JP2010074042A - 太陽電池モジュールおよび太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

太陽電池モジュールおよび太陽電池モジュールの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】作業性、生産歩留まり、および信頼性を向上させた安価な太陽電池モジュールおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】太陽電池モジュール2は、太陽電池ストリング1と、端子電極15と、バスバーリード16と、導出リード20とを備える。導出リード20は、裸導線で構成してあり、絶縁樹脂成膜層21を介して太陽電池ストリング1の裏面1rsに配置され端子電極15と交差する方向で太陽電池ストリング1の中心側に向けて延長されている。絶縁樹脂成膜層21は、裏面1rsに成膜して形成されることから、裏面1rsに密接(密着)した状態となる。裏面1rsに絶縁樹脂成膜層21、バスバーリード16、導出リード20を設けた状態で、裏面1rsを封止するために、充填部材シート22sおよびバックシート24が積層される。
【選択図】図2

Description

本発明は、透光性絶縁基板に太陽電池セルが列状に複数配置され直列接続された太陽電池ストリングで発生した電力を導出する導出リードを備える太陽電池モジュールに関する。
太陽電池セルを複数配置し直列接続して構成した太陽電池ストリングは、大出力化することが可能であることから、ほとんどの太陽光発電システムで採用されている。太陽電池ストリングの出力は、リード線を太陽電池ストリングの端子電極へ接続して取り出される。また、太陽電池ストリングは、屋外で長期にわたって使用されることから、太陽電池セルの周囲をEVA(エチレンビニルアセテート)などの充填材で封止し、モジュール化して耐環境性を持たせている。
太陽電池ストリングから出力を取り出すためのリード線は、太陽電池ストリングの端子電極に接続されるが、他の電極、あるいは他の導電体部分に対して電気的に接触しないように絶縁を施す必要がある。
太陽電池モジュールは、例えば、表面材(太陽光入射面を構成する透光性絶縁基板)、太陽電池セル、裏面材(充填剤、カバーフィルム)を備えている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の記載によれば、リード線として導線に絶縁フィルム(例えば、PET)を被覆して絶縁電線としたものを適用したり、裸導線の場合は太陽電池セルの裏面に絶縁フィルムを敷いたりしている。
絶縁フィルムを敷いた状態で絶縁フィルムにリード線を這わせるとリード線の位置ズレ、絶縁フィルムの位置ズレが生じやすく作業性が悪いことから、生産性に問題を生じる。また、絶縁フィルムを被覆した絶縁電線とした場合は、絶縁電線のコストが高くなり、接続端部での絶縁フィルムを剥がす作業が必要になるなど作業性が低下するという問題がある。
また、リード線とバスバーリード(端子電極として両端の太陽電池セルに接続された裸導線)とを接続(半田付け)する際、バスバーリードが太陽電池セルの裏面電極(取り出し電極)に接触し、裏面電極(取り出し電極)が損傷するおそれがある(例えば、裏面電極が銀で構成されている場合、銀が半田に吸収されてしまう。)。
図7Aないし図7Cに基づいて、さらに詳しく従来の太陽電池モジュールの構成について説明する。
図7Aは、従来例に係る太陽電池モジュールの裏面側について充填部材層およびバックシートを透視した状態として示す透視平面図である。
図7Bは、図7Aの矢符B−Bでの断面の状態を示す断面図である。なお、太陽電池ストリング1の構造は簡略化して示してある。
図7Cは、図7Aの矢符C−Cでの断面の端面状態を示す端面図である。なお、太陽電池ストリング1の構造は簡略化して示してある。
太陽電池ストリング101(太陽電池モジュール102)は、透光性絶縁基板110の裏面101rsに形成された分離溝114によって相互に分離され直列接続された複数の太陽電池セル101cを備えている。太陽電池ストリング101の両端に配置された太陽電池セル101cの裏面電極113は、一対の端子電極115を構成し、直列接続の端子となっている。つまり、端子電極115は、太陽電池ストリング101の裏面101rsの両端に配置されている。
バスバーリード116は、端子電極115に当接させて配置され、位置合わせされる。また、バスバーリード116は、間欠接続位置116pを介して端子電極115に間欠的に接続されている。なお、間欠接続位置116pには、例えば、半田バンプ、導電性接着テープなどが配置され、バスバーリード116を端子電極115に接続できる構成としてある。バスバーリード116は、端子電極115での抵抗による電圧降下を抑制して出力電力を大きくするために用いられる。
導出リード120は、バスバーリード116に接続されている。導出リード120は、絶縁電線で構成してあることから、バスバーリード116に接続する芯線120cが露出され、バスバーリード116に芯線120cが半田付けされる。つまり、バスバーリード116に導出リード120(芯線120c)の一端が半田付けされる。また、導出リード120(芯線120c)の他端は、太陽電池ストリング101の裏面101rsから外部へ取り出すように折り曲げられる。なお、導出リード120は、側面状態で示してある。
導出リード120は、芯線120cの周囲を被覆した絶縁電線としてあることから、電線のコストが高くなる。また、芯線120cを露出させるために絶縁被覆を除去する作業が必要となり、接続作業での作業性を低下させることとなる。また、芯線120cは、導出リード120の表面が絶縁されていることから、太陽電池ストリング101の裏面101rsに沿って配置してある。
太陽電池モジュール102は、導出リード120の周囲に充填された充填部材層121と、充填部材層121を被覆するバックシート124とを備える。つまり、導出リード120は、充填部材層121によって固定されている。導出リード120の先端は、引き出し位置で折り曲げられ、バックシート124が有するリード引き出し穴124h(バックシート124)を通って太陽電池モジュール102の外部へ引き出されている。
図7Aないし図7Cに示した従来例によれば、絶縁電線を用いることによる作業性、コスト面での問題が生じる。
特開平9−326497号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、導出リードを太陽電池ストリングの裏面に形成された絶縁樹脂成膜層を介して配置することによって、作業性、生産歩留まり、および信頼性を向上させた安価な太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
また、本発明は、導出リードが配置される位置に対応させて太陽電池ストリングの裏面に絶縁樹脂成膜層を形成する工程と、バスバーリードを端子電極に接続する工程と、導出リードをバスバーリードに接続し絶縁樹脂成膜層に対応させて配置する工程とを備えることによって、作業性、生産歩留まり、および信頼性を向上させた安価な太陽電池モジュールの製造方法を提供することを他の目的とする。
本発明に係る太陽電池モジュールは、透光性絶縁基板に太陽電池セルが列状に複数配置され直列接続された太陽電池ストリングと、前記太陽電池ストリングの裏面の両端に配置された端子電極と、該端子電極に重ねて配置され接続されたバスバーリードと、前記バスバーリードに接続され前記太陽電池ストリングで発生した電力を導出する導出リードとを備える太陽電池モジュールであって、前記導出リードは、前記裏面に形成された絶縁樹脂成膜層を介して前記裏面に配置され前記端子電極と交差する方向で前記太陽電池ストリングの中心側に向けて延長されていることを特徴とする。
この構成により、導出リードは、裏面に形成された絶縁樹脂成膜層を介して裏面に配置され太陽電池セルの裏面電極から絶縁されるので、導出リードの位置ズレを抑制して作業性を向上させることが可能となり、生産歩留まりおよび信頼性を向上させた安価な太陽電池モジュールとすることができる。
また、本発明に係る太陽電池モジュールでは、前記絶縁樹脂成膜層は、イミド系の高分子樹脂またはエポキシ系の高分子樹脂で形成されていることを特徴とする。
この構成により、安価な絶縁樹脂成膜層を容易かつ高精度に形成することが可能となり、太陽電池セル(端子電極)への機械的影響を抑制した状態で導出リードをバスバーリードに接続することが可能となるので、生産性および信頼性の良い太陽電池モジュールとすることができる。
また、本発明に係る太陽電池モジュールでは、前記絶縁樹脂成膜層の膜厚は、10μm以上であることを特徴とする。
この構成により、端子電極に対する絶縁樹脂成膜層の保護作用を確実に生じさせることが可能となり、信頼性を向上させることができる。
また、本発明に係る太陽電池モジュールでは、前記バスバーリードは、前記端子電極に間欠的に接続された間欠接続位置の間で曲線とされていることを特徴とする。
この構成により、端子電極および絶縁樹脂成膜層に対するバスバーリードからの応力による影響を抑制し、導出リードをバスバーリードに接続する際の端子電極への影響を抑制することが可能となる。
また、本発明に係る太陽電池モジュールでは、前記絶縁樹脂成膜層は、前記バスバーリードと交差するように前記端子電極に重ねられ、前記導出リードは、前記絶縁樹脂成膜層に重なる位置で前記バスバーリードに接続されていることを特徴とする。
この構成により、端子電極を絶縁樹脂成膜層によって保護した状態でバスバーリードと導出リードとを接続することが可能となることから、バスバーリードと導出リードとの接続に際して端子電極へ与える影響を抑制することが可能となり、端子電極の損傷を防止して導出リードとバスバーリードとの接続の作業性、信頼性を向上させた安価な太陽電池モジュールとすることができる。
また、本発明に係る太陽電池モジュールでは、前記絶縁樹脂成膜層と前記導出リードとの間に充填された充填部材層を備えることを特徴とする。
この構成により、導出リードを容易かつ高精度に固定することが可能となり、信頼性の高い導出リードを有する太陽電池モジュールとすることができる。
また、本発明に係る太陽電池モジュールでは、前記導出リードの先端を引き出すリード引き出し穴を有し、前記充填部材層に密着し前記導出リードを前記充填部材層によって被覆させたバックシートを備えることを特徴とする。
この構成により、充填部材層を確実に形成して導出リードを確実に絶縁して保護することが可能となり、容易かつ高精度に信頼性の高い太陽電池モジュールを形成することができる。
また、本発明に係る太陽電池モジュールでは、前記バックシートは、絶縁樹脂層/金属層/絶縁樹脂層の3層構造であることを特徴とする。
この構成により、耐湿性および絶縁性の高いバックシートで太陽電池モジュールの背面を被覆することが可能となるので、耐湿性が高く、信頼性を向上させた太陽電池モジュールとすることができる。
また、本発明に係る太陽電池モジュールでは、前記リード引き出し穴から引き出された前記導出リードと前記リード引き出し穴とが対向する位置に配置された引き出し穴絶縁部材を備えることを特徴とする。
この構成により、導出リードとバックシート(3層の中央に配置されたアルミニウム)との間での短絡を防止することが可能となり、生産性が良く、信頼性の高い太陽電池モジュールとすることができる。
また、本発明に係る太陽電池モジュールでは、前記太陽電池ストリングは、薄膜太陽電池ストリングであることを特徴とする。
この構成により、生産性、信頼性の高い薄膜太陽電池モジュールとすることが可能となる。
また、本発明に係る太陽電池モジュールでは、前記導出リードは、裸導線であることを特徴とする。
この構成により、安価な導出リードを正確かつ容易に接続、配置して、部材コストを低減することができる。
また、本発明に係る太陽電池モジュールの製造方法は、透光性絶縁基板に太陽電池セルが列状に複数配置され直列接続された太陽電池ストリングと、前記太陽電池ストリングの裏面の両端に配置された端子電極と、該端子電極に重ねて配置され間欠的に接続されたバスバーリードと、前記バスバーリードに接続され前記太陽電池ストリングで発生した電力を導出する導出リードとを備える太陽電池モジュールの製造方法であって、前記太陽電池ストリングを形成する太陽電池ストリング形成工程と、前記導出リードが配置される位置に対応させて前記裏面に絶縁樹脂成膜層を形成する絶縁樹脂成膜層形成工程と、前記バスバーリードを前記端子電極に当接させて配置するバスバーリード配置工程と、前記バスバーリードを前記端子電極に接続するバスバーリード接続工程と、前記導出リードを前記バスバーリードに接続し前記絶縁樹脂成膜層に対応させて配置する導出リード接続工程とを備えることを特徴とする。
この構成により、裸導線とした安価な導出リードを太陽電池セルの裏面電極から絶縁して配置するので、導出リードの位置ズレを抑制して作業性を向上させることが可能となり、生産歩留まりおよび信頼性を向上させた太陽電池モジュールを容易かつ安価に製造することができる。
また、本発明に係る太陽電池モジュールの製造方法では、前記絶縁樹脂成膜層と前記導出リードとの間に充填されて充填部材層を形成する充填部材シートと、前記導出リードの先端を引き出す引き出し穴を有し前記充填部材層に密着して前記充填部材層を封止するバックシートとを前記導出リードに積層し、前記導出リードの先端を前記引き出し穴から引き出した状態で加熱加圧処理を施す封止処理工程を備えることを特徴とする。
この構成により、充填部材層およびバックシートに対する封止処理を容易かつ高精度に施すことが可能となり、信頼性の高い太陽電池モジュールを容易かつ安価に製造することができる。
また、本発明に係る太陽電池モジュールの製造方法では、前記バックシートは、絶縁樹脂層/金属層/絶縁樹脂層の3層構造であり、前記リード引き出し穴から引き出された前記導出リードと前記リード引き出し穴とが対向する位置に引き出し穴絶縁部材を予め配置する引き出し穴絶縁部材形成工程を備えることを特徴とする。
この構成により、導出リードとバックシート(3層の中央に配置されたアルミニウム)との間での短絡を防止することが可能となり、信頼性の高い太陽電池モジュールを容易かつ安価に製造することができる。
本発明に係る太陽電池モジュールによれば、透光性絶縁基板に太陽電池セルが列状に複数配置され直列接続された太陽電池ストリングと、前記太陽電池ストリングの裏面の両端に配置された端子電極と、該端子電極に重ねて配置され接続されたバスバーリードと、前記バスバーリードに接続され前記太陽電池ストリングで発生した電力を導出する導出リードとを備え、前記導出リードは、前記裏面に形成された絶縁樹脂成膜層を介して前記裏面に配置され前記端子電極と交差する方向で前記太陽電池ストリングの中心側に向けて延長されていることから、導出リードを、裏面に形成された絶縁樹脂成膜層を介して裏面に配置して太陽電池セルの裏面電極から絶縁できるので、導出リードの位置ズレを抑制して作業性を向上させることが可能となり、生産歩留まりおよび信頼性を向上させた安価な太陽電池モジュールとすることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る太陽電池モジュールの製造方法によれば、透光性絶縁基板に太陽電池セルが列状に複数配置され直列接続された太陽電池ストリングと、前記太陽電池ストリングの裏面の両端に配置された端子電極と、該端子電極に重ねて配置され間欠的に接続されたバスバーリードと、前記バスバーリードに接続され前記太陽電池ストリングで発生した電力を導出する導出リードとを備え、前記太陽電池ストリングを形成する太陽電池ストリング形成工程と、前記導出リードが配置される位置に対応させて前記裏面に絶縁樹脂成膜層を形成する絶縁樹脂成膜層形成工程と、前記バスバーリードを前記端子電極に当接させて配置するバスバーリード配置工程と、前記バスバーリードを前記端子電極に接続するバスバーリード接続工程と、前記導出リードを前記バスバーリードに接続し前記絶縁樹脂成膜層に対応させて配置する導出リード接続工程とを備えることから、導出リードを太陽電池セルの裏面電極から絶縁して配置できるので、導出リードの位置ズレを抑制して作業性を向上させることが可能となり、生産歩留まりおよび信頼性を向上させた太陽電池モジュールを容易かつ安価に製造することができるという効果を奏する。
以下、本発明(太陽電池モジュールおよび太陽電池モジュールの製造方法)の実施の形態を図1Aないし図6に基づいて説明する。
図1Aは、本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールに適用される太陽電池ストリングの裏面要部を拡大して示す要部拡大平面図である。
図1Bは、図1Aの矢符B−Bでの断面を示す断面図である。
太陽電池ストリング1は、透光性絶縁基板10に太陽電池セル1cが列状に複数配置され直列接続された形態とされている。透光性絶縁基板10は、太陽電池ストリング1の表面1fsを構成し、透光性絶縁基板10へ照射された太陽光を太陽電池セル1cへ入射させる。太陽電池ストリング1の裏面1rsには、太陽電池セル1cの裏面電極13が列状に複数配置されている。
太陽電池セル1cは、透光性絶縁基板10に形成された表面電極11、表面電極11に積層された半導体層12、半導体層12に積層された裏面電極13を備える。表面電極11は、隣接する太陽電池セル1cの裏面電極13に接続されている。つまり、太陽電池セル1cは、太陽電池ストリング1の全体にわたって直列接続されている。
透光性絶縁基板10は、例えばガラス基板で構成され、透光性絶縁基板10が太陽光の入射面(太陽電池ストリング1の表面1fs)となる。
表面電極11は、透明電極であり、例えばSnO2、ITO、ZnOなどの金属酸化物で構成される。金属酸化物は、例えばCVD法やスパッタ法などにより成膜することが可能である。それぞれの表面電極11は、透光性絶縁基板10の表面に成膜した金属酸化物をレーザ光を照射するパターニングによって分離形成される。それぞれの表面電極11は、太陽電池セル1cに対応させてある。レーザ光は、透光性絶縁基板10では吸収されず透明電極(表面電極11)だけで吸収されるもの、例えば、波長1.06μmのNd:YAGレーザの基本波を使用することができる。
次に、半導体層12(例えば、シリコン系の非晶質膜や微結晶膜を適用することが可能である。)をCVD法などにより成膜する。それぞれの半導体層12は、表面電極11の表面に成膜した半導体層12をレーザ光を照射するパターニングによって分離形成される。それぞれの半導体層12は、太陽電池セル1cに対応させてある。レーザ光は、透光性絶縁基板10および表面電極11では吸収されず半導体層12だけで吸収されるもの、例えば、波長532nmのNd:YAGレーザの第2次高調波を使用することができる。
次に、裏面電極13(例えば、Ag,Alなどの金属膜や、金属膜と金属酸化物とを積層したものを適用することが可能である。)をスパッタ法や電子ビーム蒸着法などにより成膜する。それぞれの裏面電極13は、半導体層12とともにレーザ光を照射するパターニングによって形成された分離溝14によって分離形成される。つまり、分離溝14によって、太陽電池セル1cに対応させた裏面電極13、半導体層12を形成する。レーザ光は、透光性絶縁基板10および表面電極11では吸収されず半導体層12および裏面電極13で吸収されるもの、例えば、波長532nmのNd:YAGレーザの第2次高調波を使用することができる。
表面電極11、半導体層12、裏面電極13を加工形成するレーザ光は、いずれも透光性絶縁基板10の方向から照射される。表面電極11、半導体層12、裏面電極13の成膜およびレーザパターニングにより、複数の太陽電池セル1c(薄膜太陽電池セル)が互いに直列接続された太陽電池ストリング1(薄膜太陽電池ストリング)が作製される。
上述したとおり、表面電極11、半導体層12、裏面電極13を形成する工程は、太陽電池ストリング1を形成する太陽電池ストリング形成工程である。また、太陽電池ストリング1は、薄膜太陽電池ストリングとすることから、生産性、信頼性が高く、安価に製造することが可能となる。
図2は、本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールを構成する各部の関係を分解して示す分解斜視図である。
本実施の形態に係る太陽電池モジュール2は、太陽電池ストリング1と、端子電極15と、バスバーリード16と、導出リード20とを備える。つまり、太陽電池ストリング1の裏面1rsの両端には端子電極15が配置され、端子電極15には端子電極15に重ねて配置されたバスバーリード16が接続される。なお、バスバーリード16は、例えば半田めっきされた銅線で形成されている。
また、バスバーリード16には太陽電池ストリング1で発生した電力を導出する導出リード20が例えば半田付けによって接続されている。
本実施の形態では、導出リード20は、裸導線(例えば銅線)で構成してあり、裏面1rsに形成された絶縁樹脂成膜層21を介して裏面1rsに配置され端子電極15と交差する方向で太陽電池ストリング1の中心側に向けて延長されている。
したがって、導出リード20は、裏面1rsに形成された絶縁樹脂成膜層21を介して裏面1rsに配置され太陽電池セル1cの裏面電極13から絶縁されるので、導出リード20の位置ズレを抑制して作業性を向上させることが可能となり、生産歩留まりおよび信頼性を向上させた安価な太陽電池モジュール2とすることができる。
また、導出リード20は、裸導線としてあることから、安価であり、PET(ポリエチレンテレフタレート)のような高価な被覆部材を適用する必要がなく、正確かつ容易に接続、配置することが可能となり、部材コストを低減することが可能となる。
また、絶縁樹脂成膜層21は、裏面1rsに成膜して形成されることから、裏面1rsに密接(密着)した状態となる。したがって、絶縁シートを敷いた場合(特許文献1参照)に生じる絶縁シートの滑り、あるいは導出リード20の滑りによる位置ズレを生じることも無く、導出リード20の位置ズレを抑制することが可能となり、作業性、信頼性を向上させた安価な太陽電池モジュール2とすることができる。
太陽電池ストリング1の裏面1rsに絶縁樹脂成膜層21、バスバーリード16、導出リード20を設けた状態で、太陽電池ストリング1の裏面1rsを封止するために、裏面1rsに対応させて、充填部材シート22sおよびバックシート24が積層される。充填部材シート22sは、充填部材シート22sおよびバックシート24に対して施される加熱加圧処理(例えば、真空ラミネート処理。)によって、絶縁樹脂成膜層21と導出リード20との間に充填された充填部材層22(図4B参照)を形成する。なお、充填部材シート22sとしては、EVA(エチレンビニルアセテート)シートを適用することが可能である。
つまり、バックシート24は、充填部材層22に密着して導出リード20を充填部材層22によって被覆させる。したがって、充填部材層22を確実に形成できることから、導出リード20を裏面電極13に対して確実に絶縁して保護することが可能となり、容易かつ高精度に信頼性の高い太陽電池モジュール2を形成することができる。
充填部材シート22s、バックシート24は、いずれも導出リード20の先端を引き出すための穴(充填部材シート22sの場合はリード引き出し穴22sh、バックシート24の場合はリード引き出し穴24h。)を有する。つまり、導出リード20は、引き出し位置で折り曲げられ、リード引き出し穴22sh、リード引き出し穴24hを通って外部へ引き出される。
バックシート24から導出された導出リード20は、バックシート24の外部で端子ボックス3に接続され、電力取り出しケーブル36から電力を取り出すことが可能となる。なお、端子ボックス3は、バックシート24に接着剤によって接着される構成としてある。
また、太陽電池ストリング1、充填部材層22、バックシート24は、一体化され、封止保護枠4によって、外周を補強され太陽電池モジュール2として完成した状態となる。なお、封止保護枠4は、軽量化、加工性などの観点からアルミニウムで構成することが望ましい。
本実施の形態では、太陽電池ストリング1は、薄膜太陽電池ストリングとしてあることから、太陽電池モジュール2は、薄膜太陽電池モジュールとなる。
図3Aないし図3Dに基づいて、太陽電池モジュール2の製造工程におけるリード接続工程(バスバーリード16、導出リード20の接続工程)の状態およびリード接続構造について説明する。
図3Aは、本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールに適用される太陽電池ストリングの概略裏面構造を示す斜視図である。
太陽電池ストリング1(太陽電池モジュール2)は、裏面1rsに形成された分離溝14によって相互に分離され直列接続された複数の太陽電池セル1cを備えている。太陽電池ストリング1の両端に配置された太陽電池セル1cの裏面電極13は、一対の端子電極15を構成し、直列接続の端子となっている。つまり、端子電極15は、太陽電池ストリング1の裏面1rsの両端に配置されている。
図3Bは、本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールに適用される太陽電池ストリングの裏面に絶縁樹脂成膜層を形成した状態を示す斜視図である。
レーザパターニングによって形成された分離溝14を横断するように、一対の端子電極15の間にわたって絶縁樹脂成膜層21が形成(配置)される。絶縁樹脂成膜層21は、太陽電池ストリング1の裏面(第2電極13、端子電極15)に積層して形成される。
絶縁樹脂成膜層21は、導出リード20が配置される位置に対応させて裏面1rsに形成される(絶縁樹脂成膜層形成工程)。つまり、絶縁樹脂成膜層21は、後に取り付けられる導出リード20と裏面電極13との間での電気絶縁を取るためのものであり、導出リード20が配置される部分の裏面電極13に対応させて形成されていれば良い。
また、絶縁樹脂成膜層21は、バスバーリード16と交差するように端子電極15に重ねられている。つまり、絶縁樹脂成膜層21は、太陽電池ストリング1の両端の裏面電極13(端子電極15)の上にも形成されていることが望ましい。
絶縁樹脂成膜層21は、例えば、イミド系の高分子樹脂またはエポキシ系の高分子樹脂で形成される。形成方法として、スクリーン印刷、ロールコーティング、スプレー印刷、ディップコーティングなどを適用することができ、容易かつ高精度に形成することができる。
絶縁樹脂成膜層21をイミド系の高分子樹脂またはエポキシ系の高分子樹脂で形成することによって、安価な絶縁樹脂成膜層21を容易かつ高精度に形成することが可能となり、太陽電池セル1c(裏面電極13、端子電極15)への機械的影響を抑制した状態で導出リード20をバスバーリード16に接続することが可能となるので、生産性および信頼性の良い太陽電池モジュール2とすることができる。
なお、絶縁樹脂成膜層21の膜厚は、10μm以上であることが望ましい。この構成により、端子電極15に対する絶縁樹脂成膜層21の保護作用を確実に生じさせることが可能となり、信頼性を向上させることができる。
上述したとおり、絶縁樹脂成膜層21は、裏面1rsにイミド系またはエポキシ系の高分子樹脂を固着させて形成されることから、機械的および化学的に安定した成膜層とすることが可能となる。
図3Cは、本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールに適用される太陽電池ストリングの端子電極にバスバーリードを接続した状態を示す斜視図である。
まず、バスバーリード16を端子電極15に当接させて配置し(バスバーリード配置工程)、位置合わせを行なう。次に、バスバーリード16を端子電極15に接続する(バスバーリード接続工程)。端子電極15の上に配置されたバスバーリード16は、半田付けや導電性ペーストなどによりバスバーリード16に取り付けられる。
なお、バスバーリード16は、端子電極15に対する接続作業の容易性、接触抵抗の低減等を考慮してテープ状としてある。
図3Dは、本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールに適用される太陽電池ストリングの端子電極に接続したバスバーリードに導出リードを接続した状態を示す斜視図である。
導出リード20をバスバーリード16に接続し絶縁樹脂成膜層21に対応させて配置する(導出リード接続工程)。バスバーリード16には導出リード20の一端が半田付けされる。導出リード20の他端は、太陽電池ストリング1の裏面1rsから外部へ取り出すように折り曲げられる。
なお、導出リード20は、太陽電池ストリング1の裏面1rsへの配置の容易性、バスバーリード16への接続の容易性、接触抵抗の低減等を考慮してテープ状としてある。
上述したとおり、本実施の形態に係る太陽電池モジュール2の製造方法は、透光性絶縁基板10に太陽電池セル1cが列状に複数配置され直列接続された太陽電池ストリング1と、太陽電池ストリング1の裏面1rsの両端に配置された端子電極15と、端子電極15に重ねて配置され間欠的に接続されたバスバーリード16と、バスバーリード16に接続され太陽電池ストリング1で発生した電力を導出する導出リード20とを備える太陽電池モジュール2の製造方法であって、太陽電池ストリング1を形成する太陽電池ストリング形成工程と、導出リード20が配置される位置に対応させて裏面1rsに絶縁樹脂成膜層21を形成する絶縁樹脂成膜層形成工程と、バスバーリード16を端子電極15に当接させて配置するバスバーリード配置工程と、バスバーリード16を端子電極15に接続するバスバーリード接続工程と、導出リード20をバスバーリード16に接続し絶縁樹脂成膜層21に対応させて配置する導出リード接続工程とを備える。
この構成により、裸導線とした導出リード20を太陽電池セル1cの裏面電極13から絶縁して配置するので、導出リード20の位置ズレを抑制して作業性を向上させることが可能となり、生産歩留まりおよび信頼性を向上させた太陽電池モジュール2を容易かつ安価に製造することができる。
図4Aないし図4Cに基づいて、太陽電池モジュール2の製造工程におけるリード接続工程後の封止処理工程(充填部材層22、バックシート24の積層工程)の状態および封止処理工程後の太陽電池モジュール2の構造について説明する。
図4Aは、本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールの裏面側について充填部材層およびバックシートを透視した状態として示す透視平面図である。
図4Bは、図4Aの矢符B−Bでの断面の状態を示す断面図である。なお、太陽電池ストリング1の構造は簡略化して示してある。
図4Cは、図4Aの矢符C−Cでの断面の端面状態を示す端面図である。なお、太陽電池ストリング1の構造は簡略化して示してある。
絶縁樹脂成膜層21は、上述したとおり、導出リード20が配置される位置に対応させて配置され、裏面電極13(端子電極15)を被覆する形態とされている(図4B)。絶縁樹脂成膜層21には、充填部材シート22sによって形成された充填部材層22が積層され導出リード20を被覆する形態としてある。また、導出リード20の先端は、引き出し位置で折り曲げられ、リード引き出し穴24hを通って太陽電池モジュール2の外部へ引き出されている。
バスバーリード16は、端子電極15に間欠的に接続された間欠接続位置16pの間で端子電極15から離れる方向へ凸状となった曲線とされている。したがって、端子電極15および絶縁樹脂成膜層21に対するバスバーリード16からの応力による影響を抑制し、導出リード20をバスバーリード16に接続する際の端子電極15への影響を抑制することが可能となる。
なお、間欠接続位置16pには、例えば、半田バンプ、導電性接着テープなどが配置され、容易かつ高精度にバスバーリード16を端子電極15に接続できる構成としてある。
絶縁樹脂成膜層21は、バスバーリード16と交差するように端子電極15に重ねられ、導出リード20は、絶縁樹脂成膜層21に重なる位置でバスバーリード16に接続されている。したがって、端子電極15を絶縁樹脂成膜層21によって保護した状態でバスバーリード16と導出リード20とを接続することが可能となることから、バスバーリード16と導出リード20との接続に際して端子電極15へ与える影響を抑制することが可能となり、端子電極15の損傷を防止して導出リード20とバスバーリード16との接続の作業性、信頼性を向上させた安価な太陽電池モジュール2とすることができる。
なお、バスバーリード16に対する導出リード20の接続は、作業性、信頼性の観点から半田付けとすることが望ましい。
太陽電池モジュール2は、絶縁樹脂成膜層21と導出リード20との間に充填された充填部材層22を備える。したがって、導出リード20を容易かつ高精度に固定することが可能となり、信頼性の高い導出リード20を有する太陽電池モジュール2とすることができる。
太陽電池モジュール2は、導出リード20の先端を引き出すリードリード引き出し穴24hを有し充填部材層22に密着して導出リード20を充填部材層22によって被覆させたバックシート24を備える。したがって、充填部材層22を確実に形成して導出リード20を確実に絶縁して保護することが可能となり、容易かつ高精度に信頼性の高い太陽電池モジュール2を形成することができる。
バックシート24は、絶縁樹脂層/金属層/絶縁樹脂層の3層構造とされている。したがって、耐湿性および絶縁性の高いバックシート24で太陽電池モジュール2の背面を被覆することが可能となるので、耐湿性が高く、信頼性を向上させた太陽電池モジュール2とすることができる。
絶縁樹脂層/金属層/絶縁樹脂層としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)/Al(アルミニウム)/PET(ポリエチレンテレフタレート)を適用することが望ましい。PET/Al/PETとすることによって、封止が容易で、安価かつ耐湿性に優れた保護皮膜とすることが可能である。
充填部材層22、バックシート24の積層構造は次の封止処理工程によって形成される。つまり、絶縁樹脂成膜層21と導出リード20との間に充填されて充填部材層22を形成する充填部材シート22sと、導出リード20の先端を引き出すリード引き出し穴24hを有し充填部材層22に密着して充填部材層22を封止するバックシート24とを導出リード20に積層し、導出リード20の先端をリード引き出し穴24hから引き出した状態で加熱加圧処理を施す(封止処理工程)。
したがって、充填部材層22およびバックシート24に対する封止処理を容易かつ高精度に施すことが可能となり、信頼性の高い太陽電池モジュール2を容易かつ安価に製造することができる。
図5Aないし図6に基づいて、太陽電池モジュールに取り付けられた端子ボックスと内部構造との関係について説明する。
図5Aは、本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールに取り付けられた端子ボックスに対する内部構造を外部から透視した状態として示す透視平面図である。
図5Bは、図5Aの矢符B−Bでの断面の状態を示す断面図である。
図5Cは、図5Aに示した引き出し穴絶縁部材の変形例を示す透視平面図である。
図6は、本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールに取り付けられた端子ボックスに対する電力取り出しケーブルの取り付け構造を外部から透視した状態として示す透視平面図である。
太陽電池ストリング1の裏面1rsは、充填部材層22およびバックシート24によって被覆され、封止されている。導出リード20は、引き出し位置で折り曲げられ、バックシート24のリード引き出し穴24hから外部に引き出されている。リード引き出し穴24hから引き出された導出リード20は、端子ボックス3が有する端子台30に形成された端子導体31に端子接続部32を介して接続される。端子接続部32は、例えば半田付けで構成することが可能である。
バックシート24は、3層構造としてあり、中間層として金属層を含むことから、リード引き出し穴24hの端面に、中間層としての金属層が露出している。したがって、導出リード20をリード引き出し穴24hから外部へ引き出すときに、導出リード20がバックシート24の中間層(金属層)と短絡する恐れがある。
本実施の形態では、導出リード20とバックシート24の中間層との短絡を防止するために、リード引き出し穴24hから引き出された導出リード20とリード引き出し穴24hとが対向する位置にリード引き出し穴絶縁部材25が配置されている。
この構成により、導出リード20とバックシート24(3層の中央に配置されたアルミニウム)との間での短絡を防止することが可能となり、生産性が良く、信頼性の高い太陽電池モジュール2とすることができる。
図5Aの実施例では、引き出し穴絶縁部材25は、リード引き出し穴25hを有する矩形シートをリード引き出し穴24hに接着し、導出リード20をリード引き出し穴25hの内側に位置するリード引き出し穴25hから引き出してある。したがって、導出リード20は、リード引き出し穴24hに当接しない構造とされている。
また、図5Cの実施例(変形例)では、引き出し穴絶縁部材25は、導出リード20とバックシート24とが対向する位置で矩形シートをリード引き出し穴24hに接着し、導出リード20がリード引き出し穴24hに当接しない構造としてある。
つまり、引き出し穴絶縁部材25によって、リード引き出し穴24hと導出リード20との間の距離を確保することが可能となることから、導出リード20とバックシート24の中間層(金属層)との接触による短絡不良、あるいは、距離が短くなることによる絶縁耐圧の低下を防止することが可能となる。
引き出し穴絶縁部材25は、バックシート24に接着(貼り付け)されていることが望ましい。この構成により、導出リード20とバックシート24の位置関係が画定され、導出リード20とバックシート24の金属層が接触したり、離間距離が近くなって絶縁耐圧が低下したりすることを確実に防止することができる。
つまり、本実施の形態に係る太陽電池モジュール2の製造方法では、リード引き出し穴24hから引き出された導出リード20とリード引き出し穴24hとが対向する位置にリード引き出し穴絶縁部材25を予め配置するリード引き出し穴絶縁部材形成工程を備えることが望ましい。なお、リード引き出し穴絶縁部材形成工程は、充填部材シート22sとバックシート24とを導出リード20に積層して封止する封止処理工程の前に実施される。
この構成により、導出リード20とバックシート24(3層の中央に配置されたアルミニウム)との間での短絡を防止することが可能となり、信頼性の高い太陽電池モジュール2を容易かつ安価に製造することができる。
なお、引き出し穴絶縁部材25は、例えば、PET、テドラ、カプトンテープなどで構成することが可能である。
端子ボックス3の内側空間を充填剤(例えば、シリコーン樹脂等の絶縁性シール材を適用する。)で充填するボックス充填部35は、バックシート24のリード引き出し穴24hで露出した金属層部分を含めて充填されていることが望ましい。この構成により、導出リード20とバックシート24の金属層(アルミニウム)との間に絶縁物が介在することになり、接触または絶縁耐圧低下を防ぐことができる。
外部に対して発生した電力を供給する電力取り出しケーブル36は、端子ボックス3(端子台30、端子導体31)に形成されたケーブル固定部36cに固定される。ケーブル固定部36cは、例えば、ネジ止め構造とされ機構的な安定性を向上させてある。なお、プラス側とマイナス側の端子台30の間には、通常バイパスダイオード(不図示)が設けられる。
本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールに適用される太陽電池ストリングの裏面要部を拡大して示す要部拡大平面図である。 図1Aの矢符B−Bでの断面を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールを構成する各部の関係を分解して示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールに適用される太陽電池ストリングの概略裏面構造を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールに適用される太陽電池ストリングの裏面に絶縁樹脂成膜層を形成した状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールに適用される太陽電池ストリングの端子電極にバスバーリードを接続した状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールに適用される太陽電池ストリングの端子電極に接続したバスバーリードに導出リードを接続した状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールの裏面側について充填部材層およびバックシートを透視した状態として示す透視平面図である。 図4Aの矢符B−Bでの断面の状態を示す断面図である。なお、太陽電池ストリング1の構造は簡略化して示してある。 図4Aの矢符C−Cでの断面の端面状態を示す端面図である。なお、太陽電池ストリング1の構造は簡略化して示してある。 本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールに取り付けられた端子ボックスに対する内部構造を外部から透視した状態として示す透視平面図である。 図5Aの矢符B−Bでの断面の状態を示す断面図である。 図5Aに示した引き出し穴絶縁部材の変形例を示す透視平面図である。 本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールに取り付けられた端子ボックスに対する電力取り出しケーブルの取り付け構造を外部から透視した状態として示す透視平面図である。 従来例に係る太陽電池モジュールの裏面側について充填部材層およびバックシートを透視した状態として示す透視平面図である。 図7Aの矢符B−Bでの断面の状態を示す断面図である。 図7Aの矢符C−Cでの断面の端面状態を示す端面図である。
符号の説明
1 太陽電池ストリング
1c 太陽電池セル
1fs 表面
1rs 裏面
2 太陽電池モジュール
3 端子ボックス
4 封止保護枠
10 透光性絶縁基板
11 表面電極
12 半導体層
13 裏面電極
14 分離溝
15 端子電極
16 バスバーリード
16p 間欠接続位置
20 導出リード
21 絶縁樹脂成膜層
22 充填部材層
22s 充填部材シート
22sh リード引き出し穴
24 バックシート
24h リード引き出し穴
25 引き出し穴絶縁部材
25h リード引き出し穴
30 端子台
31 端子導体
32 端子接続部
35 ボックス充填部
36 電力取り出しケーブル
36c ケーブル固定部

Claims (14)

  1. 透光性絶縁基板に太陽電池セルが列状に複数配置され直列接続された太陽電池ストリングと、前記太陽電池ストリングの裏面の両端に配置された端子電極と、該端子電極に重ねて配置され接続されたバスバーリードと、前記バスバーリードに接続され前記太陽電池ストリングで発生した電力を導出する導出リードとを備える太陽電池モジュールであって、
    前記導出リードは、前記裏面に形成された絶縁樹脂成膜層を介して前記裏面に配置され前記端子電極と交差する方向で前記太陽電池ストリングの中心側に向けて延長されていること
    を特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 請求項1に記載の太陽電池モジュールであって、
    前記絶縁樹脂成膜層は、イミド系の高分子樹脂またはエポキシ系の高分子樹脂で形成されていること
    を特徴とする太陽電池モジュール。
  3. 請求項2に記載の太陽電池モジュールであって、
    前記絶縁樹脂成膜層の膜厚は、10μm以上であること
    を特徴とする太陽電池モジュール。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載の太陽電池モジュールであって、
    前記バスバーリードは、前記端子電極に間欠的に接続された間欠接続位置の間で曲線とされていること
    を特徴とする太陽電池モジュール。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか一つに記載の太陽電池モジュールであって、
    前記絶縁樹脂成膜層は、前記バスバーリードと交差するように前記端子電極に重ねられ、
    前記導出リードは、前記絶縁樹脂成膜層に重なる位置で前記バスバーリードに接続されていること
    を特徴とする太陽電池モジュール。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか一つに記載の太陽電池モジュールであって、
    前記絶縁樹脂成膜層と前記導出リードとの間に充填された充填部材層を備えること
    を特徴とする太陽電池モジュール。
  7. 請求項6に記載の太陽電池モジュールであって、
    前記導出リードの先端を引き出すリード引き出し穴を有し、前記充填部材層に密着し前記導出リードを前記充填部材層によって被覆させたバックシートを備えること
    を特徴とする太陽電池モジュール。
  8. 請求項7に記載の太陽電池モジュールであって、
    前記バックシートは、絶縁樹脂層/金属層/絶縁樹脂層の3層構造であること
    を特徴とする太陽電池モジュール。
  9. 請求項8に記載の太陽電池モジュールであって、
    前記リード引き出し穴から引き出された前記導出リードと前記リード引き出し穴とが対向する位置に配置された引き出し穴絶縁部材を備えること
    を特徴とする太陽電池モジュール。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれか一つに記載の太陽電池モジュールであって、
    前記太陽電池ストリングは、薄膜太陽電池ストリングであること
    を特徴とする太陽電池モジュール。
  11. 請求項1ないし請求項10のいずれか一つに記載の太陽電池モジュールであって、
    前記導出リードは、裸導線であること
    を特徴とする太陽電池モジュール。
  12. 透光性絶縁基板に太陽電池セルが列状に複数配置され直列接続された太陽電池ストリングと、前記太陽電池ストリングの裏面の両端に配置された端子電極と、該端子電極に重ねて配置され間欠的に接続されたバスバーリードと、前記バスバーリードに接続され前記太陽電池ストリングで発生した電力を導出する導出リードとを備える太陽電池モジュールの製造方法であって、
    前記太陽電池ストリングを形成する太陽電池ストリング形成工程と、
    前記導出リードが配置される位置に対応させて前記裏面に絶縁樹脂成膜層を形成する絶縁樹脂成膜層形成工程と、
    前記バスバーリードを前記端子電極に当接させて配置するバスバーリード配置工程と、
    前記バスバーリードを前記端子電極に接続するバスバーリード接続工程と、
    前記導出リードを前記バスバーリードに接続し前記絶縁樹脂成膜層に対応させて配置する導出リード接続工程とを備えること
    を特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
  13. 請求項12に記載の太陽電池モジュールの製造方法であって、
    前記絶縁樹脂成膜層と前記導出リードとの間に充填されて充填部材層を形成する充填部材シートと、前記導出リードの先端を引き出す引き出し穴を有し前記充填部材層に密着して前記充填部材層を封止するバックシートとを前記導出リードに積層し、
    前記導出リードの先端を前記引き出し穴から引き出した状態で加熱加圧処理を施す封止処理工程を備えること
    を特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
  14. 請求項13に記載の太陽電池モジュールの製造方法であって、
    前記バックシートは、絶縁樹脂層/金属層/絶縁樹脂層の3層構造であり、
    前記リード引き出し穴から引き出された前記導出リードと前記リード引き出し穴とが対向する位置に引き出し穴絶縁部材を予め配置する引き出し穴絶縁部材形成工程を備えること
    を特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
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