JP2010096029A - 内燃機関のブローバイガス処理装置 - Google Patents

内燃機関のブローバイガス処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】クランクケースから外部へのブローバイガスの漏れを抑制しつつ、クランクケースから吸気通路に持ち去られたオイルに起因するターボチャージャのコンプレッサでのデポジット堆積をより効果的に抑制する。
【解決手段】ブローバイガス処理装置によりクランクケース10から吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量に関しては、クランクケース10内の圧力が大気圧となるように制御される。クランクケース10内の圧力を大気圧とすることにより、同ケース10内から外部(大気)へのブローバイガスの漏れは抑制される。また、上述したようにガス流量を制御することで、そのガス流量が可能な限り少なくされる。その結果、クランクケース10から吸気通路3へのオイルの持ち去りが可能な限り少なくされ、そのオイルに起因するターボチャージャ11のコンプレッサ11aでのデポジットの堆積も可能な限り少なくされる。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関のブローバイガス処理装置に関する。
自動車等の車両に搭載される内燃機関としては、出力向上のためのターボチャージャを備えたものが知られている。また、内燃機関においては、運転中に燃焼室からシリンダ内壁とピストンリングとの間を介してクランクケースに燃料成分や排気成分を含んだガス(ブローバイガス)が漏れる。このため、ターボチャージャを備えた内燃機関において、燃焼室からクランクケースに漏れたブローバイガスを吸気通路に戻して処理するブローバイガス処理装置を設けることが提案されている。
こうしたブローバイガス処理装置は、クランクケース内と吸気通路における負圧の発生する部分とを繋ぐガス流出通路を備えており、同ガス流出通路を通じてクランクケース内のブローバイガスを吸気通路に戻すようにしている。なお、ターボチャージャを備えた内燃機関にあって、吸気通路における負圧の発生する部分としては、同吸気通路におけるターボチャージャよりも上流側の部分があげられる。上記ブローバイガス処理装置においては、ガス流出通路の上流側の圧力(クランクケース内の圧力)とガス流出通路の下流側の圧力(吸気通路内の圧力)との間に差圧が生じ、その差圧に対応した流量で吸気通路にブローバイガスが戻されるようになる。この場合、クランクケース内の圧力が大気圧に対し負圧となり、燃焼室からクランクケース内に漏れたブローバイガスが同ケースから外部(大気)に漏れることなく、ガス流出通路を介して吸気通路に戻される。
ここで、上記ガス流出通路を通過して吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量を制限しないと、そのガス流量はガス流出通路の上流側の圧力と下流側の圧力との差圧に対応した値、言い換えれば同差圧によって生じ得る最大値となる。この場合、クランクケース内の圧力を大気圧に対し確実に負圧となるようにしてクランクケース内のブローバイガスが外部に漏れないようにすることはできるものの、クランクケースからガス流出通路を介して吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量が多くなり過ぎる。このように吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量が多くなり過ぎると、そのガスによりクランクケース内のオイルが大量に吸気通路に持ち去られ、吸気通路におけるターボチャージャのコンプレッサ等に付着し、同コンプレッサ等でのデポジット堆積の原因となる。そして、ターボチャージャのコンプレッサにデポジットが堆積すると、内燃機関でのターボチャージャによる過給効率が低下して同機関の出力向上の妨げとなる。
そこで、特許文献1に示されるように、ガス流出通路のガス流通面積を可変とすべく開閉動作するPCVバルブを設け、同PCVバルブの開度調節によりクランクケースから吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量を制限可能とすることが考えられる。ちなみに、上記特許文献1では、機関運転状態に応じて区画された複数の学習領域毎にクランクケース内を負圧とし得るPCVバルブの開度を学習し、現在の機関運転状態に対応した学習領域で学習された開度となるようPCVバルブの開度を調整するようにしている。この場合、PCVバルブの開度をクランクケース内を負圧とし得る範囲で閉じ側の値に調整し、クランクケースから吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量を少なく抑えることが可能になる。
特開平9−68028公報
上述したようにPCVバルブの開度を閉じ側の値に調整することで、クランクケースから吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量を少なくし、同ガスによるクランクケース内のオイルの吸気通路への持ち去りを少なくすることができるようにはなる。しかし、そのオイルの持ち去りに起因して吸気通路におけるターボチャージャのコンプレッサ等でデポジットが堆積することは避けられず、同デポジットの堆積を抑制する面での更なる改善が望まれている。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、クランクケースから外部へのブローバイガスの漏れを抑制しつつ、クランクケースから吸気通路に持ち去られたオイルに起因するターボチャージャのコンプレッサでのデポジット堆積をより効果的に抑制することのできる内燃機関のブローバイガス処理装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、ターボチャージャを備えた内燃機関に適用され、燃焼室からクランクケースに漏れたブローバイガスを吸気通路における前記ターボチャージャのコンプレッサの上流に戻すとともに、その吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量を機関運転状態に基づき制御する内燃機関のブローバイガス処理装置において、前記吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量を前記クランクケース内の圧力が大気圧となるよう制御する制御手段を備えた。
クランクケース内の圧力と吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量との間には、そのガス流量が多くなるほどクランクケース内の圧力が下がるという関係がある。上記構成によれば、クランクケース内の圧力が大気圧となるようクランクケースから吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量が可能な限り少なくされる。これにより、クランクケースから吸気通路へのオイルの持ち去りが可能な限り少なくされ、そのオイルに起因するターボチャージャのコンプレッサでのデポジットの堆積も可能な限り少なくされるようになる。また、このときにはクランクケース内の圧力は大気圧になるため、同ケース内のブローバイガスが外部(大気)に漏れることはない。従って、クランクケースから外部へのブローバイガスの漏れを抑制しつつ、クランクケースから吸気通路に持ち去られたオイルに起因するターボチャージャのコンプレッサでのデポジット堆積を効果的に抑制することができる。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記燃焼室から前記クランクケースに漏れたブローバイガスを前記吸気通路における前記ターボチャージャのコンプレッサの上流に戻すガス流出通路と、前記ガス流出通路のガス流通面積を可変とすべく開閉動作するPCVバルブとを備え、前記制御手段は、機関運転状態に基づき前記PCVバルブの開度指令値を算出し、同バルブの開度を前記算出された開度指令値に基づき調整することで、前記ガス流出通路内のガス流量を前記クランクケース内の圧力が大気圧となるよう制御するものとした。
上記構成によれば、クランクケースから吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量に関しては、機関運転状態に応じて算出される開度指令値に基づくPCVバルブの開度調整により、クランクケース内の圧力を大気圧とする値に的確に制御される。
請求項3記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記制御手段は、前記コンプレッサの温度が同コンプレッサに付着したオイルを硬化させるコーキング温度以上であるときには前記吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量を前記クランクケース内の圧力が大気圧となるよう制御し、前記コンプレッサの温度が前記コーキング温度未満であるときには前記ガス流量を前記クランクケース内の圧力が大気圧に対し負圧となるよう制御するものとした。
ターボチャージャのコンプレッサの温度がコーキング温度未満であるときには、同コンプレッサにクランクケースから持ち去られたオイルが付着したとしても、同オイルが硬化してデポジットの堆積に繋がる可能性は低い。上記構成によれば、このような状況のもとでは、クランクケース内の圧力が大気圧に対して負圧となるよう同ケースから吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量が多くされ、同ケースから外部(大気)へのブローバイガスの漏れが的確に抑制される。一方、ターボチャージャのコンプレッサの温度がコーキング温度以上になると、クランクケース内の圧力が大気圧となるよう同ケースから吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量が少なくされる。これにより、同ガスによるクランクケースから吸気通路へのオイルの持ち去りが可能な限り少なくされ、そのオイルに起因するターボチャージャのコンプレッサでのデポジットの堆積も可能な限り少なくされるようになる。以上により、クランクケースから外部へのブローバイガスの漏れをより一層的確に抑制しつつ、吸気通路に持ち去られたオイルに起因するターボチャージャのコンプレッサでのデポジット堆積を効果的に抑制することができる。
請求項4記載の発明では、請求項3記載の発明において、前記燃焼室から前記クランクケースに漏れたブローバイガスを前記吸気通路における前記ターボチャージャのコンプレッサの上流に戻すガス流出通路と、前記ガス流出通路のガス流通面積を可変とすべく開閉動作するPCVバルブとを備え、前記制御手段は、機関運転状態に基づきマップを参照して前記PCVバルブの開度指令値を算出し、その開度指令値に基づき前記PCVバルブの開度を調整することで、前記ガス流出通路内のガス流量を制御するものであり、前記PCVバルブの開度指令値を算出するためのマップとしては、前記コンプレッサの温度が前記コーキング温度以上のときに対応した高温マップと、前記コンプレッサの温度が前記コーキング温度未満のときに対応した低温マップとのうち、前記コンプレッサの現在の温度に対応した方のマップが選択されて用いられることを要旨とした。
上記構成によれば、クランクケースから吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量は、機関運転状態に応じて算出される開度指令値に基づくPCVバルブの開度調整を通じて制御される。そして、コンプレッサの温度がコーキング温度以上であるときには、機関運転状態に応じて高温マップを参照して開度指令値が算出され、その開度指令値に基づきPCVバルブの開度を調整することで、ガス流出通路内のガス流量が的確にクランクケース内の圧力を大気圧とし得る値に制御される。また、コンプレッサの温度がコーキング温度未満であるときには、機関運転状態に応じて低温マップを参照して開度指令値が算出され、その開度指令値に基づきPCVバルブの開度を調整することで、ガス流出通路内のガス流量が的確にクランクケース内の圧力を大気圧に対し負圧とし得る値に制御される。
請求項5記載の発明では、請求項2又は4記載の発明において、前記制御手段は、前記クランクケース内の圧力が大気圧となるよう前記ガス流出通路でのガス流量を前記開度指令値に基づく前記PCVバルブの開度調整を通じて制御している状況のもとで、前記ガス流出通路での実際のガス流量を求めるとともに、前記クランクケース内の圧力を大気圧とするための前記ガス流出通路のガス流量である大気圧ガス流量を機関運転状態に基づき算出し、前記実際のガス流量が前記大気圧ガス流量よりも多いときには前記実際のガス流量が前記大気圧ガス流量となるまで前記開度指令値を閉じ側に変化させるものとした。
ガス流出通路でのガス流量は、PCVバルブ及び内燃機関の個体差や経年劣化等によって変わってくる。従って、機関運転状態に応じて算出された開度指令値に基づくPCVバルブの開度調整により、クランクケース内の圧力が大気圧となるようガス流出通路でのガス流量を制御したとき、そのガス流量がクランクケース内の圧力を大気圧とする値(大気圧ガス流量)よりも多くなる可能性がある。このような状況のもとでは、クランクケースから吸気通路へのオイルの持ち去りが多くなり、同通路におけるターボチャージャのコンプレッサでのデポジットの堆積が多くなるおそれがある。しかし、上記構成によれば、このような状況のもとでは、ガス流出通路での実際のガス流量が上記大気圧ガス流量となるまで上記開度指令値が閉じ側に変化され、それによってクランクケースから吸気通路へのオイルの持ち去りが抑えられるようになる。従って、開度指令値に基づくPCVバルブの開度調整を通じてガス流出通路でのガス流量の制御が行われているとき、PCVバルブ及び内燃機関の個体差や経年劣化等が生じていたとしても、それに関係なくガス流出通路を流れるブローバイガスのガス流量を大気圧ガス流量とすることができる。その結果、上述したようにクランクケースから吸気通路へのオイルの持ち去りが多くなることを抑制でき、ひいては同通路におけるターボチャージャのコンプレッサでのデポジットの堆積が多くなることを抑制できるようになる。
[第1実施形態]
以下、本発明を自動車用のターボチャージャ付きディーゼルエンジンに適用した第1実施形態を図1〜図6に従って説明する。
図1に示されるエンジン1においては、燃焼室2に吸気通路3及び排気通路4が接続されており、吸気通路3から燃焼室2に空気を供給するとともに同燃焼室2に燃料噴射弁5から燃料が噴射され、その燃料を燃焼室2内で燃焼させることによりピストン7が往復移動してクランクシャフト8が回転する。そして、燃焼室2内での燃焼後に生じる排気は同燃焼室2から排気通路4に送り出される。
また、エンジン1において、吸気通路3の途中であってエアクリーナ6の下流にはターボチャージャ11のコンプレッサ11aが設けられており、排気通路4にはターボチャージャ11のタービン11bが設けられている。そして、排気通路4を流れる排気の力によりタービン11bが回転すると、その回転がコンプレッサ11aに伝達されて同コンプレッサ11aも回転し、そのコンプレッサ11aの回転により吸気通路3内の空気が強制的に燃焼室2に送られるようになる。
更に、エンジン1においては、圧縮行程や膨張行程で燃焼室2に存在するガスの一部がブローバイガスとしてピストンリング7aとシリンダ内壁9との間からクランクケース10内に漏れる。このため、エンジン1には、燃焼室2から漏れたブローバイガスを吸気通路3に戻して処理するブローバイガス処理装置が設けられている。
同装置は、燃焼室2からクランクケース10に漏れたブローバイガスを吸気通路3に戻すべく同通路3における負圧の発生する部分に接続されたガス流出通路13を備えている。なお、吸気通路3における負圧の発生する部分としては、同通路3におけるターボチャージャ11(コンプレッサ11a)よりも上流側であって、且つエアクリーナ6よりも下流側の部分があげられ、その部分に上記ガス流出通路13が接続されている。そして、クランクケース10内の圧力が、吸気通路3におけるエアクリーナ6とコンプレッサ11aとの間の部分の圧力よりも高くなると、それら圧力の差(差圧)に基づきクランクケース10内のブローバイガスがシリンダヘッド12の内部を通過してガス流出通路13に流れ、そのガス流出通路13を介して吸気通路3に戻される。
また、ブローバイガス処理装置には、ガス流出通路13から吸気通路3に上記ブローバイガスを戻す際のガス流量を調整するPCVバルブ14が設けられている。このPCVバルブ14は、ステップモータ等により開度調整される電動式のものであって、その開度を開き側(増大側)に調整するほどガス流出通路13から吸気通路3に流れるガスの流量を多くするものである。なお、上記PCVバルブ14の開度を増大させて吸気通路3に戻される上記ブローバイガスのガス流量を多くするほど、クランクケース10内の圧力は低下することとなる。すなわち、吸気通路3に戻される上記ブローバイガスのガス流量とクランクケース10内の圧力との間には、上記ガス流量を多くするほど同ケース10内の圧力が下がるという関係が存在している。
次に、上記ブローバイガス処理装置の電気的構成について説明する。
ブローバイガス処理装置は、自動車に搭載されてエンジン1等に関する各種制御を実行する電子制御装置19を備えている。この電子制御装置19は、上記制御に係る各種演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータの記憶されたROM、CPUの演算結果等が一時記憶されるRAM、外部との間で信号を入・出力するための入・出力ポート等を備えて構成されている。
電子制御装置19の入力ポートには、以下に示す各種センサ等が接続されている。
・自動車の運転者によって踏込操作されるアクセルペダル20の踏み込み量(アクセル踏込量)を検出するアクセルポジションセンサ21。
・吸気通路3におけるエアクリーナ6とターボチャージャ11のコンプレッサ11aとの間の部分の圧力を検出するターボ前圧力センサ22。
・クランクケース10内の圧力を検出するケース内圧センサ23。
・クランクシャフト8の回転に対応した信号を出力するクランクポジションセンサ24。
・ターボチャージャ11におけるコンプレッサ11aの温度を検出する温度センサ25。
また、電子制御装置19の出力ポートには、燃料噴射弁5及びPCVバルブ14といった各種機器の駆動回路が接続されている。
電子制御装置19は、上記各センサから入力された検出信号より把握されるエンジン運転状態に応じて、上記出力ポートに接続された各機器類の駆動回路に指令信号を出力する。こうして燃料噴射弁5による燃料噴射の制御、及びPCVバルブ14の開度制御等の各種制御が電子制御装置19により実施されている。
次に、クランクケース10内から吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量の制御を目的とした本実施形態のPCVバルブ14の開度制御の詳細について、PCVバルブ制御ルーチンを示す図2のフローチャートを参照して説明する。このPCVバルブ制御ルーチンは、電子制御装置19を通じて、例えば所定時間毎の時間割り込みにて周期的に実行される。
同ルーチンにおいては、PCVバルブ14の開度指令値である指令ステップ数Rを算出するための処理(S101)が行われ、その後に上記算出された指令ステップ数Rに基づきPCVバルブ14の開度を調整する処理(S102)が行われる。このように開度制御されるPCVバルブ14に関しては、指令ステップ数Rが「0」のときに全閉とされ、同指令ステップ数Rが「0」から多くなるほど開き側の開度に調整される。そして、PCVバルブ14の開度が開き側にされるほど、クランクケース10からガス流出通路13を介して吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量が多くされ、クランクケース10内の圧力が低下するようになる。
上記指令ステップ数Rを算出するための処理(ステップS101)では、エンジン回転速度及びエンジン負荷といったエンジン運転状態に基づき、予め設定された図3のマップを参照して指令ステップ数Rが算出される。なお、ここで用いられるエンジン回転速度は、クランクポジションセンサ24からの検出信号に基づき求められる。また、上記エンジン負荷としては、アクセルポジションセンサ21により検出されるアクセル踏込量を用いたり、そのアクセル踏込量及び前記エンジン回転速度に基づき算出される燃料噴射量指令値を用いたりすることが可能である。
上記のように算出される指令ステップ数Rは、それに基づきPCVバルブ14の開度を調整したとき、ガス流出通路13を流れるブローバイガスのガス流量がクランクケース10内を大気圧(例えば標準大気圧)とすることの可能な値とされる。すなわち、そのような値として同指令ステップ数Rが算出されるように上記マップが予め実験等により設定されている。従って、上記指令ステップ数Rに基づきPCVバルブ14の開度を調整することにより、クランクケース10内の圧力を大気圧としつつ、同ケース10内のブローバイガスを吸気通路3に戻すことが可能になる。
ここで、吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量が少なすぎると、燃焼室2からクランクケース10内へのブローバイガスの漏れに起因して同ケース内の圧力が大気圧よりも高くなり、同ケース10内のブローバイガスが外部(大気)に漏れるおそれがある。一方、クランクケース10から吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量が多すぎると、そのブローバイガスによってクランクケース10内のオイルが大量に吸気通路3に持ち去られることになる。そして、吸気通路3に持ち去られたオイルがターボチャージャ11のコンプレッサ11a等に付着し、同コンプレッサ11a等でのデポジット堆積の原因となる。
しかし、上述したように吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量をクランクケース10内の圧力が大気圧となるように制御することで、同ケース10から外部へのブローバイガスの漏れを抑制しつつ、上記ガス流量を可能な限り少なくされるようになる。このため、クランクケース10から吸気通路3へのオイルの持ち去りが可能な限り少なくされ、そのオイルに起因するターボチャージャ11のコンプレッサ11aでのデポジットの堆積も可能な限り少なくされる。以上により、クランクケース10から外部へのブローバイガスの漏れを抑制しつつ、クランクケース10から吸気通路3に持ち去られたオイルに起因するターボチャージャ11のコンプレッサ11aでのデポジット堆積を効果的に抑制することができるようになる。
ところで、ガス流出通路13を介して吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量は、PCVバルブ14及びエンジン1の個体差や経年劣化等によって変わってくる。従って、上記のように算出された指令ステップ数Rに基づくPCVバルブ14の開度調整により、クランクケース10内の圧力が大気圧となるようガス流出通路13でのブローバイガスのガス流量を制御したとき、そのガス流量がクランクケース10内の圧力を大気圧とし得る値(以下、大気圧ガス流量という)よりも多くなる可能性がある。このような状況のもとでは、クランクケース10から吸気通路3へのオイルの持ち去りが多くなり、同通路3におけるターボチャージャ11のコンプレッサ11aでのデポジットの堆積が多くなるおそれがある。
図2のPCVバルブ制御ルーチンにおけるステップS103〜S106の処理は、上述した不具合に対処するためのものである。
この一連の処理では、指令ステップ数Rに基づくPCVバルブ14の開度調整が行われているとき、言い換えればクランクケース10内の圧力が大気圧となるようガス流出通路13でのブローバイガスのガス流量を制御しているとき、同ガス流出通路13での実際のガス流量が上記大気圧ガス流量よりも多いか否かが判断される(S103)。ここで、ガス流出通路13での実際のガス流量に関しては、ケース内圧センサ23によって検出されるクランクケース10内の圧力とターボ前圧力センサ22に基づき検出される吸気通路3内の圧力との差圧に基づき算出される。また、上記大気圧ガス流量に関しては、エンジン回転速度及びエンジン負荷に基づき、図4の二次元マップを参照して算出される。このマップは、クランクケース10内の圧力(ケース内圧)を求めるための図5のマップ、及び吸気通路3におけるエアクリーナ6とコンプレッサ11aとの間の部分の圧力(ターボ前圧力)を求めるための図6のマップを利用して作成される。なお、図5のマップ及び図6のマップはそれぞれ、実験等によりエンジン回転速度とエンジン負荷との二次元マップとして設定されている。
ステップS103(図2)で肯定判定がなされ、ガス流出通路13での実際のガス流量が上記大気圧ガス流量よりも多い旨判断されると、それらの差に対応した補正値Hが算出され(S104)、同算出された補正値Hの分だけ指令ステップ数Rが閉じ側の値に補正される(S105)。この補正値H分の指令ステップ数Rの補正により、ガス流出通路13での実際のガス流量が上記大気圧ガス流量となるまで指令ステップ数Rが閉じ側に変化されるようになる。そして、上記補正後の指令ステップ数Rに基づきPCVバルブ14の開度調整を行うことにより(S106)、PCVバルブ14及びエンジン1の個体差や経年劣化等が生じていたとしても、それに関係なくガス流出通路13での実際のガス流量を上記大気圧ガス流量とすることができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)クランクケース10から吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量に関しては、クランクケース10内の圧力が大気圧となるように制御される。これにより、クランクケース10から外部(大気)へのブローバイガスの漏れを抑制しつつ、上記ガス流量が可能な限り少なくされるようになる。このため、クランクケース10から吸気通路3へのオイルの持ち去りが可能な限り少なくされ、そのオイルに起因するターボチャージャ11のコンプレッサ11aでのデポジットの堆積も可能な限り少なくされる。従って、クランクケース10から外部へのブローバイガスの漏れを抑制しつつ、クランクケース10から吸気通路3に持ち去られたオイルに起因するターボチャージャ11のコンプレッサ11aでのデポジット堆積を効果的に抑制することができる。
(2)クランクケース10から吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量に関しては、エンジン運転状態に応じて算出される指令ステップ数Rに基づくPCVバルブ14の開度調整を通じて制御される。上記のようにエンジン運転状態に応じて算出される指令ステップ数Rは、それに基づきPCVバルブ14の開度を調整したとき、ガス流出通路13を流れるブローバイガスのガス流量がクランクケース10内を大気圧とすることの可能な値とされる。従って、クランクケース10内の圧力が大気圧となるよう上記ガス流量を的確に制御することができる。
(3)ガス流出通路13を介して吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量は、PCVバルブ14及びエンジン1の個体差や経年劣化等によって変わってくる。こうした個体差や経年劣化等に起因して、指令ステップ数Rに基づくPCVバルブ14の開度調整を通じて上記ガス流量を制御したとき、そのガス流量がクランクケース10内の圧力を大気圧とする値(大気圧ガス流量)よりも多くなる可能性がある。このような状況のもとでは、ガス流出通路13での実際のガス流量が求められるとともに、クランクケース10内の圧力を大気圧とするためのガス流出通路13でのガス流量である大気圧ガス流量がエンジン運転状態に基づき算出され、上記実際のガス流量が上記大気圧ガス流量となるまで指令ステップ数Rが減少側(閉じ側)に変化される。これにより、指令ステップ数Rに基づくPCVバルブ14の開度調整を通じてガス流出通路13でのガス流量の制御が行われているとき、PCVバルブ14及びエンジン1の個体差や経年劣化等が生じていたとしても、それに関係なく上記ガス流量を大気圧ガス流量とすることができるようになる。従って、上記個体差や経年劣化等に起因して上記実際のガス流量が大気圧ガス流量よりも多くなることに伴い、クランクケース10から吸気通路3へのオイルの持ち去りが多くなることを抑制でき、ひいては同通路3におけるターボチャージャ11のコンプレッサ11aでのデポジットの堆積が多くなることを抑制できるようにもなる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を図7及び図8に基づき説明する。
この実施形態は、ターボチャージャ11におけるコンプレッサ11aの温度が、同コンプレッサ11aに付着したオイルを硬化させるコーキング温度以上であるか、あるいは同コーキング温度未満であるかに応じて、クランクケース10から吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量を可変とするようにしたものである。具体的には、コンプレッサ11aの温度が上記コーキング温度以上であるときには吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量をクランクケース10内の圧力が大気圧となるよう制御し、コンプレッサ11aの温度が上記コーキング温度未満であるときには上記ガス流量をクランクケース10内の圧力が大気圧に対し負圧となるよう制御する。
ここで、上記コンプレッサ11aの温度がコーキング温度未満であるときには、同コンプレッサ11aにクランクケース10から持ち去られたオイルが付着したとしても、同オイルが硬化してデポジットの堆積に繋がる可能性は低い。このような状況のもとでは、クランクケース10内の圧力が大気圧に対して負圧となるよう同ケース10から吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量が多くされ、同ケース10から外部(大気)へのブローバイガスの漏れが的確に抑制される。一方、コンプレッサ11aの温度がコーキング温度以上であるときには、クランクケース10内の圧力が大気圧となるよう上記ガス流量が少なくされるため、同ガスによるクランクケース10から吸気通路3へのオイルの持ち去りが可能な限り少なくされ、そのオイルに起因するコンプレッサ11aでのデポジットの堆積も可能な限り少なくされる。
以上により、クランクケース10から外部へのブローバイガスの漏れをより一層的確に抑制しつつ、吸気通路3に持ち去られたオイルに起因するターボチャージャ11のコンプレッサ11aでのデポジット堆積を効果的に抑制することができるようになる。
図7は、この実施形態におけるPCVバルブ制御ルーチンを示すフローチャートである。同ルーチンにおいては、第1実施形態のPCVバルブ制御ルーチン(図2)のステップS102〜S106に相当する処理(S206〜S210)に対しステップS201〜S203の処理が追加されており、上記PCVバルブ制御ルーチン(図2)のステップS101に相当する処理(S204、S205)が第1実施形態と異なっている。
この実施形態のPCV制御ルーチンにおいては、コンプレッサ11aの温度がコーキング温度以上であるか否かが判断される(S201)。ここで肯定判定であれば指令ステップ数Rを算出するためのマップとして図8に示される高温マップが選択され(S202)、同高温マップを参照してエンジン回転速度及びエンジン負荷に基づき指令ステップ数Rの算出が行われる(図7のS204)。上記高温マップ(図8)としては、第1実施形態における指令ステップ数Rの算出マップ(図3)と同じものが用いられる。
このため、高温マップを参照して算出された指令ステップ数Rに基づきPCVバルブ14の開度を調整し(図7のS206)、吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量を調整することにより、クランクケース10内の圧力が大気圧となるよう上記ガス流量が制御とされる。この場合、クランクケース10内から外部へのブローバイガスの漏れを抑制しつつ、上記ガス流量を可能な限り少なくしてクランクケース10から吸気通路3へのオイルの持ち去りを可能な限り少なくし、そのオイルに起因するコンプレッサ11aでのデポジットの堆積も可能な限り少なくすることができる。
その後、PCVバルブ14及びエンジン1の個体差や経年劣化等により、上記ガス流量がクランクケース10内の圧力を大気圧とし得る値(大気圧ガス流量)よりも多くなることを回避するための処理として、ステップS207〜S210の処理が実行される。
一方、ステップS201で否定判定がなされ、コンプレッサ11aの温度がコーキング温度未満である旨判断されると、指令ステップ数Rを算出するためのマップとして図8に示される低温マップが選択され(S203)、同低温マップを参照してエンジン回転速度及びエンジン負荷に基づき指令ステップ数Rの算出が行われる(S205)。同指令ステップ数Rは、それに基づきPCVバルブ14の開度を調整したとき、ガス流出通路13を流れるブローバイガスのガス流量がクランクケース10内を大気圧に対し負圧とすることの可能な値とされる。すなわち、そのような値として同指令ステップ数Rが算出されるように上記マップが予め実験等により設定されている。従って、上記指令ステップ数Rに基づきPCVバルブ14の開度を調整し(S210)、クランクケース10内の圧力が大気圧に対し負圧となるよう上記ガス流量を大気圧ガス流量よりも多い値に制御することで、同ケース10から外部(大気)へのブローバイガスの漏れが的確に抑制されるようになる。
本実施形態によれば、第1実施形態における(1)及び(3)の効果に加え、以下に示す効果が得られるようになる。
(4)ターボチャージャ11におけるコンプレッサ11aの温度がコーキング温度以上であるときには吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量がクランクケース10内を大気圧とし得る値(大気圧ガス流量)となるよう制御される。このように上記ガス流量が少なくされるため、同ガスによるクランクケース10から吸気通路3へのオイルの持ち去りが可能な限り少なくされ、そのオイルに起因するコンプレッサ11aでのデポジットの堆積も可能な限り少なくされる。一方、コンプレッサ11aの温度がコーキング温度未満であるときには上記ガス流量が大気圧ガス流量よりも多い値となるよう制御される。これにより、クランクケース10内の圧力が大気圧に対し負圧となり、同ケース10から外部(大気)へのブローバイガスの漏れが的確に抑制される。以上により、クランクケース10から外部へのブローバイガスの漏れをより一層的確に抑制しつつ、吸気通路3に持ち去られたオイルに起因するターボチャージャ11のコンプレッサ11aでのデポジット堆積を効果的に抑制することができる。
(5)コンプレッサ11aの温度がコーキング温度以上であるときには、指令ステップ数Rを算出するためのマップとして高温マップが選択され、同高温マップを参照してエンジン運転状態に基づき算出された指令ステップ数Rに基づきPCVバルブ14の開度が調整される。このようにPCVバルブ14の開度を調整することで、ガス流出通路13内のガス流量がクランクケース10内の圧力を大気圧とし得る値(大気圧ガス流量)に的確に制御される。また、コンプレッサ11aの温度がコーキング温度未満であるときには、指令ステップ数Rを算出するためのマップとして低温マップが選択され、同低温マップを参照してエンジン運転状態に基づき算出された指令ステップ数Rに基づきPCVバルブ14の開度が調整される。このようにPCVバルブ14の開度を調整することで、ガス流出通路13内のガス流量がクランクケース10内の圧力を大気圧に対し負圧とし得る値に的確に制御される。
[その他の実施形態]
なお、上記各実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・第1及び第2実施形態の大気圧ガス流量に関しては、実験等により定められた計算式を用いてエンジン回転速度及びエンジン負荷に基づき算出することも可能である。
・第1及び第2実施形態の指令ステップ数Rに関しては、実験等により定められた計算式を用いてエンジン回転速度及びエンジン負荷に基づき算出することも可能である。
・第1及び第2実施形態において、大気圧を実測するとともに同実測した値の標準大気圧に対するずれ量を求め、そのずれ量に対応する分だけ指令ステップ数Rに対し補正を加えるようにしてもよい。この場合、指令ステップ数Rをそれに基づきPCVバルブ14の開度を調整したとき、クランクケース10内の圧力が実際の大気圧となるよう、クランクケース10から吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量を制御することが可能になる。
・本発明をガソリンエンジンに適用してもよい。
第1実施形態のブローバイガス処理装置が適用されるエンジン全体を示す略図。 第1実施形態のPCVバルブの開度制御の手順を示すフローチャート。 指令ステップ数Rの算出に用いられるマップ。 大気圧ガス流量の算出に用いられるマップ。 ケース内圧を求めるためのマップ。 ターボ前圧力を求めるためのマップ。 第2実施形態のPCVバルブの開度制御の手順を示すフローチャート。 指令ステップ数Rの算出に用いられる高温マップ及び低温マップ。
符号の説明
1…エンジン、2…燃焼室、3…吸気通路、4…排気通路、5…燃料噴射弁、6…エアクリーナ、7…ピストン、7a…ピストンリング、8…クランクシャフト、9…シリンダ内壁、10…クランクケース、11…ターボチャージャ、11a…コンプレッサ、11b…タービン、12…シリンダヘッド、13…ガス流出通路、14…PCVバルブ、19…電子制御装置(制御手段)、20…アクセルペダル、21…アクセルポジションセンサ、22…ターボ前圧力センサ、23…ケース内圧センサ、24…クランクポジションセンサ、25…温度センサ。

Claims (5)

  1. ターボチャージャを備えた内燃機関に適用され、燃焼室からクランクケースに漏れたブローバイガスを吸気通路における前記ターボチャージャのコンプレッサの上流に戻すとともに、その吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量を機関運転状態に基づき制御する内燃機関のブローバイガス処理装置において、
    前記吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量を前記クランクケース内の圧力が大気圧となるよう制御する制御手段を備える
    ことを特徴とする内燃機関のブローバイガス処理装置。
  2. 請求項1記載の内燃機関のブローバイガス処理装置において、
    前記燃焼室から前記クランクケースに漏れたブローバイガスを前記吸気通路における前記ターボチャージャのコンプレッサの上流に戻すガス流出通路と、前記ガス流出通路のガス流通面積を可変とすべく開閉動作するPCVバルブとを備え、
    前記制御手段は、機関運転状態に基づき前記PCVバルブの開度指令値を算出し、同バルブの開度を前記算出された開度指令値に基づき調整することで、前記ガス流出通路内のガス流量を前記クランクケース内の圧力が大気圧となるよう制御するものである
    ことを特徴とする内燃機関のブローバイガス処理装置。
  3. 前記制御手段は、前記コンプレッサの温度が同コンプレッサに付着したオイルを硬化させるコーキング温度以上であるときには前記吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量を前記クランクケース内の圧力が大気圧となるよう制御し、前記コンプレッサの温度が前記コーキング温度未満であるときには前記ガス流量を前記クランクケース内の圧力が大気圧に対し負圧となるよう制御する
    請求項1記載の内燃機関のブローバイガス処理装置。
  4. 請求項3記載の内燃機関のブローバイガス処理装置において、
    前記燃焼室から前記クランクケースに漏れたブローバイガスを前記吸気通路における前記ターボチャージャのコンプレッサの上流に戻すガス流出通路と、前記ガス流出通路のガス流通面積を可変とすべく開閉動作するPCVバルブとを備え、
    前記制御手段は、機関運転状態に基づきマップを参照して前記PCVバルブの開度指令値を算出し、その開度指令値に基づき前記PCVバルブの開度を調整することで、前記ガス流出通路内のガス流量を制御するものであり、
    前記PCVバルブの開度指令値を算出するためのマップとしては、前記コンプレッサの温度が前記コーキング温度以上のときに対応した高温マップと、前記コンプレッサの温度が前記コーキング温度未満のときに対応した低温マップとのうち、前記コンプレッサの現在の温度に対応した方のマップが選択されて用いられる
    ことを特徴とする内燃機関のブローバイガス処理装置。
  5. 前記制御手段は、前記クランクケース内の圧力が大気圧となるよう前記ガス流出通路でのガス流量を前記開度指令値に基づく前記PCVバルブの開度調整を通じて制御している状況のもとで、前記ガス流出通路での実際のガス流量を求めるとともに、前記クランクケース内の圧力を大気圧とするための前記ガス流出通路のガス流量である大気圧ガス流量を機関運転状態に基づき算出し、前記実際のガス流量が前記大気圧ガス流量よりも多いときには前記実際のガス流量が前記大気圧ガス流量となるまで前記開度指令値を閉じ側に変化させる
    請求項2又は4記載の内燃機関のブローバイガス処理装置。
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