JP2010076569A - タイヤ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る空気入りタイヤ1は、カーカス2のタイヤ径方向外側に設けられ、カーカス2を補強するベルト層4と、トレッド6とサイドウォール14との間に形成され、トレッド6の側端に連なるバットレス部10とを備え、トレッド幅方向WTRに沿って延びる複数の細溝20がバットレス部10に形成され、細溝20は、空気入りタイヤ1のサイドウォール面視において、タイヤ径方向に沿ったタイヤ法線に対して傾斜するとともに、トレッド幅方向WTR及びタイヤ径方向に沿った空気入りタイヤ1の断面において、ベルト層4のタイヤ径方向内側端から延びるとともにタイヤ赤道線CLに直交する直線と、トレッド6の表面との間に形成される。
【選択図】図1
Description
本実施形態においては、(1)タイヤの構成、(2)細溝の詳細構成、(3)ブロック部の変形、(4)比較評価、(5)作用・効果、(6)その他の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態において空気入りタイヤ1のトレッド幅方向の断面を含む斜視図である。空気入りタイヤ1を構成する各部位について説明する。
空気入りタイヤ1は、カーカスコードおよびゴムからなり、空気入りタイヤ1の骨格を形成するカーカス2を備える。
ベルト層4は、カーカス2のタイヤ径方向外側に設けられ、カーカス2を補強する。ベルト層4は、カーカス2の上に結合された第1ベルト層4aと、第1ベルト層4aのタイヤ径方向外側に配設された第2ベルト層4bとにより構成される。
空気入りタイヤ1は、走行時に路面に接地されるトレッド6を備えている。トレッド6には、タイヤ周方向Rに連続して延びる主溝8がトレッド幅方向WTRに所定間隔をおいて形成される。
空気入りタイヤ1は、トレッド6とサイドウォール14との間に形成され、トレッド6の側端に連なるバットレス部を備える。具体的には、空気入りタイヤ1は、トレッド6のトレッド幅方向WTRの両側に一対のバットレス部10及びバットレス部12を備える。
空気入りタイヤ1は、バットレス部に、トレッド幅方向に沿って延びる複数の細溝を備える。具体的には、空気入りタイヤ1は、バットレス部10にトレッド幅方向WTRに沿って延びる複数の細溝20と、バットレス部12にトレッド幅方向WTRに沿って延びる複数の細溝22とを備える。
バットレス部に形成された細溝の詳細構成について説明する。具体的には、(2.1)細溝20、(2.2)細溝22の詳細構成について、図2乃至5を用いて説明する。
図2に示すように、細溝20は、トレッド幅方向WTR及びタイヤ径方向に沿った空気入りタイヤ1の断面において、ベルト層4のタイヤ径方向内側端から延びるとともにタイヤ赤道線CLに直交する直線L1と、トレッド6の表面との間に形成される。
(2.2)細溝22
図5に示すように、細溝22は、空気入りタイヤ1のサイドウォール面視において、タイヤ径方向に沿ったタイヤ法線Nに対して傾斜する。以下、細溝22は、細溝20と同様の特徴を有するため、詳細の説明は省略する。
具体的には、(3.1)路面に接地しながら転動する場合、(3.2)進行方向に沿った滑りが発生する場合について、図6、7を用いて説明する。図6は、タイヤ周方向及びタイヤ径方向に沿った空気入りタイヤ1の断面において、路面に接地しながら転動する場合のブロック部30の変形を示した模式図である。図7は、タイヤ周方向及びタイヤ径方向に沿った空気入りタイヤ1の断面において、進行方向滑りが発生する場合のブロック部30の変形を示した模式図である。
図6に示すように、路面に接地しながら転動する場合、ブロック部30は、路面Gと接地する領域において、タイヤ径方向のたわみ及びトレッド6とベルト層4との変位の差により、タイヤ周方向Rに圧縮される。具体的には、ブロック部30は、タイヤの蹴り出し側で、タイヤ周方向Rに凸状の弓形に変形する。
図7に示すように、進行方向に沿った滑りが発生する場合、ブロック部30は、タイヤの蹴り出し側で、タイヤ周方向Rに対して、逆向きに凸状の弓形に変形する。これにより、タイヤの蹴り出し側で、進行方向に対して逆向きの剪断力が発生するため、ブロック部30は、車両の進行方向に向かって滑って摩耗する。
次に、本発明の効果を更に明確にするために、以下の比較例及び実施例に係る空気入りタイヤを用いて行った比較評価について説明する。具体的には、(4.1)評価方法、(4.2)評価結果について説明する。なお、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
7種類の空気入りタイヤを用いて、偏摩耗性について評価を行った。空気入りタイヤに関するデータは、以下に示す条件において測定された。
・ 内圧 :825kPa
・ 車種 :後輪二軸駆動車
・ 装着位置 :前輪
・ 荷重条件 :3750kgf
測定方法 :0〜80kmの間で、100,000kmを走行し、ショルダーリブのトレッド幅方向内側端と、ショルダーリブのトレッド幅方向外側端との摩耗量を測定。摩耗量は、左右両輪について、測定。
以上説明したように、本実施形態に係る空気入りタイヤ1によれば、細溝20は、空気入りタイヤ1のサイドウォール面視において、タイヤ径方向に沿ったタイヤ法線Nに対して傾斜するため、ブロック部30は、タイヤの蹴り出し側で、タイヤ周方向Rに凸状の弓形に変形しやすくなる。
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
4b…第2ベルト層、 6…トレッド、 8…主溝、 10、12…バットレス部、
14…サイドウォール、 20…細溝、 20a…上端部、 20b…下端部、
22…細溝、 30…ブロック部
Claims (8)
- カーカスのタイヤ径方向外側に設けられ、前記カーカスを補強するベルト層と、
トレッドとサイドウォールとの間に形成され、前記トレッドの側端に連なるバットレス部とを備え、
トレッド幅方向に沿って延びる複数の細溝が前記バットレス部に形成されたタイヤであって、
前記細溝は、
前記タイヤのサイドウォール面視において、タイヤ径方向に沿ったタイヤ法線に対して傾斜するとともに、
前記トレッド幅方向及び前記タイヤ径方向に沿った前記タイヤの断面において、前記ベルト層のタイヤ径方向内側端から延びるとともにタイヤ赤道線に直交する直線と、前記トレッドの表面との間に形成されるタイヤ。 - 前記細溝は、前記サイドウォール面視において、直線状であり、
前記細溝の上端部は、前記サイドウォール面視において、前記細溝の下端部よりも前記タイヤの回転方向側と反対側に位置する請求項1に記載のタイヤ。 - 前記サイドウォール面視において、前記細溝が前記タイヤ法線と成す傾斜角度は、2度〜10度である請求項2に記載のタイヤ。
- 前記細溝は、前記トレッドの一方の側端に連なる第1バットレス部と、前記トレッドの他方の側端に連なる第2バットレス部とに形成され、
前記第1バットレス部に形成される前記細溝が前記タイヤ法線と成す傾斜角度と、前記第2バットレス部に形成される前記細溝が前記タイヤ法線と成す傾斜角度とは異なる請求項2または3に記載のタイヤ。 - 前記細溝によって区切られ、前記細溝の間に形成されたブロック部のタイヤ周方向に沿った周方向長さLと、前記ブロック部の前記タイヤ径方向に沿った径方向長さDとは、L/D≦1.0の関係を満足する請求項1乃至4の何れか一項に記載のタイヤ。
- 前記細溝の前記タイヤ径方向に沿った溝深さは、隣接する前記細溝の間隔よりも大きい請求項1乃至4の何れか一項に記載のタイヤ。
- タイヤ周方向に沿った前記細溝の溝幅は、0.3mm〜1.0mmである請求項1乃至4の何れか一項に記載のタイヤ。
- 前記細溝の上端部は、前記サイドウォール面視において、前記トレッドの表面よりもタイヤ径方向内側に位置する請求項1乃至7の何れか一項に記載のタイヤ。
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