JP2020193626A - 冷凍機用圧縮機の軸受 - Google Patents

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健一 佐多
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健一 佐多
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Abstract

【課題】樹脂材料を含浸させた多孔質青銅系合金を用いた冷凍機用圧縮機の軸受において、片当たりに起因する摩耗の進行や焼付きを抑制する。【解決手段】冷凍機用圧縮機の軸受(30)は、少なくとも軸方向の中央部に形成され、摺動面(30a)に露出する第1摺動層(31)と、少なくとも軸方向の一端部に形成され、摺動面(30a)に露出する第2摺動層(32)とを備える。第1摺動層(31)は、多孔質青銅系合金と、多孔質青銅系合金の孔内に含浸させた樹脂材料とで構成される。第2摺動層(32)は、多孔質青銅系合金(31a)よりも耐摩耗性が低い材料で構成される。【選択図】図2

Description

本開示は、冷凍機用圧縮機の軸受に関する。
従来、冷凍機用圧縮機の軸受の材料として、青銅を含む材料が用いられてきた(例えば特許文献1参照)。
特許文献1には、焼付き耐力の向上が可能な冷凍機用圧縮機の軸受として、樹脂材料を含浸させた多孔質青銅系合金を裏金上に形成した軸受が開示されている。当該軸受は、軸との接触面において多孔質青銅系合金及び樹脂材料の両方がまばらに露出するように形成されている。
特開昭59−194128号公報
しかしながら、特許文献1に開示された軸受においては、軸撓みに起因する片当たりのために、摩耗や焼付きを生じる場合がある。具体的には、特許文献1に開示された軸受において片当たりにより接触面圧が増大すると、接触部分の温度が上昇し、百数十度程度の温度で樹脂材料が軟弱化してしまう。このため、軸受のうち多孔質青銅系合金のみが軸表面と直接接触する結果、接触面積が減少し接触面圧がさらに増大するので、接触部分の温度上昇及び摩耗が進んでしまう。この温度上昇により、さらに広範囲の樹脂材料が軟弱化するため、多孔質青銅系合金のみが荷重を支える範囲が拡大する。その結果、軸表面との接触面積を十分に確保できず、接触面圧が低下しないので、軸受の摩耗が終息せずに進展し続ける。このように摺動による摩耗量が増加すると、軸受隙間が大きくなるので、焼付きなどの損傷が生じるおそれがある。
本開示の目的は、樹脂材料を含浸させた多孔質青銅系合金を用いた冷凍機用圧縮機の軸受において、片当たりに起因する摩耗の進行や焼付きを抑制することにある。
本開示の第1の態様は、冷凍機用圧縮機の軸受(30)であって、少なくとも軸方向の中央部に形成され、摺動面(30a)に露出する第1摺動層(31)と、少なくとも軸方向の一端部に形成され、前記摺動面(30a)に露出する第2摺動層(32)とを備え、前記第1摺動層(31)は、多孔質青銅系合金(31a)と、前記多孔質青銅系合金(31a)の孔内に含浸させた樹脂材料(31b)とで構成され、前記第2摺動層(32)は、前記多孔質青銅系合金(31a)よりも耐摩耗性が低い材料で構成されることを特徴とする冷凍機用圧縮機の軸受である。
第1の態様では、片当たりにより接触面圧の集中しやすい軸受(30)の端部において、多孔質青銅系合金(31a)よりも耐摩耗性が低い材料で構成された第2摺動層(32)を摺動面(30a)に露出させているため、摩耗の進行や焼付きを抑制できる。
本開示の第2の態様は、第1の態様において、前記第2摺動層(32)は、軸方向の両端部に形成されることを特徴とする冷凍機用圧縮機の軸受である。
第2の態様では、軸受(30)の軸方向の両端部に、片当たりにより接触面圧が集中する場合にも、摩耗の進行や焼付きを抑制することができる。
本開示の第3の態様は、第1又は2の態様において、前記第1摺動層(31)及び前記第2摺動層(32)が設けられる下地層(33)をさらに備えることを特徴とする冷凍機用圧縮機の軸受である。
第3の態様では、第1摺動層(31)において多孔質青銅系合金(31a)の孔内に樹脂材料(31b)が入り込むことで、下地層(33)に多孔質青銅系合金(31a)を強固に結び付けることができる。このため、摺動時に第1摺動層(31)中の多孔質青銅系合金(31a)が摩擦でこぼれ落ちることを防止することができる。
本開示の第4の態様は、第3の態様において、前記第2摺動層(32)と前記下地層(33)との間に、前記第1摺動層(31)の一部が介在することを特徴とする冷凍機用圧縮機の軸受である。
第4の態様では、第1摺動層(31)において多孔質青銅系合金(31a)の孔内に樹脂材料(31b)が入り込むことで、第1摺動層(31)に第2摺動層(32)を強固に結び付けることができる。このため、摺動時に第2摺動層(32)つまり耐摩耗性が低い材料が摩擦でこぼれ落ちることを防止することができる。
本開示の第5の態様は、第4の態様において、前記第2摺動層(32)の厚さは、軸方向の端に近いほど厚いことを特徴とする冷凍機用圧縮機の軸受である。
第5の態様では、軸受(30)において片当たりにより接触面圧が集中しやすい軸方向の端に近いほど、第2摺動層(32)つまり耐摩耗性が低い材料の厚さが厚い。このため、第2摺動層(32)の摩耗により軸受(30)の端部にクラウニングが構成されやすくなるので、摩耗の進行や焼付きをより一層抑制することができる。
本開示の第6の態様は、第1乃至5のいずれか1つの態様において、前記耐摩耗性が低い材料は、前記樹脂材料(31b)と同じ材料であることを特徴とする冷凍機用圧縮機の軸受である。
第6の態様では、軸受(30)の構成材料の種類が少なくなるので、製造が容易になると共に製造コストを低減できる。
本開示の第7の態様は、第1乃至6のいずれか1つの態様において、前記樹脂材料(31b)は、四フッ化エチレン及び潤滑剤を含むことを特徴とする冷凍機用圧縮機の軸受である。
第7の態様では、摩耗の進行や焼付きをより一層抑制することができる。
図1は、実施形態に係る冷凍機用圧縮機の構成の一部を示す概略断面図である。 図2は、図1に示す冷凍機用圧縮機の軸受の断面構造を示す図である。 図3は、図2に示す軸受の第1摺動層の断面構造を拡大して示す図である。 図4は、変形例1に係る冷凍機用圧縮機の軸受の断面構造を示す図である。 図5は、変形例2に係る冷凍機用圧縮機の軸受の断面構造を示す図である。 図6は、変形例3に係る冷凍機用圧縮機の軸受の断面構造を示す図である。 図7は、変形例4に係る冷凍機用圧縮機の軸受の断面構造を示す図である。 図8は、変形例5に係る冷凍機用圧縮機の軸受の断面構造を示す図である。
以下、本開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
〈冷凍機用圧縮機の構成〉
図1は、実施形態に係る冷凍機用圧縮機の構成の一部を示す概略断面図である。
図1に示す冷凍機用圧縮機は、主に、モータ(図示省略)、当該モータを駆動する駆動軸(5)、及び、スクロール型の圧縮要素(10)を密閉容器(20)内に備える。モータと圧縮要素(10)とは、密閉容器(20)内において上部ハウジング(7)によって区画される。駆動軸(5)の上部は、転がり軸受で構成された軸受(9)を介して上部ハウジング(7)に支持される。また、図示は省略しているが、駆動軸(5)の下部は、転がり軸受で構成された軸受を介して下部ハウジングに支持される。
圧縮要素(10)は、駆動軸(5)によって旋回運動する可動スクロール(11)と、上部ハウジング(7)に固定された固定スクロール(13)とを有する。固定スクロール(13)は、可動スクロール(11)の上側において可動スクロール(11)と対向するように配置される。可動スクロール(11)及び固定スクロール(13)にはそれぞれ、他方に向けて突出する渦巻き状歯部(11a)、(13a)が設けられる。
駆動軸(5)の上端部には、駆動軸(5)に対して偏心した偏心軸部(5a)が設けられ、偏心軸部(5a)には、円筒状のスライドブッシュ(6)が遊嵌される。スライドブッシュ(6)は、可動スクロール(11)の背面側に設けられたボス部(11b)内に受入れられる。ボス部(11b)の内周面には、すべり軸受で構成される軸受(30)が取付けられる。軸受(30)の内周面とスライドブッシュ(6)の外周面とは摺動部を構成する。これにより、駆動軸(5)の駆動力がスライドブッシュ(6)を介して可動スクロール(11)に伝達され、可動スクロール(11)は公転する。
可動スクロール(11)が公転すると、可動スクロール(11)及び固定スクロール(13)の各うず巻状歯部(11a)、(13a)によって構成される圧縮室が、スクロールの外周側から内周側へと徐々に体積を減じながら移動する。これにより、圧縮室中の冷媒ガスが徐々に圧縮されて最内周の圧縮室に至り、そこから吐出口を経由して吐出される。
尚、駆動軸(5)には、密閉容器(20)の下方(図示省略)から偏心軸部(5a)の端面にまで達する給油用孔(5b)が設けられる。この給油用孔(5b)を通じて、密閉容器(20)下方の油溜りから油が偏心軸部(5a)の端面に導かれ、当該油は、軸受(30)とスライドブッシュ(6)との摺動部へ供給される。
また、圧縮要素(10)によって圧縮される冷媒としては、例えば、塩素を含まないハイドロフルオロカーボン系の代替冷媒を用いてもよい。
〈軸受の構成〉
図2は、図1に示す冷凍機用圧縮機の軸受(30)の断面構造を示す図であり、図3は、図2に示す軸受の第1摺動層の断面構造を拡大して示す図である。
図2に示すように、軸受(30)は、軸方向の中央部に形成され、摺動面(30a)に露出する第1摺動層(31)と、軸方向の両端部に形成され、摺動面(30a)に露出する第2摺動層(32)とを備える。また、軸受(30)は、第1摺動層(31)及び第2摺動層(32)が設けられる下地層(33)を備える。本実施形態では、第2摺動層(32)と下地層(33)との間に、第1摺動層(31)の一部が介在する。
図3に示すように、第1摺動層(31)は、多孔質青銅系合金(31a)と、多孔質青銅系合金(31a)の孔内に含浸させた樹脂材料(31b)とから構成される。摺動面(30a)の軸方向の中央部において多孔質青銅系合金(31a)と樹脂材料(31b)とは疎らに露出する。
多孔質青銅系合金(31a)は、多孔質青銅であってもよいし、多孔質青銅を含む合金であってもよい。多孔質青銅とは、銅とスズとの合金である青銅のうち多孔質のものを意味する。軸受(30)の構成材料として、多孔質青銅系合金(31a)を用いることにより、例えばハイドロフルオロカーボン系の代替冷媒に対して、軸受(30)が腐食しにくくなる。また、多孔質青銅系合金(31a)の熱伝導率が高いことにより、軸受(30)が焼けることを抑制できる。さらに、青銅系合金を多孔質としたことにより、孔内に樹脂材料(31b)が入り込み、下地層(33)に青銅系合金が強固に結び付くため、摺動時に青銅系合金が摩擦でこぼれ落ちることを抑制できる。
樹脂材料(31b)は、樹脂を含む材料、例えば、合成樹脂と潤滑剤とを含む複合物質であってもよい。この場合、合成樹脂は、PTFE(四フッ化エチレン)であってもよいし、潤滑剤は、鉛であってもよい。また、樹脂材料(31b)は、含油ポリアセタール樹脂を含む材料であってもよい。軸受(30)の構成材料として、樹脂材料(31b)を用いることにより、青銅系合金のみを用いた場合と比べて、焼付きを抑制できる。
軸受(30)の摺動面(30a)において多孔質青銅系合金(31a)と樹脂材料(31b)とを疎らに露出させることにより、青銅系合金の耐摩耗性、及び、樹脂の耐焼付き性の両方の効果を略均一に発揮させることができる。このように、軸受(30)は、耐焼付き性及び耐摩耗性の両方に優れるため、図1に示すような冷凍機用圧縮機、つまり、軸受(30)とスライドブッシュ(6)との摺動部に給油用孔(5b)を通じて油を供給する構成の冷凍機用圧縮機に好適である。
一方、軸受(30)の軸方向の両端部において摺動面(30a)に露出する第2摺動層(32)は、多孔質青銅系合金(31a)よりも耐摩耗性が低い材料のみから構成される。言い換えると、第2摺動層(32)には青銅系合金は含まれない。本実施形態では、耐摩耗性が低い材料として、樹脂材料(31b)と同じ材料を用いる。
尚、耐摩耗性の評価方法は、特に制限されるものではなく、例えば、汎用摩擦摩耗試験法や塑性加工モデル摩擦摩耗試験法等を用いてもよい。但し、対象とする冷凍機用圧縮機の実機環境にできるだけ近い条件で摩耗試験を行うことが好ましい。
−実施形態の効果−
本実施形態の冷凍機用圧縮機の軸受(30)によると、軸方向の中央部に形成され、摺動面(30a)に露出する第1摺動層(31)と、軸方向の両端部に形成され、摺動面(30a)に露出する第2摺動層(32)とを備え、第1摺動層(31)は、多孔質青銅系合金(31a)と、多孔質青銅系合金(31a)の孔内に含浸させた樹脂材料(31b)とで構成され、第2摺動層(32)は、多孔質青銅系合金(31a)よりも耐摩耗性が低い材料で構成される。すなわち、片当たりにより接触面圧の集中しやすい軸受(30)の端部において、多孔質青銅系合金(31a)よりも耐摩耗性が低い材料で構成された第2摺動層(32)を摺動面(30a)に露出させている。このため、片当たり発生時に軸受(30)の端部において第2摺動層(32)つまり耐摩耗性が低い材料を摩耗させることができる。これにより、軸受(30)の端部にクラウニングを構成することができる。従って、駆動軸(5)との接触面積が増加して接触面圧が低下するため、片当たり発生時の温度上昇を抑えて潤滑状態を改善できるので、摩耗の進行や焼付きを抑制することができる。
尚、耐摩耗性が低い材料から構成された第2摺動層(32)の摩耗によって端部にクラウニングが構成される本実施形態の冷凍機用圧縮機の軸受(30)と比べると、軸方向の端部に最初からクラウニングが施された軸受(以下、比較例の軸受という)には、次のような問題点がある。すなわち、比較例の軸受では、軸方向の端部が最初からクラウニングされているため、大きな荷重が生じる摺動開始直後において軸方向の中央部のみが荷重を受けることになるので、摺動状態によっては軸方向の中央部が荷重を支えられず、焼付き等を生じる恐れがある。
また、本実施形態の冷凍機用圧縮機の軸受(30)によると、耐摩耗性が低い材料から構成された第2摺動層(32)が軸方向の両端部に形成される。このため、可動スクロール(11)のボス部(11b)と駆動軸(5)の偏心軸部(5a)との間に設けられた軸受(30)の両端部において、片当たりにより接触面圧が集中した場合にも、摩耗の進行や焼付きを抑制することができる。
また、本実施形態の冷凍機用圧縮機の軸受(30)によると、第1摺動層(31)及び第2摺動層(32)が設けられる下地層(33)をさらに備える。このため、第1摺動層(31)において多孔質青銅系合金(31a)の孔内に樹脂材料(31b)が入り込むことで、下地層(33)に多孔質青銅系合金(31a)を強固に結び付けることができる。従って、摺動時に第1摺動層(31)中の多孔質青銅系合金(31a)が摩擦でこぼれ落ちることを防止することができる。
また、本実施形態の冷凍機用圧縮機の軸受(30)によると、第2摺動層(32)と下地層(33)との間に、第1摺動層(31)の一部が介在する。このため、第1摺動層(31)において多孔質青銅系合金(31a)の孔内に樹脂材料(31b)が入り込むことで、第1摺動層(31)に第2摺動層(32)を強固に結び付けることができる。従って、摺動時に第2摺動層(32)つまり耐摩耗性が低い材料が摩擦でこぼれ落ちることを防止することができる。
また、本実施形態の冷凍機用圧縮機の軸受(30)によると、第2摺動層(32)を構成する耐摩耗性が低い材料は、第1摺動層(31)に含まれる樹脂材料(31b)と同じ材料である。このため、軸受(30)の構成材料の種類を低減できるので、製造が容易になると共に製造コストを低減できる。
尚、本実施形態の冷凍機用圧縮機の軸受(30)において、第1摺動層(31)に含まれる樹脂材料(31b)は、四フッ化エチレン及び潤滑剤を含んでいてもよい。このようにすると、摩耗の進行や焼付きをより一層抑制することができる。
〈変形例1〉
図4は、変形例1に係る冷凍機用圧縮機の軸受の断面構造を示す図である。図4において、図2に示す実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付している。尚、本変形例に係る冷凍機用圧縮機の軸受(30)の第1摺動層(31)の断面構造は、図2に示す実施形態と同様である。
本変形例の軸受(30)が、図2に示す実施形態と異なっている点は、図4に示すように、第2摺動層(32)が軸方向の一端部のみに形成されていることである。
図1に示す冷凍機用圧縮機における可動スクロール(11)のボス部(11b)と駆動軸(5)の偏心軸部(5a)との間において、本変形例の軸受(30)の一端部(圧縮要素(10)側の上端又はモータ側の下端のいずれか)に、片当たりにより接触面圧が集中する場合、当該一端部のみに第2摺動層(32)を設ける。
−変形例1の効果−
以上に説明した本変形例の軸受(30)によると、第2摺動層(32)が軸方向の一端部に形成されることを除いて、前述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
〈変形例2〉
図5は、変形例2に係る冷凍機用圧縮機の軸受の断面構造を示す図である。図5において、図2に示す実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付している。尚、本変形例に係る冷凍機用圧縮機の軸受(30)の第1摺動層(31)の断面構造は、図2に示す実施形態と同様である。
本変形例の軸受(30)が、図2に示す実施形態と異なっている点は、図5に示すように、第2摺動層(32)が下地層(33)の直上に形成されていること、言い換えると、第2摺動層(32)と下地層(33)との間に第1摺動層(31)が介在しないことである。
−変形例2の効果−
以上に説明した本変形例の軸受(30)によると、第2摺動層(32)を構成する耐摩耗性が低い材料として、例えば、第1摺動層(31)に含まれる樹脂材料(31b)と同じ樹脂材料又は他の樹脂材料を用いる場合、下地層(33)に第2摺動層(32)を直接且つ強固に結び付けることができる。このため、摺動時に第2摺動層(32)つまり耐摩耗性が低い材料が摩擦でこぼれ落ちることを防止することができる。
また、本変形例の軸受(30)によると、第2摺動層(32)が下地層(33)の直上に形成されていることを除いて、前述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
〈変形例3〉
図6は、変形例3に係る冷凍機用圧縮機の軸受の断面構造を示す図である。図6において、図5に示す変形例2と同じ構成要素には同じ符号を付している。尚、本変形例に係る冷凍機用圧縮機の軸受(30)の第1摺動層(31)の断面構造は、図2に示す実施形態と同様である。
本変形例の軸受(30)が、図5に示す変形例2と異なっている点は、図6に示すように、第2摺動層(32)が軸方向の一端部のみに形成されていることである。
図1に示す冷凍機用圧縮機における可動スクロール(11)のボス部(11b)と駆動軸(5)の偏心軸部(5a)との間において、本変形例の軸受(30)の一端部(圧縮要素(10)側の上端又はモータ側の下端のいずれか)に、片当たりにより接触面圧が集中する場合、当該一端部のみに第2摺動層(32)を設ける。
−変形例3の効果−
以上に説明した本変形例の軸受(30)によると、第2摺動層(32)が軸方向の一端部に形成されることを除いて、前述の変形例2と同様の効果を得ることができる。
〈変形例4〉
図7は、変形例4に係る冷凍機用圧縮機の軸受の断面構造を示す図である。図7において、図2に示す実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付している。尚、本変形例に係る冷凍機用圧縮機の軸受(30)の第1摺動層(31)の断面構造は、図2に示す実施形態と同様である。
本変形例の軸受(30)が、図2に示す実施形態と異なっている点は、図7に示すように、第2摺動層(32)の厚さが、軸方向の端に近いほど厚いことである。
−変形例4の効果−
以上に説明した本変形例の軸受(30)によると、軸受(30)において片当たりにより接触面圧が集中しやすい軸方向の端に近いほど、第2摺動層(32)つまり耐摩耗性が低い材料の厚さが厚い。このため、第2摺動層(32)の摩耗により軸受(30)の端部にクラウニングが構成されやすくなるので、摩耗の進行や焼付きをより一層抑制することができる。
また、本変形例の軸受(30)によると、第2摺動層(32)の厚さが、軸方向の端に近いほど厚いことを除いて、前述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
〈変形例5〉
図8は、変形例5に係る冷凍機用圧縮機の軸受の断面構造を示す図である。図8において、図7に示す変形例4と同じ構成要素には同じ符号を付している。尚、本変形例に係る冷凍機用圧縮機の軸受(30)の第1摺動層(31)の断面構造は、図2に示す実施形態と同様である。
本変形例の軸受(30)が、図7に示す変形例4と異なっている点は、図8に示すように、第2摺動層(32)が軸方向の一端部のみに形成されていることである。
図1に示す冷凍機用圧縮機における可動スクロール(11)のボス部(11b)と駆動軸(5)の偏心軸部(5a)との間において、本変形例の軸受(30)の一端部(圧縮要素(10)側の上端又はモータ側の下端のいずれか)に、片当たりにより接触面圧が集中する場合、当該一端部のみに第2摺動層(32)を設ける。
−変形例5の効果−
以上に説明した本変形例の軸受(30)によると、第2摺動層(32)が軸方向の一端部に形成されることを除いて、前述の変形例4と同様の効果を得ることができる。
《その他の実施形態》
前記実施形態(変形例を含む)では、第1摺動層(31)に含まれる多孔質青銅系合金(31a)よりも耐摩耗性が低い第2摺動層(32)の構成材料として、第1摺動層(31)に含まれる樹脂材料(31b)と同じ材料を用いた。しかし、第2摺動層(32)の構成材料は、多孔質青銅系合金(31a)よりも耐摩耗性が低い材料であれば、特に制限されず、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、耐摩耗性が低い金属の焼結体、又は、多孔質青銅系合金(31a)と組成が異なる青銅若しく青銅系合金等を用いてもよい。多孔質青銅系合金(31a)と組成が異なる青銅又は青銅系合金は、例えば、3Dプリンタを用いて青銅の粒径を変えることにより製造可能である。
また、図1に示す冷凍機用圧縮機では、駆動軸(5)の上部を上部ハウジング(7)で支持するために、転がり軸受で構成された軸受(9)を用いたが、転がり軸受に代えて、前記実施形態(変形例を含む)の軸受(30)と同様の構成を持つ軸受(9)を用いてもよい。軸受(9)が変形例1、3又は5の軸受(30)と同様の構成を持つ場合、軸受(9)の上端側で片当たりによる接触面圧が集中するので、軸受(9)の上端側のみに第2摺動層(32)を設ければよい。
また、図1には示していないが、駆動軸(5)の下部を下部ハウジングで支持するために、転がり軸受で構成された軸受を用いたが、転がり軸受に代えて、前記実施形態(変形例を含む)の軸受(30)と同様の構成を持つ軸受を用いてもよい。当該軸受が変形例1、3又は5の軸受(30)と同様の構成を持つ場合、当該軸受の下端側で片当たりによる接触面圧が集中するので、当該軸受の下端側のみに第2摺動層(32)を設ければよい。
また、前記実施形態(変形例を含む)では、図1に示す冷凍機用圧縮機、つまり、スクロール型の圧縮要素(10)を備える冷凍機用圧縮機を対象としたが、圧縮要素はスクロール型に限定されるものではない。すなわち、本発明に係る冷凍機用圧縮機の軸受は、冷凍機に用いられる圧縮機であれば、特に制限無く適用可能である。
以上、実施形態及び変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態、変形例、その他の実施形態は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。さらに、以上に述べた「第1」、「第2」…という記載は、これらの記載が付与された語句を区別するために用いられており、その語句の数や順序までも限定するものではない。
本開示は、冷凍機用圧縮機の軸受について有用である。
5 駆動軸
5a 偏心軸部
5b 給油用孔
6 スライドブッシュ
7 上部ハウジング
9 軸受
10 圧縮要素
11 可動スクロール
11a 渦巻き状歯部
11b ボス部
13 固定スクロール
13a 渦巻き状歯部
20 密閉容器
30 軸受
30a 摺動面
31 第1摺動層
31a 多孔質青銅系合金
31b 樹脂材料
32 第2摺動層
33 下地層

Claims (7)

  1. 冷凍機用圧縮機の軸受(30)であって、
    少なくとも軸方向の中央部に形成され、摺動面(30a)に露出する第1摺動層(31)と、
    少なくとも軸方向の一端部に形成され、前記摺動面(30a)に露出する第2摺動層(32)とを備え、
    前記第1摺動層(31)は、多孔質青銅系合金(31a)と、前記多孔質青銅系合金(31a)の孔内に含浸させた樹脂材料(31b)とで構成され、
    前記第2摺動層(32)は、前記多孔質青銅系合金(31a)よりも耐摩耗性が低い材料で構成されることを特徴とする冷凍機用圧縮機の軸受。
  2. 請求項1において、
    前記第2摺動層(32)は、軸方向の両端部に形成されることを特徴とする冷凍機用圧縮機の軸受。
  3. 請求項1又は2において、
    前記第1摺動層(31)及び前記第2摺動層(32)が設けられる下地層(33)をさらに備えることを特徴とする冷凍機用圧縮機の軸受。
  4. 請求項3において、
    前記第2摺動層(32)と前記下地層(33)との間に、前記第1摺動層(31)の一部が介在することを特徴とする冷凍機用圧縮機の軸受。
  5. 請求項4において、
    前記第2摺動層(32)の厚さは、軸方向の端に近いほど厚いことを特徴とする冷凍機用圧縮機の軸受。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1つにおいて、
    前記耐摩耗性が低い材料は、前記樹脂材料(31b)と同じ材料であることを特徴とする冷凍機用圧縮機の軸受。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1つにおいて、
    前記樹脂材料(31b)は、四フッ化エチレン及び潤滑剤を含むことを特徴とする冷凍機用圧縮機の軸受。
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