JP2010077554A - 難燃性合成皮革用基布及び難燃性合成皮革 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】限界酸素指数が25以上の非ハロゲン系含燐難燃性ポリエステル繊維と、非難燃性ポリエスエル繊維とを併用して構成される編み物であって、上記編み物が、多層編み組織で構成された多層編物であり、且つ、上記多層編物を構成するポリエステル繊維の重量比率(%)が、非ハロゲン系含燐難燃性ポリエステル繊維:非難燃性ポリエステル繊維=0.8:99.2〜50:50であり、上記多層編物自体の限界酸素指数が25以上である多層編物自体により難燃性合成皮革用基布を構成する。
【選択図】なし
Description
(1)限界酸素指数が25以上の非ハロゲン系含燐難燃性ポリエステル繊維と、非難燃性ポリエスエル繊維とを併用して構成される編み物よりなる難燃性合成皮革用基布であって、上記編み物が、多層編み組織で構成された多層編物であり、且つ、上記多層編物を構成するポリエステル繊維の重量比率(%)が、非ハロゲン系含燐難燃性ポリエステル繊維:非難燃性ポリエステル繊維=0.8:99.2〜50:50であり、上記多層編物自体の限界酸素指数が25以上である、ことを特徴とする難燃性合成皮革用基布、
(2)上記非ハロゲン系含燐難燃性ポリエステル繊維および非難燃性ポリエステル繊維が仮撚加工されて捲縮されたマルチフィラメントであることを特徴とする上記(1)に記載の難燃性合成皮革用基布、
(3)上記非ハロゲン系含燐難燃性ポリエステル繊維が、エステル繊維紡糸材料樹脂であるポリエステル樹脂に、非ハロゲン系含燐難燃性付与材料が共重合されたものを用いて紡糸されたものであることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の難燃性合成皮革用基布、
(4)上記非ハロゲン系含燐難燃性ポリエステル繊維が、エステル繊維紡糸材料樹脂であるポリエステル樹脂に、非ハロゲン系含燐難燃性付与材料が添加された樹脂組成物を用いて紡糸されたものであることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の難燃性合成皮革用基布、
(5)上記多層編物の多層編み組織が、モックロディアまたはポンチ・ローマであることを特徴とする上記(1)乃至(4)のいずれか1つに記載の難燃性合成皮革用基布、
(6)上記(1)乃至(5)に記載の難燃性合成皮革用基布を使用することを特徴とする難燃性合成皮革、
を要旨とするものである。
・非ハロゲン系含燐難燃性付与剤の使用により難燃性が付与されたモノフィラメント(以下、単に「繊維1」という場合がある)であって、限界酸素指数が25以上のもの、
・上記繊維1であるモノフィラメントを用いて作成されたマルチフィラメント(以下、単に「繊維2」という場合がある)であって、限界酸素指数が25以上のもの、
・非ハロゲン系含燐難燃性付与剤の使用により難燃性が付与された材料より紡糸されたポリエステル紡績糸(以下、単に「繊維3」という場合がある)であって、限界酸素指数が25以上のもの、
のいずれも含む。ただし、複数本のモノフィラメントのうちの一部が、上記繊維1のモノフィラメントであるマルチフィラメント(以下、単に「繊維4」という場合がある)の場合には、当該モノフィラメント(繊維1)を指して非ハロゲン系含燐難燃性ポリエステル繊維という。
本発明の難燃性合成皮革用基布(以下、単に「本発明の基布」ともいう)は、非ハロゲン系含燐難燃性ポリエステル繊維(以下、単に「含燐難燃性ポリエステル繊維」ともいう)と、非難燃性ポリエステル繊維とから構成される。上記含燐難燃性ポリエステル繊維あるいは非難燃性ポリエステル繊維として用いられるポリエステル繊維は、特に限定されないが、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートなどを例示として挙げることができる。また本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記エチレン系ポリマー中に、アジピン酸、イソフタル酸などの酸成分、あるいはブタンジオール、ジエチレングリコールなどのジオールが含まれていてもよい。特に、ポリエチレンテレフタレートは、その汎用性や強度などの有利な物性を有することから、本発明において良好に用いることができる。また、含燐難燃性ポリエステル繊維と、非難燃性ポリエステル繊維とは、同一のポリエステル繊維から構成されていてもよいし、異なるポリエステル繊維から構成されたものを用いてもよい。また、1つの基布を作成する場合において用いられる含燐難燃性ポリエステル繊維は、同一のポリエステル繊維が使用されてもよいし、異なるポリエステル繊維の組み合わせであってもよい。非難燃性ポリエステル繊維においても同様である。
本発明における含燐難燃性ポリエステル繊維において用いられる難燃性付与剤は、公知の非ハロゲン系含燐難燃性付与剤であれば、適宜選択して使用することができる。より具体的には、例えば、非ハロゲン含燐グルコール化合物、非ハロゲン燐酸エステル、あるいは縮合型非ハロゲン燐酸エステルなどが好ましく用いられる。より具体的には、非ハロゲン含燐グルコール化合物としては、オキサホスフォラングリコールエステル、オキサホスフォラングリコールジエステルなどが挙げられ、非ハロゲン燐酸エステルとしてはトリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、クレジル2,6−キシレニルホスフェート、トリス(t−ブチル化フェニル)ホスフェート、トリス(i−プロピル化フェニル)ホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェートなどが得られ、また縮合型非ハロゲン燐酸エステルとしては、1,3−フェニレンビス(ジフェニルホスフェート)、1,3−フェニレンビス(ジキシレニル)ホスフェート、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)等の芳香族縮合燐酸エステルが挙げられる。また市販品では、非ハロゲン系含燐グルコール化合物としてはクラリアントジャパン株式会社製エクソリットPE100が、縮合型非ハロゲン燐酸エステルとしては大八化学工業株式会社製PX200、CR741などが入手可能であり、本発明において良好に使用される。
上記含燐難燃性ポリエステル繊維を製造する方法としては、紡糸段階において含燐難燃性付与剤を用いて原着させ、難燃性原着糸を製造する方法(以下、単に「原着方法」ともいう)と、先にポリエステル繊維を製造し、その後に含燐難燃性付与剤を用いて吸尽させる方法(以下、単に「後加工方法」ともいう)とに大別される。本発明の含燐難燃性ポリエステル繊維は、上記原着方法あるいは上記後加工方法のいずれの方法からでも製造し得る。ただし、後加工方法では、原着剤である含燐難燃性付与剤の吸尽率が40〜60%であるため、廃水中の燐の処理を行わなくてはならない。したがって、このような処理の必要がなく、含燐難燃性付与剤も適切な使用量だけ用いればよく、安価な汎用ポリエステル樹脂を使用できる原着方法の方が有利である。
含燐難燃性ポリエステル繊維による難燃作用としては、一般的には、燃焼する際に揮発する燐化合物によるラジカル補足効果及び、燐化合物による脱水作用及び炭化作用が知られる。ここで、多層編み構造のうちの含燐難燃性ポリエステル繊維の基布全体における重量比率が0.8重量%以上50重量%以下となるよう設計された本発明の基布が、驚くべきことに、含燐難燃性ポリエステル繊維を100%用いて形成された多層編み構造を有する基布と同等の難燃性を示すことについての作用は明らかではない。しかしながら、本発明者らは、燃焼時において、本発明の基布中の含燐難燃性ポリエステル繊維が、非難燃性ポリエステル繊維に先んじて熱融解し始め、すばやく基布全体を覆うような挙動を示すことにより、多層編み構造である基布の複合化が進行し、基布全体が一体化されて、その結果、良好な難燃性が示されるものと推察する。特に、本発明において、極めて安定した難燃効果が示される多層編み構造の例としては、モックロディア及びポンチ・ローマが挙げられる。
さらに生産性を考慮した場合においては、多層編み構造の任意の1層あるいは2層以上を含燐難燃性ポリエステル繊維のみから構成することが好ましい。
本発明の基布は、含燐難燃性ポリエステル繊維と非難燃性ポリエステル繊維を用いて多層に編みたてされる多層編物である。多層編み組織としては、基布の面に対して垂直な断面を拡大したときに、3層以上の層より構成される構造であれば、特に限定されない。たとえば、種々の多層編み組織により製造される本発明の基布の例としては、図1Aに示す8段構成のウエルト・リップル編み組織で作成される基布1、図1Bに示す8段構成のタックリップル編み組織で作成される基布2、図1Cに示す6段構成のポンチ・ローマ編み組織で作成される基布3、図1Dに示す6段構成のクロスミス・インターロック編み組織で作成される基布4、図1Eに示す6段構成のモックロディア編み組織で作成される基布5、図1Fに示す6段構成のピケット編み組織で作成される基布6、図1Gに示す6段構成のテクシイ・ピケ編み組織で作成される基布7、図1Hに示す6段構成のシングル・ピケ編み組織で作成される基布8などが挙げられる。中でも、本発明の基布の多層編み組織としては、得られる基布において、縦方向と横方向の伸びが均一な点、平滑な表面を形成し易い点、および編み機の汎用性などの点から、特に図1Cに示すポンチ・ローマあるいは図1Eに示すモックロディアが好ましく実施される。尚、図1A〜Hに示す多層編み組織は、公知の多層編み組織において最もポピュラーな態様を示したが、本発明の多層編物の態様を限定する趣旨ではない。本発明の基布である多層編物は、3段以上の段数で編たてのパターンが一循するものであればよい。また本明細書において、基布の縦方向とは、基布の製造時における成形方向であって、ロールに巻き取られたときの該ロールの長軸に対して垂直な方向を意味し、一方、基布の横方向とは、基布の製造時における幅方向を意味し、ロールに巻き取られたときの該ロールの長軸に対して平行な方向を意味する。
上記基布5は、6段構成の多層編物であって、そのうちの一層あるいは任意の組合せの層のみが、含燐難燃性ポリエステル繊維で編まれ、その他の層は、非難燃性ポリエステル繊維によって編まれることによって構成された場合、基布における繊維の重量比率(重量%)は、含燐難燃性ポリエステル繊維:非難燃性ポリエステル=12.5:87.5〜50:50である。基布5において、含燐難燃性ポリステル繊維の重量比率が12.5重量%未満とすることも可能であるが、かかる場合には、含燐難燃性ポリエステル繊維と非難燃性ポリエステル繊維が混合した層が形成されることとなり、このような層を生成するためには繊維のセットが煩雑であるため、生産性の観点からは望ましくない場合がある。一方、基布において含燐難燃性ポリエステル繊維の重量比率が50重量%を上回った場合でも、難燃性の点で阻害的に働くものではないが、経済的に不利益が生じる虞がある。換言すると、本発明の基布は、含燐難燃性ポリエステル繊維が50重量%を上回る基布と、同等の難燃性を示すことが可能であるため、経済的に非常に優れている。
また最表面(最下面)である第六層14を含燐難燃性ポリエステル繊維を用いて難燃性層として編み、その他の層を非難燃性ポリエステル繊維を用いて非難燃性層として編んでもよく、かかる場合にも、基布5における繊維の使用率は、上述と同様である。
本発明においては、用いられる含燐難燃性ポリエステル繊維及び基布自体の難燃性は、いずれも限界酸素指数で評価し、特に、限界酸素指数が25以上であるとき難燃性が付与されていると判断する。限界酸素指数は大きいほど、難燃効果が高いと判断される。そして、本発明の基布においては、限界酸素指数25以上の含燐難燃性ポリエステル繊維が、基布を構成するポリエステル繊維の総重量に対し0.8重量%以上含有されていることにより、基布自体においても充分に高い難燃性が示されることが重要である。
即ち、本発明では、上記0.8重量%以上の含燐難燃性ポリエステル繊維が、基布全体に均一に含有されている基布であっても、あるいは多層編物構造のうち、含燐難燃性ポリエステル繊維のみからなる層を1以上備える基布であっても、基布自体において限界酸素指数が25以上という高い難燃性が示される。
次に、本発明の難燃性合成皮革について説明する。本発明の難燃性合成皮革は、上述する本発明の基布を用い、良好に難燃性が示されるものであれば、特に限定されるものではない。中でも、基布と、接着層と、表皮層とをこの順で備える合成皮革の該基布として、本発明の難燃性合成皮革用基布は良好に使用され、且つ合成皮革自体に優れた難燃性を付与することが可能である。また接着層と表皮層との間に、任意の構成の中間層が存在するものであってもよい。
上記本発明の難燃性合成皮革の難燃性は、米国自動車安全規格であるFMVSS−302(水平式燃焼試験)により評価される。本試験は、試験体の燃焼速度を求める試験であり、得られる数値が小さいほど、燃え難いことを示す。本発明の難燃性合成皮革の難燃性は、その用途、および目的に応じて決定される。また本発明の難燃性の基布を用いる以外にも、上記接着層や上記表皮層においても難燃性を付与することにより、合成皮革としてより高い難燃性を示すことが可能である。例えば、車輛用あるいは、家具用に使用する場合には、45mm/min以下であることが望ましく、かかる難燃性は、合成皮革を構成する他の層がいずれも非難燃であっても、本発明の難燃性の基布にのみ依存して発揮される。
[基布の作成]
オキサホスフォランジグリコールエステル(クラリアント製 Exolit PE 100)を共重合したポリエステル繊維150d/48f(仮撚加工)であって、限界酸素指数34.1、燐含有量6500ppmである含燐難燃性ポリエステル繊維を準備した。また非難燃性ポリエステル繊維150d/48f(仮撚加工)を準備した。そして図1Eに示す6層のモックロディアの多層編み構造において、第四層12を形成する繊維として上記含燐難燃性ポリエステル繊維を用い、他の層を形成する繊維として、上記非難燃性ポリエステル繊維を用い編みたてて、基布における繊維の重量比率(重量%)を、含燐難燃性ポリエステル繊維:非難燃性ポリエステル繊維=25:75、繊維の単位面積当たりの重量が300g/m2である筒状の多層編物を得た。
[表皮層の作成]
ポリウレタン材料(クリスボンMP120 大日本インキ化学工業(株)製)をメチルエチルケトン及び酢酸プロピルで20%溶液となるよう調整して、表皮層形成用樹脂組成物溶液を得た。そして、離型紙(DE73 大日本印刷株式会社製)に上記表皮層形成用樹脂組成物溶液を150g/m2となるよう塗布して、乾燥後の平均膜厚が30μmである塗膜を作成した。次いで、ポリウレタン材料(クリスボンMP120 大日本インキ化学工業(株)製)を不揮発分25%にとなるように調整し、これを上記塗膜表面に200g/m2となるよう塗布して乾燥させて、厚み50μmの表皮層用塗膜を得た。
2種類のポリウレタン材料(クリスボン4010、およびクリスボン4070、いずれも大日本インキ化学工業(株)製)を用い、その他の添加剤として、イソシアネート系架橋剤(コロネートHX 日本ポリウレタン工業(株)製)、非ハロゲン系含燐難燃付与剤(PX200 大八化学工業株式会社製)、架橋促進剤(クリスボンアクセル 大日本インキ化学工業(株)製))、酢酸プロピルを用いて接着層形成用樹脂組成物を得た。クリスボン4010、クリスボン4070、コロネートHX、PX200、クリスボンアクセル及び酢酸プロピルの添加比率は、順に、70重量部、30重量部、12重量部、14重量部、3重量部、20重量部として調整した。
基布における繊維の重量比率(重量%)を、含燐難燃性ポリエステル繊維:非難燃性ポリエステル繊維=12.5:87.5としたこと以外は、実施例1と同様に基布を作成し、実施例3とした。そして実施例3の限界酸素指数を測定したところ、縦:30.2、横:31.9であった。次いで、実施例3を用いたこと以外には実施例2と同様に難燃性合成皮革を作成し、実施例4とした。実施例4の難燃性合成皮革について、実施例2と同様に難燃性を測定したところ、41mm/minであった。
基布における繊維の重量比率(重量%)を、含燐難燃性ポリエステル繊維:非難燃性ポリエステル繊維=50:50としたこと以外は、実施例1と同様に基布を作成し、実施例5とした。そして実施例5の限界酸素指数を測定したところ、縦:32.8、横:32.5であった。次いで、実施例5を用いたこと以外には実施例2と同様に難燃性合成皮革を作成し、実施例6とした。実施例6の難燃性合成皮革について、実施例2と同様に難燃性を測定したところ、36mm/minであった。
基布における繊維の重量比率(重量%)を、含燐難燃性ポリエステル繊維:非難燃性ポリエステル繊維=0.8:99.2としたこと以外は、実施例1と同様に基布を作成し、実施例7とした。そして実施例7の限界酸素指数を測定したところ、縦:28.3、横:27.5であった。
基布における繊維の重量比率(重量%)を、含燐難燃性ポリエステル繊維:非難燃性ポリエステル繊維=2.5:97.5としたこと以外は、実施例1と同様に基布を作成し、実施例8とした。そして実施例8の限界酸素指数を測定したところ、縦:28.1、横:28.3であった。
基布における繊維の重量比率(重量%)を、含燐難燃性ポリエステル繊維:非難燃性ポリエステル繊維=10:90としたこと以外は、実施例1と同様に基布を作成し、実施例9とした。そして実施例9の限界酸素指数を測定したところ、縦:28.4、横:29.7であった。
基布における繊維の重量比率(重量%)を、含燐難燃性ポリエステル繊維:非難燃性ポリエステル繊維=0:100としたこと以外は、実施例1と同様に基布を作成し、比較例1とした。そして比較例1の限界酸素指数を測定したところ、縦:22.5、横:23.2であった。次いで、比較例1を用いたこと以外には実施例2と同様に難燃性合成皮革を作成し、比較例2とした。比較例2の難燃性合成皮革について、実施例2と同様に難燃性を測定したところ、58mm/minであった。
基布における繊維の重量比率(重量%)を、含燐難燃性ポリエステル繊維:非難燃性ポリエステル繊維=100:0としたこと以外は、実施例1と同様に基布を作成し、参考例1とした。そして比較例1の限界酸素指数を測定したところ、縦:34.1、横:33.7であった。次いで、参考例1を用いたこと以外には実施例2と同様に難燃性合成皮革を作成し、参考例2とした。参考例2の難燃性合成皮革について、実施例2と同様に難燃性を測定したところ、35mm/minであった。
9 第一層
10 第二層
11 第三層
12 第四層
13 第五層
14 第六層
Claims (6)
- 限界酸素指数が25以上の非ハロゲン系含燐難燃性ポリエステル繊維と、非難燃性ポリエスエル繊維とを併用して構成される編み物よりなる難燃性合成皮革用基布であって、
上記編み物が、多層編み組織で構成された多層編物であり、且つ、
上記多層編物を構成するポリエステル繊維の重量比率(%)が、非ハロゲン系含燐難燃性ポリエステル繊維:非難燃性ポリエステル繊維=0.8:99.2〜50:50であり、
上記多層編物自体の限界酸素指数が25以上である、
ことを特徴とする難燃性合成皮革用基布。 - 上記非ハロゲン系含燐難燃性ポリエステル繊維および非難燃性ポリエステル繊維が仮撚加工されて捲縮されたマルチフィラメントであることを特徴とする請求項1に記載の難燃性合成皮革用基布。
- 上記非ハロゲン系含燐難燃性ポリエステル繊維が、エステル繊維紡糸材料樹脂であるポリエステル樹脂に、非ハロゲン系含燐難燃性付与材料が共重合されたものを用いて紡糸されたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の難燃性合成皮革用基布。
- 上記非ハロゲン系含燐難燃性ポリエステル繊維が、エステル繊維紡糸材料樹脂であるポリエステル樹脂に、非ハロゲン系含燐難燃性付与材料が添加された樹脂組成物を用いて紡糸されたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の難燃性合成皮革用基布。
- 上記多層編物の多層編み組織が、モックロディアまたはポンチ・ローマであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の難燃性合成皮革用基布。
- 請求項1乃至5に記載の難燃性合成皮革用基布を使用することを特徴とする難燃性合成皮革。
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