JP2010083751A - 導電セラミック材料およびその作製方法 - Google Patents

導電セラミック材料およびその作製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】導電セラミック材料およびその作製方法に係り、体積抵抗率のばらつきが小さく、高い耐蝕特性を有するセラミック部材からなる導電セラミック材料を提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態においては、酸化イットリウムを主成分とし、セリウムの元素を含有し、非酸化雰囲気での焼成により得られるセラミック部材からなる導電性セラミック材料とすることで、体積抵抗率のばらつきが小さく、高い耐蝕特性を有するセラミック部材からなる導電セラミック材料を提供できるようになる。
【選択図】 なし

Description

本発明の態様は、一般に、導電セラミック材料およびその作製方法に係り、体積抵抗率のばらつきが小さく、高い耐蝕特性を有するセラミック部材からなる導電セラミック材料に関する。
従来、半導体製造装置用部材等に用いる導電性と耐蝕性の双方を有する材料として、高い耐プラズマ特性を有する酸化イットリウムを用いたセラミック部材が検討されてきた。酸化イットリウムは絶縁体である。この酸化イットリウムに導電性を示す物質を添加すると、その体積抵抗率が低下することが知られている。
特許文献1には、酸化イットリウムにSiCを2〜30wt%添加し、ホットプレスを用いて焼結することで1×10Ω・cm以下となることが記載されている。
また、特許文献2には、酸化イットリウムにTiO2−x(0<x<2)を1〜15wt%添加し、酸化雰囲気焼成後にカーボンを主成分とする物質を接触させ、不活性ガスまたは還元雰囲気焼成あるいはHIP処理を行うことで10〜1014Ω・cmとなることが記載されている。
特許文献3には、酸化イットリウムに金属イットリウム、炭素、窒化イットリウム、炭化イットリウムの何れか一種を0.5〜10wt%添加し、不活性加圧雰囲気焼成を行い10−2〜1010Ω・cmとなることが記載されている。
一方,本出願人は,酸化イットリウム粉末に対し焼結助剤としてほう素化合物を添加することにより,1400〜1500℃で焼成し,緻密体が得られることを開示している。(例えば、特許文献4参照)
特開2006−069843号公報 特開2001−089229号公報 特開2005−206402号公報 特開2007−45700号公報
特許文献1〜3の製法で得られる低抵抗の酸化イットリウムは、絶縁体の酸化イットリウム中に金属、炭素材料、SiCやTiO2−x(0<x<2)等の導電性物質が分散した微細構造を形成する。すなわち、高抵抗の絶縁相中に低抵抗の導電性物質が点在し、ネットワーク構造を形成する構造となる。このため、導電性物質の分散状態により導電性が大きくばらつき、安定した導電性のセラミック材料を得ることが難しい。
本発明の態様は、導電性セラミック材料およびその作製方法に係り、体積抵抗率のばらつきが小さく、高い耐蝕特性を有するセラミック部材からなる導電セラミック材料を提供することである。
前記目的を達成するために、本発明の一実施形態においては、酸化イットリウムを主成分とし、セリウムの元素を含有し、非酸化雰囲気での焼成により得られるセラミック部材からなる導電セラミック材料とすることができる。
本発明の好ましい形態においては、セラミック部材において、イットリウム酸化物中に含まれるセリウム元素が酸化物換算で5重量%以上、60重量%以下である導電セラミック材料とすることができる。
本発明の好ましい形態においては、セラミック部材において、体積抵抗率が室温において1×10Ωcm以上、1×1014Ωcm未満である導電セラミック材料とすることができる。
本発明の好ましい形態においては、セラミック部材において、その焼成体表面におけるX線回折により得られる最強ピーク位置(2θ)は、リファレンスとして酸化雰囲気焼成により立方晶酸化イットリウムに立方晶酸化セリウムが固溶した固溶体を粉砕して得られた粉末の粉末X線回折により得られる最強ピーク位置(2θ)よりも低角度側にシフトしている導電セラミック材料とすることができる。
本発明の他の実施形態においては、酸化イットリウムに酸化セリウムを5重量%以上、60重量%以下の割合で添加し、この混合物を成形した後、非酸化雰囲気下において1300℃以上1800℃以下で焼成することによって導電セラミック材料を製造することができる。
本発明の他の実施形態においては、酸化イットリウムにセリウム化合物をセリウムの酸化物換算で5重量%以上、60重量%以下の割合で添加し、この混合物を成形した後、酸化雰囲気下において1300℃以上1800℃以下で焼成した後、非酸化雰囲気下で1300℃以上1800℃以下の温度で熱処理することによって導電セラミック材料を製造することができる。
本発明の他の実施形態においては、酸化イットリウムに酸化セリウムを5重量%以上、60重量%以下、ほう素化合物を酸化ほう素換算で0.02重量%以上、10重量%以下の割合で添加し、この混合物を成形した後、非酸化雰囲気下において1300℃以上1600℃以下で焼成することによって導電セラミック材料を製造することができる。
本発明の他の実施形態においては、酸化イットリウムにセリウム化合物をセリウムの酸化物換算で5重量%以上、60重量%以下、ほう素化合物を酸化ほう素換算で0.02重量%以上、10重量%以下の割合で添加し、この混合物を成形した後、酸化雰囲気下において1300℃以上1600℃以下で焼成した後、非酸化雰囲気下で1300℃以上1600℃以下の温度で熱処理することによって導電セラミック材料を製造することができる。
本発明の態様によれば、導電セラミック材料およびその作製方法に係り、体積抵抗率のばらつきが小さく、高い耐蝕特性を有するセラミック部材からなる導電セラミック材料を提供できるようになる。
本発明の一実施例による導電セラミック材料の実施例4における、電子顕微鏡写真を示した図である。 本発明の一実施例による導電セラミック材料の実施例3〜5それぞれの検知角度2θ=28〜30°におけるX線回折プロファイルを示した図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。
本件で使用する語句の説明を以下に行う。
(密度)
本発明における密度とは、見かけ密度をさす。具体的には、試料の質量を外容積から開気孔を除いた容積で除した値であり、アルキメデス法により測定を行った。
(アルキメデス法)
本発明におけるアルキメデス法とは,JIS規格(JIS R1634)に示される密度測定方法である。飽水方法は真空法、媒液には蒸留水を用いて測定を行った。気孔率の算出方法もJIS R 1634に従って行った。
(低抵抗)
酸化イットリウム焼成体の体積抵抗率は、室温(25℃)において1×1014Ωcm以上である。本発明における低抵抗とは、絶縁材料である酸化イットリウムの体積抵抗率を意図的に変化できる1×1014Ωcm未満となった性質を低抵抗と定義した。
(体積抵抗率)
本発明における体積抵抗率とは、JIS規格(JIS C2141)に示される試験材料の電気抵抗を単位体積当りに換算した値である。室温(25℃)における体積抵抗率を三端子法により測定した。
(酸化雰囲気)
本発明における酸化雰囲気とは、酸素を含む雰囲気であり、大気雰囲気や酸素濃度を制御した雰囲気のことである。
(非酸化雰囲気)
本発明における非酸化雰囲気とは、還元雰囲気および不活性雰囲気をいう。具体的には、還元雰囲気とは、COやHのような還元ガス種を含む雰囲気であり、不活性雰囲気とは、NやArなどの不活性ガスを導入して加熱する場合の雰囲気である。
(X線回折プロファイル)
本発明におけるX線回折プロファイルとは、試料にCu管球を用いてCuKα線のX線を照射し、回折された回折X線を検知した角度(2θ)を横軸に、回折強度を縦軸にとったチャート図をさす。本発明では、この検知した角度(2θ)をピーク位置とし、最強ピークを、回折したX線の検知強度が最も高いピークとした。
(X線回折ピーク位置の低角度側へのシフト)
本発明におけるX線回折ピーク位置の低角度側へのシフトとは、酸化イットリウムを主成分とし、焼成により得られるセラミック部材の表面におけるX線回折の2θが下記リファレンスの粉末X線回折の2θよりも低角度側にシフトしていることさす。(ただし、上記リファレンスは酸化雰囲気焼成により立方晶酸化イットリウム:JCPDFカード00−041−1105に立方晶酸化セリウム:JCPDFカード01−071−4807が固溶した固溶体を粉砕して得られた粉末である。)
次に本発明の一実施形態について記載する。
(混合・原料粉末)
原料に酸化物を用いる場合には、ボールミルのようなセラミックスの製造工程で利用される混合方法を用いて原料を混合する。酸化イットリウム原料粉末の粒子径に制限はないが、平均10μm以下が好ましく、より好ましくは2μm以下が好ましい。下限値の制限はないが、成形性の低下があることから、0.1μm以上が好ましい。酸化セリウム原料粉末の粒子径においても制限はないが、平均10μm以下が好ましく、より好ましくは2μm以下が好ましい。下限値の制限はないが、成形性の低下があることから、0.1μm以上が好ましい。ボールミルのような粉砕工程を伴う混合方法は、粒子径を細かくするだけでなく粗大粒子を粉砕する効果があり、均質で微細な粒子からなるセラミック部材を得るには好ましい。
酸化雰囲気でセリウムの酸化物となる原料粉末に硝酸セリウムのような水溶性化合物を用いた場合、セリウム化合物の水溶液に酸化イットリウム原料を投入し、湿式混合したスラリーを酸化雰囲気中で焼成し、必要に応じて解砕工程を行うことで、酸化セリウムが均質に分散した酸化イットリウム−酸化セリウム原料粉末が得られ、これを原料粉末とすることができる。
(成形)
本発明の実施形態における成形方法は、造粒した粉末をプレス成形やCIPなどの乾式成形方法により成形体を得ることができる。成形は乾式成形に限らず、押し出し成形、射出成形、シート成形、鋳込み成形、ゲルキャスト成形などの成形方法を利用して成形体を得ることができる。乾式成形の場合、バインダーを加えてスプレードライヤーなどを利用し、顆粒にし利用できる。
(焼成)
本発明の一実施形態において、焼成は酸化雰囲気で1300℃以上1800℃以下の焼成が可能であり、SiC発熱体やカンタル発熱体を有する電気炉での焼成が可能である。酸化雰囲気焼成後は、1300℃以上1800℃以下の温度で非酸化雰囲気下の熱処理を施すことにより、セラミック部材が得られる。得られたセラミック部材は必要に応じてHIP処理を施すことができる。これにより、開気孔率が0%以上、0.1%未満、より好ましくは0.05%未満となり、緻密質セラミック部材を得ることができる。
本発明の一実施形態において、前記酸化雰囲気の焼成後における非酸化雰囲気の焼成工程を、HIP処理とすることで、本発明のセラミック部材を得ることが可能である。非酸化雰囲気焼成を省略し、HIP処理としても、前記焼成体と同等のセラミック部材が得られる。HIP処理後のセラミック部材は、開気孔率が0%以上、0.1%未満、より好ましくは0.05%未満となり、緻密質セラミック部材を得ることができる。
本発明の一実施形態において、焼成は非酸化雰囲気で1300℃以上1800℃以下の焼成が可能である。非酸化雰囲気の焼成により、本発明の一実施形態のセラミック部材が得られる。得られたセラミック部材は必要に応じてHIP処理を施すことができる。これにより、開気孔率が0%以上、0.1%未満、より好ましくは0.05%未満となり、緻密質セラミック部材を得ることができる。
酸化イットリウムに添加するセリウム化合物としては、三酸化二セリウム(Ce)、酸化セリウム(CeO)、塩化セリウム、硝酸セリウムのアンモニウム塩、三硝酸セリウムの水和物、水酸化セリウム、炭酸セリウム、ほう化セリウム、しゅう酸セリウム、酢酸セリウムなど、酸化雰囲気による焼成の過程で酸化物になるセリウム化合物が利用可能であり、酸化セリウムが好適に利用できる。
焼結性を高めるために、原料セラミック中にほう素化合物を添加した場合には、焼成中にほう素化合物が蒸散しやすいことから、マッフル等を施し焼成することが好ましい。ほう素化合物は焼成の過程でYBOを形成し、1100〜1600℃の温度で液相を形成し焼結を促進する。
ほう素化合物を添加した場合には、1100〜1600℃の温度範囲で液相が生成する為、焼成温度は1300℃以上1600℃以下、好ましくは1400℃以上1550℃以下の温度領域で焼成することが好ましい。焼成時間は0.5〜8時間の間で選択することができる。
ほう素化合物を添加した場合においても、成形、脱脂後、酸化雰囲気焼成により焼成体を得た後、NやArやCO、Hなどの非酸化雰囲気での熱処理を行うことで、所望のセラミック部材を得ることができる。また、成形後、窒素やアルゴン、水素などの雰囲気焼成や真空中の焼成により所望のセラミック部材が得られる。
得られたセラミック焼結体はHIP処理を施すことができる。これにより、開気孔率が0%以上、0.1%未満、より好ましくは0.05%未満となり、緻密質セラミック部材を得ることができる。
前記YBO結晶を生成するほう素化合物としては、酸化ほう素に限らず、ほう酸、窒化ほう素、炭化ほう素、YBO、YBO等のほう素化合物が利用可能であり、中でも酸化ほう素、ほう酸、YBOが好適に利用できる。
このような製造方法により得られた焼成体の特異性について説明する。
酸化イットリウムと酸化セリウムを混合し、大気焼成した場合、酸化イットリウムと酸化セリウムは1つの結晶相となることが確認された。この結晶相は室温で1×1015Ωcm以上の高い体積抵抗率を有する。しかし、非酸化雰囲気焼成で得られる焼成体もしくは大気焼成で得られた焼結体を非酸化雰囲気処理することで、大気焼成で得られる結晶相のピーク位置が低角度側にシフトすることを確認した。ピークシフトした焼成体は低抵抗を発現することを見出した。
大気焼成で得られる結晶相のピーク位置より格子定数を算出すると、酸化イットリウムと酸化セリウムの格子定数の割合に応じた格子定数であることが確認された。
一方、非酸化雰囲気で焼成した試料の格子定数は、大気焼成で得られる格子定数より大きい値が算出された。この格子の変化がピークシフトとなって確認されたと推測している。格子の変化によりピークシフトが発現しているため、本提案のピークシフトの現象は最強ピークに制限されるものではない。
本発明により得られる導電性セラミック材料は、チャンバー、ベルジャー、サセプター、クランプリング、フォーカスリング、キャプチャーリング、シャドーリング、絶縁リング、ライナー、ダミーウエハー、高周波プラズマを発生させるためのチューブ、高周波プラズマを発生させるためのドーム、半導体ウエハーを支持するためのリフトピン、シャワー板、バッフル板、ベローズカバー、上部電極、下部電極、チャンバー内部の部材固定用のネジ、ネジキャップ、ロボットアームなどのプラズマ雰囲気に曝される半導体または液晶製造装置用部材に利用することができる。例えばチャンバーやベルジャーであれば、プラズマ照射が行われる内壁面に利用され、フォーカスリングやキャプチャーリングであれば、プラズマ雰囲気に接する面に利用できる。またその他の部材もプラズマ雰囲気に曝される面に利用することができる。
さらに、本発明の導電セラミック材料は、1×10Ωcm以上、1×1014Ωcm未満の体積抵抗率を有するため、半導体ウエハーや石英ウエハーに微細な加工を施すエッチング装置などのジョンセンラーベック型静電チャックに利用することが可能である。
また、本発明の導電セラミック材料は、フッ化水素等の腐食溶液や腐食ガス等を搬送するための搬送管等の腐食防止用部材や、腐食溶液を用いた化学的処理等を行う際に使用する坩堝等に利用することができる。
本発明の一実施形態に係る導電セラミック材料は、酸化イットリウムとセリウム元素からなるセラミック部材であって、添加したセリウム元素は、酸化イットリウム中に単独で存在するのではなく、酸化イットリムと1つの相を形成する。この相が導電性を発現するため、体積抵抗率のばらつきが小さく、高い耐蝕特性を有するセラミック部材からなる導電セラミック材料が得られる。
(実施例1)
原料として酸化イットリウム粉末(Y:平均粒子径1μm、比表面積11〜15g/cm)と酸化セリウム(CeO:平均粒子径0.6μm、比表面積約20g/cm)を用意し、酸化セリウム添加量を5重量%とし、酸化ほう素粉末(試薬)添加量を1重量%とし、分散剤・バインダー・離型剤を加えてボールミルによる粉砕攪拌混合を行った。混合後スプレードライヤーによる造粒を行った。得られた造粒粉末はプレス成形を行った後、CIP成形を行った。スプレードライヤーによる造粒とCIP処理により、成形体密度を向上させると安定して焼成体が得られる。得られた成形体は、脱脂した後、酸化雰囲気中1480℃で焼成した。得られた焼成体は、100MPaのアルゴン雰囲気中で1500℃2時間のHIP処理を施した。
(実施例2)
原料として酸化イットリウム粉末(Y:平均粒子径1μm、比表面積11〜15g/cm)と酸化セリウム(CeO:平均粒子径0.6μm、比表面積約20g/cm)を用意し、酸化セリウム添加量を10重量%とし、酸化ほう素粉末(試薬)添加量を1重量%とし、分散剤・バインダー・離型剤を加えてボールミルによる粉砕攪拌混合を行った。混合後スプレードライヤーによる造粒を行った。得られた造粒粉末はプレス成形を行った後、CIP成形を行った。スプレードライヤーによる造粒とCIP処理により、成形体密度を向上させると安定して焼成体が得られる。得られた成形体は、脱脂した後、酸化雰囲気中1480℃で焼成した。得られた焼成体は、100MPaのアルゴン雰囲気中で1500℃2時間のHIP処理を施した。
(実施例3)
原料として酸化イットリウム粉末(Y:平均粒子径1μm、比表面積11〜15g/cm)と酸化セリウム(CeO:平均粒子径0.6μm、比表面積約20g/cm)を用意し、酸化セリウム添加量を20重量%とし、分散剤・バインダー・離型剤を加えてボールミルによる粉砕攪拌混合を行った。混合後スプレードライヤーによる造粒を行った。得られた造粒粉末はプレス成形を行った後、CIP成形を行った。スプレードライヤーによる造粒とCIP処理により、成形体密度を向上させると安定して焼成体が得られる。得られた成形体は、脱脂した後、酸化雰囲気中1650℃で焼成した。得られた焼成体は、100MPaのアルゴン雰囲気中で1500℃2時間のHIP処理を施した。
(実施例4)
原料として酸化イットリウム粉末(Y:平均粒子径1μm、比表面積11〜15g/cm)と酸化セリウム(CeO:平均粒子径0.6μm、比表面積約20g/cm)を用意し、酸化セリウム添加量を40重量%とし、分散剤・バインダー・離型剤を加えてボールミルによる粉砕攪拌混合を行った。混合後スプレードライヤーによる造粒を行った。得られた造粒粉末はプレス成形を行った後、CIP成形を行った。スプレードライヤーによる造粒とCIP処理により、成形体密度を向上させると安定して焼成体が得られる。得られた成形体は、脱脂した後、酸化雰囲気中1650℃で焼成した。得られた焼成体は、100MPaのアルゴン雰囲気中で1500℃2時間のHIP処理を施した。
(実施例5)
原料として酸化イットリウム粉末(Y:平均粒子径1μm、比表面積11〜15g/cm)と酸化セリウム(CeO:平均粒子径0.6μm、比表面積約20g/cm)を用意し、酸化セリウム添加量を60重量%とし、分散剤・バインダー・離型剤を加えてボールミルによる粉砕攪拌混合を行った。混合後スプレードライヤーによる造粒を行った。得られた造粒粉末はプレス成形を行った後、CIP成形を行った。スプレードライヤーによる造粒とCIP処理により、成形体密度を向上させると安定して焼成体が得られる。得られた成形体は、脱脂した後、酸化雰囲気中1650℃で焼成した。得られた焼成体は、100MPaのアルゴン雰囲気中で1500℃2時間のHIP処理を施した。
(実施例6)
原料として酸化イットリウム粉末(Y:平均粒子径1μm、比表面積11〜15g/cm)と酸化セリウム(CeO:平均粒子径0.6μm、比表面積約20g/cm)を用意し、酸化セリウム添加量を5重量%とし、分散剤・バインダー・離型剤を加えてボールミルによる粉砕攪拌混合を行った。混合後スプレードライヤーによる造粒を行った。得られた造粒粉末はプレス成形を行った後、CIP成形を行った。スプレードライヤーによる造粒とCIP処理により、成形体密度を向上させると安定して焼成体が得られる。得られた成形体は、脱脂した後、酸化雰囲気中1650℃で焼成した。得られた焼成体は、100MPaのアルゴン雰囲気中で1500℃2時間のHIP処理を施した。
(実施例7)
原料として酸化イットリウム粉末(Y:平均粒子径1μm、比表面積11〜15g/cm)と酸化セリウム(CeO:平均粒子径0.6μm、比表面積約20g/cm)を用意し、酸化セリウム添加量を15重量%とし、分散剤・バインダー・離型剤を加えてボールミルによる粉砕攪拌混合を行った。混合後スプレードライヤーによる造粒を行った。得られた造粒粉末はプレス成形を行った後、CIP成形を行った。スプレードライヤーによる造粒とCIP処理により、成形体密度を向上させると安定して焼成体が得られる。得られた成形体は、脱脂した後、酸化雰囲気中1650℃で焼成した。得られた焼成体は、100MPaのアルゴン雰囲気中で1500℃2時間のHIP処理を施した。
(実施例8)
原料として酸化イットリウム粉末(Y:平均粒子径1μm、比表面積11〜15g/cm)と酸化セリウム(CeO:平均粒子径0.6μm、比表面積約20g/cm)を用意し、酸化セリウム添加量を20重量%とし、酸化ほう素粉末(試薬)添加量を1重量%とし、分散剤・バインダー・離型剤を加えてボールミルによる粉砕攪拌混合を行った。混合後スプレードライヤーによる造粒を行った。得られた造粒粉末はプレス成形を行った後、CIP成形を行った。スプレードライヤーによる造粒とCIP処理により、成形体密度を向上させると安定して焼成体が得られる。得られた成形体は、脱脂した後、酸化雰囲気中1480℃で焼成した。得られた焼成体は、100MPaのアルゴン雰囲気中で1500℃2時間のHIP処理を施した。
(比較例1)
原料として酸化イットリウム粉末(Y:平均粒子径1μm、比表面積11〜15g/cm)と酸化セリウム(CeO:平均粒子径0.6μm、比表面積約20g/cm)を用意し、酸化セリウム添加量を80重量%とし、分散剤・バインダー・離型剤を加えてボールミルによる粉砕攪拌混合を行った。混合後スプレードライヤーによる造粒を行った。得られた造粒粉末はプレス成形を行った後、CIP成形を行った。得られた成形体は、脱脂した後、酸化雰囲気中1650℃で焼成した。酸化セリウムを80重量%添加した試料は脱脂による熱処理でワレが発生し、焼成することが困難であり、得られる焼成体から体積抵抗を測定するにいたらなかった。
(比較例2)
比較例2は高純度の酸化イットリウム焼成体である。
(比較例3)
比較例3は純度99.7%の高純度酸化アルミニウム焼成体である。
(比較例4)
原料として酸化イットリウム粉末(Y:平均粒子径1μm、比表面積11〜15g/cm)と酸化セリウム(CeO:平均粒子径0.6μm、比表面積約20g/cm)を用意し、酸化セリウム添加量を20重量%とし、分散剤・バインダー・離型剤を加えてボールミルによる粉砕攪拌混合を行った。混合後スプレードライヤーによる造粒を行った。得られた造粒粉末はプレス成形を行った後、CIP成形を行った。スプレードライヤーによる造粒とCIP処理により、成形体密度を向上させると安定して焼成体が得られる。得られた成形体は、脱脂した後、酸化雰囲気中1650℃で焼成した。
(比較例5)
原料として酸化イットリウム粉末(Y:平均粒子径1μm、比表面積11〜15g/cm)と酸化セリウム(CeO:平均粒子径0.6μm、比表面積約20g/cm)を用意し、酸化セリウム添加量を40重量%とし、分散剤・バインダー・離型剤を加えてボールミルによる粉砕攪拌混合を行った。混合後スプレードライヤーによる造粒を行った。得られた造粒粉末はプレス成形を行った後、CIP成形を行った。スプレードライヤーによる造粒とCIP処理により、成形体密度を向上させると安定して焼成体が得られる。得られた成形体は、脱脂した後、酸化雰囲気中1650℃で焼成した。
(比較例6)
原料として酸化イットリウム粉末(Y:平均粒子径1μm、比表面積11〜15g/cm)と酸化セリウム(CeO:平均粒子径0.6μm、比表面積約20g/cm)を用意し、酸化セリウム添加量を60重量%とし、分散剤・バインダー・離型剤を加えてボールミルによる粉砕攪拌混合を行った。混合後スプレードライヤーによる造粒を行った。得られた造粒粉末はプレス成形を行った後、CIP成形を行った。スプレードライヤーによる造粒とCIP処理により、成形体密度を向上させると安定して焼成体が得られる。得られた成形体は、脱脂した後、酸化雰囲気中1650℃で焼成した。
(比較例7)
原料として酸化イットリウム粉末(Y:平均粒子径1μm、比表面積11〜15g/cm)と酸化セリウム(CeO:平均粒子径0.6μm、比表面積約20g/cm)を用意し、酸化セリウム添加量を5重量%とし、分散剤・バインダー・離型剤を加えてボールミルによる粉砕攪拌混合を行った。混合後スプレードライヤーによる造粒を行った。得られた造粒粉末はプレス成形を行った後、CIP成形を行った。スプレードライヤーによる造粒とCIP処理により、成形体密度を向上させると安定して焼成体が得られる。得られた成形体は、脱脂した後、酸化雰囲気中1650℃で焼成した。
(比較例8)
原料として酸化イットリウム粉末(Y:平均粒子径1μm、比表面積11〜15g/cm)と酸化セリウム(CeO:平均粒子径0.6μm、比表面積約20g/cm)を用意し、酸化セリウム添加量を15重量%とし、分散剤・バインダー・離型剤を加えてボールミルによる粉砕攪拌混合を行った。混合後スプレードライヤーによる造粒を行った。得られた造粒粉末はプレス成形を行った後、CIP成形を行った。スプレードライヤーによる造粒とCIP処理により、成形体密度を向上させると安定して焼成体が得られる。得られた成形体は、脱脂した後、酸化雰囲気中1650℃で焼成した。
実施例1〜8及び比較例1で得られたセラミック部材の密度、体積抵抗率を表1に示す。実施例1〜8のセラミック部材は体積抵抗率が1×10Ωcm以上、1×1014Ωcm未満を示す導電セラミック材料が得られた。
また、実施例1〜8のセラミック部材は均質な組織からなる緻密質であった。代表例として、実施例4のセラミック部材の断面の電子顕微鏡写真を図1に示す。本セラミック部材は均質な組織から構成され、導電性物質の点在やネットワーク構造の形成は見られなかった。
以上の結果より、イットリウム酸化物中にセリウム元素を酸化物換算で5重量%以上、60重量%以下添加することで、体積抵抗率が室温において1×10Ωcm以上、1×1014Ωcm未満である導電セラミック材料を得ることができた。
Figure 2010083751
本発明の一実施形態の導電セラミック材料の耐プラズマ性を評価するために、実施例1〜8および比較例2、3のセラミック部材をリアクティブイオンエッチング装置(アネルバ株式会社 DEA−506)を用い、エッチングガスはCF4(40sccm)+O2(10sccm)で1000W、30時間のプラズマ照射処理を行なった。結果を表2に示す。
Figure 2010083751
実施例1〜8のセラミック部材は、比較例2の高純度の酸化イットリウムと同等以上の耐プラズマ性を有し、比較例3の高純度アルミナと比較して非常に優れた耐プラズマ性を有していることが分かる。
実施例3〜7及び比較例4〜8の酸化セリウム添加量、焼成雰囲気および最強ピーク位置(2θ/CuKα)の関係を表3に示す。
非酸化雰囲気焼成後のピークシフトは酸化セリウム添加量に応じて変化し、酸化セリウム添加量が多いものほどシフト量が大きくなる傾向がある。また、シフト量が大きいものほど抵抗値は低くなる傾向が確認された。
Figure 2010083751
実施例3〜5のセラミック部材において、成形体、大気による1次焼成品、HIP品それぞれのX線回折プロファイルにおける最強ピーク位置の変化をまとめたものを図2に示す。
成形体では、酸化イットリウムの(222)帰属ピーク(図中a)と、酸化セリウムの(111)帰属ピーク(図中b)は分離している。大気焼成により、2つのピークが1つとなり(図中c)、ピーク位置が2つのピークの間に位置している。HIP後、cの位置から低角度側へシフトする様子(図中d)が観察された。この現象は、セリウム添加量にかかわらず、HIP処理により低角度シフトの挙動が確認された。

Claims (8)

  1. 酸化イットリウムを主成分とし、セリウムの元素を含有し、非酸化雰囲気での焼成により得られるセラミック部材からなることを特徴とする導電セラミック材料。
  2. 前記セラミック部材において、イットリウム酸化物中に含まれるセリウム元素が酸化物換算で5重量%以上、60重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の導電セラミック材料。
  3. 前記セラミック部材において、体積抵抗率が室温において1×10Ωcm以上、1×1014Ωcm未満であることを特徴とする請求項1または2に記載の導電セラミック材料。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載のセラミック部材にあって、その焼成体表面におけるX線回折により得られる最強ピーク位置(2θ)は、リファレンスとして酸化雰囲気焼成により立方晶酸化イットリウムに立方晶酸化セリウムを固溶した固溶体を粉砕して得られた粉末の粉末X線回折により得られる最強ピーク位置(2θ)よりも低角度側にシフトしていることを特徴とする導電セラミック材料。
  5. 酸化イットリウムに酸化セリウムを5重量%以上、60重量%以下の割合で添加し、この混合物を成形した後、非酸化雰囲気下において1300℃以上1800℃以下で焼成することを特徴とする導電セラミック材料の製造方法。
  6. 酸化イットリウムにセリウム化合物をセリウムの酸化物換算で5重量%以上、60重量%以下の割合で添加し、この混合物を成形した後、酸化雰囲気下において1300℃以上1800℃以下で焼成した後、非酸化雰囲気下で1300℃以上1800℃以下の温度で熱処理することを特徴とする導電セラミック材料の製造方法。
  7. 酸化イットリウムに酸化セリウムを5重量%以上、60重量%以下、ほう素化合物を酸化ほう素換算で0.02重量%以上、10重量%以下の割合で添加し、この混合物を成形した後、非酸化雰囲気下において1300℃以上1600℃以下で焼成することを特徴とする導電セラミック材料の製造方法。
  8. 酸化イットリウムにセリウム化合物をセリウムの酸化物換算で5重量%以上、60重量%以下、ほう素化合物を酸化ほう素換算で0.02重量%以上、10重量%以下の割合で添加し、この混合物を成形した後、酸化雰囲気下において1300℃以上1600℃以下で焼成した後、非酸化雰囲気下で1300℃以上1600℃以下の温度で熱処理することを特徴とする導電セラミック材料の製造方法。
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