JP2010082818A - 印刷装置、印刷システム及び印刷可能部数補正方法 - Google Patents

印刷装置、印刷システム及び印刷可能部数補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】印刷処理中に記録材の消費量に変化を与える要因が発生しても、その要因による印刷可能部数の減少を予め吸収し、より正確な印刷可能部数を通知することが可能な印刷装置、印刷システム及び印刷可能部数補正方法を提供する。
【解決手段】印刷データを印刷する際にプリンタ11が有する印刷ヘッドで消費されるインクの消費量を算出する消費量算出部116と、インク残量を測定するインク残量測定部118と、印刷ヘッドの環境変数を測定する温度測定部117と、インク消費量及び残量に基づき印刷データの印刷可能部数を算出する印刷部数演算部119と、を有し、消費量算出部116は、温度測定部117が測定した環境変数の変化に起因するインク消費量の変動を算出し、印刷部数演算部119は、消費量算出部116が算出したインク消費量の変動に基づき印刷可能部数を補正する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ホストコンピュータから送信された印刷データの印刷可能部数を算出し補正する印刷装置、印刷システム及び印刷可能部数補正方法に関する。
印刷処理の最中にインク切れが発生することを防止するため、インク残量を検出しインク残量が1ページ分に満たない場合は、印刷処理を実行する前にインク切れを通知する印刷装置が周知である。
特許文献1には、ページの途中で印刷が中断されて印刷品質が低下するのを防止することができると共に、色材を効率的に消費することができる発明が記載されている。すなわち、生成された印刷データに基づいてページ毎に印刷ドット数を検出し、印刷ドット数に応じた色材消費量と色材残量とをページ毎に比較し、色材残量が色材消費量に足りない場合は、ページの印刷を行なわないようにしている。
また、特許文献2には、インク残量を検出して印刷可能部数を予測する方法が記載されている。所定部数分の印刷データに対応するドット数を計測する印刷装置に対して印刷データを送出し、送出された印刷データに応じて印刷装置が計測した計測ドット数を取得して印刷装置のインク消費量に換算する。そして、換算したインク消費量に基づいて印刷装置で印刷可能な部数を予測する。
また、特許文献3には、大量に複数部数を印刷したい場合に、事前にどのくらいの量を印刷可能であるかを判断することができる印刷装置が記載されている。ジョブデータの初回印刷時に、ジョブデータにおけるインクまたはトナーの消費量と、用紙の消費量と、印刷に要した時間とを実測し、実測したインクまたはトナーの消費量と、用紙の消費量と、印刷に要した時間とを保持し、インクまたはトナーの残量と、用紙の残量とを検出する。
特開平11−320910号公報 特開平11−221931号公報 特開2008−37030号公報
従来の印刷可能部数の算出では、実際の印刷で使用したインク消費量を計測し、インク残量をインク消費量で割るといった方法で算出している。しかし、これは実測値を元にした印刷可能部数であるため、温度や湿度などの環境変化があると、インク消費量やインク残量の値に増減がでてくる。また、通常インクジェットプリンタは、印刷ヘッドのノズルの目詰まりを防止するため、定期的あるいは不定期にクリーニングが実行される。特に、同じ印刷データを大量部数印刷する場合などは、印刷処理に長時間がかかる。このため、印刷処理中の印刷ヘッドの環境変化によってインク消費量が変化したり、印刷処理中に定期あるいは不定期に実行されるクリーニングなど印刷処理以外の要因でインクが消費される可能性がある。
例えば、ある印刷データを印刷する場合に使用するインク消費量と、インク残量と、から残りの印刷可能部数を算出したところ100枚であったとする。この印刷データと同一の印刷データを大量部数印刷中に、定期的に実行されるタイマクリーニングが実行されたり、環境変化があると、同じ印刷データであってもインク消費量が増減する場合がある。予測以上にインク消費量が増加する場合は、実際に印刷できた部数が90枚となってしまう場合もある。このような場合は、100枚印刷することを想定していたユーザに再度の印刷設定を強いることになり煩雑である。
このように、インク消費量が増加すると、予め計算した印刷可能部数に満たないうちにインク切れになり、想定していた部数が印刷されていなかったり、印刷メディアに対する印刷処理の途中でインク切れが発生したメディアは使用できず無駄になってしまう。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、印刷処理中に記録材の消費量に変化を与える要因が発生しても、その要因による印刷可能部数の減少を予め吸収し、より正確な印刷可能部数を通知することが可能な印刷装置、印刷システム及び印刷可能部数補正方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決することのできる本発明は、所定の印刷データの印刷可能部数を算出する印刷装置であって、
前記印刷データを印刷する際に前記印刷装置が有する印刷ヘッドで消費される記録材の消費量を算出する消費量算出部と、記録材の残量を測定する残量測定部と、前記印刷ヘッドの環境変数を測定する環境測定部と、前記消費量及び前記残量に基づき前記印刷データの印刷可能部数を算出する演算部とを有し、前記消費量算出部は、前記環境測定部が測定した前記環境変数の変化に起因する前記記録材の消費量の変動を算出し、前記演算部は、前記消費量算出部が算出した前記記録材の消費量の変動に基づき前記印刷可能部数を補正することを特徴とする。
上記構成によれば、一度算出された印刷可能部数を、環境変数の変化に起因する記録材の消費量の変動に基づき補正する。補正により印刷可能部数の減少を予め反映しているので、印刷処理中に印刷装置の環境変数が変化しても、従来よりも正確に印刷可能部数を算出することができる。ここで、部数とは、所定の単位や範囲のことを示すものであり、例えば、所定の印刷媒体の枚数や行数、文字数、面積、長さなどのことを示す。環境変数とは、温度や湿度、気圧、使用時間などを示す。
また、上記印刷装置において、前記演算部は、前記消費量算出部が算出したもので、前記環境測定部が測定した前記環境変数に基づく記録材の消費量と、前記環境変数における記録材の最大消費量と、の変動率によって前記印刷可能部数を補正することを特徴とする。
上記構成によれば、測定した環境温度における記録材の消費量と、その環境変数に基づく記録材の最大消費量と、の変動率によって印刷可能部数を補正するので、印刷ヘッドの環境温度を反映した変動率を求めることができる。このため、印刷装置の設置環境や使用状況を予め考慮した変動率によって補正されたより正確な印刷可能部数を取得することができる。
例えば、昼夜にわたって大量部数を長時間印刷するような場合は、特に印刷装置の設置環境や印刷ヘッドの発熱状態によって温度変化が大きい。このような場合でも、環境変数に基づき実際の温度変化を反映した変動率で補正するのでより正確な印刷可能部数を予測することができる。
また、上記印刷ヘッドは、インクを吐出するインクジェットヘッドであって、
前記消費量算出部の算出する前記記録材の消費量は、所定のタイミングで実行される前記インクジェットヘッドのクリーニングによって消費されるインク消費量を含むことを特徴とする。
上記構成によれば、複数部数の印刷処理中に実行される可能性のあるクリーニングによって消費されるインク消費量を予測することができるので、インク残量からクリーニングによるインク消費量を減算することで、より正確な印刷可能部数を予測することができる。
また、上記印刷装置において、前記クリーニングには少なくとも、所定の累積印刷時間が経過すると実行される第1のクリーニングが含まれ、前記印刷データを印刷するために必要な総印刷時間を算出する総印刷時間算出部と、
前記累積印刷時間を測定する第1の時間測定部、を備え、
前記総印刷時間より前記所定の累積印刷時間が小さい場合は、前記演算部が前記第1のクリーニングで消費される第1のクリーニング消費量を予め前記残量から減算して前記印刷可能部数を算出するか、あるいは前記演算部が前記第1のクリーニング消費量で印刷することができる相当印刷部数を前記印刷可能部数から減算することによって前記印刷可能部数を補正することを特徴とする。
所定の累積印刷時間が経過すると実行されるクリーニングは、印刷動作において連続的にインク滴を吐出しているノズル以外でインク滴を吐出する機会に乏しいノズルの目詰まりを防止するために行われる。例えば、同じ印刷データを大量部数印刷するために、長時間にわたって印刷する場合は、インク滴が吐出されるノズルは特定のノズルに決まってしまう。このため、特定のノズル以外の他のノズルは長時間放置された状態となり、目詰まりを生じやすい。このため、所定の累積印刷時間が経過すると自動的にクリーニング動作を実行するよう構成されている。
総印刷時間より累積印刷時間が小さい場合は、連続して印刷処理を実行している間に第1のクリーニングが実行される。上記構成のインクジェットプリンタによれば、第1のクリーニングによって消費される第1のクリーニング消費量をインク残量から予め減算しておく、あるいは相当印刷部数を印刷可能部数から減算するので、第1のクリーニングによる印刷可能部数の減少を予め反映したより正確な印刷可能部数を算出することができる。
また、上記印刷装置において、前記クリーニングには少なくとも、所定の放置時間が経過すると実行される第2のクリーニングが含まれ、
前記放置時間を測定する第2の時間測定部と、を備え、
前記放置時間が経過している場合は、前記演算部が前記第2のクリーニングで消費される第2のクリーニング消費量を予め前記残量から減算して前記演算部が前記印刷可能部数を算出するか、あるいは前記演算部が前記第2のクリーニング消費量で印刷できる相当印刷部数を前記印刷可能部数から減算することによって、前記印刷可能部数を補正することを特徴とする。
所定の放置時間が経過すると実行される第2のクリーニングは、長時間にわたって印刷動作が行われず、ノズルにインクが充填された状態で放置されていた場合に実行される。
通常インクジェットプリンタにおいては、印刷データがなくなって印刷ヘッド自体が休止状態におかれた場合はノズル付近のインクが乾燥して目詰まりが生じてしまうことを防止するため、印刷動作を行わない間は記録ヘッドをキャップで封止することが行われる。しかし、封止されたまま長期間放置されると、ノズル近傍のインクの溶媒の粘度が上昇し、すぐには印刷できなかったり、印刷品質が低下したりする等のトラブルが発生しやすくなる。
上記インクジェットプリンタによれば、所定時間放置された場合に実行される第2のクリーニングで消費される第2のクリーニング消費量をインク残量から予め減算しておくことによって、あるいは相当印刷部数を印刷可能部数から減算することによって、第2のクリーニングによる印刷可能部数の減少を予め反映した正確な印刷可能部数を算出することができる。
また、 前記印刷装置はホストコンピュータに接続可能であり、
補正した前記印刷可能部数を前記ホストコンピュータに送信することを特徴とする。
印刷装置はホストコンピュータに対し補正したより正確な印刷可能部数を伝えることができる。
また、上記課題を解決することのできる本発明は、ホストコンピュータと、前記ホストコンピュータから送信された印刷データの印刷可能部数を算出する印刷装置と、を備えた印刷システムであって、
前記印刷装置は、
少なくとも記録材の残量を測定する残量測定部と、前記印刷装置が有する印刷ヘッドの環境変数を測定する環境測定部と、を有し、
前記ホストコンピュータは、
少なくとも前記印刷データを生成し、前記印刷データを印刷する際に前記印刷ヘッドで消費される記録材の消費量を算出する印刷データ生成部と、前記消費量及び前記印刷装置から取得した前記記録材の残量に基づき前記印刷データの印刷可能部数を算出し、前記印刷装置から取得した前記環境変数の変化に起因する記録材の消費量の変動に基づき、前記印刷可能部数を補正する演算部と、を有することを特徴とする印刷システム。
上記構成によれば、印刷装置が備える環境測定部によって測定された環境温度を、ホストコンピュータが取得して印刷可能部数を算出することができる。特に、1つのホストコンピュータに複数の印刷装置が通信可能に接続されている形態であっても、1台のホストコンピュータで複数の印刷装置における印刷可能部数の管理を行うことができる。
また、印刷装置の負担が少なくて済む。
また、上記課題を解決することのできる本発明の印刷装置の印刷可能部数補正方法は、消費量算出部で所定の印刷データを印刷する際に消費される記録材の消費量を測定するステップと、
残量測定部で前記記録材の残量を測定するステップと、
環境測定部で印刷ヘッドの環境変数を測定するステップと、
演算部で、前記消費量及び前記残量に基づき印刷可能部数を算出し、前記環境変数の変化に起因する記録材の消費量の変動に基づき、前記印刷可能部数を補正するステップと、を有することを特徴とする。
以下、本発明に係る印刷システム及びその制御方法の実施形態の例を、図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態では、印刷装置の一例として、CDやDVD等の円板状のメディアへのデータの書き込みやメディアのレーベル面への印刷を行うディスクパブリッシャ(以下、「パブリッシャ」という。)に搭載されたインクジェット式のレーベルプリンタ(以下、「プリンタ」という。)を例示して説明する。
<第1の実施形態>
(パブリッシャの構成について)
図1は本実施形態のパブリッシャの開閉扉を開状態としたときの外観斜視図、図2はパブリッシャのケースを外した状態の前方上側から見た斜視図である。
パブリッシャ1は、例えばCDやDVD等の円板状のメディアへのデータの書き込みやメディアのレーベル面への印刷を行う装置であり、ほぼ直方体形状のケース2を備えている。このケース2の前面には、左右に開閉可能な開閉扉3,4が取り付けられている。ケース2の上側左端部には、表示ランプ、操作ボタン等が配列された操作面5が設けられており、また、ケース2の下端には、下方に突出するように載置用の脚部6が左右両側に設けられている。左右の脚部6の間位置には引出機構7が設けられている。
正面視右側の開閉扉3は、図1に示すように、パブリッシャ1の前面側の開口部8を開閉するもので、例えば未使用(ブランク)のメディアMを開口部8を介してセットする時、あるいは作成済みのメディアMを、開口部8を介して取り出すときに、開閉する扉である。
また、正面視左側の開閉扉4は、図2に示すプリンタ11のインクカートリッジ12の入れ換え時に開閉するためのものであり、この開閉扉4を開けると、鉛直方向に配列された複数のカートリッジホルダ13を有するカートリッジ装着部14が露出するようになっている。
図2に示すように、パブリッシャ1のケース2の内部には、データ書き込み処理が行われていない複数枚(例えば50枚)の未使用のメディアMをスタック可能なメディア保管部としてのメディアスタッカ21と、複数枚(例えば50枚)の未使用のメディアMあるいは作成済みメディアMが保管されるメディア保管部としてのメディアスタッカ22とが保管されるメディアMの中心軸線が同一となるように上下に配置されている。メディアスタッカ21及びメディアスタッカ22は、それぞれ所定位置に対して着脱自在である。
上側のメディアスタッカ21は、左右一対の円弧状の枠板24,25を備えており、これにより、メディアMを上側から受け入れ、同軸に積層した状態で収容可能な構成をなしている。メディアスタッカ21にメディアMを収容あるいは補充する作業は、開閉扉3を開けてメディアスタッカ21を取り出すことにより、簡単に行うことが可能となっている。
下側のメディアスタッカ22も同一構造となっており、左右一対の円弧状の枠板27,28を備え、これによって、メディアMを上側から受け入れ、同軸に積層した状態で収容可能なスタッカが構成されている。
メディアスタッカ21及びメディアスタッカ22の後側には、メディア搬送機構31が配置されている。メディア搬送機構31は、本体フレーム30とシャーシ32の天板33との間に垂直に架け渡されている垂直ガイド軸35を有している。この垂直ガイド軸35に搬送アーム36が昇降及び旋回可能な状態で支持されている。搬送アーム36は、駆動モータ37によって垂直ガイド軸35に沿って昇降可能であるとともに、垂直ガイド軸35を中心に左右に旋回可能である。
上下のスタッカ21,22及びメディア搬送機構31の側方の後方の部位には、上下に積層された2つのメディアドライブ41,41が配置され、これらメディアドライブ41,41の下側にプリンタ11のキャリッジが移動可能に配置されている。
メディアドライブ41は、メディアMへのデータ書き込み位置とメディアMの受け取り受け渡しを行うメディア受け渡し位置との間を移動可能なメディアトレイ41aをそれぞれ有している。
また、プリンタ11は、メディアMのレーベル面へ印刷可能な印刷位置とメディアMの受け取り受け渡しを行うメディア受け渡し位置との間を移動可能なメディアトレイ45を有している。
図2では、上下のメディアドライブ41のメディアトレイ41aが手前に引き出されてメディア受け渡し位置にある状態及び下側のプリンタ11のメディアトレイ45が手前側のメディア受け渡し位置にある状態が示されている。また、11はインクジェットプリンタであり、インク供給機構60として各色(本実施形態ではブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、ライトシアン、ライトマゼンタの6色)のインクカートリッジ12が用いられ、これらのインクカートリッジ12がカートリッジ装着部14の各カートリッジホルダ13に前方から装着されている。
ここで、メディアスタッカ21の左右一対の枠板24,25の間及びメディアスタッカ22の左右一対の枠板27,28の間には、メディア搬送機構31の搬送アーム36が昇降可能な隙間が形成されている。また、これら上下のメディアスタッカ21とメディアスタッカ22との間には、メディア搬送機構31の搬送アーム36が水平に旋回して、メディアスタッカ22の真上に位置できるように隙間が開いている。さらに、両メディアトレイ41aをメディアドライブ41に押し込むと、メディア搬送機構31の搬送アーム36を下降させて、メディア受け渡し位置にあるメディアトレイ45にアクセス可能となっている。
メディア搬送機構31の搬送アーム36は、両メディアトレイ41aをデータ書き込み位置に位置させ、メディアトレイ45を奥側の印刷位置に位置させた状態で、メディアトレイ45の高さ位置よりもさらに下側まで下降可能となっている。そして、メディアトレイ45のメディア受け渡し位置の下方には、搬送アーム36がこの位置まで下降してリリースしたメディアMが通過するガイド穴であって、メディアスタッカ(別体スタッカ)が装着されるガイド穴65が形成されている。
図1及び図2に示すように、引出機構7は、本体フレーム30の下側に、本体フレーム30から引き出して開いたり、収納して閉じたりすることが可能な引出トレイ70を有している。引出トレイ70には、スタッカ部71が下方に凹んで設けられている。引出トレイ70が収納位置(閉位置)にあるとき、スタッカ部71は、ガイド穴65の下方に位置し、スタッカ部71の中心部は、受け渡し位置にある両メディアトレイ41aとメディアトレイ45の中心軸線が同一となるように位置されている。このスタッカ部71は、ガイド穴65を介して投入されるメディアMを受け入れ、このメディアMを比較的少量(例えば5枚〜10枚程度)だけ収容する。スタッカ部71は、メディアMを上側から受け入れ、同軸に積層した状態で収容可能となっている。
収納状態にある引出トレイ70のスタッカ部71及びガイド穴65には、スタッカ部71よりもメディアMの収容量が多いメディアスタッカ(別体スタッカ)72が着脱可能となっている(図2参照)。このメディアスタッカ72も、一対の円弧状の枠板73,74を備えており、これによって、メディアMを上側から受け入れ、同軸に積層した状態で複数枚(例えば50枚)収容可能となっている。一対の円弧状の枠板73,74の間には、メディア搬送機構31の搬送アーム36が昇降可能な隙間が形成されている。また、一方の枠板74の上部には着脱時にユーザによって把持される取っ手75が設けられている。
そして、メディアスタッカ72を取り付けた状態とすれば、下側のメディアスタッカ22から未使用のメディアMを取り出し、メディアドライブ41およびプリンタ11でデータ記録および印刷を行った後に、メディアスタッカ72に収容することができる。
また、例えば、上側のメディアスタッカ21および下側のメディアスタッカ22にそれぞれの最大収容枚数(50枚+50枚)の未使用のメディアMを装填し、下側のメディアスタッカ22の全枚数(50枚)のメディアMを順次処理してメディアスタッカ72に収容し、次に、上側のメディアスタッカ21の全枚数(50枚)のメディアMを順次処理して、空となった下側のメディアスタッカ22に収容する。このようにして、上側のメディアスタッカ21および下側のメディアスタッカ22の最大収容枚数(50枚+50枚)のメディアMを一度に処理する(バッチ処理モード)。
また、メディアスタッカ72を取り外した状態とすれば、上側のメディアスタッカ21あるいは下側のメディアスタッカ22から未使用のメディアMを取り出し、メディアドライブ41及びプリンタ11でデータ記録及び印刷を行った後に、収納状態にある引出トレイ70のスタッカ部71に収容することができる。
これにより、その後、引出トレイ70を引き出すことでスタッカ部71から処理が完了したメディアMを取り出すことができる。つまり、メディアMへの処理中であっても、開閉扉3を閉じたまま、処理が完了したメディアMから順に1枚ずつあるいは複数枚ずつ取り出すことができる(外部排出モード)。
(プリンタの内部構成について)
次に本実施形態のプリンタ11の内部構成について説明する。本実施形態のパブリッシャ1に搭載されているプリンタ11は、ホストコンピュータ100から送信される印刷データにしたがってメディアMに対する印刷を行う。
図3は、本実施形態プリンタ及びホストコンピュータの内部処理を説明するための機能ブロック図である。
プリンタ11は主として、受信部110、解析部111、主制御部112、印刷実行部113、クリーニング実行部114、時間測定部115、消費量算出部116(消費量算出部)、温度測定部117(環境測定部)、インク残量測定部118(残量測定部)、印刷部数演算部119(演算部、総印刷時間算出部)、送信部120を備えている。プリンタ11は、図示せぬ不揮発性メモリにファームウェアが記憶されており、CPUなどでファームウェアを実行することによって、各機能部が生成される。
受信部110及び送信部120は、ホストコンピュータ100とプリンタ11との間の通信インターフェースである。例えば、RS−232C、SCSI、USBといった接続端子の規格などであり、本実施形態ではUSBインターフェースを採用している。
解析部111は、受信部110が受信した印刷データを解析する。ホストコンピュータ100から送信された印刷データのうち、各種コマンドである場合は主制御部112へ転送し、印刷されるデータの場合は図示せぬプリントバッファに転送される。
主制御部112は、プリンタ11の各種動作を統括制御し、解析部111から受信した各種コマンドに応じた処理を指示する。
印刷実行部113は、主制御部112から受信したコマンドに応じて印刷処理を実行する。例えば、メディアトレイ45を駆動させ、印刷ヘッドを駆動させてプリントバッファに展開された画像データに基づきメディアMのレーベル面に対する印刷を行う。
クリーニング実行部114は、ホストコンピュータ100から送信されたクリーニング実行コマンドに応じて印刷ヘッドのノズルのクリーニングを行う。本実施形態で実行するクリーニングは、印刷ヘッドにキャップをし吸引ポンプで負圧を与えることによってノズルからインクを吸引する処理をいう。また、クリーニング実行部114は、印刷実行部113が行った印刷時間の累積が所定の累積印刷時間を経過すると自動的にクリーニング(第1のクリーニング)を行う。また、印刷実行部113が前回実行した印刷処理から所定の放置時間が経過すると自動的にクリーニング(第2のクリーニング)を実行する。
時間測定部115は、印刷時間測定部121(第1の時間測定部)と、放置時間測定部122(第2の時間測定部)とを備えている。
印刷時間測定部121は、1枚のメディアMのレーベル面への印刷処理に要した印刷時間を測定するとともに、印刷時間を累積した累積印刷時間を記憶する。印刷時間とは、プリンタ11がメディアMに対して実際に印刷した時間を示し、ホストコンピュータ100からのデータ転送時間は含まれない。すなわち、印刷ヘッドのノズルを覆っていたキャップを外してから、メディアMのレーベル面に印刷し、印刷終了後に再びノズルにキャップをするまでの時間である。例えば、1枚のメディアMの印刷処理に要する時間が1分間であったとすると、同じ印刷データを300枚印刷すると累積印刷時間が5時間となる。累積印刷時間が5時間を経過するとクリーニングを実行するよう設定されていれば、クリーニング実行部114は301枚目の印刷開始時に第1のクリーニングを自動的に実行する。
放置時間測定部122は、前回実行した印刷処理からの放置時間を測定する。例えば、放置時間が5時間を経過するとクリーニングを実行するよう設定されていれば、クリーニング実行部114は前回実行した印刷処理から5時間経過した後に実行される印刷処理の開始時に第2のクリーニングを自動的に実行する。
消費量算出部116は、印刷ヘッドによるインク滴の吐出に応じて、各インクカートリッジ12におけるインク消費量を測定し記憶する。具体的には、インクカートリッジ12毎にノズルからインクが吐出される吐出回数をカウントし、そのカウント値に、吐出したインク滴のサイズ(ドットサイズ)に応じた基準液量を乗ずることにより、インク消費量を算出する。基準液量は、印刷モード毎、ドットサイズ毎に個別に設定されている。例えば、高解像度モードにおける小ドットのインク滴の基準液量を2ngに設定すると、当該ドットの吐出カウント値が1000である場合には、インク消費量として2000ngが得られる。
また、増粘したインクや固化したインク等の不要インクを排出するべくインク滴を強制的に吐出させるフラッシング動作についても基準液量が定められており、フラッシングによる吐出回数に基準液量を乗ずることによりインク消費量を算出する。フラッシングによるインク消費量もクリーニングによるインク消費量に含まれる。
温度測定部116は、印刷ヘッドの環境温度変化を測定する。印刷ヘッドには、例えばサーミスタのような温度センサ素子が設置されている。温度測定部116はこの温度センサ素子により異常高温の状態を検知した場合には、印刷ヘッドを一時的に停止させたり、印刷ヘッドの駆動速度を遅くしたりして、印刷ヘッドを熱の影響から保護する。本実施形態では、温度測定部116が印刷開始時に印刷ヘッドの環境温度を測定し、印刷部数演算部119が測定温度に基づき印刷処理中の温度変化によるインク消費量の変動幅を予測して印刷可能部数を演算する。温度測定部116の他に湿度センサを備え、湿度を測定し、印刷部数演算部119が測定湿度に基づき印刷処理中の湿度変化によるインク消費量の変動幅を予測して印刷可能部数を演算することもできる。温度測定部116の他に気圧センサを備え、気圧を測定し、印刷部数演算部119が測定気圧に基づき印刷処理中の気圧変化によるインク消費量の変動幅を予測して印刷可能部数を演算することもできる。温度測定部116の他に時間測定部を備え、印刷時間を測定し、印刷部数演算部119が印刷時間に基づき印刷処理中の時間変化によるインク消費量の変動幅を予測して印刷可能部数を演算することもできる。また、これらのセンサや時間測定部の組み合せでもよい。
インク残量測定部118は、インクカートリッジ12毎のインク残量を測定する。インク残量は、各インクカートリッジに収容されているインク容量から消費量算出部116が算出し記憶したインク消費量を減算することによって測定することができる。また、上述したクリーニング実行コマンドに応じて強制的に実行されるいわゆるマニュアルクリーニングや、自動的に実行されるいわゆるタイマクリーニングが実行されると、ノズルから吐出されたインク消費量を減算し、減算後の値をインク残量として記憶する。
印刷部数演算部119は、消費量算出部116が算出したインク消費量及びインク残量測定部118が測定したインク残量に基づき印刷可能部数を算出する。さらに、温度測定部117が測定した印刷ヘッドの環境温度に基づき、温度変化に起因するインク消費量の変動幅を予測して印刷可能部数を補正する。
また、指定された印刷部数を印刷するために必要な総印刷時間より所定の累積印刷時間が小さい場合は、第1のクリーニングで消費される第1のクリーニング消費量を予めインク残量から減算して印刷可能部数を算出する。あるいは第1のクリーニング消費量で印刷することができる相当印刷部数を印刷可能部数から減算することによって印刷可能部数を補正する。
さらに、印刷処理を開始する際に所定の放置時間が経過している場合は、第2のクリーニングで消費される第2のクリーニング消費量を予めインク残量から減算して印刷可能部数を算出する。あるいは第2のクリーニング消費量で印刷できる相当印刷部数を印刷可能部数から減算することによって、印刷可能部数を補正する。
印刷部数演算部119は、印刷データに基づき、総印刷時間を算出することもできる。
(ホストコンピュータの内部構成について)
ホストコンピュータ100は、アプリケーションから受けたデータに対して、ラスタライズ処理、色変換処理等を行って、プリンタ11に対応した印刷データを生成する印刷データ生成部101と、プリンタ11との通信インターフェースである送信部102,受信部104と、プリンタドライバのUI画面にプリンタ11の各種情報を表示する表示部104と、を備えている。プリンタ11の印刷部数演算部119が算出した印刷可能部数を受信すると、表示部104が印刷可能部数を表示する。
(印刷可能部数の算出処理について)
次に、印刷可能部数の算出方法について説明する。図4は、印刷可能部数を算出して補正する処理を説明するためのフローチャートであり、図5は、印刷ヘッドの環境温度とインク消費量との関係を示したグラフである。
以下では、上述したパブリッシャ1のバッチ処理モードを実行する場合を前提として説明する。例えば、昼間の業務が終了した後に、上側のメディアスタッカ21および下側のメディアスタッカ22にそれぞれ50枚のメディアMをセットしておき、夜間にかけて最大収容枚数(100枚)を一度に連続処理するケースである。このようなケースでは、大量の部数を連続して処理するため、連続処理の最中に、タイマクリーニングが割り込まれたり、室内の温度変化や印刷ヘッドの発熱によって環境温度が変化する可能性がある。これを考慮せずに印刷可能部数を算出しても、実際にはインク量が不足して連続印刷の途中でインク切れが発生する虞がある。
このため本実施形態では、大量の部数を連続して印刷する場合に、連続処理の途中でインク切れを起こしてメディアMの作成処理が中断することがないよう、メディアMに対する印刷以外の要因で消費されるインク消費を予測してより正確な印刷可能部数を算出する方法を説明する。なお、以下では特に本発明に関連するホストコンピュータ100とプリンタ11との間の処理に着目して説明する。
まず、最大収容枚数である100枚分の連続印刷を実行する前にメディアMの印刷可能枚数を算出するためテスト印刷を実行する。テスト印刷を行うことによって、メディアMのレーベル面に印刷する場合に実際に消費されるインク消費量と、テスト印刷実行時の印刷ヘッドの環境温度と、を取得する。
ホストコンピュータ100の印刷データ生成部101は、アプリケーションで作成した特定の画像データを受け取ると、プリンタ11に対応したメディア1枚分の印刷データを生成し、プリンタ11へ送信する(ステップS11)。ホストコンピュータ100から印刷データを受信すると、プリンタ11の印刷実行部112はテスト印刷を実行する(ステップS21)。その際、印刷時間測定部121は印刷データを受信してからメディアMに対するテスト印刷が終了するまでの印刷時間を測定し(ステップS22)、消費量算出部116はテスト印刷に要したインク消費量を算出する(ステップS23)。また、インク残量測定部118がテスト印刷前のインク残量からテスト印刷におけるインク消費量を減算してテスト印刷終了後のインク残量を取得する(ステップS24)。
次に、温度測定部117はテスト印刷実行時の印刷ヘッドの環境温度を測定する(ステップS25)。印刷部数演算部119はステップS22で実測した印刷時間にメディアMの最大収容枚数100枚を乗じて、これ以降の印刷に要する総印刷時間を取得し(ステップS26)、総印刷時間よりも所定の累積印刷時間の方が小さいか否かを判定する。所定の累積印刷時間は第1のクリーニングが実行される間隔時間あって、プリンタ11に予め設定されている値である。総印刷時間が累積印刷時間を超えている場合は(ステップS27:Yes)、ステップS24で取得したインク残量から第1のクリーニング消費量を減算し、その結果をステップS23で実測したインク消費量で割ることで印刷可能部数を算出する(ステップS28)。一方、総印刷時間が累積印刷時間を超えない場合は(ステップS27:No)、連続印刷中にタイマクリーニングが実行されることがないため、第1のクリーニング消費量を減算することなく、ステップS24で取得したインク残量をステップS23で実測したインク消費量で割ることで印刷可能部数を算出する(ステップS29)。
次に、印刷部数演算部119は、ステップS28あるいはステップS29で算出した印刷可能部数に温度変化の係数を乗じて補正する(ステップS30)。
インクジェットプリンタは、印刷ヘッドの環境温度の変化によりインク消費量が変動することが知られている。図5は、その変動幅が最も大きいときの一例を示したグラフである。図5に示すように、35℃のときが最もインク消費量が多くなり、10℃のときが最も少なくなることが分かる。したがって、温度変化によるインク消費量を考慮するには、現在の温度からの変動量が最も大きい値を算出し、その係数を印刷可能部数に掛けることで実現することができる。
例えば、ステップS25で測定した現在温度が20℃だった場合、20℃のインク消費量と35℃のインク消費量(インク消費量が最大の温度)との変動量を算出し、その値を印刷可能部数に乗じることで温度変化を吸収する。この場合、20℃のインク消費量は50700ng、35℃のインク消費量は52000ngであるため50700÷52000=0.975となり、変動率は0.975となる。したがって、20℃のときの印刷可能部数が100枚だったとすると、100×0.975=97.5として97枚を印刷可能部数とすることで、今後温度が35℃になった場合でも予測した部数通りの印刷を行うことができる。つまり、20℃での印刷であっても35℃のときに印刷することを想定した印刷可能部数に補正することになる。
補正された印刷可能部数は、送信部120を介してホストコンピュータ100に送信される(ステップS31)。ホストコンピュータ100は、印刷可能部数を受信すると表示部104によって表示する(ステップS12)。
次に、テスト印刷で印刷した印刷データと同じ印刷データを、最大収容枚数である100枚分だけ、順次プリンタ11へ送信する(ステップS13〜ステップS15)。プリンタ11では、1枚目の印刷データから受信すると印刷実行部113がメディアMに対して順次印刷を行う。そして、連続印刷時間が所定の累積印刷時間を越えた時点でクリーニング実行部114が第1のクリーニングを実行する(ステップS32)。
(印刷可能部数の算出処理の変形例について)
次に、印刷可能部数の算出方法の変形例について説明する。図6は、本実施形態の変形例における印刷可能部数を算出する処理を説明するためのフローチャートである。
変形例は、所定の放置時間が経過したときに実行されるタイマクリーニングを考慮して印刷可能部数を算出する方法である。所定の放置時間が経過すると実行されるタイマクリーニングは、長時間にわたって印刷動作が行われず、ノズルにインクが充填された状態で放置されていた場合に、ノズルの目詰まりを防止するために実行される。
プリンタ11の放置時間測定部122は、印刷実行部112の動作を監視しており印刷処理を実行すると、印刷処理終了からの放置時間を測定する。この放置時間が所定時間だけ経過するとクリーニング実行部114が第2のクリーニングを実行する。
まず、印刷可能部数を更新するためホストコンピュータ100から印刷可能部数更新コマンドを送信すると(ステップS16)、印刷部数演算部119は、放置時間測定部122が測定している前回の印刷処理からの放置時間を取得する(ステップS35)。所定の放置時間を経過しているか否かを判定する。放置時間を経過していると判定した場合は(ステップS36:Yes)、そのときのインク残量を取得し(ステップS37)、インク残量から第2のクリーニング消費量を減算する。そして、図4のステップ23で測定したインク消費量で割ることによって新たな印刷可能部数を算出し更新する(ステップS39)。一方、放置時間を経過していないと判定した場合は(ステップS36:No)、印刷可能部数を更新することなく送信する(ステップS38)。
更新した印刷可能部数をホストコンピュータ100へ送信すると(ステップS40)、ホストコンピュータ100の表示部104が更新した印刷可能部数を表示する(ステップS17)。
次に、実際に印刷処理を実行するためホストコンピュータ100から印刷データを送信すると(ステップS18)、所定の放置時間が経過してれば(ステップS41:Yes)第2のクリーニングを実行する(ステップS42)。所定の放置時間が経過していなければ(ステップS41:No)、第2のクリーニングを実行することなくステップS21の印刷処理を実行する。
ところで、本実施形態では、インク残量からクリーニング消費量を予め減算することによって印刷可能部数を算出したが、このような算出方法に限られない。具体的には、ステップS28,ステップS39において、インク残量をインク消費量で割ることによって印刷可能部数を算出し、次に第1のクリーニング消費量あるいは第2のクリーニング消費量に相当する印刷部数を、印刷可能部数から減算することによって、印刷可能部数を求めることができる。例えば、タイマクリーニングで消費されるインク消費量は、25%デューティの印刷データに換算すると約18枚分に相当する。25%デューティとは、メディアM全体の25%程度にイメージが印刷される印刷データを示す。この部数を印刷可能部数から減算してもよい。
また本実施形態では、大量部数の連続印刷を実行する前に実際にテスト印刷を行う構成としたが、必ずしも実際にテスト印刷を実行する必要はない。例えば、ホストコンピュータからテスト印刷用の印刷データを送信する際に、印刷可能部数測定用の印刷データである旨のコマンドを送信する。この場合は、インク消費量及び印刷時間の実測値を測定することはできないが、各色インクのショット数からインク消費量、印刷時間を算出することができる。また、印刷部数演算部119で、印刷データに基づきインク消費量及び印刷時間を算出することもできる。
また本実施形態では、ホストコンピュータ100の表示部によって印刷可能部数を表示したが、プリンタ11を含むパブリッシャ1の図示せぬ表示パネルに表示することもできる。
このように本実施形態によれば、ステップS28で一度算出された印刷可能部数を、環境温度の変化に起因するインク消費量の変動率で補正する。補正により印刷可能部数の減少を予め吸収しているので、印刷処理中にプリンタ1の印刷ヘッドの環境温度が変化しても、従来よりも正確に印刷可能部数を通知することができる。
また、ステップS25で測定した環境温度におけるインク消費量と、最大消費量と、の変動率によって印刷可能部数を補正するので、プリンタ11が設置されている環境温度に対応した変動率を求めることができる。また、最大消費量との変動率を求めることによって、仮に環境温度が上昇してインク消費量が最大となっても、予測した印刷可能部数分の印刷を確実に実行することができる。
また、本実施形態のように、昼夜にわたって大量部数を長時間印刷するような場合は、特に環境温度の変化が生じやすい。このような場合でも、実測値の環境温度変化に対応した変動率で補正するのでより正確な印刷可能部数を予測することができる。
また、本実施形態によれば、複数部数の印刷処理中に実行される可能性のあるタイマクリーニングによって消費されるインク消費量を予測することができるので、インク残量からクリーニングによる消費量を減算することで、より正確な印刷可能部数を予測することができる。
本実施形態のように、指定された印刷部数を印刷するための総印刷時間より累積印刷時間が小さい場合は、連続して印刷処理を実行している間に第1のクリーニングがされる。したがって、タイマクリーニングによって消費されるインク消費量をインク残量から予め減算しておく、あるいは相当印刷部数を印刷可能部数から減算することによって、正確な印刷可能部数を算出することができる。
また上記変形例によれば、印刷処理を実行することなく所定時間放置され、印刷開始する際に実行される第2のクリーニング消費量をインク残量から予め減算しておくことができる。したがって、所定の放置時間が経過したときに実行される第2のクリーニングを予測し、より精度の高い印刷可能部数を取得したい場合は、ホストコンピュータ100から印刷可能部数更新コマンドを送信することで、新たな印刷可能部数を取得することができる。
<第2の実施形態>
本実施形態の印刷システムは、第1の実施形態説明したパブリッシャ1に搭載されたインクジェット式のレーベルプリンタと、ホストコンピュータと、によって構成されている。ただし、ホストコンピュータとプリンタのそれぞれの内部構成が異なる。図7は、本実施形態におけるホストコンピュータとプリンタの内部構成を示したブロック図である。なお、第1の実施形態と同じ構成部分についての説明は重複するため省略する。
(プリンタ及びホストコンピュータの内部構成について)
本実施形態のプリンタ200は、主として、受信部110、解析部111、主制御部112、印刷実行部113、クリーニング実行部114、温度測定部117、インク残量測定部118及び送信部120を備えている。
一方、本実施形態のホストコンピュータ300は、主として、プリンタ200との通信インターフェースである送信部102,受信部104、アプリケーションから受けたデータに対して、ラスタライズ処理、色変換処理等を行ってプリンタ11に対応した印刷データを生成する印刷データ生成部101、インク残量取得部301、温度取得部302、印刷部数演算部119及び表示部103を備えている。
(印刷可能部数の算出処理について)
次に、印刷可能部数の算出方法の第2の実施形態について説明する。図8は、本実施形態の印刷可能部数を算出する処理を説明するためのフローチャートである。
ホストコンピュータ100の印刷データ生成部101は、アプリケーションで作成した特定の画像データを受け取ると、プリンタ11に対応したメディア1枚分の印刷データを生成する(ステップS51)。このとき、印刷データ生成部101は、ラスタライズ処理、色変換処理を行って、メディアMの1枚分のレーベル印刷に必要な各色インクのショット数を算出する。算出されたショット数から印刷データを処理する印刷時間と、インク消費量と、を算出する(ステップS52,ステップS53)。
次に、プリンタ200の各インクカートリッジ内のインク残量及び印刷ヘッドの環境温度を取得するため、インク残量取得部301及び温度測定部302はインク残量及び環境温度をプリンタ200から取得するためのコマンドを生成し、送信部102を介してプリンタ200へ送信する(ステップS54)。
プリンタ200の解析部111はコマンドを解析すると、主制御部112がインク残量測定部118及び温度測定部117に対して、インク残量と環境温度を測定するよう指示する。インク残量測定部118及び温度測定部117が測定した値は送信部120を介してホストコンピュータ300へ送信される(ステップS61)。
受信部103がインク残量と環境温度とを受信すると、印刷部数演算部119は印刷可能部数を算出する(ステップS55)。
すなわち、ステップS52で算出した印刷時間にメディアMの最大収容枚数100枚を乗じて、連続印刷に要する総印刷時間を取得し、総印刷時間よりも所定の累積印刷時間の方が小さいか否かを判定する。所定の累積印刷時間は第1のクリーニングが実行される間隔時間である。総印刷時間が累積印刷時間を超えている場合は、ステップS61でプリンタ200から取得したインク残量から第1のインク消費量を減算し、その結果をステップS53で算出したインク消費量で割ることで印刷可能部数を算出する。一方、総印刷時間が累積印刷時間を超えない場合は、連続印刷中に第1のクリーニングが実行されることがないため、第1のインク消費量を減算することなく、ステップS61でプリンタから取得したインク残量をステップS53で算出したインク消費量で割ることで印刷可能部数を算出する。
次に、印刷部数演算部119は、ステップS55で算出した印刷可能部数に温度変化の係数を乗じて補正する(ステップS56)。温度変化の係数については第1の実施形態と同様の方法で算出する。補正された印刷可能部数は表示部103によって表示される(ステップS57)。
印刷可能部数が100枚以上であることが確認できると、ステップS51で生成した印刷データを最大収容枚数である100枚分だけ生成し、順次プリンタ11へ送信する(ステップS58〜ステップS60)。プリンタ200では、1枚目の印刷データから受信すると印刷実行部113がメディアMに対して順次印刷を行う。そして、連続印刷時間が所定の累積印刷時間を越えた時点でクリーニング実行部114が第1のクリーニングを実行する(ステップS62)。
このように本実施形態によれば、プリンタ200が備える温度測定部117によって測定された環境温度を、ホストコンピュータ300が取得して印刷可能部数を算出することができる。特に、1つのホストコンピュータに複数の印刷装置が通信可能に接続されている形態であっても、1台のホストコンピュータで複数の印刷装置における印刷可能部数の管理を行うことができる。また、第1の実施形態のようにテスト印刷を実施する必要がないので、テスト印刷分のインクを無駄に消費することがなく、テスト印刷時間を節約することができる。
本実施形態のパブリッシャの開閉扉を開状態としたときの外観斜視図である。 パブリッシャのケースを外した状態の前方上側から見た斜視図である。 本実施形態プリンタ及びホストコンピュータの内部処理を説明するための機能ブロック図である。 印刷可能部数を算出する処理を説明するためのフローチャートである。 印刷ヘッドの環境温度とインク消費量との関係を示したグラフである。 本実施形態の変形例における印刷可能部数を算出する処理を説明するためのフローチャートである。 第2の実施形態におけるホストコンピュータとプリンタの内部構成を示したブロック図である。 第2の実施形態の印刷可能部数を算出する処理を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1:パブリッシャ、11,200:プリンタ、100,300:ホストコンピュータ、101:印刷データ生成部、102,120:送信部、103:表示部、104,119:送信部、110:受信部、111:解析部、112:主制御部、113:印刷実行部、114:クリーニング実行部、115:時間測定部、116:消費量算出部、117:温度測定部、118:インク残量測定部、119:印刷部数演算部、121:印刷時間測定部、122:放置時間測定部、301:インク残量取得部、302:温度取得部。

Claims (8)

  1. 所定の印刷データの印刷可能部数を算出する印刷装置であって、
    前記印刷データを印刷する際に前記印刷装置が有する印刷ヘッドで消費される記録材の消費量を算出する消費量算出部と、
    記録材の残量を測定する残量測定部と、
    前記印刷ヘッドの環境変数を測定する環境測定部と、
    前記消費量及び前記残量に基づき前記印刷データの印刷可能部数を算出する演算部と、を有し、
    前記消費量算出部は、前記環境測定部が測定した前記環境変数の変化に起因する前記記録材の消費量の変動を算出し、
    前記演算部は、前記消費量算出部が算出した前記記録材の消費量の変動に基づき前記印刷可能部数を補正することを特徴とする印刷装置。
  2. 前記演算部は、前記消費量算出部が算出したもので、前記環境測定部が測定した前記環境変数における前記記録材の消費量と、前記環境変数に基づく前記記録材の最大消費量と、の変動率によって前記印刷可能部数を補正することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記印刷ヘッドはインクを吐出するインクジェットヘッドであって、
    前記消費量算出部の算出する前記記録材の消費量は、所定のタイミングで実行される前記インクジェットヘッドのクリーニングによって消費されるインク消費量を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の印刷装置。
  4. 前記クリーニングには少なくとも、所定の累積印刷時間が経過すると実行される第1のクリーニングが含まれ、
    前記印刷データを印刷するために必要な総印刷時間を算出する総印刷時間算出部と、
    前記累積印刷時間を測定する第1の時間測定部、を備え、
    前記総印刷時間より前記所定の累積印刷時間が小さい場合は、前記演算部が前記第1のクリーニングで消費される第1のクリーニング消費量を予め前記残量から減算して前記印刷可能部数を算出するか、あるいは前記演算部が前記第1のクリーニング消費量で印刷することができる相当印刷部数を前記印刷可能部数から減算することによって前記印刷可能部数を補正することを特徴とする請求項3に記載の印刷システム。
  5. 前記クリーニングには少なくとも、所定の放置時間が経過すると実行される第2のクリーニングが含まれ、
    前記放置時間を測定する第2の時間測定部と、を備え、
    前記放置時間が経過している場合は、前記演算部が前記第2のクリーニングで消費される第2のクリーニング消費量を予め前記残量から減算して前記演算部が前記印刷可能部数を算出するか、あるいは前記演算部が前記第2のクリーニング消費量で印刷できる相当印刷部数を前記印刷可能部数から減算することによって、前記印刷可能部数を補正することを特徴とする請求項3または4に記載の印刷装置。
  6. 前記印刷装置はホストコンピュータに接続可能であり、
    補正した前記印刷可能部数を前記ホストコンピュータに送信することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の印刷装置。
  7. ホストコンピュータと、前記ホストコンピュータから送信された印刷データの印刷可能部数を算出する印刷装置と、を備えた印刷システムであって、
    前記印刷装置は、
    少なくとも記録材の残量を測定する残量測定部と、
    前記印刷装置が有する印刷ヘッドの環境変数を測定する環境測定部と、を有し、
    前記ホストコンピュータは、
    少なくとも前記印刷データを生成し、前記印刷データを印刷する際に前記印刷ヘッドで消費される記録材の消費量を算出する印刷データ生成部と、
    前記消費量及び前記印刷装置から取得した前記記録材の残量に基づき前記印刷データの印刷可能部数を算出し、前記印刷装置から取得した前記環境変数の変化に起因する記録材の消費量の変動に基づき、前記印刷可能部数を補正する演算部と、を有することを特徴とする印刷システム。
  8. 消費量算出部で所定の印刷データを印刷する際に消費される記録材の消費量を測定するステップと、
    残量測定部で前記記録材の残量を測定するステップと、
    環境測定部で印刷ヘッドの環境変数を測定するステップと、
    演算部で、前記消費量及び前記残量に基づき印刷可能部数を算出し、前記環境変数の変化に起因する記録材の消費量の変動に基づき、前記印刷可能部数を補正するステップと、を有することを特徴とする印刷装置の印刷可能部数補正方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016155318A (ja) * 2015-02-25 2016-09-01 ブラザー工業株式会社 印刷物作成装置
JP2018034399A (ja) * 2016-08-31 2018-03-08 ブラザー工業株式会社 制御装置、および、コンピュータプログラム

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