JP2003183628A - 金属用研磨液及び研磨方法 - Google Patents

金属用研磨液及び研磨方法

Info

Publication number
JP2003183628A
JP2003183628A JP2001383538A JP2001383538A JP2003183628A JP 2003183628 A JP2003183628 A JP 2003183628A JP 2001383538 A JP2001383538 A JP 2001383538A JP 2001383538 A JP2001383538 A JP 2001383538A JP 2003183628 A JP2003183628 A JP 2003183628A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal
polishing
compound
polishing liquid
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001383538A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Ono
裕 小野
Katsuyuki Masuda
克之 増田
Masanobu Hanehiro
昌信 羽広
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP2001383538A priority Critical patent/JP2003183628A/ja
Priority to TW092115952A priority patent/TWI259201B/zh
Priority to US10/560,228 priority patent/US20060143990A1/en
Publication of JP2003183628A publication Critical patent/JP2003183628A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エッチング速度を低く保ちつつ、研磨速度を
充分上昇させ、金属表面の腐食とディシングの発生を抑
制し、信頼性の高い金属膜の埋め込みパタ−ン形成を可
能とする金属用研磨液を提供する。 【解決手段】 酸化剤、酸化金属溶解剤、水及びアミノ
−トリアゾール骨格を有する化合物を含有する金属用研
磨液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイスの
配線工程に有用な金属用研磨液及びそれを用いた研磨法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路(LSI)の高集
積化、高性能化に伴って新たな微細加工技術が開発され
ている。化学機械研磨(CMP)法もその一つであり、
LSI製造工程、特に多層配線形成工程における層間絶
縁膜の平坦化、金属プラグ形成、埋め込み配線形成にお
いて頻繁に利用される技術である。この技術は、例えば
米国特許No.4944836号明細書に開示されてい
る。
【0003】近年、LSIを高性能化するために、配線
材料として銅合金の利用が試みられている。しかし、銅
合金は従来のアルミニウム合金配線の形成で頻繁に用い
られたドライエッチング法による微細加工が困難であ
る。そこで、あらかじめ溝を形成してある絶縁膜上に銅
合金薄膜を堆積して埋め込み、溝部以外の銅合金薄膜を
CMPにより除去して埋め込み配線を形成する、いわゆ
るダマシン法が主に採用されている。この技術は、例え
ば特開平2−278822号公報に開示されている。
【0004】金属のCMPの一般的な方法は、円形の研
磨定盤(プラテン)上に研磨パッドを貼り付け、研磨パ
ッド表面を金属用研磨液で浸し、基体の金属膜を形成し
た面を押し付けて、その裏面から所定の圧力(研磨圧力
或いは研磨荷重)を加えた状態で研磨定盤を回し、研磨
液と金属膜の凸部との機械的摩擦によって凸部の金属膜
を除去するものである。
【0005】CMPに用いられる金属用研磨液は、一般
には酸化剤及び固体砥粒からなっており必要に応じてさ
らに酸化金属溶解剤、金属防食剤が添加される。まず酸
化によって金属膜表面を酸化し、その酸化層を固体砥粒
によって削り取るのが基本的なメカニズムと考えられて
いる。凹部の金属表面の酸化層は研磨パッドにあまり触
れず、固体砥粒による削り取りの効果が及ばないので、
CMPの進行とともに凸部の金属層が除去されて基体表
面は平坦化される。この詳細についてはジャ−ナル・オ
ブ・エレクトロケミカルソサエティ誌(Journal
of Electrochemical Socie
ty)の第138巻11号(1991年発行)の346
0〜3464頁に開示されている。
【0006】CMPにおける問題点として、金属膜表面
の溶解(エッチング)が挙げられる。凹部の金属膜表面
の酸化層もエッチングされて金属膜表面が露出すると、
酸化剤によって金属膜表面がさらに酸化され、これが繰
り返されると凹部の金属膜のエッチングが進行してしま
い、埋め込まれた金属配線の表面中央部分が等方的に腐
食されて皿の様に窪む現象(ディッシング)が懸念され
る。また、エッチングにより金属表面の荒れ(コロージ
ョン)も生じることがある。これらを防ぐためにエッチ
ングを抑制することのできる金属防食剤が添加される。
ディッシングや研磨中の銅合金の腐食を抑制し、信頼性
の高いLSI配線を形成するために、グリシン等のアミ
ノ酢酸又はアミド硫酸からなる酸化金属溶解剤及びBT
A(ベンゾトリアゾ−ル)を含有する金属用研磨液を用
いる方法が提唱されている。この技術は例えば特開平8
−83780号公報に記載されている。しかし、金属防
食剤を添加することにより、研磨速度が低下することが
ある。
【0007】一方、配線の銅或いは銅合金等の下層に
は、層間絶縁膜中への銅拡散防止のためにバリア層とし
て、タングステンや窒化タングステン及びタングステン
合金やその他のタングステン化合物等が形成される。し
たがって、銅或いは銅合金を埋め込む配線部分以外で
は、露出したバリア層をCMPにより取り除く必要があ
る。しかし、これらのバリア層導体膜は、銅或いは銅合
金に比べ硬度が高いために、銅または銅合金用の研磨材
料の組み合わせでは充分なCMP速度が得られず、バリ
ア層をCMPにより取り除く間に銅または銅合金等がエ
ッチングされ配線厚さが低下するという問題が生じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】請求項1〜15記載の
発明は、エッチング速度を低く保ちつつ、研磨速度を充
分上昇させ、金属表面の腐食とディシングの発生を抑制
し、信頼性の高い金属膜の埋め込みパタ−ン形成を可能
とする金属用研磨液を提供するものである。
【0009】請求項16〜17記載の発明は、エッチン
グ速度を低く保ちつつ、研磨速度を充分上昇させ、金属
表面の腐食とディシングの発生を抑制し、信頼性の高い
金属膜の埋め込みパタ−ン形成を生産性、作業性、歩留
まり良く、行うことのできる金属の研磨方法を提供する
ものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、酸化剤、酸化
金属溶解剤、水及びアミノ−トリアゾール骨格を有する
化合物を含有する金属用研磨液に関する。また、本発明
は、アミノ−トリアゾール骨格を有する化合物が、トリ
アゾール環の炭素にアミノ基が結合した化合物である前
記の金属用研磨液に関する。また、本発明は、アミノ−
トリアゾール骨格を有する化合物が、3−アミノ−1,
2,4−トリアゾールである前記の金属用研磨液に関す
る。また、本発明は、さらに金属防食剤を含有する前記
の金属用研磨液に関する。また、本発明は、金属防食剤
がアミノ基を有さないトリアゾール骨格を有する化合物
及びイミダゾール化合物からなる群より選ばれる少なく
とも1種である前記の金属用研磨液に関する。
【0011】また、本発明は、アミノ基を有さないトリ
アゾール骨格を有する化合物が1,2,3−トリアゾ−
ル、1,2,4−トリアゾ−ル、ベンゾトリアゾ−ル及
び1−ヒドロキシベンゾトリアゾ−ルからなる群より選
ばれる少なくとも1種である前記の金属用研磨液に関す
る。また、本発明は、イミダゾール化合物が、2−メチ
ルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−(イソ
プロピル)イミダゾール、2−プロピルイミダゾール、
2−ブチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4
−メチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾー
ル、2−エチル−4−メチルイミダゾールからなる群よ
り選ばれる少なくとも1種である前記の金属用研磨液に
関する。また、本発明は、さらに水溶性ポリマを含む前
記の金属用研磨液に関する。
【0012】また、本発明は、水溶性ポリマが、多糖
類、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸エステル及びその
塩、及びビニル系ポリマから選ばれた少なくとも1種で
ある前記の金属用研磨液に関する。また、本発明は、金
属の酸化剤が、過酸化水素、硝酸、過ヨウ素酸カリウ
ム、次亜塩素酸、過硫酸塩及びオゾン水からなる群より
選ばれる少なくとも1種である前記の金属用研磨液に関
する。
【0013】また、本発明は、酸化金属溶解剤が、有機
酸、有機酸エステル、有機酸のアンモニウム塩及び硫酸
からなる群より選ばれる少なくとも1種である前記の金
属用研磨液に関する。また、本発明は、さらに砥粒を含
む前記の金属研磨液に関する。また、本発明は、研磨さ
れる金属膜が、銅、銅合金及び銅又は銅合金の酸化物、
タンタル化合物、チタン化合物、タングステン化合物か
らなる群より選ばれる少なくとも一種である前記の金属
用研磨液に関する。また、本発明は、研磨される金属膜
が二種以上で、第一の膜が銅、銅合金及び銅又は銅合金
の酸化物であり、第二の膜がタンタル化合物、チタン化
合物又はングステン化合物である前記の金属用研磨液に
関する。また、本発明は、二種以上の金属膜を連続して
研磨する前記の金属用研磨液に関する。
【0014】また、本発明は、研磨定盤の研磨布上に前
記の金属用研磨液を供給しながら、金属膜を有する基板
を研磨布に押圧した状態で研磨定盤と基板を相対的に動
かすことによって金属膜を研磨する研磨方法に関する。
また、本発明は、研磨定盤の研磨布上に前記の一つの金
属用研磨液を供給しながら、二種以上の金属膜を連続し
て研磨する請求項16記載の研磨方法に関する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0016】本発明の金属用研磨液は、主要構成成分と
して酸化剤、酸化金属溶解剤、水及びアミノ−トリアゾ
ール骨格を有する化合物を含有してなる。
【0017】本発明における酸化剤としては、過酸化水
素(H2O2)、硝酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素
酸、過硫酸塩及びオゾン水等が挙げられ、その中でも過
酸化水素が特に好ましい。これらは1種類単独で、もし
くは2種類以上組み合わせて用いることができる。基体
が集積回路用素子を含むシリコン基板である場合、アル
カリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物などによる
汚染は望ましくないので、不揮発成分を含まない酸化剤
が望ましい。但し、オゾン水は組成の時間変化が激しい
ので過酸化水素が最も適している。但し、適用対象の基
体が半導体素子を含まないガラス基板などである場合は
不揮発成分を含む酸化剤であっても差し支えない。
【0018】酸化剤の配合量は、金属用研磨液の総量に
対して、0.1〜50重量%とすることが好ましく、
0.2〜25重量%とすることがより好ましく、0.3
〜15重量%とすることが特に好ましい。配合量が
0.1重量%未満では、金属の酸化が不充分でCMP速
度が低くなる傾向があり、50重量%を超えると、研磨
面に荒れが生じる傾向がある。
【0019】本発明における酸化金属溶解剤は、水溶性
のものであれば特に制限はなく、ギ酸、酢酸、プロピオ
ン酸、酪酸、吉草酸、2−メチル酪酸、n−ヘキサン
酸、3,3−ジメチル酪酸、2−エチル酪酸、4−メチ
ルペンタン酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン
酸、n−オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、安息香
酸、グリコ−ル酸、サリチル酸、グリセリン酸、シュウ
酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピ
メリン酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、
クエン酸等の有機酸、これらの有機酸エステル及びこれ
ら有機酸のアンモニウム塩等が例示できる。また塩酸、
硫酸、硝酸等の無機酸、これら無機酸のアンモニウム塩
類、例えば過硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩
化アンモニウム等、クロム酸等が挙げられる。これらの
中で特に、効果的に研磨できるという点でギ酸、マロン
酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸が金属層のCMPに対
して好適である。これらは1種類単独で、もしくは2種
類以上組み合わせて用いることができる。酸化金属溶解
剤成分の配合量は、金属用研磨液の総量に対して0.0
01〜10重量%とすることが好ましく、0.01〜8
重量%とすることがより好ましく、0.02〜5重量%
とすることが特に好ましい。この配合量が0.001重
量%以下になると研磨速度が極端に減少する傾向があ
り、10重量%を超えると、エッチングの抑制が困難と
なる傾向がある。
【0020】本発明のアミノ−トリアゾール骨格を有す
る化合物は、トリアゾール骨格の炭素原子にアミノ基が
結合している化合物であれば特に制限はないが、工業的
に生産されていることを考慮すると3−アミノ−1,
2,4−トリアゾールが好適である。
【0021】本発明のアミノ−トリアゾール骨格を有す
る化合物の配合量は、金属用研磨液の総量に対して0.
001〜10重量%とすることが好ましく、0.01〜
8重量%とすることがより好ましく、0.05〜5重量
%とすることが特に好ましい。この配合量が0.001
重量%未満では、充分な研磨速度の向上効果が得られな
い傾向があり、10重量%を超えると研磨速度が飽和し
て添加効果が得られない場合がある。
【0022】本発明の金属用研磨液には、さらに、金属
防食剤を添加することができる。この金属防食剤として
は、アミノ基を有さないトリアゾール骨格を有する化合
物、イミダゾール化合物等が挙げられる。
【0023】アミノ基を有さないトリアゾール骨格を有
する化合物としては、例えば、2−メルカプトベンゾチ
アゾ−ル、1,2,3−トリアゾ−ル、1,2,4−ト
リアゾ−ル、3−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾ
−ル、ベンゾトリアゾ−ル、1−ヒドロキシベンゾトリ
アゾ−ル、1−ジヒドロキシプロピルベンゾトリアゾ−
ル、2,3−ジカルボキシプロピルベンゾトリアゾ−
ル、4−ヒドロキシベンゾトリアゾ−ル、4−カルボキ
シル(−1H−)ベンゾトリアゾ−ル、4−カルボキシ
ル(−1H−)ベンゾトリアゾ−ルメチルルエステル、
4−カルボキシル(−1H−)ベンゾトリアゾ−ルブチ
ルエステル、4−カルボキシル(−1H−)ベンゾトリ
アゾ−ルオクチルエステル、5−ヘキシルベンゾトリア
ゾ−ル、[1,2,3−ベンゾトリアゾリル−1−メチ
ル][1,2,4−トリアゾリル−1−メチル][2−
エチルヘキシル]アミン、トリルトリアゾ−ル、ナフト
トリアゾ−ル、ビス[(1−ベンゾトリアゾリル)メチ
ル]ホスホン酸、3−アミノトリアゾール等を例示する
ことができる。
【0024】イミダゾール骨格を有する化合物として
は、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミ
ダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、2−プロピ
ルイミダゾール、2−ブチルイミダゾール、4−メチル
イミダゾール、2、4−ジメチルイミダゾール、2−エ
チル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダ
ゾール、2−アミノイミダゾール等を例示することがで
きる。
【0025】これら金属防食剤は1種類単独で、もしく
は2種類以上混合して用いることができる。
【0026】本発明の金属防食剤の総配合量は、金属用
研磨液の総量に対して0.001〜10重量%とするこ
とが好ましく、0.01〜8重量%とすることがより好
ましく、0.02〜5重量%とすることが特に好まし
い。この配合量が0.001重量未満では、エッチング
の抑制が困難となる傾向があり、10重量%を超えると
研磨速度が低くなってしまう傾向がある。
【0027】本発明の金属用研磨液は、さらに水溶性ポ
リマを含むことができる。この水溶性ポリマとしては、
例えば、アルギン酸、ペクチン酸、カルボキシメチルセ
ルロ−ス、寒天、カ−ドラン及びプルラン等の多糖類;
ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、ポリリシン、
ポリリンゴ酸、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸ア
ンモニウム塩、ポリメタクリル酸ナトリウム塩、ポリア
ミド酸、ポリマレイン酸、ポリイタコン酸、ポリフマル
酸、ポリ(p−スチレンカルボン酸)、ポリアクリル
酸、ポリアクリルアミド、アミノポリアクリルアミド、
ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリアクリル酸ナトリ
ウム塩、ポリアミド酸、ポリアミド酸アンモニウム塩、
ポリアミド酸ナトリウム塩及びポリグリオキシル酸等の
ポリカルボン酸及びその塩;ポリビニルアルコ−ル、ポ
リビニルピロリドン及びポリアクロレイン等のビニル系
ポリマ等が挙げられる。その中でもペクチン酸、寒天、
ポリリンゴ酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸アン
モニウム塩、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコー
ル及びポリビニルピロリドン、それらのエステル及びそ
れらのアンモニウム塩が好ましい。また、適用する基体
が半導体集積回路用シリコン基板などの場合はアルカリ
金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物等による汚染は
望ましくないため、酸もしくはそのアンモニウム塩が望
ましい。なお、基体がガラス基板等である場合はその限
りではない。
【0028】水溶性ポリマの配合量は、金属用研磨液の
総量に対して0〜10重量%とすることが好ましく、
0.01〜8重量%とすることがより好ましく、0.0
2〜5重量%とすることが特に好ましい。この配合量が
10重量%を超えると研磨速度が低下する傾向がある。
【0029】水溶性ポリマの重量平均分子量(GPC測
定、標準ポリスチレン換算)は500以上とすることが
好ましく、1500以上とすることがより好ましく50
00以上とすることが特に好ましい。重量平均分子量の
上限は特に規定するものではないが、溶解性の観点から
500万以下である。重量平均分子量が500未満では
高い研磨速度が発現しない傾向にある。本発明では、重
量平均分子量が500以上である少なくとも1種以上の
水溶性ポリマを用いることが好ましい。
【0030】本発明の金属用研磨液には、上述した材料
のほかにアルミナ、シリカ、セリア等の固体砥粒、界面
活性剤、ビクトリアピュアブルー等の染料、フタロシア
ニングリーン等の顔料等の着色剤を0.01〜1重量
%、好ましくは0.1〜0.8重量%程度含有させても
よい。
【0031】本発明を適用する金属膜としては、銅、銅
合金及び銅又は銅合金の酸化物、タンタル化合物(タン
タル、窒化タンタル、タンタル合金等)、チタン化合物
(チタン、窒化チタン、チタン合金等)、タングステン
化合物(タングステン、窒化タングステン、タングステ
ン合金等)などを例示することができ、公知のスパッタ
法、メッキ法により成膜できる。さらに、金属膜は、二
種以上の上記金属を組み合わせた積層膜であってもよ
い。
【0032】本発明を適用する積層膜としては、上層
(はじめに研磨される膜)が銅、銅合金及び銅又は銅合
金の酸化物であり、下層(続いて研磨される膜)がタン
タル化合物(タンタル、窒化タンタル、タンタル合金
等)、チタン化合物(チタン、窒化チタン、チタン合金
等)、タングステン化合物(タングステン、窒化タング
ステン、タングステン合金等)であるものが例示でき
る。
【0033】本発明の金属用研磨液を用いることにより
上記の二種以上の金属膜の積層膜を連続して研磨するこ
とができる(換言すれば、金属膜毎に研磨液を変更する
手間が省ける)。
【0034】本発明の研磨方法は、研磨定盤の研磨布上
に前記の金属用研磨液を供給しながら、被研磨膜を有す
る基板を研磨布に押圧した状態で研磨定盤と基板を相対
的に動かすことによって被研磨膜を研磨する研磨方法で
ある。研磨する装置としては、半導体基板を保持するホ
ルダと研磨布(パッド)を貼り付けた(回転数が変更可
能なモータ等を取り付けてある)定盤を有する一般的な
研磨装置が使用できる。
【0035】研磨布としては、一般的な不織布、発泡ポ
リウレタン、多孔質フッ素樹脂などが使用でき、特に制
限がない。研磨条件には制限はないが、定盤の回転速度
は基板が飛び出さないように200rpm以下の低回転
が好ましい。被研磨膜を有する半導体基板の研磨布への
押し付け圧力が1〜100kPaであることが好まし
く、CMP速度のウエハ面内均一性及びパターンの平坦
性を満足するためには、5〜50kPaであることがよ
り好ましい。研磨している間、研磨布には金属用研磨液
をポンプ等で連続的に供給する。この供給量に制限はな
いが、研磨布の表面が常に研磨液で覆われていることが
好ましい。研磨終了後の半導体基板は、流水中でよく洗
浄後、スピンドライ等を用いて半導体基板上に付着した
水滴を払い落としてから乾燥させることが好ましい。
【0036】本発明金属用研磨液は、金属の研磨速度が
充分に高く、且つエッチング速度が小さいため、生産性
が高く、金属表面の腐食及びディッシングが小さいの
で、微細化、薄膜化、寸法精度、電気特性に優れ、信頼
性の高い半導体デバイス及び機器に好適である。
【0037】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。本発
明はこれらの実施例により限定されるものではない。 実施例1〜10及び比較例1、2 (金属用研磨液作製方法)金属用研磨液は水に対してリ
ンゴ酸0.15重量%、水溶性ポリマ0.15重量%、
アミノトリアゾール化合物0.2重量%、必要に応じて
ベンゾトリアゾール0.2重量%、必要に応じてイミダ
ゾール化合物0.05重量%及び過酸化水素水9重量%
を添加して作成した。実施例1〜10及び比較例1〜2
の研磨液の添加した防食剤は、表1、表2に示した。
【0038】(研磨条件) 銅基体:厚さ1500nmの銅金属を堆積したシリコン
基板 タングステン基体:厚さ600nmのタングステン化合
物を堆積したシリコン基板 研磨パッド:(IC1000(ロデ−ル社製)) 研磨圧力:300gf/cm (研磨品評価項目) 研磨速度:各膜の研磨前後での膜厚差を電気抵抗値から
換算して求めた。 エッチング速度:攪拌した金属用研磨液(室温、25
℃、攪拌600rpm)への浸漬前後の金属層膜厚差を
電気抵抗値から換算して求めた。表1に銅基体に対する
CMPの研磨速度、エッチング速度を、表2にタングス
テン基体の結果を示した。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】実施例1〜4は銅の研磨速度がいずれの場
合も130nm/min以上であり、比較例1と比べて
改善されている。一方、エッチング速度についても比較
例と比較して充分低い値であった。
【0042】実施例5〜9はタングステンの研磨速度が
いずれの場合も80nm/min以上であり、比較例2
と比べて改善されている。一方、エッチング速度につい
ても比較例と比較して充分低い値であった。 実施例11 水に対してリンゴ酸0.15重量%、水溶性ポリマー
0.15重量%、3−アミノ−1,2,4トリアゾール
0.3重量%、ベンゾトリアゾール0.14重量%、
2,4−ジメチルイミダゾール0.05重量%、砥粒
0.4重量%及び過酸化水素水9重量%を添加して金属
用研磨液を作成した。さらに二酸化シリコン中に深さ
0.5〜100μmの溝を形成して、公知の方法によっ
てバリア層として厚さ50nmのタングステン層を形成
し、その上層に銅膜を1.0μm形成したシリコン基板
を用い、基体表面全面で二酸化シリコンが露出するまで
上記研磨液によって研磨を行った。研磨時間は2分であ
り、約500nm/min以上の研磨速度が得られたこ
とになる。次に、触針式段差計で配線金属部幅100μ
m、絶縁膜部幅100μmが交互に並んだストライプ状
パターン部の表面形状から、絶縁膜部に対する配線金属
部の膜減り量を求めたところ70nmであり、充分実用
的な値であった。
【0043】
【発明の効果】請求項1〜15記載の金属用研磨液は、
エッチング速度を低く保ちつつ、研磨速度を充分上昇さ
せ、金属表面の腐食とディシングの発生を抑制し、信頼
性の高い金属膜の埋め込みパタ−ン形成を可能とするも
のである。
【0044】請求項16〜17記載の研磨方法は、エッ
チング速度を低く保ちつつ、研磨速度を充分上昇させ、
金属表面の腐食とディシングの発生を抑制し、信頼性の
高い金属膜の埋め込みパタ−ン形成を生産性、作業性、
歩留まり良く、行うことのできるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/304 H01L 21/304 622D Fターム(参考) 3C047 FF08 GG15 3C058 AA07 AC04 CB01 CB03 DA17

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化剤、酸化金属溶解剤、水及びアミノ
    −トリアゾール骨格を有する化合物を含有する金属用研
    磨液。
  2. 【請求項2】 アミノ−トリアゾール骨格を有する化合
    物が、トリアゾール環の炭素にアミノ基が結合した化合
    物である請求項1記載の金属用研磨液。
  3. 【請求項3】 アミノ−トリアゾール骨格を有する化合
    物が、3−アミノ−1,2,4−トリアゾールである請
    求項1または2記載の金属用研磨液。
  4. 【請求項4】 さらに金属防食剤を含有する請求項1〜
    3記載の金属用研磨液。
  5. 【請求項5】 金属防食剤がアミノ基を有さないトリア
    ゾール骨格を有する化合物及びイミダゾール化合物から
    なる群より選ばれる少なくとも1種である請求項4記載
    の金属用研磨液。
  6. 【請求項6】 アミノ基を有さないトリアゾール骨格を
    有する化合物が1,2,3−トリアゾ−ル、1,2,4
    −トリアゾ−ル、ベンゾトリアゾ−ル及び1−ヒドロキ
    シベンゾトリアゾ−ルからなる群より選ばれる少なくと
    も1種である請求項5記載の金属用研磨液。
  7. 【請求項7】 イミダゾール化合物が、2−メチルイミ
    ダゾール、2−エチルイミダゾール、2−(イソプロピ
    ル)イミダゾール、2−プロピルイミダゾール、2−ブ
    チルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチ
    ルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−
    エチル−4−メチルイミダゾールからなる群より選ばれ
    る少なくとも1種である請求項5記載の金属用研磨液。
  8. 【請求項8】 さらに水溶性ポリマを含む請求項1〜7
    記載の金属用研磨液。
  9. 【請求項9】 水溶性ポリマが、多糖類、ポリカルボン
    酸、ポリカルボン酸エステル及びその塩、及びビニル系
    ポリマから選ばれた少なくとも1種である請求項8項記
    載の金属用研磨液。
  10. 【請求項10】 金属の酸化剤が、過酸化水素、硝酸、
    過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸、過硫酸塩及びオゾン
    水からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項
    1〜9記載の金属用研磨液。
  11. 【請求項11】 酸化金属溶解剤が、有機酸、有機酸エ
    ステル、有機酸のアンモニウム塩及び硫酸からなる群よ
    り選ばれる少なくとも1種である請求項1〜10項記載
    の金属用研磨液。
  12. 【請求項12】 さらに砥粒を含む請求項1〜11記載
    の金属研磨液。
  13. 【請求項13】 研磨される金属膜が、銅、銅合金及び
    銅又は銅合金の酸化物、タンタル化合物、チタン化合
    物、タングステン化合物からなる群より選ばれる少なく
    とも一種である請求項1〜12記載の金属用研磨液。
  14. 【請求項14】 研磨される金属膜が二種以上で、第一
    の膜が銅、銅合金及び銅又は銅合金の酸化物であり、第
    二の膜がタンタル化合物、チタン化合物又はングステン
    化合物である請求項1〜12記載の金属用研磨液。
  15. 【請求項15】 二種以上の金属膜を連続して研磨する
    請求項14記載の金属用研磨液。
  16. 【請求項16】 研磨定盤の研磨布上に請求項1〜15
    記載の金属用研磨液を供給しながら、金属膜を有する基
    板を研磨布に押圧した状態で研磨定盤と基板を相対的に
    動かすことによって金属膜を研磨する研磨方法。
  17. 【請求項17】 研磨定盤の研磨布上に請求項1〜15
    記載の一つの金属用研磨液を供給しながら、二種以上の
    金属膜を連続して研磨する請求項16記載の研磨方法。
JP2001383538A 2001-12-17 2001-12-17 金属用研磨液及び研磨方法 Pending JP2003183628A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001383538A JP2003183628A (ja) 2001-12-17 2001-12-17 金属用研磨液及び研磨方法
TW092115952A TWI259201B (en) 2001-12-17 2003-06-12 Slurry for metal polishing and method of polishing with the same
US10/560,228 US20060143990A1 (en) 2001-12-17 2003-06-13 Polishing fluid for metal, and polishing method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001383538A JP2003183628A (ja) 2001-12-17 2001-12-17 金属用研磨液及び研磨方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003183628A true JP2003183628A (ja) 2003-07-03

Family

ID=27593550

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001383538A Pending JP2003183628A (ja) 2001-12-17 2001-12-17 金属用研磨液及び研磨方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003183628A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005129822A (ja) * 2003-10-27 2005-05-19 Hitachi Chem Co Ltd 研磨液及び研磨方法
JP2009283979A (ja) * 2009-08-24 2009-12-03 Hitachi Chem Co Ltd 金属用研磨液及び研磨方法
KR100973397B1 (ko) * 2004-06-16 2010-07-30 캐보트 마이크로일렉트로닉스 코포레이션 텅스텐-함유 기판의 연마 방법
US8486837B2 (en) 2003-06-13 2013-07-16 Hitachi Chemical Co., Ltd. Polishing slurry for metal, and polishing method

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8486837B2 (en) 2003-06-13 2013-07-16 Hitachi Chemical Co., Ltd. Polishing slurry for metal, and polishing method
JP2005129822A (ja) * 2003-10-27 2005-05-19 Hitachi Chem Co Ltd 研磨液及び研磨方法
KR100973397B1 (ko) * 2004-06-16 2010-07-30 캐보트 마이크로일렉트로닉스 코포레이션 텅스텐-함유 기판의 연마 방법
JP2009283979A (ja) * 2009-08-24 2009-12-03 Hitachi Chem Co Ltd 金属用研磨液及び研磨方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5472049B2 (ja) 化学機械研磨用研磨剤
US8486837B2 (en) Polishing slurry for metal, and polishing method
JP4853494B2 (ja) 研磨液及び研磨方法
JP2004031443A (ja) 研磨液及び研磨方法
JP4951808B2 (ja) 金属用研磨液及び研磨方法
JP3780767B2 (ja) 金属用研磨液及び基板の研磨方法
JP4992826B2 (ja) 研磨液及び研磨方法
JP2003068683A (ja) 金属用研磨液及び研磨方法
JP2004031442A (ja) 研磨液及び研磨方法
JP2010103409A (ja) 金属用研磨液及びこの金属用研磨液を用いた研磨方法
JP2003188120A (ja) 金属用研磨液及び研磨方法
US20060143990A1 (en) Polishing fluid for metal, and polishing method
JP2003183628A (ja) 金属用研磨液及び研磨方法
JP5088352B2 (ja) 金属用研磨液及び研磨方法
JP4759779B2 (ja) 基板の研磨方法
JPWO2004012248A1 (ja) 研磨液及び研磨方法
JP2004363141A (ja) 金属用研磨液及び研磨方法
JP4684121B2 (ja) 化学機械研磨用研磨剤及び基板の研磨法
KR100679551B1 (ko) 금속용 연마액 및 연마방법
JP2005203602A (ja) 一揃いのcmp用研磨液及び基体の研磨方法
JP2008118112A (ja) Cmp用研磨液及び基板の研磨方法
JPWO2008108301A1 (ja) 金属用研磨液及び被研磨膜の研磨方法
JP2006216828A (ja) 金属用研磨液を使用する研磨方法
JP2002208573A (ja) 金属用研磨液及び研磨方法
JP3627598B2 (ja) 金属用研磨液及び研磨方法