JP2010076133A - ハニカム構造体成形用口金 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造過程において、裏孔及び格子状の溝部が形成される第1の板状部材と、ハニカム成形用のスリットが形成される第2の板状部材とを接合させたときの、第1の板状部材に形成された格子状の溝部の変形を抑制することが可能なハニカム構造体成形用口金を提供する。
【解決手段】少なくとも一方の面側に開口した複数の裏孔が形成された第1の板状部材2と、第1の板状部材2の他方の面側に配設されたセラミック原料を成形するためのスリット12が格子状に形成された第2の板状部材3とを備え、第1の板状部材2の、第2の板状部材3に接合される面側に、第2の板状部材3に形成されたスリット12に重なるように格子状に形成されると共に複数の裏孔の少なくとも一部と連通するスリット状の溝部が形成され、裏孔が、第1の板状部材2の中心を中心とした、第1の板状部材2の外周形状と相似形の領域に形成されたハニカム構造体成形用口金1。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハニカム構造体成形用口金に関し、更に詳しくは、製造過程において、裏孔及び格子状の溝部が形成される第1の板状部材と、ハニカム成形用のスリットが形成される第2の板状部材とを接合させたときの、第1の板状部材に形成された格子状の溝部の変形を抑制することが可能なハニカム構造体成形用口金に関する。
従来、ハニカム構造体成形用口金は、例えば、第1の板状部材に少なくとも一方の面側に開口する複数の裏孔を形成し、第1の板状部材の他方の面に裏孔に連通するスリット状の溝部を格子状に形成し、第1の板状部材の他方の面と第2の板状部材とをホットプレスにより接合し、第2の板状部材に、第1の板状部材に形成された溝部に重なると共に溝部に連通するように格子状にスリットを形成することにより作製されている(例えば、特許文献1、2参照)。通常、裏孔は、格子状に形成された溝部(格子状に形成されたスリット)の、格子形状における交差位置に対応する位置に設けられている。このようなハニカム構造体成形用口金は、セラミック原料を押出成形してセラミックハニカム構造体を製造するための、押出成形用の口金として用いられる。
第1の板状部材は、通常、ステンレス鋼等の硬い部材により形成されているため、第1の板状部材に裏孔を形成する方法としては、ECM加工(電解加工)が採用されている。ECM加工によれば、ステンレス鋼等の硬い部材に、細く、深い孔を精度良く開けることが可能である。そして、ECM加工の方法としては、生産効率を向上させるため、通常、一列又は数列に並んだ電極を用いて順次裏孔を形成していき、所望の範囲を開口するようにしている。このような方法で裏孔を開けた第1の板状部材101を備えたハニカム構造体成形用口金102を図7に示す。図7は、従来のハニカム構造体成形用口金102を、裏孔103が形成された第1の板状部材101側から見た平面図である。
特開2006−051682号公報 特開2006−263865号公報
しかし、図7に示すような第1の板状部材101を用いてハニカム構造体成形用口金102を作製すると、第1の板状部材と第2の板状部材とが、通常、異なる材質(異なる熱膨張率・収縮率を示す材料)で形成されているため、第1の板状部材101と第2の板状部材とをホットプレスにより接合したときに、第1の板状部材101が変形し、第1の板状部材に形成された格子状の溝部が変形するという問題があった。第1の板状部材101は、ホットプレスにより加熱するときに膨張し、その後冷却するときに収縮するが、図7に示す第1の板状部材101は、裏孔103が形成されていない領域が4箇所に分散して存在するため、収縮時に第1の板状部材101の表面において大きく収縮する方向とあまり収縮しない方向とがある。具体的には、裏孔103が多く形成された方向Pにおいては大きく収縮し、裏孔103が少なく形成された方向Qにおいては収縮が小さい。このため、第1の板状部材101の溝部の格子形状が変形すると考えられる。
第1の板状部材に形成された格子状の溝部が変形すると、第1の板状部材と第2の板状部材とを接合した後に第2の板状部材にスリットを形成するときに、スリットの形成に使用するスライサーの刃が、溝部の空間からはずれて第1の板状部材に接触してしまい、スリットの形成ができないことがあった。通常、第2の板状部材にスリットを形成する場合、スリット形成用のスライサーの刃を、第1の板状部材に形成された溝部に沿って、且つ空間となっている溝部内にスライサーの一部(先端部分)を入れた状態で、第2の板状部材を切りながら移動させる。従って、スリット形成用のスライサーの刃が第1の板状部材の溝部以外の部分に接触すると、スライサーの刃をそれ以上進めることができなくなり、スリットの形成ができなくなるのである。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、製造過程において、裏孔及び格子状の溝部が形成される第1の板状部材と、ハニカム成形用のスリットが形成される第2の板状部材とを接合させるときに、第1の板状部材に形成された格子状の溝部の変形を抑制することが可能なハニカム構造体成形用口金を提供することを特徴とする。
上記課題を達成するため、本発明によって以下のハニカム構造体成形用口金が提供される。
[1] 少なくとも一方の面側に開口した厚さ方向に延びる複数の裏孔が形成された第1の板状部材と、前記第1の板状部材の他方の面側に配設されたセラミック原料をハニカム形状に成形するためのスリットが、格子状に形成された第2の板状部材と、を備え、前記第1の板状部材の、前記第2の板状部材に接合される面側に、前記第2の板状部材に形成されたスリットに重なるように格子状に形成されると共に前記複数の裏孔の少なくとも一部と連通するスリット状の溝部が形成され、前記裏孔が、前記第1の板状部材の中心を中心とした、前記第1の板状部材の外周形状と相似形の領域に形成されたハニカム構造体成形用口金。
[2] 前記裏孔が形成される領域の面積が、前記第1の板状部材の厚さ方向に直交する断面の面積の70〜100%である[1]に記載のハニカム構造体成形用口金。
[3] 前記裏孔全てが、前記第1の板状部材の前記溝部に連通する貫通裏孔であり、前記貫通裏孔が形成される領域の面積が70〜100%である[1]又は[2]に記載のハニカム構造体成形用口金。
[4] 前記裏孔の一部が前記貫通裏孔であり、前記裏孔の残部が前記一方の面側のみに開口して前記溝部に連通しない擬似裏孔である[1]又は[2]に記載のハニカム構造体成形用口金。
[5] 前記擬似裏孔の、前記第1の板状部材の厚さ方向の深さが、前記第1の板状部材の厚さの50〜99%である[4]に記載のハニカム構造体成形用口金。
[6] 前記裏孔が形成される領域の面積が、前記第1の板状部材の厚さ方向に直交する断面の面積の100%であり、前記擬似裏孔が前記第1の板状部材の外周を含む領域に形成され、前記貫通裏孔が前記第1の板状部材の中心を含む一つの領域に形成された[4]又は[5]に記載のハニカム構造体成形用口金。
[7] 前記第1の板状部材が円板状であり、前記貫通裏孔が、前記第1の板状部材の、四角形の四つの頂点部分が前記第1の板状部材の外周に沿って切り取られた形状である八角形状の領域に、形成された[6]に記載のハニカム構造体成形用口金。
本発明のハニカム構造体成形用口金によれば、裏孔が、第1の板状部材の中心を中心とした、第1の板状部材の外周形状と相似形の領域、に形成されたため、第1の板状部材と第2の板状部材とをホットプレスにより接合し、その後冷却したときに、第1の板状部材の歪みが小さくなり、第1の板状部材に形成された格子状の溝部の格子形状の変形を抑制することが可能である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
(1)ハニカム構造体成形用口金
本発明のハニカム構造体成形用口金の一の実施形態について説明する。図1は、本発明のハニカム構造体成形用口金の一の実施の形態を模式的に示し、スリットが形成された第2の板状部材側から見た斜視図であり、図2は、本発明のハニカム構造体成形用口金の一の実施の形態を模式的に示し、裏孔が形成された第1の板状部材側から見た斜視図である。また、図3は、図1に示すハニカム構造体成形用口金の、第2の板状部材側の表面の一部を示す拡大平面図である。また、図4は、図3に示すハニカム構造体成形用口金のA−A’断面を示す模式図である。
図1〜図4に示すように、本実施形態のハニカム構造体成形用口金1は、少なくとも一方の面4側に開口した厚さ方向に延びる複数の裏孔11が形成された第1の板状部材2と、第1の板状部材2の他方の面5側に配設されたセラミック原料をハニカム形状に成形するためのスリット12が格子状に形成された第2の板状部材3と、を備え、第1の板状部材2の、第2の板状部材3に接合される面(他方の面5)側に、第2の板状部材3に形成されたスリット12に重なるように格子状に形成されると共に複数の裏孔11の少なくとも一部と連通するスリット状の溝部13が形成され、裏孔11が、第1の板状部材2の中心を中心とした、第1の板状部材2の外周形状と相似形の領域14に形成されたものである。
このように、裏孔11が、第1の板状部材2の中心を中心とした、第1の板状部材2の外周形状と相似形の領域、に形成されたため、第1の板状部材2と第2の板状部材3とをホットプレスにより接合し、その後冷却したときに、第1の板状部材2の歪みが小さくなり、第1の板状部材2に形成された格子状の溝部13の格子形状の変形を抑制することが可能である。裏孔11が、第1の板状部材2の中心を中心とした、第1の板状部材2の外周形状と相似形の領域、に形成された場合、第1の板状部材2全体が比較的均一に膨張、収縮するため、溝部13の格子形状が変形し難いのである。
ここで、「第1の板状部材の中心」とは、第1の板状部材が均一な厚さの一枚の板であるとした場合の、第1の板状部材の重心に相当する位置を意味し、第1の板状部材の外周形状が円形の場合は、当該円の中心であり、長方形の場合は、対角線の交点である。また、「第1の板状部材の中心を中心とした、第1の板状部材の外周形状と相似形の領域」とは、裏孔が形成される領域であって、その領域の中心が第1の板状部材の中心と同じ位置にあり、その領域の外周形状が第1の板状部材の外周形状と相似形であることを意味する。この場合、「第1の板状部材の中心を中心とした、第1の板状部材の外周形状と相似形の領域」は、第1の板状部材の外周形状と同じである場合も含まれ、すなわち、裏孔が第1の板状部材全体に形成される場合も含まれる。また、裏孔が上記「領域」に形成されるというときは、裏孔が上記「領域」全体に形成されることを意味する。また、「溝部13が、スリット12に重なるように形成されている」とは、ハニカム構造体成形用口金を、スリットが形成された表面に直交する方向から見たときに、溝部13とスリット12とが重なった状態であることを意味する。
本実施形態のハニカム構造体成形用口金1を用いて押出成形されるセラミックハニカム構造体は、流体の流通方向に延びる複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁を備えたセラミックハニカム構造体である。本実施形態のハニカム構造体成形用口金1を用いてセラミックハニカム構造体を製造する際に用いるセラミック原料は、セラミック粉末に水、バインダー、造孔剤等が混合された原料である。
本実施形態のハニカム構造体成形用口金1は、一方の面4から他方の面5まで貫通する裏孔11が、「第1の板状部材の中心」を中心とした、第1の板状部材2の外周形上と相似形の領域14に形成されている。そして、裏孔11が形成される領域(相似形の領域14)の面積が、第1の板状部材の厚さ方向に直交する断面の面積の70〜100%であることが好ましく、75〜100%であることが更に好ましい。70%より小さいと、溝部の格子形状の変形が生じ易くなることがある。
本実施形態のハニカム構造体成形用口金1は、図4に示すように、裏孔11が、第1の板状部材2の一方の面4から他方の面5まで貫通し、溝部13が裏孔11に連通するように形成されている。このように、第1の板状部材2を貫通する裏孔11も含めて、溝部13に連通する裏孔11を貫通裏孔11aということとする。そして、第1の板状部材2の一方の面4側のみに開口して、溝部13に連通しない裏孔を擬似裏孔11bということとする(図5,6参照)。
本実施形態のハニカム構造体成形用口金1は、図1〜図4に示すように、裏孔11の全てが貫通裏孔11aであってもよいし、裏孔11が貫通裏孔と擬似裏孔とを含むものであってもよい。裏孔11の全てが、第1の板状部材2の溝部13に連通する貫通裏孔11aである場合、貫通裏孔11aが形成される領域の面積が70〜100%であることが好ましく、75〜85%であることが更に好ましい。70%より小さいと、溝部の格子形状の変形が生じ易くなることがある。また、85%より大きいと、第1の板状部材2と第2の板状部材3との接着強度が低下することがある。従って、第1の板状部材2と第2の板状部材3との接着強度を高く維持するために、貫通裏孔11aが形成される領域の面積が85%以下であることが好ましい。
裏孔11の中の貫通裏孔11aは、成形原料(セラミック原料)を導入するための貫通孔を形成している。貫通裏孔11aの形状については、導入された成形原料をスリット12に導くことができるような形状であれば特に制限はない。図1〜図4に示すハニカム構造体成形用口金1においては、貫通裏孔11aは、スリット12の交点(交差点)と重なる位置に形成されている。「貫通裏孔が、スリットの交点と重なる位置に形成される」とは、ハニカム構造体成形用口金を、スリットが形成された表面に直交する方向から見たときに、貫通裏孔とスリットの交点とが重なった状態であることを意味する。このように構成することによって、本実施の形態のハニカム構造体成形用口金1を用いて押出成形を行う際に、貫通裏孔11aに導入した成形原料をスリット12全体に均一に広げることができ、高い成形性を実現することができる。裏孔11の中心がスリット12の交点に重なることが更に好ましい。図1〜図4に示すハニカム構造体成形用口金1の場合のように、裏孔11が、スリット12(又は溝部13)の交点のなかの、一つおきの交点と重なるように形成されていることが好ましい。
裏孔11の開口径の大きさ等については、ハニカム構造体成形用口金1の大きさや、押出成形するハニカム構造体の形状等によって適宜決定することができる。例えば、裏孔11の開口径の大きさは、0.1〜10mmであることが好ましく、0.5〜3mmであることが更に好ましい。このような裏孔11は、例えば、電界加工(ECM加工)、放電加工(EDM加工)、レーザ加工、ドリル等の機械加工等の方法によって形成することができるが、これらの中でも、ドリルを用いることが好ましい。ドリルを用いることにより、効率的に精度の高い裏孔を形成することが可能となる。
本実施形態のハニカム構造体成形用口金1は、図1〜図4に示すように、第1の板状部材2の、第2の板状部材3に接合される面側(他方の端面5側)に、スリット12の格子形状と同じ格子形状であってスリット12に重なる、スリット状の溝部13が形成されている。スリット12を形成するときに、溝部13の格子形状に沿ってスリット12を格子状に形成することにより、スリット12と溝部13とが重なるように形成される。また、溝部13は、裏孔11がその溝部13の交差点に位置するように形成されている。
また、第1の板状部材2に形成された溝部13は、貫通裏孔11aから導入した成形原料を第2のスリット12に導くための緩衝部分(バッファ)としても機能するため、ハニカム構造体の押出成形を行う際に、貫通裏孔11aから導入した成形原料を支障なく滑らかに移動させることができ、高精度にハニカム構造体を成形することができる。
また、本実施形態のハニカム構造体成形用口金1は、第1の板状部材2の、第2の板状部材3に接合される面側(他方の面5側)に、溝部13と裏孔11(貫通裏孔11a)とにより囲まれて(区画されて)形成された柱状部15が形成されている。そのため、柱状部15を介して第1の板状部材2と第2の板状部材3とが接合される構造になっている。つまり、本実施形態のハニカム構造体成形用口金1は、第1の板状部材2の柱状部15と、第2の板状部材3とが接合された構造であり、図4に示すように、柱状部15によってセルブロック16を支える構造である。ここで、セルブロック16は、スリット12が形成された第1の板状部材2において、スリット12によって区画形成された柱状の部分である。
本実施形態のハニカム構造体成形用口金1において、第1の板状部材2の溝部13の深さ(柱状部15の高さ)Lは、0.1〜3.0mmが好ましく、0.3〜1.5mmであることがより好ましい。0.1mmより小さいと、高い成形性を実現できないことがあり、3.0mmより大きいと、セルブロック16が倒れ易くなることがある。また、溝部13の幅は、0.15〜1.0mmが好ましい。0.15mmより小さいと、高い成形性を実現できないことがあり、1.0mmより大きいと、加工に時間がかかることがある。
本実施形態のハニカム構造体成形用口金1においては、第1の板状部材2の材質は、特に限定されないが、ステンレス鋼であることが好ましい。
本実施形態のハニカム構造体成形用口金1において、第2の板状部材3は、第1の板状部材2の他方の面5側に配設された、セラミック原料をハニカム形状に成形するためのスリット12が格子状に形成されたものである。スリット12は、スリット状の溝部13の格子形状と同じ格子形状であってスリット12に重なるように形成されている。スリット12の幅は、製造するハニカム構造体の隔壁厚さに合わせて適宜決定することができる。例えば、一般的な排ガスフィルター用又は触媒担体用のセラミックハニカム構造体を押出成形するための、ハニカム構造体成形用口金を製造するためには、スリットの幅が5〜5000μmであることが好ましく、10〜500μmであることが更に好ましい。第2の板状部材3の材質は、特に限定されないが、炭化タングステン基超硬合金であることが好ましい。炭化タングステン基超硬合金とすることにより、耐摩耗性を向上でき、セルブロックの倒れ等を抑制することができる。
第1の板状部材2の厚み及び第2の板状部材3の厚みについては特に制限はなく、例えば、スリット12と裏孔11との形状を考慮して適宜決定することができる。例えば、隔壁厚さ25〜500μm、セル密度20〜200セル/cmの円筒形のハニカム構造体を成形するためのハニカム構造体成形用口金を製造する場合には、第1の板状部材2の厚みに対して、第2の板状部材3の厚みが、0.1〜200倍であることが好ましく、1〜20倍であることが更に好ましい。
また、本実施の形態のハニカム構造体成形用口金1においては、第1の板状部材2と第2の板状部材3との間に接合材(ろう材)が配置され、第1の板状部材2と第2の板状部材3とが接合されたものであることが好ましい。
接合材としては、例えば、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、ニッケル(Ni)、及びアルミニウム(Al)からなる群より選択される少なくとも一つを含む金属又は合金からなる「ろう材」を好適に用いることができる。
また、このような接合材は、例えば、パラジウム(Pd)、ケイ素(Si)、スズ(Sn)、コバルト(Co)、リン(P)、マンガン(Mn)、亜鉛(Zn)、ホウ素(B)等の添加剤を更に含んだものであってもよい。このような添加剤を更に含んだものは、接合信頼性を向上させることができる。
本発明のハニカム構造体成形用口金の他の実施形態は、図5に示すような、第1の板状部材2が円板状であり、貫通裏孔11aが、第1の板状部材2の、四角形の四つの頂点部分が第1の板状部材2の外周に沿って切り取られた形状である八角形(擬似八角形)の領域22に、形成されたものであり、擬似裏孔11bが、その他の4箇所の「外周を含む領域23」に形成されたものである。本実施形態のハニカム構造体成形用口金21は、このように裏孔11が第1の板状部材2の全体に形成されたものであるため(裏孔が形成される面積が、第1の板状部材の厚さ方向に直交する断面の面積の100%であるため)、第1の板状部材2と第2の板状部材とをホットプレスにより接合し、その後冷却したときに、第1の板状部材2の歪みが小さくなり、第1の板状部材2に形成された格子状の溝部の格子形状の変形を抑制することが可能である。そして、裏孔11を第1の板状部材2の全体に形成するため、裏孔を形成する領域の形状に合わせた加工を行う必要がなく、裏孔の加工を複数本の電極により行う電界加工(STEM加工)により、効率的に、精度良く裏孔を形成することが可能となる。本実施形態のハニカム構造体成形用口金においては、貫通裏孔領域の形状が、八角形の八つの辺のなかで、一つおきに配置される四つの辺が、第1の板状部材の外周(円形)に沿った円弧状である。本明細書においては、このような「八角形の八つの辺のなかで、一つおきに配置される四つの辺が円弧状の形状」を、「八角形」又は「擬似八角形」と表現する。図5は、本発明のハニカム構造体成形用口金の他の実施形態を模式的に示し、第1の板状部材側からみた平面図である。
本実施形態のハニカム構造体成形用口金21は、擬似裏孔11bが形成される4箇所の外周を含む領域23を有するが、擬似裏孔11bは外周を含む領域23に形成されていればよく、4箇所に限定されない。また、貫通裏孔11aは、擬似八角形の領域22に形成されているが、貫通裏孔11aは第1の板状部材2の中心を含む一つの領域に形成されていればよい。貫通裏孔11aが形成される領域の形状としては、例えば、4つの頂点が第1の板状部材2の外周に接する四角形、4つの頂点がいずれも板状部材2の外周に接しない四角形、外周を含むリング状の領域を除いた円形等を挙げることができる。
また、擬似裏孔11bは、第1の板状部材2の厚さ方向の深さが、第1の板状部材2の厚さの50〜99%であることが好ましく、90〜97%であることが更に好ましい。50%より小さいと、加熱、冷却時の擬似裏孔11bが形成された領域の変形の程度が、貫通裏孔11aが形成された領域の変形の程度に対して小さくなる(擬似裏孔11bが変形し難くなる)ため、溝部の格子形状の変形が生じ易くなることがある。99%より大きいと接合後に生じる熱応力により、き裂が生じてしまうことがある。また、擬似裏孔11bが貫通してしまうと、第1の板状部材と第2の板状部材との接合面積が小さくなるため、第1の板状部材と第2の板状部材との接合強度が低下することがある。
本発明のハニカム構造体成形用口金の更に他の実施形態は、図6に示すような、第1の板状部材2が円板状であり、貫通裏孔11aが、リング状の「外周を含む領域24」を除いた円形の領域25に、形成されたものであり、擬似裏孔11bが、リング状の外周を含む領域24に形成されたものである。貫通裏孔11aは、第1の板状部材の中心を中心とした、第1の板状部材の外周形状と相似形の領域に形成されたものであり、擬似裏孔11bは、貫通裏孔11aが形成された領域を除く、リング状の領域に形成されたものである。本実施形態のハニカム構造体成形用口金31は、このように、第1の板状部材2の全体に裏孔が形成され、貫通裏孔11aが、第1の板状部材の中心を中心とした、第1の板状部材の外周形状と相似形の領域に形成されたものであるため、擬似裏孔11bが形成された領域及び貫通裏孔11aが形成された領域の変形に方向性がなく(第1の板状部材の中心を中心にして等方的に変形し)、溝部の格子形状の変形がより生じ難くなる。図6は、本発明のハニカム構造体成形用口金の他の実施形態を模式的に示し、第1の板状部材側からみた平面図である。
(2)ハニカム構造体成形用口金の製造方法
次に、本発明のハニカム構造体成形用口金の製造方法を説明する。本実施形態のハニカム構造体成形用口金の製造方法は、図1〜図4に示す本発明のハニカム構造体成形用口金の一の実施形態(ハニカム構造体成形用口金1)を製造する方法である。
本実施の形態のハニカム構造体成形用口金の製造方法においては、まず、ステンレス鋼により形成された円板状の第1の板状部材の他方の面5(図4参照)に、格子状の溝部を形成する(工程(1))。第1の板状部材の材質は、ステンレス鋼が好ましいが、特に限定されない。
溝部を形成する方法としては、例えば、ダイヤモンド砥石による研削加工や放電加工(EDM加工)等の従来公知の方法を好適に用いることができる。
また、本実施形態のハニカム構造体成形用口金の製造方法においては、第1の板状部材の他方の面5(図4参照)に溝部を形成する前に裏孔を形成してもよいし、溝部を形成した後に、第1の板状部材の一方の面4(図4参照)から溝部へと連通する裏孔を形成してもよい。
本実施形態のハニカム構造体成形用口金の製造方法においては、溝部及び裏孔は、第1の板状部材の中心を中心とした、第1の板状部材の外周形状と相似形の領域に形成する。本実施形態においては、その領域は、円形の領域である。
裏孔を形成する方法については特に制限はないが、例えば、電解加工(ECM加工)、放電加工(EDM加工)、レーザ加工、ドリル等の機械加工等の方法を好適に用いることができる。これらのなかでも、ドリルを用いることが好ましい。ドリルを用いることにより、効率的に寸法精度の高い裏孔を形成することができる。
裏孔は、第1の板状部材の両面間を貫通して他方の面5(図4参照)側で溝部と連通するものであってもよいし(図4参照)、他方の面側まで貫通しない状態で、他方の面側に形成された溝部と連通するように形成されたものであってもよい。
次に、第1の板状部材の溝部を形成した側の表面に、炭化タングステン基超硬合金(超硬合金)により形成された第2の板状部材を積層し、第1の板状部材と第2の板状部材とを接合する(工程(2))。第1の板状部材の材質は、超硬合金が好ましいが、特に限定されない。
また、本実施の形態のハニカム構造体成形用口金の製造方法においては、第1の板状部材と第2の板状部材とを積層する際に、第1の板状部材と第2の板状部材との間に接合材を配し、第1の板状部材と第2の板状部材とを接合してもよい。このような接合材としては、本発明のハニカム構造体成形用口金の一の実施形態において説明した「ろう材」を好適に用いることができる。
第1の板状部材と第2の板状部材とを積層して接合する際には、第1の板状部材と第2板状部材とを、ホットプレスにより、900〜1200℃に加熱して接合することが好ましく、1000〜1150℃に加熱して接合することが好ましい。このような温度で加熱することにより、第1の板状部材と第2板状部材とを良好に接合するとともに、第2の板状部材の強度低下を防止することができる。また、加熱時間は、1分〜1時間が好ましく、10〜45分が更に好ましい。1分より短いと、第1の板状部材と第2板状部材とを、強い接合強度で接合できないことがあり、1時間より長いと、第1および第2の板状部材に母材劣化相が生じやすくなる。ホットプレスを行う装置としては、例えば、富士電波工業株式会社製、FVHP−R等を使用することができる。
本実施形態のハニカム構造体成形用口金の製造方法においては、接合させた第1の板状部材と第2の板状部材とを、0.1〜100℃/分の降温速度にて、少なくとも500℃まで、冷却することが好ましい。
次に、第2の板状部材の、第1の板状部材との接合面とは反対側の表面から、上記溝部の形状(形成パターン)に対応し、溝部13と連通する格子状のスリットを形成してハニカム構造体成形用口金1を得る(図1〜4参照)(工程(3))。本実施形態のハニカム構造体成形用口金の製造方法においては、裏孔を、第1の板状部材の中心を中心とした、第1の板状部材の外周形状と相似形の領域に形成したため、第1の板状部材と第2の板状部材との接合後の第1の板状部材の歪みが小さくなり、第1の板状部材に形成された格子状の溝部の格子形状の変形を抑制することが可能である。これにより、第2の板状部材にスリットを形成するときに、スリット形成用の刃(砥石)が第1の板状部材に接触することを防止できる。
第2の板状部材の表面にスリットを形成する方法については特に制限はないが、例えば、ダイヤモンド砥石による研削加工等の従来公知の方法を好適に用いることができる。また、図1に示すハニカム構造体成形用口金1は、スリット12により形成されるセルブロック16の断面形状(第2の板状部材の厚さ方向に直交する断面の形状)が四角形であるが、本実施形態のハニカム構造体成形用口金の製造方法においては、第2の板状部材に形成するセルブロック16の断面形状は四角形に限定されることはなく、その他の多角形であってもよい。
また、第2の板状部材に形成するスリットの幅については、成形するハニカム構造体の形状によって適宜決定することができる。例えば、一般的な排ガスフィルター用又は触媒担体用のセラミックハニカム構造体を押出成形するためのハニカム構造体成形用口金を製造するためには、スリットの幅が5〜5000μmであることが好ましく、10〜500μmであることが更に好ましい。
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
一方の面側に開口する複数の裏孔が形成されるとともに、他方の面側に複数の裏孔の全てと連通する格子状の溝部が形成された第1の板状部材と、第1の板状部材の他方の面側に配設された、上記溝部と重なるように格子状にスリットが形成された第2の板状部材とを備えた、図1〜4に示すような構造のハニカム構造体成形用口金を製造した。
第1の板状部材の材質は、ステンレス鋼(SUS630)とし、第2の板状部材の材質は、コバルトの含有率が16質量%の炭化タングステン基超硬合金とした。また、第1の板状部材は、その面の大きさが直径160mmの円板形状で、厚みが15mmであり、第2の板状部材は、その面の大きさが直径156mmの円板形状で、厚みが2.5mmであった。
まず、第1の板状部材の一方の面側に、他方の端面側まで貫通する開口径1.4mmの裏孔を電解加工(EDM加工)によって形成した。裏孔(貫通裏孔)を形成した範囲は、第1の板状部材の中心を中心とした、直径129mmの円の範囲(領域)とした。裏孔のピッチは1.37mmとした。そして、深さ0.5(mm)の格子状の溝部を、格子の交点が一つおきに裏孔の中心に位置するように、精密グラインダーで形成した。なお、溝部の幅は0.3mmとした。
次に、第1の板状部材と第2の板状部材とを、その間に、ろう材を配して積層した後に、1100℃で0.75時間加熱して、第1の板状部材と第2の板状部材とを接合させた。そして、第1の板状部材と第2の板状部材とを接合させたものを、常温まで降温した後、第2の板状部材にスリットを形成してハニカム構造体成形用口金を得た。スリットは、ダイヤモンド砥石によって四角形の格子状に形成した。スリットの幅は0.15mm、スリットのピッチは1.37mmとした。
このようにして得られたハニカム構造体成形用口金について、以下の方法で、溝部の曲がり状態を測定した。結果を表1に示す。表1において、「裏孔領域の比率」は、第1の板状部材の厚さ方向に直交する断面の面積(第1の板状部材の表面の面積)に対する、裏孔が形成される領域の面積の比率である。また、「貫通裏孔領域」の「比率」は、第1の板状部材の厚さ方向に直交する断面の面積に対する、貫通裏孔が形成される領域の面積の比率である。また、「最大曲がり量」は、「溝部の曲がり状態の測定」における、「曲がり量」の最大値である。「曲がり量」の最大値は、小さいほど好ましい。
(溝部の曲がり状態の測定)
第2の板上部材に対するスリット加工を形成する前の、口金基体(第1の板状部材と第2の板状部材とを接合させたもの)に対して、第2の板上部材表面から、超音波探傷映像装置(日立建機ファインテック株式会社製、FineSAT)を用いて、接合後の溝部形状を計測し、曲がり量を算出した。
Figure 2010076133
(実施例2)
図6に示すハニカム構造体成形用口金31のように、第1の板状部材2の厚さ方向に直交する断面の全体に裏孔11を形成し、貫通裏孔11aを、第1の板状部材の中心を中心とした、直径129mmの円の範囲(領域25)に、形成した以外は実施例1と同様にしてハニカム構造体成形用口金を得た。得られたハニカム構造体成形用口金について、実施例1と同様に溝部の曲がり状態を測定した。結果を表1に示す。
(実施例3)
第1の板状部材は、その面の大きさが直径215mmの円板形状で、厚みが20mmであり、裏孔(貫通裏孔)を形成した範囲は、第1の板状部材の中心を中心とした、直径163mmとし、第2の板状部材は、その面の大きさが直径210mmの円板形状で、厚みが2.5mmであった以外は、実施例1と同様にしてハニカム構造体成形用口金を得た。得られたハニカム構造体成形用口金について、実施例1と同様に溝部の曲がり状態を測定した。結果を表1に示す。
(実施例4)
図5に示すハニカム構造体成形用口金21のように、第1の板状部材2の厚さ方向に直交する断面の全体に裏孔11を形成し、貫通裏孔11aを、第1の板状部材2の、四角形(正方形)の四つの頂点部分が第1の板状部材2の外周に沿って切り取られた形状である八角形(擬似八角形)の領域22に、形成した以外は実施例1と同様にしてハニカム構造体成形用口金を得た。第1の板状部材は、その面の大きさが直径290mmの円板形状で、厚みが25mmであり、第2の板状部材は、その面の大きさが直径286mmの円板形状で、厚みが3.3mmとし、貫通裏孔以外の、外周を含む4箇所の領域は擬似裏孔とした。貫通裏孔を形成した擬似八角形の領域の大きさとしては、平行に延びる長辺(第1の板状部材の外周を構成しない辺)間の距離を235mmとした。また、上記擬似八角形の領域の中心を、円形の第1の板状部材の中心と同じ位置とした。得られたハニカム構造体成形用口金について、実施例1と同様に溝部の曲がり状態を測定した。結果を表1に示す。
(比較例1)
「外周を含む4箇所の擬似裏孔」を形成しなかった以外は実施例2と同様にしてハニカム構造体成形用口金を得た。得られたハニカム構造体成形用口金は、図7に示すハニカム構造体成形用口金102のような構造である。得られたハニカム構造体成形用口金について、実施例1と同様に溝部の曲がり状態を測定した。結果を表1に示す。
(比較例2)
第1の板状部材及び第2の板状部材の直径を215mmとし、貫通裏孔を形成した擬似八角形の領域における、平行に延びる長辺(第1の板状部材の外周を構成しない辺)間の距離を163mmとした以外は、比較例1と同様にしてハニカム構造体成形用口金を得た。得られたハニカム構造体成形用口金について、実施例1と同様に溝部の曲がり状態を測定した。結果を表1に示す。
(比較例3)
第1の板状部材及び第2の板状部材の直径を290mm、厚みを25mmとし、貫通裏孔を形成した擬似八角形の領域における、平行に延びる長辺(第1の板状部材の外周を構成しない辺)間の距離を235mmとした以外は、比較例1と同様にしてハニカム構造体成形用口金を得た。得られたハニカム構造体成形用口金について、実施例1と同様に溝部の曲がり状態を測定した。結果を表1に示す。
表1より、実施例1のハニカム構造体成形用口金は、裏孔が全て貫通裏孔であり、裏孔が形成された領域が、第1の板状部材の中心を中心とした、第1の板状部材の外周形上と相似形の領域であるため、製造過程において加熱・冷却を経た後の溝部の曲がり量が、それぞれ比較例1よりも約30%小さかった。尚、溝部の曲がり量は、第1の板状部材の直径が大きくなるほど、大きくなるため、第1の板状部材の直径が同じ大きさの実施例と比較例とを比較して評価する必要がある。また、実施例2のハニカム構造体成形用口金は、第1の板状部材の全体に裏孔が形成されているため、製造過程において加熱・冷却を経た後の溝部の曲がり量が更に小さかった。実施例3のハニカム構造体成形用口金は、裏孔が形成された領域が、第1の板状部材の中心を中心とした、第1の板状部材の外周形状と相似形の領域であったが、比較例2と比較して裏穴領域の比率が小さかったため、19%程度小さくなるに留まった。また、実施例4のハニカム構造体成形用口金は、第1の板状部材の全体に裏孔が形成されるとともに、貫通裏孔が形成された領域が、第1の板状部材の中心を中心とした、第1の板状部材の外周形上と相似形の領域であるため、製造過程において加熱・冷却を経た後の溝部の曲がり量が比較例3よりも約35%小さかった。また、比較例1〜3は、貫通裏孔が形成された領域が、第1の板状部材の外周形上と相似形の領域ではないため、溝部の曲がり量が大きかった。また、比較例1〜3の結果からも、ハニカム構造体成形用口金の直径が大きいほど溝部の曲がり量が大きいことがわかる。
本発明のハニカム構造体成形用口金は、内燃機関、ボイラー、化学反応機器及び燃料電池用改質器等の触媒作用を利用するハニカム形状の触媒用担体、排気ガス中の微粒子を捕集するためのハニカム形状のフィルター等を成形する際に用いることができる。
本発明のハニカム構造体成形用口金の一の実施の形態を模式的に示し、スリットが形成された第2の板状部材側から見た斜視図である。 本発明のハニカム構造体成形用口金の一の実施の形態を模式的に示し、裏孔が形成された第1の板状部材側から見た斜視図である。 図1に示すハニカム構造体成形用口金の、第2の板状部材側の表面の一部を示す拡大平面図である。 図3に示すハニカム構造体成形用口金のA−A’断面を示す模式図である。 本発明のハニカム構造体成形用口金の他の実施形態を模式的に示し、第1の板状部材側からみた平面図である。 本発明のハニカム構造体成形用口金の更に他の実施形態を模式的に示し、第1の板状部材側からみた平面図である。 従来のハニカム構造体成形用口金を、裏孔が形成された第1の板状部材側から見た平面図である。
符号の説明
1,21,31,102:ハニカム構造体成形用口金、2,101:第1の板状部材、3:第2の板状部材、4:一方の面、5:他方の面、11,103:裏孔、12:スリット、13:溝部、14:相似形の領域、15:柱状部、16:セルブロック、22:八角形(擬似八角形)の領域、23,24:外周を含む領域、25:円形の領域、L:溝部の深さ(柱状部の高さ)。

Claims (7)

  1. 少なくとも一方の面側に開口した厚さ方向に延びる複数の裏孔が形成された第1の板状部材と、前記第1の板状部材の他方の面側に配設されたセラミック原料をハニカム形状に成形するためのスリットが、格子状に形成された第2の板状部材と、を備え、
    前記第1の板状部材の、前記第2の板状部材に接合される面側に、前記第2の板状部材に形成されたスリットに重なるように格子状に形成されると共に前記複数の裏孔の少なくとも一部と連通するスリット状の溝部が形成され、
    前記裏孔が、前記第1の板状部材の中心を中心とした、前記第1の板状部材の外周形状と相似形の領域に形成されたハニカム構造体成形用口金。
  2. 前記裏孔が形成される領域の面積が、前記第1の板状部材の厚さ方向に直交する断面の面積の70〜100%である請求項1に記載のハニカム構造体成形用口金。
  3. 前記裏孔全てが、前記第1の板状部材の前記溝部に連通する貫通裏孔であり、前記貫通裏孔が形成される領域の面積が70〜100%である請求項1又は2に記載のハニカム構造体成形用口金。
  4. 前記裏孔の一部が前記貫通裏孔であり、前記裏孔の残部が前記一方の面側のみに開口して前記溝部に連通しない擬似裏孔である請求項1又は2に記載のハニカム構造体成形用口金。
  5. 前記擬似裏孔の、前記第1の板状部材の厚さ方向の深さが、前記第1の板状部材の厚さの50〜99%である請求項4に記載のハニカム構造体成形用口金。
  6. 前記裏孔が形成される領域の面積が、前記第1の板状部材の厚さ方向に直交する断面の面積の100%であり、前記擬似裏孔が前記第1の板状部材の外周を含む領域に形成され、前記貫通裏孔が前記第1の板状部材の中心を含む一つの領域に形成された請求項4又は5に記載のハニカム構造体成形用口金。
  7. 前記第1の板状部材が円板状であり、
    前記貫通裏孔が、前記第1の板状部材の、四角形の四つの頂点部分が前記第1の板状部材の外周に沿って切り取られた形状である八角形の領域に、形成された請求項6に記載のハニカム構造体成形用口金。
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