JP2010084551A - 冷媒圧縮機 - Google Patents

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博 高安
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典伺 菅野
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Abstract

【課題】
負荷の大きい機器の起動時における無潤滑状態でもかじりや焼付きを生じることがなく、信頼性の高い冷媒圧縮機を提供することにある。
【解決手段】
冷媒を圧縮する圧縮機部と、前記圧縮機部を駆動する回転軸と、前記回転軸を軸支する軸受と前記回転軸を回転運動させる電動機とを密閉容器内に備えた冷媒圧縮機であって、前記回転軸の少なくとも一部にディンプルが形成されていることを特徴とする。塩素を含有しない冷媒などの冷媒の潤滑性が低い場合であっても、信頼性の高い冷媒圧縮機を提供できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷媒圧縮機に係り、特に空調用,冷凍用及び給湯機用に用いられる冷媒圧縮機に好適なものである。
近年エアコンは、顧客のあらゆる運転状況を考慮し、信頼性を最重視している。最近では、冷媒として代替冷媒のR410A,自然冷媒の二酸化炭素,プロパンなどが用いられ、圧縮機性能を向上させるために軸受の負荷が増大している。さらに、省エネ化のためCOP(成績係数)の向上が望まれており、圧縮機の回転軸/軸受部の摩擦力を小さくすること(低摩擦化)が必須課題である。
従来の冷媒圧縮機として、特開2002−213356号公報(特許文献1)に示され
たものがある。この冷媒圧縮機は、密閉容器内に、塩素を含まない冷媒を圧縮する圧縮機
部と、この圧縮機部を駆動する回転軸と、この回転軸を軸支する軸受と、前記回転軸を回
転運動させる電動機とを備えている。回転軸は、電動機のロータに固着された主軸部と、
圧縮機部に係合されたクランク部とを有している。回転軸の軸受は、電動機の圧縮機部側
の主軸部を軸支する主軸受と、クランク部を軸支するクランク軸受とを有している。主軸
受及びクランク軸受として、カーボン軸受材が用いられることが開示されている。
また、特開2008−101538号公報(特許文献2)には、高価なカーボン軸受材を減らし、かつ耐摩耗性,耐焼付き性を改善するため、カーボン軸受を使用するとともに、安価でかつ運転中の入力はカーボン軸受よりも小さい巻きブッシュを用いる圧縮機が開示されている。
特開2002−213356号公報 特開2008−101538号公報
しかしながら、特許文献1に記載された冷媒圧縮機において、回転軸/主軸受及びクランク軸受において運転中の入力が大きいという問題があった。また、特許文献2に記載された冷媒圧縮機においては、運転中の入力はカーボン軸受よりも小さいが、冷媒圧縮機の運転開始(起動)時や過大な冷媒の混入によって、面圧が高い部分で潤滑油による潤滑膜が部分的に途切れ、軸受と回転軸とが局部的に直接接触する境界潤滑状態となり易かった。境界潤滑状態では、軸受が著しく摩耗し信頼性を損なう。
従って、本発明の課題は、負荷の大きい機器の起動時における無潤滑状態でもかじりや焼付きを生じることがなく、高信頼性の主軸受及びクランク軸受を使用し、信頼性の高い冷媒圧縮機及びこれを用いた空調機,冷凍機並びに給湯機を提供することにある。
上記課題を解決する本願発明の特徴は、圧縮機の回転軸の表面にディンプル(多数の凹み)を設けたことにある。ディンプルは、シャフト材の表面のあらさが算術平均Raで1.0μm以下となるように設けることが好ましい。また、油膜の保持のため、回転軸に形成されるディンプルの径は、20μm以下、ディンプルの深さは、10μm以下とすることが好ましい。また、上記回転軸に対する軸受は、金属を含浸したカーボンで構成されることが好ましい。
上記構成によれば耐摩耗性を損なうことなく運転時の入力(摩擦力)を小さくできる。従って、冷媒として潤滑性の低いR410A,二酸化炭素,プロパンなどを使用する圧縮機に好適である。
回転軸としては、機械構造用炭素鋼(SC材)及びクロムモリブデン鋼(SCM材)などを使用できる。硬度を向上させるため、熱処理を行うことが好ましい。また、回転軸の硬度はHV400以上であることが好ましい。
本願発明の冷媒圧縮機は、少なくとも、圧縮機部と、前記圧縮機部を駆動する回転軸と、前記回転軸を軸支する軸受と前記回転軸を回転運動させる電動機とを備える。表面にディンプルが形成された回転軸と、金属を含浸したカーボン材よりなる軸受とを組合せて使用することが好ましい。
上記の構成を有する冷媒圧縮機は、空調機,冷凍機,給湯機などに適宜使用することが可能である。
本発明によれば、圧縮機の耐摩耗性を損なうことなく、圧縮機の入力(摩擦力)を低減することができる冷媒圧縮機を提供できる。従って、信頼性の高い空調機,冷凍機並びに給湯機を提供できる。
本願発明者らは、摺動面の流体潤滑を検討し、機械研削による糸鋸状表面により油膜が切れ、常時流体潤滑を維持することができないことを見出した。そこで、表面の研削加工形状を変えることで、潤滑を維持することを検討した。ディンプル形状とは、表面に多数のへこみを有する形状である。各へこみ部分の切断面は円弧状であり、切断方向によって変化しない。一方、従来の研削による表面形状は、断面の切断方向により形状が異なり、研削方向では油膜を切り、油が逃げる原因となる。表面をディンプル形状とすることにより、油膜が保持され、摺動時の低摩擦化を図る。ディンプル形状は、表面を機械研削により整えた後、サンドブラストを用いて表面をあらして設けることができる。
冷媒圧縮機は、圧縮機部と、前記圧縮機部を駆動する回転軸と、前記回転軸を軸支する軸受と前記回転軸を回転運動させる電動機とを備える。本発明の圧縮機は、潤滑性,耐摩耗性を維持することが可能であるため、塩素を含まない冷媒などの潤滑性の低い冷媒にも好適である。
前記圧縮機部は台板に渦巻状ラップを立設した固定スクロールと台板に渦巻状ラップを立設した旋回スクロールとをそれぞれのラップを噛み合わせて構成されたスクロール型圧縮機とすることが好ましい。
回転軸は、電動機のロータに固着された主軸部と、圧縮機部に係合されたクランク部とを有し、電動機の回転運動を圧縮機部に伝え駆動する。回転軸は密閉容器内に貯留された潤滑油を差圧により軸受に供給するように油通路を有している。
回転軸を軸支する軸受は前記主軸部を軸支する主軸受と前記クランク部を軸支するクランク軸受とを有する。スクロール型圧縮機の場合には、クランク軸受は旋回スクロールの反ラップ側に突出して設けられたボス部内に設置され、主軸受は前記電動機より圧縮機部側で前記回転軸を軸支する。軸受は金属を含浸したカーボン材で構成されていることが好ましい。回転軸の主軸受及びクランク軸受に接する部分の表面にディンプルを形成する。なお、回転軸全体にディンプルを形成してもよいが、軸受に接する面のみで充分である。
ディンプルは油溜りとして機能する。従って、上述の円弧状の断面を有するディンプルに限らず、矩形状等、異なる形状でもよい。ディンプルの大きさは使用する冷媒等により調整するが、径は約20μm以下、深さは10μm以下の範囲が好ましい。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施形態の冷媒圧縮機について図を用いて説明する。
冷媒圧縮機の一例を図1及び図2に示す。図の冷媒圧縮機は、圧縮機部と、圧縮機部を駆動する回転軸と、回転軸を軸支する軸受と、回転軸を回転運動させる電動機とを備える。回転軸は、電動機のロータに固着された主軸部と、圧縮機部に係合されたクランク部とを有する。また、回転軸を軸支する軸受は、主軸部を軸支する主軸受と、クランク部を軸支するクランク軸受とを有する。回転軸には、油通路が設けられており、密閉容器内に貯留された潤滑油を差圧によりクランク軸受及び主軸受に供給する。圧縮機部は台板に渦巻状ラップを立設した固定スクロールと台板に渦巻状ラップを立設した旋回スクロールとをそれぞれのラップを噛み合わせて構成されたスクロール型圧縮機である。クランク軸受は旋回スクロールの反ラップ側に突出して設けられたボス部内に設置されている。主軸受は電動機より圧縮機部側で回転軸を軸支している。軸受は、炭素質基材の気孔に金属を含浸したカーボン軸受である。特に、黒鉛を含むことが好ましい。また、軸受に接する回転軸の表面にはディンプルが形成されている。本装置の圧縮機部で圧縮する冷媒として、塩素を含まない冷媒を使用できる。
本実施形態で用いられる回転軸7のディンプル形成方法を説明する。熱処理により硬さがHV400以上の機械構造用炭素鋼(SC材)及びクロムモリブデン鋼(SCM材)の表面を研削により算術平均あらさRa0.05に仕上げた後、サンドブラスト装置を用いて、球状の粒子を圧縮空気で主軸受6c及びクランク軸受4cの表面に衝突させて所定の表面あらさに仕上げる。使用する粒子は鋼など金属系やガラス系で、衝突速度は、処理材料の硬さや表面あらさRaにより任意に設定することが望ましい。
図3は炭素質基材に青銅を含浸させ、ショア硬度が103の軸受と、クロムモリブデン鋼(SCM415)の浸炭焼入れ材よりなる回転軸7の研削仕上げとの組合せ(従来法)及びディンプル仕上げとの組合せ(本発明)におけるHAF68D1油/R410A冷媒混合雰囲気中でのストライベック曲線を示す。このような分析により、油中の油膜の保持性を示すことが可能である。各ηv/Pにおける摩擦係数は、青銅を含浸させた炭素質基材の軸受とSCM415のディンプル仕上げの回転軸の組合せは、同じ軸受とSCM415の研削仕上げの回転軸の場合よりも小さい。このように、カーボン材の相手材の回転軸7の表面が研削仕上げでは、摺動面で油が保持されにくく全体的に摩擦係数は高くなっている。一方、カーボン材の相手材の回転軸7の表面がディンプル状を呈していると摺動面で油が保持され易く、摩擦係数が低くなる。
図4は炭素質基材に青銅を含浸させ、ショア硬度が103の軸受と、クロムモリブデン鋼(SCM415)よりなる回転軸7の表面を算術平均あらさRa0.05〜Ra0.34μmに研削した組合せ、または算術平均あらさRa0.12〜Ra1.08のディンプル状にした組合せにおけるカーボン材の摩耗量を示す。
表1に実施例1〜4及び比較例1,2の算術平均あらさRaを示す。ここで、比較例1,2は、回転軸材の研削による算術平均あらさRa、実施例1〜4はディンプル処理による算術平均あらさRaである。
Figure 2010084551
試験はR410A冷媒雰囲気中、試験面圧は9.8MPa、試験速度は1.2m/sで2時間連続で行った。試験片表面をエメリペーパーで研磨仕上げしたものの相手材の摩耗量は、仕上げ面がRa:0.12μmでは少ないが、仕上げ面がRa:0.34μmでは二桁多くなっている。一方、試験片表面をディンプル状に仕上げしたものの相手材の摩耗量は、算術平均あらさRa:0.5μm以下では少ないが、算術平均あらさRa:1μmとあらくなると急激に多くなる。
図5は炭素質基材に青銅を含浸させ、ショア硬度が103の軸受と、クロムモリブデン鋼(SCM415)よりなる回転軸7の表面を算術平均あらさRa0.05〜Ra0.34μmに研削した組合せ、または算術平均あらさRa0.12〜Ra1.08のディンプル状にした組合せにおけるカーボン材の平均摩擦係数を示す。試験はR410A冷媒雰囲気中、試験面圧は9.8MPa、試験速度は1.2m/sで2時間連続で行った。平均摩擦係数は、低負荷によるなじみ運転を除いた値である。試験片表面を研削で仕上げした組合せの摩擦係数は、算術平均あらさRa:0.05μmと仕上げ面が滑らかなものは低摩擦であるが、算術平均あらさRa:0.34μmと仕上げ面があらいものは一桁高くなる。一方、表面をディンプル状に仕上げしたものの摩擦係数は、算術平均あらさRa:1.08μmと仕上げ面があらいものは高くなる。
図6は炭素質基材に青銅を含浸させ、ショア硬度が103の軸受と、クロムモリブデン鋼(SCM415)よりなる回転軸7の表面を算術平均あらさRa0.05〜Ra0.34μmに研削した組合せ、または算術平均あらさRa0.12〜Ra1.08のディンプル状にした組合せにおけるカーボン材の仕上げ面あらさと摩耗量を示す。試験はHAF68D1油/R410A冷媒雰囲気中、試験面圧は30MPa、試験速度は1.2m/sで2時間連続で行った。表面を研削仕上げしたものの相手材の摩耗量は、算術平均あらさRa0.05μmと仕上げ面が滑らかなものは少ないが、算術平均あらさRa:1.08μmと仕上げ面があらいものは多い。一方、試験片表面をディンプル状に仕上げしたものの相手材の摩耗量は、算術平均あらさがRa:1.08とあらくなると増加するが急激な増加は認められない。
図7は炭素質基材に青銅を含浸させ、ショア硬度が103の軸受と、クロムモリブデン鋼(SCM415)よりなる回転軸7の表面を算術平均あらさRa0.05〜Ra0.34μmに研削した組合せ、または算術平均あらさRa0.12〜Ra1.08のディンプル状にした組合せにおける摩擦係数を示す。試験はHAF68D1油/R410A冷媒雰囲気中、試験面圧は30MPa、試験速度は1.2m/sで2時間連続で行った。試験片表面を研削で算術平均あらさRa:0.05〜Ra:1.08μmに仕上げた場合の摩擦係数に対し、試験片表面を算術平均あらさRa:0.12〜Ra:1.08μmにディンプル状に仕上げた場合の方が低摩擦であることが分かる。
以上のように、差圧給油型圧縮機においては、回転軸7が研削仕上げであらいと起動時の無潤滑時において軸受材を激しく摩耗してしまう。軸受材が摩耗してしまうとクリアランスが大きくなり圧縮効率が低下する。圧縮機においては、先ずはこの部分をクリアーしなければならず、回転軸7の表面は算術平均あらさRa:0.1μm以下と滑らかな方が好適である。また、油/冷媒混合状態における運転においては、研削仕上げでは過負荷等で摺動面で油膜が切れる確立が高い。回転軸7の表面がディンプル状であるとこの窪みに潤滑油が滞留し摺動面に油膜が形成され易くなり入力(摩擦力)が小さくなる。このディンプルのあらさは、算術平均あらさRa:0.1μm以下、より好ましくはRa:0.5μm以下が好適である。
本発明を、R410A代替え冷媒を用いて実機評価を行った。その結果、従来法の機械研削した回転軸7と青銅含浸カーボン軸受の組合せに比べ、ディンプル仕上げした回転軸7と青銅含浸カーボン組合せの本発明は、摩擦力が低下し性能が向上した。
次に、本実施例の冷媒圧縮機の動作について説明する。本実施形態の冷媒圧縮機10は、密閉容器1内に、塩素を含まない冷媒を圧縮する圧縮機部2と、この圧縮機部2を駆動する回転軸7と、この回転軸7を軸支する軸受4c,6c1,6c2,6dと、軸受6c1,6c2を支持する上フレーム6Aと、軸受6dを支持する下フレーム6Bと、回転軸7を回転運動させる電動機9とを主要構成要素として備えている。塩素を含まない冷媒としては、R410A,二酸化炭素,プロパンの何れか1つの冷媒が用いられる。密閉容器1の底部には、潤滑油が貯留されている。
この冷媒圧縮機10は、圧縮機部2を上方に電動機9を下方に配置し、垂直に設けられた回転軸7を介して圧縮機部2と電動機9とを連設して構成された縦型スクロール圧縮機である。電動機9は、密閉容器1に固定されたステータ9aと、ステータ9aの内側に回転自在に配置されたロータ9bとからなっている。
圧縮機部2は、台板5aに渦巻状ラップ5bを直立した固定スクロール5と、台板4aに渦巻状ラップ4bを直立した旋回スクロール4とを、ラップ5b,4bを互いに噛み合わせて配置している。固定スクロール5と旋回スクロール4との間に圧縮室が形成される。固定スクロール5の外周部には吸入口5dが形成され、中央部には吐出口5eが形成されている。固定スクロール5は上フレーム6Aにボルトにより固定されている。旋回スクロール4は、固定スクロール5と上フレーム6Aとの間に配置され、固定スクロール5により支持されている。上フレーム6Aは密閉容器1に溶接などにより固定されている。固定スクロール5,旋回スクロール4及び上フレーム6は、鋳鉄又はSiを5〜15重量%含むAl基合金によって構成されている。
自転防止機構としてのオルダム継ぎ手8は、旋回スクロール4が固定スクロール5に対して自転することなく旋回運動をするための継ぎ手で、旋回スクロール4の台板4aの背面キー溝4dと上フレーム6Aの台座キー溝との間に係合されている。
回転軸7は、電動機9のロータ9bに固着された主軸部7aと、圧縮機部2に係合されたクランク部7bとを有している。回転軸7にはバランスウエイト3が設けられている。主軸部7aは、ロータ9bを貫通して上下に延び、下端部に油導入管7cを装着している。クランク部7bは、主軸部7aの上側端部に一体に設けられ、旋回スクロール4の反ラップ側に突出して設けられたボス部4eに係合されている。
主軸部7aは、ロータ9bの上側が主軸受6cで軸支され、ロータ9bの下側が副軸受6dで軸支されている。主軸受6cは、クランク側主軸受6c1と、このクランク側主軸受6c1に隣接した電動機側主軸受6c2とで構成されている。
主軸受6c1,6c2は、黒鉛を含む炭素質基材の気孔に金属を含浸したカーボン軸受で構成されている。この主軸受6c1,6c2は、具体的には、黒鉛を20〜50重量%含む炭素質基材の気孔に、1B族,Feを除くVIII族、及びSnから選ばれる1種又はこれらの金属を主にしてV及びTiの少なくとも一方を0.2重量%以下含む合金を含浸し、ショア硬さが65〜120、気孔率が0.05〜2体積%であるカーボン軸受で構成されている。
クランク部7bは、ボス部4e内に設置されたクランク軸受を構成する旋回軸受4cにより軸支されている。この旋回軸受4cは、黒鉛を含む炭素質基材の気孔に金属を含浸したカーボン軸受で構成されている。この旋回軸受4cは、具体的には、黒鉛を20〜50重量%含む炭素質基材の気孔に、1B族,Feを除くVIII族及びSnから選ばれる1種又はこれらの金属を主にした合金を含浸し、ショア硬さが65〜120、気孔率が0.05〜2体積%であるカーボン軸受で構成されている。合金には、V及びTiの少なくとも一方を添加してもよく、その場合の添加量は0.2重量%以下である。
回転軸7は、密閉容器1内の底部に貯留された潤滑油を、差圧により、副軸受6d,主軸受6c,旋回軸受4c及び圧縮機部2などに供給するように、回転軸7の中心部に上下に貫通して油通路7dを形成している。この油通路7dは油導入管7cに連通されている。回転軸7は、機械構造用炭素鋼(SC材)及びクロムモリブデン鋼(SCM材)で熱処理により硬さがHV400以上である。回転軸の表面には、全面にディンプルが形成されている。
係る構成の冷媒圧縮機において、電動機9により回転軸7が回転されて冷媒圧縮機10が起動されると、クランク部7bの偏心回転により、旋回スクロール4は、自転することなく、固定スクロール5に対し旋回運動を行う。これによって、外部の冷凍サイクルの冷媒ガスは、吸入管11を通して吸入口5dより圧縮機部2に吸込まれ、圧縮機部2の圧縮室で圧縮されて吐出口5eより密閉容器1内に吐出される。吐出された冷媒ガスは吐出管12から外部の冷凍サイクルに吐出される。
そして、密閉容器1内が高圧の冷媒ガスで満たされると、密閉容器1の底部の潤滑油は、差圧により、油導入管7c及び油通路7dを通して、副軸受6d,主軸受6c,旋回軸受4c及び圧縮機部2などに供給され、これらの摺動部を潤滑する。しかし、起動時や冷媒の吐出圧力が高い場合に、潤滑油の供給が不足して摩耗や焼付きなどの損傷が発生し易い。特に、軸受の面圧の高い高負荷部分で摩耗や焼付きなどの損傷が発生し易い。
しかしながら本実施例の冷媒圧縮機によれば、耐摩耗性を損なうことなく信頼性を維持し摩擦力を低減できるため、性能向上が要求される空調機用圧縮機,冷凍機用圧縮機及び給湯機用圧縮機に有効に適用され得る。
次に、本発明の圧縮機に好適な軸受について説明する。
まず、旋回軸受4c及び主軸受6c1及び6c2の製造方法を説明する。真空炉中で金属や合金の素材を入れたるつぼをこれらの金属や合金の溶融温度に対して100℃高い温度に加熱し、これらの金属や合金を溶湯状態にする。次いで、これらの金属や合金の溶湯中に、所定の長さの円柱体または長方体で構成された黒鉛を含む炭素質基材を浸し、窒素ガスによって加圧することにより、炭素質基材の気孔にこれらの金属や合金を含浸させる。その後、るつぼから炭素質基材を取出し、この炭素質基材を切削加工して円筒形状に形成することにより、旋回軸受4c及び主軸受6c1及び6c2とする。
なお、炭素質基材は、ニアネットシェイプにより円柱形状に成形した後、所定の長さに
切断して形成するようにしてもよい。さらに、炭素質基材は、ニアネットシェイプの一個
押し成形法により、円筒体又は円柱体に成形するようにしてもよい。
次に、本実施形態で用いられるクランク軸受4C及び主軸受6Cを構成する軸受材である軸受けサンプル1〜11を用いて説明する。表2に、軸受けサンプル1〜11における、含浸金属(又は含浸合金)の種類とショア硬度を示す。
Figure 2010084551
ここで、軸受けサンプル4および9におけるSnは、重量で、99%である。軸受けサンプル10におけるCuは、重量で、99.9%である。軸受けサンプル5〜8における青銅(
BC3)は、重量で、Sn10%,亜鉛2%及びPb0.2%を含み、残部がCuである。なお、軸受けサンプル6,7におけるV及びTi量は、合金に対して各々0.1%である。
また、含浸金属の無い軸受けサンプル1〜3,11の軸受材の気孔率は、後述する図12に示すように6〜11%を有し、気孔率が多い程硬さが低くなる。炭素質基材の含浸前の気孔率は、体積率で、軸受けサンプル4〜6が11%、軸受けサンプル8〜11が6%である。その含浸後の気孔率は、体積率で、軸受けサンプル4が1.1%、軸受けサンプル5が1.2%、軸受けサンプル6が0.6%、軸受けサンプル7が7%、軸受けサンプル8が1.3%、軸受けサンプル9が1.5%、軸受けサンプル10が0.7%である。
炭素質基材の黒鉛量は、重量で、軸受けサンプル4〜10が35%である。含浸金属の無い軸受けサンプル1〜3の軸受材の硬さは、気孔率,黒鉛,ピッチ,タール等の量によって異なるものである。
図8は、軸受けサンプル1〜11における、ショア硬度と無潤滑状態での摩擦係数との関係を示す。図8では、無潤滑状態として、塩素分を含まない冷媒の一例としてR410Aの気体中で摩擦係数の評価を実施した。なお、図8から図12において、三角印は軸受けサンプル1〜3の軸受材であり、丸印は軸受けサンプル4〜11の軸受材である。これらの各印に付けられた数字は、軸受けサンプルの表2に示す番号である。
軸受材の無潤滑における摩擦係数は、ショア硬度が大きくなるほど小さくなる傾向があることが図8から判る。この傾向は炭化水素系の冷媒の気体中で摩擦評価した場合も同様であった。青銅(BC3)を用いたものは、ショア硬さが65以上、好ましくは80以上と高い方が摩擦係数が小さい傾向にある。
図9は、軸受けサンプル1〜11の軸受材における、ショア硬度と無潤滑中での摩耗量との関係を示す。摩耗試験は、高圧雰囲気摩耗試験機を用い、試験片として固定片(10mm×10mm×36mm)に炭素質基材、可動片にSCM415の構造用鋼の浸炭焼入れ材とし、面圧9.8MPa,摺動速度1.2m/s、R410A冷媒雰囲気中で10時間行い、試験後の摩耗量を測定した。摩耗量は、軸受材のショア硬度が高いほど少なくなることが図9から判る。青銅(BC3)を用いたものは、ショア硬さが65以上、好ましくは80以上と高い方が摩耗量が少ないことが判る。
図10は、軸受けサンプル1〜11の軸受材における、ショア硬度と潤滑油中での摩擦係数との関係を示す。図10から明らかなように、金属を含浸していない軸受けサンプル2,3及び11は、ショア硬度が65以上にもかかわらず、摩擦係数が0.1以上と高い。これは、軸受けサンプル1〜3の軸受材における気孔率が図12に示すように高いため、潤滑油中での摺動において油が切れて油膜が薄くなり、混合潤滑となるからであり、好ましくない。青銅(BC3)を用いたものは、ショア硬度が65以上、好ましくは80以上の軸受材は摩擦係数が小さい。軸受けサンプル8は含浸金属として青銅(BC3)を用いたものであり、潤滑油中の摩擦係数が低い。
図11は、軸受けサンプル1〜11の軸受材における、ショア硬度と潤滑油中での摩耗量との関係を示す。この図11では、R410A冷媒+合成油の混合潤滑中で、1.2m/sの摺動速度で面圧を98MPaまで0.15MPa/sの負荷速度で負荷した耐荷重試験の摩耗量を示すものである。青銅(BC3)を用いたものは、ショア硬度が65以上、好ましくは80以上の軸受材は摩耗量が少ない。軸受けサンプル8は含浸金属として青銅(BC3)を用いたものであり、潤滑油中の摩耗量が最も少ない。従って、ショア硬度が高いものほど軸受材料として適していることが判った。
図12は、軸受けサンプル1〜11の軸受材における、残存気孔率と潤滑油中での過酷条件における摩耗試験での摩擦係数の関係を示す。潤滑油としては合成油を用い、該油はR410Aフロン冷媒に適合したものである。
この気孔率の測定は、FISONS社製[(株)アムコ]のポロシメータ2000型を用いて行った。この方法にて採取した細孔分布曲線から、「累積気孔容積」×「かさ密度」×100(%)により気孔率を算出した。気孔率が小さいほど油膜保持力が向上し潤滑油中での摩擦係数が小さいことが確認できる。また、青銅にVもしくはTiを添加した合金を含浸した軸受けサンプル6,7は、含浸時にVやTiの炭化物(VC,TiC)を作り、炭素質基材と濡れ性が良くなり、VもしくはTiを添加しない軸受けサンプル4,8に比べ気孔率が小さくなり、潤滑中での油膜保持力が向上し、摩擦係数が小さくなる。このV又はTiを添加した合金を含浸した炭素質基材の表面を走査型電子顕微鏡で観察した結果、炭素質基材と合金との界面にVやTiの炭化物(VC,TiC)が確認された。
図13は含浸金属の融点と最も苛酷な潤滑条件である無潤滑状態での摩擦係数との関係を示す。図中の数字は、金属を含浸する前の炭素質基材のショア硬度を示す。含浸する前の炭素質基材のショア硬度が異なっても、含浸金属の違いによる摩擦係数の傾向はほぼ同様であった。融点を900℃以上にしたCuやCu合金では低融点金属と同程度の摩擦係数となることが判った。
なお、融点の高い材料としてCuを用いたが、他の高融点金属でも含浸が可能であれば、炭素質基材と組合せることにより耐摩耗性と低摩擦を実現することができる。
本実施形態では、含浸のプロセスとして溶融金属中に炭素質基材を浸漬すると同時に加圧することで、金属を含浸する方法を採用している。このプロセスでは、本来できるだけ融点を低くすることが生産性の向上に有効である。従って、CuにSnを添加して若干融点を低くして軸受材を作製することが好ましい。含浸金属に合金を用いることで含浸金属の強度も向上するため、軸受全体の硬度向上にも効果がある。さらに、含浸金属に切削性を向上させる元素を添加することで軸受材の摩擦面表面の加工仕上げ状態が平滑かつ良好になり、より信頼性の高い軸受部を構成することが可能である。
図14は、黒鉛を含む炭素質基材を構成し、これに青銅(BC3)又はCuを含浸した軸受材について、各黒鉛含有率と無潤滑摩擦係数との関係を示す。No.8は前述の軸受けサンプル8であり、8−1〜8−4は追加データである。図14に示す様に摩擦係数は黒鉛含有率が20〜50重量%、特に20〜40重量%で極小値を示す。
この実機試験を二酸化炭素冷媒と合成油の雰囲気でも実施したところ、クランク軸受4C及び主軸受6Cにおいても異常摩耗は見られず健全であり、冷媒圧縮機の信頼性が確保できた。
上述した実施形態によれば、高負荷領域における境界潤滑状態においても焼付きにくい炭素質基材の含有黒鉛量を摩擦係数が低減ならびに耐摩耗性を高くするように最適化し、該炭素質基材の気孔に潤滑油中で油膜を形成させやすくするために金属を含浸し、さらに鉛及びアンチモン以外の含浸金属の組成および組織,含浸量を摩擦係数が低減ならびに耐摩耗性が得られるように調整することで、摺動特性に優れた軸受が得られ、炭素質基材中の黒鉛が摩擦により薄く劈開することで摩擦係数を低減することができる。そして、高荷重において黒鉛の含有量が多いと、炭素質基材自体が軟質になり変形抵抗が増大して摩擦が増大し、同時に摩耗が増大するため、高負荷領域で使用するカーボン軸受材は黒鉛の含有量は50重量%以下、より好ましくは35重量%以下が適当である。さらには、黒鉛含有量が20重量%未満では炭素質基材が硬くなり摩擦する相手の金属材を摩滅させるので、黒鉛の含有量を好ましくは20〜50%、より好ましくは20〜35%にすることで、低摩擦かつ耐摩耗性の高い軸受が得られ、信頼性の高い冷媒圧縮機を提供することができる。
また、本実施形態によれば、無潤滑や苛酷な摺動条件に曝される冷媒圧縮機において、無潤滑あるいは苛酷な摺動状態においても摩擦係数が小さく耐摩耗性も良好な炭素質基材と、潤滑油中で用いられる場合に黒鉛を含む炭素質基材に残存する気孔を通して潤滑油が排出され油膜の形成が困難になることを防止するため、炭素質基材の気孔に、鉛及びアンチモンの各々が1重量%以下であり、IB族,Feを除くVIII族及びSnから選ばれる1種の金属又はこれらにV,Tiを0.2重量%以下添加した合金を溶融含浸した軸受材を用いて冷媒圧縮機の軸受を構成し、該軸受材の硬さをショア硬度で好ましくは65〜120、より好ましくは80以上、最も好ましくは100以上とすることで、無潤滑あるいは苛酷な摺動条件において摩擦係数を小さく保ち、かつ摩耗も最小限に押さえることで、高信頼性かつ長寿命な冷媒圧縮機を提供することができる。また、量産性を考慮した場合には、ショア硬度が90以上になると加工性が落ちるので、該軸受材の硬さをショア硬度で好ましくは60〜90、より好ましくは80〜90にすることで耐摩耗性を具備しかつ生産性をも兼ね備えた冷媒圧縮機を提供することができる。
なお、鉛及びアンチモンの含有量は好ましくは0.5%以下、ゼロが最も好ましいが、JIS規格材を用いることが生産上好ましい。
また、本実施形態によれば、冷媒圧縮機の定常運転状態において潤滑が潤沢に行われている場合にも軸受材の気孔を少なく制御する、すなわち、軸受材の黒鉛を含む炭素質基材の気孔率を0.05〜2体積%にすることで、潤滑油膜を安定に形成し摩耗を抑制することができるため、長寿命な冷媒圧縮機が得られる。
また、本実施形態によれば、クランク軸受4C及び主軸受6Cに用いる炭素質基材の気孔に含浸する合金にVもしくはTiを0.2重量%添加することで、炭素質基材との濡れ性が向上し、気孔率が小さくなり、潤滑油膜をさらに安定に形成することができ、摩耗を抑制でき、高信頼性の冷媒圧縮機が得られる。
また、本実施形態によれば、クランク軸受4c及び主軸受6Cにおける炭素質基材に含浸する金属及び合金の融点を900℃以上にすることで、苛酷な摺動状態が継続した場合に温度が上昇しても潤滑性と耐摩耗性を維持し冷媒圧縮機の信頼性を高めることができる。
IB族はCu,Au、VIII族はCo,Ni,Ru,Rh,Pd,Os,Ir,Ptからなるが、Cu,Au,Co、Niが好ましい。更に、合金は、重量で、銅80〜90%,錫5〜11%及び亜鉛3%以下を含み、鉛1.0%以下、好ましくは0.5%以下である合金が好ましい。これらの金属はCと化合物を形成しにくく、高い耐摩耗性と耐焼付き性を有し、含浸が容易なものである。
炭素質基材には気孔が存在するため、潤滑油がこの気孔に流入する。これにより油膜が消失するので、高負荷部の使用に当たっては、環境及び人体に対する影響が少ない銅を含浸する。銅のみでは含浸部が軟質であり、摩擦によって銅の部分が融着しやすいので合金化元素を添加して強化し融着さらには摩耗を防止した。融着がなくなることで境界潤滑状態においても摩擦係数を小さくすることができ、これを軸受として用いることで信頼性の高い冷媒圧縮機が得られる。
また、本実施形態によれば、クランク軸受4C,主軸受6Cにおける炭素質基材に含浸する金属及び合金の融点を900℃以上にすることで、苛酷な摺動状態が継続した場合に温度が上昇しても、潤滑性と耐摩耗性を維持し、冷媒圧縮機の信頼性を高めることができる。
本発明の一実施形態の冷媒圧縮機の縦断面図である。 図1の冷媒圧縮機の要部拡大断面図である。 図1の冷媒圧縮機に用いる軸/軸受の組合せのストライベック曲線を示す図である。 図1の冷媒圧縮機に用いる軸/軸受材の冷媒雰囲気中での可動片の仕上げ面あらさと固定片の摩耗量を示す図である。 図1の冷媒圧縮機に用いる軸/軸受材の冷媒雰囲気中での可動片の仕上げ面あらさと平均摩擦係数を示す図である。 図1の冷媒圧縮機に用いる軸/軸受材の油/冷媒中で面圧30MPaでの可動片の仕上げ面あらさと固定片の摩耗量を示す図である。 図1の冷媒圧縮機に用いる軸/軸受材の油/冷媒中での可動片の仕上げ面あらさと平均摩擦係数を示す図である。 図1の冷媒圧縮機に用いる軸受材におけるショア硬度と無潤滑での摩擦係数との関係を示す図である。 図1の冷媒圧縮機に用いる軸受材におけるショア硬度と無潤滑での固定片摩耗量との関係を示す図である。 図1の冷媒圧縮機に用いる軸受材におけるショア硬度と潤滑油中の摩擦係数との関係を示す図である。 図1の冷媒圧縮機に用いる軸受材におけるショア硬度と潤滑油中の摩耗量との関係を示す図である。 図1の冷媒圧縮機に用いる軸受材における気孔率と軸受材の潤滑油中での摩擦係数との関係を示す図である。 図1の冷媒圧縮機に用いる軸受材の融点と摩擦係数の関係を示す線図である。 図1の冷媒圧縮機に用いる軸受材の黒鉛含有率と無潤滑での摩擦係数との関係を示す図である。
符号の説明
1 密閉容器
2 圧縮機部
3 バランスウエイト
4 旋回スクロール
4a,5a 台板
4b,5b 渦巻状のラップ
4c 旋回軸受(クランク軸受)
4d 背面キー溝
5 固定スクロール
5d 吸入口
5e 吐出口
6A 上フレーム
6B 下フレーム
6c 主軸受
6c1 クランク側主軸受(カーボン軸受)
6c2 電動機側主軸受(カーボン軸受)
6d 副軸受
7 回転軸
7a 主軸部
7b クランク部
7c 油導入管
7d 油通路
8 オルダム継ぎ手
9 電動機
9a ステータ
9b ロータ
10 冷媒圧縮機

Claims (19)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機部と、前記圧縮機部を駆動する回転軸と、前記回転軸を軸支する軸受と前記回転軸を回転運動させる電動機とを密閉容器内に備えた冷媒圧縮機であって、前記回転軸の少なくとも一部にディンプルが形成されていることを特徴とする冷媒圧縮機。
  2. 請求項1に記載された冷媒圧縮機であって、
    前記ディンプルの径は、平均20μm以下であることを特徴とする冷媒圧縮機。
  3. 請求項1に記載された冷媒圧縮機であって、
    前記ディンプルの深さは、平均10μm以下であることを特徴とする冷媒圧縮機。
  4. 請求項1に記載された冷媒圧縮機であって、
    前記ディンプルは、サンドブラストで形成されたものであることを特徴とする冷媒圧縮機。
  5. 請求項1に記載された冷媒圧縮機であって、
    前記ディンプルの形成された回転軸表面のあらさは、算術平均Raで1μm以下であることを特徴とする冷媒圧縮機。
  6. 請求項1に記載された冷媒圧縮機であって、前記回転軸は熱処理材であって、硬さがHV400以上であることを特徴とする冷媒圧縮機。
  7. 請求項1に記載された冷媒圧縮機であって、前記回転軸は機械構造用炭素鋼(SC材)並びにクロムモリブデン鋼(SCM材)のいずれかであることを特徴とする冷媒圧縮機。
  8. 請求項1に記載された冷媒圧縮機であって、前記冷媒は塩素を含まない冷媒であることを特徴とする冷媒圧縮機。
  9. 請求項8に記載された冷媒圧縮機であって、前記冷媒はR410A,二酸化炭素,プロパンの何れか一つの冷媒であることを特徴とする冷媒圧縮機。
  10. 請求項1に記載された冷媒圧縮機であって、
    前記軸受は表面の気孔に金属を含浸させた炭素質基材よりなることを特徴とする冷媒圧縮機。
  11. 請求項10に記載された冷媒圧縮機であって、前記炭素質基材は黒鉛を20〜50重量%含むことを特徴とする冷媒圧縮機。
  12. 請求項10に記載された冷媒圧縮機であって、
    前記金属は、1B族,Feを除くVIII族及びSnから選ばれる1種、もしくはこれらの元素を主とした合金であることを特徴とする冷媒圧縮機。
  13. 請求項12に記載された冷媒圧縮機であって、
    前記金属は、1B族,Feを除くVIII族及びSnから選ばれる1種と、V及びTiの少なくとも一方とを含む合金であって、前記VまたはTiを0.2重量%以下含むことを特徴とする冷媒圧縮機。
  14. 請求項10に記載された冷媒圧縮機であって、前記軸受のショア硬さが65〜120であることを特徴とする冷媒圧縮機。
  15. 請求項10に記載された冷媒圧縮機であって、前記軸受の気孔率が0.05〜2体積%であることを特徴とする冷媒圧縮機。
  16. 請求項1ないし15のいずれかに記載された冷媒圧縮機であって、
    前記回転軸は、前記電動機のロータに固着された主軸部と、前記圧縮機部に係合されたクランク部とを有し、前記回転軸を軸支する軸受は、前記主軸部を軸支する主軸受と前記クランク部を軸支するクランク軸受とを有し、前記圧縮機部は台板に渦巻状ラップを立設した固定スクロールと台板に渦巻状ラップを立設した旋回スクロールとをそれぞれのラップを噛み合わせて構成されており、前記クランク軸受は前記旋回スクロールの反ラップ側に突出して設けられたボス部内に設置されており、前記主軸受は前記電動機より圧縮機部側で前記回転軸を軸支し、前記回転軸は密閉容器内に貯留された潤滑油を差圧により前記クランク軸受及び前記主軸受に供給する油通路を有することを特徴とする冷媒圧縮機。
  17. 請求項1ないし16の何れかに記載の冷媒圧縮機を用いたことを特徴とする空調機。
  18. 請求項1ないし16の何れかに記載の冷媒圧縮機を用いたことを特徴とする冷凍機。
  19. 請求項1ないし16の何れかに記載の冷媒圧縮機を用いたことを特徴とする給湯機。
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