはんだ漏れを検出することができる。
請求項4記載の発明によれば、腐食によりわずかに漏れ出た初期のはんだ漏れを貫通孔を介して漏れ検出部で検出することができるので、はんだ漏れに対して十分な時間をもって対応を取ることができる。また、加熱部の内槽側の前方に導電性の板状部材を設けることにより加熱部が溶融はんだに接触する機会がなくなり加熱部のはんだによる腐食破損を避けることができるので、交換するはんだ槽に取り付けて再使用をすることができる。さらに、使用できる加熱部は内部槽内に固定されるタイプ又は投げ込みタイプに限定されることなく、内部槽の外側に加熱部を設けるタイプが可能となり、多様なはんだ槽に適用することができる。
請求項5記載の発明によれば、導電性の板状部材を介して伝導される加熱部の発熱を効率よく内部槽内に貯留されるはんだに伝えて加熱することができる。
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明するが、本発明はかかる実施の形態にのみ限定されるものではない。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1にかかわるはんだ槽1の断面構成を図1に模式的に示す。
はんだ漏れ検出機能付きはんだ槽(以下はんだ槽と記す)20は、はんだ槽本体2とはんだ漏れ検出回路(漏れ検出部)3とから構成される。投げ込みヒータ25は図示しない電源に接続されて他端の加熱体ははんだ槽本体2の溶融はんだ26内に設置される。
はんだ槽本体2は、溶融はんだを貯留する金属製の内部槽(以下内槽と記す)21と、内槽の外側に設けられた金属製の外部槽(以下外槽と記す)22と、内槽21と外槽22の中間部(間隙)には断熱性で電気絶縁性のスペーサ23,24(電気絶縁体部)とで構成されている。内槽21,外槽22の縁部ははんだ槽の強度及び取り付け、取り外しのため外側に突き出たフランジ部21a,22aを有している。内槽21は外槽22のフランジ部22aに設けられて側面部の間隙G1を規定する突出部23aを備えたスペーサ23と外槽22の底面部に設けられて底面部の間隙G2を規定する厚さを有するスペーサ24との内側に設置される。スペーサ23,24により内槽21と外槽22は電気的絶縁性が保持される。間隙G1,G2は内槽21の加熱による変形、はんだの重量等から10mm程度である。本構成では、スペーサ23,24が設けられた部分を除く間隙は空気層としたが、マット状の電気絶縁性を有する断熱材を詰め込んでもよい。
漏れ検出回路3は直流の電源31とはんだ漏れ報知の点灯をするランプ(例えば豆電球)32とスイッチ33と電線345乃至37とから構成される。電線34の一端は内槽21に、他端はランプ32に接続され、電線35の一端は外槽22に、他端はスイッチ33に接続される。電線36はスイッチ33の一端と電源31とに、電線37は電源31とランプ32の他端それぞれ接続される。このように接続された回路ではんだ漏れを検出するときは、スイッチ33は閉状態にセットされる。
はんだ槽の腐食損傷(はんだ漏れ)は、一般的には溶融はんだの表面近傍の側面、又は底面部に多く発生する。内槽21が腐食され、例えば底面部に腐食孔Aが発生した場合、溶融はんだ26は腐食孔Aから滴下、突出状態又はつらら状態となって漏れ出たはんだBにより内槽21と外槽22の間隙G2が無くなる、すなわち内槽21と外槽22がはんだを介してつながると、内槽21と外槽22は電気的に接続(導通)され、漏れ検出回路3は閉状態となり漏れ検出回路3に電気が流れてランプ32が点灯する。ランプ32が点灯することによりはんだ漏れが検出される。
内槽21の側面部及び隅部に腐食孔が発生した場合、漏れ出た溶融はんだ26は内槽21の外壁上を下方に流れて隅部27に漏れ出し、上述と同様に内槽21と外槽22の間隙が無くなり、漏れ検出回路3に電気が流れてランプ32が点灯する。
内槽21の側面上部に腐食孔が発生した場合は、漏れ出す溶融はんだ26の圧力が小さく、腐食孔から底面の隅部まで流れる距離が長いために、他の位置で発生したはんだ漏れに比べて、実際にはんだ漏れが始まってから検出されるまでの時間が長くなる。
本実施の形態1では漏れ検出回路3として最も基本的な導通検出回路を示したが、用途に応じてトランジスタ、アンプ等を用いた増幅回路、比較回路を漏れ検出回路3に組み込んでもよい。また、はんだ漏れ検出として光による報知のランプ32(豆電球、LED)の点灯を例示したが、ブザー、スピーカ等の音による報知であってもよい。
以上のように構成された実施の形態1によれば、はんだ槽が内槽と外槽の2の槽で構成されるため外部に直接はんだが漏れることがなく、はんだ漏れ検出機能によりはんだ漏れが検出されてから交換用のはんだ槽を準備することができて、また、内槽の取り外し、取り付けが容易にできるため、はんだ槽の交換を効率よく行うことができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2にかかわるはんだ槽40の断面構成を図2に模式的に示す。
はんだ槽40は、はんだ槽本体4とはんだ漏れ検出回路3とから構成される。投げ込みヒータ25は図示しない電源に接続されて他端の加熱体ははんだ槽本体2の溶融はんだ26内に設置される。
はんだ槽本体4は、溶融はんだを貯留する金属製の内槽41と、内槽の外側に設けられた金属製の外槽42と、内槽41と外槽42の間隙には断熱性で電気絶縁性のスペーサ43、44、45(絶縁体部)とで構成されている。内槽41と外槽42は漏れ検出回路3に接続され、内槽41と外槽42の電気的絶縁性は絶縁スペーサ43、44、45により保持されるため、内槽41と外槽42の間隔(スペーサの厚さ)を5mm程度と実施の態様1に比べ小さく取ることができる。スペーサ44、45には多数個の孔44a、45aがそれぞれ配置され、スペーサ44とスペーサ45の境界には間隙46が設けられている。
スペーサ43、44、45の材料としては、内槽41からの発熱を遮蔽するための断熱性と電気絶縁性とを有し、さらに溶融はんだ26に対して耐腐食性と非浸透性を備える材料が好ましく、例えば、日光化成株式会社製のロスナボードが用いられる。なお、本説明ではスペーサ43、44、45を別々に設けたが1枚のスペーサであってもよい。
内槽41が腐食されて、例えば底面部に腐食孔Cが発生した場合、溶融はんだ26は腐食孔Cから漏れ出す。腐食孔Cが孔44a上に発生すると、溶融はんだ26はスペーサ44の孔44aに漏れ出し、漏れ出たはんだDが外槽42に接触すると内槽41と外槽42は電気的に接続されて漏れ検出回路3に電気が流れてランプ32が点灯する。
腐食孔Cが孔44a以外の場所で発生した場合、溶融はんだ26は、内槽41とスペーサ44の間を流れて孔44aに至り、外槽42の表面に接触すると内槽41と外槽42は電気的に接続されランプ32が点灯する。漏れ検出回路3は実施の態様1と同じ回路であるため説明は省略する。
内槽41の側面部に腐食孔が発生した場合も同様に、腐食孔から漏れ出た溶融はんだ26はスペーサ45の孔45aに流れ込んで外槽42に接触すると内槽41と外槽42が電気的に接続され、漏れ検出回路3に電気が流れてランプ32が点灯する。なお、側面上部に腐食孔が発生しても、実施の形態1と異なり、漏れ出た溶融はんだ26は近傍に配置された孔45aに流れ込むため、はんだ漏れが始まった早い時期にはんだ漏れを検出できる。
内槽41の隅部に腐食孔が発生すると、溶融はんだ26は間隙46に漏れ出し、内槽41と外槽42がはんだを介してつながると、漏れ検出回路3に電気が流れてランプ32が点灯する。
以上のように構成された実施の形態2によれば、腐食孔から漏れ出た溶融はんだは断熱性と電気絶縁性を合わせ持つ内槽41と外槽42の壁の間に挟み込まれたスペーサに設けられた開口部から漏れ出るためにはんだ漏れが検出される導体間の距離(検出距離)はスペーサの厚さに等しく狭いので、はんだ漏れ検出回路ははんだ漏れが始まった早い時期にはんだ漏れを検出できてはんだ槽の交換を十分な時間的余裕をもって準備することができる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3にかかわるはんだ槽50の断面構成を図3に模式的に示す。
はんだ槽50は、はんだ槽本体5とはんだ漏れ検出回路7とから構成される。
はんだ槽本体5は、溶融はんだ26を貯留する金属製の内槽51と、内槽51から外槽52の方向に順番に設けられた電気絶縁性のスペーサ54、55と、はんだ漏れ検出用の金属板(導電部材)61、62と、加熱ヒータ(電熱部)65、66、67と、電気絶縁性の断熱材68、69と、電気絶縁性のスペーサ53、56と、底面に仕切り52aを有する外槽52とで構成されている。
はんだ漏れ検出回路(はんだ漏れ検出部)7は第1のはんだ漏れ検出回路7aと第2のはんだ漏れ検出回路7bとから構成されている。内槽51と金属板61、62は第1のはんだ漏れ検出回路7aに、金属板61、62と外槽52は第2のはんだ漏れ検出回路7bにそれぞれ接続されている。
内槽51は溶融はんだ26の表面を除き周囲全体を絶縁性のスペーサ53、54、55で覆われ、内槽51と金属板61、62の電気的絶縁性が保持されている。内槽51の底面に設けられるスペーサ54と側面に設けられるスペーサ55は、加熱ヒータ65,66,67の発熱を内槽51に伝熱するために、熱伝導率が高くて絶縁性に優れたセラミック又はマイカの薄板(厚さ3mm程度)が用いられる。また、スペーサ54、55は漏れ出た溶融はんだ26が流れる多数の孔54a、55aがそれぞれ配置される。スペーサ54とスペーサ55の境界には間隙57が設けられている。なお、別々のスペーサ54、55は1枚のスペーサであってもよい。
金属板61、62は、はんだ漏れを検出のための端子であり、加熱ヒータ65、66、67の放熱をスペーサ54、55を介して内槽51に伝達するとともに、溶融はんだ26の腐食から加熱ヒータ65、66、67を保護する。金属板61,62は電気的に接続されていれば別々に又は一体的に構成されてもよい。金属板61、62の材料は、高い熱伝導率、電気導電性、耐熱性を備える、例えばステンレスが適用される。
加熱ヒータ65、66、67としては、ケース又はチューブと発熱体の隙間を絶縁体で覆った種々のタイプのヒータが適用できるが、コンパクトで設置が容易な面状ヒータが好適である。側面に設けられた加熱ヒータ66、67は図示しない突出板、底面に設けられた加熱ヒータ65は仕切り52aにより漏れ出たはんだの流入が防止される。本説明では、底面加熱及び側面加熱としたが片方の加熱であってもよい。
断熱材68,69は、加熱ヒータ65、66、67からの放熱を遮断し、加熱ヒータ65、66、67と外槽52との電気的な絶縁をおこなう。材料としては断熱性と電気絶縁性とを備える材料が好ましく、例えば、日光化成株式会社製のロスナボードが用いられる。
上記構成のはんだ槽におけるはんだ漏れが発生し始めた初期のはんだ漏れ検出方法について説明する。初期のはんだ漏れを検出する第1の漏れ検出回路7aは実施の態様1の漏れ検出回路3と同じ回路であるため説明は省略する。
底面部に腐食孔が発生した場合は、漏れ出たはんだはスペーサ54の孔54aを通して金属板61に接触すると、内槽51と金属板61は電気的に接続されて第1の漏れ検出回路7aに電気が流れてランプ32が点灯する。側面部に腐食孔が発生した場合は、漏れ出たはんだはスペーサ55の孔55aを通して金属板61に接触すると、内槽51と金属板61が電気的に接続され、第1の漏れ検出回路7aに電気が流れてランプ32が点灯する。隅部近傍に腐食孔が発生すると、はんだは隙間57に漏れ出し、内槽51と金属板61がはんだを介してつながると、第1の漏れ検出回路7aに電気が流れてランプ32が点灯する。
なお、金属板61,62が一体的に又は金属片(図示しない)により物理的に接続された上面に開口のある金属ケース63の場合には、金属ケース63は外槽52と同じ作用と効果を示す。このため、必要に応じてスペーサ56、断熱材68,69、外槽69を省略することができる。
次に、上記構成のはんだ槽におけるはんだ漏れが進んでかなりの量が漏れて直ちにはんだ槽の交換が必要となる進行したはんだ漏れ検出方法について説明する。
この場合、金属ケース63の底面の縁部(底面の金属板61と側面の金属板62の接続部)に複数の孔64が設けられている。
進行したはんだ漏れを検出する第2の漏れ検出回路7bは、直流の電源71とはんだ漏れ報知の点灯をするランプ76とスイッチ73と電線74乃至77とから構成される。
はんだ漏れ検出の一端の金属ケース63の金属板62は電線74に接続され、他端の外槽52は電線75に接続される。電線75の他端はスイッチ73に、スイッチ73は電線76を介して電源71に接続される。電源71は電線77を介してランプ72に、ランプ72は電線74に接続される。このように接続された回路ではんだ漏れ検出するときは、スイッチ33は閉状態にセットされる。
はんだ漏れがさらに進行して、漏れ出たはんだが金属ケース63の孔64から金属板61の外槽52の底面側に曲がった端部61a上を流れて、端部61aと内槽52の側面部の間隙G3が漏れ出たはんだを介してつながると、第2の漏れ検出回路7bに電気が流れてランプ72が点灯する。又は金属板61の端部61a上を流れてはんだ溜まり58に溜まり、金属板61の先端61aと外槽52の底部との間隙G4がはんだを介してつながると、第2の漏れ検出回路7bに電気が流れてランプ72が点灯する。
なお、漏れ検出回路の端子を内槽51と外槽52に接続してはんだ漏れを検出することも可能である。
以上のように構成された実施の形態3によれば、高熱伝導率で電気絶縁性のスペーサと金属板を用いることで内部槽外側の加熱部の発熱を効率よく内部槽内に貯留されるはんだに伝えて加熱することができるため、多様なはんだ槽に適用することができる。また、加熱部は金属板によりはんだによる腐食破損が防止されるため加熱部の再使用ができる。さらに、はんだ漏れが始まった早い時期にはんだ漏れを検出できてはんだ槽の交換を十分な時間的余裕をもって準備することができるだけでなく、はんだ漏れ初期のわずかなはんだ漏れを検出する第1の漏れ検出部と進行したはんだ漏れを検出する第2の漏れ検出部とを設けてはんだ漏れの検出を2段階で行うため、はんだ漏れ状態を詳しく把握することができてより正確にはんだ槽を交換することができる。
本発明の実施の形態1にかかわるはんだ槽20の構成を示す断面模式図である。 本発明の実施の形態2にかかわるはんだ槽40の構成を示す断面模式図である。 本発明の実施の形態3にかかわるはんだ槽50の構成を示す断面模式図である。
符号の説明
A、C:腐食孔 B、D:漏れ出たはんだ
1,2,3:はんだ槽 3,7,7a,7b:はんだ漏れ検出部
21,41,51:内槽 22,42,52:外槽
25,65,66:加熱部
23,24,44,45,53,56,:電気絶縁性のスペーサ
44a、45a,54a,55a,64:孔
54,55:高熱伝導率で電気絶縁性のスペーサ 46,57:隙間
61,62:金属板 63:金属ケース
68,69:電気絶縁性の断熱材

Claims (5)

  1. 溶融はんだが貯留される導電性の内部槽と、
    所定の間隔を持って前記内部槽の外側に設けられた導電性の外部槽と、
    前記内部槽と前記外部槽の間に前記所定の間隔を形成する電気絶縁性を有する電気絶縁体部と、
    前記内部槽と前記外部槽間の導電性の変化に基づき、前記内部槽からのはんだ漏れを検出する漏れ検出部と、を備えることを特徴とするはんだ槽。
  2. 前記電気絶縁体部は、少なくとも前記外部槽の上端部及び底面部に設けられ、前記内部槽と前記外部槽を物理的に離隔し、前記内部槽と前記外部槽の間に前記所定の間隔に対応する所定の厚みを有する複数の絶縁部材を備えることを特徴とする請求項1記載のはんだ槽。
  3. 前記電気絶縁体部は、前記内部槽と前記外部槽の間に、前記内部槽と前記外部槽の電気絶縁を維持するよう敷設された薄板状部材であって、該薄板状部材は、前記内部槽から漏れ出たはんだが前記外部槽側に流れ出ることのできる複数の貫通孔を有することを特徴とする請求項1記載のはんだ槽。
  4. 溶融はんだが貯留される導電性の内部槽と、
    前記内部槽の外側に隣接して設けられた前記内部槽から漏れ出たはんだが流れ出ることのできる貫通孔を有する薄板状の電気絶縁性を有する電気絶縁体部と、
    前記内部槽から電気的に絶縁された状態で前記電気絶縁体部の外面に沿って設けられた導電性の板状部材からなる有底形状の導電部と、
    前記内部槽から電気的に絶縁された状態で前記導電部の外側に隣接して設けられた前記内部槽のはんだを加熱する加熱部と、
    前記内部槽と前記導電部に接続されてはんだ漏れを検出する漏れ検出部と、を具備したはんだ槽であって、前記漏れ検出部は前記内部槽と前記導電部材との間の導電性の変化に基づき、前記内部槽からのはんだ漏れを検出することを特徴とするはんだ槽。
  5. 前記電気絶縁体部は高熱伝導率を有する材料であることを特徴とする請求項4記載のはんだ槽。
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