JP2010092968A - 金属用研磨液及びこの金属用研磨液を用いた被研磨膜の研磨方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体デバイスの製造における化学的機械的研磨に用いる研磨液として、好適な、迅速な、CMP速度を有すると共に、ディッシングの発生が少ない、化学的機械的研磨を可能とする金属用研磨液及びそれを用いた研磨方法を提供する。
【解決手段】酸化金属溶解剤、酸化剤、防食剤、水溶性ポリマ、砥粒1及び水を含み、前記砥粒が、3〜5個の粒子を数珠状に結合したものを全砥粒の90%以上含み、粒子の一次径が、5〜100nmである金属用研磨液。
【選択図】図1
【解決手段】酸化金属溶解剤、酸化剤、防食剤、水溶性ポリマ、砥粒1及び水を含み、前記砥粒が、3〜5個の粒子を数珠状に結合したものを全砥粒の90%以上含み、粒子の一次径が、5〜100nmである金属用研磨液。
【選択図】図1
Description
本発明は、金属用研磨液及びこの研磨液を用いた被研磨膜の研磨方法に関する。
半導体集積回路(以下、「LSI」と言う。)に代表される半導体デバイスの開発において、高集積化、高性能化に伴って、新たな微細加工技術が開発されており、化学機械研磨(以下、「CMP」(Chemical Mechanical Polishing)と言う。)等の種々の技術が用いられてきている。
CMPは、主に、シリコン、ガリウム砒素等からなるウエハ表面に形成された酸化膜、金属膜、セラミックス膜等の多層配線用薄膜を平坦化するために利用され、ウエハ表面に多層配線を構築することによる、高密度化及び配線の微細化がさらに進んだ超LSIを製造する上で、必要不可欠な技術となっている。この技術は、例えば、特許文献1に開示されている。
CMPは、主に、シリコン、ガリウム砒素等からなるウエハ表面に形成された酸化膜、金属膜、セラミックス膜等の多層配線用薄膜を平坦化するために利用され、ウエハ表面に多層配線を構築することによる、高密度化及び配線の微細化がさらに進んだ超LSIを製造する上で、必要不可欠な技術となっている。この技術は、例えば、特許文献1に開示されている。
また従来は、配線用の金属として、タングステン及びアルミニウムが、インタコネクト構造体に汎用されてきたが、近年では、LSIの更なる高性能化のために、これらの金属より配線抵抗の低い銅又は銅合金の利用が試みられている。
しかし、銅又は銅合金は、従来のアルミニウム合金配線の形成で頻繁に用いられたドライエッチング法による微細加工が困難である。
そこで、予め溝を形成してある絶縁膜上に、銅又は銅合金の薄膜を堆積して埋め込み、溝部以外の前記薄膜を、CMPにより除去して埋め込み配線を形成する、いわゆるダマシン法が採用されてきている。この技術は、例えば、特許文献2に開示されている。
しかし、銅又は銅合金は、従来のアルミニウム合金配線の形成で頻繁に用いられたドライエッチング法による微細加工が困難である。
そこで、予め溝を形成してある絶縁膜上に、銅又は銅合金の薄膜を堆積して埋め込み、溝部以外の前記薄膜を、CMPにより除去して埋め込み配線を形成する、いわゆるダマシン法が採用されてきている。この技術は、例えば、特許文献2に開示されている。
銅又は銅合金等の配線部用金属を研磨する、金属CMPの一般的な方法は、円形の研磨定盤(プラテン)に貼付された研磨布(パッド)に、CMP用研磨液を浸しながら、基板の金属膜を形成した面が接するように載せ、この金属膜の裏面から所定の圧力(以下、「研磨圧力」と言う。)を加えた状態で研磨定盤を回し、研磨液と金属膜の凸部との相対的機械的摩擦によって、凸部の金属膜を除去するものである。
また、これまで様々な金属用研磨液の開発が試みられてきた。
一般に、金属用研磨液は、酸化剤(例えば、過酸化水素、過硫酸)、砥粒(例えば、アルミナ、コロイダルシリカ)及び水からなっており、必要に応じて更に、酸化金属溶解剤、保護膜形成剤等が添加される。
研磨は、まず酸化によって金属膜表面を酸化し、その酸化層を研磨粒子によって削り取るのが基本的なメカニズムと考えられており、銅又は銅合金を研磨する研磨液としては、酸化金属溶解剤を添加して、pHを酸性側することにより高い研磨速度を得ることができる。
一般に、金属用研磨液は、酸化剤(例えば、過酸化水素、過硫酸)、砥粒(例えば、アルミナ、コロイダルシリカ)及び水からなっており、必要に応じて更に、酸化金属溶解剤、保護膜形成剤等が添加される。
研磨は、まず酸化によって金属膜表面を酸化し、その酸化層を研磨粒子によって削り取るのが基本的なメカニズムと考えられており、銅又は銅合金を研磨する研磨液としては、酸化金属溶解剤を添加して、pHを酸性側することにより高い研磨速度を得ることができる。
凹部の金属表面の酸化層は、研磨パッドにあまり触れず、研磨粒子による削り取りの効果が及ばないので、CMPの進行とともに凸部の金属層が除去されて、結果基板表面は平坦化される(例えば、非特許文献1参照。)。
しかしながら、このような固体砥粒を含む金属用研磨液を用いてCMPを行うと、研磨傷(スクラッチ)、研磨面全体が必要以上に研磨される現象(シニング)、研磨金属面が平面状ではなく、中央のみがより深く研磨されて皿状のくぼみを生ずる現象(ディッシング)、金属配線間の絶縁体が必要以上に研磨されたうえ、複数の配線金属面表面が皿状の凹部を形成する現象(エロージョン)等が発生することがある。
近年、配線の微細化が進み、平坦性の要求はさらに厳しくなっており、ディッシング、エロージョン等の、平坦性悪化を抑制するために、被研磨金属表面にBTA(ベンゾトリアゾール)等の金属防食剤や、水溶性ポリマ等の添加により保護膜を形成して凹部に生じる削り取り効果を低減する方法が提唱されている(例えば、特許文献3参照。)。
また、特許文献4に記載されているように、砥粒の会合度に着目し、会合度10以下(単分散のものも含む)であれば平坦性悪化を抑制することができることも示されている。
米国特許第4944836号明細書
特許第1969537号公報
ジャーナル・オブ・エレクトロケミカルソサエティ誌、第138巻11号(1991年発行)、3460〜3464頁
特許第3337474号公報
特開2007−180448号公報
また、特許文献4に記載されているように、砥粒の会合度に着目し、会合度10以下(単分散のものも含む)であれば平坦性悪化を抑制することができることも示されている。
しかしながら、上記特許文献4に記載される平坦性は、200nm前後であり、近年のより厳しい要求に対しては更なる改善が求められている。
本発明の目的は、上記要求を満たす、即ち、半導体デバイスの製造における化学的機械的研磨に用いる研磨液として好適な、迅速なCMP速度を有すると共に、ディッシングの発生が少ない、化学的機械的研磨を可能とする金属用研磨液及びそれを用いた研磨方法を提供することを目的とする。また、上記のCMP用研磨液を用いて、微細化、薄膜化、寸法精度にも優れ、信頼性の高い、低コストの半導体デバイス等の製造における研磨方法を提供するものである。
本発明の目的は、上記要求を満たす、即ち、半導体デバイスの製造における化学的機械的研磨に用いる研磨液として好適な、迅速なCMP速度を有すると共に、ディッシングの発生が少ない、化学的機械的研磨を可能とする金属用研磨液及びそれを用いた研磨方法を提供することを目的とする。また、上記のCMP用研磨液を用いて、微細化、薄膜化、寸法精度にも優れ、信頼性の高い、低コストの半導体デバイス等の製造における研磨方法を提供するものである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、下記金属用研磨液(以下、単に「研磨液」と言うこともある。)を用いることで、水溶性高分子と防食剤の作用による銅表面に形成される反応層を、高速且つ平坦性良く研磨できることを見出すに至った。すなわち、本発明は、下記の通りである。
(1)酸化金属溶解剤、酸化剤、防食剤、水溶性ポリマ、砥粒及び水を含み、前記砥粒が、3〜5個の粒子を数珠状に結合したものを全砥粒の90%以上含み、粒子の一次径が、5〜100nmである金属用研磨液。
(2)項(1)において、粒子が、その表面をアニオン処理されている金属用研磨液。
(3)項(1)又は(2)において、砥粒が、隣り合う粒子の中心点を直線で結んだとき、隣り合う3点を結ぶ線の成す内角を90°〜180°とする金属用研磨液。
(4)項(1)乃至(3)の何れかにおいて、砥粒が、全研磨液中の1質量%以下である金属用研磨液。
(5)項(1)乃至(4)の何れかにおいて、酸化金属溶解剤が、無機酸及び有機酸から選ばれる少なくとも1種の酸又はその塩である金属用研磨液。
(6)項(1)乃至(5)の何れかにおいて、酸化金属溶解剤が、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、グリコール酸、グルタミン酸、グリコン酸、シュウ酸、酒石酸、ピコリン酸、ニコチン酸、マンデル酸、酢酸、硫酸、硝酸、燐酸から選ばれる1種類以上の酸又はその塩である金属用研磨液。
(7)項(1)乃至(6)の何れかにおいて、酸化剤が、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、硝酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸及びオゾン水から選ばれる少なくとも1種である金属用研磨液。
(8)項(1)乃至(7)の何れかにおいて、防食剤が、1,2,3−トリアゾール、4−アミノ−1,2,3−トリアゾール、4,5−ジアミノ−1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾールから選ばれる少なくとも1種である金属用研磨液。
(9)項(1)乃至(8)の何れかにおいて、水溶性ポリマが、アクリル酸系化合物をモノマ又は共重合体として含むものである金属用研磨液。
(10)項(1)乃至(9)の何れかにおいて、研磨液のpHが、2〜5である金属用研磨液。
(11)項(1)乃至(10)の何れかにおいて、研磨対象である金属が、銅、銅合金、銅の酸化物及び銅合金の酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種である金属用研磨液。
(12)研磨定盤の研磨布上に、項(1)乃至(11)のいずれかに記載の金属用研磨液を供給しながら、被研磨膜を有する基板を研磨布に押圧した状態で、研磨定盤と基板とを相対的に動かし研磨する被研磨膜の研磨方法。
(2)項(1)において、粒子が、その表面をアニオン処理されている金属用研磨液。
(3)項(1)又は(2)において、砥粒が、隣り合う粒子の中心点を直線で結んだとき、隣り合う3点を結ぶ線の成す内角を90°〜180°とする金属用研磨液。
(4)項(1)乃至(3)の何れかにおいて、砥粒が、全研磨液中の1質量%以下である金属用研磨液。
(5)項(1)乃至(4)の何れかにおいて、酸化金属溶解剤が、無機酸及び有機酸から選ばれる少なくとも1種の酸又はその塩である金属用研磨液。
(6)項(1)乃至(5)の何れかにおいて、酸化金属溶解剤が、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、グリコール酸、グルタミン酸、グリコン酸、シュウ酸、酒石酸、ピコリン酸、ニコチン酸、マンデル酸、酢酸、硫酸、硝酸、燐酸から選ばれる1種類以上の酸又はその塩である金属用研磨液。
(7)項(1)乃至(6)の何れかにおいて、酸化剤が、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、硝酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸及びオゾン水から選ばれる少なくとも1種である金属用研磨液。
(8)項(1)乃至(7)の何れかにおいて、防食剤が、1,2,3−トリアゾール、4−アミノ−1,2,3−トリアゾール、4,5−ジアミノ−1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾールから選ばれる少なくとも1種である金属用研磨液。
(9)項(1)乃至(8)の何れかにおいて、水溶性ポリマが、アクリル酸系化合物をモノマ又は共重合体として含むものである金属用研磨液。
(10)項(1)乃至(9)の何れかにおいて、研磨液のpHが、2〜5である金属用研磨液。
(11)項(1)乃至(10)の何れかにおいて、研磨対象である金属が、銅、銅合金、銅の酸化物及び銅合金の酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種である金属用研磨液。
(12)研磨定盤の研磨布上に、項(1)乃至(11)のいずれかに記載の金属用研磨液を供給しながら、被研磨膜を有する基板を研磨布に押圧した状態で、研磨定盤と基板とを相対的に動かし研磨する被研磨膜の研磨方法。
本発明によれば、水溶性高分子と防食剤の作用による銅表面に形成される反応層を、高速且つ平坦性良く研磨することができる金属用研磨液を提供することができる。
また、本発明によれば、上記の金属用研磨液を用いて、微細化、薄膜化、寸法精度にも優れ、信頼性の高い、低コストの半導体デバイス等の製造における研磨方法を提供することができる。
また、本発明によれば、上記の金属用研磨液を用いて、微細化、薄膜化、寸法精度にも優れ、信頼性の高い、低コストの半導体デバイス等の製造における研磨方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の具体的態様について詳細に説明する。
本発明の金属用研磨液に用いる砥粒としては、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、酸化セリウム等が挙げられ、平坦性に優れた研磨液が得られる点で、コロイダルシリカ及び/又はコロイダルシリカ類であることが好ましい。
本発明の金属用研磨液における砥粒は、平坦性をより向上できる点で、アニオン処理されていることが好ましい。このようなアニオン処理としては、例えば、研磨粒子に微量金属種を添加する方法や、カップリング剤等で表面処理を施して、電位を調整する方法等の、従来公知の方法を特に制限なく使用することができる。砥粒としてコロイダルシリカを使用する場合のアニオン処理の例としては、コロイダルシリカの液の中に、アルミン酸カリウムを添加し、60℃以上で還流する方法等をあげることができる。
また本発明の金属用研磨液において「数珠状」とは、図1に示すように、糸で繋いだ数珠のように、複数の粒子が一繋ぎになった形状をいい、このような粒子を使用することで、平坦性を向上させることができる。
なお、本発明において「数珠状」とは、粒子個数が3〜5粒子であっても、図2に示すように、単に会合した状態を含まない。また、数珠状に繋がらず単分散の砥粒、または2個の粒子の結合した繭状砥粒の場合、平坦性の観点から好ましくない。
なお、本発明において「数珠状」とは、粒子個数が3〜5粒子であっても、図2に示すように、単に会合した状態を含まない。また、数珠状に繋がらず単分散の砥粒、または2個の粒子の結合した繭状砥粒の場合、平坦性の観点から好ましくない。
本発明の金属用研磨液に含まれる砥粒は、3〜5個の粒子が、数珠状に繋がった砥粒が、砥粒全体の90%以上含有されていることが好ましく、95%以上がより好ましく、97%以上が最も好ましい。
なお、ここで90%以上とは、数珠状につながった砥粒、繭状の砥粒、複数の粒子が会合した砥粒、一次粒子の状態で単分散している砥粒を、それぞれ「砥粒1つ」と数え、SEM画像から100個の砥粒を選び、数珠状の砥粒の数を数えて算出する。
なお、ここで90%以上とは、数珠状につながった砥粒、繭状の砥粒、複数の粒子が会合した砥粒、一次粒子の状態で単分散している砥粒を、それぞれ「砥粒1つ」と数え、SEM画像から100個の砥粒を選び、数珠状の砥粒の数を数えて算出する。
数珠状の砥粒は、平坦性を改善する効果がある点で、図1に示すように、隣り合う3点を結ぶ線の成す内角(図ではθ)が90°〜180°になるものが好ましい。
次に粒子径について説明する。本発明の金属用研磨液に使用する砥粒は、砥粒を構成する粒子の径(以下、「粒子の一次径」と言う。)は、砥粒表面をアニオン処理している場合、5〜100nmである必要があり、研磨速度の観点から、5nm以上が好ましく、15nm以上がより好ましく、25nm以上が最も好ましい。
また、平坦性(特にディッシング)及び凝集防止の観点から、100nm以下が好ましく、90nm以下がより好ましく、80nm以下が最も好ましい。
粒子の一次径は、5nm未満では研磨速度が低下する傾向があり、100nmを超えると平坦性が悪化する傾向がある。
また、平坦性(特にディッシング)及び凝集防止の観点から、100nm以下が好ましく、90nm以下がより好ましく、80nm以下が最も好ましい。
粒子の一次径は、5nm未満では研磨速度が低下する傾向があり、100nmを超えると平坦性が悪化する傾向がある。
本発明の研磨液において、金属表面に形成される反応層はアニオン性であり、砥粒表面にアニオン処理を行わないと、砥粒が過剰に被研磨面と接触し、平坦性が悪化する傾向がある。このような点で、砥粒表面をアニオン処理していない場合、粒子径は20〜100nmであることが好ましい。
砥粒の含有量は、防食剤、砥粒、酸化金属溶解剤、酸化剤、水溶性ポリマ、有機溶剤及び水からなる研磨液100質量部に対して、好ましくは0.01〜1質量部、より好ましくは0.02〜1質量部、特に好ましくは0.05〜1質量部である。前記砥粒の含有量が0.01質量部未満では、徐々に研磨速度が低下する傾向があり、1質量部を超えると、徐々に平坦性が悪化する傾向がある。
本発明の研磨液は、酸化金属溶解剤を含有する。酸化金属溶解剤としては、特に制限はないが、有機酸、有機酸エステル、有機酸のアンモニウム塩、無機酸、無機酸のアンモニウム塩等が挙げられ、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、2−メチル酪酸、n−ヘキサン酸、3,3−ジメチル酪酸、2−エチル酪酸、4−メチルペンタン酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、n−オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、安息香酸、グリコール酸、サリチル酸、グリセリン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、グルタミン酸、グリコン酸、ピコリン酸、ニコチン酸、マンデル酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸;これらの有機酸エステル及びこれら有機酸のアンモニウム塩;塩酸、硫酸、硝酸、燐酸等の無機酸;これら無機酸のアンモニウム塩類、例えば過硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、クロム酸等;が挙げられる。
これらの中では、実用的な研磨速度を維持しつつ、エッチング速度を効果的に抑制できるという点でギ酸、マロン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、サリチル酸、アジピン酸等が好ましい。これら酸化金属溶解剤は、1種類単独で又は2種類以上混合して用いることができる。
これらの中では、実用的な研磨速度を維持しつつ、エッチング速度を効果的に抑制できるという点でギ酸、マロン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、サリチル酸、アジピン酸等が好ましい。これら酸化金属溶解剤は、1種類単独で又は2種類以上混合して用いることができる。
酸化金属溶解剤の含有量は、防食剤、砥粒、酸化金属溶解剤、酸化剤、水溶性ポリマ、有機溶剤及び水からなる研磨液100質量部に対して、好ましくは0.001〜20質量部、より好ましくは0.002〜10質量部、特に好ましくは0.005〜5質量部である。
酸化金属溶解剤の含有量が、0.001質量部未満では、徐々に導電性物質層及びバリア層の研磨速度が低くなる傾向があり、20質量部を超えると、徐々にエッチングの抑制が困難となり被研磨面に荒れが生じる傾向がある。
酸化金属溶解剤の含有量が、0.001質量部未満では、徐々に導電性物質層及びバリア層の研磨速度が低くなる傾向があり、20質量部を超えると、徐々にエッチングの抑制が困難となり被研磨面に荒れが生じる傾向がある。
本発明において、被研磨金属の酸化剤としては、過酸化水素(H2O2)、硝酸、過ヨウ素酸カリウム、過硫酸アンモニウム、次亜塩素酸、オゾン水等が挙げられ、その中でも過酸化水素が特に好ましい。基板が、集積回路用素子を含むシリコン基板である場合、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物等による汚染は望ましくないので、不揮発成分を含まない酸化剤が望ましい。
但し、オゾン水は、組成の経時的変化が激しいので、過酸化水素が最も適している。なお、適用対象の基板が、半導体素子を含まないガラス基板等である場合は、不揮発成分を含む酸化剤であっても差し支えない。
但し、オゾン水は、組成の経時的変化が激しいので、過酸化水素が最も適している。なお、適用対象の基板が、半導体素子を含まないガラス基板等である場合は、不揮発成分を含む酸化剤であっても差し支えない。
酸化剤の含有量は、防食剤、砥粒、酸化金属溶解剤、酸化剤、水溶性ポリマ、有機溶剤及び水からなるCMP用研磨液100質量部に対して、好ましくは0.01〜50質量部、より好ましくは0.02〜30質量部、特に好ましくは0.05〜15質量部である。
酸化剤の含有量が、0.01質量部未満では、徐々に金属の酸化が不十分となり研磨速度が低くなる傾向があり、50質量部を超えると、徐々に被研磨面に荒れが生じる傾向がある。
酸化剤の含有量が、0.01質量部未満では、徐々に金属の酸化が不十分となり研磨速度が低くなる傾向があり、50質量部を超えると、徐々に被研磨面に荒れが生じる傾向がある。
本発明のCMP用研磨液は、水溶性ポリマを含有する。水溶性ポリマの重量平均分子量は、好ましくは500以上、より好ましくは1500以上、特に好ましくは5000以上である。
水溶性ポリマの重量平均分子量の上限は、特に制限はないが、溶解度の観点から500万以下が好ましい。水溶性ポリマの重量平均分子量が、500未満では高い研磨速度が発現しない傾向がある。
水溶性ポリマの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、標準ポリスチレンの検量線を用いて測定することができる。
水溶性ポリマの重量平均分子量の上限は、特に制限はないが、溶解度の観点から500万以下が好ましい。水溶性ポリマの重量平均分子量が、500未満では高い研磨速度が発現しない傾向がある。
水溶性ポリマの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、標準ポリスチレンの検量線を用いて測定することができる。
水溶性ポリマとしては、例えば、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、ポリリシン酸、ポリリンゴ酸、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸アンモニウム塩、ポリメタクリル酸ナトリウム塩、ポリアミド酸、ポリマレイン酸、ポリイタコン酸、ポリフマル酸、ポリ(p−スチレンカルボン酸)、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、アミノポリアクリルアミド、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリアクリル酸ナトリウム塩、ポリアミド酸、ポリアミド酸アンモニウム塩、ポリアミド酸ナトリウム塩及びポリグリオキシル酸等のポリカルボン酸及びその塩;アルギン酸、ペクチン酸、カルボキシメチルセルロ−ス、寒天、カ−ドラン及びプルラン等の多糖類;ポリビニルアルコ−ル、ポリビニルピロリドン及びポリアクロレイン等のビニル系ポリマ等が挙げられる。これら水溶性ポリマは、ホモポリマのみならず、官能基が、2種類以上含まれる共重合体でも使用することができ、1種類単独で又は2種類以上を混合して用いることができる。
但し、本発明のCMP用研磨液を適用する基板が、半導体集積回路用シリコン基板等の場合は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物等による汚染は望ましくない。このため、水溶性ポリマは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物を含まないものが好ましく、例えば、ポリリンゴ酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリアクリルアミド、ペクチン酸、寒天、ポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドン、それらのエステル及びそれらのアンモニウム塩等が特に好ましい。但し、基板がガラス基板等である場合はその限りではない。
水溶性ポリマの含有量は、防食剤、砥粒、酸化金属溶解剤、酸化剤、水溶性ポリマ、有機溶剤及び水からなるCMP用研磨液100質量部に対して、好ましくは0.001〜15質量部、より好ましくは0.005〜10質量部、特に好ましくは0.01〜5質量部である。水溶性ポリマの含有量が、0.001質量部未満では、徐々に研磨速度が低下し、平坦性が悪化する傾向があり、15質量部を超えると、CMP用研磨液に含まれる砥粒の安定性が極端に低下する傾向がある。
但し、本発明のCMP用研磨液を適用する基板が、半導体集積回路用シリコン基板等の場合は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物等による汚染は望ましくない。このため、水溶性ポリマは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物を含まないものが好ましく、例えば、ポリリンゴ酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリアクリルアミド、ペクチン酸、寒天、ポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドン、それらのエステル及びそれらのアンモニウム塩等が特に好ましい。但し、基板がガラス基板等である場合はその限りではない。
水溶性ポリマの含有量は、防食剤、砥粒、酸化金属溶解剤、酸化剤、水溶性ポリマ、有機溶剤及び水からなるCMP用研磨液100質量部に対して、好ましくは0.001〜15質量部、より好ましくは0.005〜10質量部、特に好ましくは0.01〜5質量部である。水溶性ポリマの含有量が、0.001質量部未満では、徐々に研磨速度が低下し、平坦性が悪化する傾向があり、15質量部を超えると、CMP用研磨液に含まれる砥粒の安定性が極端に低下する傾向がある。
防食剤は、1,2,3−トリアゾール、4−アミノ−1,2,3−トリアゾール、4,5−ジアミノ−1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾールから選ばれる少なくとも1種以上を混合して用いる。
本発明の金属用研磨液は、水溶性ポリマ、防食剤、砥粒、酸化金属溶解剤、酸化剤及び水を含んでおり、更に、界面活性剤、有機溶剤を含むことが好ましい。
なお、金属用研磨液における水の配合量は、残部でよく、含有されていれば特に制限はない。
本発明の金属用研磨液は、水溶性ポリマ、防食剤、砥粒、酸化金属溶解剤、酸化剤及び水を含んでおり、更に、界面活性剤、有機溶剤を含むことが好ましい。
なお、金属用研磨液における水の配合量は、残部でよく、含有されていれば特に制限はない。
金属用研磨液の研磨対象である被研磨金属は、銅、銅合金、銅の酸化物及び銅合金の酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種であるのが好ましい。
本発明の研磨方法は、流量が、0.035〜0.25ml/min/cm2となる範囲で、研磨定盤の研磨布上に上記の研磨液を供給しながら、被研磨膜を有する基板を、研磨布に押圧した状態で、研磨定盤と基板とを相対的に動かすことによって、導電性材料膜が形成されたウエハ(半導体基盤)を化学的、機械的に平坦化することができるものである。
研磨する装置としては、例えば、回転数が変更可能なモータ等を取り付けてあり、研磨布(パッド)を貼り付けられる定盤と、基板を保持するホルダーとを有する一般的な研磨装置が使用できる。研磨布としては、特に制限はないが、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂等が使用できる。研磨条件は、特に制限はないが、基板が飛び出さないように、定盤の回転速度を、200回転/分以下の低回転にすることが好ましい。
研磨する装置としては、例えば、回転数が変更可能なモータ等を取り付けてあり、研磨布(パッド)を貼り付けられる定盤と、基板を保持するホルダーとを有する一般的な研磨装置が使用できる。研磨布としては、特に制限はないが、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂等が使用できる。研磨条件は、特に制限はないが、基板が飛び出さないように、定盤の回転速度を、200回転/分以下の低回転にすることが好ましい。
被研磨膜を有する基板の研磨布への研磨圧力は、5〜100kPaであることが好ましく、研磨速度のウエハ面内均一性及びパターンの平坦性の見地から、10〜50kPaであることがより好ましい。研磨している間、研磨布には、金属用研磨液をポンプ等で連続的に供給することが好ましい。この供給量に制限はないが、研磨布の表面が常に研磨液で覆われていることが好ましい。
研磨終了後の被研磨体は、流水中で良く洗浄後、スピンドライヤ等を用いて被研磨体上に付着した水滴を払い落としてから乾燥させることが好ましい。
研磨終了後の被研磨体は、流水中で良く洗浄後、スピンドライヤ等を用いて被研磨体上に付着した水滴を払い落としてから乾燥させることが好ましい。
本発明において、濃縮液を希釈する際には、下記に示す水溶液を用いることができる。水溶液は、予め、酸化剤、有機酸、添加剤、界面活性剤のうち少なくとも1つ以上を含有した水であり、この水溶液中に含有している成分と、希釈される濃縮液中に含有している成分と、を合計した成分が、研磨する際に使用する研磨液(使用液)の成分となるようにする。このように、濃縮液を水溶液で希釈して使用する場合には、溶解しにくい成分を、水溶液の形で後から配合することができることから、より濃縮した濃縮液を調製することができる。
また、濃縮液に水又は水溶液を加え希釈する方法としては、濃縮された研磨液を供給する配管と、水又は水溶液を供給する配管とを、途中で合流させて混合し、混合し希釈された研磨液の使用液を、研磨パッドに供給する方法がある。濃縮液と水又は水溶液との混合は、圧力を付した状態で狭い通路を通して液同士を衝突混合する方法、配管中にガラス管等の充填物を詰め液体の流れを分流分離、合流させることを繰り返し行う方法、配管中に動力で回転する羽根を設ける方法等、通常に行われている方法を採用することができる。
更に、濃縮液を水又は水溶液等により希釈しつつ、研磨する方法としては、研磨液を供給する配管と水又は水溶液を供給する配管とを独立に設け、それぞれから所定量の液を研磨パッドに供給し、研磨パッドと被研磨面の相対運動で混合しつつ研磨する方法がある。また、1つの容器に、所定量の濃縮液と水又は水溶液とを入れ混合してから、研磨パッドにその混合した研磨液を供給し、研磨をする方法を用いることもできる。
また、別の研磨方法としては、研磨液が含有すべき成分を少なくとも2つの構成成分に分けて、それらを使用する際に、水又は水溶液を加え希釈して研磨定盤上の研磨パッドに供給し、被研磨面と接触させて被研磨面と研磨パッドを相対運動させて研磨する方法がある。
例えば、酸化剤を構成成分(A)とし、有機酸、添加剤、界面活性剤、及び水を構成成分(B)とし、それらを使用する際に水又は水溶液で、構成成分(A)及び構成成分(B)を希釈して使用することができる。また、溶解度の低い添加剤を2つの構成成分(A)と(B)とに分け、例えば、酸化剤、添加剤、及び界面活性剤を構成成分(A)とし、有機酸、添加剤、界面活性剤、及び水を構成成分(B)とし、それらを使用する際に水又は水溶液を加え、構成成分(A)及び構成成分(B)を希釈して使用する。
例えば、酸化剤を構成成分(A)とし、有機酸、添加剤、界面活性剤、及び水を構成成分(B)とし、それらを使用する際に水又は水溶液で、構成成分(A)及び構成成分(B)を希釈して使用することができる。また、溶解度の低い添加剤を2つの構成成分(A)と(B)とに分け、例えば、酸化剤、添加剤、及び界面活性剤を構成成分(A)とし、有機酸、添加剤、界面活性剤、及び水を構成成分(B)とし、それらを使用する際に水又は水溶液を加え、構成成分(A)及び構成成分(B)を希釈して使用する。
上記のような例の場合、構成成分(A)と、構成成分(B)と、水又は水溶液とを、それぞれ供給する3つの配管が必要であり、希釈混合は、3つの配管を、研磨パッドに供給する1つの配管に結合し、その配管内で混合する方法があり、この場合、2つの配管を結合してから他の1つの配管を結合することも可能である。
具体的には、溶解しにくい添加剤を含む構成成分と他の構成成分を混合し、混合経路を長くして溶解時間を確保してから、更に、水又は水溶液の配管を結合する方法である。
その他の混合方法は、上記したように直接に3つの配管をそれぞれ研磨パッドに導き、研磨パッドと被研磨面の相対運動により混合する方法や、1つの容器に3つの構成成分を混合して、そこから研磨パッドに希釈された研磨液を供給する方法がある。
具体的には、溶解しにくい添加剤を含む構成成分と他の構成成分を混合し、混合経路を長くして溶解時間を確保してから、更に、水又は水溶液の配管を結合する方法である。
その他の混合方法は、上記したように直接に3つの配管をそれぞれ研磨パッドに導き、研磨パッドと被研磨面の相対運動により混合する方法や、1つの容器に3つの構成成分を混合して、そこから研磨パッドに希釈された研磨液を供給する方法がある。
上記した研磨方法において、酸化剤を含む1つの構成成分を40℃以下にし、他の構成成分を室温(25℃)から100℃の範囲に加温し、1つの構成成分と他の構成成分とを混合する際、又は、水若しくは水溶液を加え希釈する際に、液温を40℃以下とするようにすることができる。この方法は、温度が高いと溶解度が高くなる現象を利用し、研磨液の溶解度の低い原料の溶解度を上げるために好ましい方法である。
上記の他の構成成分を、室温(25℃)から100℃の範囲で加温することで溶解させた原料は、温度が下がると溶液中に析出するため、低温状態の他の構成成分を用いる場合は、予め加温して析出した原料を溶解させる必要がある。これには、加温し、原料が溶解した他の構成成分を送液する手段と、析出物を含む液を攪拌しておき、それを送液し、配管を加温して溶解させる手段を採用することができる。加温した他の構成成分が、酸化剤を含む1つの構成成分の温度を、40℃以上に高めると酸化剤が分解する恐れがあるので、この加温した他の構成成分と酸化剤を含む1つの構成成分とを混合した場合、40℃以下となるようにすることが好ましい。
このように、本発明においては、研磨液の成分を二分割以上に分割して、被研磨面に供給してもよい。この場合、酸化物を含む成分と、有機酸を含有する成分とに、分割して供給することが好ましい。また、研磨液を濃縮液とし、希釈水を別にして被研磨面に供給してもよい。
本発明において、研磨液の成分を二分割以上に分割して、被研磨面に供給する方法を適用する場合、その供給量は、各配管からの供給量の合計を表すものである。
本発明において、研磨液の成分を二分割以上に分割して、被研磨面に供給する方法を適用する場合、その供給量は、各配管からの供給量の合計を表すものである。
以下、実施例により本発明を説明する。本発明はこれらの実施例により制限するものではない。
(金属用研磨液作製方法:実施例1〜7)
研磨液用中間液の総質量に対して、防食剤である1,2,4−トリアゾールを、0.2質量%、水溶性ポリマとしてポリアクリル酸を、1.2質量%、酸化金属溶解剤としてリンゴ酸を、0.3質量%、3〜5個の粒子が数珠状に結合したものであり、粒子の一次径が20〜100nmの砥粒(A)、又は3〜5個の粒子が数珠状に結合したものであり、表面がアニオン処理され、粒子の一次径が5〜100nmの砥粒(B)を、それぞれ0.4質量%、及び研磨液質量の97.9%における残部に純水を含有するようにした研磨液用中間液を得た。
研磨液用中間液の総質量に対して、防食剤である1,2,4−トリアゾールを、0.2質量%、水溶性ポリマとしてポリアクリル酸を、1.2質量%、酸化金属溶解剤としてリンゴ酸を、0.3質量%、3〜5個の粒子が数珠状に結合したものであり、粒子の一次径が20〜100nmの砥粒(A)、又は3〜5個の粒子が数珠状に結合したものであり、表面がアニオン処理され、粒子の一次径が5〜100nmの砥粒(B)を、それぞれ0.4質量%、及び研磨液質量の97.9%における残部に純水を含有するようにした研磨液用中間液を得た。
(金属用研磨液作製方法:比較例1〜9)
砥粒(A)、(B)を含有しない以外は実施例1〜7と同様にして比較例1〜9で用いる金属用研磨液を得た。
砥粒(A)、(B)を含有しない以外は実施例1〜7と同様にして比較例1〜9で用いる金属用研磨液を得た。
(銅配線が形成された被研磨用基板)
研磨速度及びディッシングの評価には、シリコンからなる基板表面に、深さ500nmの溝で形成されたパターンを持つ絶縁層に、スパッタ法により、25nmのTaN膜と、10nmのCu膜を形成した後、電解メッキ法により1.2μmのCuを堆積した被研磨用基板(基板、SEMATECH854 マスクパターンウエハ)を用いた。
研磨速度及びディッシングの評価には、シリコンからなる基板表面に、深さ500nmの溝で形成されたパターンを持つ絶縁層に、スパッタ法により、25nmのTaN膜と、10nmのCu膜を形成した後、電解メッキ法により1.2μmのCuを堆積した被研磨用基板(基板、SEMATECH854 マスクパターンウエハ)を用いた。
実施例1〜7及び比較例1〜9では、下記研磨条件で被研磨用基板を研磨した。
(CMP研磨条件)
研磨装置:片面金属膜用研磨機(アプライドマテリアルズジャパン株式会社製、MIRRA)
研磨パッド:スウェード状発泡ポリウレタン樹脂製研磨布(ニッタ・ハース株式会社製、IC−1010)
研磨圧力:13.8kPa
研磨液供給速度:200ml/min
(CMP後洗浄)
CMP処理後は、PVAブラシ、超音波水による洗浄を行った後、スピンドライヤにて乾燥を行った。
研磨装置:片面金属膜用研磨機(アプライドマテリアルズジャパン株式会社製、MIRRA)
研磨パッド:スウェード状発泡ポリウレタン樹脂製研磨布(ニッタ・ハース株式会社製、IC−1010)
研磨圧力:13.8kPa
研磨液供給速度:200ml/min
(CMP後洗浄)
CMP処理後は、PVAブラシ、超音波水による洗浄を行った後、スピンドライヤにて乾燥を行った。
(研磨品評価項目)
Cu研磨速度は、上記基板の銅膜のCMP前後での膜厚差を電気抵抗値から換算して求めた。
Cu研磨速度は、上記基板の銅膜のCMP前後での膜厚差を電気抵抗値から換算して求めた。
ディッシング量は、基板の研磨後の配線幅:100μm、配線スペース幅:100μm部を接触式段差計(Veeco株式会社製DECKTAK V200−Si)で走査して得られた段差量で判断した。
実施例1〜7及び比較例1〜9における、Cu研磨速度、ディッシング(段差量)の評価結果を表1に示す。
研磨速度:180nm/min以上、平坦性:50nm以下を良しとする。
表1に示されるように、実施例1〜7は、Cu研磨速度及びディッシング共に良好な結果であったが、比較例1〜9は、Cu研磨速度及びディッシングのいずれかに欠点があることが示される。
表1に示されるように、実施例1〜7は、Cu研磨速度及びディッシング共に良好な結果であったが、比較例1〜9は、Cu研磨速度及びディッシングのいずれかに欠点があることが示される。
1…砥粒、2…中心点
Claims (12)
- 酸化金属溶解剤、酸化剤、防食剤、水溶性ポリマ、砥粒及び水を含み、前記砥粒が、3〜5個の粒子を数珠状に結合したものを全砥粒の90%以上含み、粒子の一次径が、5〜100nmである金属用研磨液。
- 請求項1において、粒子が、その表面をアニオン処理されている金属用研磨液。
- 請求項1又は2において、砥粒が、隣り合う粒子の中心点を直線で結んだとき、隣り合う3点を結ぶ線の成す内角を90°〜180°とする金属用研磨液。
- 請求項1乃至3の何れかにおいて、砥粒が、全研磨液中の1質量%以下である金属用研磨液。
- 請求項1乃至4の何れかにおいて、酸化金属溶解剤が、無機酸及び有機酸から選ばれる少なくとも1種の酸又はその塩である金属用研磨液。
- 請求項1乃至5の何れかにおいて、酸化金属溶解剤が、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、グリコール酸、グルタミン酸、グリコン酸、シュウ酸、酒石酸、ピコリン酸、ニコチン酸、マンデル酸、酢酸、硫酸、硝酸、燐酸から選ばれる1種類以上の酸又はその塩である金属用研磨液。
- 請求項1乃至6の何れかにおいて、酸化剤が、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、硝酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸及びオゾン水から選ばれる少なくとも1種である金属用研磨液。
- 請求項1乃至7の何れかにおいて、防食剤が、1,2,3−トリアゾール、4−アミノ−1,2,3−トリアゾール、4,5−ジアミノ−1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾールから選ばれる少なくとも1種である金属用研磨液。
- 請求項1乃至8の何れかにおいて、水溶性ポリマが、アクリル酸系化合物をモノマ又は共重合体として含むものである金属用研磨液。
- 請求項1乃至9の何れかにおいて、研磨液のpHが、2〜5である金属用研磨液。
- 請求項1乃至10の何れかにおいて、研磨対象である金属が、銅、銅合金、銅の酸化物及び銅合金の酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種である金属用研磨液。
- 研磨定盤の研磨布上に、請求項1乃至11のいずれかに記載の金属用研磨液を供給しながら、被研磨膜を有する基板を研磨布に押圧した状態で、研磨定盤と基板とを相対的に動かし研磨する被研磨膜の研磨方法。
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JP2008259598A JP2010092968A (ja) | 2008-10-06 | 2008-10-06 | 金属用研磨液及びこの金属用研磨液を用いた被研磨膜の研磨方法 |
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JP2013197212A (ja) * | 2012-03-16 | 2013-09-30 | Fujimi Inc | 研磨用組成物 |
WO2016067923A1 (ja) * | 2014-10-27 | 2016-05-06 | Jsr株式会社 | 化学機械研磨用水系分散体および化学機械研磨方法 |
US9688884B2 (en) | 2011-11-25 | 2017-06-27 | Fujimi Incorporated | Polishing composition |
WO2019129102A1 (zh) * | 2017-12-27 | 2019-07-04 | 安集微电子(上海)有限公司 | 一种化学机械抛光液 |
-
2008
- 2008-10-06 JP JP2008259598A patent/JP2010092968A/ja active Pending
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