JP2010094539A - 医療用ガイドワイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】体内でのファイバスコープによる視認性に優れると共に、ガイドワイヤを体内に挿入し、あるいは体内から抜出す際に、ガイドワイヤの位置の把握がしやすくした医療用ガイドワイヤを提供する。
【解決手段】基部側に比べて小径とされた先端部Aと、この先端部Aに連続して基部側に伸び、体内に挿入される部分となる中間部Bと、この中間部Bに連続して更に基部側に伸び、体内には挿入されない部分となる基端部Cとを有する芯材11を備える。この芯材11には、先端から所定長さの部分に、螺旋状の模様が形成されていない第2合成樹脂膜27が被覆され、芯材11のそれ以外の部分に、螺旋状の模様21aが形成された第1合成樹脂膜21が被覆されている。
【選択図】図7

Description

本発明は、例えば血管、尿管、胆管、気管などの人体の管状器官にカテーテルを挿入する際、カテーテルの先端を目的箇所に導くために用いられる医療用ガイドワイヤに関する。
近年、血管、尿管、胆管、気管などの人体の管状器官における検査・治療のため、カテーテルを挿入して造影剤などの薬剤を投与したり、先端にバルーンを有するカテーテルを挿入して管状器官の狭窄部を拡張したりすることが行われている。カテーテルの挿入に際しては、管状器官内に、まず、比較的細くて柔軟なガイドワイヤを挿入し、ガイドワイヤの先端を目的箇所に到達させた後、このガイドワイヤの外周に沿ってカテーテルを挿入する。
カテーテルを利用した治療方法の一例として、図6には、胆管の閉塞部を拡張する方法が示されている。図において、1は十二指腸、2は胆管、3は内視鏡である。内視鏡3は、複数のルーメンを有する本体チューブ4と、そのうちの一つのルーメンに挿入されたファイバスコープ5とを有している。ファイバスコープ5の先端6は、本体チューブ4の先端部から側方に突出して胆管2内を指向した状態に配置されている。また、本体チューブ4に形成された別のルーメンを通して、ガイドワイヤ7及びバルーンカテーテル8が挿入されている。
この治療に際しては、まず、十二指腸1内に挿入された内視鏡3を通してガイドワイヤ7を挿入し、ガイドワイヤ7の先端を十二指腸1から胆管2内に導き、更に胆管2の狭窄部2aに導く。この状態で、ガイドワイヤ7の外周に被せるようにしてバルーンカテーテル8を挿入し、バルーンカテーテル8の先端を上記狭窄部2aに導く。その後、常法によりバルーンカテーテル8の先端部外周に装着されたバルーン9を膨らませ、バルーン9で狭窄部2aをこすることにより、狭窄部2aの拡張を行う。
しかし、1回の作業では狭窄部2aを十分に拡張できないことが多いので、バルーンカテーテル8を抜いて、更に大きな径のバルーンを有する別のバルーンカテーテルを再度挿入し、より大きく膨らんだバルーンで再度狭窄部2aをこすって拡張することが行われている。
上記のように、バルーンカテーテルを交換する際には、最初のバルーンカテーテル8を抜くときに、ガイドワイヤ7が動いてしまわないように保持する必要があるが、内視鏡3のファイバスコープ5を通して内部を撮像しても、ガイドワイヤ7が動いているかどうかを視認しづらく、ガイドワイヤ7の先端部の位置がバルーンカテーテルの交換作業中にずれてしまうことがあった。
このような問題を解決するため、米国特許5379779号には、ガイドワイヤの芯材の外周全体に、螺旋模様を有するチューブを被覆し、上記螺旋模様によってガイドワイヤの動きを内視鏡によって視認しやすくする技術が開示されている。
米国特許第5379779号明細書
しかしながら、上記米国特許5,379,779号に記載されたガイドワイヤにおいては、体内でのファイバスコープによる視認性は向上するものの、ガイドワイヤ全体に螺旋模様が付されているため、ガイドワイヤの挿入時における位置の把握はしづらかった。例えば、医師がガイドワイヤを体内に挿入するときに、ガイドワイヤがどのくらいの長さまで体内に挿入されたかなどについての把握はしづらかった。
特に、ファイバスコープの映像をモニタに写し出して作業を行う手術室では、モニタが見やすいように暗い室内となっており、非常に細いガイドワイヤにおいては、その端部の位置確認がしづらいという問題があった。
したがって、本発明の目的は、体内でのファイバスコープによる視認性に優れると共に、ガイドワイヤを体内に挿入し、あるいは体内から抜出す際に、ガイドワイヤの端部の位置の把握がしやすくした医療用ガイドワイヤを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の第1は、基部側に比べて小径とされた先端部と、この先端部に連続して基部側に伸びる中間部と、この中間部に連続して更に基部側に伸びる基端部とを有する芯材を備え、前記芯材の先端から、芯材の前記中間部には至らない所定長さの部分に、螺旋状の模様が形成されていない第2合成樹脂膜が被覆され、前記芯材のそれ以外の部分に、螺旋状の模様が形成された第1合成樹脂膜が被覆されており、前記第2合成樹脂膜は、ポリウレタン又はポリエーテルブロックアミドからなる樹脂膜に親水性樹脂を被覆したものからなり、前記第1合成樹脂膜は、フッ素樹脂からなり、内視鏡に挿入され、ファイバスコープと併用して用いられることを特徴とする医療用ガイドワイヤを提供するものである。
上記発明によれば、ガイドワイヤに螺旋状の模様が付されていることにより、体内でのファイバスコープによる視認性が向上する。そして、ガイドワイヤに螺旋状の模様がない部分を設けることにより、医師がガイドワイヤを体内に挿入する際に、螺旋状の模様がある部分とない部分との境界を認識することによって、ガイドワイヤがどの程度まで体内に挿入されたか、あるいは体内に挿入すべき残りの長さがあとどのくらいあるか、更にはガイドワイヤの挿入位置が変化しているかなどについての位置の把握がしやすくなる。また、ガイドワイヤの先端側に螺旋状の模様がない部分を設けたことにより、医師がガイドワイヤを体内に挿入する際に、螺旋状の模様のない部分を認識して、挿入作業を慎重に行う必要がある先端の径の細い部分がどこまでかなどの把握ができ、それによって挿入速度を加減することができる。また、芯材の先端側には表面に親水性樹脂が被覆された前記第2合成樹脂膜が被覆されているので、潤滑性も十分に維持することができる。
また、螺旋状の模様のない部分が、先端側に設けられるので、ファイバースコープの映像をモニタで写し出しながら作業を行う暗い手術室内でも、ガイドワイヤの先端部を瞬時に把握できる。また、ガイドワイヤの先端部がファイバースコープより患者の体内に挿入し始めるとき、モニタに写し出された径の細い柔軟な先端部がどこまでかの把握がしやすくなり、それによって挿入速度を調整して作業性を向上することができる。
本発明の第2は、前記第1の発明において、前記芯線の前記先端部から前記中間部にかけて、X線不透過性材料からなるマーカーが所定間隔で取付けられている医療用ガイドワイヤを提供するものである。
上記発明によれば、芯材の先端部にX線不透過性材料からなるマーカーが所定間隔で取付けられていることにより、芯材の先端部の位置がX線を利用したモニタ上で確認しやすくなると共に、上記マーカーの間隔によって患部狭窄箇所の長さ等を把握しやすくなり、それによって患部に適したバルーンカテーテルを選択することが可能となる。
本発明の第3は、前記第1又は第2の発明において、前記螺旋模様の間隔が所定位置で変化している医療用ガイドワイヤを提供するものである。
上記発明によれば、ファイバースコープ等の限られた視野範囲でも、模様間隔の所定位置での変化から、それが模様上の先端側か、基端側かを把握することができる。
本発明の医療用ガイドワイヤによれば、ガイドワイヤに螺旋状の模様が付されていることにより、体内でのファイバスコープによる視認性が向上する。また、ガイドワイヤに螺旋状の模様がない部分を設けることにより、医師がガイドワイヤを体内に挿入する際に、螺旋状の模様がある部分とない部分との境界を認識することによって、ガイドワイヤがどの程度まで体内に挿入されたか、あるいは体内に挿入すべき残りの長さがあとどのくらいあるか、更にはガイドワイヤの挿入位置が変化しているかなどについての位置の把握がしやすくなる。更に、本発明において、螺旋状の模様のない部分を先端側に設けたことにより、ファイバースコープの映像をモニタで写し出しながら作業を行う暗い手術室内でも、ガイドワイヤの先端部を瞬時に把握できる。
本発明による医療用ガイドワイヤを理解するための第1参考例を示し、(a)は側断面図、(b)は側面図である。 同第2参考例を示し、(a)は側断面図、(b)は側面図である。 同第3参考例を示し、(a)は側断面図、(b)は側面図である。 同第4参考例を示し、(a)は側断面図、(b)は側面図、(c)は横断面図である。 同第5参考例を示し、(a)は側断面図、(b)は側面図である。 胆管の狭窄部を拡張する治療方法の一例を示す説明図である。 本発明による医療用ガイドワイヤの一実施形態を示し、(a)は側断面図、(b)は側面図である。
図1には、本発明による医療用ガイドワイヤを理解するための第1参考例が示されている。このガイドワイヤ10は、基部側に比べて小径とされた先端部Aと、この先端部Aに連続して基部側に伸び、主に体内に挿入される部分となる中間部Bと、この中間部Bに連続して更に基部側に伸び、主に体内に挿入されない部分となる基端部Cとを有する芯材11を備えている。先端部Aは、最先端に向けて次第に小径となる形状をなすことが好ましく、例えばテーパ状、段状等をなす形状が好ましい。この実施形態ではテーパ状をなしている。
芯材11としては、超弾性材料、ステンレス、ピアノ線などの弾性材料が用いられる。超弾性材料としては、Ni−Ti合金、Cu−Zn−X(X=Al,Fe等)合金、Ni−Ti−X(X=Fe,Cu,V,Co等)合金等が好ましく用いられる。
前記Ni−Ti合金等は、形状記憶合金として、形状記憶効果や超弾性(擬弾性)効果を持つことが広く知られており、その内、超弾性(擬弾性)効果を持つものは、降伏点をこえる変形ひずみにより永久変形してしまう通常の金属材料とは異なり、降伏点をこえる変形ひずみを与えても、除荷すると永久変形せずにもとの形状へ復帰し、ねじりや曲げに対する戻り特性も大きいため、ガイドワイヤの芯材として好適であり、更に超弾性(擬弾性)効果を発揮する温度条件が人や動物の体内温度か、もしくはそれ以下に設定されたものが良い。
超弾性(擬弾性)については、日本規格協会発行のJIS H 7001を参照することができる。
治療対象によっても異なるが、芯材11の先端部の長さAは30〜500mm程度が好ましく、中間部の長さBは100〜3000mm程度が好ましく、基端部の長さCは1000〜6000mm程度が好ましい。また、芯材11の直径は、0.2〜2.0mm程度の範囲で目的に応じて適宜設定される。
芯材11の先端部A及び中間部Bには、螺旋模様が形成された第1合成樹脂膜21が被覆されている。この第1合成樹脂膜21としては、例えばポリエチレン、フッ素樹脂等が使用され、その厚さは0.01〜1mm程度が好ましい。第1合成樹脂膜21は、例えば2色の熱収縮性を有する合成樹脂材料を、回転する円筒状の口金から同時に押出して螺旋模様を有するチューブ状に成形し、このチューブを芯材11の先端部A及び中間部Bの外周に被せ、熱収縮させる方法などによって、芯材11に被覆させることができる。ただし、2色の樹脂塗料を芯材11の外周に螺旋模様をなすように塗布することによって被覆したり、2色の樹脂を直接芯材へ押し出して被覆することもできる。
この第1合成樹脂膜21の外周には、透明な第2合成樹脂膜22が被覆されている。第2合成樹脂膜22としては、その表面に親水性樹脂を被覆できる材料が好ましく使用され、例えば、ポリウレタン、ポリエーテルブロックアミド、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリスチレン、フッ素系樹脂、シリコン樹脂等が採用される。第2合成樹脂膜22の厚さは、特に限定されないが、0.1〜1mm程度が好ましい。
第2合成樹脂膜22の被覆方法は、特に限定されないが、例えば、上記のような樹脂からなる、芯材11の外径よりも小さい内径を有するチューブを形成しておき、このチューブを溶剤によって膨潤させることにより、芯材11の外径よりも太い内径とし、このチューブを芯材11の先端部A及び中間部Bに被覆した後に、上記溶剤を乾燥させることによりチューブを収縮させて被覆する方法などが好ましく採用される。なお、例えば樹脂チューブとしてポリウレタンを用いた場合、膨潤させるための溶剤としては、ジクロロメタン、メチルエチルケトン(MEK)、トルエンなどが好ましく用いられる。なお、第2合成樹脂膜22は、芯材11の周りに一体に押出す方法や、芯材11を樹脂液中に浸漬して塗布する方法などによって形成することもできる。
第2合成樹脂膜22の表面には、図示しない親水性樹脂が被覆される。この親水性樹脂としては、−OH、−CONH2 、−COOH、−NH2 、−COO-、−SO3-などの親水性基を有する樹脂であって、好ましくは樹脂チューブ30の表面に結合できる官能基を有するものが好ましく採用される。例えば、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールなどが好ましく採用される。
第2合成樹脂膜22と親水性樹脂との結合構造としては、例えば、第2合成樹脂膜22として、イソシアネート基が残存する樹脂を用いるか、イソシアネート基と反応性を有する樹脂を用い、イソシアネート基と反応性を有する樹脂を用いる場合には、更にイソシアネート基を有する化合物を反応させた後、これらのイソシアネート基を介して、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールなどの親水性樹脂を結合させる方法などが好ましく用いられる。このような親水性樹脂膜40の形成方法は、例えば、特開平5−184666号、特開平7−80078号、特開平7−124263号に詳しく示されている。
一方、芯材11の基端部Cの外周には、螺旋模様を有さず、表面に親水性樹脂が被覆されていない第3合成樹脂膜23が被覆されている。第3合成樹脂膜としては、例えばポリエチレン、フッ素樹脂などが好ましく使用され、その厚さは0.01〜1mm程度が好ましい。
このガイドワイヤ10は、上記のような構成からなるので、透明な第2合成樹脂膜22を通して、その下地をなす第1合成樹脂膜21の螺旋模様21aが視認される。したがって、体内に挿入した際に内視鏡などによってガイドワイヤ10の動きを視認しやすくなり、ガイドワイヤ10の移動を阻止しつつカテーテルを抜くなどの作業がしやすくなる。
また、基端部Cには、螺旋模様のない第3合成樹脂膜23が被覆されているので、中間部Bと基端部Cとの境界部24が明瞭になり、ガイドワイヤ10を体内に挿入する際に、基端部Cの境界部24の位置を見ることによって、ガイドワイヤ10がどのくらいまで体内に挿入されたか、あとどのくらいの長さ挿入しなければならないか、あるいは体内に挿入されたガイドワイヤ10が移動したかなどの判断がしやすくなり、作業性を向上させることができる。
更に、芯材11の先端部A及び中間部Bには、内側から第1合成樹脂膜21、第2合成樹脂膜22が順次被覆され、第2合成樹脂膜22の表面には図示しない親水性樹脂が被覆されているので、水や血液で濡れたときに極めて良好な滑り性を発揮する。このため、体内の管状組織に対する滑り性及びカテーテル等に対する滑り性を向上させることができる。
図2には、本発明による医療用ガイドワイヤを理解するための第2参考例が示されている。なお、以下に述べる各参考例及び本発明による医療用ガイドワイヤの一実施形態において、図1に示したものと実質的に同一部分には同符合を付して、その説明を省略することにする。
このガイドワイヤ20は、基本的には図1に示したガイドワイヤ10と同じ構成をなしている。すなわち、芯材11の先端部A及び中間部Bの外周に、螺旋模様を有する第1合成樹脂膜21と、表面に親水性樹脂が被覆された透明な第2合成樹脂膜22とが被覆されており、芯材11の基端部Cの外周には、螺旋模様を有さず、表面に親水性樹脂が被覆されていない第3合成樹脂膜23が被覆されている。
ただし、このガイドワイヤ20においては、芯材11の先端部Aと中間部Bの一部に、X線不透過性の金属コイルからなるマーカー25が所定間隔で装着されており、このマーカー25を覆うように前記第1合成樹脂膜21及び第2合成樹脂膜22が形成されている点が相違している。この場合、X線不透過性の金属コイルとしては、例えば金、白金、銀、ビスマス、タングステン、又はこれらの金属を含有する合金が好ましく用いられる。また、金属コイルを芯材11に固着する手段としては、ろう材による溶接、接着剤による接着等の手段を採用することができる。
このガイドワイヤ20によれば、X線不透過性の金属コイルからなるマーカー25が所定間隔で装着されていることにより、ガイドワイヤ20を体内に挿入したときに、X線モニターでマーカー25の位置を確認することにより、ガイドワイヤ20の先端部の位置か中間部の位置かを確実に把握することができ、また、マーカー25が所定間隔で装着されているので、ガイドワイヤ20の先端部から中間部がスケール(ものさし)としての機能をはたし、狭窄部の長さ等も把握しやすくなる。
図3には、本発明による医療用ガイドワイヤを理解するための第3参考例が示されている。この第3参考例では、図2の第2参考例と同様に、芯材11の先端部Aと中間部Bの一部に、X線不透過性の金属コイルからなるマーカー25が所定間隔で装着されている。
そして、芯材11の先端部Aの基部側から中間部Bの外周に、螺旋模様を有する第1合成樹脂膜21が被覆されており、この第1合成樹脂膜21に隣接してその先端側(芯材11の先端部Aの先端側部分)に、表面に親水性樹脂が被覆された第2合成樹脂膜22が被覆されている。更に、第1合成樹脂膜21に隣接してその基部側(芯材11の基端部C)に、螺旋模様を有さず、表面に親水性樹脂が被覆されていない第3合成樹脂膜23が被覆されている。
このガイドワイヤ30によれば、芯材11の先端部Aの基部側から中間部Bの外周に、螺旋模様を有する第1合成樹脂膜21が被覆されており、この第1合成樹脂膜21が外部に露出しているので、螺旋模様21aの視認性を向上させることができる。
また、芯材11の先端部Aの先端側部分には、表面に親水性樹脂が被覆された第2合成樹脂膜22が被覆されているので、体内に挿入したときの滑り性も良好に維持される。
更に、螺旋模様21aを有する部分(第1合成樹脂膜21の被覆部)と、螺旋模様21aがない部分(第2合成樹脂膜22及び第3合成樹脂膜23の部分)との境界24,26がそれぞれ明瞭であるため、体内から抜き出された基部側においては上記境界24によって、体内に挿入された先端側においては上記境界26によって、ガイドワイヤの長さや位置を確認しやすくなり、作業性を向上させることができる。
なお、上記螺旋模様21aがない部分を形成する、第2合成樹脂膜22と第3合成樹脂膜23とは、例えば色を変えるなどして、識別できるものであることが好ましい。それによって、暗い手術室でも、ガイドワイヤのどちらの端部が先端かを容易に把握することができる。
図4には、本発明による医療用ガイドワイヤの更に他の実施形態が示されている。
本発明による医療用ガイドワイヤを理解するための第4参考例が示されている。このガイドワイヤ40は、基本的には、図2に示したガイドワイヤと同じ構造をなしている。
すなわち、芯材11の先端部A及び中間部Bの先端側にX線不透過性の金属コイルからなるマーカー25が所定間隔で装着されており、このマーカー25を覆うように、先端部A及び中間部Bの外周に第1合成樹脂膜21及び第2合成樹脂膜22が形成されている。更に、基端部Cの外周には第3合成樹脂膜23が形成されている。
そして、このガイドワイヤ40においては、前記第2合成樹脂膜22に、X線不透過性材料を含有する、軸方向に沿ったストライプ状のライン22aが設けられている点が前記参考例と異なっている。第2合成樹脂膜22は、X線不透過性材料を含有する樹脂と、X線不透過性材料を含有しない樹脂とを同図(c)に示すような断面形状で押出成形したチューブを、芯材11に被覆して収縮させることにより、芯材11に密着させて形成されている。なお、上記チューブの収縮は、例えば熱収縮や、溶剤の乾燥などの手段によって行うことができる。また、上記X線不透過性材料としては、例えばビスマス、硫酸バリウム、タングステンなどの粉末が好ましく用いられる。
このガイドワイヤ40は、第2合成樹脂膜22のX線不透過性材料を含有しない部分から、その下地となっている第1合成樹脂膜21の螺旋模様が透けて見えるので、この螺旋模様によって体内における動きを視認しやすくなる。また、X線不透過性材料を含有する、軸方向に沿ったストライプ状のライン22aによって、X線モニターによるガイドワイヤ全体の視認性が良好となり、作業性をより良好にすることができる。
図5には、本発明による医療用ガイドワイヤを理解するための第5参考例が示されている。このガイドワイヤ40は、第1合成樹脂膜21に設けられた螺旋模様の態様が前記参考例と異なっている。
すなわち、このガイドワイヤ40では、芯材11の先端部A及び中間部Bに第1合成樹脂膜21が形成され、基端部Cの外周には第3合成樹脂膜23が形成されている。そして、芯材11の先端部A及び中間部Bを覆う第1合成樹脂膜21には、先端側から順に螺旋模様21a、21b、21cが形成されている。すなわち、先端部の先端側A1には、螺旋間隔の広い螺旋模様21aが形成され、先端部の基端側A2には、螺旋間隔が上記よりも広がった螺旋模様21bが形成され、中間部Bには、螺旋間隔が更に広がった螺旋模様21cが形成されており、各螺旋模様の境界では螺旋間隔が急激に変化して、ファイバースコープ等で容易に視認できるようにされている。
その結果、このガイドワイヤ40によれば、ファイバースコープ等の限られた視野範囲でも、模様間隔の所定位置での変化から、それが模様上の先端側か、基端側かを把握できるという利点が得られる。
なお、螺旋模様の間隔は、5〜50mmの範囲で設定されることが好ましく、螺旋模様を付す範囲の長さは、500〜5000mm程度が適当である。
また、螺旋模様の間隔を変化させるだけでなく、螺旋幅、模様色、螺旋模様間の色等を同時に変化させてもよい。
図7には、本発明による医療用ガイドワイヤの一実施形態が示されている。このガイドワイヤ50は、X線不透過性の金属コイルからなるマーカー25が先端に取付けられた芯材11を有している。そして、芯材11の先端部Aの一部、詳しくは先端から所定長さの部分A’には、螺旋模様のない第2合成樹脂膜27が被覆されている。芯材11の上記以外の部分には、螺旋模様21aを有する第1合成樹脂膜21が被覆されている。
この実施形態の場合、第1合成樹脂膜21及び第2合成樹脂膜27は、フッ素樹脂で形成されているが、第2合成樹脂膜27については、親水性樹脂を表面に有する、第1合成樹脂膜21とは異なる樹脂膜で構成されていてもよい。
このガイドワイヤ50によれば、ファイバースコープの映像をモニタで写し出しながら作業を行う暗い手術室内でも、ガイドワイヤ50の先端部を瞬時に把握できる。すなわち、ガイドワイヤ50のどちらの端部が先端であるかを確実かつ迅速に把握することができ、作業性が向上する。
また、ガイドワイヤ50の先端部を患者の体内に挿入し始めるとき、模様のある部分とない部分との境界26により、挿入時に慎重な作業を要する径の細い柔軟な先端部がどこまでかの把握がしやすくなり、それによって挿入速度を調整して作業性を向上することができる。
なお、以上の各参考例及び一実施形態においては、模様のない部分を先端又は基端から所定長さの部分に設けているが、模様のない部分を先端部A又は基端部Cの途中の一部に設けてもよい。その場合、模様のない部分の幅は、少なくとも螺旋模様21aの間隔よりも広いことが好ましく、螺旋模様21aの間隔の2倍以上広いことがより好ましい。
10、20,30,40,50 医療用ガイドワイヤ
11 芯材
21 第1合成樹脂膜
21a,21b,21c 螺旋模様
22 第2合成樹脂膜
22a X線不透過性材料を含有するライン
23 第3合成樹脂膜
24,26 境界
25 マーカー

Claims (3)

  1. 基部側に比べて小径とされた先端部と、
    この先端部に連続して基部側に伸びる中間部と、
    この中間部に連続して更に基部側に伸びる基端部とを有する芯材を備え、
    前記芯材の先端から、芯材の前記中間部には至らない所定長さの部分に、螺旋状の模様が形成されていない第2合成樹脂膜が被覆され、
    前記芯材のそれ以外の部分に、螺旋状の模様が形成された第1合成樹脂膜が被覆されており、
    前記第2合成樹脂膜は、ポリウレタン又はポリエーテルブロックアミドからなる樹脂膜に親水性樹脂を被覆したものからなり、
    前記第1合成樹脂膜は、フッ素樹脂からなり、
    内視鏡に挿入され、ファイバスコープと併用して用いられることを特徴とする医療用ガイドワイヤ。
  2. 前記芯線の前記先端部から前記中間部にかけて、X線不透過性材料からなるマーカーが所定間隔で取付けられている請求項1記載の医療用ガイドワイヤ。
  3. 前記螺旋模様の間隔が所定位置で変化している請求項1又は2記載の医療用ガイドワイヤ。
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