JP2010084628A - シリンダヘッドカバー - Google Patents

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誓二 竹重
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Abstract

【課題】ブローバイガスの流れにより、通路部の内壁を伝って流れるオイルが、エンジンの吸気系へと運ばれないようにし、さらに、通過するブローバイガスの圧力損失を小さくできる構造とする。
【解決手段】シリンダヘッドカバー1には通路部2が設けられている。通路部2にはブローバイガス中に含まれるオイルを捕捉するオイル捕捉部7と、通路部2の内壁に付着し、ブローバイガスの流れによって、ブローバイガスの流れ方向下流側へ流れるオイルを止める突条部39とが形成される。突条部39はオイル捕捉部よりブローバイガス流れ方向下流側に位置し、通路部2を通過するブローバイガスにおける主流部Mfを回避するように形成される。
【選択図】図5

Description

本発明は、エンジン内で発生するブローバイガス中に含まれるオイルを捕捉するシリンダヘッドカバーの構造に関する。
一般に、エンジンから発生するブローバイガスは、オイル等を含む為、環境上の問題より大気には排出されず、シリンダヘッドカバー本体部の内方に組み付けられる通路部を流れ、通路部を流れる途中で、ブローバイガス中のオイルが分離される。分離されたオイルは、オイル循環系に運ばれ、オイルを分離したブローバイガスは、エンジンの吸気系に運ばれるようになっている。
例えば、特許文献1では、通路部において、ブローバイガスの流れ方向に交差するように、長方形の板材が、ブローバイガスの流れ方向に並んで複数形成されている。この板材は、通路部の対向する側壁の一方の側壁から他方の側壁に向かって延び、先端が、他方の側壁に近接する位置まで延びているものと、他方の側壁から一方の側壁に向かって延び、先端が、一方の側壁に近接する位置まで延びているものとがあり、これらが、ブローバイガス流れ方向に、交互に並んでいる。これにより、通路部を通過するブローバイガスと板材とが衝突する際に、ブローバイガス中に含まれるオイルが捕捉されるようになっている。
また、特許文献2では、通路部に、ブローバイガスの流れに交差する方向に延びる2枚の板材を対向させ、そして、各々の板材には、複数の貫通穴が形成され、一方の板材に形成された貫通穴は、他方の板材に形成された貫通穴に対向する位置からずれた位置となっている。これにより、ブローバイガスの上流側に位置する板材の貫通穴を通過したブローバイガスは、ブローバイガスの下流側に位置する板材の貫通穴を通過する前に、下流側の板材の壁に衝突するので、ブローバイガス中に含まれるオイルが板材に付着し、オイルが捕捉できるようになっている。
特開2005−201189号公報 特開平9−88543号公報
ところで、特許文献1では、複数の板材にブローバイガスを衝突させることで、オイルを捕捉することができるが、ブローバイガスの流れを遮るように、一方の側壁から延びる板材の先端が他方の側壁に近接し、他方の側壁から延びる板材の先端が一方の側壁に近接している。よって、ブローバイガスが通路部を通過する際に、側壁と板材の先端との間に形成された狭い隙間を何度も通過することになり、圧力損失が大きくなってしまう。
また、特許文献2では、板材が、ブローバイガスの流れ方向上流側において、2枚設けられているだけなので、板材によりブローバイガス中から捕捉され、通路部の内壁に付着するオイルが、ブローバイガスの流れにより、通路部の内壁を伝って、ブローバイガスの流れ方向下流側へ流れてしまう。したがって、板材によって、ブローバイガス中からオイルを分離しても、分離後に通路部の内壁に付着するオイルが、ブローバイガスの流れによって吸気系へと運ばれてしまうこととなってしまう。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ブローバイガスの流れにより、通路部の内壁を伝って流れるオイルが、エンジンの吸気系へと運ばれないようにし、さらに、通過するブローバイガスの圧力損失を小さくできる構造とすることにある。
上記目的を達成するために、第1の発明では、エンジン内で発生するブローバイガスを通過させる通路部が設けられたシリンダヘッドカバーであって、上記通路部は、ブローバイガス中に含まれるオイルを捕捉するオイル捕捉部と、上記通路部の内壁に付着し、ブローバイガスの流れによって、ブローバイガスの流れ方向下流側へ流れるオイルを止める突条部とを有し、上記オイル捕捉部は、上記通路部を通過するブローバイガスの主流部を遮るように形成され、上記突条部は、上記オイル捕捉部よりもブローバイガスの流れ方向下流側に位置し、上記通路部を通過するブローバイガスの主流部を回避するように形成されている構成とした。
第2の発明では、第1の発明に記載のシリンダヘッドカバーであって、オイル捕捉部は、互いに対向する第1オイル捕捉板と、第2オイル捕捉板とを有し、上記第1オイル捕捉板は、ブローバイガスの流れ方向に貫通穴が形成され、上記第2オイル捕捉板は、上記第1オイル捕捉板に形成された貫通穴に対向する位置からずれた位置においてブローバイガスの流れ方向に貫通穴が形成されている構成とした。
第3の発明では、第2の発明に記載のシリンダヘッドカバーであって、エンジンを覆うシリンダヘッドカバー本体部を有し、通路部は、上記シリンダヘッドカバー本体部の内方に設けられ、第1オイル捕捉板が、上記シリンダヘッドカバー本体部と一体成形され、第2オイル捕捉板が、上記通路部と一体成形される構成とした。
第4の発明では、第1乃至第3のいずれか1つに記載のシリンダヘッドカバーであって、突条部は、ブローバイガスの流れに交差する方向に突出し、通路部の内壁に沿って延びる形状である構成とした。
第5の発明では、第1乃至第4のいずれか1つに記載のシリンダヘッドカバーであって、通路部の底部には、突条部のブローバイガス流れ方向上流側にオイル排出孔が形成され、上記通路部の底部の下方には、上記通路部に沿って延び、上記オイル流出孔に連通するオイル貯留部が配設される構成とした。
第1の発明によれば、オイル捕捉部が、通路部を通過するブローバイガスの主流部を遮るように形成されているので、ブローバイガスの主流部がオイル捕捉部に衝突し、これにより、ブローバイガス中のオイルを捕捉できる。そして、通路部は、オイル捕捉部よりもブローバイガスの流れ方向下流側に位置する突条部を有しているので、オイル捕捉部によってブローバイガス中より捕捉され、通路部の内壁に付着し、ブローバイガスの流れによって、通路部の内壁を伝って、ブローバイガスの流れ方向下流側へ流れるオイルを、突条部によって止めることができる。さらに、突条部は、ブローバイガスの主流部を回避するように形成されているので、通路部内を流れるブローバイガスの圧力損失を小さくすることができる。
第2の発明によれば、上流側突起部が、互いに対向する第1オイル捕捉板と第2オイル捕捉板とを有しており、第1オイル捕捉板と第2オイル捕捉板とには、貫通穴が形成されている。そして、第2オイル捕捉板の貫通穴が、第1オイル捕捉板の貫通穴に対向する位置からずれた位置において形成されているので、例えば、第1オイル捕捉板の貫通穴を流れたブローバイガスは第2オイル捕捉板と衝突した後、第2オイル捕捉板の貫通穴を流れるようになる。これにより、ブローバイガスが第2オイル捕捉板に衝突した際に、ブローバイガス中のオイルが第2オイル捕捉板に付着し、ブローバイガス中からオイルを分離することができる。
第3の発明によれば、シリンダヘッドカバー本体部と第1オイル捕捉板とが一体成形され、通路部と第2オイル捕捉板とが一体成形されるので、シリンダヘッドカバー本体部及び通路部の成形用の金型が複雑になることなく、2枚のオイル捕捉板を近接した状態で、シリンダヘッドカバー本体部と通路部とを組み付けることができ、効率良くブローバイガス中からオイルを捕捉する構造とすることができる。
第4の発明によれば、突条部が、ブローバイガスの流れに交差する方向に突出し、通路部の内壁に沿って延びる形状であるので、通路部の内壁のいたる場所に付着したオイルが、ブローバイガスの流れによって、ブローバイガス流れ方向下流側に流されても、そのオイルを効果的に止めることができる。
第5の発明によれば、通路部の底部には、突条部のブローバイガス流れ方向上流側にオイル排出孔が形成されているので、ブローバイガスの流れによって、ブローバイガスの流れ方向下流側に流れていく通路部の内壁に付着したオイルは、突条部によって、流れを止められ、そしてその位置で、オイル排出孔からオイルが排出されるようになる。さらに、通路部の底部の下方には、通路部に沿って延び、オイル排出孔と連通するオイル貯留部が配設されているので、オイル排出孔から排出されたオイルを、オイル貯留部に溜めることができ、ブローバイガスの流れの影響を受けることなく、分離したオイルを、エンジンのオイル循環系へと運ぶことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
《発明の実施形態1》
図1は、本発明の実施形態1に係るシリンダヘッドカバー1の斜視図であり、シリンダヘッドカバー1は、シリンダヘッドカバー本体部1aと、通路部2とから構成されている。このシリンダヘッドカバー1は、エンジン(図示せず)において、シリンダヘッドに設けられた吸気弁や排気弁を駆動させる動弁装置を覆うようにエンジンに組み付けられる。シリンダヘッドカバー1における、シリンダヘッドカバー本体部1aは、エンジンの気筒列方向に略直方体形状をなしており、シリンダヘッドカバー本体部1aの内方には、シリンダヘッドカバー本体部1aの長手方向に略直方体形状をなす通路部2が組み付けられている。エンジンの回転中に、発生するブローバイガスは、シリンダヘッドカバー本体部1aの長手方向に通路部2を通過し、ブローバイガス中に含まれるオイルを分離できるようになっている。そして、オイルが除去されたブローバイガスは、エンジンの吸気系に運ばれ、分離されたオイルは、エンジンのオイル循環系に運ばれるようになっている。
図2は、通路部2の斜視図である。通路部2は、樹脂材の射出成形品であり、通路部本体3と、上流側オイル捕捉板4(第1オイル捕捉板)と、下流側オイル捕捉板5(第2オイル捕捉板)と、オイル貯留部6とから構成されている。
通路部本体3は、シリンダヘッドカバー本体部1aの長手方向に略直方体形状をなし、ブローバイガス流れ方向下流端の略正方形状をなす後壁部33と、シリンダヘッドカバー本体部1aの幅方向に位置し、ブローバイガスの流れ方向に略長方形状をなす側壁部34と、通路部2の底部で、略長方形状をなす底壁部37とから構成され、ブローバイガス流れ方向上流側と、シリンダヘッドカバー本体部1a側とに開口し、シリンダヘッドカバー本体部1aの内方に組み付けられる部材である。
通路部本体3における後壁部33の端部と、側壁部34の端部とで構成される開口には、開口の外方に向かって延びるフランジ部35が形成されている。そして、フランジ部35のシリンダヘッドカバー本体部1a側には、係合突条部36が、フランジ部35に沿って形成されている。
図2、図3、図5に示すように、通路部本体3における、ブローバイガス流れ方向上流側には、上流側オイル捕捉板4と、下流側オイル捕捉板5とが形成されている。本発明のオイル捕捉部7は、上流側オイル捕捉板4と、下流側オイル捕捉板5とで構成されている。
上流側オイル捕捉板4は、ブローバイガス流れ方向に交差するように延びる略長方形状をなす板状の部材である。この上流側オイル捕捉板4におけるシリンダヘッドカバー本体部1aの幅方向は、側壁部34の一方から他方まで延びており、シリンダヘッドカバー本体部1aの高さ方向が、底壁部37から通路部2の開口部まで延びている。この上流側オイル捕捉板4には、複数の貫通穴41が形成されている。
また、下流側オイル捕捉板5は、上流側オイル捕捉板4におけるブローバイガス流れ方向下流側に位置し、上流側オイル捕捉板4と近接した位置で、ブローバイガス流れ方向に交差するように延びる略長方形状をなす板状の部材である。この下流側オイル捕捉板5におけるシリンダヘッドカバー本体部1aの幅方向は、側壁部34の一方から他方まで延びており、シリンダヘッドカバー本体部1aの高さ方向が、底壁部37から通路部2の開口部まで延びている。この下流側オイル捕捉板5には、複数の貫通穴51が形成されている。
図2乃至図3に示すように、通路部本体3における下流側オイル捕捉板5と後壁部33との間には、通路部側突条部31が、ブローバイガス流れ方向に略等間隔に5つ並んで形成されている。この通路部側突条部31は、側壁突条部31aと底壁突条部31bとから構成される。側壁突条部31aの一方は、一方の側壁部34から他方の側壁部34に向かって、側壁部34の板厚程度突出し、シリンダヘッドカバー本体部1aの高さ方向に延びる略直方体形状をなしている。また、側壁突条部31aの他方は、他方の側壁部34から一方の側壁部34に向かって、側壁部34の板厚程度突出し、シリンダヘッドカバー本体部1aの高さ方向に延びる略直方体形状をなしている。そして、底壁突条部31bは、シリンダヘッドカバー本体部1a側に向かって底壁部37の板厚程度突出し、シリンダヘッドカバー本体部1aの幅方向に延びる略直方体形状をなしている。
また、通路部本体3の底壁部37には、オイルを排出するオイル排出孔32が形成されている。オイル排出孔32は、シリンダヘッドカバー本体部1aの幅方向一側において、上流側オイル捕捉板4と下流側オイル捕捉板5との間と、通路部側突条部31における底壁突条部31bのブローバイガス流れ方向上流側と、後壁部33のブローバイガス流れ方向上流側とに形成されている。
図2乃至図4に示すように、通路部本体3の底壁部37の下方には、シリンダヘッドカバー本体部1aの幅方向一側において、通路部本体3に沿って延びる略直方体形状をなすオイル貯留部6が配設されている。このオイル貯留部6には、オイル排出孔32が連通している。そして、図3及び図5に示すように、オイル貯留部6におけるブローバイガス流れ方向下流側の底部には、貯留部用オイル排出孔61が形成されている。このとき、各々のオイル排出孔32の開口面積を合計した面積が、貯留部用オイル排出孔61の開口面積より広くなるように貯留部用オイル排出孔61が形成されている。
図1に示すように、シリンダヘッドカバー本体部1aは、エンジンの気筒列方向に略直方体形状をなす樹脂材の射出成形品であり、エンジン側に開口している。このシリンダヘッドカバー本体部1aの開口周縁には、開口の外方に延びるフランジ部1bが形成され、フランジ部1bには、貫通穴1cが複数形成されている。そして、シリンダヘッドカバー1をエンジンに組み付ける際、ボルト(図示せず)を貫通穴1cに挿通し、エンジンに設けられた螺子穴(図示せず)にボルトを螺合することによって、シリンダヘッドカバー1をエンジンに締結できるようになっている。
シリンダヘッドカバー本体部1aにおいて、通路部2のブローバイガス流れ方向下流側に対応する部位には、L字状の配管である、排出管1eが設けられており、排出管1eより、通路部2内のブローバイガスを排出できるようになっている。
図4に示すように、シリンダヘッドカバー本体部1aの内方には、通路部2がシリンダヘッドカバー本体部1aに組み付けられたときに、通路部2の係合突条部36と係合する係合凹部1gが、通路部2のシリンダヘッドカバー本体部1a側の開口に沿って形成されている。
また、図5に示すように、通路部2のブローバイガス流れ方向上流側に対向する位置に、通路部2側にシリンダヘッドカバー本体部1aの略板厚程度突出し、シリンダヘッドカバー本体部1aの幅方向に延びる略直角形の板材である上流側突出部1dが、ブローバイガスの流れ方向において、等間隔に3つ並んで形成されている。シリンダヘッドカバー本体部1aと通路部2とを組み合わせたときに、3つの上流側突出部1dの内、ブローバイガス流れ方向上流側に位置する2つの上流側突出部1dの間に上流側オイル捕捉板4が入り込む。また、3つの上流側突出部1dの内、ブローバイガス流れ方向下流側に位置する2つの上流側突出部1dの間に下流側オイル捕捉板5が入り込む。そして、上流側オイル捕捉板4及び下流側オイル捕捉板5と、シリンダヘッドカバー本体部1a及び上流側突出部1dとの間には所定の隙が形成される。
シリンダヘッドカバー本体部1aのブローバイガス流れ方向下流側に位置する上流側突出部1dと、後壁部33との間のシリンダヘッドカバー本体部1aには、通路部2側にシリンダヘッドカバー本体部1aの略板厚程度突出し、シリンダヘッドカバー本体部1aの幅方向に延びる略直角形状をなす板状の下流側突出部1fが、ブローバイガスの流れ方向において、略等間隔に5つ並んで形成されている。この下流側突出部1fは、シリンダヘッドカバー本体部1aに通路部2を組み付けたときに、通路部側突条部31に対向する位置となっている。そして、図4乃至図5に示すように、本発明の突条部39は、シリンダヘッドカバー本体部1aに通路部2が組み合わさったときに、通路部側突条部31と下流側突出部1fとで構成される。
通路部2を通過するブローバイガスにおける主流部Mfは、図4乃至図5の二点鎖線で囲った内側の部分であり、通路部2における幅方向には、通路部2の内壁より、通路の幅寸法の略10%離れた部位に存在し、通路部2における高さ方向には、通路部2の内壁より、通路の高さ寸法の略10%の離れた部位に存在する。突条部39は、通路部2の内壁からブローバイガスの流れに交差する方向に突出し、通路部2の内周に沿って延びる突条形状であり、ブローバイガスにおける主流部Mfを回避する位置に形成されている。また同様に、上流側突出部1dも、主流部Mfを回避する位置に形成されている。
次に、このシリンダヘッドカバー1の組み立てについて説明する。図2に示すように、まず、通路部本体3と、上流側オイル捕捉板4と、下流側オイル捕捉板5と、オイル貯留部6とが、樹脂成形により成形される。このとき、通路部側突条部31は、通路部本体3と一体成形により成形される。そして、通路部2における通路部本体3のブローバイガスの流れ方向上流側に、上流側オイル捕捉板4及び下流側オイル捕捉板5を振動溶着又は超音波溶着により溶着して一体化させる。すなわち、治具等(図示せず)により、通路部本体3を保持しておき、上流側オイル捕捉板4及び下流側オイル捕捉板5を通路部本体3に押し付けながら、加振器(図示せず)及び超音波溶着においてはホーン(図示せず)を用いて上流側オイル捕捉板4及び下流側オイル捕捉板5を振動させることにより、上流側オイル捕捉板4の端部と、通路部本体3の底壁部37とが摩擦熱により溶融し、同様に、下流側オイル捕捉板5の端部と、通路部本体3の底壁部37とが摩擦熱により溶融し、通路部本体3と、上流側オイル捕捉板4及び下流側オイル捕捉板5とが溶着される。また、同様に、通路部本体3の底壁部37の下方で、シリンダヘッドカバー本体部1aの幅方向一側に、オイル貯留部6を振動溶着により溶着し、通路部2が形成される。
次に、シリンダヘッドカバー本体部1aと、通路部2とを振動溶着により溶着して一体化させる。まず、図4に示すように、シリンダヘッドカバー本体部1aから突出する係合凹部1gに、通路部本体3の係合突条部36を係合させて、シリンダヘッドカバー本体部1aと通路部2とを組み立てる。このとき、図5に示すように、シリンダヘッドカバー本体部1aの上流側突出部1dの間に、上流側オイル捕捉板4と、下流側オイル捕捉板5とが入り込み、上流側オイル捕捉板4と、シリンダヘッドカバー本体部1a及び上流側突出部1dとの間には所定の隙が形成され、下流側オイル捕捉板5と、シリンダヘッドカバー本体部1a及び上流側突出部1dとの間には所定の隙が形成される。また、下流側突出部1fと、通路部側突条部31とが対向した位置関係となる。
そして、治具等により、シリンダヘッドカバー本体部1aを保持しておき、通路部2をシリンダヘッドカバー本体部1aに押し付けながら、加振器によって通路部2を振動させることにより、係合突条部36と、シリンダヘッドカバー本体部1aの下面とが摩擦熱により溶融し、シリンダヘッドカバー本体部1aと、通路部2とが溶着して、シリンダヘッドカバー1が形成される。
次に、ブローバイガス及び分離したオイルの流れについて説明する。エンジンが回転すると、オイルを含んだブローバイガスが発生する。発生したブローバイガスは、シリンダヘッドカバー1の内方に溜まり、通路部2を通過する。ブローバイガスは、通路部2内の、上流側オイル捕捉板4の貫通穴41と、下流側オイル捕捉板5の貫通穴51とを通過する。また、ブローバイガスは、通路部2側の上流側オイル捕捉板4及び下流側オイル捕捉板5と、シリンダヘッドカバー本体部1a側の上流側突出部1dとの間を通過する。そして、ブローバイガスは、通路部2の下流側に位置し、シリンダヘッドカバー本体部1aに形成された、排出管1eからエンジンの吸気系へと運ばれる。
このとき、上流側オイル捕捉板4及び下流側オイル捕捉板5は、通路部2を通過するブローバイガスの主流部Mfを遮るように形成されており、ブローバイガスの主流部Mfが上流側オイル捕捉板4及び下流側オイル捕捉板5に衝突するようにしているので、ブローバイガス中のオイルを効率良く捕捉することができる。また、下流側オイル捕捉板5の貫通穴51は、上流側オイル捕捉板4に形成された貫通穴41に対向する位置からずれた位置において形成されている。よって、貫通穴41を通過したブローバイガスは、下流側オイル捕捉板5に衝突した後、貫通穴51を通過するようになるので、ブローバイガス中に含まれるオイルを、下流側オイル捕捉板5に付着させることができる。さらに、上流側オイル捕捉板4及び下流側オイル捕捉板5と、上流側突出部1dとの間を狭くすることで、ブローバイガスが、上流側オイル捕捉板4と、下流側オイル捕捉板5と、上流側突出部1dとに衝突する際に、ブローバイガス中に含まれるオイルを、上流側オイル捕捉板4と、下流側オイル捕捉板5と、上流側突出部1dとにより多く付着させることができる。
上流側オイル捕捉板4と、下流側オイル捕捉板5と、上流側突出部1dとによってブローバイガス中より分離されたオイルは、ブローバイガスの流れによって、通路部本体3の内壁を伝って、下流側へと流れていく。このとき、上記オイルは、突条部39におけるブローバイガス流れ方向上流側で流れが止められる。流れを止められたオイルは、オイル排出孔32より、オイル貯留部6へと排出され、オイル貯留部6に溜まったオイルは、貯留部用オイル排出孔61からエンジンのオイル循環系へと運ばれる。これにより、オイル貯留部6に溜まるオイルは、ブローバイガスの流れの影響を受けずにエンジンのオイル循環系へと運ぶことができる。さらに、各々のオイル排出孔32の開口面積を合計した面積が、貯留部用オイル排出孔61の開口面積より広いので、例えば、エンジン内部の内圧が上昇しても、オイル貯留部6側から通路部2側に向けてブローバイガスが逆流することはなく、通路部2のオイルは、オイル排出孔32を通って、オイル貯留部6に溜まる。そして、エンジンの内圧が下がったときにオイルは貯留部用オイル排出孔61よりエンジンのオイル循環系へと運ばれるようになっている。
また、突条部39は、通路部2を通過するブローバイガスにおける主流部Mfを回避するように形成されているので、通路部2内を流れるブローバイガスの圧力損失を小さくすることができる。
以上より、シリンダヘッドカバー本体部1aの内方に組み付けられる通路部2には、上流側オイル捕捉板4及び下流側オイル捕捉板5が、通路部2を通過するブローバイガスの主流部Mfを遮るように形成されており、ブローバイガスの主流部Mfが上流側オイル捕捉板4及び下流側オイル捕捉板5に衝突するようにしているので、ブローバイガス中のオイルを効率良く捕捉することができる。また、上流側オイル捕捉板4及び下流側オイル捕捉板5よりもブローバイガスの流れ方向下流側に位置する突条部39を有しているので、上流側オイル捕捉板4及び下流側オイル捕捉板5によってブローバイガス中より捕捉され、通路部2の内壁に付着し、ブローバイガスの流れによって、通路部2の内壁を伝って、ブローバイガスの流れ方向下流側へ流れるオイルを、突条部39によって止めることができる。さらに、突条部39は、通路部2を通過するブローバイガスにおける主流部Mfを回避するように形成されているので、通路部2内を流れるブローバイガスの圧力損失を小さくすることができる。
また、上流側オイル捕捉板4と下流側オイル捕捉板5とには、貫通穴41と貫通穴51とが形成されており、下流側オイル捕捉板5に形成された貫通穴51が、上流側オイル捕捉板4に形成された貫通穴41に対向する位置からずれた位置において形成されているので、上流側オイル捕捉板4の貫通穴41を流れたブローバイガスは、下流側オイル捕捉板5と衝突した後、下流側オイル捕捉板5の貫通穴51を流れるようになる。これにより、ブローバイガスが、下流側オイル捕捉板5に衝突した際に、ブローバイガス中のオイルが下流側オイル捕捉板5に付着し、ブローバイガス中からオイルを分離することができる。
また、通路部2には、ブローバイガスの流れに交差する方向に突出し、通路部2の内壁に沿って延びる突条部39が形成されているので、通路部2の内壁のいたる場所に付着したオイルが、ブローバイガスの流れによって、ブローバイガス流れ方向下流側に流されても、そのオイルを効果的に止めることができる。
また、通路部2の底壁部37には、オイル排出孔32が形成され、オイル排出孔32は、突条部39のブローバイガス流れ方向上流側に設けられているので、ブローバイガスの流れによって、ブローバイガスの流れ方向下流側に流れていく通路部2の壁面に付着したオイルは、突条部39によって止められ、そしてその位置で、オイル排出孔32から排出される。さらに、通路部2の底壁部37の下方には、通路部2に沿って延び、オイル排出孔32から排出されたオイルを溜めることができるオイル貯留部6が形成されているので、ブローバイガスの流れの影響を受けることなく、分離したオイルを、貯留部用オイル排出孔61からエンジンのオイル循環系へと運ぶことができる。
尚、実施形態1では、上流側オイル捕捉板4及び下流側オイル捕捉板5に、円形状の貫通穴41と貫通穴51とが形成されているが、例えば、3角形や正方形でもよいし、星形であってもかまわない。
《発明の実施形態2》
図8は、本発明の実施形態2に係るシリンダヘッドカバー10を示すものである。この実施形態2のシリンダヘッドカバー10は、シリンダヘッドカバー10を構成するシリンダヘッドカバー本体部11及び通路部20の一部が、実施形態1のシリンダヘッドカバー本体部1a及び通路部2とは異なるだけで、他の部分は同じであるため、以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付し、異なる部分を詳細に説明する。
図7は、本発明の実施形態2に係る通路部20の斜視図である。通路部20は、樹脂材の射出成形品であり、ブローバイガスの流れ方向に略直方体形状をなし、ブローバイガス流れ方向上流側と、シリンダヘッドカバー本体部11側とに開口し、シリンダヘッドカバー本体部11の内方に組み付けられる部材である。
通路部20には、ブローバイガスの流れ方向上流側において、ブローバイガスの流れ方向に交差するように、通路部20の内方に突出し、通路部20の内壁に沿って延びる上流側突出部20aが2つ並んで形成されている。そして、上流側突出部20aのブローバイガス流れ方向下流側には、シリンダヘッドカバー本体部11側に突出し、ブローバイガスの流れ方向に交差するように延びる略長方形状をなす板状の部材である通路部側オイル捕捉板20b(第2オイル捕捉板)が形成されている。この通路部側オイル捕捉板20bにおけるシリンダヘッドカバー本体部11の幅方向は、側壁部34の一方から他方まで延びており、シリンダヘッドカバー本体部11の高さ方向が、底壁部37から通路部20の開口部まで延びている。この通路部側オイル捕捉板20bには、複数の貫通穴20cが形成されている。そして、通路部20は、一体成形によって、上流側突出部20aと、通路部側オイル捕捉板20bと、貫通穴20cと、通路部側突条部31とが成形される。
図6は、本発明の実施形態2に係るシリンダヘッドカバー本体部11の斜視図である。シリンダヘッドカバー本体部11は、エンジンの気筒列方向に略直方体形状をなす樹脂材の射出成形品であり、エンジン側に開口している。
シリンダヘッドカバー本体部11の内方には、図6、図8に示すように、通路部20のブローバイガス流れ方向上流側において、通路部20側に突出し、ブローバイガスの流れ方向に交差するように延びる略長方形状をなす板状の部材であるヘッド側オイル捕捉板11a(第1オイル捕捉板)が形成されている。シリンダヘッドカバー本体部11と通路部20とを組み合わせたとき、ヘッド側オイル捕捉板11aにおけるシリンダヘッドカバー本体部11の幅方向は、側壁部34の一方から他方まで延びており、シリンダヘッドカバー本体部11の高さ方向は、シリンダヘッドカバー本体部11の通路部20に対向する面から通路部20の底壁部37に近接する位置まで延びている。このヘッド側オイル捕捉板11aには、複数の貫通穴11cが形成されている。そして、この貫通穴11cは、シリンダヘッドカバー本体部11と通路部20とが組み合わされた時に、通路部側オイル捕捉板20bに形成された貫通穴20cに対向する位置からずれた位置において形成されている。
図8に示すように、シリンダヘッドカバー本体部11におけるヘッド側オイル捕捉板11aのブローバイガス流れ方向下流側には、通路部20側にシリンダヘッドカバー本体部11の板厚程度突出し、ブローバイガスの流れ方向に交差する方向に延びる突出部11bが、ブローバイガス流れ方向に2つ並んで形成されている。そして、シリンダヘッドカバー本体部11と通路部20とを組み立てたときに、通路部側オイル捕捉板20bのシリンダヘッドカバー本体部11側が、突出部11bの間に入り込む。このとき、突出部11bと、シリンダヘッドカバー本体部11と、通路部側オイル捕捉板20bとの間には所定の隙が形成される。
また、同様に、ヘッド側オイル捕捉板11aの通路部20側が、通路部20に形成された、上流側突出部20aの間に入り込む。このとき、上流側突出部20aと、通路部20と、ヘッド側オイル捕捉板11aとの間には所定の隙が形成される。ここで、本発明のオイル捕捉部8は、ヘッド側オイル捕捉板11aと、通路部側オイル捕捉板20bとで構成されている。
そして、通路部20は、一体成形によって、ヘッド側オイル捕捉板11aと、突出部11bと、貫通穴11cと、係合凹部1gとが成形される。
通路部20を通過するブローバイガスにおける主流部Mfは、図8の二点鎖線で囲った内側の部分であり、通路部20における幅方向には、通路部20の内壁より、通路の幅寸法の略10%離れた部位に存在し、通路部20における高さ方向には、通路部20の内壁より、通路の高さ寸法の略10%の離れた部位に存在する。突条部39は、通路部20の内壁からブローバイガスの流れに交差する方向に突出し、通路部20の内周に沿って延びる突条形状であり、ブローバイガスにおける主流部Mfを回避する位置に形成されている。
次に、このシリンダヘッドカバー10の組み立てについて説明する。図6乃至図8に示すように、シリンダヘッドカバー本体部11の係合凹部1gに、通路部20の係合突条部36を係合させる。このとき、図8に示すように、ヘッド側オイル捕捉板11aの通路部20側は、通路部20に形成された上流側突出部20aの間に入り込み、ヘッド側オイル捕捉板11aと、通路部20及び上流側突出部20aとの間には所定の隙が形成される。また、通路部側オイル捕捉板20bのシリンダヘッドカバー本体部11側は、シリンダヘッドカバー本体部11に形成された突出部11bの間に入り込み、通路部側オイル捕捉板20bと、シリンダヘッドカバー本体部1a及び突出部11bとの間には所定の隙が形成される。その後、シリンダヘッドカバー本体部11と通路部20とを振動溶着により溶着して一体化させる。
このとき、シリンダヘッドカバー本体部11とヘッド側オイル捕捉板11aとは一体成形されており、通路部20と通路部側オイル捕捉板20bとは一体成形されているので、シリンダヘッドカバー本体部11及び通路部20の成形用の金型が複雑になることなく、ヘッド側オイル捕捉板11aと、通路部側オイル捕捉板20bとを近接した位置において、シリンダヘッドカバー本体部11と通路部20とを組み立てることができる。
次に、ブローバイガス及び分離したオイルの流れについて説明する。エンジンから発生したブローバイガスは、シリンダヘッドカバー10の内方に溜まり、通路部20を通過する。ブローバイガスは、ヘッド側オイル捕捉板11aの貫通穴11cと、通路部側オイル捕捉板20bの貫通穴20cとを通過する。また、ブローバイガスは、ヘッド側オイル捕捉板11aと上流側突出部20aとの間と、通路部側オイル捕捉板20bと突出部11bとの間を通過する。そして、ブローバイガスは、排出管1eからエンジンの吸気系へと運ばれる。
このとき、シリンダヘッドカバー本体部11と通路部20とを組み立てたときに、ヘッド側オイル捕捉板11a及び通路部側オイル捕捉板20bは、通路部20を通過するブローバイガスの主流部Mfを遮るように形成されており、ブローバイガスの主流部Mfがヘッド側オイル捕捉板11a及び通路部側オイル捕捉板20bに衝突するようにしているので、ブローバイガス中のオイルを効率良く捕捉することができる。また、通路部側オイル捕捉板20bの貫通穴20cは、ヘッド側オイル捕捉板11aに形成された貫通穴11cに対向する位置からずれた位置において形成されているので、貫通穴11cを通過したブローバイガスは、通路部側オイル捕捉板20bに衝突した後、貫通穴20cを通過するので、ブローバイガス中に含まれるオイルを、通路部側オイル捕捉板20bに付着させることができる。さらに、ブローバイガスが、ヘッド側オイル捕捉板11aと、上流側突出部20aとの間を通過し、通路部側オイル捕捉板20bと、突出部11bとの間を通過するので、ブローバイガスがヘッド側オイル捕捉板11aと、通路部側オイル捕捉板20bと、上流側突出部20aと、突出部11bとに衝突する際に、ブローバイガス中に含まれるオイルを付着させ、ブローバイガス中からオイルを除去することができる。
また、ヘッド側オイル捕捉板11a及び通路部側オイル捕捉板20bのブローバイガス流れ方向下流側には、突条部39が形成されており、この突条部39によって通路部20の内壁を伝ってブローバイガスの流れ方向下流側へ流れるオイルを止めることができる。さらに、突条部39は、通路部20を通過するブローバイガスにおける主流部Mfを回避するように形成されているので、通路部20内を流れるブローバイガスの圧力損失を小さくすることができる。
以上より、シリンダヘッドカバー本体部11の内方に組み付けられる通路部20には、ヘッド側オイル捕捉板11a及び通路部側オイル捕捉板20bが、通路部20を通過するブローバイガスの主流部Mfを遮るように形成されており、ブローバイガスの主流部Mfがヘッド側オイル捕捉板11a及び通路部側オイル捕捉板20bに衝突するようにしているので、ブローバイガス中のオイルを効率良く捕捉することができる。また、ヘッド側オイル捕捉板11a及び通路部側オイル捕捉板20bよりもブローバイガスの流れ方向下流側に位置する突条部39を有しているので、通路部20の内壁を伝って、ブローバイガスの流れ方向下流側へ流れるオイルを、突条部39によって止めることができる。さらに、突条部39は、通路部20を通過するブローバイガスにおける主流部Mfを回避するように形成されているので、通路部20内を流れるブローバイガスの圧力損失を小さくすることができる。
また、ヘッド側オイル捕捉板11aと通路部側オイル捕捉板20bとには、貫通穴11cと貫通穴20cとが形成されており、通路部側オイル捕捉板20bに形成された貫通穴20cが、ヘッド側オイル捕捉板11aに形成された貫通穴11cに対向する位置からずれた位置において形成されているので、ブローバイガス中からオイルを効率良く分離することができる。
また、シリンダヘッドカバー本体部11とヘッド側オイル捕捉板11aとが一体成形され、通路部20と通路部側オイル捕捉板20bとが一体成形され、その後、シリンダヘッドカバー本体部11と通路部20とが組み合わさるようにしているので、シリンダヘッドカバー本体部11及び通路部20の成形用の金型が複雑になることなく、ヘッド側オイル捕捉板11aと通路部側オイル捕捉板20bとを近接した状態で組み付けることができ、効率良くブローバイガス中からオイルを捕捉する構造とすることができる。
また、通路部20には、ブローバイガスの流れに交差する方向に突出し、通路部20の内壁に沿って延びる突条部39が形成されているので、通路部20の内壁のいたる場所に付着したオイルが、ブローバイガスの流れによって、ブローバイガス流れ方向下流側に流されても、そのオイルを効果的に止めることができる。
また、通路部20の底壁部37に形成されたオイル排出孔32は、突条部39のブローバイガス流れ方向上流側に設けられているので、通路部20の壁面を伝って流れるオイルが突条部39により止められ、そしてその位置で、オイル排出孔32から排出される。さらに、通路部2の底壁部37の下方には、オイル排出孔32から排出されたオイルを溜めることができるオイル貯留部6が設けられているので、ブローバイガスの流れの影響を受けることなく、分離したオイルを、貯留部用オイル排出孔61からエンジンのオイル循環系へと運ぶことができる。
尚、実施形態2では、ヘッド側オイル捕捉板11aがブローバイガスの流れ方向上流側に位置し、通路部側オイル捕捉板20bがブローバイガスの流れ方向下流側に位置するようになっているが、ヘッド側オイル捕捉板11aが下流側に位置し、通路部側オイル捕捉板20bが上流側に位置するような構成となってもよい。
また、ヘッド側オイル捕捉板11a及び通路部側オイル捕捉板20bには、円形状の貫通穴11cと貫通穴20cとが形成されているが、例えば、3角形や正方形でもよいし、星形であってもかまわない。
以上説明したように、本発明に係るシリンダヘッドカバーは、例えば、自動車エンジン用のものとして適している。
実施形態1に係るシリンダヘッドカバーの斜視図である。 実施形態1に係る通路部の斜視図である。 実施形態1に係る通路部の平面図である。 図1における断面A−A図である。 図1における断面B−B図である。 実施形態2に係るシリンダヘッドカバー本体部の斜視図である。 実施形態2に係る通路部の斜視図である。 実施形態2に係る図5相当図である。
符号の説明
1 シリンダヘッドカバー
1a シリンダヘッドカバー本体部
1c 貫通穴
10 シリンダヘッドカバー
11 シリンダヘッドカバー本体部
11a ヘッド側オイル捕捉板(第1オイル捕捉板)
11c 貫通穴
2 通路部
20 通路部
20b 通路部側オイル捕捉板(第2オイル捕捉板)
20c 貫通穴
3 通路部本体
31 通路部側突条部
31a 側壁突条部
31b 底壁突条部
32 オイル排出孔
37 底壁部(底部)
39 突条部
4 上流側オイル捕捉板(第1オイル捕捉板)
41 貫通穴
5 下流側オイル捕捉板(第2オイル捕捉板)
51 貫通穴
6 オイル貯留部
7 オイル捕捉部
8 オイル捕捉部
Mf 主流部

Claims (5)

  1. エンジン内で発生するブローバイガスを通過させる通路部が設けられたシリンダヘッドカバーであって、
    上記通路部は、ブローバイガス中に含まれるオイルを捕捉するオイル捕捉部と、上記通路部の内壁に付着し、ブローバイガスの流れによって、ブローバイガスの流れ方向下流側へ流れるオイルを止める突条部とを有し、
    上記オイル捕捉部は、上記通路部を通過するブローバイガスの主流部を遮るように形成され、
    上記突条部は、上記オイル捕捉部よりもブローバイガスの流れ方向下流側に位置し、上記通路部を通過するブローバイガスの主流部を回避するように形成されていることを特徴とするシリンダヘッドカバー。
  2. 請求項1に記載のシリンダヘッドカバーであって、
    オイル捕捉部は、互いに対向する第1オイル捕捉板と、第2オイル捕捉板とを有し、
    上記第1オイル捕捉板は、ブローバイガスの流れ方向に貫通穴が形成され、
    上記第2オイル捕捉板は、上記第1オイル捕捉板に形成された貫通穴に対向する位置からずれた位置においてブローバイガスの流れ方向に貫通穴が形成されているのを特徴とするシリンダヘッドカバー。
  3. 請求項2に記載のシリンダヘッドカバーであって、
    エンジンを覆うシリンダヘッドカバー本体部を有し、
    通路部は、上記シリンダヘッドカバー本体部の内方に設けられ、
    第1オイル捕捉板が、上記シリンダヘッドカバー本体部と一体成形され、
    第2オイル捕捉板が、上記通路部と一体成形されることを特徴とするシリンダヘッドカバー。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つに記載のシリンダヘッドカバーであって、
    突条部は、ブローバイガスの流れに交差する方向に突出し、通路部の内壁に沿って延びる形状であることを特徴とするシリンダヘッドカバー。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1つに記載のシリンダヘッドカバーであって、
    通路部の底部には、突条部のブローバイガス流れ方向上流側にオイル排出孔が形成され、
    上記通路部の底部の下方には、上記通路部に沿って延び、上記オイル流出孔に連通するオイル貯留部が配設されることを特徴とするシリンダヘッドカバー。
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