JP2010080229A - 電極及び電池 - Google Patents

電極及び電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2010080229A
JP2010080229A JP2008246493A JP2008246493A JP2010080229A JP 2010080229 A JP2010080229 A JP 2010080229A JP 2008246493 A JP2008246493 A JP 2008246493A JP 2008246493 A JP2008246493 A JP 2008246493A JP 2010080229 A JP2010080229 A JP 2010080229A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
positive electrode
negative electrode
active material
electrode active
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008246493A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4952693B2 (ja
Inventor
Hiroyuki Yamaguchi
裕之 山口
Shunsuke Saito
俊介 齊藤
Toru Kotani
徹 小谷
Masayuki Ihara
将之 井原
Tadahiko Kubota
忠彦 窪田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2008246493A priority Critical patent/JP4952693B2/ja
Priority to KR1020090088120A priority patent/KR20100035109A/ko
Priority to US12/565,330 priority patent/US20100075233A1/en
Priority to CN2009101761831A priority patent/CN101685857B/zh
Publication of JP2010080229A publication Critical patent/JP2010080229A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4952693B2 publication Critical patent/JP4952693B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/36Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
    • H01M4/60Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of organic compounds
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/052Li-accumulators
    • H01M10/0525Rocking-chair batteries, i.e. batteries with lithium insertion or intercalation in both electrodes; Lithium-ion batteries
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/62Selection of inactive substances as ingredients for active masses, e.g. binders, fillers
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

【課題】サイクル特性を低下することなく高温保存時の膨れを抑制することが可能な正極、電池およびそれらの製造方法を提供する。
【解決手段】正極活物質の表面、又は該正極活物質層の少なくとも表面に、式(1)の塩を有する正極(Rは不飽和結合を有しても良い炭化水素基、あるいはこの炭化水素基をハロゲン化又はヒドロキシル化した基、又は水素基であり、該環にN又はOをさらに含んでも良い基、又は水素基であり、Aa−はR、R1、R2、及び前記環の少なくとも何れかに結合し得る酸アニオンであり、Mx+はAa−と塩を形成する金属イオン)、および負極集電体に設けられた負極活物質層を有する負極と共に電解液を備えた電池とする。
Figure 2010080229

【選択図】なし

Description

本発明は、正極集電体上に正極活物質層を有する正極、その正極を備えた電池に関する。
近年、カメラ一体型VTR(Video Tape Recorder )、携帯電話あるいはノートパソコンなどのポータブル電子機器が広く普及しており、その小型化、軽量化および長寿命化が強く求められている。これに伴い、電源として、電池、特に軽量で高エネルギー密度を得ることが可能な二次電池の開発が進められている。
中でも、充放電反応にリチウム(Li)の吸蔵および放出を利用する二次電池(いわゆるリチウムイオン二次電池)は、鉛電池やニッケルカドミウム電池よりも高いエネルギー密度が得られるため、大いに期待されている。このリチウムイオン二次電池は、正極および負極と共に電解液を備えており、その負極は、負極集電体上に負極活物質層を有している。
負極活物質層に含まれる負極活物質としては、黒鉛などの炭素材料が広く用いられている。また、最近では、ポータブル電子機器の高性能化および多機能化に伴って電池容量のさらなる向上が求められていることから、炭素材料に代えてケイ素やスズなどを用いることが検討されている。ケイ素の理論容量(4199mAh/g)やスズの理論容量(994mAh/g)は黒鉛の理論容量(372mAh/g)よりも格段に大きいため、電池容量の大幅な向上を期待できるからである。
ところが、リチウムイオン二次電池では、充放電時にリチウムを吸蔵した負極活物質が高活性になり、電解液が分解されやすくなると共にリチウムが不活性化しやすくなるため、十分なサイクル特性を得ることが困難である。この問題は、負極活物質として高理論容量のケイ素等を用いた場合に顕著となる。
そこで、リチウムイオン二次電池の諸問題を解決するために、さまざまな検討がなされている。具体的には、負荷特性および低温特性を向上させるために、電解液にフェニルスルホン酸金属塩を含有させる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、電池特性を向上させるために、電解液に有機アルカリ金属塩を含有させる技術が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。さらに、保存特性やサイクル特性を向上させるために、電解液にヒドロキシカルボン酸を含有させる技術が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。この他、電池容量の低下を抑制するために、負極活物質である炭素材料をリチウムアルコキシド化合物で被覆する技術が提案されている(例えば、特許文献4参照。)。また、正極に窒素化合物を添加し、電気伝導性を向上させる技術が提案されている(例えば、特許文献5参照。)。その他に電解液中の酸を除く目的でアミンを添加する技術が提案されている(例えば、特許文献6参照。)。
近年、ポータブル電子機器は多岐分野に渡って広く普及しており、二次電池が輸送時、使用時あるいは携帯時などにおいて高温雰囲気中に晒される可能性があるため、二次電池が膨れやすい状況にある。これらのことから、二次電池の膨れ特性に関して、より一層の向上が望まれている。
特開2002−056891号公報 特開2000−268863号公報 特開2003−092137号公報 特開平08−138745号公報 特開平09−237624号公報 特開2001−167790号公報
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、サイクル特性を低下することなく高温保存時の膨れを抑制することが可能な正極、電池およびそれらの製造方法を提供することにある。
本発明は以下の通りです。
1) 正極集電体に設けられた正極活物質層に含まれる活物質の表面、又は該正極活物質層の少なくとも表面に、式(1)の塩を有する正極。
Figure 2010080229
(Rは不飽和結合を有しても良い炭化水素基、あるいはこの炭化水素基をハロゲン化又はヒドロキシル化した基、又は水素基であり、R1とR2は各々独立に不飽和結合、N又はOを有しても良い炭化水素基であって、お互いに結合して環を形成しても良く、該環にN又はOをさらに含んでも良い基、又は水素基であり、Aa−はR、R1、R2、及び前記環の少なくとも何れかに結合し得る酸アニオンであり、Mx+はAa−と塩を形成する金属イオンであり、a、b、x、yは1以上の整数である。)
2)正極および負極集電体に設けられた負極活物質層を有する負極と共に電解液を備えた電池であって、前記正極は、1)の正極である電池。
本発明の正極によれば、式(1)の塩を正極に用いているので、その塩を用いていない場合と比較して、正極の化学的安定性が向上する。このため、正極において電極反応物質が効率よく吸蔵および放出されると共に、正極が電解液などの他の物質と反応しにくくなる。これにより、本発明の正極およびその正極を用いた電池によれば、高温保存時のガス発生を抑制することができる。
本発明に用いられる式(1)の塩の構造、置換基について説明する。
Rについて説明する。
Rは不飽和結合を有しても良い炭化水素基、あるいはこの炭化水素基をハロゲン化又はヒドロキシル化した基、又は水素基である。炭化水素基としては、炭素数1〜20の分岐、直鎖、又は環状の、アルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基、炭素数6〜28のアリール基、アラルキル基が挙げられる。
上記各々のRは、ハロゲン化又はヒドロキシル化されて良く、両者が修飾されていてもよい。該ハロゲン原子としては、塩素、フッ素が好ましい。
R1、R2について説明する。
R1とR2は各々独立に不飽和結合、N又はOを有しても良い炭化水素基であって、お互いに結合して環を形成しても良く、該環にN又はOをさらに含んでも良い基、又は水素基である。炭化水素基としては、上記Rと同様のものが挙げられる。この炭化水素基は、Nを含む場合は、アミノ基を有するものが好ましく、Oを含む場合は、ヒドロキシル基を有するものが好ましい。
形成される環としては、3〜8員環が好ましく、飽和環が好ましい。該環の化合物としては、例えば、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、エチレンイミン、トリメチレンイミン、ヘキサメチレンイミン、オクトゲン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、チオモルホリン等が挙げられる。
a−とMx+について説明する。
a−はR、R1、R2、及び前記環の少なくとも何れかに結合し得る酸アニオンである。酸アニオンとしては、スルホン酸、カルボン酸、スルフィン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸等の各アニオンが挙げられる。Mx+はAa−と塩を形成する金属イオンである。a、b、x、yは1以上の整数である。Aa−の上記置換基への結合位置は、特に限定されないが、鎖状部の末端、又は環上が好ましい。
bは、1〜6が好ましく、1〜4が更に好ましい。Mは、周期表の1族もしくは2族の金属であることが好ましい。従って、xは1または2が好ましい。
以下に式(1)の塩の具体例を挙げるが、本発明はこれに限定されない。
Figure 2010080229
Figure 2010080229
上記ではMはリチウムの例を挙げているが、ナトリウムやカリウムなどの1族元素やマグネシウムやカルシウム、バリウムなどの2族元素を使用することができる。また、ここではスルホン酸塩、カルボン酸塩の例を挙げたが、スルフィン酸塩、ホスホン酸塩、ホスフィン酸塩等も使用することができる。
本発明の式(1)の塩によれば、アミノ基を有しているので、電気化学デバイスの正極に用いられた場合に、電気化学デバイス内で生成した活性な反応種と反応することによって電極上の化学的安定性が向上する。したがって、電気化学デバイスの電気的性能の向上に寄与することができる。より具体的には、この金属塩が電気化学デバイスとして二次電池に用いられた場合には、正極の高温保存時の膨れを抑制することができる。
特に、式(1)の塩は、正極に用いられたときに溶解性が抑制されるために安定し、有機溶剤などと一緒に電気化学デバイスに用いられた場合においても、電解液の分解や電極被膜の脱落や溶解を防ぐなどの化学的安定性を向上させる機能を安定して発揮することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
本発明の式(1)の塩は、例えば二次電池などの電気化学デバイスに用いられるものであり、アミノ基を含む金属塩である(以下、式(1)の塩を「金属塩」ともいう)。この金属塩が電気化学デバイスに用いられる場合には、例えば、正極や正極活物質などの固体の表面に被膜として形成されてもよいし、正極中に分散されていても良い。
この金属塩がアミノ基を有しているのは、被膜などで活性な反応種と反応して安定化するため、電気化学デバイスの電気的性能の向上に寄与し、かつ電解液に対する溶解性が低いため、電解液に溶解することなく電極上に留まって効果を持続できるからである。
次に、上記した金属塩の使用例について説明する。電気化学デバイスの一例として二次電池を挙げると、金属塩は以下のようにして二次電池に用いられる。
ここで説明する二次電池は、セパレータを介して対向された正極および負極と、電解液とを備え、例えば、負極の容量が電極反応物質であるリチウムの吸蔵および放出に基づいて表されるリチウムイオン二次電池である。正極は、正極集電体上に正極活物質層を有しており、負極は、負極集電体上に負極活物質層を有している。電解液は、溶媒と、それに溶解された電解質塩とを含んでいる。
この二次電池では、正極が、上記した金属塩を含有している。金属塩により電極の化学的安定性が向上するため、電解液の分解反応が抑制されるからである。
この二次電池の種類(電池構造)は、特に限定されない。以下では、電池構造として円筒型およびラミネートフィルム型を例に挙げ、正極が金属塩を含有する場合について、二次電池の詳細な構成を説明する。
(第1の二次電池)
図1および図2は第1の二次電池の断面構成を表しており、図2では図1に示した巻回電極体20の一部を拡大して示している。
この二次電池は、主に、ほぼ中空円柱状の電池缶11の内部に、セパレータ23を介して正極21と負極22とが巻回された巻回電極体20と、一対の絶縁板12,13とが収納されたものである。この円柱状の電池缶11を用いた電池構造は、円筒型と呼ばれている。
電池缶11は、例えば、一端部が閉鎖されると共に他端部が開放された中空構造を有しており、鉄、アルミニウムあるいはそれらの合金などの金属材料によって構成されている。なお、電池缶11が鉄によって構成される場合には、例えば、ニッケルなどの鍍金が施されてもよい。一対の絶縁板12,13は、巻回電極体20を上下から挟み、その巻回周面に対して垂直に延在するように配置されている。
電池缶11の開放端部には、電池蓋14と、その内側に設けられた安全弁機構15および熱感抵抗素子(Positive Temperature Coefficient:PTC素子)16とが、ガスケット17を介してかしめて取り付けられている。これにより、電池缶11の内部は密閉されている。電池蓋14は、例えば、電池缶11と同様の金属材料によって構成されている。安全弁機構15は、熱感抵抗素子16を介して電池蓋14と電気的に接続されている。この安全弁機構15では、内部短絡、あるいは外部からの加熱などに起因して内圧が一定以上となった場合に、ディスク板15Aが反転して電池蓋14と巻回電極体20との間の電気的接続を切断するようになっている。熱感抵抗素子16は、温度の上昇に応じて抵抗が増大することにより、電流を制限して大電流に起因する異常な発熱を防止するものである。ガスケット17は、例えば、絶縁材料によって構成されており、その表面にはアスファルトが塗布されている。
巻回電極体20の中心には、センターピン24が挿入されていてもよい。この巻回電極体20では、アルミニウムなどの金属材料によって構成された正極リード25が正極21に接続されていると共に、ニッケルなどの金属材料によって構成された負極リード26が負極22に接続されている。正極リード25は、安全弁機構15に溶接などされて電池蓋14と電気的に接続されており、負極リード26は、電池缶11に溶接などされて電気的に接続されている。
正極21は、例えば、一対の面を有する正極集電体21Aの両面に正極活物質層21Bが設けられたものである。ただし、正極活物質層21Bは、正極集電体21Aの片面だけに設けられていてもよい。
正極集電体21Aは、例えば、アルミニウム、ニッケルあるいはステンレスなどの金属材料によって構成されている。
正極活物質層21Bは、正極活物質として、リチウムを吸蔵および放出することが可能な正極材料のいずれか1種あるいは2種以上を含んでおり、必要に応じて、結着剤や導電剤などの他の材料を含んでいてもよい。
リチウムを吸蔵および放出することが可能な正極材料としては、例えば、リチウム含有化合物が好ましい。高いエネルギー密度が得られるからである。このリチウム含有化合物としては、例えば、リチウムと遷移金属元素とを含む複合酸化物や、リチウムと遷移金属元素とを含むリン酸化合物などが挙げられる。中でも、遷移金属元素としてコバルト、ニッケル、マンガンおよび鉄からなる群のうちの少なくとも1種を含むものが好ましい。より高い電圧が得られるからである。その化学式は、例えば、LiM1OあるいはLiM2POで表される。式中、M1およびM2は、1種類以上の遷移金属元素を表す。xおよびyの値は、充放電状態によって異なり、通常、0.05≦x≦1.10、0.05≦y≦1.10である。
リチウムと遷移金属元素とを含む複合酸化物の具体例としては、リチウムコバルト複合酸化物(LiCoO)、リチウムニッケル複合酸化物(LiNiO)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(LiNi1−zCo(z<1))、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物(LiNi(1−v−w)CoMn(v+w<1))、あるいはスピネル型構造を有するリチウムマンガン複合酸化物(LiMn)などが挙げられる。中でも、コバルトを含む複合酸化物が好ましい。高い容量が得られると共に、優れたサイクル特性も得られるからである。また、リチウムと遷移金属元素とを含むリン酸化合物としては、例えばリチウム鉄リン酸化合物(LiFePO)あるいはリチウム鉄マンガンリン酸化合物(LiFe1−uMnPO(u<1))が挙げられる。
この他、リチウムを吸蔵および放出することが可能な正極材料としては、例えば、酸化チタン、酸化バナジウムあるいは二酸化マンガンなどの酸化物や、二硫化チタンあるいは硫化モリブデンなどの二硫化物や、セレン化ニオブなどのカルコゲン化物や、硫黄、ポリアニリンあるいはポリチオフェンなどの導電性高分子も挙げられる。
もちろん、リチウムを吸蔵および放出することが可能な正極材料は、上記以外のものであってもよい。また、上記した一連の正極材料は、任意の組み合わせで2種以上混合されてもよい。
そして、正極活物質は金属塩の皮膜が設けられている。この被膜が正極活物質上に設けられているのは、正極の化学的安定性が向上し、それに伴って正極に隣接する電解液の化学的安定性も向上するからである。これにより、正極においてリチウムが効率よく吸蔵および放出されると共に、電解液の分解反応が抑制されるため、サイクル特性が向上する。
この被膜は、正極活物質の全面を覆うように設けられていてもよいし、その表面の一部を覆うように設けられていてもよい。
被膜を形成する方法としては、例えば、浸漬法などの液相法や、蒸着法、スパッタ法あるいはCVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)法などの気相法が挙げられる。これらの方法については、単独で用いてもよいし、2種以上の方法を併用してもよい。中でも、液相法として、上記した金属塩を含有する溶液を用いて正極被膜21Cを形成するのが好ましい。具体的には、例えば、浸積法では、金属塩を含有する溶液中に、正極活物質を浸漬し、続いて乾燥させ、金属塩を正極活物質の表面に被覆させる。高い化学的安定性を有する良好な被膜が容易に形成されるからである。金属塩を溶解させる溶媒としては、例えば、水などの極性の高い溶媒が挙げられる。
導電剤としては、例えば、黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラックあるいはケチェンブラックなどの炭素材料が挙げられる。これらは単独でもよいし、複数種が混合されてもよい。なお、導電剤は、導電性を有する材料であれば、金属材料あるいは導電性高分子などであってもよい。
結着剤としては、例えば、スチレンブタジエン系ゴム、フッ素系ゴムあるいはエチレンプロピレンジエンなどの合成ゴムや、ポリフッ化ビニリデンなどの高分子材料が挙げられる。これらは単独でもよいし、複数種が混合されてもよい。
負極22は、例えば、一対の面を有する負極集電体22Aの両面に負極活物質層22Bが設けられたものである。ただし、負極活物質層22Bは、負極集電体22Aの片面だけに設けられていてもよい。
負極集電体22Aは、例えば、銅、ニッケルあるいはステンレスなどの金属材料によって構成されている。この負極集電体22Aの表面は、粗面化されているのが好ましい。いわゆるアンカー効果によって負極集電体22Aと負極活物質層22Bとの間の密着性が向上するからである。この場合には、少なくとも負極活物質層22Bと対向する領域において、負極集電体22Aの表面が粗面化されていればよい。粗面化の方法としては、例えば、電解処理によって微粒子を形成する方法などが挙げられる。この電解処理とは、電解槽中において電解法によって負極集電体22Aの表面に微粒子を形成して凹凸を設ける方法である。この電解処理が施された銅箔は、一般に「電解銅箔」と呼ばれている。
負極活物質層22Bは、負極活物質として、リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料のいずれか1種あるいは2種以上を含んでおり、必要に応じて、結着剤や導電剤などの他の材料を含んでいてもよい。なお、結着剤および導電剤に関する詳細は、例えば、正極21について説明した場合と同様である。
リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料としては、例えば、リチウムを吸蔵および放出することが可能であると共に金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を構成元素として有する材料が挙げられる。高いエネルギー密度が得られるからである。このような負極材料は、金属元素あるいは半金属元素の単体でも合金でも化合物でもよく、それらの1種あるいは2種以上の相を少なくとも一部に有するようなものでもよい。なお、本発明における「合金」には、2種以上の金属元素からなるものに加えて、1種以上の金属元素と1種以上の半金属元素とを含むものも含まれる。また、「合金」は、非金属元素を含んでいてもよい。この組織には、固溶体、共晶(共融混合物)、金属間化合物、あるいはそれらの2種以上が共存するものがある。
上記した金属元素あるいは半金属元素としては、例えば、リチウムと合金を形成することが可能な金属元素あるいは半金属元素が挙げられる。具体的には、マグネシウム、ホウ素(B)、アルミニウム、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、ケイ素、ゲルマニウム(Ge)、スズ、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、カドミウム(Cd)、銀(Ag)、亜鉛、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)、パラジウム(Pd)あるいは白金(Pt)などである。中でも、ケイ素およびスズのうちの少なくとも1種が好ましい。リチウムを吸蔵および放出する能力が大きいため、高いエネルギー密度が得られるからである。
ケイ素およびスズのうちの少なくとも1種を有する負極材料としては、例えば、ケイ素の単体、合金あるいは化合物や、スズの単体、合金あるいは化合物や、それらの1種あるいは2種以上の相を少なくとも一部に有する材料が挙げられる。
ケイ素の合金としては、例えば、ケイ素以外の第2の構成元素として、スズ、ニッケル、銅、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛、インジウム、銀、チタン、ゲルマニウム、ビスマス、アンチモン(Sb)およびクロムからなる群のうちの少なくとも1種を有するものが挙げられる。ケイ素の化合物としては、例えば、酸素あるいは炭素(C)を有するものが挙げられ、ケイ素に加えて、上記した第2の構成元素を有していてもよい。ケイ素の合金あるいは化合物の一例としては、SiB、SiB、MgSi、NiSi、TiSi、MoSi、CoSi、NiSi、CaSi、CrSi、CuSi、FeSi、MnSi、NbSi、TaSi、VSi、WSi、ZnSi、SiC、Si、SiO、SiO(0<v≦2)、SnO(0<w≦2)あるいはLiSiOなどが挙げられる。
スズの合金としては、例えば、スズ以外の第2の構成元素として、ケイ素、ニッケル、銅、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛、インジウム、銀、チタン、ゲルマニウム、ビスマス、アンチモンおよびクロムからなる群のうちの少なくとも1種を有するものが挙げられる。スズの化合物としては、例えば、酸素あるいは炭素を有するものが挙げられ、スズに加えて、上記した第2の構成元素を有していてもよい。スズの合金あるいは化合物の一例としては、SnSiO、LiSnO、MgSnなどが挙げられる。
特に、ケイ素およびスズのうちの少なくとも1種を有する負極材料としては、例えば、スズを第1の構成元素とし、それに加えて第2および第3の構成元素を有するものが好ましい。第2の構成元素は、コバルト、鉄、マグネシウム、チタン、バナジウム(V)、クロム、マンガン、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ジルコニウム、ニオブ(Nb)、モリブデン、銀、インジウム、セリウム(Ce)、ハフニウム、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ビスマスおよびケイ素からなる群のうちの少なくとも1種である。第3の構成元素は、ホウ素、炭素、アルミニウムおよびリン(P)からなる群のうちの少なくとも1種である。第2および第3の構成元素を有することにより、サイクル特性が向上するからである。
中でも、スズ、コバルトおよび炭素を構成元素として有し、炭素の含有量が9.9質量%以上29.7質量%以下、スズおよびコバルトの合計に対するコバルトの割合(Co/(Sn+Co))が30質量%以上70質量%以下であるSnCoC含有材料が好ましい。このような組成範囲において、高いエネルギー密度が得られるからである。
このSnCoC含有材料は、必要に応じて、さらに他の構成元素を有していてもよい。他の構成元素としては、例えば、ケイ素、鉄、ニッケル、クロム、インジウム、ニオブ、ゲルマニウム、チタン、モリブデン、アルミニウム、リン、ガリウムあるいはビスマスなどが好ましく、それらの2種以上を有していてもよい。より高い効果が得られるからである。
なお、SnCoC含有材料は、スズ、コバルトおよび炭素を含む相を有しており、その相は、低結晶性あるいは非晶質な相であるのが好ましい。この相は、リチウムと反応可能な反応相であり、これによって優れたサイクル特性が得られるようになっている。この相のX線回折によって得られる回折ピークの半値幅は、特定X線としてCuKα線を用い、挿引速度を1°/minとした場合に、回折角2θで1.0°以上であることが好ましい。リチウムがより円滑に吸蔵および放出されると共に、電解質との反応性が低減されるからである。
X線回折によって得られた回折ピークがリチウムと反応可能な反応相に対応するものであるか否かは、リチウムとの電気化学的反応の前後におけるX線回折チャートを比較することによって容易に判断することができる。例えば、リチウムとの電気化学的反応の前後において回折ピークの位置が変化すれば、リチウムと反応可能な反応相に対応するものである。この場合には、例えば、低結晶性あるいは非晶質な反応相の回折ピークが2θ=20°〜50°の間に見られる。この低結晶性あるいは非晶質な反応相は、例えば、上記した各構成元素を含んでおり、主に、炭素によって低結晶化あるいは非晶質化しているものと考えられる。
なお、SnCoC含有材料は、低結晶性あるいは非晶質な相に加えて、各構成元素の単体または一部を含む相を有している場合もある。
特に、SnCoC含有材料では、構成元素である炭素の少なくとも一部が、他の構成元素である金属元素あるいは半金属元素と結合しているのが好ましい。スズなどの凝集あるいは結晶化が抑制されるからである。
元素の結合状態を調べる測定方法としては、例えばX線光電子分光法(X−ray Photoelectron Spectroscopy;XPS)が挙げられる。このXPSは、軟X線(市販の装置ではAl−Kα線か、Mg−Kα線を用いる)を試料表面に照射し、試料表面から飛び出してくる光電子の運動エネルギーを測定することによって、試料表面から数nmの領域の元素組成、および元素の結合状態を調べる方法である。
元素の内殻軌道電子の束縛エネルギーは、第1近似的には、元素上の電荷密度と相関して変化する。例えば、炭素元素の電荷密度が近傍に存在する元素との相互作用によって減少した場合には、2p電子などの外殻電子が減少しているので、炭素元素の1s電子は殻から強い束縛力を受けることになる。すなわち、元素の電荷密度が減少すると、束縛エネルギーは高くなる。XPSでは、束縛エネルギーが高くなると、高いエネルギー領域にピークはシフトするようになっている。
XPSにおいて、炭素の1s軌道(C1s)のピークは、グラファイトであれば、金原子の4f軌道(Au4f)のピークが84.0eVに得られるようにエネルギー較正された装置において、284.5eVに現れる。また、表面汚染炭素であれば、284.8eVに現れる。これに対して、炭素元素の電荷密度が高くなる場合、例えば炭素よりも陽性な元素と結合している場合には、C1sのピークは、284.5eVよりも低い領域に現れる。すなわち、SnCoC含有材料に含まれる炭素の少なくとも一部が他の構成元素である金属元素または半金属元素などと結合している場合には、SnCoC含有材料について得られるC1sの合成波のピークが284.5eVよりも低い領域に現れる。
なお、XPS測定を行う場合には、表面が表面汚染炭素で覆われている際に、XPS装置に付属のアルゴンイオン銃で表面を軽くスパッタするのが好ましい。また、測定対象のSnCoC含有材料が負極22中に存在する場合には、二次電池を解体して負極22を取り出したのち、炭酸ジメチルなどの揮発性溶媒で洗浄するとよい。負極22の表面に存在する揮発性の低い溶媒と電解質塩とを除去するためである。これらのサンプリングは、不活性雰囲気下で行うのが望ましい。
また、XPS測定では、スペクトルのエネルギー軸の補正に、例えばC1sのピークを用いる。通常、物質表面には表面汚染炭素が存在しているので、表面汚染炭素のC1sのピークを284.8eVとし、それをエネルギー基準とする。なお、XPS測定では、C1sのピークの波形は、表面汚染炭素のピークとSnCoC含有材料中の炭素のピークとを含んだ形として得られるので、例えば市販のソフトウエアを用いて解析することにより、表面汚染炭素のピークと、SnCoC含有材料中の炭素のピークとを分離する。波形の解析では、最低束縛エネルギー側に存在する主ピークの位置をエネルギー基準(284.8eV)とする。
このSnCoC含有材料は、例えば、各構成元素の原料を混合した混合物を電気炉、高周波誘導炉あるいはアーク溶解炉などで溶解させたのち、凝固させることによって形成可能である。また、ガスアトマイズあるいは水アトマイズなどの各種アトマイズ法や、各種ロール法や、メカニカルアロイング法あるいはメカニカルミリング法などのメカノケミカル反応を利用した方法などを用いてもよい。中でも、メカノケミカル反応を利用した方法が好ましい。SnCoC含有材料が低結晶性あるいは非晶質な構造になるからである。メカノケミカル反応を利用した方法では、例えば、遊星ボールミル装置やアトライタなどの製造装置を用いることができる。
原料には、各構成元素の単体を混合して用いてもよいが、炭素以外の構成元素の一部については合金を用いるのが好ましい。このような合金に炭素を加えてメカニカルアロイング法を利用した方法によって合成することにより、低結晶化あるいは非晶質な構造が得られ、反応時間も短縮されるからである。なお、原料の形態は、粉体であってもよいし、塊状であってもよい。
このSnCoC含有材料の他、スズ、コバルト、鉄および炭素を構成元素として有するSnCoFeC含有材料も好ましい。このSnCoFeC含有材料の組成は、任意に設定可能である。例えば、鉄の含有量を少なめに設定する場合の組成としては、炭素の含有量が9.9質量%以上29.7質量%以下、鉄の含有量が0.3質量%以上5.9質量%以下、スズとコバルトとの合計に対するコバルトの割合(Co/(Sn+Co))が30質量%以上70質量%以下であるのが好ましい。また、例えば、鉄の含有量を多めに設定する場合の組成としては、炭素の含有量が11.9質量%以上29.7質量%以下、スズとコバルトと鉄との合計に対するコバルトと鉄との合計の割合((Co+Fe)/(Sn+Co+Fe))が26.4質量%以上48.5質量%以下、コバルトと鉄との合計に対するコバルトの割合(Co/(Co+Fe))が9.9質量%以上79.5質量%以下であるのが好ましい。このような組成範囲において、高いエネルギー密度が得られるからである。このSnCoFeC含有材料の結晶性、元素の結合状態の測定方法、および形成方法などについては、上記したSnCoC含有材料と同様である。
リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料として、ケイ素の単体、合金あるいは化合物や、スズの単体、合金あるいは化合物や、それらの1種あるいは2種以上の相を少なくとも一部に有する材料を用いた負極活物質層22Bは、例えば、気相法、液相法、溶射法、塗布法あるいは焼成法、またはそれらの2種以上の方法を用いて形成される。この場合には、負極集電体22Aと負極活物質層22Bとが界面の少なくとも一部において合金化しているのが好ましい。詳細には、両者の界面において、負極集電体22Aの構成元素が負極活物質層22Bに拡散していてもよいし、負極活物質層22Bの構成元素が負極集電体22Aに拡散していてもよいし、それらの構成元素が互いに拡散し合っていてもよい。充放電時における負極活物質層22Bの膨張および収縮に起因する破壊が抑制されると共に、負極集電体22Aと負極活物質層22Bとの間の電子伝導性が向上するからである。
なお、気相法としては、例えば、物理堆積法あるいは化学堆積法、具体的には真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、レーザーアブレーション法、熱化学気相成長(Chemical Vapor Deposition:CVD)法あるいはプラズマ化学気相成長法などが挙げられる。液相法としては、電解鍍金あるいは無電解鍍金などの公知の手法を用いることができる。塗布法とは、例えば、粒子状の負極活物質を結着剤などと混合したのち、溶剤に分散させて塗布する方法である。焼成法とは、例えば、塗布法によって塗布したのち、結着剤などの融点よりも高い温度で熱処理する方法である。焼成法に関しても公知の手法が利用可能であり、例えば、雰囲気焼成法、反応焼成法あるいはホットプレス焼成法が挙げられる。
上記した他、リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料としては、例えば、炭素材料が挙げられる。この炭素材料とは、例えば、易黒鉛化性炭素や、(002)面の面間隔が0.37nm以上の難黒鉛化性炭素や、(002)面の面間隔が0.34nm以下の黒鉛などである。より具体的には、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素繊維、有機高分子化合物焼成体、活性炭あるいはカーボンブラック類などがある。このうち、コークス類には、ピッチコークス、ニードルコークスあるいは石油コークスなどが含まれる。有機高分子化合物焼成体とは、フェノール樹脂やフラン樹脂などを適当な温度で焼成して炭素化したものをいう。炭素材料は、リチウムの吸蔵および放出に伴う結晶構造の変化が非常に少ないため、高いエネルギー密度が得られると共に優れたサイクル特性が得られ、さらに導電剤としても機能するので好ましい。なお、炭素材料の形状は、繊維状、球状、粒状あるいは鱗片状のいずれでもよい。
また、リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料としては、例えば、リチウムを吸蔵および放出することが可能な金属酸化物あるいは高分子化合物なども挙げられる。金属酸化物とは、例えば、酸化鉄、酸化ルテニウムあるいは酸化モリブデンなどであり、高分子化合物とは、例えば、ポリアセチレン、ポリアニリンあるいはポリピロールなどである。
もちろん、リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料は、上記以外のものであってもよい。また、上記した一連の負極材料は、任意の組み合わせで2種以上混合されもよい。
上記した負極材料からなる負極活物質は、複数の粒子状をなしている。すなわち、負極活物質層22Bは、複数の負極活物質粒子を有しており、その負極活物質粒子は、例えば、上記した気相法などによって形成されている。ただし、負極活物質粒子は、気相法以外の方法によって形成されていてもよい。
負極活物質粒子が気相法などの堆積法によって形成される場合には、その負極活物質粒子が単一の堆積工程を経て形成された単層構造を有していてもよいし、複数回の堆積工程を経て形成された多層構造を有していてもよい。ただし、堆積時に高熱を伴う蒸着法などによって負極活物質粒子を形成する場合には、その負極活物質粒子が多層構造を有しているのが好ましい。負極材料の堆積工程を複数回に分割して行う(負極材料を順次薄く形成して堆積させる)ことにより、その堆積工程を1回で行う場合と比較して負極集電体22Aが高熱に晒される時間が短くなり、熱的ダメージを受けにくくなるからである。
この負極活物質粒子は、例えば、負極集電体22Aの表面から負極活物質層22Bの厚さ方向に成長しており、その根本において負極集電体22Aに連結されている。この場合には、負極活物質粒子が気相法によって形成されており、上記したように、負極集電体22Aとの界面の少なくとも一部において合金化しているのが好ましい。詳細には、両者の界面において、負極集電体22Aの構成元素が負極活物質粒子に拡散していてもよいし、負極活物質粒子の構成元素が負極集電体22Aに拡散していてもよいし、両者の構成元素が互いに拡散しあっていてもよい。
特に、負極活物質層22Bは、必要に応じて、負極活物質粒子の表面(電解液と接する領域)を被覆する酸化物含有膜を有しているのが好ましい。酸化物含有膜が電解液に対する保護膜として機能し、充放電を繰り返しても電解液の分解反応が抑制されるため、サイクル特性が向上するからである。この酸化物含有膜は、負極活物質粒子の表面のうちの一部を被覆していてもよいし、全部を被覆していてもよい。
この酸化物含有膜は、例えば、ケイ素、ゲルマニウムおよびスズからなる群のうちの少なくとも1種の酸化物を含有しており、中でも、ケイ素の酸化物を含有しているのが好ましい。負極活物質粒子の表面を全体に渡って容易に被覆しやすいと共に、優れた保護作用が得られるからである。もちろん、酸化物含有膜は、上記以外の他の酸化物を含有していてもよい。この酸化物含有膜は、例えば、気相法あるいは液相法によって形成されており、中でも液相析出法、ゾルゲル法、塗布法あるいはディップコーティング法などの液相法が好ましく、液相析出法がより好ましい。負極活物質粒子の表面を広い範囲に渡って容易に被覆しやすいからである。
また、負極活物質層22Bは、必要に応じて、負極活物質粒子の粒子間の隙間や粒子内の隙間に、電極反応物質と合金化しない金属材料を有しているのが好ましい。金属材料を介して複数の負極活物質粒子が結着されると共に、上記した隙間に金属材料が存在することで負極活物質層22Bの膨張および収縮が抑制されるため、サイクル特性が向上するからである。
この金属材料は、例えば、リチウムと合金化しない金属元素を構成元素として有している。このような金属元素としては、例えば、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛および銅からなる群のうちの少なくとも1種が挙げられ、中でも、コバルトが好ましい。上記した隙間に金属材料が容易に入り込みやすいと共に、優れた結着作用が得られるからである。もちろん、金属材料は、上記以外の他の金属元素を有していてもよい。ただし、ここで言う「金属材料」とは、単体に限らず、合金や金属化合物まで含む広い概念である。この金属材料は、例えば、気相法あるいは液相法によって形成されており、中でも電解鍍金法あるいは無電解鍍金法などの液相法が好ましく、電解鍍金法がより好ましい。上記した隙間に金属材料が入り込みやすくなると共に、その形成時間が短くて済むからである。
なお、負極活物質層22Bは、上記した酸化物含有膜あるいは金属材料のいずれか一方だけを有していてもよいし、双方を有していてもよい。ただし、サイクル特性をより向上させるためには、双方を含んでいるのが好ましい。
セパレータ23は、正極21と負極22とを隔離し、両極の接触に起因する電流の短絡を防止しながらリチウムイオンを通過させるものである。このセパレータ23は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレンあるいはポリエチレンなどの合成樹脂からなる多孔質膜や、セラミックからなる多孔質膜などによって構成されており、これらの2種以上の多孔質膜が積層されたものであってもよい。
このセパレータ23には、液状の電解質である電解液が含浸されている。この電解液は、溶媒と、それに溶解された電解質塩とを含んでいる。
溶媒は、例えば、有機溶剤などの非水溶媒のいずれか1種あるいは2種以上を含有している。この非水溶媒としては、例えば、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ブチレン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチルメチルあるいは炭酸メチルプロピルなどの炭酸エステル系溶媒などが挙げられる。優れた容量特性、サイクル特性および保存特性が得られるからである。中でも、炭酸エチレンあるいは炭酸プロピレンなどの高粘度溶媒と、炭酸ジメチル、炭酸エチルメチルあるいは炭酸ジエチルなどの低粘度溶媒とを混合したものが好ましい。電解質塩の解離性およびイオンの移動度が向上するため、より高い効果が得られるからである。
この溶媒は、化4〜化6で表される不飽和結合を有する環状炭酸エステルを含有しているのが好ましい。サイクル特性が向上するからである。これらは単独でも良いし、複数種が混合されてもよい。
Figure 2010080229
(R11およびR12は、各々独立して水素基あるいはアルキル基である。)
Figure 2010080229
(R13〜R16は各々独立して水素基、アルキル基、ビニル基あるいはアリル基であり、それらのうちの少なくとも1つはビニル基あるいはアリル基である。)
Figure 2010080229
(R17はアルキレン基である。)
化4に示した不飽和結合を有する環状炭酸エステルは、炭酸ビニレン系化合物である。この炭酸ビニレン系化合物としては、例えば、炭酸ビニレン(1,3−ジオキソール−2−オン)、炭酸メチルビニレン(4−メチル−1,3−ジオキソール−2−オン)、炭酸エチルビニレン(4−エチル−1,3−ジオキソール−2−オン)、4,5−ジメチル−1,3−ジオキソール−2−オン、4,5−ジエチル−1,3−ジオキソール−2−オン、4−フルオロ−1,3−ジオキソール−2−オン、あるいは4−トリフルオロメチル−1,3−ジオキソール−2−オンなどが挙げられ、中でも炭酸ビニレンが好ましい。容易に入手可能であると共に、高い効果が得られるからである。
化5に示した不飽和結合を有する環状炭酸エステルは、炭酸ビニルエチレン系化合物である。炭酸ビニルエチレン系化合物としては、例えば、炭酸ビニルエチレン(4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン)、4−メチル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エチル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−n−プロピル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、5−メチル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4−ジビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、あるいは4,5−ジビニル−1,3−ジオキソラン−2−オンなどが挙げられ、中でも炭酸ビニルエチレンが好ましい。容易に入手可能であると共に、高い効果が得られるからである。もちろん、R13〜R16としては、全てがビニル基でもよいし、全てがアリル基でもよいし、ビニル基とアリル基とが混在していてもよい。
化6に示した不飽和結合を有する環状炭酸エステルは、炭酸メチレンエチレン系化合物である。炭酸メチレンエチレン系化合物としては、4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4−ジメチル−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−オン、あるいは4,4−ジエチル−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−オンなどが挙げられる。この炭酸メチレンエチレン系化合物としては、1つのメチレン基を有するもの(化6に示した化合物)の他、2つのメチレン基を有するものであってもよい。
なお、不飽和結合を有する環状炭酸エステルとしては、化4〜化6に示したものの他、ベンゼン環を有する炭酸カテコール(カテコールカーボネート)などであってもよい。
また、溶媒は、化7で表されるハロゲンを構成元素として有する鎖状炭酸エステルおよび化8で表されるハロゲンを構成元素として有する環状炭酸エステルのうちの少なくとも1種を含有しているのが好ましい。負極22の表面に安定な保護膜が形成されて電解液の分解反応が抑制されるため、サイクル特性が向上するからである。
Figure 2010080229
(R21〜R26は各々独立して水素基、ハロゲン基、アルキル基あるいはハロゲン化アルキル基であり、それらのうちの少なくとも1つはハロゲン基あるいはハロゲン化アルキル基である。)
Figure 2010080229
(R27〜R30は各々独立して水素基、ハロゲン基、アルキル基あるいはハロゲン化アルキル基であり、それらのうちの少なくとも1つはハロゲン基あるいはハロゲン化アルキル基である。)
なお、化7中のR21〜R26は、同一でもよいし、異なってもよい。このことは、化8中のR27〜30についても同様である。ハロゲンの種類は、特に限定されないが、例えば、フッ素、塩素および臭素からなる群のうちの少なくとも1種が挙げられ、中でも、フッ素が好ましい。高い効果が得られるからである。もちろん、他のハロゲンであってもよい。
ハロゲンの数は、1つよりも2つが好ましく、さらに3つ以上であってもよい。保護膜を形成する能力が高くなり、より強固で安定な保護膜が形成されるため、電解液の分解反応がより抑制されるからである。
化7に示したハロゲンを有する鎖状炭酸エステルとしては、例えば、炭酸フルオロメチルメチル、炭酸ビス(フルオロメチル)あるいは炭酸ジフルオロメチルメチルなどが挙げられる。これらは単独でもよいし、複数種が混合されてもよい。
化8に示したハロゲンを有する環状炭酸エステルとしては、例えば、化9および化10で表される一連の化合物が挙げられる。すなわち、化9に示した(1)の4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、(2)の4−クロロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、(3)の4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、(4)のテトラフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、(5)の4−フルオロ−5−クロロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、(6)の4,5−ジクロロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、(7)のテトラクロロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、(8)の4,5−ビストリフルオロメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、(9)の4−トリフルオロメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、(10)の4,5−ジフルオロ−4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、(11)の4−メチル−5,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、(12)の4−エチル−5,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンなどである。また、化10に示した(1)の4−トリフルオロメチル−5−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、(2)の4−トリフルオロメチル−5−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、(3)の4−フルオロ−4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、(4)の4,4−ジフルオロ−5−(1,1−ジフルオロエチル)−1,3−ジオキソラン−2−オン、(5)の4,5−ジクロロ−4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、(6)の4−エチル−5−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、(7)の4−エチル−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、(8)の4−エチル−4,5,5−トリフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、(9)の4−フルオロ−4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オンなどである。これらは単独でもよいし、複数種が混合されてもよい。
Figure 2010080229
Figure 2010080229
中でも、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンあるいは4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンが好ましく、4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンがより好ましい。特に、4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンとしては、シス異性体よりもトランス異性体が好ましい。容易に入手可能であると共に、高い効果が得られるからである。
電解質塩は、例えば、リチウム塩などの軽金属塩のいずれか1種あるいは2種以上を含んでいる。このリチウム塩としては、例えば、六フッ化リン酸リチウム、四フッ化ホウ酸リチウム、過塩素酸リチウムあるいは六フッ化ヒ酸リチウムなどが挙げられる。優れた容量特性、サイクル特性および保存特性が得られるからである。中でも、六フッ化リン酸リチウムが好ましい。内部抵抗が低下するため、より高い効果が得られるからである。
この電解質塩は、化11〜化13で表される化合物からなる群のうちの少なくとも1種を含有しているのが好ましい。上記した六フッ化リン酸リチウム等と一緒に用いられた場合に、より高い効果が得られるからである。なお、化11中のR33は、同一でもよいし、異なってもよい。このことは、化12中のR41〜R43および化13中のR51およびR52についても同様である。
Figure 2010080229
(X31は長周期型周期表における1族元素あるいは2族元素、またはアルミニウムである。M31は遷移金属、または長周期型周期表における13族元素、14族元素あるいは15族元素である。R31はハロゲン基である。Y31は−OC−R32−CO−、−OC−C(R33)−あるいは−OC−CO−である。ただし、R32はアルキレン基、ハロゲン化アルキレン基、アリーレン基あるいはハロゲン化アリーレン基である。R33はアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基あるいはハロゲン化アリール基である。なお、a3は1〜4の整数であり、b3は0、2あるいは4であり、c3、d3、m3およびn3は1〜3の整数である。)
Figure 2010080229
(X41は長周期型周期表における1族元素あるいは2族元素である。M41は遷移金属、または長周期型周期表における13族元素、14族元素あるいは15族元素である。Y41は−OC−(C(R41))b4−CO−、−(R43)C−(C(R42))c4−CO−、−(R43)C−(C(R42))c4−C(R43)−、−(R43)C−(C(R42))c4−SO−、−OS−(C(R42))d4−SO−あるいは−OC−(C(R42))d4−SO−である。ただし、R41およびR43は水素基、アルキル基、ハロゲン基あるいはハロゲン化アルキル基であり、それぞれのうちの少なくとも1つはハロゲン基あるいはハロゲン化アルキル基である。R42は水素基、アルキル基、ハロゲン基あるいはハロゲン化アルキル基である。なお、a4、e4およびn4は1あるいは2であり、b4およびd4は1〜4の整数であり、c4は0〜4の整数であり、f4およびm4は1〜3の整数である。)
Figure 2010080229
(X51は長周期型周期表における1族元素あるいは2族元素である。M51は遷移金属、または長周期型周期表における13族元素、14族元素あるいは15族元素である。Rfはフッ素化アルキル基あるいはフッ素化アリール基であり、いずれの炭素数も1〜10である。Y51は−OC−(C(R51))d5−CO−、−(R52)C−(C(R51))d5−CO−、−(R52)C−(C(R51))d5−C(R52)−、−(R52)C−(C(R51))d5−SO−、−OS−(C(R51))e5−SO−あるいは−OC−(C(R51))e5−SO−である。ただし、R51は水素基、アルキル基、ハロゲン基あるいはハロゲン化アルキル基である。R52は水素基、アルキル基、ハロゲン基あるいはハロゲン化アルキル基であり、そのうちの少なくとも1つはハロゲン基あるいはハロゲン化アルキル基である。なお、a5、f5およびn5は1あるいは2であり、b5、c5およびe5は1〜4の整数であり、d5は0〜4の整数であり、g5およびm5は1〜3の整数である。)
なお、長周期型周期表とは、IUPAC(国際純正・応用化学連合)が提唱する無機化学命名法改訂版によって表されるものである。具体的には、1族元素とは、水素、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムおよびフランシウムである。2族元素とは、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムおよびラジウムである。13族元素とは、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウムおよびタリウムである。14族元素とは、炭素、ケイ素、ゲルマニウム、スズおよび鉛である。15族元素とは、窒素、リン、ヒ素、アンチモンおよびビスマスである。
化11に示した化合物としては、例えば、化14の(1)〜(6)で表される化合物などが挙げられる。化12に示した化合物としては、例えば、化15の(1)〜(8)で表される化合物などが挙げられる。化13に示した化合物としては、例えば、化16で表される化合物などが挙げられる。なお、化11〜化13に示した構造を有する化合物であれば、化14〜化16に示した化合物に限定されないことは言うまでもない。
Figure 2010080229
Figure 2010080229
Figure 2010080229
また、電解質塩は、化17〜化19で表される化合物からなる群のうちの少なくとも1種を含有していてもよい。上記した六フッ化リン酸リチウム等と一緒に用いられた場合に、より高い効果が得られるからである。なお、化17中のmおよびnは、同一でもよいし、異なってもよい。このことは、化19中のp、qおよびrについても同様である。
Figure 2010080229
(mおよびnは1以上の整数である。)
Figure 2010080229
(R61は炭素数が2以上4以下の直鎖状あるいは分岐状のパーフルオロアルキレン基である。)
Figure 2010080229
(p、qおよびrは1以上の整数である。)
化17に示した鎖状の化合物としては、例えば、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(LiN(CFSO)、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドリチウム(LiN(CSO)、(トリフルオロメタンスルホニル)(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドリチウム(LiN(CFSO)(CSO))、(トリフルオロメタンスルホニル)(ヘプタフルオロプロパンスルホニル)イミドリチウム(LiN(CFSO)(CSO))、あるいは(トリフルオロメタンスルホニル)(ノナフルオロブタンスルホニル)イミドリチウム(LiN(CFSO)(CSO))などが挙げられる。これらは単独でもよいし、複数種が混合されてもよい。
化18に示した環状の化合物としては、例えば、化20で表される一連の化合物が挙げられる。すなわち、化20に示した(1)の1,2−パーフルオロエタンジスルホニルイミドリチウム、(2)の1,3−パーフルオロプロパンジスルホニルイミドリチウム、(3)の1,3−パーフルオロブタンジスルホニルイミドリチウム、(4)の1,4−パーフルオロブタンジスルホニルイミドリチウムなどである。これらは単独でもよいし、複数種が混合されてもよい。中でも、1,2−パーフルオロエタンジスルホニルイミドリチウムが好ましい。高い効果が得られるからである。
Figure 2010080229
化19に示した鎖状の化合物としては、例えば、リチウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド(LiC(CFSO)などが挙げられる。
電解質塩の含有量は、溶媒に対して0.3mol/kg以上3.0mol/kg以下であるのが好ましい。この範囲外では、イオン伝導性が極端に低下する可能性があるからである。
なお、電解液は、溶媒および電解質塩と共に、各種の添加剤を含んでいてもよい。電解液の化学的安定性がより向上するからである。
この添加剤としては、例えば、スルトン(環状スルホン酸エステル)が挙げられる。このスルトンは、例えば、プロパンスルトンあるいはプロペンスルトンなどであり、中でも、プロペンスルトンが好ましい。これらは単独でもよいし、複数種が混合されてもよい。電解液中におけるスルトンの含有量は、例えば、0.5質量%以上5質量%以下である。
また、添加剤としては、例えば、酸無水物が挙げられる。この酸無水物は、例えば、コハク酸無水物、グルタル酸無水物あるいはマレイン酸無水物などのカルボン酸無水物や、エタンジスルホン酸無水物あるいはプロパンジスルホン酸無水物などのジスルホン酸無水物や、スルホ安息香酸無水物、スルホプロピオン酸無水物あるいはスルホ酪酸無水物などのカルボン酸とスルホン酸との無水物などであり、中でも、コハク酸無水物あるいはスルホ安息香酸無水物が好ましい。これらは単独でもよいし、複数種が混合されてもよい。電解液中における酸無水物の含有量は、例えば、0.5質量%以上5質量%以下である。
この二次電池は、例えば、以下の手順によって製造される。
まず、正極21を作製する。最初に、表面に式(1)の塩の皮膜を形成させる場合は、正極活物質にこの化合物の水溶液を加え攪拌しながら乾燥して活物質表面に式(1)の塩で表される皮膜を形成することができる。この正極活物質と、結着剤と、導電剤とを含むものを混合して正極合剤としたのち、有機溶剤に分散させてペースト状の正極合剤スラリーとする。続いて、ドクタブレードあるいはバーコータなどによって正極集電体21Aの両面に正極合剤スラリーを均一に塗布して乾燥させる。最後に、必要に応じて加熱しながらロールプレス機などによって塗膜を圧縮成型して正極活物質層21Bを形成する。この場合には、圧縮成型を複数回に渡って繰り返してもよい。
また、未処理の活物質を用い、圧縮形成して正極活物質層21Bを形成した後に、式(1)の塩の水溶液に浸漬または水溶液を塗布し、乾燥させ電極上に正極皮膜21Cを形成させることができる。
次に、負極22を作製する。最初に、電解銅箔などからなる負極集電体22Aを準備したのち、蒸着法などの気相法によって負極集電体22Aの両面に負極材料を堆積させて、複数の負極活物質粒子を形成する。続いて、必要に応じて、液相析出法などの液相法によって酸化物含有膜を形成し、あるいは電解鍍金法などの液相法によって金属材料を形成して、負極活物質層22Bを形成する。
次に、正極集電体21Aに正極リード25を溶接などして取り付けると共に、負極集電体22Aに負極リード26を溶接などして取り付けたのち、セパレータ23を介して正極21と負極22とを積層させてから、長手方向において巻回させて巻回電極体20を作製する。
二次電池の組み立ては、以下のようにして行う。最初に、正極リード25の先端部を安全弁機構15に溶接すると共に、負極リード26の先端部を電池缶11に溶接する。続いて、巻回電極体20を一対の絶縁板12,13で挟みながら電池缶11の内部に収納する。続いて、電池缶11の内部に電解液を注入してセパレータ23に含浸させる。最後に、電池缶11の開口端部に電池蓋14、安全弁機構15および熱感抵抗素子16をガスケット17を介してかしめることにより固定する。これにより、図1および図2に示した二次電池が完成する。
この二次電池では、充電を行うと、例えば、正極21からリチウムイオンが放出され、セパレータ23に含浸された電解液を介して負極22に吸蔵される。一方、放電を行うと、例えば、負極22からリチウムイオンが放出され、セパレータ23に含浸された電解液を介して正極21に吸蔵される。
この円筒型の二次電池によれば、正極が上記した正極と同様の構成を有しているので、その正極の化学的安定性が向上する。これにより、正極においてリチウムイオンが吸蔵および放出されやすくなるため、電池抵抗を抑制させることができる。この場合には、上記した式(1)の塩を含有する溶液を用いて被膜を形成しており、具体的には浸積処理や塗布処理などの簡単な処理を用いているので、良好な正極被膜21Cを簡単に形成することができる。
(第2の二次電池)
図3は第2の二次電池の分解斜視構成を表しており、図4は図3に示した巻回電極体30のVIII−VIII線に沿った断面を拡大して示している。
この二次電池は、例えば、上記した第1の二次電池と同様にリチウムイオン二次電池であり、主に、フィルム状の外装部材40の内部に、正極リード31および負極リード32が取り付けられた巻回電極体30が収納されたものである。このフィルム状の外装部材40を用いた電池構造は、ラミネートフィルム型と呼ばれている。
正極リード31および負極リード32は、例えば、外装部材40の内部から外部に向かって同一方向に導出されている。正極リード31は、例えば、アルミニウムなどの金属材料によって構成されており、負極リード32は、例えば、銅、ニッケルあるいはステンレスなどの金属材料によって構成されている。これらの金属材料は、例えば、薄板状あるいは網目状になっている。
外装部材40は、例えば、ナイロンフィルム、アルミニウム箔およびポリエチレンフィルムがこの順に貼り合わされたアルミラミネートフィルムによって構成されている。この外装部材40は、例えば、ポリエチレンフィルムが巻回電極体30と対向するように、2枚の矩形型のアルミラミネートフィルムの外縁部同士が融着あるいは接着剤によって互いに接着された構造を有している。
外装部材40と正極リード31および負極リード32との間には、外気の侵入を防止するために密着フィルム41が挿入されている。この密着フィルム41は、正極リード31および負極リード32に対して密着性を有する材料によって構成されている。このような材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリエチレンあるいは変性ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂が挙げられる。
なお、外装部材40は、上記したアルミラミネートフィルムに代えて、他の積層構造を有するラミネートフィルムによって構成されていてもよいし、ポリプロピレンなどの高分子フィルムあるいは金属フィルムによって構成されていてもよい。
巻回電極体30は、セパレータ35および電解質36を介して正極33と負極34とが積層されたのちに巻回されたものであり、その最外周部は保護テープ37によって保護されている。
図5は、図4に示した巻回電極体30の一部を拡大して表している。正極33は、例えば、一対の面を有する正極集電体33Aの両面に正極活物質層33Bおよび被膜33Cが設けられたものである。負極34は、例えば、一対の面を有する負極集電体34Aの両面に負極活物質層34Bが設けられたものである。正極集電体33A、正極活物質層33B、正極被膜33C、負極集電体34A、負極活物質層34Bおよびセパレータ35の構成は、それぞれ上記した第1の二次電池における正極集電体21A、正極活物質層21B、正極被膜21C、負極集電体22A、負極活物質層22Bおよびセパレータ23の構成と同様である。
電解質36は、電解液と、それを保持する高分子化合物とを含んでおり、いわゆるゲル状の電解質である。ゲル状の電解質は、高いイオン伝導率(例えば、室温で1mS/cm以上)が得られると共に漏液が防止されるので好ましい。
高分子化合物としては、例えば、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデンとポリヘキサフルオロピレンとの共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリフォスファゼン、ポリシロキサン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、ポリスチレン、あるいはポリカーボネートなどが挙げられる。これらは単独でもよいし、複数種が混合されてもよい。中でも、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリヘキサフルオロプロピレンあるいはポリエチレンオキサイドが好ましい。電気化学的に安定だからである。
電解液の組成は、第1の二次電池における電解液の組成と同様である。ただし、この場合の溶媒とは、液状の溶媒だけでなく、電解質塩を解離させることが可能なイオン伝導性を有するものまで含む広い概念である。したがって、イオン伝導性を有する高分子化合物を用いる場合には、その高分子化合物も溶媒に含まれる。
なお、電解液を高分子化合物に保持させたゲル状の電解質36に代えて、電解液をそのまま用いてもよい。この場合には、電解液がセパレータ35に含浸される。
ゲル状の電解質36を備えた二次電池は、例えば、以下の3種類の方法によって製造される。
第1の製造方法では、最初に、例えば、上記した第1の二次電池における正極21および負極22の作製手順と同様の手順により、正極集電体33Aの両面に正極活物質層33Bおよび正極被膜33Cを形成して正極33を作製すると共に、負極集電体34Aの両面に負極活物質層34Bを形成して負極34を作製する。続いて、電解液と、高分子化合物と、溶剤とを含む前駆溶液を調製して正極33および負極34に塗布したのち、溶剤を揮発させてゲル状の電解質36を形成する。続いて、正極集電体33Aに正極リード31を取り付けると共に、負極集電体34Aに負極リード32を取り付ける。続いて、電解質36が形成された正極33と負極34とをセパレータ35を介して積層させてから長手方向に巻回し、その最外周部に保護テープ37を接着させて巻回電極体30を作製する。最後に、例えば、2枚のフィルム状の外装部材40の間に巻回電極体30を挟み込んだのち、その外装部材40の外縁部同士を熱融着などで接着させて巻回電極体30を封入する。この際、正極リード31および負極リード32と外装部材40との間に、密着フィルム41を挿入する。これにより、図3〜図5に示した二次電池が完成する。
第2の製造方法では、最初に、正極33に正極リード31を取り付けると共に負極34に負極リード32を取り付けたのち、セパレータ35を介して正極33と負極34とを積層して巻回させると共に最外周部に保護テープ37を接着させて、巻回電極体30の前駆体である巻回体を作製する。続いて、2枚のフィルム状の外装部材40の間に巻回体を挟み込んだのち、一辺の外周縁部を除いた残りの外周縁部を熱融着などで接着させて、袋状の外装部材40の内部に巻回体を収納する。続いて、電解液と、高分子化合物の原料であるモノマーと、重合開始剤と、必要に応じて重合禁止剤などの他の材料とを含む電解質用組成物を調製して袋状の外装部材40の内部に注入したのち、外装部材40の開口部を熱融着などで密封する。最後に、モノマーを熱重合させて高分子化合物とすることにより、ゲル状の電解質36を形成する。これにより、二次電池が完成する。
第3の製造方法では、最初に、高分子化合物が両面に塗布されたセパレータ35を用いることを除き、上記した第2の製造方法と同様に、巻回体を形成して袋状の外装部材40の内部に収納する。このセパレータ35に塗布する高分子化合物としては、例えば、フッ化ビニリデンを成分とする重合体、すなわち単独重合体、共重合体あるいは多元共重合体などが挙げられる。具体的には、ポリフッ化ビニリデンや、フッ化ビニリデンおよびヘキサフルオロプロピレンを成分とする二元系共重合体や、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレンおよびクロロトリフルオロエチレンを成分とする三元系共重合体などである。なお、高分子化合物は、上記したフッ化ビニリデンを成分とする重合体と共に、他の1種あるいは2種以上の高分子化合物を含んでいてもよい。続いて、電解液を調製して外装部材40の内部に注入したのち、その外装部材40の開口部を熱融着などで密封する。最後に、外装部材40に加重をかけながら加熱し、高分子化合物を介してセパレータ35を正極33および負極34に密着させる。これにより、電解液が高分子化合物に含浸し、その高分子化合物がゲル化して電解質36が形成されるため、二次電池が完成する。
この第3の製造方法では、第1の製造方法と比較して、二次電池の膨れが抑制される。また、第3の製造方法では、第2の製造方法と比較して、高分子化合物の原料であるモノマーや溶媒などが電解質36中にほとんど残らず、しかも高分子化合物の形成工程が良好に制御されるため、正極33、負極34およびセパレータ35と電解質36との間において十分な密着性が得られる。
このラミネートフィルム型の二次電池によれば、正極が上記した正極と同様の構成を有しているので、サイクル特性を向上させることができる。この二次電池に関する上記以外の効果は、第1の二次電池と同様である。
本発明の実施例について詳細に説明する。
(実施例1−1)
平均粒子径13μm(レーザー散乱法により測定)のリチウムコバルト複合酸化物(LiCo0.98Al0.01Mg0.01)100質量部に対して下記化aに示す化合物(式(1)の塩)を1質量部になるよう秤量し、100mlの純水中で5分攪拌した。攪拌後、エバポレーターにより水分を除去した後オーブンで120℃−12h乾燥しコバルト酸リチウムに化aに示す化合物を被覆処理した正極活物質を得た。
以上で得られた正極活物質を用い、以下に記すようにラミネート電池を作製し、サイクル特性および高温保存時のセル厚みを評価した。
リチウムコバルト複合酸化物91質量部と、導電剤としてグラファイト6質量部と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)3質量部とを混合して正極合剤としたのち、N−メチル−2−ピロリドンに分散させてペースト状の正極合剤スラリーとした。続いて、バーコータによって帯状のアルミニウム箔(厚さ=12μm)からなる正極集電体33Aの両面に正極合剤スラリーを均一に塗布して乾燥させたのち、ロールプレス機によって圧縮成形して正極活物質層33Bを形成した。
負極は、次のようにして作製した。黒鉛粉末90質量%と、PVdF10質量%とを混合して負極合剤を調製した。この負極合剤をN−メチル−2−ピロリドンに分散させて負極合剤スラリーを作製した後、負極合剤スラリーを帯状銅箔よりなる負極集電体の両面に均一に塗布し、さらに、これを加熱プレス成型することにより、負極活物質層を形成した。
セパレーターは、次のようにして作製した。まず、ポリフッ化ビリデン樹脂(平均分子量150000)にN−メチル−2−ピロリドンを、質量比10:90で加え十分に溶解させ、PVdFのN−メチル−2−ピロリドン10質量%溶液を作製した。
次に、作製したスラリーを卓上コーターにて、基材層としての厚さ7μmのポリエチレン(PE)とポリプロピレン(PP)の混合体である微多孔膜上に塗布し、ついで水浴で相分離させた後、熱風にて乾燥し、厚さ4μmのPVdF微多孔層を有する微多孔膜を得た。
次に、セパレーターと正極と負極とを、負極、セパレーター、正極、セパレーターの順に積層し、多数回巻回し、発電素子を作製した。この発電素子と電解液を厚さ180μmの防湿性アルミラミネートフィルム外装中に入れた後、真空封止、熱圧着を行い、寸法およそ34mm×50mm×3.8mmである平板型ラミネート電池を作製した。
電解液はエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)との体積混合比が1:1である混合溶液に1mol/dmの濃度になるようにLiPFを溶解して非水電解液を調製した。
(実施例1−2〜1−7)
実施例1−1において、該実施例の電解液に対して、表1の0.5%(質量基準)の電解液添加剤(ただし、FECは溶媒)を添加した以外は、同様にして非水電解液2次電池を作製した。
(実施例1−8〜実施例1−10)
実施例1−1において、式(1)の塩を下記化b、化c、または化dに変更した以外は、同様にして非水電解液2次電池を作製した。
(比較例1−1)
実施例1−1において、式(1)の塩を用いなかった以外は、同様にして非水電解液2次電池を作製した。
以上のようにして作製した非水電解液2次電池について、放電容量維持率と12時間後の膨れ量を測定した。正極に含有される金属塩の種類を表1の「正極」の項に記載する(以下の表も同様)と共に評価結果を同表に示した。
1)放電容量維持率
23℃の雰囲気中において2サイクル充放電させて放電容量を測定し、引き続き同雰囲気中においてサイクル数の合計が100サイクルとなるまで充放電させて放電容量を測定したのち、放電容量維持率(%)=(100サイクル目の放電容量/2サイクル目の放電容量)×100を算出した。この際、1サイクルの充放電条件としては、800mAの定電流密度で電池電圧が4.2Vに達するまで充電し、さらに4.2Vの定電圧で40mAに達するまで充電したのち、800mAの定電流密度で電池電圧が3Vに達するまで放電した。
2)12時間後の膨れ量
環境温度45℃、充電電圧4.20V、充電電流800mA、充電時間2.5時間の条件で充電を行った後、放電電流400mA、終止電圧3.0Vで放電を行った。セルを充電電圧4.2V、充電電流800mA、充電時間2.5時間の条件で充電を行った後、85℃で12時間保存を行い、保存前後でのセル厚みの増加量を測定し、12時間後の膨れ量とした。
Figure 2010080229
Figure 2010080229
表1に示すように正極に化a、化b、化c、または化dの化合物を含ませることによって高温保存後のセルの厚み増加を抑制できることが判った。
(実施例2−1)
以下の手順により、図3〜図5に示したラミネートフィルム型の二次電池を作製した。この際、負極34の容量がリチウムの吸蔵および放出に基づいて表されるリチウムイオン二次電池となるようにした。
まず、正極33を作製した。最初に、炭酸リチウム(LiCO)と炭酸コバルト(CoCO)とを0.5:1のモル比で混合したのち、空気中において900℃×5時間の条件で焼成してリチウムコバルト複合酸化物(LiCoO)を得た。続いて、正極活物質としてリチウムコバルト複合酸化物91質量部と、導電剤としてグラファイト6質量部と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン3質量部とを混合して正極合剤としたのち、N−メチル−2−ピロリドンに分散させてペースト状の正極合剤スラリーとした。続いて、バーコータによって帯状のアルミニウム箔(厚さ=12μm)からなる正極集電体33Aの両面に正極合剤スラリーを均一に塗布して乾燥させたのち、ロールプレス機によって圧縮成形して正極活物質層33Bを形成した。続いて、化aに示した金属塩を含有する溶液として、1.5%水溶液を準備したのち、正極活物質層33Bが形成された正極集電体33Aを溶液中に数秒間浸漬させた。最後に、溶液中から正極集電体33Aを引き上げたのち、120℃の減圧環境中において乾燥させて正極活物質層33B上に正極被膜33Cを形成した。
次に、負極34を作製した。最初に、電解銅箔からなる負極集電体34A(厚さ=10μm)を準備したのち、電子ビーム蒸着法によって負極集電体34Aの両面に負極活物質としてケイ素を厚さが5μmになるように堆積させて複数の負極活物質粒子を形成することにより、負極活物質層34Bを形成した。この際、負極活物質による充電容量が正極の充電容量よりも大きくなるように調節し、充電の途中で負極にリチウム金属が析出しないようにした。この負極活物質層34Bを形成する場合には、1回の堆積工程で負極活物質粒子を形成して単層構造を有するようにした。
次に、溶媒としてジフルオロ炭酸エチレン(DFEC)とフルオロ炭酸エチレン(FEC)、炭酸エチレン(EC)、炭酸プロピレン(PC)、炭酸ジエチル(DEC)とを混合したのち、電解質塩として六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を溶解させて、電解液を調製した。この際、溶媒の組成(DFEC:FEC:EC:PC:DEC)を質量比で5:10:10:25:50とし、電解液中における六フッ化リン酸リチウムの濃度を1mol/kgとした。
最後に、正極33および負極34と共に電解液を用いて二次電池を組み立てた。最初に、正極集電体33Aの一端にアルミニウム製の正極リード31を溶接すると共に、負極集電体34Aの一端にニッケル製の負極リード32を溶接した。続いて、正極33と、微多孔性ポリエチレンフィルムからなるセパレータ35(厚さ=25μm)と、負極34とをこの順に積層してから長手方向に巻回させたのち、粘着テープからなる保護テープ37で巻き終わり部分を固定して、巻回電極体30の前駆体である巻回体を形成した。続いて、外側から、ナイロンフィルム(厚さ=30μm)と、アルミニウム箔(厚さ=40μm)と、無延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ=30μm)とが積層された3層構造のラミネートフィルム(総厚=100μm)からなる外装部材40の間に巻回体を挟み込んだのち、一辺を除く外縁部同士を熱融着して、袋状の外装部材40の内部に巻回体を収納した。続いて、外装部材40の開口部から電解液を注入してセパレータ35に含浸させて巻回電極体30を作製した。最後に、真空雰囲気中において外装部材40の開口部を熱融着して封止することにより、ラミネートフィルム型の二次電池が完成した。
(実施例2−2〜2−5)
実施例2−1において、該実施例の電解液に対して、表2の0.5%(質量基準)の電解液添加剤を添加した以外は、同様にして非水電解液2次電池を作製した。
(実施例2−6〜実施例2−8)
実施例2−1において、金属塩を上記化b、化c、または化dの金属塩に変更した以外は、同様にして非水電解液2次電池を作製した。
(比較例2−1)
実施例2−1において、金属塩を用いなかった以外は、同様にして非水電解液2次電池を作製した。
(比較例2−2)
比較例2−1において、該比較例の電解液に対して1%(質量基準)のテトラブチルアミンを添加した以外は、同様にして非水電解液2次電池を作製した。
以上のようにして作製した非水電解液2次電池について、放電容量維持率と4時間後の膨れ量を測定した。
1)放電容量維持率
23℃の雰囲気中において2サイクル充放電させて放電容量を測定し、引き続き同雰囲気中においてサイクル数の合計が100サイクルとなるまで充放電させて放電容量を測定したのち、放電容量維持率(%)=(100サイクル目の放電容量/2サイクル目の放電容量)×100を算出した。この際、1サイクルの充放電条件としては、1mA/cmの定電流密度で電池電圧が4.2Vに達するまで充電し、さらに4.2Vの定電圧で電流密度が0.02mA/cmに達するまで充電したのち、1mA/cmの定電流密度で電池電圧が2.5Vに達するまで放電した。
2)4時間後の膨れ量
23℃の雰囲気中において2サイクル充放電させてから再び充電して厚さを測定し、引き続き充電状態のままで90℃の恒温槽中に4時間保存してから厚さを測定したのち、膨れ(mm)=(保存後の厚さ−保存前の厚さ)を算出した。この際、1サイクルの充放電条件としては、0.2Cの定電流で電池電圧が4.2Vに達するまで充電したのち、0.2Cの定電流で電池電圧が2.5Vに達するまで放電した。「0.2C」とは、理論容量を5時間で放電しきる電流値である。
Figure 2010080229
表2に示すように正極に化a、化b、化c、または化dの化合物を含ませることによって放電容量維持率を維持しつつ高温保存後のセルの厚み増加を抑制できることが判った。また、アミンを電解液に添加するだけではサイクル特性が低下し、ガス発生量も多いことが判る。
(実施例3−1〜3−8、比較例3−1、3−2)
負極活物質としてケイ素に代えて後述のSnCoC含有材料を用い、塗布法により負極活物質層52Bを形成すると共に、電解液における溶媒の組成を後述のように変更したことを除き、実施例2−1〜2−8、比較例2−1〜2−2と同様の手順を経て非水電解液2次電池を作製し、同様に評価した。詳細は以下の通りである。
負極活物質を準備する場合には、最初に、スズ粉末とコバルト粉末とを合金化してスズコバルト合金粉末としたのち、炭素粉末を加えて乾式混合した。続いて、伊藤製作所製の遊星ボールミルの反応容器中に、上記した混合物20gと、直径9mmの鋼玉約400gとをセットした。続いて、反応容器中をアルゴン(Ar)雰囲気に置換したのち、毎分250回転の回転速度による10分間の運転と10分間の休止とを運転時間の合計が50時間になるまで繰り返した。最後に、反応容器を室温まで冷却したのち、合成された負極活物質粉末を取り出し、280メッシュのふるいを通して粗粉を取り除いた。得られたSnCoC含有材料の組成を分析したところ、スズの含有量は48質量%、コバルトの含有量は23質量%、炭素の含有量は20質量%、スズとコバルトとの合計に対するコバルトの割合(Co/(Sn+Co))は32質量%であった。SnCoC含有材料の組成を分析する場合には、炭素の含有量については炭素・硫黄分析装置を用いて測定し、スズおよびコバルトの含有量についてはICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合プラズマ)発光分析を用いて測定した。また、得られたSnCoC含有材料をX線回折分析したところ、回折角2θ=20°〜50°の間に、回折角2θが1.0°以上の広い半値幅を有する回折ピークが観察された。さらに、XPSによりSnCoC含有材料を分析したところ、ピークP1が得られた。このピークP1を解析すると、表面汚染炭素のピークP2と、それよりも低エネルギー側にSnCoC含有材料中におけるC1sのピークP3とが得られた。このピークP3は、284.5eVよりも低い領域に得られた。すなわち、SnCoC含有材料中の炭素が他の元素と結合していることが確認された。
負極活物質層52Bを形成する場合には、最初に、負極活物質としてSnCoC含有材料粉末80質量部と、負極導電剤としてグラファイト11質量部およびアセチレンブラック1質量部と、負極結着剤としてポリフッ化ビニリデン8質量部とを混合して負極合剤としたのち、N−メチル−2−ピロリドンに分散させてペースト状の負極合剤スラリーとした。続いて、電解銅箔からなる負極集電体52A(厚さ=10μm)の一面に負極合剤スラリーを均一に塗布したのち、乾燥させた。最後に、ロールプレス機を用いて圧縮成型した。この場合においても、負極52の充放電容量が正極51充放電容量よりも大きくなるように正極活物質層51Bの厚さを調整することにより、満充電時において負極52にリチウム金属が析出しないようにした。
次に、溶媒としてフルオロ炭酸エチレン(FEC)、炭酸エチレン(EC)、炭酸ジエチル(DEC)とを混合したのち、電解質塩として六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を溶解させて、電解液を調製した。この際、溶媒の組成(FEC:EC:DEC)を質量比で10:25:65とし、電解液中における六フッ化リン酸リチウムの濃度を1mol/kgとした。
得られた非水電解液2次電池の評価結果を表3に示した。なお、比較例3−2は、比較例3−1の電解液に対して1%(質量基準)のテトラブチルアミンを添加した以外は、同様にして非水電解液2次電池を作製した。
Figure 2010080229
表3に示したように、負極活物質としてSnCoC含有材料を用いると共に塗布法を用いて負極活物質層52Bを形成した場合においても、表1の結果と同様の結果が得られた。すなわち、式(1)に示した化合物を含む正極被膜33Cを形成した実施例では、それを形成しなかった比較例よりも放電容量維持率が高く、かつ膨れが抑制された。
(実施例4−1〜4−2)
正極活物質として(LiCo0.98Al0.01Mg0.01)に代えてLiNi0.8Co0.2を用いたことを除き、実施例1−1、実施例1−8と同様の手順を経て非水電解液2次電池を作製し、同様に評価した(負極は実施例1−1等と同じである。)。
(実施例4−3〜4−6、比較例4−1〜4−2)
実施例4−1と同じ正極活物質を用い、粒子状の正極活物質の表面に金属塩の皮膜を形成する代わりに正極活物質層上に正極被膜33Cを形成したことを除き、実施例2−1、実施例2−6〜実施例2−8、比較例2−1〜2−2と同様の手順を経て非水電解液2次電池を作製し、同様に評価した(負極は実施例2−1等と同じである。また、膨れ量は、12時間保存に変更した)。実施例4−3は、実施例2−1に対応、実施例4−4〜実施例4−6は、実施例2−6〜実施例2−8に対応、比較例4−1〜4−2は、比較例2−1〜2−2に対応する。正極被膜33Cを形成する場合には、化a、化b、化c、または化dの3%水溶液を準備し、正極活物質層33Bが形成された正極集電体を水溶液中に数秒間浸漬させてから引き上げたのち、150℃の減圧環境中において乾燥させた。
評価結果を表4に示した。
Figure 2010080229
以上、実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記した実施の形態および実施例において説明した態様に限定されず、種々の変形が可能である。
また、上記した実施の形態および実施例では、電池の種類として、負極の容量がリチウムの吸蔵および放出に基づいて表されるリチウムイオン二次電池について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。本発明の電池は、負極がリチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料を含む場合に、リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料の充電容量を正極の充電容量よりも小さくすることにより、負極の容量がリチウムの吸蔵および放出に伴う容量とリチウムの析出および溶解に伴う容量とを含み、かつ、それらの容量の和によって表される二次電池についても同様に適用可能である。
また、上記した実施の形態および実施例では、本発明の電池の電解質として、液状の電解質を用いる場合について説明したが、他の種類の電解質を用いるようにしてもよい。他の電解質としては、例えば、ゲル状電解質、イオン伝導性セラミックス、イオン伝導性ガラスあるいはイオン性結晶などのイオン伝導性無機化合物と電解液とを混合したものや、他の無機化合物と電解液とを混合したものや、これらの無機化合物とゲル状電解質とを混合したものなどが挙げられる。
また、上記した実施の形態および実施例では、電池構造がラミネート型構造を有する場合を例に挙げて説明したが、本発明の電池は、角型、コイン型、円筒型およびボタン型などの他の電池構造を有する場合や、電池素子が積層構造などの他の構造を有する場合についても同様に適用可能である。
また、上記した実施の形態および実施例では、電極反応物質としてリチウムを用いる場合について説明したが、ナトリウムあるいはカリウム(K)などの他の1A族元素や、マグネシウムあるいはカルシウムなどの2A族元素や、アルミニウムなどの他の軽金属を用いてもよい。これらの場合においても、負極活物質として、上記した実施の形態で説明した負極材料を用いることが可能である。
本発明の実施の形態に係る二次電池の構成を表す断面図である。 図1に示した二次電池における巻回電極体の一部を拡大して表す断面図である。 本発明の一実施の形態に係る非水電解液二次電池の構成を表す分解斜視図である。 図3に示した巻回電極体のVIII−VIII線に沿った構成を表す断面図である。 図3に示した二次電池における巻回電極体の一部を拡大して表す断面図である。
符号の説明
11…電池缶、12,13…絶縁板、14…電池蓋、15…安全弁機構、15A…ディスク板、16…熱感抵抗素子、17…ガスケット、20…巻回電極体、21…正極、21A…正極集電体、21B…正極活物質層、22…負極、22A…負極集電体、22B…負極活物質層、23…セパレータ、24…センターピン、25…正極リード、26…負極リード、30…巻回電極体、33…正極、33A…正極集電体、33B…正極活物質層、33C…正極被膜、34…負極、34A…負極集電体、34B…負極活物質層、35…セパレータ、31…正極リード、32…負極リード、36…電解質層、37…保護テープ、40…外装部材、41…密着フィルム。

Claims (14)

  1. 正極集電体に設けられた正極活物質層に含まれる活物質の表面、又は該正極活物質層の少なくとも表面に、式(1)の塩を有する正極。
    Figure 2010080229
    (Rは不飽和結合を有しても良い炭化水素基、あるいはこの炭化水素基をハロゲン化又はヒドロキシル化した基、又は水素基であり、R1とR2は各々独立に不飽和結合、N又はOを有しても良い炭化水素基であって、お互いに結合して環を形成しても良く、該環にN又はOをさらに含んでも良い基、又は水素基であり、Aa−はR、R1、R2、及び前記環の少なくとも何れかに結合し得る酸アニオンであり、Mx+はAa−と塩を形成する金属イオンであり、a、b、x、yは1以上の整数である。)
  2. 式(1)の塩は、三級アミンである請求項1の正極。
  3. a−は、SO もしくはCO である請求項1の正極。
  4. 式(1)のMは、周期表の1族もしくは2族の金属塩である請求項1の正極。
  5. 正極および負極集電体に設けられた負極活物質層を有する負極と共に電解液を備えた電池であって、前記正極は、請求項1の正極である電池。
  6. 負極活物質層は、ケイ素の単体、合金および化合物、ならびにスズの単体、合金および化合物のうちの少なくとも1種を含有する負極活物質を含む請求項5の電池。
  7. 電解液は、化2のハロゲンを有する鎖状炭酸エステルおよび化3のハロゲンを有する環状炭酸エステルのうちの少なくとも1種を含有する溶媒を含む請求項5の電池。
    Figure 2010080229
    (R21〜R26は各々独立して水素基、ハロゲン基、アルキル基あるいはハロゲン化アルキル基であり、それらのうちの少なくとも1つはハロゲン基あるいはハロゲン化アルキル基である。)
    Figure 2010080229
    (R27〜R30は各々独立して水素基、ハロゲン基、アルキル基あるいはハロゲン化アルキル基であり、それらのうちの少なくとも1つはハロゲン基あるいはハロゲン化アルキル基である。)
  8. 請求項7の化2のハロゲンを有する鎖状炭酸エステルは、炭酸フルオロメチルメチル、炭酸ジフルオロメチルメチルおよび炭酸ビス(フルオロメチル)のうちの少なくとも1種であり、請求項7の化3のハロゲンを有する環状炭酸エステルは、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンおよび4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンのうちの少なくとも1種である請求項5の電池。
  9. 電解液は、スルトンを含有する溶媒を含む請求項5の電池。
  10. 電解液は、酸無水物を含有する溶媒を含む請求項5の電池。
  11. 電解液は、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)、過塩素酸リチウム(LiClO)および六フッ化ヒ酸リチウム(LiAsF)のうちの少なくとも1種を含有する電解質塩を含む請求項5の電池。
  12. 電解液は、化4〜化6の化合物のうちの少なくとも1種を含有する電解質塩を含む請求項5の電池。
    Figure 2010080229
    (X31は長周期型周期表における1族元素あるいは2族元素、またはアルミニウムである。M31は遷移金属、または長周期型周期表における13族元素、14族元素あるいは15族元素である。R31はハロゲン基である。Y31は−OC−R32−CO−、−OC−CR33−あるいは−OC−CO−である。ただし、R32はアルキレン基、ハロゲン化アルキレン基、アリーレン基あるいはハロゲン化アリーレン基である。R33はアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基あるいはハロゲン化アリール基である。なお、a3は1〜4の整数であり、b3は0、2あるいは4であり、c3、d3、m3およびn3は1〜3の整数である。)
    Figure 2010080229
    (X41は長周期型周期表における1族元素あるいは2族元素である。M41は遷移金属、または長周期型周期表における13族元素、14族元素あるいは15族元素である。Y41は−OC−(CR41b4−CO−、−R43C−(CR42c4−CO−、−R43C−(CR42c4−CR43−、−R43C−(CR42)c4−SO−、−OS−(CR42d4−SO−あるいは−OC−(CR42d4−SO−である。ただし、R41およびR43は水素基、アルキル基、ハロゲン基あるいはハロゲン化アルキル基であり、それぞれのうちの少なくとも1つはハロゲン基あるいはハロゲン化アルキル基である。R42は水素基、アルキル基、ハロゲン基あるいはハロゲン化アルキル基である。なお、a4、e4およびn4は1あるいは2であり、b4およびd4は1〜4の整数であり、c4は0〜4の整数であり、f4およびm4は1〜3の整数である。)
    Figure 2010080229
    (X51は長周期型周期表における1族元素あるいは2族元素である。M51は遷移金属、または長周期型周期表における13族元素、14族元素あるいは15族元素である。Rfはフッ素化アルキル基あるいはフッ素化アリール基であり、いずれの炭素数も1〜10である。Y51は−OC−(CR51d5−CO−、−R52C−(CR51d5−CO−、−R52C−(CR51d5−CR52−、−R52C−(CR51d5−SO−、−OS−(CR51e5−SO−あるいは−OC−(CR512)e−SO−である。ただし、R51は水素基、アルキル基、ハロゲン基あるいはハロゲン化アルキル基である。R52は水素基、アルキル基、ハロゲン基あるいはハロゲン化アルキル基であり、そのうちの少なくとも1つはハロゲン基あるいはハロゲン化アルキル基である。なお、a5、f5およびn5は1あるいは2であり、b5、c5およびe5は1〜4の整数であり、d5は0〜4の整数であり、g5およびm5は1〜3の整数である。)
  13. 請求項12の化4の化合物は、化7の化合物からなる群のうちの少なくとも1種であり、請求項12の化5の化合物は、化8の化合物からなる群のうちの少なくとも1種であり、請求項12の化6の化合物は、化9の化合物である請求項5の電池。
    Figure 2010080229
    Figure 2010080229
    Figure 2010080229
  14. 電解液は、化10〜化12の化合物からなる群のうちの少なくとも1種を含有する電解質塩を含む請求項5の電池。
    Figure 2010080229
    (mおよびnは1以上の整数である。)
    Figure 2010080229
    (R61は炭素数が2以上4以下の直鎖状あるいは分岐状のパーフルオロアルキレン基である。)
    Figure 2010080229
    (p、qおよびrは1以上の整数である。)
JP2008246493A 2008-09-25 2008-09-25 リチウムイオン二次電池用正極及びリチウムイオン二次電池 Expired - Fee Related JP4952693B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008246493A JP4952693B2 (ja) 2008-09-25 2008-09-25 リチウムイオン二次電池用正極及びリチウムイオン二次電池
KR1020090088120A KR20100035109A (ko) 2008-09-25 2009-09-17 전지 및 전극
US12/565,330 US20100075233A1 (en) 2008-09-25 2009-09-23 Battery and electrode
CN2009101761831A CN101685857B (zh) 2008-09-25 2009-09-24 电池以及电极

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008246493A JP4952693B2 (ja) 2008-09-25 2008-09-25 リチウムイオン二次電池用正極及びリチウムイオン二次電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010080229A true JP2010080229A (ja) 2010-04-08
JP4952693B2 JP4952693B2 (ja) 2012-06-13

Family

ID=42038006

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008246493A Expired - Fee Related JP4952693B2 (ja) 2008-09-25 2008-09-25 リチウムイオン二次電池用正極及びリチウムイオン二次電池

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20100075233A1 (ja)
JP (1) JP4952693B2 (ja)
KR (1) KR20100035109A (ja)
CN (1) CN101685857B (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9515350B2 (en) 2013-02-15 2016-12-06 Sony Corporation Electrolytic solution, non-aqueous secondary battery, battery pack, electric vehicle, electric power storage system, electric power tool, and electronic apparatus
CN115706262A (zh) * 2021-08-05 2023-02-17 株式会社村田制作所 一种电解液添加剂、包含其的电解液和锂离子二次电池以及其用途
JP2024524799A (ja) * 2022-05-20 2024-07-09 寧徳時代新能源科技股▲分▼有限公司 非水電解液及びそれを含む二次電池、電池モジュール、電池パック並びに電気装置

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5446612B2 (ja) * 2009-08-28 2014-03-19 Tdk株式会社 リチウムイオン二次電池
WO2012102259A1 (ja) 2011-01-25 2012-08-02 株式会社 村田製作所 非水電解液二次電池
JP6287830B2 (ja) * 2012-04-03 2018-03-07 株式会社Gsユアサ 電池用正極及び電池
CN104205444A (zh) * 2012-04-03 2014-12-10 株式会社杰士汤浅国际 电池用正极糊剂
US11177505B2 (en) * 2017-01-03 2021-11-16 Basf Se Pyridine sulfur trioxide complexes as electrolyte component for high voltage batteries
CA3192359A1 (en) 2020-08-18 2022-02-24 Enviro Metals, LLC Metal refinement

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08268998A (ja) * 1995-03-06 1996-10-15 Minnesota Mining & Mfg Co <3M> フッ素化合物系電解質塩及びこれを含む電解質組成物並びにこれらを含んで成るバッテリー
JP2003192661A (ja) * 2001-12-17 2003-07-09 Three M Innovative Properties Co 非水溶媒中におけるフルオロアルキルスルホニル基含有アルカリ金属塩の製造方法及びその使用方法
JP2004071159A (ja) * 2002-08-01 2004-03-04 Central Glass Co Ltd 非水電解質二次電池
JP2004103433A (ja) * 2002-09-10 2004-04-02 Mitsubishi Chemicals Corp 非水系電解液二次電池およびそれに用いる電解液
JP2007005293A (ja) * 2005-05-26 2007-01-11 Sony Corp 電解質および電池
JP2008027837A (ja) * 2006-07-25 2008-02-07 Sony Corp 電解質および電池
JP2009110845A (ja) * 2007-10-31 2009-05-21 Sony Corp 負極および電池

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2687671B1 (fr) * 1992-02-21 1994-05-20 Centre Nal Recherc Scientifique Monomeres derives de sultones perhalogenees et polymeres obtenus a partir de ces monomeres.
JP3419119B2 (ja) * 1994-11-15 2003-06-23 日本電池株式会社 非水電解質二次電池
US5652072A (en) * 1995-09-21 1997-07-29 Minnesota Mining And Manufacturing Company Battery containing bis(perfluoroalkylsulfonyl)imide and cyclic perfluoroalkylene disulfonylimide salts
DE69736970T2 (de) * 1996-09-03 2007-09-13 Ube Industries, Ltd., Ube Nichtwässrige Lithium-Ion Sekundärbatterie
US6350545B2 (en) * 1998-08-25 2002-02-26 3M Innovative Properties Company Sulfonylimide compounds
JP4895335B2 (ja) * 2001-03-23 2012-03-14 日立マクセルエナジー株式会社 非水電池
WO2002076924A1 (en) * 2001-03-26 2002-10-03 Nisshinbo Industries, Inc., Ionic liquid, electrolyte salt for storage device, electrolytic solution for storage device, electric double layer capacitor, and secondary battery
CN1215595C (zh) * 2001-07-10 2005-08-17 三菱化学株式会社 非水系电解液和使用该电解液的蓄电池
AU2003235119A1 (en) * 2002-04-24 2003-11-10 Nisshinbo Industries, Inc. Ionic liquid, method of dehydration, electric double layer capacitor, and secondary battery
JP5229527B2 (ja) * 2006-08-25 2013-07-03 ソニー株式会社 二次電池用電解液および二次電池

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08268998A (ja) * 1995-03-06 1996-10-15 Minnesota Mining & Mfg Co <3M> フッ素化合物系電解質塩及びこれを含む電解質組成物並びにこれらを含んで成るバッテリー
JP2003192661A (ja) * 2001-12-17 2003-07-09 Three M Innovative Properties Co 非水溶媒中におけるフルオロアルキルスルホニル基含有アルカリ金属塩の製造方法及びその使用方法
JP2004071159A (ja) * 2002-08-01 2004-03-04 Central Glass Co Ltd 非水電解質二次電池
JP2004103433A (ja) * 2002-09-10 2004-04-02 Mitsubishi Chemicals Corp 非水系電解液二次電池およびそれに用いる電解液
JP2007005293A (ja) * 2005-05-26 2007-01-11 Sony Corp 電解質および電池
JP2008027837A (ja) * 2006-07-25 2008-02-07 Sony Corp 電解質および電池
JP2009110845A (ja) * 2007-10-31 2009-05-21 Sony Corp 負極および電池

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9515350B2 (en) 2013-02-15 2016-12-06 Sony Corporation Electrolytic solution, non-aqueous secondary battery, battery pack, electric vehicle, electric power storage system, electric power tool, and electronic apparatus
CN115706262A (zh) * 2021-08-05 2023-02-17 株式会社村田制作所 一种电解液添加剂、包含其的电解液和锂离子二次电池以及其用途
JP2024527152A (ja) * 2021-08-05 2024-07-19 株式会社村田製作所 電解液添加剤、それを含む電解液とリチウムイオン二次電池及びその使用
JP7708303B2 (ja) 2021-08-05 2025-07-15 株式会社村田製作所 電解液
JP2024524799A (ja) * 2022-05-20 2024-07-09 寧徳時代新能源科技股▲分▼有限公司 非水電解液及びそれを含む二次電池、電池モジュール、電池パック並びに電気装置
JP7689582B2 (ja) 2022-05-20 2025-06-06 香港時代新能源科技有限公司 非水電解液及びそれを含む二次電池、電池モジュール、電池パック並びに電気装置

Also Published As

Publication number Publication date
KR20100035109A (ko) 2010-04-02
CN101685857B (zh) 2013-03-27
JP4952693B2 (ja) 2012-06-13
CN101685857A (zh) 2010-03-31
US20100075233A1 (en) 2010-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5407273B2 (ja) 負極集電体、負極および二次電池
JP4952680B2 (ja) リチウムイオン二次電池およびリチウムイオン二次電池用負極
JP5234247B2 (ja) 負極、二次電池、スルホン化合物および電子機器
US20090169985A1 (en) Electrolytic solution, secondary battery and method of manufacturing same, and sulfone compound
JP5239473B2 (ja) 二次電池用電解液、二次電池および電子機器
JP5181754B2 (ja) 二次電池用電解液、二次電池および電子機器
JP5278657B2 (ja) 二次電池および電子機器
JP4952693B2 (ja) リチウムイオン二次電池用正極及びリチウムイオン二次電池
JP2009129893A (ja) 負極、電池およびそれらの製造方法
JP2010198922A (ja) 二次電池
JP2010177026A (ja) 電池
JP2010044958A (ja) 二次電池およびその製造方法、ならびに負極、正極および電解質
JP5532559B2 (ja) リチウムイオン二次電池、リチウムイオン二次電池用負極、リチウムイオン二次電池用正極およびリチウムイオン二次電池用電解液
JP2010192327A (ja) 非水電解液および非水電解液二次電池
JP5463632B2 (ja) リチウムイオン二次電池用負極、リチウムイオン二次電池用正極、リチウムイオン二次電池および電子機器
JP2009193696A (ja) 負極、二次電池およびそれらの製造方法
JP5217536B2 (ja) 二次電池および電子機器
JP2009170146A (ja) 電解液および二次電池
JP2009032491A (ja) 電解液および電池
JP5256798B2 (ja) 二次電池用電解液、二次電池および電子機器
JP5181740B2 (ja) 二次電池用電解液、二次電池および電子機器
JP2009163999A (ja) 電解液および電池
JP2009245926A (ja) 二次電池、電解質およびチオ化合物
JP2010010080A (ja) 負極、二次電池およびそれらの製造方法
JP2010103005A (ja) 負極の形成方法および二次電池の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110215

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110418

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120214

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120227

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150323

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees