JP2010095201A - キャスタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 キャスタの支持ヨークの上台部に形成した取付穴を、ラジアル玉軸受と軸受ケースの上部とが挿通可能な大きさに設定しておくと共に、ラジアル玉軸受の外輪に外方へ突出する鍔部を設けておき、上部が小径で下部が大径の略筒状の軸受ケースの上端部を外向きに折り曲げて支持ヨークの上台部の取付穴の口縁部にかしめ、下端部を内向きに折り曲げて前記外輪の鍔部にかしめて固定してなることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
すなわち、ダイDとパンチPを用いて、上部を小径とし下部を大径とした異径円筒体からなる軸受ケース15を用い、該軸受ケース15の大径部15a内にラジアル玉軸受12を収容し、大径部15aの下端を折り曲げて上記ラジアル玉軸受12の外輪12bにかしめて固定し、前記軸受ケース15の小径部15bは上端を支持ヨーク13の上台部13aに形成した挿通孔16から突出させ、該小径部15bの上部を外方へ折り返して支持ヨーク13の上台部13aの取付穴16の口縁部に沿ってかしめて軸受ケース15を支持ヨーク13に固着している(図9参照)。
そして、図6や図8に示すように、ラジアル玉軸受12の内輪12aは固定軸14の下部をかしめることにより、前記台盤11および固定軸14に一体的に固着されている。
これにより、固定軸14を中心にして支持ヨーク13の上台部13aがラジアル玉軸受12の外輪12bと一体に回動し、支持ヨーク13に軸支された車輪18がこれに連動して旋回するようにしている。
また、軸受ケース15は下方へ突出するので、車輪18との間のクリアランスが短くなる。
そこで、図5および図6の従来例1のキャスタ20に示すように、車輪18を軸線よりの偏心E2を長くして取付高さH2を抑えて低床化を図るか、あるいは図7および図8の従来例2のキャスタ20に示すように、取り付け高さH3を高くして偏心E3を短くする必要があった。
しかし、前者(図5および図6)では、偏心E2が長いため、車輪の稼動領域が大きくなり、旋回部にかかる荷重負荷も大きくなって強度が損なわれるという問題点がある。
後者(図7および図8)では、取付高さH3が大きいため、低床化ができないという問題点がある。
この発明の別の課題は、軸受ケースの全高を小型化してキャスタの低床化を図り、あるいは同じ高さであればより大きなベアリングを使用しうるキャスタを提供することにある。
ラジアル玉軸受の内輪を台盤と共に固定軸に固定し、前記ラジアル玉軸受の外輪は車輪を軸支する支持ヨークの上台部に軸受ケースを介して固定し、前記台盤の下方でラジアル玉軸受を介して支持ヨークを旋回自在としたキャスタにおいて、
支持ヨークの上台部に形成した取付穴を、ラジアル玉軸受と該ラジアル玉軸受に外嵌した取付前の軸受ケースの上部とが挿通可能な大きさに設定し、
前記ラジアル玉軸受の外輪の中途位置または下端部で外方へ突出する鍔部を設けておき、
前記上部が小径で下部が大径からなる段部を有する略筒状の軸受ケースの上部の上端部を外向きに折り曲げて前記上台部の取付穴の口縁部にかしめ、下部の下端部を内向きに折り曲げて前記外輪の鍔部にかしめて固定してなることを特徴とする。
請求項2の発明では、
前記軸受ケースは、中途位置に形成された段部が、上台部の取付穴の口縁部の内壁に掛け止められ、上端部が前記口縁部の上に外向きに折り曲げられ、下端部が前記鍔部の下に内向きに折り曲げられて支持ヨークとラジアル玉軸受の外輪とに固定されており、
該固定位置での軸受ケースの上端が、ラジアル玉軸受の上端以下となり、軸受ケースの下端がラジアル玉軸受の下端以上の位置に設定されていることを特徴とする。
また、請求項3の発明では、
ラジアル玉軸受の上部が上台部の取付穴より上方へ突出して配置されていることを特徴とする。
また、軸受ケースを小型化してラジアル玉軸受より上下方向に突出しない長さに形成することができ、且つラジアル玉軸受の上部を支持ヨークの取付穴より突出させることができる。
従って、車輪との間のクリアランスを大きくとることができ、且つ、車輪の軸線よりの偏心を短くして車輪の旋回半径も短くして旋回部にかかる荷重負荷を軽減することができると共に、取付高さ低くしてキャスタの低床化を実現しうる。
以下に、本実施例のキャスタ10について図1から4を参照して説明する。
キャスタ10は、図4に示すように、ラジアル玉軸受2の内輪2aを台盤1と共に固定軸4に固定し、前記ラジアル玉軸受2の外輪2bは車輪8を軸支する支持ヨーク3の上台部3aに軸受ケース5を介して固定し、前記台盤1の下方でラジアル玉軸受2を介して支持ヨーク3を旋回自在とした構成からなっている。
ラジアル玉軸受2として、本実施例では図1および図2に明瞭なように、起立した内輪2aと外輪2bと、該内輪2aと外輪2bの間に転動可能に介設されたスチールボール2cとからなる深溝玉軸受を用いている。
上記ラジアル玉軸受2の外輪2bには、その高さ方向の中途位置に、外方へ突出する鍔部7が突設されている。
該鍔部7は、外輪2bの外周壁に沿って環状に一体形成されたものを図示したが、その他、断続的に突出する放射状に形成されたものなどであってもよい。
支持ヨーク3は、下方に延びる一対の片で車輪8を軸支すると共に、上部には略筒状からなって、上面中央には取付穴6を有する上台部3aが形成されている。
ここで、取付穴6は、前記ラジアル玉軸2の上部が軸受ケース5と共に挿通可能な径に設定されている。
軸受ケース5は、下部が大径部5aとなり段部5cを介して上部が小径部5bからなる筒体であって、従来よりも全高が短く設定されている。
そして、図2の点線で示すように、軸受ケース5の段部5cを前記外輪2bの鍔部7に掛止めた状態で、同図実線で示すように、小径部5bの上部は外向きに略直角に折り曲げ支持ヨーク3の上台部3aの取付穴6の内周縁の上面に沿って上端かしめ部5b’が形成されて固定し、大径部5aの下部は内向きに略直角に折り曲げられ前記外輪2bの鍔部7の底面に沿って下端かしめ部5a’が形成されて固定される。
そして、前記軸受ケース5は、固定位置での軸受ケース5の上端が、ラジアル玉軸受2のほぼ上端位置となり、軸受ケース5の下端がラジアル玉軸受2のほぼ下端位置に設定されている。
更に、取付高さH1を低くして図7および図8に示した従来構造に比してキャスタの低床化をも同時に実現することができる。
その他、この発明は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨に変更しない範囲で種々設計変更しうること勿論である。
2 ラジアル玉軸受
2a 内輪
2b 外輪
3 支持ヨーク
3a 上台部
4 固定軸
5 軸受ケース
5a 大径部
5a’下端かしめ部
5b 小径部
5b’上端かしめ部
6 取付穴
7 鍔部
8 車輪
10 キャスタ
11 台盤
12 ラジアル玉軸受
12a 内輪
12b 外輪
13 支持ヨーク
13a 上台部
14 固定軸
15 軸受ケース
15a 大径部
15b 小径部
16 取付穴
18 車輪
20 従来のキャスタ
Claims (3)
- ラジアル玉軸受の内輪を台盤と共に固定軸に固定し、前記ラジアル玉軸受の外輪は車輪を軸支する支持ヨークの上台部に軸受ケースを介して固定し、前記台盤の下方でラジアル玉軸受を介して支持ヨークを旋回自在としたキャスタにおいて、
支持ヨークの上台部に形成した取付穴を、ラジアル玉軸受と該ラジアル玉軸受に外嵌した取付前の軸受ケースの上部とが挿通可能な大きさに設定し、
前記ラジアル玉軸受の外輪の中途位置または下端部で外方へ突出する鍔部を設けておき、
前記上部が小径で下部が大径からなる段部を有する略筒状の軸受ケースの上部の上端部を外向きに折り曲げて前記上台部の取付穴の口縁部にかしめ、下部の下端部を内向きに折り曲げて前記外輪の鍔部にかしめて固定してなることを特徴とするキャスタ。 - 軸受ケースは、中途位置に形成された段部が、上台部の取付穴の口縁部の内壁に掛け止められ、上端部が前記口縁部の上に外向きに折り曲げられ、下端部が前記鍔部の下に内向きに折り曲げられて支持ヨークとラジアル玉軸受の外輪とに固定されており、
該固定位置での軸受ケースの上端が、ラジアル玉軸受の上端以下となり、軸受ケースの下端がラジアル玉軸受の下端以上の位置に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のキャスタ。 - ラジアル玉軸受の上部が上台部の取付穴より上方へ突出して配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のキャスタ。
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