JP2010090188A - 樹脂水性分散体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来、水性分散化することができなかった難水分解性ポリエーテルエステルアミド樹脂水性分散体を提供する。
【解決手段】ポリエーテルエステルアミド樹脂、水性媒体及び塩基性化合物を含有する樹脂水性分散体であって、前記したポリエーテルエステルアミド樹脂が、ポリアミド(A)とビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物(B)とから誘導されるものであり、前記したポリアミド(A)が、特定の化合物(a)と3−スルホイソフタル酸アルカリ金属塩(b)から誘導され、両末端にカルボキシル基を有するものであり、かつ、前記したポリエーテルエステルアミド樹脂がスルホ基及び/又はそのアルカリ金属塩を0.2質量%〜10質量%含有することを特徴とする樹脂水性分散体。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリエーテルエステルアミド樹脂を含有する樹脂水性分散体、それからなる帯電防止コート剤、積層体及び樹脂水性分散体の製造方法に関するものである。
各種の樹脂材料は通常高い電気絶縁性を有するため帯電しやすい性質を持っている。このことにより、樹脂材料をフィルムや成形体とした場合、空気中のホコリや汚れを吸着して美観を損ねたり、フィルムどうしが張り付いたりする問題があった。さらには、電気機器やOA機器で使用した際はICの誤作動やメモリー破壊などの静電気障害を引き起こす場合があるなど種々の問題が発生する原因となっていた。
それら問題を解決するため、熱可塑性樹脂に帯電防止性能を有したポリエーテルエステルアミド樹脂を練り込む方法が広く知られるところである(特許文献1、2)。
これらの方法で得られる樹脂組成物及びその成形体は水による帯電防止成分の溶出がなく、永久的に帯電防止を保持できる特徴を有している。しかしながら、ポリエーテルエステルアミド樹脂が芳香族熱可塑性樹脂以外の樹脂との相溶性が悪いため、適用できる基材が限られている。また、帯電防止性能を十分発現させるためにポリエーテルエステルアミド樹脂を樹脂材料に大量に配合する必要があり(例えば、樹脂材料に対して30質量%程度)、そのことにより用途に見合った樹脂材料の優れた物性を損なう場合があった。さらにはポリエーテルエステルアミド樹脂などの高分子型帯電防止剤が高価なためコスト的な負担も大きかった。
これらの方法に対し、樹脂材料の優れた物性を保持しつつ帯電防止性能を付与する方法として、ポリエーテルエステルアミド樹脂を含有したコート剤を樹脂材料からなるフィルムや成型体に塗布し帯電防止コート層を積層する方法が考えられる。この方法においては、高分子型帯電防止剤をフィルムや成型体の表面に薄く積層することができるため、必要とされる高分子型帯電防止剤の使用量も少量でよくコスト的にもメリットが大きい。なおその様なコート剤としては、環境保全の観点から水系のものが望まれる。
しかしながら、ポリエーテルエステルアミド樹脂を含有したコート剤を取得する方法は知られておらず、現在までにこの様なコート剤を利用することはできなかった。さらに、ポリエーテルエステルアミド樹脂は各種の有機溶媒への溶解性が悪いため、水性媒体に分散させることは行われていなかった。
一方で特許文献3においては、酸変性ポリオレフィン樹脂を水性媒体に分散させる特殊の水性化方法が提案されている。しかしながら、この方法でポリエーテルエステルアミド樹脂の水性化ができるかどうかについての研究は今までされていなかった。
特開平5−140541号公報 特開2007−38543号公報 特開2003−119328号公報
本発明は上記のよう課題に対して、帯電防止性及び各種基材との密着性を有する被膜を得ることができるポリエーテルエステルアミド樹脂水性分散体を提供しようとするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ポリエーテルエステルアミド樹脂を水性媒体に分散させることで、帯電防止性能及び基材との密着性を有する塗膜を得ることができる樹脂水性分散体を見出し、本発明に到達した。
すなわち本発明の第一は、ポリエーテルエステルアミド樹脂、水性媒体及び塩基性化合物を含有する樹脂水性分散体であって、前記したポリエーテルエステルアミド樹脂が、ポリアミド(A)とビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物(B)とから誘導されるものであり、前記したポリアミド(A)が、下記化合物(a)と3−スルホイソフタル酸アルカリ金属塩(b)から誘導され、両末端にカルボキシル基を有するものであり、かつ、前記したポリエーテルエステルアミド樹脂がスルホ基及び/又はそのアルカリ金属塩を0.2質量%〜10質量%含有することを特徴とする樹脂水性分散体を要旨とするものであり、好ましくは、ポリエーテルエステルアミド樹脂が、ポリアミド(A)とビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物(B)とを質量比で(A):(B)=30:70〜70:30で反応させて得られる樹脂であるものである。
化合物(a):(a1)炭素数6以上のアミノカルボン酸、(a2)炭素数6以上のラクタム及び(a3)炭素数6以上の1級アミノ基を2個有する脂肪族ジアミンと炭素数6以上の脂肪族ジカルボン酸との塩、から成る群より選ばれる一種以上の化合物
また、本発明の第二は、ポリエーテルエステルアミド樹脂、塩基性化合物及び水性媒体を原料とし、これらを80℃〜250℃の温度で加熱、攪拌することを特徴とする前記した樹脂水性分散体の製造方法を要旨とするものである。
また、本発明の第三は、前記した樹脂水性分散体からなることを特徴とする帯電防止コート剤を要旨とするものである。
さらに、本発明の第四は、基材に前記した樹脂水性分散体をコートした後、水性媒体を除去して得られることを特徴とする積層体を要旨とするものである。
本発明によれば、従来、コート剤として利用することができなかったポリエーテルエステルアミド樹脂の水性分散体を取得することができる。更に、得た樹脂水性分散体は基材にコーティングした際、帯電防止性や密着性に優れている。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の第一の樹脂水性分散体は、ポリエーテルエステルアミド樹脂、水性媒体及び塩基性化合物を含有するものである。このうち、ポリエーテルエステルアミド樹脂とは、分子中にエーテル結合とエステルアミド結合を有する樹脂のことであり、本発明において用いられるポリエーテルエステルアミド樹脂は、ポリアミド(A)とビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物(B)とから誘導されるものであり、ポリアミド(A)が、下記化合物(a)と3−スルホイソフタル酸アルカリ金属塩(b)から誘導され、両末端にカルボキシル基を有するものである。
化合物(a):(a1)炭素数6以上のアミノカルボン酸、(a2)炭素数6以上のラクタム及び(a3)炭素数6以上の1級アミノ基を2個有する脂肪族ジアミンと炭素数6以上の脂肪族ジカルボン酸との塩、から成る群より選ばれる一種以上の化合物
まず、本発明において用いられるポリエーテルエステルアミド樹脂について説明する。ポリアミド(A)を構成する化合物(a)のうち(a1)炭素数6以上のアミノカルボン酸としては、ω‐アミノカプロン酸、ω−アミノエナント酸、ω−アミノカプリル酸、ω−アミノペルゴン酸、ω−アミノカプリン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等が挙げられ、これらの中で12−アミノドデカン酸が好ましい。
(a2)炭素数6以上のラクタムとしては、ε−カプロラクタム、エナントラクタム、カプリルラクタム、ラウロラクタム等が挙げられ、これらの中でε−カプロラクタムが好ましい。
(a3)炭素数6以上の1級アミノ基を2個有する脂肪族ジアミンと炭素数6以上の脂肪族ジカルボン酸との塩としては、ヘキサメチレンジアミン−アジピン酸塩、ヘキサメチレンジアミン−セバシン酸塩もしくはイソフタル酸塩等が挙げられ、これらの中でヘキサメチレンジアミン−アジピン酸塩が好ましい。
化合物(a)として例示した上記のものは2種以上併用しても良く、またこれらの中で最も好ましいのはε−カプロラクタムである。
上記した化合物(a)は、ポリエーテルエステルアミド樹脂の構成単位として、ポリエーテルエステルアミド樹脂中に5〜90質量%の範囲で含まれていることが好ましい。含有量が5質量%未満では、マトリックス樹脂とした場合に得られる塗膜の表面硬度や剛性が小さく、90質量%を超えると、帯電防止性が劣るなど好ましくない。
ポリアミド(A)を構成するもう一方の成分である3−スルホイソフタル酸アルカリ金属塩(b)としては、3−スルホイソフタル酸ナトリウム、3−スルホイソフタル酸カリウム等が挙げられる。これらのうち、最も好ましいのは、3−スルホイソフタル酸ナトリウムである。
上記の3−イソフタル酸アルカリ金属塩(b)は、該ポリエーテルエステルアミド樹脂の構成単位として、ポリエーテルエステルアミド樹脂中に0.5〜20質量%の範囲で含まれていることが好ましい。含有量が20質量%以上では非極性の基材との密着性が悪くなり、0.5質量%未満では水性化が困難となり、帯電防止性も劣り好ましくない。
本発明において、ポリエーテルエステルアミド樹脂を構成するもう一方の成分であるビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物(B)におけるビスフェノール類としては、ビスフェノールA、ビスフェノールS、臭素化ビスフェノールA、4,4−ビス(ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)アミンなどが挙げられ、中でも好ましいものは、ビスフェノールAである。
ビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物(B)を構成するアルキレンオキシドとしては、エチレンオキサイド(EO)及び/又はプロピレンオキサイド(PO)が挙げられ、EOとPOを併用する場合には、ランダム付加でも、ブロック付加でもよい。好ましいものはEOである。
ビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物(B)におけるアルキレンオキシドの付加モル数は、通常2〜40、好ましくは10〜30である。また、ビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物(B)の数平均分子量は、通常300〜3000、好ましくは700〜2000である。数平均分子量が3000を超える場合は、帯電防止性が不足し、300未満であると得られる塗膜の表面硬度や剛性は小さくなるなど好ましくない。
本発明で用いられる上記したポリエーテルエステルアミド樹脂は、スルホ基及び/又はそのアルカリ金属塩を0.2質量%〜10質量%含有することが必要である。好ましくは0.5質量%〜10質量%である。なお、ここでの含有量は、後述する測定法により求めたスルホン酸ナトリウムとしての値をいう。スルホ基及び/又はそのアルカリ金属塩の含有量が0.2質量%未満であると水性分散化が困難となり、一方、10質量%を超えると基材との密着性能が低下する傾向がある。
また、ポリエーテルエステルアミド樹脂は、構成するポリアミド(A)とビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物(B)との質量比が(A):(B)=30/70〜70/30であることが好ましく、40/60〜65/35がより好ましく、50/50〜60/40が特に好ましい。ポリアミド(A)が30質量%未満の場合、塗膜の密着性が低下する傾向があり、(A)が70質量%を超えた場合、帯電防止性能が劣る傾向がある。
本発明で用いられるポリエーテルエステルアミド樹脂の表面抵抗値は、10〜1011Ωが好ましく、より好ましくは10〜1010Ω、更に好ましくは10〜10Ω、特に好ましくは10〜10Ωである。
上記したポリエーテルエステルアミド樹脂は、前記化合物(a)と(b)を溶融状態で反応させて、両末端にカルボキシル基を有するポリアミド(A)を製造し、これにビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物(B)を加えて、高温真空下において(A)と(B)の重合反応をさせる方法で製造することができる。また、前記化合物(a)及び(b)と(B)とを同時に反応槽に仕込み、水の存在下または、非存在下に高温で加圧反応させることにより、中間体として(A)を生成させ、その後常圧、または減圧下で(A)と(B)との重合反応を進める方法で製造することができる。
(A)と(B)との重合反応に用いる触媒についても制限はなく、例えば三酸化アンチモンなどのアンチモン系触媒、モノブチルスズオキシドなどのスズ系触媒、テトラブチルチタナートなどのチタン系触媒、テトラブチルジルコネートなどのジルコニウム系触媒、酢酸亜鉛などの酢酸金属塩系触媒などが挙げられる。
また、上記したポリエーテルエステルアミド樹脂は、市販されているものも好適に使用でき、そのような市販品としては、例えば、三洋化成工業株式会社製:ペレスタットNC7530、NC6321等が挙げられる。
次に本発明における水性媒体について説明する。本発明における水性媒体とは、水、又は水と水溶性有機溶媒との混合液をいう。水溶性有機溶媒は、ポリエーテルエステルアミド樹脂の水性分散化を促進し、分散粒子径を小さくさせる作用を有する。本発明における水溶性有機溶媒とは、20℃における水に対する溶解性が50g/L以上のものである。使用する水溶性有機溶媒の量は、樹脂水性分散体に含まれる水性媒体の40質量%以下であることが好ましく、1〜40質量%であることがより好ましく、2〜35質量%が更に好ましく、3〜30質量%が特に好ましい。水溶性有機溶剤の量が40質量%を超える場合には、得られた水性分散体の粘度が高くなりすぎる場合がある。
本発明において使用される水溶性有機溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、sec−アミルアルコール、tert−アミルアルコール、1−エチル−1−プロパノール、2−メチル−1−ブタノール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール等のアルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチルブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸−sec−ブチル、酢酸−3−メトキシブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、炭酸ジエチル、炭酸ジメチル等のエステル類、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート等のグリコール誘導体、さらには、3−メトキシ−3−メチルブタノール、3−メトキシブタノール、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジアセトンアルコール、アセト酢酸エチル等が挙げられ、中でも沸点が30〜250℃のものが好ましく、50〜200℃のものが特に好ましい。これらの水溶性有機溶剤は2種以上を混合して使用してもよい。水溶性有機溶剤の沸点が30℃未満の場合は、ポリエーテルエステルアミド樹脂の水性分散化時に揮発する割合が多くなり、水性分散化の効率が十分に高まらない場合がある。沸点が250℃を超えると得られた樹脂水性分散体を基材に塗布した場合、塗布膜から水溶性有機溶媒を乾燥によって飛散させることが困難になる。
上記の水溶性有機溶剤の中でも、ポリエーテルエステルアミド樹脂の水性分散化促進に効果が高いという点から、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルが好ましく、低温乾燥性の点からエタノール、n−プロパノール、イソプロパノールが特に好ましい。
次に本発明における塩基性化合物について説明する。
塩基性化合物は、ポリエーテルエステルアミド樹脂中のスルホ基を中和して、スルホ基アニオンを生成させる。アニオン間の電気反発力によって微粒子間の凝集が防がれ、樹脂水性分散体に安定性が付与される。塩基性化合物としては、塗膜形成時に揮発するアンモニア又は有機アミン化合物が塗膜の密着性の面から好ましく、中でも沸点が30〜250℃、さらには50〜200℃の有機アミン化合物が好ましい。沸点が30℃未満の場合は、ポリエーテルエステルアミド樹脂の水性分散化時に揮発する割合が多くなり、水性分散化が完全に進行しない場合がある。沸点が250℃を超えると得られた樹脂水性分散体を基材に塗布した場合、塗布膜から有機アミン化合物を乾燥によって飛散させることが困難になり、塗膜の密着性が悪化する場合がある。
本発明における塩基性化合物の具体例としては、トリエチルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、アミノエタノールアミン、N−メチル−N,N−ジエタノールアミン、イソプロピルアミン、イミノビスプロピルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、3−エトキシプロピルアミン、3−ジエチルアミノプロピルアミン、sec−ブチルアミン、プロピルアミン、メチルアミノプロピルアミン、3−メトキシプロピルアミン、モノエタノールアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン等を挙げることができる。
塩基性化合物の添加量は、ポリエーテルエステルアミド樹脂中のスルホ基に対して0.5〜10.0倍当量であることが好ましく、より好ましくは0.5〜3.0倍当量であり、特に好ましくは0.8〜2.0倍当量である。0.5倍当量未満では、塩基性化合物の添加効果が認められず、10.0倍当量を超えると、ポリエーテルエステルアミド樹脂の加水分解が起こる場合がある。
本発明の第一の樹脂水性分散体は、ポリエーテルエステルアミド樹脂が水性媒体中に分散また溶解され、均一な液状に調製されて得られる。ここで、均一な液であるとは、外観上、水性分散体中に沈殿、といった、固形分濃度が局部的に他の部分と相違する部分が見出されない状態にあることをいう。分散状態の場合、ポリエーテルエステルアミド樹脂の数平均粒子径(以下、mn)は、3μm以下とすることができる。2μm以下とすることが好ましく、1μm以下とすることがさらに好ましい。体積平均粒子径(以下、mv)に関しては、4μm以下とすることができ、3μm以下が好ましく、2μm以下がさらに好ましい。
本発明の樹脂水性分散体におけるポリエーテルエステルアミド樹脂の含有率は、成膜条件、目的とする樹脂塗膜の厚さや性能等により適宜選択でき、特に限定されるものではないが、コーティング組成物の粘性を適度に保ち、かつ良好な被膜形成能を発現させる点で、樹脂水性分散体100質量%に対して1〜60質量%が好ましく、3〜55質量%がより好ましく、5〜50質量%がさらに好ましく、5〜45質量%が特に好ましい。所望の粘度や樹脂含有率になるように適宜、水性媒体を留去したり、水および/または有機溶媒により希釈することができる。
本発明の水性分散体は、上述したように不揮発性水性化助剤を実質的に含有しないことを特徴とし、これらを用いずとも、ポリエーテルエステルアミド樹脂を水性媒体中に安定に分散することができる。不揮発性水性化助剤は、被膜形成後にもポリエーテルエステルアミド樹脂中に残存し、被膜を可塑化することにより、ポリエーテルエステルアミド樹脂の特性を悪化させる。ここで「水性化助剤」とは、水性分散体の製造において、水性化促進や樹脂水性分散体の安定化の目的で添加される薬剤や化合物のことであり、「不揮発性」とは、常圧での沸点を有さないか、もしくは、常圧で高沸点(例えば300℃以上)であることを指す。「不揮発性水性化助剤を実質的に含有しない」とは、不揮発性水性化助剤を積極的には系に添加しないことにより、結果的にこれらを含有しないことを意味する。こうした不揮発性水性化助剤は、含有量がゼロであることが特に好ましいが、本発明の効果を損ねない範囲で、ポリエーテルエステルアミド樹脂成分に対して0.1質量%未満程度含まれていても差し支えない。
上記した不揮発性水性化助剤としては、乳化剤、保護コロイド作用を有する化合物、高酸価ワックス類、高酸価の酸変性化合物、水溶性高分子などが挙げられる。
乳化剤としては、カチオン性乳化剤、アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、あるいは両性乳化剤が挙げられ、一般に乳化重合に用いられるもののほか、界面活性剤類も含まれる。例えば、アニオン性乳化剤としては、高級アルコールの硫酸エステル塩、高級アルキルスルホン酸塩、高級カルボン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルサルフェート塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート塩、ビニルスルホサクシネート等が挙げられ、ノニオン性乳化剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、エチレンオキサイドプロピレンオキサイドブロック共重合体、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体などのポリオキシエチレン構造を有する化合物やポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどのソルビタン誘導体等が挙げられ、両性乳化剤としては、ラウリルベタイン、ラウリルジメチルアミンオキサイド等が挙げられる。
保護コロイド作用を有する化合物、変性ワックス類、高酸価の酸変性化合物、水溶性高分子としては、ポリビニルアルコール、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、変性デンプン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸およびその塩、カルボキシル基含有ポリエチレンワックス、カルボキシル基含有ポリプロピレンワックス、カルボキシル基含有ポリエチレン−プロピレンワックスなどの数平均分子量が通常は5000以下の酸変性ポリオレフィンワックス類およびその塩、アクリル酸−無水マレイン酸共重合体およびその塩、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸交互共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体等の不飽和カルボン酸含有量が15質量%以上のカルボキシル基含有ポリマーおよびその塩、ポリイタコン酸およびその塩、アミノ基を有する水溶性アクリル系共重合体、ゼラチン、アラビアゴム、カゼイン等、一般に微粒子の分散安定剤として用いられている化合物が挙げられる。
本発明の樹脂水性分散体は、塗膜の各種性能を向上するために、ポリエーテルエステルアミド樹脂以外の樹脂水性分散体を混合することができる。ポリエーテルエステルアミド樹脂以外の樹脂水性分散体としては、例えば、オレフィン−アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等のポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、スチレン−マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、ブタジエン樹脂、アクリロニトリル樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、変性ナイロン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等の水性分散体を挙げることができる。これらは、2種以上を混合して使用しても良い。塗膜の密着性を向上する点から、ポリオレフィン樹脂、ポリエステルの樹脂の水性分散体が好ましい。ポリオレフィン樹脂水性分散体としては、特開2003−119328号公報等に、ポリエステル樹脂水性分散体としては特開2000−313793号公報等に記載された水性分散体を用いることができる。帯電防止性と密着性の面から、ポリエーテルエステルアミド樹脂水性分散体の固形分100質量部に対して固形分換算で10質量部〜900質量部を添加することが好ましい。
また、本発明の樹脂水性分散体は、さらに無機粒子を混合していてもよい。そのような無機粒子としては、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化スズ等の金属酸化物、炭酸カルシウム、シリカなどの無機粒子や、バーミキュライト、モンモリロナイト、ヘクトライト、合成雲母等の水膨潤性の層状無機化合物を添加することができる。これらの無機粒子の平均粒子径は水性分散体の安定性の面から0.005〜10μmが好ましく、より好ましくは0.005〜5μmである。なお、無機粒子は、2種以上を混合して使用しても良い。塗膜の密着性と帯電防止性の向上する点から、酸化スズゾルの添加が好ましい。例えば、特開2003−81632号公報に記述した酸化スズゾルが挙げられる。帯電防止性と密着性の面から、ポリエーテルエステルアミド樹脂水性分散体の固形分100質量部に対して酸化スズの固形分換算で10質量部〜1000質量部を添加することが好ましい。
さらに、本発明の樹脂水性分散体には、必要に応じてレベリング剤、消泡剤、ワキ防止剤、顔料分散剤、紫外線吸収剤等の各種薬剤や、酸化チタン、亜鉛華、カーボンブラック等の顔料あるいは染料を添加してもよい。
次に本発明の第二である樹脂水性分散体の製造方法について説明する。上記のような樹脂水性分散体は、ポリエーテルエステルアミド樹脂を水性媒体中に分散、すなわち水性分散化することにより製造することができる。水性分散化方法としては、ポリエーテルエステルアミド樹脂を、塩基性化合物及び水性媒体の混合物とともに80℃〜250℃の温度で加熱、攪拌する方法を用いることができる。なお、水性分散化においては、前述したように不揮発性水性化助剤を積極的に添加する必要はない。
本発明における水性分散化工程に用いるポリエーテルエステルアミド樹脂の形状は特に限定されないが、水性化速度を速めるという点から、粒子径1cm以下、好ましくは0.8cm以下の粒状、あるいは粉末状のものを用いることが好ましい。
ポリエーテルエステルアミド樹脂の添加量は、水性媒体と塩基性化合物と樹脂の総合100質量%に対して1〜60質量%が好ましく、3〜55質量%がより好ましく、5〜50質量%が更に好ましく、5〜45質量%が特に好ましい。添加量が1質量%未満の場合は得られる樹脂水性分散体の樹脂固形分濃度が低すぎて塗膜の性能が発生しにくく、60質量%を超えた場合は水性分散が困難となる傾向がある。
水性分散化のための容器は特に限定されず、公知の固/液撹拌装置、乳化機、オートクレーブ等を使用することができる。0.1MPa以上の加圧が可能であれば好ましい。これらのような、水性分散化のための容器に、ポリエーテルエステルアミド樹脂と塩基性化合物と水性媒体とを投入し、撹拌しつつ、容器内の温度を80〜250℃とすることが必要である。より好ましくは90〜200℃、さらに好ましくは100〜190℃である。容器内の温度が80℃未満の場合は、ポリエーテルエステルアミド樹脂の水性分散化が不十分となることがある。容器内の温度が250℃を超える場合は、ポリエーテルエステルアミド樹脂の分子量が低下する恐れがある。なお本発明における撹拌の方法、撹拌の回転速度は特に限定されない。樹脂が水性媒体中で浮遊状態となる程度の低速の撹拌でも十分水性化が達成され、高速撹拌(例えば1000rpm以上)は必須ではない。
本発明の樹脂水性分散体の製造方法における水性化収率は、得られた水性分散体中残存する粗大粒子の量によって知ることができる。具体的には、水性分散体を300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過し、フィルター上に残存する樹脂量を測定する。水性化収率は70%以上が好ましく、80%以上さらに好ましく、90%以上が特に好ましく、100%が最も好ましい。
次に本発明の第三である帯電防止コート剤および第四の発明である積層体について説明する。帯電防止コート剤は、上述した本発明の樹脂水性分散体からなるものであり、積層体は、基材に樹脂水性分散体をコートした後、水性媒体を除去して得られるものである。本発明の樹脂水性分散体から水性媒体を除去してなる塗膜は帯電防止性が良く、樹脂フィルムや樹脂成形体などの樹脂基材、紙等の基材に対しての密着性にも優れる。
樹脂フィルムとしては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46等のポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリ乳酸等のポリエステル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアリレート樹脂またはそれらの混合物よりなるフィルムまたはそれらのフィルムの積層体が挙げられる。樹脂フィルムは、未延伸フィルムでも延伸フィルムでもよく、製法も限定されるものではない。樹脂フィルムの厚さも特に限定されるものではないが、通常1〜500μmであればよい。
本発明の帯電防止コート剤は、公知のコーティング方法によって基材に塗布することができる。コーティング方法としては、公知の成膜方法、例えばグラビアロールコーティング、リバースロールコーティング、ワイヤーバーコーティング、リップコーティング、エアナイフコーティング、カーテンフローコーティング、スプレーコーティング、浸漬コーティング、はけ塗り法等により各種基材表面に均一にコーティングし、必要に応じて室温付近でセッティングした後、乾燥又は乾燥と焼き付けのための加熱処理に供することにより、均一な塗膜を各種基材表面に密着させて形成することができる。このときの加熱装置としては、通常の熱風循環型のオーブンや赤外線ヒーター等を使用すればよい。
また、本発明における樹脂塗膜の厚さとしては、その用途によって適宜選択されるものであるが、0.01〜30μmが好ましく、0.02〜10μmがより好ましく、0.03〜9μmがさらに好ましく、0.05〜8μmが特に好ましい。樹脂塗膜の厚さが0.01μm未満では帯電防止性が悪化する。30μmを超えると塗膜の基材への密着性が悪化する。
この様にして得られた、塗膜の表面抵抗率は1×1014Ω以下が好ましく、1×1013Ω以下がより好ましく、1×1012Ω以下がさらに好ましく、1×1011Ω以下が特に好ましい。ここで、表面固有抵抗値はPETフィルムに樹脂水性分散体を乾燥後膜厚が3μmになるように塗布し、90℃で2分間乾燥させた。得られた積層フィルムを温度20℃、湿度60%の雰囲気下で測定することで求めることができる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、各種の特性については以下の方法によって測定又は評価した。
1.樹脂の特性
(1)ポリエーテルエステルアミド樹脂のスルホ基及び/又はそのアルカリ金属塩の含有量
H−NMR分析(日本電子(JEOL)社製、500MHz)により、スルホン酸ナトリウムの含有量として求めた。樹脂は、重トリフロロ酢酸を溶媒とし、120℃で測定した。
(2)樹脂の帯電防止性
樹脂の表面抵抗値はJIS−K6911に基づいて、株式会社アドバンテスト製デジタル超高抵抗/微少電流計、R8340を用いて、厚さ2mmの円状盤に成形した樹脂を、温度20℃、湿度60%で12時間調湿して測定した。
2.樹脂水性分散体の特性
(1)水性分散化収率
水性分散化後の樹脂水性分散体を300メッシュのステンレス製フィルター(平織、線径35μm、濾過面積133cm2)で加圧濾過後に、フィルター上に残存する樹脂を、80℃真空乾燥で1時間乾燥し樹脂重量を測定、仕込み樹脂重量より収率を算出した。尚、1回で全量濾過できなかった場合はフィルターの交換を行い、その場合においてはトータルの残存樹脂量で評価した。
(2)樹脂水性分散体の固形分濃度
300メッシュ濾過後の樹脂水性分散体を適量秤量し、これを150℃で残存物(固形分)の質量が恒量に達するまで加熱し、固形分濃度を求めた。
(3)樹脂水性分散体の平均粒子径
日機装株式会社製、マイクロトラック粒度分布計UPA150(MODEL No.9340、動的光散乱法)を用い、600メッシュ濾過後の樹脂水性分散体の数平均粒子径および重量平均粒子径を求めた。ここで、粒子径算出に用いる樹脂の屈折率は1.50とした。
3.塗膜の特性
以下の評価においては、基材として、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(ユニチカ社製エンブレットPET12、厚み12μm、以下PET)とL−LDPE(東セロ社製TUX FC−D、厚み50μm、以下LLDPE)を用いた。樹脂水性分散体として、300メッシュ濾過したものを用いた。
(1)密着性(テープ剥離試験)
上記のLLDPE、PETフィルムに樹脂水性分散体を乾燥後の膜厚が1μmになるようにメイヤバーを用いて塗布した後、90℃で90秒間、乾燥させた。得られた積層シートを室温で一日放置後、評価した。接着剤面にセロハンテープ(ニチバン社製TF−12)を貼り付け、テープを一気に剥がした場合の剥がれの程度を次の基準で目視評価した。
○:全く剥がれなし
△:一部が剥がれた
×:殆どが剥がれた
(2)コートフィルムの帯電防止性
PETフィルムに樹脂水性分散体を乾燥後の膜厚が1μmになるようにメイヤーバーを用いて塗布した後、90℃で90秒間、乾燥させた。得られた積層フィルムをJIS−K6911に基づいて、株式会社アドバンテスト製デジタル超高抵抗/微少電流計、R8340を用いて、コートフィルムの塗膜の表面抵抗値(Ω)を温度20℃、湿度60%雰囲気下で評価した。
製造例1
内容量3Lのステンレス製のセパラブルフラスコに(a)としてのε−カプロラクタム56部、(b)としての3−スルホイソフタル酸ナトリウム13部、“イルガノックス1098”(酸化防止剤 チバガイギー社製)0.2部及び水15部を投入し、不活性雰囲気下、220℃で60分間加熱攪拌して透明な均質溶液状ポリアミド(A)とした後、(B)としての数平均分子量1000のビスフェノールAエチレンオキシド付加物170部、及びテトラブチルチタン酸塩0.3部を加え、260℃、2mmHg以下の条件で8時間重合し粘稠で乳白色のポリマー((A)と(B)の固形分重量比が29/71)を得た。ポリマーを冷却ベルト上にガット状に吐出しペレタイズすることによって、ペレット状のポリエーテルエステルアミド樹脂(1)を調整した。樹脂(1)の表面固有抵抗値は厚さ2mmのシート状に成形したものを用い、60%RH、20℃で12時間調湿して測定した。その結果を表1に示した。
製造例2
内容量3Lのステンレス製のセパラブルフラスコに(a)としてのε−カプロラクタム56部、(b)としての3−スルホイソフタル酸ナトリウム13部、“イルガノックス1098”(酸化防止剤 チバガイギー社製)0.2部及び水15部を投入し、不活性雰囲気下、220℃で60分間加熱攪拌して透明な均質溶液状ポリアミド(A)とした後、(B)としての数平均分子量1000のビスフェノールAエチレンオキシド付加物105部、及びテトラブチルチタン酸塩0.3部を加え、260℃、2mmHg以下の条件で8時間重合し粘稠で乳白色のポリマー((A)と(B)の固形分重量比が40/60)を得た。ポリマーを冷却ベルト上にガット状に吐出しペレタイズすることによって、ペレット状のポリエーテルエステルアミド樹脂(2)を調整した。樹脂(2)の固有表面抵抗値は製造例1記載のように測定して、結果を表1に示した。
製造例3
内容量3Lのステンレス製のセパラブルフラスコに(a)としてのε−カプロラクタム113部、(b)としての3−スルホイソフタル酸ナトリウム2部、“イルガノックス1098”(酸化防止剤 チバガイギー社製)0.3部及び水30部を投入し、不活性雰囲気下、220℃で60分間加熱攪拌して透明な均質溶液状ポリアミド(A)とした後、(B)としての数平均分子量1000のビスフェノールAエチレンオキシド付加物105部、及びテトラブチルチタン酸塩0.3部を加え、260℃、2mmHg以下の条件で8時間重合し粘稠で乳白色のポリマー((A)と(B)の固形分重量比が52/48)を得た。ポリマーを冷却ベルト上にガット状に吐出しペレタイズすることによって、ペレット状のポリエーテルエステルアミド樹脂(3)を調整した。樹脂(3)の固有表面抵抗値は製造例1記載のように測定して、結果を表1に示した。
製造例4
内容量3Lのステンレス製のセパラブルフラスコに(a)としてのε−カプロラクタム113部、(b)としての3−スルホイソフタル酸ナトリウム4部、“イルガノックス1098”(酸化防止剤 チバガイギー社製)0.3部及び水30部を投入し、不活性雰囲気下、220℃で60分間加熱攪拌して透明な均質溶液状ポリアミド(A)とした後、(B)としての数平均分子量1000のビスフェノールAエチレンオキシド付加物105部、及びテトラブチルチタン酸塩0.3部を加え、260℃、2mmHg以下の条件で8時間重合し粘稠で乳白色のポリマー((A)と(B)の固形分重量比が55/45)を得た。ポリマーを冷却ベルト上にガット状に吐出しペレタイズすることによって、ペレット状のポリエーテルエステルアミド樹脂(4)を調整した。樹脂(4)の固有表面抵抗値は製造例1記載のように測定して、結果を表1に示した。
製造例5
内容量3Lのステンレス製のセパラブルフラスコに(a)としてのε−カプロラクタム113部、(b)としての3−スルホイソフタル酸ナトリウム70部、“イルガノックス1098”(酸化防止剤 チバガイギー社製)0.3部及び水30部を投入し、不活性雰囲気下、220℃で60分間加熱攪拌して透明な均質溶液状ポリアミド(A)とした後、(B)としての数平均分子量1000のビスフェノールAエチレンオキシド付加物105部、及びテトラブチルチタン酸塩0.3部を加え、260℃、2mmHg以下の条件で8時間重合し粘稠で乳白色のポリマー((A)と(B)の固形分重量比が65/35)を得た。ポリマーを冷却ベルト上にガット状に吐出しペレタイズすることによって、ペレット状のポリエーテルエステルアミド樹脂(5)を調整した。樹脂(5)の固有表面抵抗値は製造例1記載のように測定して、結果を表1に示した。
製造例6
内容量3Lのステンレス製のセパラブルフラスコに(a)としてのε−カプロラクタム113部、(b)としての3−スルホイソフタル酸ナトリウム27部、“イルガノックス1098”(酸化防止剤 チバガイギー社製)0.3部及び水30部を投入し、不活性雰囲気下、220℃で60分間加熱攪拌して透明な均質溶液状ポリアミド(A)とした後、(B)としての数平均分子量1000のビスフェノールAエチレンオキシド付加物50部、及びテトラブチルチタン酸塩0.3部を加え、260℃、2mmHg以下の条件で8時間重合し粘稠で乳白色のポリマー((A)と(B)の固形分重量比が73/27)を得た。ポリマーを冷却ベルト上にガット状に吐出しペレタイズすることによって、ペレット状のポリエーテルエステルアミド樹脂(6)を調整した。樹脂(6)の固有表面抵抗値は製造例1記載のように測定して、結果を表1に示した。
製造例7
市販されているポリエーテルエステルアミド樹脂三洋化成のペレスタットNC7530((A)と(B)の固形分重量比が49/51、スルホイソフタル酸ナトリウム含有量が約0.5%)を樹脂(7)とし、樹脂(7)の固有表面抵抗値は製造例1記載のように測定して、結果を表1に示した。
製造例8
内容量3Lのステンレス製のセパラブルフラスコに(a)としてのヘキサメチレンジアミン−アジピン酸塩113部、(b)としての3−スルホイソフタル酸ナトリウム4部、“イルガノックス1098”(酸化防止剤 チバガイギー社製)0.3部及び水30部を投入し、不活性雰囲気下、220℃で60分間加熱攪拌して透明な均質溶液状ポリアミド(A)とした後、(B)としての数平均分子量1000のビスフェノールAエチレンオキシド付加物105部、及びテトラブチルチタン酸塩0.3部を加え、260℃、2mmHg以下の条件で8時間重合し粘稠で乳白色のポリマー((A)と(B)の固形分重量比が55/45)を得た。ポリマーを冷却ベルト上にガット状に吐出しペレタイズすることによって、ペレット状のポリエーテルエステルアミド樹脂(8)を調整した。樹脂(8)の固有表面抵抗値は製造例1記載のように測定して、結果を表1に示した。
参考製造例9
内容量3Lのステンレス製のセパラブルフラスコに(a)としてのε−カプロラクタム113部、(b)としての3−スルホイソフタル酸ナトリウム1.0部、“イルガノックス1098”(酸化防止剤 チバガイギー社製)0.3部及び水30部を投入し、不活性雰囲気下、220℃で60分間加熱攪拌して透明な均質溶液状ポリアミド(A)とした後、(B)としての数平均分子量1000のビスフェノールAエチレンオキシド付加物105部、及びテトラブチルチタン酸塩0.3部を加え、260℃、2mmHg以下の条件で8時間重合し粘稠で乳白色のポリマー((A)と(B)の固形分重量比が52/48)を得た。ポリマーを冷却ベルト上にガット状に吐出しペレタイズすることによって、ペレット状のポリエーテルエステルアミド樹脂(9)を調整した。樹脂(9)の固有表面抵抗値は実施例1記載のように測定して、結果を表1に示した。
参考製造例10
内容量3Lのステンレス製のセパラブルフラスコに(a)としてのε−カプロラクタム113部、(b)としての3−スルホイソフタル酸ナトリウム90部、“イルガノックス1098”(酸化防止剤 チバガイギー社製)0.3部及び水30部を投入し、不活性雰囲気下、220℃で60分間加熱攪拌して透明な均質溶液状ポリアミド(A)とした後、(B)としての数平均分子量1000のビスフェノールAエチレンオキシド付加物105部、及びテトラブチルチタン酸塩0.3部を加え、260℃、2mmHg以下の条件で8時間重合し粘稠で乳白色のポリマー((A)と(B)の固形分重量比が66/34)を得た。ポリマーを冷却ベルト上にガット状に吐出しペレタイズすることによって、ペレット状のポリエーテルエステルアミド樹脂(10)を調整した。樹脂(10)の固有表面抵抗値は実施例1記載のように測定して、結果を表1に示した。
実施例1
ヒーター付きの密閉できる耐圧1Lガラス容器を備えた攪拌機にて、製造例1で得られたポリエーテルエステルアミド樹脂(1)20.0g、50.0gのイソプロパノール(以下、IPA)、1.2g(スルホ基に対して2.5倍当量)のトリエチルアミン(以下、TEA)及び129.0gの蒸留水をガラス容器内に仕込み、攪拌翼の回転速度を300rpmとして攪拌したところ、容器底部には樹脂粒状物の沈殿は認められず、浮遊状態となっていることが確認された。そこでこの状態を保ちつつ、電源を入れ加熱した。そして系内温度を140℃に保ってさらに2時間攪拌した。回転速度300rpmのまま攪拌しつつ室温まで冷却し、300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過し、乳白色の均一なポリエーテルエステルアミド樹脂水性分散体E−1を得た。樹脂水性分散体の性状と塗膜の特性をそれぞれ表2と表3に示した。
実施例2
製造例2で得られたポリエーテルエステルアミド樹脂(2)を用いて、TEAの量を1.4g(スルホ基に対して1.0倍当量)に変更した以外は実施例1と同様の方法で樹脂水性分散体E−2を得た。樹脂水性分散体の性状と塗膜の特性をそれぞれ表2と表3に示した。
実施例3
製造例3で得られたポリエーテルエステルアミド樹脂(3)を用いて、TEAの量を0.4g(スルホ基に対して9.9倍当量)に変更した以外は実施例1と同様の方法で樹脂水性分散体E−3を得た。樹脂水性分散体の性状と塗膜の特性をそれぞれ表2と表3に示した。
実施例4
製造例4で得られたポリエーテルエステルアミド樹脂(4)を用いて、TEAの量を1.2g(スルホ基に対して8.0倍当量)に変更した以外は実施例1と同様の方法で樹脂水性分散体E−4を得た。樹脂水性分散体の性状と塗膜の特性をそれぞれ表2と表3に示した。
実施例5
製造例5で得られたポリエーテルエステルアミド樹脂(5)を用いて、TEAの量を2.3g(スルホ基に対して1.0倍当量)に変更した以外は実施例1と同様の方法で樹脂水性分散体E−5を得た。樹脂水性分散体の性状と塗膜の特性をそれぞれ表2と表3に示した。
実施例6
製造例6で得られたポリエーテルエステルアミド樹脂(6)を用いて、TEAの量を1.2g(スルホ基に対して1.2倍当量)に変更した以外は実施例1と同様の方法で樹脂水性分散体E−6を得た。樹脂水性分散体の性状と塗膜の特性をそれぞれ表2と表3に示した。
実施例7
製造例7で得られた樹脂(7)を用いて、TEAの量を1.2g(スルホ基に対して8.0倍当量)に変更した以外は実施例1と同様の方法で樹脂水性分散体E−7を得た。樹脂水性分散体の性状と塗膜の特性をそれぞれ表2と表3に示した。
実施例8
製造例8で得られた樹脂(8)を用いて、TEAの量を1.2g(スルホ基に対して8.0倍当量)に変更した以外は実施例1と同様の方法で樹脂水性分散体E−8を得た。樹脂水性分散体の性状と塗膜の特性をそれぞれ表2と表3に示した。
比較例1
参考製造例9で得られた樹脂(9)を用いて、TEAの量を0.2g(スルホ基に対して10倍当量)に変更した以外は実施例1と同様の方法で樹脂の水性化を行なった。結果を表2に示した。
比較例2
参考製造例10で得られた樹脂(10)を用いて、TEAの量を2.5g(スルホ基に対して1.0倍当量)に変更した以外は実施例1と同様の方法で樹脂水性分散体E−9を得た。樹脂水性分散体の性状と塗膜の特性をそれぞれ表2と表3に示した。
比較例3
水性化段階TEAを添加しなかった以外は実施例1と同様の方法で水性化を実施した。結果を表2に示した。
実施例9
実施例1で得られたポリエーテルエステルアミド樹脂水性分散体E−1の固形分100質量部に対して酸変性ポリオレフィン樹脂水性分散体(アローベースSB1200、ユニチカ社製)を固形分換算で30質量部添加し、混合液より得られた塗膜のPETとの密着性及び表面抵抗率を表3に示した。
実施例10
実施例1で得られたポリエーテルエステルアミド樹脂水性分散体E−1の固形分100質量部に対してポリエステル樹脂水性分散体(エリーテルKT9204、ユニチカ社製)を固形分換算で30質量部添加し、混合液より得られた塗膜のPETとの密着性及び表面抵抗率とを表3に示した。
実施例11
実施例1で得られたポリエーテルエステルアミド樹脂水性分散体E−1の固形分100質量部に対して酸化スズゾル(AS11T、ユニチカ社製)を固形分換算で50部質量部添加し、混合液より得られた塗膜のPETとの密着性及び表面抵抗率を表3に示した。
比較例4
比較例2で得られたポリエーテルエステルアミド樹脂水性分散体E−9の固形分100質量部に対して酸変性ポリオレフィン樹脂水性分散体(アローベースSB1200、ユニチカ社製)を固形分換算で30質量部添加し、混合液より得られた塗膜のPETとの密着性及び表面抵抗率を表3に示した。
比較例5
比較例2で得られたポリエーテルエステルアミド樹脂水性分散体E−9の固形分100質量部に対してポリエステル樹脂水性分散体(エリーテルKT9204、ユニチカ社製)を固形分換算で30質量部添加し、混合液より得られた塗膜のPETとの密着性及び表面抵抗率とを表3に示した。
比較例6
比較例2で得られたポリエーテルエステルアミド樹脂水性分散体E−9の固形分100質量部に対して酸化スズゾル(AS11T、ユニチカ社製)を固形分換算で50部質量部添加し、混合液より得られた塗膜のPETとの密着性及び表面抵抗率を表3に示した。
実施例1〜8の結果は、従来は水性分散化することができなかった難水分解性ポリエーテルエステルアミド樹脂が、本発明の水性分散体の方法により水性化可能であることを示している。また、この樹脂水性分散体より得られる塗膜が帯電防止性能を有して、さらに各種の基材に対する密着性に優れていた。
実施例1〜4と比較例1との対比より、樹脂のスルホ基含有量の少ないほど、水性分散化の収率が悪化することが分かる。比較例1では、スルホ基の含有量が本発明の規定の下方を外れており、樹脂の水性分散化ができなかった。
比較例2では、スルホ基のアルカリ金属塩の含有量が本発明の規定の上方を外れており、樹脂の水性分散化ができたが、得られた塗膜は、基材との密着性が悪化した。
実施例1〜6の結果より、ポリエーテルエステルアミド樹脂を構成するポリアミド(A)とビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物(B)との重量比が大きいほど、得られた塗膜の表面抵抗値が大きい。これはビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物(B)が帯電防止成分として働いていると考えられる。
実施例1ではポリエーテルエステルアミド樹脂を構成するポリアミド(A)とビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物(B)との質量比が本発明の好ましい範囲を下方に外れており、樹脂及び樹脂水性分散体より得られた塗膜の帯電防止性能が良くなったものの、基材との密着性が低下していた。逆に、実施例7では、(A)と(B)の重量比が本発明の好ましい範囲を上方に外れており、樹脂及び樹脂水性分散体より得られた塗膜の帯電防止性能が低下した。
実施例7の結果より、本発明の規定に満足する市販品ポリエーテルエステルアミド樹脂でも水性化ができた。
実施例1と比較例3の対比より、塩基性化合物の使用なしに樹脂の水性分散化ができないことが分かる。それは、樹脂のスルホ基及び/又はそれのアルカリ金属塩が塩基性化合物に中和され、フリーのスルホ基アニオン間の電気的な反発で樹脂同士が安定に分散できると考えられる。
実施例9、10の結果より、ポリエーテルエステルアミド樹脂水性分散体に酸変性ポリオレフィン、ポリエステルなどの樹脂水性分散体を添加すると、帯電防止性能を維持しつつ、PETとの密着性が向上できた。
実施例11の結果より、ポリエーテルエステルアミド樹脂水性分散体に無機粒子としての酸化スズゾルを添加すると、帯電防止性能を維持しつつ、PETとの密着性が向上できた。
比較例4〜6の結果より、スルホ基含有量が本発明の範囲を上方に外れる樹脂水性分散体E−9に実施例9〜11と同様に酸変性ポリオレフィン樹脂水性分散体、ポリエステル樹脂水性分散体及び酸化スズゾルを添加しても、密着性の改善ができなかった。

Claims (5)

  1. ポリエーテルエステルアミド樹脂、水性媒体及び塩基性化合物を含有する樹脂水性分散体であって、前記したポリエーテルエステルアミド樹脂が、ポリアミド(A)とビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物(B)とから誘導されるものであり、前記したポリアミド(A)が、下記化合物(a)と3−スルホイソフタル酸アルカリ金属塩(b)から誘導され、両末端にカルボキシル基を有するものであり、かつ、前記したポリエーテルエステルアミド樹脂がスルホ基及び/又はそのアルカリ金属塩を0.2質量%〜10質量%含有することを特徴とする樹脂水性分散体。
    化合物(a):(a1)炭素数6以上のアミノカルボン酸、(a2)炭素数6以上のラクタム及び(a3)炭素数6以上の1級アミノ基を2個有する脂肪族ジアミンと炭素数6以上の脂肪族ジカルボン酸との塩、から成る群より選ばれる一種以上の化合物。
  2. ポリエーテルエステルアミド樹脂が、ポリアミド(A)とビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物(B)とを質量比で(A):(B)=30:70〜70:30で反応させて得られる樹脂である請求項1記載の樹脂水性分散体。
  3. ポリエーテルエステルアミド樹脂、塩基性化合物及び水性媒体を原料とし、これらを80℃〜250℃の温度で加熱、攪拌することを特徴とする請求項1又は2に記載した樹脂水性分散体の製造方法。
  4. 請求項1又は2記載の樹脂水性分散体からなることを特徴とする帯電防止コート剤。
  5. 基材に請求項1又は2記載の樹脂水性分散体をコートした後、水性媒体を除去して得られることを特徴とする積層体。
JP2008258475A 2008-10-03 2008-10-03 樹脂水性分散体及びその製造方法 Pending JP2010090188A (ja)

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