JP2010088493A - ミシン - Google Patents

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耕一 近藤
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Abstract

【課題】布厚等にかかわらず、安定した押さえ圧で布を押さえ、損傷を防止すること。
【解決手段】布押さえ機構と、押さえモータ11と、検出手段12と、制御手段100と、を備えるミシン1において、布押さえ21の下降の際に、目標となる下降位置の指令信号を押さえモータに送信すると共に、検出手段により検出された布押さえの位置をフィードバックして押さえモータの駆動を通常電流で制御する位置制御手段100と、押さえモータに通電する駆動電流を通常電流よりも減少することで布押さえがゆっくり降下し被縫製物を押さえる押さえ圧を低下する圧力制御手段と、布押さえの下降制御を位置制御手段から圧力制御手段に切り替える布押さえの切替位置を記憶する記憶手段104と、下降する布押さえが記憶手段に記憶された切替位置に到達したときに、布押さえの下降制御を位置制御手段から圧力制御手段に切り替える切替制御手段100と、を備えた。
【選択図】図5

Description

本発明は、布押さえ機構を備えるミシンに関する。
布押さえがステッピングモータの駆動により昇降可能に設けられ、かかる布押さえが下降することにより、針板上の布(被縫製物)を押さえる布押さえ機構を備えるミシンが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
布押さえ機構により布を押さえる際には、布を針板上の正しい位置にセットした後、布押さえを下降させる。布押さえを下降させて布を押さえる場合には、針板上に載置される布厚はわからないため、布押さえの移動目標は針板上面となる最下降位置に設定していた。
特開2006−102400号公報
しかし、上記のような方法で布の押さえを行うと、布厚が厚くなるほど布押さえの位置制御により布押さえから布に作用する押さえ圧が大きくなる。また、柔らかい布では布押さえが布を変形させて押さえつけるのに対し、硬い布では布をほとんど変形させることなく押さえつけることができる。
従って、布厚や布の材質によっては布を押さえつけすぎて損傷したり、布に作用する押さえ圧が異なってしまうという問題があった。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、布厚や布の材質にかかわらず、安定した押さえ圧で布を押さえることができ、布の損傷を防止することができるミシンを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、
針板上に下降して被縫製物を押さえつける布押さえを有し、当該布押さえを昇降可能に支持する布押さえ機構と、
前記布押さえ機構を動作させる駆動源となる押さえモータと、
前記布押さえの位置を検出する検出手段と、
前記押さえモータの駆動を制御する制御手段と、を備えるミシンにおいて、
前記押さえモータの駆動を通常電流で制御する位置制御手段と、
前記押さえモータに通電する駆動電流を通常電流よりも減少することで前記布押さえが被縫製物を押さえる押さえ圧を低下させる圧力制御手段と、
切替位置を記憶する記憶手段と、
操作により押さえモータを駆動して布押さえを下降するとき、前記位置制御手段による通常電流で布押さえを下降させ、布押さえが前記記憶手段に記憶された切替位置に到達したときに、前記布押さえの下降制御を前記位置制御手段から前記圧力制御手段に切り替えて減少電流で前記最下降位置まで下降する切替制御手段と、
を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のミシンにおいて、
最上昇位置、中間位置、及び針板上の最下降位置に下降して被縫製物を押さえつける布押さえを有し、前記布押さえを減少電流により前記最下降位置まで下降して前記被縫製物を押圧したときの前記押さえの高さから生地厚を検出し、この生地厚に基づいて前記中間位置を算出する算出手段とを備え、
操作により布押さえを最下降位置又は最上昇位置から中間位置に移動するときは、前記算出された中間位置まで移動することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のミシンにおいて、
前記切替制御手段は、前記布押さえを減少電流により前記被縫製物を押圧した後、
ミシンモータを起動して縫製を行う前記起動操作が行われたとき、又は、布押さえを最下降位置から求めた中間位置に移動するとき、又は再度求めた中間位置から最下降位置に移動するときは、前記押さえモータを通常電流で駆動して前記被縫製物を押圧することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のミシンにおいて、
前記圧力制御手段による前記布押さえの下降の際に、前記布押さえによる被縫製物に対する押さえ圧力を設定入力する圧力設定入力手段を備え、
前記圧力制御手段は、前記圧力設定入力手段から入力された圧力に応じた駆動電流を前記押さえモータに通電することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のミシンにおいて、
前記切替位置を設定入力する切替位置設定入力手段を備え、
前記切替制御手段は、前記切替位置設定入力手段から入力された切替位置で、前記布押さえの下降制御を前記位置制御手段から前記圧力制御手段に切り替えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、布押さえを下降させると、はじめは位置制御手段により通常電流で押さえモータを駆動制御する。
布押さえが下降して切替位置に到達すると、切替制御手段は、押さえモータの駆動の制御を圧力制御手段に切り替える。
圧力制御手段は、押さえモータに通電する駆動電流を通常電流よりも減少した減少電流にする。押さえモータに通電される駆動電流が減少すると、押さえモータの駆動トルクも減少し、布押さえの下降速度が減速される。さらには、被縫製物を押さえつける際の押さえ圧も減少される。
すなわち、布押さえが被縫製物から遠い位置にあるうちは、通常の駆動電流で押さえモータを駆動させることにより、布押さえの下降速度を低下させることがなく、被縫製物に接近して切替位置に到達した時点で駆動電流を減少させることで布を押さえる押さえ圧を弱くすることができると共に、布押さえの下降速度も低下させることができる。
これにより、布押さえが被縫製物を押さえつけるまでにかかる時間を極力減らしつつ、被縫製物を押さえつける際には通常よりも弱い力でゆっくりと押さえつけることができる。
よって、布厚や布の材質にかかわらず、安定した押さえ圧で布を押さえることができ、布押さえが急激に降下して衝撃を与えることによる布の損傷を防止することができる。
また、布厚の算出の精度を高めることができるとともに、作業効率を向上させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、通常よりも弱い押圧力でゆっくりと布を押さえつけることで、柔らかい布でもそのときの布押さえの位置から布厚を正確に検出することができる。この検出した布厚データに補正値を加えて中間位置を算出することにより、布押さえをこの算出した中間位置に移動することで、布を傷つけることなく布の位置ずれを正確に修正することができる効果がある。
請求項3に記載の発明によれば、布押さえを最下降位置に移動ときに減少電流とすることによりゆっくりした速度で降下して弱い押圧力で布を押圧した後は、縫製開始時、または布押さえを再上昇するときは、切替制御手段により押さえモータの駆動電流を通常電流に戻すことで、縫製時に布を強く押えてずれ防止したり、布押さえを再上昇するときは通常速度で布押さえを素早く駆動できる効果がある。
請求項4に記載の発明によれば、圧力制御手段は、圧力設定入力手段から入力された圧力に応じた駆動電流を押さえモータに通電する。
これにより、布の材質に応じてユーザが所望する布の押さえ圧を入力することにより、その押さえ圧を実現するために最適な駆動電流を押さえモータに通電することができる。
請求項5に記載の発明によれば、切替制御手段は、切替位置設定入力手段から入力された切替位置で、布押さえの下降制御を位置制御手段から圧力制御手段に切り替える。
これにより、布厚に応じてユーザが所望する切替位置を入力することにより、その押さえ圧を実現するために最適な駆動電流を押さえモータに通電することができる。
以下、図面を参照して、本発明に係るミシンの最良の実施形態について詳細に説明する。
ミシン1は、各構成を保持し或いは格納する図示しないミシン機枠を備えており、かかるミシン機枠はミシン1の全体において下部に位置するベッド部と、ベッド部の長手方向の一端部において上方に立設された縦胴部と、縦胴部の上端部からベッド部と同方向に延設されたアーム部とを備えている。
以下の説明において、ミシン1を水平面に置いた状態で、水平且つベッド部の長手方向に平行となる方向をY軸方向とし、水平且つY軸方向に直交する方向をX軸方向とし、X軸及びY軸方向に直交する方向をZ軸方向とする。
<ミシンの構成>
図1〜図5に示すように、ミシン1は、針板10上に下降して被縫製物たる布を保持する布押さえ21を昇降可能に支持する布押さえ機構20と、布押さえ21の下降動作の駆動源となる押さえモータ(ステッピングモータ)11と、押さえモータ11の回転駆動力を布押さえ機構20に付与する動力伝達機構50と、踏み込み操作により押さえモータ11を駆動させて布押さえ21を下降させる操作ペダル70と、ミシンの各部の駆動制御を行う制御装置100と、を備えている。
また、ミシン1は、縫い針を保持して上下動を行わせる上下動機構、針板の下方において縫い針に挿通された上糸に下糸を絡げる釜機構、布押さえ機構20を介して布押さえ21を針板10上面に沿って移動させて針落ち位置を任意に行わせる布移動機構等のように縫製に必要となる各種の機構を備えているが、これらは周知のものなので図示及びその説明は省略する。
(布押さえ機構)
図1〜図4に示すように、布押さえ機構20は、その基端部を布移動機構に保持されると共にその先端部側をX−Y平面に沿った任意の位置に位置決めされる支持フレーム22と、布押さえ21の下側に位置して布押さえ21との間で布地を保持する下板23と、布押さえ21の一端部に立設された押さえ保持部材24と、支持フレーム22の先端部に設けられると共に押さえ保持部材24を介して布押さえ21を昇降可能に支持するガイド枠25と、支持フレーム22に揺動可能に支持されると共に揺動により一端部で押さえ保持部材24に対して昇降の移動力を付与する一対の揺動棹26と、ミシン機枠により上下動可能に支持された押圧板27と、支持フレーム22の上部で揺動可能に支持されると共に一端部が押圧板27の下面と接する揺動部材28と、揺動部材28の他端部と各揺動棹26の他端部とを上下について同方向に連動させる第一及び第二のリンク体29,30とを備えている。
布押さえ21は長方形状の枠体であり、四辺の内側は大きく開口されている。かかる開口部の内側で保持された布地に対して針落ちが行われ、縫製が行われるようになっている。
これに対応して下板23も布押さえ21とほぼ同一大の長方形状の枠部を有し、布押さえ21と同様に大きく開口されている。さらに、下板23は、その長辺の中間に相当する部位から短辺と平行に伸びる延設部を有し、当該延設部の先端部で布移動機構に保持されている。そして、支持フレーム22の先端部と共に、長方形状の枠部側がX−Y平面に沿った任意の位置に位置決めされるようになっている。
支持フレーム22は、ミシンベッド部の上面に配設され、前述したようにその基端部が布移動機構に保持されて、その先端部は基端部に対して上方から徐々に前方に向かうように延設されている。なお、この支持フレーム22の長手方向(延設方向)はY軸方向に沿うようにベッド部上に設けられている。
押さえ保持部材24は、略L字状に形成されており、その一端部が布押さえ21に固定連結され、その他端部はガイド枠25に支持されている。
ガイド枠25は、支持フレーム22の先端部に固定装備されており、押さえ保持部材24の他端部をスライド可能に支持するガイド溝を備えている。かかるガイド溝がZ軸方向(上下方向)に沿うようにガイド枠25は支持フレーム22に装備されている。これにより、支持フレーム22に対して布押さえ21は昇降動作を行うことが可能となっている。
各揺動棹26は、支持フレーム22を挟むようにして設けられており、それぞれほぼY軸方向に沿った状態で支持フレーム22に支持されている。また、各揺動棹26は、その長手方向中間部においてX軸方向に沿った軸を中心に支持フレーム22に揺動可能に支持されており、その揺動を行う一端部が、ガイド枠25に支持された押さえ保持部材24の他端部に設けられた貫通穴に挿入されている。従って、揺動棹26の揺動によりその一端部が上下動すると、押さえ保持部材24を介して布押さえ21も上下動を行うようになっている。また、各揺動棹26は、その軸支部分において、図示しないねじりコイルバネにより布押さえ21が上方に向かって移動する方向に常時付勢されている。
押圧板27は、長方形状の平板であり、その上面中央に垂直に固定立設された支持軸27aを備えている。かかる支持軸27aは丸棒状であり、ミシン機枠に固定装備された円筒状のメタル軸受け32に挿通され、当該支持軸27aを介して押圧板27はZ軸方向に沿って昇降可能に支持されている。
また、支持軸27aは、その上端部がメタル軸受け32から上方に突出しており、当該支持軸27aの上端部には、その半径方向両側にピン27bが設けられている。各ピン27bは、動力伝達機構50に係合して下方への押圧力の入力を受けるためのものである。
揺動部材28は、Y軸方向に沿った状態で支持フレーム22上部に配設されている。揺動部材28は、その長手方向中間部においてX軸方向に沿った軸を中心に支持フレーム22に揺動可能に支持されており、その揺動により上下動する一端部は押圧板27の下面の中央部に当接する配置となっている。
一方、揺動部材28の他端部は二つのリンク体29,30を介して各揺動棹26の他端部(布押さえ21とは逆側の端部)に連結されている。各揺動棹26はねじりコイルバネによりその他端部が下方に付勢されているため、二つのリンク体29,30を介して揺動部材28の他端部も下方に付勢される。これにより、揺動部材28の一端部はねじりコイルバネの弾性をもって上方に向かって付勢されることとなり、その結果、押圧板27は常に上方に押し上げられた状態を維持することとなる。
なお、上述したリンク体29は支持フレーム22により揺動可能に支持されており、第二のリンク体30は第一のリンク体29の揺動端部と揺動部材28の他端部と連結している。また、第一のリンク体29の揺動端部は、引っ張りバネ31により揺動棹26の他端部と圧接するように連結されている。かかる引っ張りバネ31は前述したねじりコイルバネよりも強力であり、当該ねじりコイルバネに抗して第一のリンク体29の揺動端部が上方に揺動する場合、揺動棹26の他端部も上方に引っ張り上げることが可能となっている。
布押さえ機構20は、通常は、その揺動棹26がねじりコイルバネにより布押さえ21を上方に引き上げる方向に付勢されている。つまり、外力が付与されない限り、布押さえ21と下板23とは離間した状態が維持される。
また、動力伝達機構50により、押圧板27の支持軸27aが下方に押圧されると、揺動部材28の一端部が下降して他端部は上昇し、各リンク部材29,30を介して揺動棹26の他端部も上方に引き上げる。これにより、布押さえ21は下方に押圧され、布押さえ21と下板23との間で布地が保持された状態となる。
(動力伝達機構)
図1〜図4に示すように、動力伝達機構50は、押さえモータ11の出力軸11aに設けられ、出力軸11aの回転と共に回転するカム51と、略L字状に形成され、その屈曲部に挿通された揺動軸52に軸支された押さえ駆動リンク53と、押さえ駆動リンク53の一端に設けられ、カム51の外周に当接するカムフォロア54と、押さえ駆動リンク53の他端に回転自在に連結され、押さえ駆動リンク53の揺動と共に動作する押さえ連結リンク56と、押さえ連結リンク56に一端が連結された揺動リンク57と、揺動リンク57の他端に挿通されて揺動リンク57に固定された押さえリンク軸58と、押さえリンク軸58に軸支された二つの押さえ腕59,59と、を備えている。
カム51は、押さえモータ11の出力軸11aに固定されており、出力軸11aの軸心から外周までの距離が滑らかに変化するように形成されている。この外周の形状は、押さえ駆動リンク53の揺動タイミングに合致するように形成される。
揺動軸52は、ミシン機枠に回転自在に固定されている。
押さえ駆動リンク53は、揺動軸52に固定されており、揺動軸52を揺動中心として揺動する。押さえ駆動リンク53が揺動するのは、カム51の回転によるカムフォロア54のカム51外周に沿った移動するためである。カムフォロア54は、押さえ駆動リンク53の一端に固定されているため、カムフォロア54がカム51の回転に伴って移動すると、その移動は揺動軸52を中心とした押さえ駆動リンク53の揺動に変換される。
押さえ連結リンク56は、Y方向にほぼ沿うように配置されている。押さえ連結リンク56は、押さえ駆動リンク53の他端に連結されているので、押さえ駆動リンク53が揺動すると、押さえ連結リンク56もその他端の揺動と共に同方向に揺動する。
揺動リンク57は、その長手方向が押さえ連結リンク56の延在方向に交差するように配置されている。
押さえリンク軸58は、軸線がX方向に沿うように配置されている。
押さえ腕59,59は、その面方向が互いに平行になるように一端が押さえリンク軸58に軸支され、固定されている。押さえ腕59,59の他端は、それぞれピン27bの上方に延びるように形成され、押さえリンク軸58の回動により押さえ腕59,59の他端が下降してピン27bを下方に押すことができる。
(操作ペダル)
図5、図6に示すように、操作ペダル70は、三つ(70A,70B,70C)設けられており、それぞれ制御装置100に接続されている。操作ペダル70を踏み込むことによる操作信号は、制御装置100に送信され、制御装置100は、受信した操作信号に基づいて押さえモータ11を駆動させ、布押さえ21を昇降させる。また、操作ペダル70には、縫製開始のスイッチとなるものもある。
図6に示すように、操作ペダル70Aは、布押さえ21が最上昇位置(上死点)にあるときに操作すると、布押さえ21が中間位置まで下降する。操作ペダル70Aは、布押さえ21が中間位置にあるときに操作すると、布押さえ21が最下降位置(布を押さえている位置)まで下降する。操作ペダル70Aは、布押さえ21が最下降位置にあるときに操作すると、布押さえ21が中間位置まで上昇する。
図6に示すように、操作ペダル70Bは、布押さえ21が最上昇位置にあるときに操作すると、布押さえ21が最下降位置まで下降する。操作ペダル70Bは、布押さえ21が中間位置にあるときに操作すると、布押さえ21が最下降位置まで下降する。操作ペダル70Bは、布押さえ21が最下降位置にあるときに操作すると、布押さえ21が最上昇位置まで上昇する。
図6に示すように、操作ペダル70Cは、縫製開始を指示するスタートペダルであり、布押さえ21が最上昇位置又は中間位置にあるときに操作しても、布押さえ21は昇降しない。操作ペダル70Cは、布押さえ21が最下降位置にあるときに操作すると、縫製を開始する。
(中間位置の算出と自動移動)
後述する中間位置設定モードのとき、前記操作ベダル70Aはミシンテーブル上に載置された被縫製物の布厚を検出して中間位置を算出し、布押さえを自動的にこの中間位置に移動させるという連続した制御を起動するための操作部材となる。
(制御装置)
図5に示すように、制御装置100は、ミシン1の各種処理、駆動制御を行うCPU101と、CPU101の作業エリアとなるRAM102と、縫製データやプログラムが記憶されたROM103と、随時更新されるデータが記憶されるEEPROM104とを備えている。
制御装置100には、押さえモータ11と、押さえモータ11の回転角度を検出して布押さえの高さ(位置)を検出する検出手段としての押さえエンコーダ12とが接続されている。押さえエンコーダ12によって検出された押さえモータ11の回転角度は制御装置100に送信され、布押さえ21の下降量又は上昇量が算出される。なお、前記検出手段としては前記押さえエンコーダ12に限定されず、例えば布押さえ21を上下移動する部材として前記支持軸27aの高さ(位置)を電気的に検出するスライドボリューム(図示せず)により構成してもよい。
制御装置100には、ミシン1の主軸を回転させるミシンモータ13と、ミシンモータ13の回転角度を検出する主軸エンコーダ14とが接続されている。
制御装置100には、X方向に布移動機構を駆動するX軸モータ15と、X軸モータ15の回転角度を検出するX軸エンコーダ16とが接続されている。
制御装置100には、Y方向に布移動機構を駆動するY軸モータ17と、Y軸モータ17の回転角度を検出するY軸エンコーダ18とが接続されている。
制御装置100には、ユーザからの操作入力、指示入力がなされると共に、ユーザに報知すべき情報を表示する操作パネル80が接続されている。
ROM103には、布押さえ21の位置に対する各操作ペダル70を操作したときの布押さえ21の昇降、停止位置に関するプログラムが記憶されている。
ROM103には、CPU101により実行されることで、布押さえ21の下降の際に、目標となる下降位置の指令信号を押さえモータ11に送信すると共に、押さえエンコーダ12により検出された押さえモータ11の実際の回転角度から算出される布押さえ21の位置をフィードバックして押さえモータ11の駆動を通常電流により制御する機能を実現する位置制御プログラムが記憶されている。すなわち、制御装置100は、位置制御手段として機能する。なお、この位置制御手段は上記のように布押さえの位置をフィードバックして制御するものに限定するものではなく、通常電流で押さえモータ11を駆動することにより、後述する減少電流で駆動する場合と比べて布押さえが早い速度で移動するものであればすべて含まれる。
ROM103には、CPU101により実行されることで、押さえモータ11に通電する駆動電流を通常電流よりも減少する減少電流とすることで布押さえ21が布を押さえる押さえ圧を低下する機能を実現する圧力制御プログラムが記憶されている。すなわち、制御装置100は、圧力制御手段として機能する。
EEPROM104には、布押さえ21の下降の際に、下降の制御を位置制御から圧力制御に切り替えるための切替位置が記憶されている。すなわち、EEPROM104は、記憶手段として機能する。
後述する作業者の操作により布押さえ21を最上昇位置から最下降位置に移動するとき、布押さえ21が切替位置よりも上方にある場合には、位置制御により布押さえ21を通常電流で下降させるが、布押さえ21が切替位置よりも下方にある場合には、押さえモータ21に通電する駆動電流を通常よりも減少させて圧力制御により布押さえ21を下降させる。
ここで、押さえモータ11に駆動電流を減少させると、押さえモータ11の駆動トルクが減少するので、布押さえ21の下降速度が減速される。また、押さえモータ11の駆動トルクが減少すると、布押さえ21により布を押さえつける押圧力が減少する。このため、布押さえ21が下降して布に当接すると、布押さえ21が布を押し込むトルクが不足する状態になり、布押さえ21は、布に当接した時点で下降が停止することになる。
ROM103には、CPU101により実行されることで、下降する布押さえ21がEEPROM104に記憶された切替位置に到達したときに、布押さえ21の下降制御を位置制御プログラムの実行による位置制御から圧力制御プログラムの実行による圧力制御に切り替える切替制御プログラムが記憶されている。またこれとは逆に、後述するように、布押さえ21の駆動制御を圧力制御プログラムの実行による圧力制御から位置制御プログラムの実行による位置制御に切り替える切替制御プログラムが記憶されている。すなわち、制御装置100は、押さえのモータの駆動電流を通常電流と減少電流との切替を行う切替制御手段として機能する。
なお、制御装置100は、押さえエンコーダ12から検出される押さえモータ11の回転角度が停止したときの布押さえ21の位置を布に当接した位置として認識する。すなわち、押さえモータ11が布押さえ21を下死点まで下降させる指令信号と押さえエンコーダ12により検出される実際の回転角度とのずれが生じた時点を布押さえ21が布に当接した位置として認識する。これは、布押さえ21が布に当接することにより、布押さえ21の下降が遮られるため、押さえモータ11への指令信号は出力され続けるものの、押さえエンコーダ12により検出される回転角度は増加しないためである。
ROM103には、CPU101により実行されることで、布厚算出プログラムの実行により算出された布厚にEEPROM104に記憶された補正値を加算して中間位置を算出する機能(算出手段)を実現する中間位置算出プログラムが記憶されている。
ここで、算出された中間位置は、EEPROM104に記憶される。すなわち、EEPROM104は、中間位置記憶手段として機能する。
EEPROM104には、CPU101による布厚算出プログラムの実行によって算出された布厚に加算する補正値が記憶されている。ここで、補正値とは、検出された布厚に相当する高さよりも少し上方で布押さえ21を停止させるために設定される値であり、布の柔らかさ、布の厚さ等によって予めユーザによって設定され、この算出された中間位置に布押さえを停止することで、布と傷つけることなく布の位置ずれを正確に修正することができる。もちろん、途中で補正値を変更できるように操作パネル80から設定できるようにもなっている。
従って、中間位置とは、検出された布厚に相当する高さに補正値を加算した針板上面からの高さ、または検出された布厚に対して布に当たらないように若干浮かす高さに補正値を加算した針板上面からの高さである。
操作パネル80には、布押さえ21による布に対する押さえ圧力を設定入力する圧力設定入力手段としての圧力設定スイッチ81が設けられている。圧力設定スイッチ81は、タッチパネルによって構成され、操作パネル80上の圧力設定スイッチ81に触れることで所望する圧力を入力することができる。
CPU101は、圧力制御プログラムの実行により、圧力設定スイッチ81から入力された圧力に応じた駆動電流を押さえモータ11に通電する。
操作パネル80には、切替位置を設定入力する切替位置設定入力手段としての切替位置設定スイッチ82が設けられている。切替位置設定スイッチ82は、タッチパネルによって構成され、操作パネル80上の切替位置設定スイッチ82に触れることで所望する切替位置を入力することができる。
CPU101は、切替制御プログラムの実行により、切替位置設定スイッチ82から入力された切替位置で、布押さえ11の下降制御を位置制御から圧力制御に切り替える。
<押さえモータの制御>
押さえモータ11は、制御装置100によるフィードバック制御により駆動が制御される。
図7に示すように、制御装置100は、押さえモータ11により昇降する布押さえ21の停止すべき位置の指令P2を行う位置指令部72と、押さえモータ11の駆動においてフィードバック制御を行う押さえモータフィードバック制御部73と、布押さえ21を下降する際の布押さえによる布の押さえ圧の指令を行う押さえ圧指令部74と、布押さえ21の下降制御と縫製モードにおける布押さえ21の下降制御とを切り替える指令を行う制御切替指令部75とを備えている。
位置指令部72は、位置制御手段として機能する部分であり、針板10上に布押さえ21を下降させる駆動パルスを押さえモータフィードバック制御部73に出力する。また、位置指令部72は、算出された布厚に補正値を加算した高さである中間位置に上昇するまでに必要な押さえモータ11の駆動指令パルスを算出して押さえモータフィードバック制御部73に出力する。
押さえモータフィードバック制御部73は、押さえモータ11の駆動制御において押さえエンコーダ12が検出した押さえモータ11の回転角度に基づいてフィードバック制御を行う。
押さえモータフィードバック制御部73は、押さえモータ11の指令速度V2を算出する位置演算部73aと、押さえモータ11の必要トルクT2を算出する速度制御部73cと、押さえエンコーダ12が検出した押さえモータ11の回転角度A2から検出速度S2を算出する速度検出部73dと、速度制御部73cが算出した必要トルクT2と押さえエンコーダ12が検出したモータ位相θ2とから押さえモータ11の出力トルクTe2を算出するトルク管理部73eと、を備えている。
位置演算部73aは、中間位置の指令P2と押さえエンコーダ12が検出した押さえモータ11の回転角度A2との偏差に基づいて、押さえモータ11が最下降位置又は中間位置の指令P2の示す回転角度となる回転速度で押さえモータ11が駆動するための指令速度V2を算出する。
速度検出部73dは、直前に検出された押さえモータ11の回転角度A2と最新の回転角度A2との偏差から押さえモータ11の実際の駆動速度である検出速度S2を算出して、速度制御手段73cに出力する。
速度制御部73cは、位置演算部73aから出力された指令速度V2と検出速度S2との偏差に基づいて押さえモータ11の必要トルクT2を算出してトルク管理部73eに出力する。
トルク管理部73eは、速度制御部73cから出力された必要トルクT2を発生させるべく、押さえエンコーダ12が検出するモータ位相θ2に基づき、出力位相補正を行い、それに加え出力電流を調整し、出力トルクTe2がドライブ回路25から出力されるように制御する。これは一般的に知られるパルスモータの駆動方式である。
ドライブ回路76はFET等によって構成されるモータドライバである。ドライブ回路76は出力トルクTe2に基づいて押さえモータ11を駆動する。
押さえ圧指令部74は、圧力制御手段として機能する部分であり、布押さえ21による布の押さえ圧を制御するために押さえモータ11に通電する電流値の指令値をトルク管理部73eに出力する。具体的には、EEPROM104に記憶された切替位置に対応する押さえモータ11の回転角度まで到達した場合に、縫製モードにおける通常電流よりも減少する減少電流を押さえモータ11に通電する指令を行う。これにより、切替位置より下方における押さえモータ11に発生する駆動トルクは小さくなる。
制御切替指令部75は、切替制御手段として機能する部分であり、布押さえ21が切替位置よりも上方にある場合には、位置指令部72からの指令に基づいて押さえモータ11を通常電流で素早く駆動してフィードバック制御(位置制御手段)を行い、布押さえ21が切替位置よりも下方にある場合には、押さえ圧指令部74からの指令に基づいて押さえモータ11を減少電流で駆動してフィードバック制御(圧力制御手段)を行う。従って、切替位置から下方における下降のときだけ布押さえ21による布の押さえ圧を小さくすることができる。
なお、位置指令部72、押さえモータフィードバック制御部73、押さえ圧指令部74は、図5に示す制御装置100のROM103に記憶されているミシン1の各部を制御するソフトウェアをCPU101が実行することで機能する。
<布押さえの下降動作>
図1〜図4に示すように、押さえモータ11の駆動により出力軸11aがA方向に回転し、カム51の外周に当接するカムフォロア54が移動すると、押さえ駆動リンク53は、揺動軸52を中心にB方向に回転する。揺動軸52のB方向への回転により押さえ連結リンク56は、C方向に移動する。押さえ連結リンク56のC方向への移動により押さえリンク軸58は回転し、押さえ腕59,59の先端は、下方に向けてD方向に移動する。押さえ腕59,59の移動により、押し下げピン27bは、押さえ腕59,59によって下方に押され、押さえ軸27aも下方に向けて移動する。押さえ軸27aの下降により、揺動部材28が押され、第一のリンク体29の先端も下降する。これにより、押さえ保持部材24も下降し、布押さえ21が下降する。
<布押さえの下降制御>
図8に示すように、ユーザにより準備キーが縫製モードと中間位置設定専用モードとに切り替えるうち、縫製モードでONにされると(ステップS1)、制御装置100は、操作パネル80に縫製画面を表示する(ステップS2)。次に、ユーザにより針板上に布がセットされる(ステップS3)。布のセット完了後、操作ペダル70Bが操作されると(ステップS4)、制御装置100は、押さえモータ11を駆動させて布押さえ21を下降させる(ステップS5)。このとき、制御装置100は、位置制御手段として機能し、通常の操作で用いられる駆動電流(通常電流)を押さえモータ11に通電して素早く降下させ、EEPROM104に記憶された切替位置まで布押さえ21を下降させる(ステップS5)。下降中、制御装置100は、押さえモータ11の回転角度を押さえエンコーダ12により検出し、切替位置に相当する押さえモータ11の回転角度に到達したか否かを判断する(ステップS6)。
ここで、制御装置(切替制御手段)100が、切替位置に相当する押さえモータ11の回転角度に到達したと判断した場合(ステップS6:YES)、制御装置100は、布押さえ21の下降制御の切り替えを行う。すなわち、制御装置100は、圧力制御手段として機能し、押さえモータ11に通電する駆動電流を減少させ、布押さえ21が布に当接するまで減少電流で布押さえ21をゆっくり下降させる(ステップS7)。
次いで、制御装置100は、布押さえ21の下降が停止したか否かを判断する(ステップS8)。ここで、押さえモータ11に通電される駆動電流は小さくされているため、押さえモータ11の駆動トルクは減少し、布押さえ21による布の押さえ圧は小さくなり、布を必要以上に押さえつけることなく、布押さえ21の下降は停止する。
布押さえ21の下降が停止したか否かの判断は、以下の手順で行われる。
布押さえ21が布に当接すると、布押さえ21はそれ以上下降することができず、布押さえ21を下降させようとする押さえモータ11への指令は引き続いて出力されるものの、押さえエンコーダ12により検出される実際の押さえモータ11の回転角度は停止したままなので、両者の間にずれが生じることとなる。制御装置100は、このずれが生じ始めた時点を布押さえ21が布に当接した位置と判断する。
制御装置100は、布押さえ21の下降が停止したと判断した場合(ステップS8:YES)、制御装置100は、押さえエンコーダ12により検出された押さえモータ11の回転角度に応じた布押さえ21の下降量と下降前の針板10上面からの布押さえ21の高さとの差を算出することで布厚を算出する(ステップS9)。
次いで、制御装置100は、算出された布厚にEEPROM104に記憶された補正値を加算して中間位置を算出し、算出された中間位置をEEPROM104に記憶させる(ステップS10)。
中間位置の算出、記憶後、制御装置100は、操作ペダル70Aが操作されたか否かを判断する(ステップS11)。
ここで、制御装置(切替制御手段)100は、操作ペダル70Aが操作されたと判断した場合(ステップS11:YES)、制御装置100は、押さえモータ11の駆動を通常電流により駆動して布押さえ21を素早く上昇させ、EEPROM104に記憶された中間位置で停止させる(ステップS12)。
次いで、制御装置100は、操作ペダル70Bが操作されたか否かを判断する(ステップS13)。ここで、制御装置100は、操作ペダル70Bが操作されたと判断した場合(ステップS13:YES)、制御装置(切替制御手段)100は、押さえモータ11の駆動を通常電流により駆動して布押さえ21を下降させ、通常の押圧力で布を押さえつける(ステップS14)。一方、ステップS13において、制御装置100は、操作ペダル70Bが操作されていないと判断した場合(ステップS13:NO)、制御装置100は、操作ペダル70Aが操作されたか否かを判断する(ステップS15)。
ステップS15において、制御装置100は、操作ペダル70Aが操作されたと判断した場合(ステップS15:YES)、制御装置100は、布押さえ21を下降させ、布を押さえつける(ステップS14)。一方、ステップS15において、制御装置100は、操作ペダル70Aが操作されていないと判断した場合(ステップS15:NO)、制御装置100は、ステップS8に戻る。
ステップS11において、制御装置100は、操作ペダル70Aが操作されていないと判断した場合(ステップS11:NO)、制御装置100は、操作ペダル70Cが操作されたか否かを判断する(ステップS16)。
ここで、制御装置100は、操作ペダル(起動操作ペダル)70Cが操作されたと判断した場合(ステップS16:YES)、制御装置(切替制御手段)100は、縫製中に縫いずれが生じないように押さえモータ11の駆動を通常電流により駆動して布押さえ21を下降させて通常の押圧力で布を押さえ(ステップS17)、ミシンモータを起動して縫製を開始する(ステップS18)。
一方、ステップS16において、制御装置100は、操作ペダル70Cが操作されていないと判断した場合(ステップS16:NO)、制御装置100は、操作ペダル70Bが操作されたか否かを判断する(ステップS19)。
ステップS19において、制御装置100は、操作ペダル70Bが操作されたと判断した場合(ステップS19:YES)、制御装置(切替制御手段)100は、押さえモータ11の駆動を通常電流により素早く駆動して布押さえ21を下降前の上死点まで上昇させる(ステップS20)。
ステップS18又はステップS20の処理後、制御装置100は、縫製が終了したと判断すると(ステップS21)、本処理を終了させる。
(中間位置の算出と自動移動)
次に、図9に示すように、ユーザにより準備キーが縫製モードと中間位置設定専用モードとに切り替えるうち、中間位置設定専用モードでONされた場合の制御を説明する。
厚さが異なる布に変更する場合に中間位置を再設定する。中間位置設定専用モードで行うことにより、縫製モードで行うよりも操作が簡単化されている。即ち、操作ペダルとして操作ペダル70Aを操作すると、縫製モードで説明したように、布押さえ21を下降して布に当接して停止する。
ユーザにより準備キーが縫製モードと中間位置設定専用モードとに切り替えるうち、縫製モードでONにされると(ステップS31)、制御装置100は、操作パネル80に縫製画面を表示する(ステップS32)。次に、ユーザにより針板上に布がセットされる(ステップS33)。布のセット完了後、操作ペダル70Aが操作されると(ステップS34)、制御装置100は、押さえモータ11を駆動させて布押さえ21を下降させる(ステップS35)。このとき、制御装置100は、通常の操作で用いられる駆動電流(通常電流)を押さえモータ11に通電して素早く降下させ、EEPROM104に記憶された切替位置まで布押さえ21を下降させる。
下降中、制御装置100は、押さえモータ11の回転角度を押さえエンコーダ12により検出し、切替位置に相当する押さえモータ11の回転角度に到達したか否かを判断する(ステップS36)。
ここで、制御装置100が、切替位置に相当する押さえモータ11の回転角度に到達したと判断した場合(ステップS36:YES)、制御装置100は、布押さえ21の下降制御の切り替えを行う。すなわち、押さえモータ11に通電する駆動電流を減少させ、布押さえ21が布に当接するまで駆動電流を減少させた状態で布押さえ21を下降させる(ステップS37)。
次いで、制御装置100は、布押さえ21の下降が停止したか否かを判断する(ステップS38)。ここで、押さえモータ11に通電される駆動電流は小さくされているため、押さえモータ11の駆動トルクは減少し、布押さえ21による布の押さえ圧は小さくなり、布を必要以上に押さえつけることなく、布押さえ21の下降は停止する。
制御装置100は、布押さえ21の下降が停止したと判断した場合(ステップS38:YES)、制御装置100は、押さえエンコーダ12により検出された押さえモータ11の回転角度に応じた布押さえ21の下降量と下降前の針板10上面からの布押さえ21の高さとの差を算出することで布厚を算出する(ステップS39)。
次いで、制御装置100は、算出された布厚にEEPROM104に記憶された補正値を加算して中間位置を算出し、算出された中間位置をEEPROM104に記憶させる(ステップS40)。
次いで、制御装置100は、中間位置の算出に連続して自動的に押さえモータ11の駆動を通常電流により駆動して布押さえ21を素早く上昇させ、EEPROM104に記憶された中間位置で停止させる(ステップS41)。
次いで、操作ペダル70Bが踏まれると(ステップS42)、制御装置100は、布押さえ21を最下降させる(ステップS43)。
布押さえ21を最下降させた後、操作ペダル70Cが踏まれると(ステップS44)、制御装置100は縫製を開始する(ステップS45)。縫製中において、制御装置100は、縫製が終了したと判断すると(ステップS46:YES)、本処理を終了させる。
<作用・効果>
上記のミシン1によれば、布押さえ21を下降させると、はじめはEEPROM104に記憶された切替位置に到達していないので、制御装置100のCPU101は位置制御プログラムを実行し、押さえエンコーダ12により検出された押さえモータ11の実際の回転角度から算出される布押さえ21の位置をフィードバックして押さえモータ11を通常電流で駆動して布押さえが素早く下降するように制御する。
布押さえ21がさらに下降して、布押さえ21が切替位置に到達すると、CPU101は切替制御プログラムを実行することにより、押さえモータ11の駆動の制御を圧力制御プログラムによるものに切り替える。
CPU101は、圧力制御プログラムを実行することにより、切替位置から下方の下降については、押さえモータ11に通電する駆動電流を減少させる。押さえモータ11に通電される駆動電流が減少すると、押さえモータ11の駆動トルクも減少し、布押さえ21の下降速度が減速される。さらには、布を押さえつける際の押さえ圧も減少される。
すなわち、布押さえ21が布から遠い位置にあるうちは、通常の駆動電流で押さえモータ11を駆動させることにより、布押さえ21の下降速度を低下させることがなく素早く降下させ、布に接近して切替位置に到達した時点で駆動電流を減少させることで布を押さえる押さえ圧を弱くすることができると共に、布押さえ21の下降速度も低下させることができる。
これにより、布押さえ21が布を押さえつけるまでにかかる時間を極力減らしつつ、布を押さえつける際には通常よりも弱い力でゆっくりと押さえつけることができる。
よって、柔らかく傷つきやすい布であっても、布厚の算出の精度を高めることができるとともに、この算出された布厚データにより中間位置を算出するので、この算出された中間位置に布押さえを停止することで、布厚や布の材質にかかわらず、布と傷つけることなく布と布押さえを軽く接触しながら布の位置ずれを正確に修正することができる。
また、切替制御手段により通常電流により素早く降下させてから、圧力制御プログラムを実行により減少電流に切り換えることにより作業効率を向上させることができる。
また、CPU101は、圧力制御プログラムを実行することにより、圧力設定スイッチ81から入力された圧力に応じた駆動電流を押さえモータ11に通電する。
これにより、布の材質に応じてユーザが所望する布の押さえ圧を入力することにより、その押さえ圧を実現するために最適な駆動電流を押さえモータ11に通電することができる。
また、CPU101は、切替制御プログラムを実行することにより、切替位置設定スイッチ82から入力された切替位置で、布押さえ21の下降制御を位置制御プログラムの実行による制御から圧力制御プログラムの実行による制御に切り替える。
これにより、布厚に応じてユーザが所望する切替位置を入力することにより、その押さえ圧を実現するために最適な駆動電流を押さえモータに通電することができる。
(その他)
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではない。例えば、上記実施形態においては、布押さえの昇降を位置制御手段と圧力制御手段とを切り替えて制御するようにしたが、布押さえに限らず、昇降動作を行うものにも適用可能である。
ミシンの布押さえ機構の構成を示す斜視図。 図1において、布押さえ近傍の拡大図。 図1において、押さえモータ近傍の拡大図。 図1において、押圧板近傍の拡大図。 ミシンの制御系の構成を示すブロック図。 各操作ペダルを操作した場合における布押さえの動作を説明する一覧図である。 押さえモータフィードバック制御部の処理機能を示すブロック図。 中間位置の設定から縫製までの処理を示すフローチャート。 中間位置の設定から中間位置への移動までの処理を示すフローチャート。
符号の説明
1 ミシン
10 針板
11 押さえモータ
12 押さえエンコーダ(検出手段)
20 布押さえ機構
21 布押さえ
80 操作パネル
81 圧力設定スイッチ(圧力設定入力手段)
82 切替位置設定スイッチ(切替位置設定入力手段)
100 制御装置(制御手段、位置制御手段、圧力制御手段、切替制御手段)
104 EEPROM(記憶手段)

Claims (5)

  1. 針板上に下降して被縫製物を押さえつける布押さえを有し、当該布押さえを昇降可能に支持する布押さえ機構と、
    前記布押さえ機構を動作させる駆動源となる押さえモータと、
    前記布押さえの位置を検出する検出手段と、
    前記押さえモータの駆動を制御する制御手段と、を備えるミシンにおいて、
    前記押さえモータの駆動を通常電流で制御する位置制御手段と、
    前記押さえモータに通電する駆動電流を通常電流よりも減少することで前記布押さえが被縫製物を押さえる押さえ圧を低下させる圧力制御手段と、
    切替位置を記憶する記憶手段と、
    操作により押さえモータを駆動して布押さえを下降するとき、前記位置制御手段による通常電流で布押さえを下降させ、布押さえが前記記憶手段に記憶された切替位置に到達したときに、前記布押さえの下降制御を前記位置制御手段から前記圧力制御手段に切り替えて減少電流で前記最下降位置まで下降する切替制御手段と、
    を備えることを特徴とするミシン。
  2. 最上昇位置、中間位置、及び針板上の最下降位置に下降して被縫製物を押さえつける布押さえを有し、前記布押さえを減少電流により前記最下降位置まで下降して前記被縫製物を押圧したときの前記押さえの高さから生地厚を検出し、この生地厚に基づいて前記中間位置を算出する算出手段とを備え、
    操作により布押さえを最下降位置又は最上昇位置から中間位置に移動するときは、前記算出された中間位置まで移動することを特徴とする請求項1に記載のミシン。
  3. 前記切替制御手段は、前記布押さえを減少電流により前記被縫製物を押圧した後、
    ミシンモータを起動して縫製を行う前記起動操作が行われたとき、又は、布押さえを最下降位置から求めた中間位置に移動するとき、又は再度求めた中間位置から最下降位置に移動するときは、前記押さえモータを通常電流で駆動して前記被縫製物を押圧することを特徴とする請求項1又は2に記載のミシン。
  4. 前記圧力制御手段による前記布押さえの下降の際に、前記布押さえによる被縫製物に対する押さえ圧力を設定入力する圧力設定入力手段を備え、
    前記圧力制御手段は、前記圧力設定入力手段から入力された圧力に応じた駆動電流を前記押さえモータに通電することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のミシン。
  5. 前記切替位置を設定入力する切替位置設定入力手段を備え、
    前記切替制御手段は、前記切替位置設定入力手段から入力された切替位置で、前記布押さえの下降制御を前記位置制御手段から前記圧力制御手段に切り替えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のミシン。
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