JP2010076881A - ワーク搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工装置の省スペース化および段取り時間の短縮を実現する。
【解決手段】複数のプレス成形装置20とパレット19との間で、成形前の光学素子素材Aおよび成形後の光学素子Bの搬送を行う搬送装置30において、光学素子素材Aを保持する供給用吸着筒13および光学素子Bを保持する排出用吸着筒14が搭載された搬送ヘッド15が、X軸ステージ10、Z軸ステージ17、Y軸ステージ16の直線移動の組合せによって移動される構成とし、搬送装置30およびプレス成形装置20の搬送動作におけるティーチング作業を容易にして段取り時間を短縮するとともに、アームの旋回等を不要にして設置スペースを削減した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ワーク搬送装置に関する。
たとえば、光学素子の製造の分野では、プレスによる型成形装置を用いて、ガラス素材等のワークからレンズ等の光学素子の成形加工が行われている。
このような成形加工工程においては、型成形装置に対するガラス素材および成形後の光学素子の取り出しを効率よく行うことが必要となる。
特に、光学素子の成形では、加工前のガラス素材の形状と加工後の光学素子の形状が大きく異なることが一般的であり、加工の前後におけるワーク形状の大きな変化に対応した確実な把持および搬送を行う技術が必要とされる。
このため、特許文献1には、以下のような搬送技術が開示されている。図3及び図4は、特許文献1に基づく参考技術の搬送装置の一部を拡大して側面図であり、図4は、参考技術の搬送装置の全体のレイアウト例を示す略平面図である。
パッド台座133には、第1保持手段としての第1の吸着パッド101及び第2保持手段としての第2の吸着パッド104が個々独立して取り付けられている。すなわち、これらの第1の吸着パッド101、第2の吸着パッド104は、パッド台座133の下面に並列状に支持されるものである。それぞれの第1の吸着パッド101、第2の吸着パッド104は、吸引手段としての複数の真空発生器105(105a、105b)に接続されるものであり、第1の吸着パッド101は真空発生器105aに、第2の吸着パッド104は真空発生器105bにそれぞれ接続されている。
第1の吸着パッド101、第2の吸着パッド104と対応した真空発生器105a、105bとを接続するため、パッド台座133には真空吸引される排気穴が形成されており、それぞれの排気穴が各第1の吸着パッド101、第2の吸着パッド104の吸引穴と接続される。
一方、複数のプレス成形装置114(114a、114b、114c)の各々に対応して、X軸駆動手段113に対向してパレット112(112a、112b、112c)が配置されている。
搬送装置130は、X軸駆動手段113に沿って移動する回転駆動手段111と、回転駆動手段111に取り付けられて回転駆動手段111の駆動によって旋回するアーム107は、矢印で示すように、プレス成形装置114a、114b、114c及びパレット112a、112b、112cの間で旋回して、対向したパレット112とプレス成形装置114との間で光学素子素材Aの受け渡しを行う。
この参考技術では、パッド台座133が切替手段としてのシリンダ106にピン109を介して連結されるが、鉛直方向と直交した水平方向に移動するようにシリンダ106に連結されている。この場合、パッド台座133はアーム107に摺動可能に取り付けられており、シリンダ106の推力が作用すると、パッド台座133はアーム107の下面を長手方向に沿って往復移動するようになっている。
すなわち、アーム107の旋回及びシリンダ106の伸縮駆動によってパッド台座133が移動する。
これにより例えば、パレット112の凹形状部にセットされている光学素子素材Aを第1の吸着パッド101が吸着する。吸着された光学素子素材Aは、パレット112に対応するプレス成形装置114に搬送され、その下型に載置される。その後、搬送装置130は、アーム107の旋回及びシリンダ106の伸縮駆動により、別のプレス成形装置114に対応するパレット112に移動し、同パレット上の光学素子素材Aを吸着し、パレット112に対応したプレス成形装置114の下型に載置する。同様方法で他のプレス成形装置114へ光学素子素材Aの搬送を行う。
この搬送の後、たとえばプレス成形装置114aからプレス終了信号を受け取った場合、搬送装置130は、対応するパレット112a上の光学素子素材Aを第1の吸着パッド101によって吸着し、パレット112aに対応したプレス成形装置114aの図示しない下型の真上に移動し、下型に載置されている光学素子Bを第2の吸着パッド104により吸着する。
その後、シリンダ106の駆動により、第1の吸着パッド101が下型の真上に移動し、吸着している成形前の光学素子素材Aを下型に載置する。
この載置の後、アーム107及びシリンダ106の駆動により第2の吸着パッド104がパレット112aにおける所定の凹形状部の真上に移動し、第2の吸着パッド104が吸着している光学素子Bを、パレット112aにおける凹形状部に収納する。
これにより、対となっているパレット112a及びプレス成形装置114aに対する1サイクルの動作が完了する。他のプレス成形装置114についても同様の動作を行う。
この参考技術の搬送装置では、パレットからプレス成形装置内への進入動作はアーム長を半径とした円弧回転を描いている。従って、搬送装置やプレス成形装置内においてアームが回転動作するための空間スペースを確保しなければならず、例えば、ワークが口径の大きなレンズの場合、アーム長を延長する必要があるため、更に大きなアーム動作の空間スペースを必要とし、ひいては搬送装置やプレス成形装置の大型化の一因となる。
また、各プレス成形装置においては、段取り作業として、搬送装置との連携動作等のティーチング作業を必要とするが、搬送装置のアームが回転方向に動作するために微妙な調整がしづらく、例えば左右だけに移動したい場合でも回転運動という機構上、同時に前後方向の位置が変化するため、細かい位置決めができない。これにより膨大な段取り時間を費やしてしまう。
特開2005−219989号公報
本発明の目的は、省スペース化および段取り時間の短縮を実現することが可能なワーク搬送技術を提供することにある。
本発明は、加工装置とワーク収納部との間におけるワークの搬送を行うワーク搬送装置であって、
ワーク供給用搬送機構およびワーク排出用搬送機構が搭載された搬送ヘッドと、
前記搬送ヘッドを直線移動の組み合わせによって、前記加工装置と前記ワーク収納部との間において移動させる直線移動機構と、
を含むワーク搬送装置を提供する。
本発明によれば、省スペース化および段取り時間の短縮を実現することが可能なワーク搬送技術を提供することができる。
本実施の形態では、一態様として、光学素子成形装置の搬送機構において、各々が直線移動を行う搬送ステージX、搬送ステージY及び搬送ステージZ上に光学素子素材の供給手段とおよび光学素子の排出手段を搭載した構成のワーク搬送装置を開示する。
たとえば、光学素子成形装置に適用される本態様のワーク搬送装置においては、光学素子素材の供給手段としての供給用吸着筒は、搬送ステージX、搬送ステージYにより、パレットに置かれている光学素子素材の真上まで移動する。そして、搬送ステージZが下降し、供給用吸着筒が光学素子素材表面に接したところで、吸着バルブにより光学素子素材を吸着する。
その後、搬送ステージZを上昇させ、搬送ステージX、搬送ステージYの移動により、プレス成形装置内へ進入する。
そして、搬送ステージZを下降させ、下側成形型に光学素子素材を置いたところで、吸着バルブを解除し、搬送ステージZを上昇させる。
その後、搬送ステージY、搬送ステージXを移動させ、隣のプレス成形装置への搬送に備える。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(構成)
図1は、本発明の一実施の形態であるワーク搬送装置を含む成形工程の構成の一例を示す斜視図であり、図2は、その一部を取り出して示す側面図である。
本実施の形態の成形工程は、複数のプレス成形装置20と、このプレス成形装置20の各々との間で授受される光学素子素材Aおよび光学素子Bが収納されるパレット19(ワーク収納部)と、このパレット19とプレス成形装置20との間における光学素子素材Aおよび光学素子Bの搬送動作を行う搬送装置30で構成されている。
なお、後述する左右方向とは、水平方向であるX方向であり、前後方向とは、水平方向で且つX方向に直交するY方向であり、垂直方向とは、X方向とY方向とに直交するZ方向(鉛直方向)である。
本実施の形態の複数のプレス成形装置20の各々は、図示しない作業者が操作する操作面20aを、図1の手前側に向けて左右方向に一列に配列されている。
図1に示すように、左側に位置する(第1の)プレス成形装置20は、第1成形軸上型シリンダ1の下面に第1成形軸上型3が固定され、第1成形軸下側ベースブロック7の上面に、第1成形軸上型3に対向する第1成形軸下型5が固定されている。
同様に、右側の(第2の)プレス成形装置20は、第2成形軸上型シリンダ2の下面に第2成形軸上型4が固定され、第2成形軸下側ベースブロック8の上面に、第2成形軸上型4に対向する第2成形軸下型6が固定されている。
本実施の形態の場合、搬送装置30およびパレット19は、左右方向に一列に配置された複数のプレス成形装置20の操作面20aとは反対側の背面に配置されている。
搬送装置30は、パレット19が載置されるX軸ステージ10(直線移動機構)を備えており、このX軸ステージ10は、複数台あるプレス成形装置20の配列方向と平行に設置されている。
すなわち、X軸ステージ10にはプレス成形装置20にそれぞれに対応するパレット19が存在する。このパレットは各プレス成形装置用に存在する。
X軸ステージ10にはX軸ボールネジ9が固定されており、X軸ボールネジ9には、操作面20aから見て左右方向に移動するXボールネジ締結ブロック18が固定されている。
この場合、パレット19は、搬送装置30のX軸ボールネジ9と、プレス成形装置20の間に位置するように、プレス成形装置20の背面の直近の位置に、X軸ステージ10に載置されている。
このXボールネジ締結ブロック18の上面には、操作面20aの側から見て垂直方向に昇降移動するZ軸ステージ17(直線移動機構)が固定されている。
さらに、Z軸ステージ17には、操作面20aから見て前後方向に移動するY軸ステージ16(直線移動機構)が固定されている。
Y軸ステージ16の先端部には、吸着用バルブ15aを内蔵した搬送ヘッド15が固定されており、この搬送ヘッド15の側端面には供給用吸着筒連結ブロック11および排出用吸着筒連結ブロック12が固定されている。
供給用吸着筒連結ブロック11の下面には供給用吸着筒13(ワーク供給用搬送機構)が下向きに固定されており、排出用吸着筒連結ブロック12の下面には排出用吸着筒14(ワーク排出用搬送機構)が下向きに固定されている。
搬送ヘッド15に内蔵された吸着用バルブ15aは、供給用吸着筒13および排出用吸着筒14の各々と外部の図示しない真空源との間の接続のON/OFFを制御する。
図2に例示されるように、搬送ヘッド15に固定された供給用吸着筒13は、加工前の、たとえば、球状のガラスプリフォーム等からなる光学素子素材Aの吸着保持に適した筒状を呈している。
一方、搬送ヘッド15に固定された排出用吸着筒14は、プレス成形装置20における加工後の偏平なレンズ等の光学素子Bの吸着保持に適したテーパ状の先端開口形状を備えている。
以下では、成形前の状態を光学素子素材A、成形後の状態を光学素子Bと記す。
搬送装置30は、図示しないパーソナルコンピュータ(PC)や、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)等の制御機構を備えており、この制御機構により、搬送装置30の全体の制御、さらにはプレス成形装置20との連携動作の制御が行われる。
(作用)
図1において、供給用吸着筒13は、PCやPLC等の制御によりX軸ステージ10及びY軸ステージ16をパレット19に収納された光学素子素材Aの上方まで移動する。
次にZ軸ステージ17を供給用吸着筒13が光学素子素材Aの表面に接するまで下降移動させ、吸着用バルブ15aにより光学素子素材Aを吸着する。
次に、Z軸ステージ17を上昇移動させた後、X軸ステージ10及びY軸ステージ16の移動により、プレス成形装置20の第1成形軸上型3と第1成形軸下型5との間へ、供給用吸着筒13に吸着されている光学素子素材Aを搬入する。
次にZ軸ステージ17を、光学素子素材Aが第1成形軸下型5に接するまで下降移動させ、第1成形軸下型5に光学素子素材Aを載置して吸着用バルブ15aを解除する。
第1成形軸下型5に光学素子素材Aが置かれたところで、Z軸ステージ17を上昇させる。次に、Y軸ステージ16及びX軸ステージ10を移動し、待機状態の位置へ移動する。
プレス成形装置20の第1成形軸上型3および第1成形軸下型5における光学素子素材Aの成形が終了した場合、X軸ステージ10及びY軸ステージ16をパレット19の光学素子素材Aの上方まで移動させる。
次にZ軸ステージ17を供給用吸着筒13が光学素子素材Aの表面に接するまで下降移動させ、吸着用バルブ15aにより光学素子素材Aを吸着保持する。
その後、待機位置からX軸ステージ10及びY軸ステージ16の移動により、プレス成形装置20の第1成形軸上型3と第1成形軸下型5との間へ、光学素子素材Aを保持した搬送ヘッド15(供給用吸着筒13および排出用吸着筒14)を進入させる。
次に、第1成形軸下型5に位置する光学素子Bと排出用吸着筒14が接する位置までZ軸ステージ17を下降させ、吸着用バルブ15aにより光学素子Bを吸着保持する。
光学素子Bの吸着を確認した後、Z軸ステージ17を上昇させ、X軸ステージ10及びY軸ステージ16の移動により、光学素子素材Aを保持した供給用吸着筒13を第1成形軸下型5の上方まで移動して位置決めする。
次に、Z軸ステージ17を、供給用吸着筒13に保持された光学素子素材Aが第1成形軸下型5に接するまで下降移動させ、吸着用バルブ15aを解除する。これにより、光学素子素材Aは、第1成形軸下型5に載置される。
その後、Z軸ステージ17を上昇移動し、X軸ステージ10及びY軸ステージ16を第1成形軸上型3と第1成形軸下型5内から退くよう動作させる。
以上により、プレス成形装置20の第1成形軸上型3および第1成形軸下型5に対する、成形前の光学素子素材Aと、成形後の光学素子Bの交換動作が完了する。
このように、本実施の形態の搬送装置30の場合には、パレット19とプレス成形装置20との間における供給用吸着筒13および排出用吸着筒14の進入および退出動作は、X軸ステージ10、Y軸ステージ16、Z軸ステージ17の直線移動の組合せにより直線の軌跡を描くことにより、従来のアームの旋回等のような広い設置面積が不要となり、搬送装置30による光学素子素材Aおよび光学素子Bの搬送動作で必要とする空間スペースを小さくすることができる。
また、個々のプレス成形装置20のティーチング作業における搬送装置30の搬送ヘッド15(供給用吸着筒13、排出用吸着筒14)等の位置調整において、プレス成形装置20の操作面20aに正対する操作者から向かって、前後及び左右、上下の各方向に独立に搬送ヘッド15を移動できるため、操作者にとって搬送ヘッド15の調整位置が直感的で分かりやすく、細かい位置決めが可能である。これにより、搬送装置30およびプレス成形装置20の段取り時間の大幅な短縮が可能となる。
また、パレット19が、プレス成形装置20の背面側と搬送装置30との間のX軸ステージ10の上に配置されているため、ワークを保持した搬送ヘッド15がX軸ボールネジ9やX軸ステージ10を跨いで長距離を移動する必要がなく、プレス成形装置20とパレット19の距離が短縮され、パレット19とプレス成形装置20との間における光学素子素材Aや光学素子B等のワークの搬送距離が短くなり、搬送装置30の直線的な動作を併せて搬送のタクトタイムを短くすることができる。
なお、本発明は、上述の実施の形態に例示した構成に限らず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
[付記1]
搬送機構であって、加工装置の正面より見て前後左右方向に可動可能なワーク供給用搬送機構とワーク排出用搬送機構を有することを特徴とする光学素子成型搬送装置。
本発明の一実施の形態であるワーク搬送装置を含む成形工程の構成の一例を示す斜視図である。 その一部を取り出して示す側面図である。 本発明の参考技術の搬送装置の一部を拡大して側面図である。 本発明の参考技術の搬送装置の全体のレイアウト例を示す略平面図である。
符号の説明
1 第1成形軸上型シリンダ
2 第2成形軸上型シリンダ
3 第1成形軸上型
4 第2成形軸上型
5 第1成形軸下型
6 第2成形軸下型
7 第1成形軸下側ベースブロック
8 第2成形軸下側ベースブロック
9 X軸ボールネジ
10 X軸ステージ
11 供給用吸着筒連結ブロック
12 排出用吸着筒連結ブロック
13 供給用吸着筒
14 排出用吸着筒
15 搬送ヘッド
15a 吸着用バルブ
16 Y軸ステージ
17 Z軸ステージ
18 Xボールネジ締結ブロック
19 パレット
20 プレス成形装置
20a 操作面
30 搬送装置
A 光学素子素材
B 光学素子
X 搬送ステージ
Y 搬送ステージ
Z 搬送ステージ

Claims (3)

  1. 加工装置とワーク収納部との間におけるワークの搬送を行うワーク搬送装置であって、
    ワーク供給用搬送機構およびワーク排出用搬送機構が搭載された搬送ヘッドと、
    前記搬送ヘッドを直線移動の組み合わせによって、前記加工装置と前記ワーク収納部との間において移動させる直線移動機構と、
    を含むことを特徴とするワーク搬送装置。
  2. 請求項1記載のワーク搬送装置において、
    前記加工装置の操作面と反対側に前記ワーク収納部が配置され、
    前記直線移動機構は、
    前記操作面からみて左右方向に移動するX軸ステージと、
    前記X軸ステージに搭載され、前記操作面からみて上下方向に移動するZ軸ステージと、
    前記Z軸ステージに搭載され、前記搬送ヘッドを支持して、前記操作面からみて前後方向に移動するY軸ステージと、
    を含むことを特徴とするワーク搬送装置。
  3. 請求項1記載のワーク搬送装置において、
    前記加工装置は、型成形装置であり、
    前記ワークは、光学素子素材および前記光学素子素材から成形された光学素子であることを特徴とするワーク搬送装置。
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