JP2010076995A - 3−5族化合物半導体の製造装置用サセプタ部材およびその製造方法 - Google Patents

3−5族化合物半導体の製造装置用サセプタ部材およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 三族元素の有機化合物やアンモニア等の反応活性な雰囲気下、1,200〜1,400℃に達する高温で、InGaNAl(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)で表される3−5族化合物半導体を有機金属気相成長法により製造する装置において、安定して使用可能なサセプタやその周辺部材を提供する。
【解決手段】 InGaNAl(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)で表される3−5族化合物半導体を有機金属気相成長法により製造する装置において、AlN60質量%以上85質量%以下、BN15質量%以上40質量%以下かつ1,400℃のN中で6時間加熱した後の減量が0.1%以下のAlN−BN複合焼結体を用いる3−5族化合物半導体の製造装置用サセプタ部材。好ましくは、相対密度98%以上かつAlNの最大粒径が4μm以下である3−5族化合物半導体の製造装置用サセプタ部材。
【選択図】 なし

Description


本発明は、InGaNAl(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)で表される3−5族化合物半導体の製造装置用部材特にサセプタ及びその周辺部材に関するものである。
InGaNAl(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)で表される3−5族化合物半導体は、紫外領域を中心とした発光素子材料として注目されており、高輝度白色光用素子、殺菌・滅菌光用素子などに実用化が進んでいる。高温でも半導体特性を持つことから耐熱性の素子となることが期待されている。
当該化合物半導体の製造方法にはいくつかあるが、現在は主として有機金属気相成長法(以下MOVPE法)が用いられている。通常はアンモニアをプロセスガスとして有機金属ガスを高温に保持された基板上に供給し、目的の化合物半導体を基板上に成長させる方法で、結晶成長のパラメータである温度、圧力、材料ガス供給量などを広範に操作可能できて多彩な積層構造が可能であるので、研究から産業用途まで広く利用されている。
MOVPE法においては、製造装置の部材は、高温で有機金属化合物やアンモニアガス等の非常に反応性に富んだ原料ガス雰囲気に晒されるため、高い化学的な安定性が求められる。また、高純度の半導体を製造するために不純物の放出が少ないことも求められる。特に、InGaNAl(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)で表される3−5族化合物半導体の場合、合成温度は1,200〜1,400℃が選択されるため、結晶が成長するサセプタやその周辺材料には、この温度域での安定性が必要となる。更に、最近では、デポ物を取り除くクリーニング処理のために、反応温度より200〜300℃高温までの耐熱性が要望されている。
現在、これらの部材にはSiC或いはSiCを表面にコーティングした黒鉛が使用されている。これらの内、SiCは代表的な難焼結性材料であって、高純度で高密度な焼結体は非常に高価である上、難加工性材料でもあり、精密な加工を施すのは難しく、精密加工を行えば、更に高価な材料となる。一方、SiCコーティング黒鉛は、1,300℃以上の高温に晒された場合や、1,000℃以上の高温と室温付近への熱履歴の繰り返しを行うとコーティング層に亀裂が入いる、ピンホールが生じてアンモニアによる内部の黒鉛への浸食が生じるという問題があった。また、SiCコーティングも高価である上、コーティング層を厚くして耐食性を上げると寸法精度が低下してしまい、カーボンとの熱膨張差によって反りや変形等の歪みが生ずる、剥離が発生する等の問題があった。更に、SiC層そのものが不完全であるため、1,400℃以上では、昇華や表面欠陥が生じ易く、重量減少が生じ、高温用途には根本的に不向きな材料である。
SiCやSiCコーティング黒鉛に変わる材料として、窒化ホウ素を含有する技術(特許文献1)が提案されているが、例示された材料は、BN単身系を除いては重量減少が大きいため、高温用途の実用にはとうてい耐え得ないものである。実際、前記技術は、本願の出願人らが提供したサンプルや知見の下に作られたものであるが、出願以来8年以上経過した現在、同時期に提供された他社も含めて実用化された例は皆無である。一方、BN単身系は、耐熱性はあるものの、強度、硬度が低く摺動性があるため、他の部材との接触部からダストが発生し、高純度な半導体の製造装置としては、ごく限られた部品にしか使えない。高純度の製品に接するサセプタやその周辺材料としては、不適切な素材である。
特開2001−44128号公報
本発明の目的は、3−5族化合物半導体の製造装置用サセプタ部材として、十分な耐熱性を有し、揮発分が少なく、機械部品としての寸法精度を確保出来、かつ実用化可能な価格が期待される部品を提供することである。
即ち、本願発明はInGaNAl(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)で表される3−5族化合物半導体を有機金属気相成長法により製造する装置において、AlN60質量%以上85質量%以下、BN15質量%以上40質量%以下かつ1,400℃のN中で6時間加熱した後の減量が0.1%以下のAlN−BN複合焼結体を用いることを特徴とする3−5族化合物半導体の製造装置用サセプタ部材である。
本発明におけるAlN−BN複合焼結体は、以下の実施態様を有していることが好ましい。
(1)相対密度98%以上であること。
(2)AlNの最大粒径が4μm以下であること。
更に本願発明は、これらを得るための製造方法として以下を提案するものである。即ち、
イ) アルミナとホウ酸、カーボンを含む出発物質を窒化性雰囲気下で還元する工程を経てAlNとBNの混合粉を得る。
ロ) 得られた原料粉をN雰囲気中、1750〜2000℃、10〜30MPaでホットプレス焼成する。
本発明によれば、十分な耐熱性を有し、揮発分が少なく、機械部品としての寸法精度を確保出来る3−5族化合物半導体の製造装置用サセプタ部材を得ることが出来る。
本発明の3−5族化合物半導体の製造装置用サセプタ部材は、AlN−BN系複合体である。従来の技術と根本的に異なるのは、実使用温度、即ち1,400℃、N中で6時間加熱した際の減量が0.1%以下である点である。そのためには、不可避的な混入を除いて、焼結助剤を含む酸化物系の添加物を含まないことが重要である。BNは代表的な難焼結性材料であるため、通常、HP(熱間加圧焼成)やHIP(熱間等方圧加圧焼成)など特殊な方法を用い、更には酸化物の助剤を添加して焼成する。例えば、複合焼結体において、当該業者が、BN−Si系焼結体と言えば、通常はBNとSiと助剤成分からなる材料を指す。
助剤としては、通常、酸化物が用いられる。BNの助剤としては、酸化ホウ素や酸化カルシウム、アルミナ、シリカなどが用いられ、AlNの助剤としては、イットリアをはじめとした希土類酸化物やアルミナ、シリカなどが用いられる。しかしながら、これらの酸化物は、高温で徐々に揮発する。本発明に於いては、1,400℃、N中で6時間加熱した際の減量が0.1%以下でなければならないため、これらの酸化物は基本的に含まれない。即ち、1,400℃のN中で6時間加熱した後のAlNとBN以外の含有量が0.1%以下のAlN−BN複合焼結体である。但し、BNとAlNを原料として用いた場合に不可避的に混入する酸化物はこの限りではない。窒化物粉末は、不可避的に酸素を含有し、混合等のハンドリング操作によって増加してしまうが、2質量%以下であれば、十分に高温で焼成することによって、1,400℃、N中で6時間加熱した際の減量が0.1%以下となる焼結体を得ることが出来る。
本発明において、AlN−BN系複合焼結体に限るのは、他の材料では十分な特性が得られないからである。酸化物は助剤と同様に揮発分となる。他の利用可能な窒化物に於いても、AlNより熱的に安定なものを得ることは難しい。Siは一般的には1,600℃程度の耐熱性を持つとされているが、1,400℃、N中で6時間加熱した際の減量が0.1%以下にはならない。SiとNの分解蒸気圧がAlNより高いためであると考えられる。また、Siは常圧では1,600℃以上で大きな減量が生じ、本発明の部材には適さない。BCのような炭化物は、N中で徐々に窒化反応を生じる。BCの場合、BNを生じるため、重量減少ではなく重量増加となるが、同様に不適当である。TiBのようなホウ化物も窒化反応が生じるため好ましくない。TiBにおいては、表面からTiNが形成される。MOVPE法においては、アンモニアがプロセスガスとして使用されるため、N中やN−H中で重量変化する材料は使用出来ない。
本発明のBN−AlN複合焼結体におけるBNとAlNの比率は、AlN60質量%以上85質量%以下に限定される。60質量%未満では、BNが多過ぎるため、強度、硬度が低く、使用時にダストを発生しやすい等の問題を生じることがあり、85質量%超では、BNが少なくなって、加工性が低下する。
本発明においては、1,400℃のN中で6時間加熱した後の減量が0.1%以下のAlN−BN複合焼結体でなければならない。前述のように本願技術のサセプタ部材が使用される3−5族化合物半導体の合成温度は、1,200℃〜1,400℃程度である。従って、合成温度付近で使用されるサセプタやその周辺部材は少なくとも1,400℃では、かなり厳密な耐熱性を持つ必要があり、揮発分があると合成された半導体の特性が劣化し、甚だしい場合には、合成そのものが出来なくなる。本願発明者らは、これを簡便に見分ける方法として1,400℃、N中で6時間加熱した際の重量変化を測定することを見出した。勿論少ない方が好ましいが、0.1%以下であれば実用に耐える。好ましくは0.05%以下である。
1,400℃のN中で6時間加熱した後の減量が0.1%以下のAlN−BN複合焼結体は、好ましくはAlNとBNの含有量が99.9%以上である。前述のように、これは酸化物系の助剤はもちろん、N中で変化し易い炭化物やBN以外のホウ化物、あるいは、拡散、揮発が容易な金属などを含んでいないことを示す。高純度の原料を用いて、摩耗の少ない混合方法等を選べば、金属不純物は比較的容易に数十ppm以下にすることはできる。その際に、不純物として容易に含まれる元素は、酸素とカーボンであるので、簡易的には、1,400℃のN中で6時間加熱した後に酸素とカーボンの含有量を測定することでAlNとBN以外の含有量が判る。両者の合計は0.1%未満でなければならない。
本願の二番目の発明は、既述の部材を造るためのAlN−BN系素材を提供するものである。即ち、
(1)相対密度98%以上であること。
(2)AlNの最大粒径が4μm以下であること。
(1)は緻密な焼結体であることを示し、(2)微細な構造を有することを示している。両者は耐熱性と精密加工性を維持するために必要である。相対密度が高くない焼結体では、粒子間に空隙が残り、多孔体となって、分解や揮発が容易になるので、耐熱性が低下する。相対密度98%以上では、十分緻密な焼結体と言える。好ましくは99%以上である。
本願発明では焼結助剤を使用しないので、粒子の脱落が発生し易く、加工精度は粒径と密接な関係がある。すなわち、加工精度は最大粒径の2.5倍から10倍程度の値を取る。本願発明の部材の如く精密な機械部品に求められる10μmレベルの加工精度を得るためには、最大粒径は4μm以下でなければならない。好ましくは、2μm以下、更に好ましくは1μm以下である。本願発明の部材では、AlNが母相を形成するため、AlNの最大粒径を定める。粗大粒子が増加すると強度も低下し、加工時やハンドリング時に破損し易くなり、薄型の部品には対応できなくなるが、最大径が4μm以下であれば、実用的には問題ない。最大粒径は、破断面を拡大観察して測定される。破断面は粗大粒子が存在する確率が高い面である。4μm以下が十分鮮明に観察できるように、SEM(走査型電子顕微鏡)等で、5,000倍に拡大して(1cmが2μmに相当)、無作為に1000個以上の粒子を観察して最大の粒子を求める方法により決定される。通常は5〜10視野程度から求められる。
(1)と(2)を同時に満たす微構造においては、BNはAlNマトリクス中に均一に分散している。分散が不均一であるとBNが偏在する部分は焼結が阻害されて相対密度が高くなり難く、AlNが偏在する部分は粒成長が促進されて最大粒径が大きくなり易い。均一、微細に分散されたBNはAlNの粒界や一部は粒内に取り込まれて存在する。このような微構造を取るための手段として以下に述べる方法が好ましい。
ナノコンポジットと呼ばれる複合材においては、前述の(1)〜(2)の条件を満たすBN−AlN複合焼結体が比較的容易に得られる。これは、既に公知の技術であって、以下に文献の例を挙げることが出来る。

文献1 坂柳伸彰、楠瀬尚史、関野徹、セラミックス基礎科学討論会講演予稿集、pp484-85(2007)
文献2 JuxianZhang,Long Lian,Jinjun Feng,Materials Science Forum Vols.546-549(2007)pp.1559-1562

作製方法の一例を挙げると、AlNの表面にホウ酸と尿素を析出させ、これを反応させてBNの超微粉をAlN粒子の表面に分散させた原料粉末を得、焼成してナノコンポジットを得るというものである。これらは、精密加工が容易で半導体製造用サセプタ部材には好適である。特にアルミナとホウ酸、カーボンを含む出発物質を窒化性雰囲気下で還元する工程を経て得られたAlNとBNの混合粉を、N雰囲気中、1750〜2000℃、10〜30MPaでホットプレス焼成する方法は、微細なAlN粒子構造を持った素材が得られ易い。窒化性雰囲気とは、酸素や酸素化合物を含まない非酸化性であって、N、N−H、NH等のガスを含む雰囲気を指す。但し、アルミナやホウ酸が還元される際に発生するCOやCOは、不可避的に雰囲気中に存在する。ホットプレス条件は、1750℃以下では高密度の焼結体が得難く、2000℃以上では、AlNの粒成長が進んで微細な構造が取れなくなる。高圧でホットプレスした方が低温で焼成でき微細なAlN粒子構造を持った素材が得られ易く、少なくとも10MPa以上の圧力が必要であるが、あまり高圧では、治具や設備が大がかりで効果になって、コスト的に好ましくないので、一般的にセラミックスの焼結に使用される上限と同じ30MPa以下とする。
また、有機溶媒に微粉原料を分散して長時間粉砕混合することによって得られた超微粉原料をHP焼結することによって、高密度LSI検査用のプローブガイドに適用可能な素材を得られることも公知であるが、この素材は、やはり(1)〜(2)の条件を満たすAlN−BN複合焼結体となり易い。以下に文献の例を挙げる。
文献3 衛藤俊一、荒堀忠久、特開2001−354480

これは精密加工用の素材であり、半導体製造用サセプタ部材に好適である。
本願発明のサセプタ部材とは、InGaNAl(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)で表される3−5族化合物半導体を有機金属気相成長法により製造する装置において、結晶成長が生じるサセプタやその周辺の部材を指す。サセプタ形状は装置によって異なるが、多くは円盤状で、回転するタイプのものが多い。精密機械部品であるので寸法公差は厳しく、温度分布が制限されるため材料の均質性が求められる。その周辺部材とは、サセプタと同様に、高温で反応性ガス雰囲気下の厳しい条件に晒されるもので、詳細形状等は装置によって異なる。一部を例示すれば、カバーやガス流を制御するための配管、ノズル、スリット板、ハニカム、部材の固定や位置決めするためのピンやネジ、軸受けと軸、また、サセプタの上にディスクを設置してその上に基板を置いて結晶成長させる場合等は、ディスクも含まれる。
更に、本発明の部材となる素材は、高純度であることが必要である。半導体製造装置に用いることからも、金属不純物は少ない方が好ましく、例示すれば、鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、銅の重金属やナトリウム等のアルカリ金属不純物の合計が、0.1質量%以下、特に好ましくは、0.01質量%以下である。酸素とカーボンについては、原料に不可避的に含まれるものもあるが、低揮発発分であるためには、少ない方が好ましい。これらは、インゴットや粗加工品或いは製品を加熱して除去することもある程度は可能であるが、原料粉としては両者の合計が2質量%以下、好ましくは1.5質量%以下、特に好ましくは1質量%以下であり、カーボン単独では、原料粉中0.5質量%以下、好ましくは0.3質量%、特に好ましくは0.2質量%以下である。
以下実施例により、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。先ず原料粉末は以下の方法で調整した。市販の六方晶窒化ホウ素粉末A(比表面積35m/g、平均粒径4.0μm)及び市販の窒化アルミニウム粉末(純度99質量%以上、平均粒径1.5μm)を、表1に示す所定の割合に混合した。混合は脱水した特級エタノール試薬を溶媒としてアルミナ製のボールを混合媒体とするボールミルで24時間行って、濾過、真空乾燥した。また、ホウ酸(試薬特級、純度99.5質量%以上)、市販の高純度アルミナ(純度99.5質量%以上、平均粒径0.5μm)、市販のカーボン粉末(比表面積70m/g、平均粒径0.03μm)を各々10.0g、20.7g、16gを加えて同様に混合し、濾過、乾燥後、カーボン坩堝に入れて、N中、1800℃まで加熱し、乳鉢で粉砕して原料粉とした(BN:AlN=30wt%:70wt%)。比較例の原料も同様に作製したが、組成や混合条件は表1に示す。尚、現行材の比較例として、市販のSiCコーティング黒鉛(コーティング厚さ50nm)を採用した。
次に各原料を内径50mmの黒鉛製のダイスにセットしてHP焼結した。焼結条件も表1に示す。焼結体は取り出した後、外形を1mm程度研削して円柱形状にし、エタノール中アルキメデス法で密度を測定し、理論密度に対する比率を相対密度とした。理論密度は、BN2.28g/cm、AlN3.26g/cmとして混合比で加重平均して算出した。次に幅3mm×長さ30mm×厚さ3mmに加工した試験体を作製して、質量を測定後、N中で、1,400℃まで加熱、6時間保持、常温まで放冷して取り出し、質量変化を0.1mgまで測定して、試験体の減量を算出した。次に、グローブボックス内でNガスをフローしながら、乳鉢で粉砕した試料で酸素、カーボンを測定した。酸素は、株式会社堀場製作所製酸素・窒素同時分析装置EMGA−620Wを用いて、黒鉛坩堝に試料を投入して急速加熱する不活性ガス−インパルス加熱融解法で抽出して非分散赤外検出器(NDIR)で測定し、カーボンはLECO社の炭素硫黄同時分析装置CS−444を用い、自製坩堝に試料と助燃剤を入れて酸素気流中で高周波加熱燃焼させ、試料中のカーボンをCOとして赤外吸収法により定量する高周波燃焼−赤外吸収法で測定した。また、同じ形状の試料を破断して、破断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で微構造観察した。5,000倍に拡大して1000個の粒子径を測定して最大径を求めた。最後に加工性を確認するため、マシニングセンターで直径80μmのマイクロエンドミルの穴加工を乾式で行った。厚さ1mmに切り出した板に、穴センター間で150μmピッチの穴を連続30穴開けて、裏面のセンター位置の最大のズレと最大穴径を、CNC光学測定器(測定精度5μm)を用いて測定した。加工条件は、回転数10,000rpm、加工速度5mm/min.である。結果を表2に示す。
Figure 2010076995
Figure 2010076995
表2から明らかなように、本発明の実施例では、いずれもN中、1,400℃、6hrsの高温での減量が小さく、加工性も良好であったのでサセプタのような高温で使用する精密加工部品に好適であるのに対し、比較例ではいずれにも先ず耐熱性に劣り、BNの添加量が少ない比較例1やSiCをコーティングしたカーボンの比較例7では、エンドミルが折れ、加工性に劣ることが判った。また、相対密度が低い比較例2、4、5、6も精密加工部品には不向きであった。更に、多量の焼結助剤を用いた比較例3では加熱後の減量が大きい上、酸素含有量も大きいので、加熱を続けても揮発が続くことから、半導体製造装置のサセプタ部材には不適当と言わざるを得ない。
本発明によって製造された3−5族化合物半導体の製造装置用サセプタ部材は、コーティング等によらず安定的に使用することができるため、熱履歴を気にせずに昇降温速度が決定でき、バッチ毎のピンホールやマイクロクラックのチェックも不要である。さらには、使用した温度より100〜200℃高温にすることで、部品を取り外すことなくデポ物を容易に取り除くことが出来、非常に効率的に設備運用が可能となる。

Claims (3)

  1. InGaNAl(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)で表される3−5族化合物半導体を有機金属気相成長法により製造する装置において、AlN60質量%以上85質量%以下、BN15質量%以上40質量%以下かつ1,400℃のN中で6時間加熱した後の減量が0.1%以下のAlN−BN複合焼結体を用いることを特徴とする3−5族化合物半導体の製造装置用サセプタ部材。
  2. 相対密度98%以上かつAlNの最大粒径が4μm以下であることを特徴とする請求項1記載の3−5族化合物半導体の製造装置用サセプタ部材。
  3. アルミナとホウ酸、カーボンを含む出発物質を窒化性雰囲気下で還元する工程を経て得られたAlNとBNの混合粉を、N雰囲気中、1750〜2000℃、10〜30MPaでホットプレス焼成することを特徴とする請求項1又は2に記載の3−5族化合物半導体の製造装置用サセプタ部材の製造方法。
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