JP2010080699A - 高周波モジュールとその製造方法 - Google Patents

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三男 藤原
Junichi Kimura
潤一 木村
Tomohide Ogura
智英 小倉
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Abstract

【課題】本発明はグランド端子と導体膜との接続に特殊な加工を不要とした高周波モジュールを提供することを目的とするものである。
【解決手段】この課題を解決するために、基板12の上面に装着された枠体15と、この枠体15に設けられた孔15a内であるとともに基板12の上面に装着された複数の電子部品3と、孔15a内に設けられると共に電子部品3が埋設された樹脂埋設部16と、この樹脂埋設部16上に設けられた導体膜19と、基板12の上面に設けられたグランド端子18とを備え、少なくとも孔15aの内側面には導体17aを設け、導体膜19とグランド端子18との間は導体17aを介して接続されたものである。これにより、導体17aと導体膜19との接続に特殊な加工も不要である。
【選択図】図1

Description

本発明は、高周波機器等に用いる高周波モジュールとその製造方法に関するものである。
従来の高周波モジュール1は、図15に示すように、基板2の上面には、この基板2に装着された電子部品3により構成された高周波回路が形成されている。さらに基板2の上面には電子部品3を覆うように樹脂層4が形成される。
そして高周波回路をシールドするために、樹脂層4の上面と樹脂層4の側面とに金属メッキ膜5が形成される。ここで、基板2の上面の周縁部にはグランド端子6が形成され、このグランド端子6において金属メッキ膜5と接続されている。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1、2、3が知られている。
特開2002−280468号公報 特開2006−332255号公報 特開平11−163583号公報
従来の高周波モジュール1において、樹脂層4の側面に金属メッキ膜5を形成するためには、金属メッキ膜5を形成する前に樹脂層4にあらかじめ孔を加工し、樹脂層4の側面を形成しておく必要がある。しかしながらこの孔加工は、グランド端子6を削り取らないようにするために、YAGレーザなどを用いることが必要であり、設備が高価であるとともに、加工工数も大きくなるという問題を有していた。
あるいはこの樹脂層4の側面において、グランド端子6と金属メッキ膜5とを接続するために、側面の形成をダイシングなどにより行う場合、ダイシングにより削り取る深さの精度が必要となり、高精度な加工精度の維持管理を行うことが必要となる。
そこで本発明は、この問題を解決したもので、高価な設備や難しい管理の必要がなく、生産性の良好な高周波モジュールを提供することを目的としたものである。
この目的を達成するために本発明の高周波モジュールにおいて、基板には枠体が電子部品を囲むように装着されており、この枠体の孔内に樹脂埋設部が設けられている。そして、枠体の孔の内側面にはシールド導体が形成され、樹脂埋設部上に設けられた導体膜と基板の上面に設けられたグランド端子との間は、シールド導体を介して接続されるものである。これにより、所期の目的を達成することができる。
以上のように本発明によれば、基板と、この基板の上面に装着された枠体と、この枠体に設けられた孔と、この孔内であるとともに前記基板の上面に装着された複数の電子部品と、前記孔内に設けられると共に前記電子部品が埋設された樹脂埋設部と、この樹脂埋設部上に設けられた導体膜と、前記基板の上面に設けられたグランド端子とを備え、少なくとも前記孔の内側面にはシールド導体を設け、前記導体膜と前記グランド端子との間は前記シールド導体を介して接続されたものであり、これにより導体膜はシールド導体を介してグランド端子へと接続されるので、導体膜とグランド端子との間とは、枠体が基板上に装着されることにより接続されるので、汎用の実装機などを用いて容易に装着することが可能となり、非常に生産性が良好なモジュールを実現できる。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
(実施の形態1)
以下、本実施の形態における高周波モジュール11について、図面を用いて説明する。図1は、本実施の形態における高周波モジュールの断面図である。図1において、基板12はガラスエポキシ系の多層基板であり、その上面には半導体素子などの電子部品3を装着するための装着ランド13が形成されている。本実施の形態ではこれらの電子部品3によって、基板12上に高周波回路が形成される。一方基板12の下面には高周波モジュール11をマザー基板(図示せず)へ装着するための装着端子14が設けられている。基板12は多層基板であり、装着端子14はインナービア(図示せず)や内部導体(図示せず)を介して、装着ランド13と接続されている。なお、本実施の形態における電子部品3には半導体素子を含み、この半導体素子は鋲状のバンプが装着ランド13へ圧接されることによって接続し、樹脂によって固められて接続が維持されている。
枠体15は基板12の上面側に装着されており、その中央には孔15aが設けられている。なお、本実施の形態における枠体15の断面形状は四角形であるが、これは四角形に限らず他の形状であっても良い。ここで基板12において電子部品3は、孔15aに対応する位置に装着されている。これによって、電子部品3は枠体15によって周囲が囲われた状態となる。そして、樹脂埋設部16は、孔15a内に樹脂が充填されることによって形成されるものであり、この樹脂埋設部16には電子部品3が埋設されている。
枠体15の表面には導体17(シールド導体の一例として用いた)が形成されている。この導体17には、孔15aの内側面に形成された導体17aと、枠体15の下面に形成された導体17bとが設けられている。そして基板12の上面における導体17bと対向する位置にグランド端子18が形成され、このグランド端子18と導体17bとの間ははんだによって接続される。ここで、装着端子14には、グランド用の端子を有しており、このグランド用の装着端子14とグランド端子18とが接続されている。
ここで、本実施の形態における枠体15はMID工法によって製造されたものであり、樹脂成型品の表面上にフォトイメージング法やフィルム法あるいはツーショット法などの方法によって導体17が形成されたものである。このとき、枠体15の下面の外周側の端部には導体17bの不形成部を設けておくと良い。これにより基板12と枠体15の側面をダイシングなどで切断した場合に、導体17bのバリを発生し難くできる。本実施の形態において枠体15の樹脂には液晶ポリマーを用いているので、寸法精度の良好な枠体15を得ることができる。
なお本実施の形態ではMID工法を用いたが、これは基板に孔15aを設け、この孔15aの内周面にメッキ膜を形成したものでもよい。この場合基板を用いるので、枠体15のコストを低価格で実現できる。また、本実施の形態では導体17は枠体15の孔15aの内側面と下面にのみ形成したが、これは上面や外側面にも形成しても良い。この場合には単に全面にメッキをすれば良く、容易に導体17を形成でき、低価格な枠体15を実現できる。
そして樹脂埋設部16と枠体15の上面には導体膜19が形成され、この導体17aと導体膜19とは導体17aの上端部において接続されることとなる。これによって、導体膜19とグランド端子18とは、導体17を介して接続されることとなる。本実施の形態における導体膜19は、導体ペーストによって形成されるが、これはメッキによる形成や銅箔を接着するなどの方法によるものでも構わない。
以上のような構成により、導体膜19とグランド端子18との間とは、枠体15が基板12上に装着されることにより接続されることとなるが、この枠体15は汎用の実装機などを用いて装着が可能であり、非常に生産性が良好なモジュールを実現できる。
また、電子部品3によって基板12上に構成された高周波回路は、上方を導体膜19に覆われ、周囲を導体17aによって囲まれる。そして導体17aが導体17bを介してグランド端子18へ接続されることによって、高周波回路はグランドによって囲まれることとなり、高周波回路がしっかりとシールドされる。
さらに、基板12上には枠体15が装着されるので、この基板12と枠体15と樹脂埋設部16の樹脂との熱膨張係数を適宜組み合わせることによって、そりの小さな高周波モジュール11を実現できる。例えば、枠体15の線膨張係数を基板12の線膨張係数より大きくすれば、枠体15を実装によるそりを小さくできる。ここで、枠体15の装着後における基板12のそり方向が凸状(枠体15が上方となる方向において)となるようにしておくと良い。このようにすれば、樹脂埋設部16を形成するときの樹脂収縮による高周波モジュール11のそりを小さくできる。このようにそりを小さくできるので、半導体素子と装着ランド13との間での圧接状態を維持できる。また、高周波モジュール11の曲げ強度も大きくできるので、半導体素子と基板12との間の接続信頼性の高い高周波モジュール11を実現できる。
さらに、樹脂埋設部16を有しているので、高周波モジュール11の曲げ強度を大きくできる。これによりたとえ基板12の厚みを薄くしても落下などの衝撃に対しても枠体15や導体膜19との接続を維持できる。従って、基板12の厚みを薄くしても高周波回路のシールドを維持することができる。
次に本実施の形態における高周波モジュール11の製造方法について図面を用いて説明する。図2は、本実施の形態における高周波モジュール11の工程フローチャートである。図2において、図1と同じものには同じ番号を用い、その説明は簡略化している。では図2の工程の順序に従って、高周波モジュール11の製造方法を説明する。
図3は、本実施の形態における親基板の上面図であり、図4は、本実施の形態の実装工程におけるモジュールの断面図である。なお図3、図4において図1と同じものには同じ番号を用いており、その説明は簡略化している。図2と図4において、実装工程31は基板12上に電子部品3や枠体15をはんだによって実装接続する工程である。この実装工程31は、複数の基板12が連結部21によって連結された親基板22の状態で行われ、電子部品3や枠体15はリフローはんだ付けによって接続される。
ここでこれら基板12のそれぞれの上面側には電子部品3が装着される装着ランド13が形成されている。グランド端子18は、これらの装着ランド13を囲むように切断線21aに沿ってロの字型に形成される。そしてクリーム状のはんだがこれらの装着ランド13やグランド端子18上に印刷などで供給され、装着ランド13には電子部品3が装着され、グランド端子18には枠体15が搭載される。このようにして電子部品3と枠体15とが装着された基板12は、リフロー炉へ投入し、クリーム状のはんだを溶融、硬化させることにより実装が完了する。
本実施の形態において実装工程31での枠体15の装着は、複数個の枠体15が連結部15bで連結されたシート状態で行う。このとき枠体15の連結部15bは、基板12の連結部21に対応する位置とする。つまりシート状態の枠体15が隣り合う基板12にまたがった状態で装着されることとなる。このようにシート状態の枠体15を装着するので、枠体15を一度で装着することができる。なお、本実施の形態ではシート状態の枠体15を用いたが、これは個別に分離された枠体15を装着しても良い。この場合、電子部品3と同じ汎用の実装機で容易に装着ができる。
清浄化工程32は、実装工程31で付着したフラックスや基板12表面の酸化物を除去する工程である。具体的には、まず一般的な洗浄液で洗浄してフラックスを除去し、乾燥させた後に、プラズマ処理(O2アッシング処理)あるいはシランカップリング処理によって表面の酸化物の除去が行われる。これらの処理は後述する樹脂34との接着性を向上させるために行われる。
図5は、本実施の形態における樹脂埋設工程33における高周波モジュールの断面図である。なお図5において、図1や図3と同じものには同じ番号を用いており、その説明は簡略化している。図2、図5において、樹脂埋設工程33は、実装工程31の後で、樹脂埋設部16を形成する工程である。この樹脂埋設工程33では、枠の上にスクリーンマスク(図示せず)を搭載し、スキージによって孔15a内にペースト状の樹脂34を充填する。このとき、樹脂34を枠体15の上面よりも盛り上がるように充填する。
このようにして孔15aへ樹脂34を充填した後に、真空状態にまで気圧が下げられる。これにより、樹脂34中に溶け込んだ空気や気泡を脱泡させる。この脱泡によって樹脂34の体積が減少するので、脱泡処理の後で再度スキージによって樹脂34を供給する。そして再度樹脂34が枠体15の上面よりも盛り上がった状態としておく。ここで、樹脂34は熱硬化性樹脂であり、エポキシ系の樹脂を用いている。
このようにして樹脂34を充填した後で、大気圧状態へ戻し、その後で今度は加圧しながら加熱することによってペースト状の樹脂34を硬化し樹脂埋設部16が形成される。ここで、ペースト状の樹脂34が硬化するときに樹脂34は収縮する。しかしペースト状の樹脂34を枠体15の上面よりも盛り上げて供給することによって、樹脂34の表面は枠体15の上面よりも上(樹脂34が枠体の上面より盛り上がった状態)となった状態で硬化される。なお、本実施の形態ではスクリーン印刷によって樹脂34を充填したが、これはディスペンサなどによって充填しても良い。ただしこの場合も、ペースト状の樹脂34を枠体15の上面よりも盛り上げて供給することが重要である。これにより、電子部品3との間に確実に樹脂34を介在させることができ、電子部品3を確実に樹脂34内に埋設させることができる。
図6は、本実施の形態における導体露出工程における高周波モジュールの断面図である。図6において図1から図5と同じものには同じ番号を用いており、その説明は簡略化している。図2、図6において導体露出工程35は、樹脂埋設工程33の後で樹脂34の表面を研削し、導体17aの上端部を露出させる工程である。そしてこの導体露出工程35において樹脂34の表面を研削することで、樹脂埋設工程33で枠体15の上面より盛り上がって形成された樹脂34が削除され、樹脂埋設部16の上面と枠体15の上面とが同一平面となる。このように導体露出工程35では、樹脂埋設部16の上面と枠体15の上面とが同一平面となるまで研削するので、確実に導体17aの上端部を露出させることができる。
また、導体露出工程35では、樹脂34の表面が規定の高さとなるまで除去を行うので、高さ方向の寸法精度が高い高周波モジュール11を得ることができる。本実施の形態では平面研削盤を用いて樹脂34の表面を研削したが、これは研削盤による加工や、エンドミルなどを用いたフライス加工でも良い。
図7は、本実施の形態における導体膜形成工程における高周波モジュールの断面図である。図7において図1から図6と同じものには同じ番号を用いており、その説明は簡略化している。図2、図7において導体膜形成工程36は、導体露出工程35の後で、樹脂埋設部16と枠体15上に導体膜19を形成する工程である。本実施の形態では、導体露出工程35において樹脂34の表面が平滑化されるので、導体膜形成工程36では、樹脂埋設部16の上に導体ペースト37を印刷し、乾燥することによって導体膜19を形成する。このように、導体露出工程35で導体17aの上端部が確実に露出させた状態となっているので、導体17aの上端部と導体膜19とを確実に接続できる。
なお、本実施の形態では導体ペースト37として銀ペーストを用いているが、これは他の金属によるものでも良い。また、本実施の形態では導体膜19を導体ペースト37で形成したが、これはメッキによる形成や、金属膜蒸着の導電シートなどを用いても良い。さらに、導体露出工程35において樹脂34の表面が平滑化されるので、導体膜形成工程36における導体ペースト37の塗布はスクリーンマスクやローラ転写などの方法によって、容易に形成することができる。さらにまた、本実施の形態では枠体15の上面全体に導体ペースト37を塗布したが、これは少なくとも導体17aと導体ペースト37とが接続されれば良い。そのためには枠体15の上面に、少なくとも導体ペースト37の印刷ずれ寸法以上に塗布されていれば良い。このようにすれば、確実に導体膜19と導体17aとを接続できる。そしてこのような場合、連結部15b、連結部21に対応する箇所は導体ペースト37の不塗布箇所となるので、後述する切断工程38において導体膜19の切り屑などが不要な箇所(特に異なる装着端子14間)に付着し、短絡などを発生することを防止できる。
図8は、本実施の形態における切断工程における高周波モジュールの断面図である。図8において図1から図7と同じものには同じ番号を用いており、その説明は簡略化している。図2、図8において切断工程38は、導体膜形成工程36の後で、連結部21と連結部15bとを切断し、高周波モジュール11を完成する工程である。この切断工程38では、ダイシングにより、連結部21と連結部15bとが同時に切断される。これにより、枠体15の外周と基板12の側面とが同一平面となる。このように、切断工程38ではダイシング歯によって枠体54と基板12とが切断されるが、これらは樹脂であるのでダイシング歯の磨耗は少ない。従って、寸法精度が良好な高周波モジュール11を得ることができる。
このとき枠体15の孔15a内には樹脂34が埋まり、枠体15と樹脂埋設部16とが一体化されているので、枠体15の残り幅L1が小さくても枠体15はダイシング加工時のストレスで剥がれ落ち難くなる。そしてさらに本実施の形態では、清浄化工程32において基板12や電子部品3や枠体15の表面を清浄しているので、樹脂34と枠体15との接着強度が大きくでき、さらに高周波モジュール11全体として強度が大きくできるとともに、さらに切断工程38での枠体15の欠落などが生じ難くできる。これにより、グランド端子18の幅L2も小さくできるので、基板12において電子部品3を実装可能な領域を大きくできる。従って基板12の面積を有効に利用できるので、小型の高周波モジュールを実現できる。
なお本実施の形態では、連結部15b、連結部21には導体17bやグランド端子18を形成していない。従ってダイシング歯39による切断によって、高周波モジュール11の側面にバリが発生し難くなる。これは、この高周波モジュール11をマザー基板(図示せず)へ装着する場合、隣接する電子部品との間隔を小さくでき、電子部品を高密度に実装することができることとなる。従って、マザー基板を小さくできるという効果も有する。
以上のような製造方法によって、高周波モジュール11は製造されるので、生産設備にYAGレーザなどのような特殊な設備も不要であり、基板12への枠体15の装着は、電子部品3の実装と同じ実装工程31において可能であるので、生産性が良好である。さらに、本実施の形態ではシート状の枠体15を装着するので、親基板22に対し枠体15を一度に装着が可能であり、非常に生産性が良好である。
また、樹脂埋設工程33では樹脂34の熱収縮により、基板12は谷型に反ることとなるが、実装工程31においては、これと逆方向へ反るので、その反りが相殺されてそりの小さな高周波モジュール11を実現できる。これは、枠体15には孔15aを設けているので、基板12に比べて枠体15の熱容量が小さくなり、リフロー炉中の冷却段階において枠体15は基板12よりも早く冷めることになる。これにより、枠体15とグランド端子18との間のはんだが硬化するタイミングにおいて、基板12の温度の方が高くなる。つまり、はんだが硬化したときから基板12が常温に戻るまでの間においては、基板12の方が枠体15より収縮量は大きくなることとなる。従って、基板12は山型方向へそのそりが発生することになるものである。
ここで、発明者の実験によれば、枠体15と基板12とを全く同じ基材を用いた場合、高周波モジュール11にそりが発生した。これは、枠体15の装着によるそりの方が、樹脂34の熱収縮に比べて大きくなり、そりが残ってしまったためである。そこでこのような場合には、基板12より枠体15の線膨張係数を大きくすれば良い。ただし、樹脂34の熱収縮量によっては、逆に基板12より枠体15の線膨張係数を小さくした方が良い場合もある。これらの値は、基板12や枠体15の厚さや材料(線膨張係数)や樹脂34の量や材料(線膨張係数)に応じ、そりが相殺するように適宜選定する。
そしてこのようにすることは、電子部品3が半導体素子であり、半導体素子が基板12へ非導電性ペーストによってフリップチップ実装(以下、NCP実装という)されるような場合に特に有効である。つまり、NCP実装では半導体素子に形成されたバンプと装着端子14とは圧接されて導通し、非導電性ペーストによってこの導通状態が維持される。従って基板12にそりが生じると、バンプと装着端子14との間の接続信頼性が悪くなる。そこで、樹脂埋設工程33でのそり方向と、実装工程31でのそり方向を逆方向とすることにより、そりが相殺でき、半導体素子と基板12との間での接続信頼性の良好な高周波モジュール11を実現できる。
(実施の形態2)
以下、本実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。図9は、本発明の実施の形態2におけるモジュールの断面図であり、図10は同実装工程においての基板の上面図である。なお、この図9、図10において図1から図8と同じものには同じ番号を用いており、その説明は簡略化している。図9、図10において、本実施の形態における高周波モジュール51では、実施の形態1における高周波モジュール11に対し、基板上には電子部品3aと電子部品3bとによって基板12上にはそれぞれ回路ブロック52a、回路ブロック52bが形成されている。そしてさらに本実施の形態における枠体54には、これらの回路ブロック52aと回路ブロック52bとの間を遮るように仕切り部53が設けられている。
この仕切り部53は、枠体54に対し回路ブロック52aに対応する孔54aと回路ブロック52bに対応する孔54bとが設けられることによって形成される。そしてそれぞれの孔54aと孔54bの内側面には導体17aが形成され、仕切り部53の下面には導体17bが形成される。
一方基板12の上面には、回路ブロック52aと回路ブロック52bとの間に、仕切り部53の導体17bと対応してグランド端子18が形成されている。そして、仕切り部53の導体17bとグランド端子18ともはんだによって接続される。
以上のような構成により、回路ブロック52aと回路ブロック52bとの間をしっかりとシールドすることができるので、高周波モジュール51内での信号の干渉が生じ難くなる。また仕切り部53の位置や形状の変更は、孔54aあるいは孔54bの形状を変更すれば良く、異なった大きさや領域形状の回路ブロック52にも容易に対応できる。従って仕切り部53は、図10に示すような折れ曲がったような形状であっても容易に形成することができる。
図11(a)〜(c)は本実施の形態における仕切り部の断面図である。本実施の形態における枠体54MID工法によって形成されているので、仕切り部53の形状は図11に示すように、電子部品3の配置などに応じた形状へと容易に変更することができる。たとえば、仕切り部53の下側に凹部55を設けておけば、この凹部と対応した位置に電子部品3を装着することが可能となる。ただし、この場合凹部55の深さは電子部品3の高さより深くしておくことは言うまでもない。さらに、片側のみに傾斜を有した三角形や両側に傾斜を有した三角形などでも良い。この場合、傾斜56を設けた側の回路ブロックでは、電子部品3を実装できる領域を大きくできる。
図12は、他の例における高周波モジュールの断面図である。図12において図1から図11と同じものには同じ番号を用いて、その説明は簡略化している。図11において、図10と異なる点は、仕切り部53の下面には導体17cと導体17dとが形成され、導体17cは孔54a側の導体17aと接続され、導体17dは孔54bの導体17aと接続されている。さらに回路ブロック52aと回路ブロック52bとの間には、導体17cと導体17dのそれぞれに対応したグランド端子18が形成される。このようにすることにより、回路ブロック52aと回路ブロック52bとのグランドを容易に分離することができる。従って、グランドを介してノイズが互いの回路へ侵入することを防止することができる。
例えば、これは一方の回路ブロックが高周波回路であり、他方の回路ブロックが復調や復号回路などであるような場合にも有効である。この場合デジタルノイズの高周波回路への侵入を効果的に防止することができる。
あるいは、ダイバーシティ方式の受信機に応用しても、有用である。ダイバーシティ受信機である場合には、複数の受信回路が基板12上に形成される。従ってこれらの受信回路同士での干渉が課題となる。そこで、これらの受信機間に仕切り部53を設ければ、それらの受信機間で発生するスプリアス妨害などを低減することができる。
なお、本実施の形態では、孔54aと孔54b両方に樹脂34を充填したが、これはいずれか一方にのみ樹脂34を充填しても良い。この場合樹脂34で充填されると性能が変化するような電子部品や回路に対して有効である。
(実施の形態3)
以下、本実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。図13は、本発明の実施の形態3におけるモジュールの断面図であり、図14は同、実装工程においての基板の上面図である。なお、この図13、図14において図1から図12と同じものには同じ番号を用いており、その説明は簡略化している。図13、図14において、本実施の形態における高周波モジュール61では、実施の形態1における高周波モジュール11に対し、基板12上には樹脂埋設部16に覆われない領域62を有している。つまり枠体63は基板12の外周寸法より小さくなっている。なお本実施の形態ではX方向(図中、横方向)にのみ小さくし、領域62が形成されるが、これは適宜Y方向(図中、縦方向)も小さくし領域62を形成することもできる。
なお本実施の形態において、この領域62には電子部品3cが実装され、整合回路やアンテナ(図示せず)が形成されている。このような構成とすることによってアンテナを一体化した高周波モジュール61を実現できる。ここで、アンテナを形成した領域62の上方には、樹脂が設けられていないので、樹脂によって放射抵抗が大きくなることを防ぐことができる。従って効率の良いアンテナを実現できる。
このような高周波モジュール61に対する実装工程31において、枠体63の孔63a内には、領域62に実装された電子部品3c以外の電子部品3が装着される。そしてこの場合、導体膜19は枠体63の外周から隙間をもって印刷される。
なお、実施の形態2において、孔54aもしくは孔54bのいずれか一方にのみ樹脂34を充填し、本実施の形態と同様のモジュールを実現しても良い。
本発明にかかるモジュールは、薄型の高周波モジュールを生産性良く得るという効果を有し、携帯用途の電子機器の高周波モジュールとして特に有用である。
本発明の実施の形態1におけるモジュールの断面図 同、モジュールの製造方法のフローチャート 同、親基板の状態での要部上面図 同、実装工程におけるモジュールの断面図 同、埋設工程におけるモジュールの断面図 同、導体露出工程におけるモジュールの断面図 同、導体膜形成工程におけるモジュールの断面図 同、切断工程におけるモジュールの断面図 本発明の実施の形態2におけるモジュールの断面図 同、実装工程におけるモジュールの上面図 同、仕切り部の要部断面図 同、第3の例におけるモジュールの断面図 本発明の実施の形態3におけるモジュールの断面図 同、実装工程におけるモジュールの上面図 従来のモジュールの断面図
符号の説明
3 電子部品
12 基板
15 枠体
15a 孔
16 樹脂埋設部
17a 導体
18 グランド端子
19 導体膜

Claims (10)

  1. 基板と、この基板の上面に装着された枠体と、この枠体に設けられた孔と、この孔内であるとともに前記基板の上面に装着された複数の電子部品と、前記孔内に設けられると共に前記電子部品が埋設された樹脂埋設部と、この樹脂埋設部上に設けられた導体膜と、前記基板の上面に設けられたグランド端子とを備え、少なくとも前記孔の内側面にはシールド導体を設け、前記導体膜と前記グランド端子との間は前記シールド導体を介して接続された高周波モジュール。
  2. 樹脂埋設部の上面と枠体上面とは同一平面上に形成された請求項1に記載の高周波モジュール。
  3. グランド端子は基板の周縁部近傍に配置され、枠体は前記基板の外周に沿って装着された請求項2に記載の高周波モジュール。
  4. 枠体の外周面と基板の側面とは同一平面上に形成された請求項3に記載の高周波モジュール。
  5. 枠体の線膨張係数は、基板の線膨張係数より大きくした請求項4に記載の高周波モジュール。
  6. 請求項1に記載の高周波モジュールの製造方法において、複数個の基板が基板連結部によって連結された親基板上に電子部品を実装するとともに、枠体をグランド端子へ実装する実装工程と、この実装工程の後で前記枠体内に樹脂を充填し、前記電子部品を樹脂で埋設する樹脂埋設工程と、この樹脂埋設工程の後で前記樹脂埋設部の上面と前記枠体の上面とに導体膜を形成し、この導体膜とシールド導体とを接続させる導体膜形成工程と、前記基板連結部を切断する切断工程とを有する高周波モジュールの製造方法。
  7. 樹脂埋設工程と導体膜形成工程との間には、シールド導体の上側端面を樹脂から露出させる導体露出工程が挿入された請求項6に記載の高周波モジュールの製造方法。
  8. 樹脂埋設工程では、樹脂を枠体の上面よりも盛り上げて充填し、導体露出工程では前記樹脂の前記枠体から盛り上がった箇所を切除する請求項7に記載の高周波モジュールの製造方法。
  9. 導体露出工程では、枠体の上面と樹脂埋設部の上面とが同一平面となるように前記枠体と前記樹脂埋設部とを共に切除する請求項8に記載の高周波モジュールの製造方法。
  10. 実装工程では、複数個の枠体が枠体連結部で連結されるとともに、前記枠体連結部が基板連結部に対応する位置となるように基板上に装着され、切断工程では前記基板連結部と前記枠体連結部とを同時に切断する請求項9に記載の高周波モジュールの製造方法。
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