JP6065754B2 - オイルミストセパレータ - Google Patents

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Description

本発明は、オイルミストセパレータに関し、さらに詳しくは、ノズル孔の周囲のシール性を高めてオイル分離効率を向上させ得るとともに、生産性を向上させることができるオイルミストセパレータに関する。
従来のオイルミストセパレータとして、シリンダヘッドカバー内に形成されるブローバイガスの流路に、ブローバイガス中のオイル成分を分離する気液分離構造を備えてなるものが一般に知られている。このようなオイルミストセパレータとしては、例えば、ブローバイガスの流路内にノズル孔が形成された隔壁を設け、この細孔の下流側に設けた衝突板にブローバイガスを衝突させてオイルを慣性分離することが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−121281号公報
上記特許文献1のようにブローバイガスの流路内に隔壁を設ける場合、シリンダヘッドカバーと隔壁との間には、寸法公差等の影響により隙間が生じてしまうことがある。その結果、ブローバイガスは、ノズル孔と隙間とを分散して流通してしまい、オイルの分離効率が低下してしまう恐れがある。また、このような隙間が生じないように、樹脂製のシリンダヘッドカバーに隔壁を一体成形する場合には、シリンダヘッドカバーの形状が複雑となり、これを成形するための金型も複雑な構造となってしまう。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、ノズル孔の周囲のシール性を高めてオイル分離効率を向上させ得るとともに、生産性を向上させることができるオイルミストセパレータを提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、エンジンのシリンダヘッド部に配され、ブローバイガスからオイル成分を分離するオイルミストセパレータであって、底面が開放された形態の樹脂製のシリンダヘッドカバーと、前記シリンダヘッドカバーの底面を塞ぐように配される樹脂製のバッフルプレートと、を備え、前記バッフルプレートには、上方に向かって膨出する膨出部が形成されており、前記膨出部を形成する壁部には、前記ブローバイガスが流通するノズル孔が形成されており、前記ノズル孔の下流側には、前記ノズル孔を通過して流速が速められた前記ブローバイガスが衝突する衝突板が設けられており、前記バッフルプレートの下方には、前記バッフルプレートとの間にオイル流路が形成されたカムシャワープレートが取り付けられており、前記膨出部は、底面が開放された形態をなしており、前記カムシャワープレートには、前記膨出部内に向かって突出するように邪魔板が設けられていることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載において、前記膨出部は、前記バッフルプレートに一体的に形成されていることを要旨とする。
本発明のオイルミストセパレータによると、底面が開放された形態の樹脂製のシリンダヘッドカバーと、シリンダヘッドカバーの底面を塞ぐように配される樹脂製のバッフルプレートと、を備えている。バッフルプレートには上方に向かって膨出する膨出部が形成されており、この膨出部を形成する壁部に、ブローバイガスが流通するノズル孔が形成されている。また、ノズル孔の下流側には、ノズル孔を通過して流速が速められたブローバイガスが衝突する衝突板が設けられている。このような構成により、ノズル孔の周囲のシール性が高められオイルの分離効率を向上させることができる。また、シリンダヘッドカバー側にノズル孔を有する隔壁を形成する場合と比較して、簡易な構造のシリンダヘッドカバーとすることができ、簡易な構造の型を用いて成形することができる。その結果、生産性を向上させることができる。
さらに、バッフルプレートの下方には、バッフルプレートとの間にオイル流路が形成されたカムシャワープレートが取り付けられており、膨出部は、底面が開放された形態をなしており、カムシャワープレートには、膨出部内に向かって突出するように邪魔板が設けられているため、ノズル孔と衝突板とによるオイル分離の前に、予備的にオイル分離を行うことができる。その結果、オイル分離効率をさらに向上させることができる。
また、膨出部がバッフルプレートに一体的に形成されている場合は、別体である場合と比較して、部品点数を削減することができる。その結果、作業工数を削減することができ、生産性を向上させることができる。
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
実施例に係るオイルミストセパレータを示す斜視図である。 実施例に係るオイルミストセパレータを示す分解斜視図である。 実施例に係るオイルミストセパレータを示す横断面図である。 図3のI−I線断面図である。 図3のII−II線断面図である。 実施例に係るオイルミストセパレータの要部拡大部分断面図である。 実施例に係るバッフルプレートの成形方法を説明するための説明図である。 実施例に係るオイルミストセパレータの作用を説明するための説明図である。 実施例に係るオイルミストセパレータの作用を説明するための説明図である。 他の実施形態に係るオイルミストセパレータを説明するための説明図である。 他の実施形態に係るオイルミストセパレータを説明するための説明図である。 他の実施形態に係るオイルミストセパレータを説明するための説明図である。 他の実施形態に係るオイルミストセパレータを説明するための説明図である。
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
本実施形態に係るオイルミストセパレータ(1)は、エンジンのシリンダヘッド部に配され、ブローバイガスからオイル成分を分離するオイルミストセパレータである。オイルミストセパレータは、底面が開放された形態の樹脂製のシリンダヘッドカバー(3)と、シリンダヘッドカバー(3)の底面を塞ぐように配される樹脂製のバッフルプレート(5)と、を備えている。バッフルプレート(5)には、上方に向かって膨出する膨出部(7)が形成されており、膨出部(7)を形成する壁部(7A,7B)には、ブローバイガスが流通するノズル孔(9)が形成されている。そして、ノズル孔(9)の下流側には、ノズル孔(9)を通過して流速が速められたブローバイガスが衝突する衝突板(11)が設けられていることを特徴とする(例えば、図1〜図6等参照)。
上記膨出部(7)は、例えば、天壁(7A)と、天壁の周縁から下方に向かって延びる周壁(7B)と、を備えていることができる。この場合、膨出部(7)は、周壁(7B)の下端がバッフルプレート(5)に接続されていることができる。また、上記膨出部(7)は、例えば、上記バッフルプレート(5)に一体的に形成されていることができる。
上記ノズル孔(9)の断面形状、大きさ、個数等は特に問わない。ノズル孔(9)は、例えば、上記周壁(7B)に形成されていてもよいし、上記天壁(7A)に形成されていてもよい。
上記衝突板(11)の形状、大きさ等は特に問わない。衝突板(11)の形態としては、例えば、上記シリンダヘッドカバー(3)の上壁(3A)や側壁(3B)、バッフルプレート(5)に固定されて設けられる板状の部材である形態(例えば、図1〜図4、図6等参照)を挙げることができる。また、衝突板(11)の他の形態としては、例えば、上記ノズル孔(9)を通過したブローバイガスを、シリンダヘッドカバー(3)の上壁(3A)や側壁(3B)等に直接衝突させるようにして、これらを衝突板とする形態(例えば、図10等参照)を挙げることができる。衝突板(11)の更に他の形態としては、例えば、上記ノズル孔(9)を塞ぐように下流側から付勢されるとともに、ブローバイガスの圧力によって開閉するように設けられた弁体状である形態(例えば、図11等参照)を挙げることができる。
上記衝突板(11)は、例えば、ノズル孔(9)に対向する側の面に、フィルタ要素(37)を備えることができる(例えば、図12等参照)。これにより、ノズル孔(9)からのブローバイガスがフィルタ要素(37)に衝突、通過するようになり、オイル分離機能を向上させることができる。
本実施形態に係るオイルミストセパレータ(1)としては、例えば、上記バッフルプレート(5)の下方には、バッフルプレート(5)との間にオイル流路(21)が形成されたカムシャワープレート(19)が取り付けられており、上記膨出部(7)は、底面が開放された形態をなしており、カムシャワープレート(19)には、膨出部(7)内に向かって突出するように邪魔板(27)が設けられている形態を挙げることができる(例えば、図4等参照)。
上記カムシャワープレート(19)は、例えば、上記膨出部(7)の底面を覆う覆い部(25)を備えることができる(例えば、図4等参照)。これにより、エンジンのカム、チェーン、バキュームポンプ等から跳ね上げられるオイルが膨出部(7)内に進入してしまうのを抑制することができる。上記覆い部(25)が設けられている場合、例えば、上記邪魔板(27)は、この覆い部(25)の上面から膨出部(7)内の空間に向かって延びるように設けられていることができる。
本実施形態に係るオイルミストセパレータ(1)としては、例えば、分離されたオイルが下流側へ流出するのを防止する流出防止板(17)が備えられている形態を挙げることができる(例えば、図2〜図6等参照)。上記流出防止板(17)の形状、大きさ、個数等は特に問わない。流出防止板(17)は、例えば、上記バッフルプレート(5)の上面にが、例えば、平面視が略U字形状、略V字形状、略W字形状等であることができる。これらの場合、流出防止板(17)は、通常、その開口が流路の上流側に向かって開口するように形成されている。
以下、図面を用いて実施例により本発明を具体的に説明する。
(1)オイルミストセパレータの構成
本実施例に係るオイルミストセパレータ1は、車両のエンジンのシリンダヘッド部に配されている。オイルミストセパレータ1は、エンジンで発生するブローバイガスからミスト状のオイル成分を分離する。図1〜図6に示すように、オイルミストセパレータ1は、シリンダヘッドカバー3及びバッフルプレート5を備えている。これらシリンダヘッドカバー3及びバッフルプレート5は樹脂製であり、射出成形により形成されている。
図2に示すように、シリンダヘッドカバー3は、上壁3A及び側壁3Bを備えており、その底面が開放された長尺箱状をなしている。また、バッフルプレート5は、シリンダヘッドカバー3の底面を塞ぐように長尺板状に形成されている。バッフルプレート5は、その周縁部がシリンダヘッドカバー3の側壁3Bの下端に振動溶着によって溶着されている。オイルミストセパレータ1には、これらシリンダヘッドカバー3及びバッフルプレート5により、長尺状の閉空間Sが形成されている。
図2に示すように、バッフルプレート5には膨出部7が形成されている。膨出部7は、閉空間S内に張り出すように、板状をなすバッフルプレート5から上方に向かって膨出している。膨出部7は、天壁7Aと、周壁7Bと、を備えている。膨出部7は、周壁7Bの下端がバッフルプレート5に接続された形態をなしている。本実施例において、膨出部7は、バッフルプレート5に一体成形されている。
膨出部7にはノズル孔9が形成されている。ノズル孔9は、膨出部7の周壁7Bに形成されている。ブローバイガスは、このノズル孔9を通過して閉空間Sに導入される。
図3及び図4に示すように、ノズル孔9の下流側には衝突板11が設けられている。衝突板11は板状で、シリンダヘッドカバー3の上壁3Aから下方に延びるように、シリンダヘッドカバー3に一体成形されている。この衝突板11には、ノズル孔9を通過して流速が速められたブローバイガスが衝突する。これにより、ブローバイガスに含まれるオイル成分が慣性分離される。
図2〜図5に示すように、本実施例に係るオイルミストセパレータ1には、ブローバイガスから分離されたオイルを閉空間Sの外部へ排出するオイル排出部13と、オイル分離されたブローバイガスを閉空間Sからエンジンの吸気系へ流出させるガス流出部15と、が備えられている。これらオイル排出部13及びガス流出部15は、膨出部7を挟んで、長尺状をなす閉空間Sの両端部に離れて設けられている。膨出部7は、これらオイル排出部13及びガス流出部15のうちのオイル排出部13側の端部寄りに設けられている。そして、ノズル孔9は、膨出部7のオイル排出部13側の周壁7Bに形成されている。
図2及び図4に示すように、オイル排出部13は、バッフルプレート5から下方に延びるように筒状に形成されているとともに、その底部には筒状をなす部分よりも小さい断面積の孔が形成されている。これにより、オイル排出部13には、その内部に分離されたオイルが蓄積されるとともに、オイルが所定の高さまで蓄積されたときには、閉空間S内の圧力に抗して外部に排出されるようになっている。
図4及び図5に示すように、ガス流出部15は、シリンダヘッドカバー3の側壁3Bを貫通して形成されている。また、ガス流出部15は、バッフルプレート5から上方に離れた位置に設けられている。これは、分離されてバッフルプレート5の上面に滞留するオイルが、ブローバイガスとともに排出されてしまうのを抑制するためである。
また、図2〜図6に示すように、本実施例に係るオイルミストセパレータ1には、分離されたオイルがガス流出部15側に流出するのを防止する複数の流出防止板17が備えられている。流出防止板17は、バッフルプレート5と一体的にバッフルプレート5の上面に形成されている。流出防止板17は、膨出部7とガス流出部15との間に並ぶように備えられている。
また、図1〜図6に示すように、本実施例に係るオイルミストセパレータ1には、カムシャワープレート19が備えられている。カムシャワープレート19は樹脂製で、バッフルプレート5の下面に振動溶着により取り付けられている。このカムシャワープレート19には溝が形成されており、バッフルプレート5に取り付けられていることで、バッフルプレート5との間にオイル流路21を形成している。このオイル流路21を流通するオイルは、カムシャワープレート19に形成された小孔23から図示しないエンジンのカムシャフト等に散布される。
カムシャワープレート19には覆い部25が設けられている。図4に示すように、覆い部25は、膨出部7の底面を覆うように配されている。覆い部25とバッフルプレート5との間には隙間が形成されている箇所が設けられている。ブローバイガスは、この隙間から膨出部7内に進入するようになっている。
図4及び図6に示すように、覆い部25には邪魔板27が配されている。邪魔板27は、膨出部7内に向かって突出するように、覆い部25の上面に立設するように設けられている。また、邪魔板27は、その先端部が上流側に向かって傾くように設けられている。
また、膨出部7内には、膨出部7の天壁7Aから下方に延びる邪魔板29が設けられている。この邪魔板29と、覆い部25に立設する邪魔板27と、により、膨出部7内の空間は迷路状をなすように形成されている。
(2)オイルミストセパレータの製造方法
次に、上記構成のオイルミストセパレータ1の製造方法について説明する。本実施例に係るシリンダヘッドカバー3、バッフルプレート5及びカムシャワープレート19は、それぞれ樹脂の射出成形により得られる。これらのうち、膨出部7が形成されているバッフルプレート5は、比較的複雑な形状をなしているが、図7に示すように、ノズル孔9を形成するためのスライド部31を有する上型33と、下型35と、を用いて簡易に成形可能である。また、比較的単純形状のシリンダヘッドカバー3及びカムシャワープレート19は、いわゆる上下抜きによって、より簡易に成形可能である。
各部品を成形後、それらを振動溶着により接合する。具体的には、シリンダヘッドカバー3の側壁3Bの下端と、バッフルプレート5の周縁部とを突き合わせて振動溶着により接合する。同様に、バッフルプレート5及びカムシャワープレート19の各溶着面を突き合わせて振動溶着により接合する。これらにより、オイルミストセパレータ1が得られる。
(3)オイルミストセパレータの作用
次に、上記構成のオイルミストセパレータ1の作用について説明する。オイルミストセパレータ1は、ガス流出部15がエンジンの吸気系に接続されていることにより、エンジン内で発生するブローバイガスを吸引している。このため、ブローバイガスは、図8及び図9中の破線矢印で示すように、膨出部7内の空間、ノズル孔9、閉空間Sの順に流通する。ブローバイガスは、膨出部7内を通過する際には、膨出部7が迷路状に形成されていることから、蛇行しながら流通する。これにより、ブローバイガスに含まれるオイル成分のうち、比較的大きな粒子で存在するオイル成分が慣性分離される。分離されたオイルは、覆い部25の表面を伝って還流される。
また、ブローバイガスは、ノズル孔9を通過する際にその流速が速められる。そして、ブローバイガスは、流速が速められた状態で衝突板11に衝突する。このとき、オイルミストは衝突板11に慣性衝突してその表面に付着する。これにより、ブローバイガスからオイルが分離される。そして、衝突板11の表面に付着したオイルは次第に凝集し、衝突板11の下方に落下する。このようにして分離されたオイルは、図8及び図9中の二点鎖線矢印で示すように、バッフルプレート5の表面を伝ってオイル排出部13から排出される。オイル成分が分離されたブローバイガスは、ガス流出部15からエンジンの吸気系へ流出する。
なお、ブローバイガスの流れや車両運転時の傾き、慣性力等の影響により、分離されたオイルの一部が下流側のガス流出部15の方向へ流出してしまう場合がある。そのようなオイルは流出防止板17により堰き止められる。堰き止められたオイルは、車両運転時の傾きや慣性力等が作用することより上流側へ戻される。
(4)実施例の効果
以上より、本実施例のオイルミストセパレータ1によると、底面が開放された形態の樹脂製のシリンダヘッドカバー3と、シリンダヘッドカバー3の底面を塞ぐように配される樹脂製のバッフルプレート5と、を備えている。バッフルプレート5には上方に向かって膨出する膨出部7が形成されており、この膨出部7を形成する壁部である周壁7Bに、ブローバイガスが流通するノズル孔9が形成されている。また、ノズル孔9の下流側には、ノズル孔9を通過して流速が速められたブローバイガスが衝突する衝突板11が設けられている。このような構成により、ノズル孔9の周囲のシール性が高められオイルの分離効率を向上させることができる。また、また、シリンダヘッドカバー側にノズル孔を有する隔壁を形成する場合と比較して、簡易な構造のシリンダヘッドカバーとすることができ、簡易な構造の型を用いて成形することができる。その結果、生産性を向上させることができる。
また、本実施例では、膨出部7がバッフルプレート5と一体的に形成されているので、バッフルプレート5と別体である場合と比較して、部品点数を削減することができる。その結果、作業工数を削減することができ、生産性を向上させることができる。
また、本実施例では、バッフルプレート5の下方には、バッフルプレート5との間にオイル流路が形成されたカムシャワープレート19が取り付けられており、膨出部7は、底面が開放された形態をなしており、カムシャワープレート19には、膨出部7内に向かって突出するように邪魔板27が設けられているので、ノズル孔9と衝突板11とによるオイル分離の前に、予備的にオイル分離を行うことができる。その結果、オイル分離効率をさらに向上させることができる。
また、本実施例では、カムシャワープレート19には、膨出部7の底面を覆う覆い部25が備えられているので、エンジンのカム、チェーン、バキュームポンプ等から跳ね上げられるオイルが膨出部7内に進入してしまうのを抑制することができる。
尚、本発明においては、上記実施例に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。すなわち、上記実施例では、ノズル孔9を、膨出部7の周壁7Bに形成するようにしたが、これに限定されず、例えば、図10に示すように、ノズル孔9を膨出部7の天壁7Aに形成するようにしてもよい。
また、上記実施例では、衝突板として、シリンダヘッドカバー3の上壁3Aから下方に延びるように形成された板状の衝突板11を例示したが、これに限定されず、例えば、ノズル孔からのブローバイガスをシリンダヘッドカバーの上壁や側壁等に直接衝突させるようにして、これらを衝突板として用いる形態としてもよい。その1例として、シリンダヘッドカバー3の上壁3Aを衝突板として用いる例を図10に示す。図10では、ノズル孔9が膨出部7の天壁7Aに形成されており、ブローバイガスはノズル孔9から上方に流出するようになっている。この場合、シリンダヘッドカバー3の上壁3Aを衝突板として好適に利用することができる。また、図11に示すように、衝突板として、ノズル孔9を塞ぐように下流側から付勢されるとともに、ブローバイガスの圧力によって開閉するように設けられた弁体状の衝突板11としてもよい。
また、上記実施例では、板状の衝突板11を例示したが、これに限定されず、例えば、図12に示すように、ノズル孔9に対向する側の面に不織布等からなるフィルタ要素37を有する衝突板11としてもよい。
また、上記実施例では、バッフルプレート5に一体成形された膨出部7を例示したが、これに限定されず、例えば、バッフルプレートに対して接着、溶着、嵌合、ボルト止め等により後付けされる膨出部としてもよい。
また、膨出部の形態として、図13に示すように、膨出部7の下流側(図13では、流出防止板17側)の周壁7Bをテーパ状に形成し、下流側に流出したオイルをオイル排出部13の方向へ案内するようにしてもよい。
また、上記実施例では、シリンダヘッドカバー3の上壁3Aに一体成形された衝突板11を例示したが、これに限定されず、例えば、シリンダヘッドカバーの側壁や、バッフルプレートに一体成形された衝突板としてもよい。さらに、衝突板は、一体成形されていなくてもよく、例えば、シリンダヘッドカバーやバッフルプレートに対して接着、溶着、嵌合、ボルト止め等により後付けされていてもよい。
さらに、上記実施例では、シリンダヘッドカバー3とバッフルプレート5、及びバッフルプレート5とカムシャワープレート19を、それぞれ振動溶着で接合するようにしたが、これに限定されず、例えば、レーザ溶着、超音波溶着等で接合したり、接着剤で接合したりしてもよい。
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
本発明は上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。
ブローバイガス中に含まれるオイル成分を分離・捕集する技術として広く利用される。
1;オイルミストセパレータ、3;シリンダヘッドカバー、3A;上壁、3B;側壁、5;バッフルプレート、7;膨出部、7A;天壁、7B;周壁、9;ノズル孔、11;衝突板、13;オイル排出部、15;ガス流出部、17;流出防止板、19;カムシャワープレート、21;オイル流路、23;小孔、25;覆い部、27;邪魔板、29;邪魔板、31;スライド部、33;上型、35;下型、37;フィルタ要素、S;閉空間。

Claims (2)

  1. エンジンのシリンダヘッド部に配され、ブローバイガスからオイル成分を分離するオイルミストセパレータであって、
    底面が開放された形態の樹脂製のシリンダヘッドカバーと、
    前記シリンダヘッドカバーの底面を塞ぐように配される樹脂製のバッフルプレートと、を備え、
    前記バッフルプレートには、上方に向かって膨出する膨出部が形成されており、
    前記膨出部を形成する壁部には、前記ブローバイガスが流通するノズル孔が形成されており、
    前記ノズル孔の下流側には、前記ノズル孔を通過して流速が速められた前記ブローバイガスが衝突する衝突板が設けられており、
    前記バッフルプレートの下方には、前記バッフルプレートとの間にオイル流路が形成されたカムシャワープレートが取り付けられており、
    前記膨出部は、底面が開放された形態をなしており、
    前記カムシャワープレートには、前記膨出部内に向かって突出するように邪魔板が設けられていることを特徴とするオイルミストセパレータ。
  2. 前記膨出部は、前記バッフルプレートに一体的に形成されている請求項1記載のオイルミストセパレータ。
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